JPH05331753A - 耐炎繊維不織布およびその製造方法 - Google Patents
耐炎繊維不織布およびその製造方法Info
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- JPH05331753A JPH05331753A JP4126037A JP12603792A JPH05331753A JP H05331753 A JPH05331753 A JP H05331753A JP 4126037 A JP4126037 A JP 4126037A JP 12603792 A JP12603792 A JP 12603792A JP H05331753 A JPH05331753 A JP H05331753A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 140g/m2 以下の低目付けで、強伸度に
優れ、かつ優れたファイヤーブロッキング性と断熱性を
有する耐炎繊維不織布およびそれを用いた複合材料を提
供する。 【構成】 耐炎繊維で構成された目付け140g/m2
以下の不織布であってそれを構成する耐炎繊維の配向度
が1.5以上である耐炎繊維不織布。また、ガラス繊維
を除く無機繊維もしくは有機高分子化合物でできた基材
または金属薄膜と耐炎繊維の層が設けられており、耐炎
繊維の配向度が1.5以上であることを特徴とする複合
材料。この耐炎繊維不織布、複合材料は、薄物の不燃内
層シート、断熱材として利用される。
優れ、かつ優れたファイヤーブロッキング性と断熱性を
有する耐炎繊維不織布およびそれを用いた複合材料を提
供する。 【構成】 耐炎繊維で構成された目付け140g/m2
以下の不織布であってそれを構成する耐炎繊維の配向度
が1.5以上である耐炎繊維不織布。また、ガラス繊維
を除く無機繊維もしくは有機高分子化合物でできた基材
または金属薄膜と耐炎繊維の層が設けられており、耐炎
繊維の配向度が1.5以上であることを特徴とする複合
材料。この耐炎繊維不織布、複合材料は、薄物の不燃内
層シート、断熱材として利用される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐炎繊維不織布および耐
炎繊維複合材料に関する。詳しくは航空機、空調機、鉄
道車両、自動車、船舶、建材等の防炎断熱材、オイルミ
ストフィルター、油分中の水分または水分中の油分を分
離するための油水分離フィルター、ふとん、ざぶとん、
ウレタンマット等の防炎寝具の側地、防炎シーツ、避難
防炎服、避難防炎頭巾、避難防炎フード、電線防炎押え
巻テープ、防炎粘着テープ、自動車用インシュレータ
ー、防炎防音材、テント、肌着、ねまき、丹前、エプロ
ン、なべつかみ等の防炎衣料、防寒衣服、スキーウェ
ア、寝袋等の用途に適したファイヤーブロッキング性、
断熱性に優れた耐炎繊維不織布および耐炎繊維複合材料
に関する。
炎繊維複合材料に関する。詳しくは航空機、空調機、鉄
道車両、自動車、船舶、建材等の防炎断熱材、オイルミ
ストフィルター、油分中の水分または水分中の油分を分
離するための油水分離フィルター、ふとん、ざぶとん、
ウレタンマット等の防炎寝具の側地、防炎シーツ、避難
防炎服、避難防炎頭巾、避難防炎フード、電線防炎押え
巻テープ、防炎粘着テープ、自動車用インシュレータ
ー、防炎防音材、テント、肌着、ねまき、丹前、エプロ
ン、なべつかみ等の防炎衣料、防寒衣服、スキーウェ
ア、寝袋等の用途に適したファイヤーブロッキング性、
断熱性に優れた耐炎繊維不織布および耐炎繊維複合材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】耐炎繊維からなる布帛、シート状物はフ
ァイヤーブロッキング性と断熱性を有するため、航空機
材料等の不燃内層シートや空調機、鉄道車両、自動車、
建材等の断熱材としての利用が広まっている。特に不織
布の形態にすると軽量かつ安価に製造できるメリットが
ある。
ァイヤーブロッキング性と断熱性を有するため、航空機
材料等の不燃内層シートや空調機、鉄道車両、自動車、
建材等の断熱材としての利用が広まっている。特に不織
布の形態にすると軽量かつ安価に製造できるメリットが
ある。
【0003】しかしながら従来の耐炎繊維の不織布は目
付け140g/m2 以上の厚物が主流であった。例えば
電池電材用途の耐炎繊維を用いたニードルパンチ法によ
る繊維フェルトや実開昭63−69181号公報に記載
されているように航空機の座席用機材として耐炎繊維の
編織物と耐炎繊維を含む繊維ウエブとを水流の作用によ
り絡合一体化した構造を有する耐炎性布帛材料が知られ
ている。
付け140g/m2 以上の厚物が主流であった。例えば
電池電材用途の耐炎繊維を用いたニードルパンチ法によ
る繊維フェルトや実開昭63−69181号公報に記載
されているように航空機の座席用機材として耐炎繊維の
編織物と耐炎繊維を含む繊維ウエブとを水流の作用によ
り絡合一体化した構造を有する耐炎性布帛材料が知られ
ている。
【0004】これらの不織布は目付け140g/m2 以
上の厚物であるので用途が制限される。また、ファイヤ
ーブロッキング性と断熱性が不十分であるという問題を
有していた。昨今、航空機座席等の不燃内層シートや空
調機、鉄道車両、自動車、建材等の断熱材用途を意識し
た施工性に優れた薄物の耐炎繊維不織布が望まれてい
る。しかしながら、目付け140g/m2 以下の低目付
けで強伸度に優れ、かつ優れたファイヤーブロッキング
性、断熱性が充分なものはいまだ得られていない。
上の厚物であるので用途が制限される。また、ファイヤ
ーブロッキング性と断熱性が不十分であるという問題を
有していた。昨今、航空機座席等の不燃内層シートや空
調機、鉄道車両、自動車、建材等の断熱材用途を意識し
た施工性に優れた薄物の耐炎繊維不織布が望まれてい
る。しかしながら、目付け140g/m2 以下の低目付
けで強伸度に優れ、かつ優れたファイヤーブロッキング
性、断熱性が充分なものはいまだ得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、14
0g/m2 以下の低目付けでありながら優れたファイヤ
ーブロッキング性、断熱性を有する耐炎繊維不織布およ
びそれを用いた耐炎繊維複合材料を提供することにあ
る。
0g/m2 以下の低目付けでありながら優れたファイヤ
ーブロッキング性、断熱性を有する耐炎繊維不織布およ
びそれを用いた耐炎繊維複合材料を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願第1発明は、耐炎繊
維で構成された目付け30g/m2 〜140g/m2の
不織布であって、該耐炎繊維の配向度が1.5以上であ
ることを特徴とする耐炎繊維不織布である。本願第2発
明は、ガラス繊維を除く無機繊維もしくは有機高分子化
合物でできた基材または金属薄膜と目付け5g/m2 〜
140g/m2 の耐炎繊維の層が設けられており、耐炎
繊維の配向度が1.5以上であることを特徴とする耐炎
繊維複合材料である。
維で構成された目付け30g/m2 〜140g/m2の
不織布であって、該耐炎繊維の配向度が1.5以上であ
ることを特徴とする耐炎繊維不織布である。本願第2発
明は、ガラス繊維を除く無機繊維もしくは有機高分子化
合物でできた基材または金属薄膜と目付け5g/m2 〜
140g/m2 の耐炎繊維の層が設けられており、耐炎
繊維の配向度が1.5以上であることを特徴とする耐炎
繊維複合材料である。
【0007】本願第3発明は、耐炎繊維の塊を開綿し一
定厚みのシートにする工程、針を有する回転ロールによ
り該シートから耐炎繊維をかき出し、空気中に飛ばし、
高速の気流を引き込んでいるネット上に該耐炎繊維を補
修しウエブを形成する工程、該ウエブに対し、ウオータ
ージェットの柱状流処理を施す工程を有する耐炎繊維不
織布の製造方法である。
定厚みのシートにする工程、針を有する回転ロールによ
り該シートから耐炎繊維をかき出し、空気中に飛ばし、
高速の気流を引き込んでいるネット上に該耐炎繊維を補
修しウエブを形成する工程、該ウエブに対し、ウオータ
ージェットの柱状流処理を施す工程を有する耐炎繊維不
織布の製造方法である。
【0008】本発明に用いられる耐炎繊維としては、ア
ラミド繊維、ポリベンズイミダゾール繊維等の耐熱耐炎
繊維や、アクリロニトリル系繊維、レーヨン繊維、ピッ
チ系繊維、フェノール系繊維などの有機繊維を前駆体と
して既知の方法によって耐炎化処理して得られる耐炎化
繊維等、通常用いられる耐炎繊維を挙げることができ
る。
ラミド繊維、ポリベンズイミダゾール繊維等の耐熱耐炎
繊維や、アクリロニトリル系繊維、レーヨン繊維、ピッ
チ系繊維、フェノール系繊維などの有機繊維を前駆体と
して既知の方法によって耐炎化処理して得られる耐炎化
繊維等、通常用いられる耐炎繊維を挙げることができ
る。
【0009】耐炎繊維の繊度は糸の充填密度を高くする
上で0.8〜2dが好ましい。また、耐炎繊維は短繊
維、長繊維のどちらでも良いが短繊維の繊維長は交絡性
の点で10〜80mmが好ましい。本発明の耐炎繊維不
織布は、単独層でも、第2発明に示すように、ガラス繊
維を除く無機繊維もしくは有機高分子化合物でできた基
材または金属薄膜との複合体でもいずれでも用いること
ができる。
上で0.8〜2dが好ましい。また、耐炎繊維は短繊
維、長繊維のどちらでも良いが短繊維の繊維長は交絡性
の点で10〜80mmが好ましい。本発明の耐炎繊維不
織布は、単独層でも、第2発明に示すように、ガラス繊
維を除く無機繊維もしくは有機高分子化合物でできた基
材または金属薄膜との複合体でもいずれでも用いること
ができる。
【0010】本発明の耐炎繊維不織布を単独層として用
いる場合には、不織布の目付けは、30g/m2 〜14
0g/m2 であることが必要である。30g/m2 未満
であると充分な強伸度が得られない。また、140g/
m2 を越えると厚みがあるため不燃内層シートや断熱材
として使用した場合用途が限定される。好ましい耐炎繊
維不織布の目付けは、40g/m2 〜100g/m2 で
ある。
いる場合には、不織布の目付けは、30g/m2 〜14
0g/m2 であることが必要である。30g/m2 未満
であると充分な強伸度が得られない。また、140g/
m2 を越えると厚みがあるため不燃内層シートや断熱材
として使用した場合用途が限定される。好ましい耐炎繊
維不織布の目付けは、40g/m2 〜100g/m2 で
ある。
【0011】また、複合材料の不織布層として用いる場
合には、不織布の目付けは、5g/m2 〜140g/m
2 であることが必要である。5g/m2 未満であると充
分なファイヤーブロッキング性が得られない。140g
/m2 を越えると厚みがあるため航空機、鉄道車両、自
動車、空調機、建材等の防炎断熱材や、防炎寝具、防炎
衣服、防炎フード等に使用した場合用途が限定される。
好ましい耐炎繊維被覆層の目付けは10g/m2 〜10
0g/m2 である。
合には、不織布の目付けは、5g/m2 〜140g/m
2 であることが必要である。5g/m2 未満であると充
分なファイヤーブロッキング性が得られない。140g
/m2 を越えると厚みがあるため航空機、鉄道車両、自
動車、空調機、建材等の防炎断熱材や、防炎寝具、防炎
衣服、防炎フード等に使用した場合用途が限定される。
好ましい耐炎繊維被覆層の目付けは10g/m2 〜10
0g/m2 である。
【0012】本発明の耐炎繊維不織布の最大の特徴はそ
れを構成する耐炎繊維の配向度が1.5以上であること
である。本発明でいう配向度とは下記の通り測定され
る。耐炎繊維被覆層の厚み方向の断面電子顕微鏡写真
(倍率75倍)で観察される各繊維のうち、繊維の長軸
方向の長さがその繊維の直径(最大径)の4倍以上の長
さを有する全繊維を、以下の定義の直線成分に分割す
る。
れを構成する耐炎繊維の配向度が1.5以上であること
である。本発明でいう配向度とは下記の通り測定され
る。耐炎繊維被覆層の厚み方向の断面電子顕微鏡写真
(倍率75倍)で観察される各繊維のうち、繊維の長軸
方向の長さがその繊維の直径(最大径)の4倍以上の長
さを有する全繊維を、以下の定義の直線成分に分割す
る。
【0013】直線成分は図1の(A)に示すように定義
される。繊維の任意の中心点Aを選定し、これを起点と
する。次に任意の終点Bを選定し、AとBとを結ぶ直線
を直線ABとする。直線ABと起点Aから終点Bに至る
繊維の中心線との最大距離をγとする。最大距離γは、
起点Aから終点Bに至る繊維の中心線への接線A’B’
を直線ABに対して平行に引いたときの直線ABと接線
A’B’との最大距離として求められる。
される。繊維の任意の中心点Aを選定し、これを起点と
する。次に任意の終点Bを選定し、AとBとを結ぶ直線
を直線ABとする。直線ABと起点Aから終点Bに至る
繊維の中心線との最大距離をγとする。最大距離γは、
起点Aから終点Bに至る繊維の中心線への接線A’B’
を直線ABに対して平行に引いたときの直線ABと接線
A’B’との最大距離として求められる。
【0014】最大距離γが繊維の直径R以下となる、す
なわちγ≦Rとなるように終点Bが選定されていると
き、直線ABは繊維の直線成分と定義される。例えば、
任意の耐炎繊維Lは図1(B)に示すような直線成分に
分割される。S1 、S2 、S3 、S4 は繊維Lの任意の
中心点、直線S1 S2 、直線S2 S 3 、直線S3 S4 は
繊維Lの直線成分である。これらの各直線成分を以下に
定義される耐炎繊維被覆層面内方向(x方向)とそれに
垂直な方向(y方向)の成分(x成分、y成分)にわけ
る。
なわちγ≦Rとなるように終点Bが選定されていると
き、直線ABは繊維の直線成分と定義される。例えば、
任意の耐炎繊維Lは図1(B)に示すような直線成分に
分割される。S1 、S2 、S3 、S4 は繊維Lの任意の
中心点、直線S1 S2 、直線S2 S 3 、直線S3 S4 は
繊維Lの直線成分である。これらの各直線成分を以下に
定義される耐炎繊維被覆層面内方向(x方向)とそれに
垂直な方向(y方向)の成分(x成分、y成分)にわけ
る。
【0015】面内方向は以下の様に定義される。75倍
の倍率で撮影した電子顕微鏡写真で観察される繊維の断
面において、断面の最外繊維を10本除いた後の300
μm以上離れた2本の最外に位置する繊維に接する直線
を面内方向とする。このようにして図1(B)の耐炎繊
維L中の直線S1 S2 はx成分X1 とy成分Y1 に分け
られる。同様に直線S2 S3 はx成分X2 とy成分Y2
に,直線S 3 S4 はx成分X3 とy成分Y3 に分け、繊
維の全分割単位の総和X及びYを算出する。配向度はX
とYの比X/Yで表すことができる。
の倍率で撮影した電子顕微鏡写真で観察される繊維の断
面において、断面の最外繊維を10本除いた後の300
μm以上離れた2本の最外に位置する繊維に接する直線
を面内方向とする。このようにして図1(B)の耐炎繊
維L中の直線S1 S2 はx成分X1 とy成分Y1 に分け
られる。同様に直線S2 S3 はx成分X2 とy成分Y2
に,直線S 3 S4 はx成分X3 とy成分Y3 に分け、繊
維の全分割単位の総和X及びYを算出する。配向度はX
とYの比X/Yで表すことができる。
【0016】したがってこの耐炎繊維Lの配向度XL /
YL は下式で求められる。 耐炎繊維Lの配向度XL /YL =(X1 +X2 +X3 )
/(Y1 +Y2 +Y3 ) そして耐炎繊維不織布を構成する耐炎繊維の配向度は、
耐炎繊維不織布の厚み方向の断面電子顕微鏡写真(倍率
75倍)で観察される全繊維について上述したXL /Y
L を算出し、その平均値(X/Y)として表すことがで
きる。
YL は下式で求められる。 耐炎繊維Lの配向度XL /YL =(X1 +X2 +X3 )
/(Y1 +Y2 +Y3 ) そして耐炎繊維不織布を構成する耐炎繊維の配向度は、
耐炎繊維不織布の厚み方向の断面電子顕微鏡写真(倍率
75倍)で観察される全繊維について上述したXL /Y
L を算出し、その平均値(X/Y)として表すことがで
きる。
【0017】X/Yが1.5以上の配向度を有すること
によって、目付け140g/cm2以下の薄物でありな
がら優れたファイヤーブロッキング性、断熱性を示すも
のである。配向度が高いほどファイヤーブロッキング
性、断熱性に優れる。が、配向度が高すぎると厚み方向
の交絡が下がり、強度や層間剥離強度が低下する。物性
とのバランスから配向度は1.5以上4.0以下が好ま
しい。また、本発明の耐炎繊維不織布層の厚みは0.0
5mm以上1.1mm以下が好ましい。
によって、目付け140g/cm2以下の薄物でありな
がら優れたファイヤーブロッキング性、断熱性を示すも
のである。配向度が高いほどファイヤーブロッキング
性、断熱性に優れる。が、配向度が高すぎると厚み方向
の交絡が下がり、強度や層間剥離強度が低下する。物性
とのバランスから配向度は1.5以上4.0以下が好ま
しい。また、本発明の耐炎繊維不織布層の厚みは0.0
5mm以上1.1mm以下が好ましい。
【0018】次に、本発明の耐炎繊維複合材料に用いら
れるガラス繊維を除く無機繊維としては、アスベスト繊
維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、スラグ
ウール、及びこれらの混合物からなる繊維等が挙げら
れ、有機高分子化合物としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリウレタン、セルロース系高
分子化合物、ゴム、及びこれらの共重合体等、一般に樹
脂や繊維として使用される有機高分子化合物全般が挙げ
られ、金属薄膜としてはアルミ箔等が挙げられ、その好
ましい厚みは、0.005〜0.02mmである。
れるガラス繊維を除く無機繊維としては、アスベスト繊
維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、スラグ
ウール、及びこれらの混合物からなる繊維等が挙げら
れ、有機高分子化合物としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリウレタン、セルロース系高
分子化合物、ゴム、及びこれらの共重合体等、一般に樹
脂や繊維として使用される有機高分子化合物全般が挙げ
られ、金属薄膜としてはアルミ箔等が挙げられ、その好
ましい厚みは、0.005〜0.02mmである。
【0019】耐炎繊維不織布とこれらの層を複合一体化
する方法としては耐炎繊維不織布を無機繊維もしくは有
機高分子化合物でできた基材または金属薄膜に貼りつけ
る方法、耐炎繊維を無機繊維もしくは有機高分子化合物
でできた基材または金属薄膜の表面に吹き付けて積層す
る方法等が挙げられる。耐炎繊維不織布を無機繊維もし
くは有機高分子化合物でできた基材または金属薄膜に貼
りつける方法に接着剤を用いる場合には、接着剤として
は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フ
ッ化エチレン系樹脂等が用いられる。
する方法としては耐炎繊維不織布を無機繊維もしくは有
機高分子化合物でできた基材または金属薄膜に貼りつけ
る方法、耐炎繊維を無機繊維もしくは有機高分子化合物
でできた基材または金属薄膜の表面に吹き付けて積層す
る方法等が挙げられる。耐炎繊維不織布を無機繊維もし
くは有機高分子化合物でできた基材または金属薄膜に貼
りつける方法に接着剤を用いる場合には、接着剤として
は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フ
ッ化エチレン系樹脂等が用いられる。
【0020】本発明耐炎繊維不織布の製造は、耐炎繊維
からなるウエブの形成及び該ウエブに対するウオーター
ジェットの柱状流処理の二大工程により行われる。ま
ず、耐炎繊維の塊を充分にほぐし(開綿し)、全方向に
対し均一な厚みのシートにしておく。この耐炎繊維のシ
ートの形成は、通常の綿紡績機の前紡部を利用してもよ
い。
からなるウエブの形成及び該ウエブに対するウオーター
ジェットの柱状流処理の二大工程により行われる。ま
ず、耐炎繊維の塊を充分にほぐし(開綿し)、全方向に
対し均一な厚みのシートにしておく。この耐炎繊維のシ
ートの形成は、通常の綿紡績機の前紡部を利用してもよ
い。
【0021】次にこのシートから針を有する回転ロール
により耐炎繊維をかき出し、空気中に飛ばし、ウエブを
形成する。ウエブの形成は、短繊維を原料とする場合、
ランダムカードを装置として用いるのが好ましいが、通
常のフラットカードや、抄造装置(繊維を水中に分散
し、ウエブにする)も用いることが可能である。また、
長繊維を原料とする場合は、耐炎繊維(長繊維)を水流
に随伴させ、ネット上に落下させる。落下水はネットを
通過するが、耐炎繊維はネット上に広がり、曲線を描い
てお互いに重なりウエブを形成する。
により耐炎繊維をかき出し、空気中に飛ばし、ウエブを
形成する。ウエブの形成は、短繊維を原料とする場合、
ランダムカードを装置として用いるのが好ましいが、通
常のフラットカードや、抄造装置(繊維を水中に分散
し、ウエブにする)も用いることが可能である。また、
長繊維を原料とする場合は、耐炎繊維(長繊維)を水流
に随伴させ、ネット上に落下させる。落下水はネットを
通過するが、耐炎繊維はネット上に広がり、曲線を描い
てお互いに重なりウエブを形成する。
【0022】本発明の耐炎繊維不織布を得るには、ウエ
ブの形成工程で繊維を不織布表裏面に対し平行とし、斜
向したり、直行する繊維を極力少なくすることが大切で
ある。かかるウエブの形成は繊維一本一本を空気中に飛
ばし、これを高速の気流とともにネット上に補集するこ
とで実現できる。繊維状物を高速で気流中に飛ばした場
合、繊維は進行方向に対し直角を形成する面に対し平行
となり、移動する。
ブの形成工程で繊維を不織布表裏面に対し平行とし、斜
向したり、直行する繊維を極力少なくすることが大切で
ある。かかるウエブの形成は繊維一本一本を空気中に飛
ばし、これを高速の気流とともにネット上に補集するこ
とで実現できる。繊維状物を高速で気流中に飛ばした場
合、繊維は進行方向に対し直角を形成する面に対し平行
となり、移動する。
【0023】すなわち、ネットを直交する気流に繊維を
のせた場合、繊維はネットに対し平行となり配高度の高
いウエブをネット上に補集できる。かかる原理を利用し
たウエブ形成装置として、例えばオーストリア国フェラ
ー社のランダムカードが上げられる。図2にランダムカ
ードの概略図を示す。ウエブの形成工程を図2を用いて
説明する。
のせた場合、繊維はネットに対し平行となり配高度の高
いウエブをネット上に補集できる。かかる原理を利用し
たウエブ形成装置として、例えばオーストリア国フェラ
ー社のランダムカードが上げられる。図2にランダムカ
ードの概略図を示す。ウエブの形成工程を図2を用いて
説明する。
【0024】耐炎繊維の均一なシート1はコンベアーベ
ルト2によって針を有する回転ロール3へ運ばれる。こ
こで針を有する回転ロール3でかき出されたシート中の
耐炎繊維は、H点で空気中に飛ばされ、送風機4より送
られネット7に引き込まれている空気流と共にネット7
上に補集され、均一なウエブ6を形成し、次の工程に送
られる。高速の空気流は吸気ファン5によって吸引され
補集したウエブを乱すことなく排気される。
ルト2によって針を有する回転ロール3へ運ばれる。こ
こで針を有する回転ロール3でかき出されたシート中の
耐炎繊維は、H点で空気中に飛ばされ、送風機4より送
られネット7に引き込まれている空気流と共にネット7
上に補集され、均一なウエブ6を形成し、次の工程に送
られる。高速の空気流は吸気ファン5によって吸引され
補集したウエブを乱すことなく排気される。
【0025】次の工程では、この様に形成されたウエブ
に対し高圧水を噴射し、繊維一本一本を交絡させる。繊
維の交絡をニードルパンチングで行うと針周辺の繊維が
不織布の厚み方向に並び、固定するため、針穴周辺から
のファイヤーブロッキング性の低下が起こる。本発明の
高配向度のものを得ようとするとパンチング数が限られ
るため不織布の締まりが弱く、機械強度も弱い。
に対し高圧水を噴射し、繊維一本一本を交絡させる。繊
維の交絡をニードルパンチングで行うと針周辺の繊維が
不織布の厚み方向に並び、固定するため、針穴周辺から
のファイヤーブロッキング性の低下が起こる。本発明の
高配向度のものを得ようとするとパンチング数が限られ
るため不織布の締まりが弱く、機械強度も弱い。
【0026】高圧水は、不織布幅方向に配列したノズル
孔よりウエブに向け噴射する。高圧水の水圧は10〜1
20kg/cm2 の範囲、好ましくは20〜60kg/
cm 2 の範囲が良い。10kg/cm2 未満で、繊維の
交絡が弱く、強度が弱い。水圧が120kg/cm2 を
越えると、繊維が切断したり、配向度が低下し良くな
い。ノズルの直径は通常用いられる0.1〜0.25m
mφであればいずれでもよい。
孔よりウエブに向け噴射する。高圧水の水圧は10〜1
20kg/cm2 の範囲、好ましくは20〜60kg/
cm 2 の範囲が良い。10kg/cm2 未満で、繊維の
交絡が弱く、強度が弱い。水圧が120kg/cm2 を
越えると、繊維が切断したり、配向度が低下し良くな
い。ノズルの直径は通常用いられる0.1〜0.25m
mφであればいずれでもよい。
【0027】高圧水の不織布表面への噴射は、不織布厚
み方向へ繊維を押しつけるため、不織布の繊維密度が向
上する。また繊維の交絡は、繊維が水圧で押さえられる
ため大きく移動することなく、繊維の両端部が主に他繊
維と交絡するため、本発明の高い配向度を発現するもの
と思われる。かくして得られた不織布を通常の乾燥機で
乾燥し、本発明の耐炎繊維不織布とする。
み方向へ繊維を押しつけるため、不織布の繊維密度が向
上する。また繊維の交絡は、繊維が水圧で押さえられる
ため大きく移動することなく、繊維の両端部が主に他繊
維と交絡するため、本発明の高い配向度を発現するもの
と思われる。かくして得られた不織布を通常の乾燥機で
乾燥し、本発明の耐炎繊維不織布とする。
【0028】また、本発明の耐炎繊維複合材料は例えば
以下の方法で製造される。まず、耐炎繊維不織布を製造
する時と同様に、耐炎繊維の塊を充分にほぐし(開綿
し)、全方向に対し均一な厚みのシートにしておく。次
にこのシートから針を有する回転ロールにより耐炎繊維
をかき出し、空気中に飛ばし、無機繊維もしくは有機高
分子化合物でできた基材または金属薄膜の表面にウエブ
を形成する。次の工程で耐炎繊維不織布にウオータージ
ェットの柱状流処理を施す。
以下の方法で製造される。まず、耐炎繊維不織布を製造
する時と同様に、耐炎繊維の塊を充分にほぐし(開綿
し)、全方向に対し均一な厚みのシートにしておく。次
にこのシートから針を有する回転ロールにより耐炎繊維
をかき出し、空気中に飛ばし、無機繊維もしくは有機高
分子化合物でできた基材または金属薄膜の表面にウエブ
を形成する。次の工程で耐炎繊維不織布にウオータージ
ェットの柱状流処理を施す。
【0029】可燃性または/かつ溶融性の材料とウエブ
との接着は、可燃性または/かつ溶融性の材料上に接着
剤を塗布しておくか、ウエブを積層した後接着剤を含浸
し熱処理する等の方法を用いる。本発明の耐炎繊維不織
布はそれ単独では、航空機用、鉄道車両用、船舶用の座
席等の不燃内層シート、防炎寝具等の不燃内層シート、
空調機、鉄道車両、自動車、船舶、建材等の防炎断熱
材、オイルミストフィルター、油分中の水分または水分
中の油分を分離するための油水分離フィルター、電線防
炎押さえ巻きテープ、防寒衣服、スキーウエア等の内層
断熱材等の用途に適している。
との接着は、可燃性または/かつ溶融性の材料上に接着
剤を塗布しておくか、ウエブを積層した後接着剤を含浸
し熱処理する等の方法を用いる。本発明の耐炎繊維不織
布はそれ単独では、航空機用、鉄道車両用、船舶用の座
席等の不燃内層シート、防炎寝具等の不燃内層シート、
空調機、鉄道車両、自動車、船舶、建材等の防炎断熱
材、オイルミストフィルター、油分中の水分または水分
中の油分を分離するための油水分離フィルター、電線防
炎押さえ巻きテープ、防寒衣服、スキーウエア等の内層
断熱材等の用途に適している。
【0030】また、複合材料としては、空調機、鉄道車
両、自動車、船舶、建材等の防炎断熱材や、ふとん、ざ
ぶとん、ウレタンマット等の防炎寝具の側地、防炎シー
ツ、避難防炎服、避難防炎頭巾、避難防炎フード、電線
防炎押え巻テープ、防炎粘着テープ、自動車用インシュ
レーター、防炎防音材、テント、肌着、ねまき、丹前、
エプロン、なべつかみ等の防炎衣料、防寒衣服、スキー
ウェア、寝袋等の用途に適している。
両、自動車、船舶、建材等の防炎断熱材や、ふとん、ざ
ぶとん、ウレタンマット等の防炎寝具の側地、防炎シー
ツ、避難防炎服、避難防炎頭巾、避難防炎フード、電線
防炎押え巻テープ、防炎粘着テープ、自動車用インシュ
レーター、防炎防音材、テント、肌着、ねまき、丹前、
エプロン、なべつかみ等の防炎衣料、防寒衣服、スキー
ウェア、寝袋等の用途に適している。
【0031】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明の耐炎繊維不織布の物性評価は下記の
方法で行った。 厚み:JIS−L−1096 目付け:JIS−L−1096 強伸度:JIS−L−1096 ファイヤーブロッキング性:天然ガスを使用してブンゼ
ンバーナーの炎(温度約910℃)の高さが150mm
となるように調整し、次いで炎の高さが100mmの位
置に試験片を挿入して、試験片が脆化し貫通口が生じる
までの時間を5回測定し、最も短い時間をもってファイ
ヤーブロッキング性とする。
る。なお、本発明の耐炎繊維不織布の物性評価は下記の
方法で行った。 厚み:JIS−L−1096 目付け:JIS−L−1096 強伸度:JIS−L−1096 ファイヤーブロッキング性:天然ガスを使用してブンゼ
ンバーナーの炎(温度約910℃)の高さが150mm
となるように調整し、次いで炎の高さが100mmの位
置に試験片を挿入して、試験片が脆化し貫通口が生じる
までの時間を5回測定し、最も短い時間をもってファイ
ヤーブロッキング性とする。
【0032】耐炎繊維不織布単独層の熱伝導率:JIS
−L−1096 A法。但し、ASTM−D−1518
規格試験機(試験板面積225cm2 、試験板温度35
±0.5℃、外気温度20±2℃、試験時間60分)で
測定し、JIS−L−1096 A法に従って算出す
る。 耐炎繊維不織布を用いた複合材料の熱伝導率:JIS−
A−1412 炭化長:JIS−L−1091 A−3法(水平法)に
したがって燃焼性試験を行った。試験の終了した複合材
料試料から耐炎繊維の層をはがし、無機繊維もしくは有
機高分子化合物でできた基材表面に生じた炭化部分の炭
化長をJIS−L−1091 A−3法(水平法)にし
たがって求める。
−L−1096 A法。但し、ASTM−D−1518
規格試験機(試験板面積225cm2 、試験板温度35
±0.5℃、外気温度20±2℃、試験時間60分)で
測定し、JIS−L−1096 A法に従って算出す
る。 耐炎繊維不織布を用いた複合材料の熱伝導率:JIS−
A−1412 炭化長:JIS−L−1091 A−3法(水平法)に
したがって燃焼性試験を行った。試験の終了した複合材
料試料から耐炎繊維の層をはがし、無機繊維もしくは有
機高分子化合物でできた基材表面に生じた炭化部分の炭
化長をJIS−L−1091 A−3法(水平法)にし
たがって求める。
【0033】脆化長:JIS−L−1091 A−3法
(水平法)にしたがって燃焼性試験を行った。試験の終
了した複合材料試料から耐炎繊維の層をはがし、金属薄
膜の脆化部分の脆化長をJIS−L−1091 A−3
法(水平法)にしたがって求める。
(水平法)にしたがって燃焼性試験を行った。試験の終
了した複合材料試料から耐炎繊維の層をはがし、金属薄
膜の脆化部分の脆化長をJIS−L−1091 A−3
法(水平法)にしたがって求める。
【0034】
【実施例1】アクリル系繊維を前駆体とした繊度2d、
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用いウェブにし、このウエブに対し、50kg/c
m2 (ゲージ圧)の高圧水を0.15mmφ、ピッチ
0.4mmのノズルよりウオータージェットの柱状流処
理を行ない繊維を交絡させ、厚さ0.38mm、配向度
1.93、目付け55g/m2 の不織布を得た。この不
織布の強伸度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率を
測定した。その結果を表1に示す。
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用いウェブにし、このウエブに対し、50kg/c
m2 (ゲージ圧)の高圧水を0.15mmφ、ピッチ
0.4mmのノズルよりウオータージェットの柱状流処
理を行ない繊維を交絡させ、厚さ0.38mm、配向度
1.93、目付け55g/m2 の不織布を得た。この不
織布の強伸度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率を
測定した。その結果を表1に示す。
【0035】また、この耐炎繊維不織布を石綿フェルト
(A:石綿含有率85%、レーヨン15%)にフェノール樹
脂で接着した。この複合材料のファイヤーブロッキング
性、熱伝導率、炭化長を測定した。その結果を表2に示
す。
(A:石綿含有率85%、レーヨン15%)にフェノール樹
脂で接着した。この複合材料のファイヤーブロッキング
性、熱伝導率、炭化長を測定した。その結果を表2に示
す。
【0036】
【比較例1】アクリル系繊維を前駆体とした繊度2d、
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用い、ニードルパンチング法にてこのウエブの繊維
を交絡させ、厚さ0.39mm、配向度1.19、目付
け52g/cm2 の不織布を得た。この不織布の強伸
度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率を測定した。
その結果を表1に示す。
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用い、ニードルパンチング法にてこのウエブの繊維
を交絡させ、厚さ0.39mm、配向度1.19、目付
け52g/cm2 の不織布を得た。この不織布の強伸
度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率を測定した。
その結果を表1に示す。
【0037】また、この耐炎繊維不織布を石綿フェルト
(A:石綿含有率85%、レーヨン15%、目付け500g/
m2)にフェノール樹脂で接着した。この複合材料のフ
ァイヤーブロッキング性、熱伝導率、炭化長を測定し
た。その結果を表2に示す。
(A:石綿含有率85%、レーヨン15%、目付け500g/
m2)にフェノール樹脂で接着した。この複合材料のフ
ァイヤーブロッキング性、熱伝導率、炭化長を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0038】
【実施例2】アクリル系繊維を前駆体とした繊度2d、
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用いウェブにし、このウエブに対し、50kg/c
m2 (ゲージ圧)の高圧水を0.15mmφ、ピッチ
0.4mmのノズルよりウオータージェットの柱状流処
理を行ない繊維を交絡させ、厚さ0.67mm、配向度
1.87、目付け87g/cm2 の不織布を得た。この
不織布の強伸度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率
を測定した。その結果を表1に示す。
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用いウェブにし、このウエブに対し、50kg/c
m2 (ゲージ圧)の高圧水を0.15mmφ、ピッチ
0.4mmのノズルよりウオータージェットの柱状流処
理を行ない繊維を交絡させ、厚さ0.67mm、配向度
1.87、目付け87g/cm2 の不織布を得た。この
不織布の強伸度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率
を測定した。その結果を表1に示す。
【0039】
【比較例2】アクリル系繊維を前駆体とした繊度2d、
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用い、ニードルパンチング法にてこのウエブの繊維
を交絡させ、厚さ0.63mm、配向度1.24、目付
け76g/cm2 の不織布を得た。この不織布の強伸
度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率を測定した。
その結果を表1に示す。
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用い、ニードルパンチング法にてこのウエブの繊維
を交絡させ、厚さ0.63mm、配向度1.24、目付
け76g/cm2 の不織布を得た。この不織布の強伸
度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率を測定した。
その結果を表1に示す。
【0040】
【比較例3】アクリル系繊維を前駆体とした繊度2d、
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用い、ニードルパンチング法にてこのウエブの繊維
を交絡させ、厚さ0.86mm、配向度1.45、目付
け99g/cm2 の不織布を得た。この不織布の強伸
度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率を測定した。
その結果を表1に示す。
繊維長51mmの耐炎繊維(旭化成工業(株)製 ラス
タン(登録商標))をフェラー社のランダムカードK1
2を用い、ニードルパンチング法にてこのウエブの繊維
を交絡させ、厚さ0.86mm、配向度1.45、目付
け99g/cm2 の不織布を得た。この不織布の強伸
度、ファイアーブロッキング性、熱伝導率を測定した。
その結果を表1に示す。
【0041】
【実施例3】実施例1で得られた厚さ0.38mm、配
向度1.93、目付け55g/m2の耐炎繊維不織布
を、発泡ポリエチレン断熱材(旭化成工業(株)製 サ
ニーライト(登録商標))にフェノール樹脂で接着し
た。この複合材料のファイヤーブロッキング性、熱伝導
率、炭化長を測定した。その結果を表2に示す。
向度1.93、目付け55g/m2の耐炎繊維不織布
を、発泡ポリエチレン断熱材(旭化成工業(株)製 サ
ニーライト(登録商標))にフェノール樹脂で接着し
た。この複合材料のファイヤーブロッキング性、熱伝導
率、炭化長を測定した。その結果を表2に示す。
【0042】
【比較例4】比較例1で得られた厚さ0.63mm、配
向度1.24、目付け76g/cm 2 の耐炎繊維不織布
を、発泡ポリエチレン断熱材(旭化成工業(株)製 サ
ニーライト(登録商標))にフェノール樹脂で接着し
た。この複合材料のファイヤーブロッキング性、熱伝導
率、炭化長を測定した。その結果を表2に示す。
向度1.24、目付け76g/cm 2 の耐炎繊維不織布
を、発泡ポリエチレン断熱材(旭化成工業(株)製 サ
ニーライト(登録商標))にフェノール樹脂で接着し
た。この複合材料のファイヤーブロッキング性、熱伝導
率、炭化長を測定した。その結果を表2に示す。
【0043】
【実施例4】実施例1で得られた厚さ0.38mm、配
向度1.93、目付け55g/m2の耐炎繊維不織布
を、アルミ箔にフェノール樹脂で接着した。この複合材
料のファイヤーブロッキング性、熱伝導率、脆化長を測
定した。その結果を表2に示す。
向度1.93、目付け55g/m2の耐炎繊維不織布
を、アルミ箔にフェノール樹脂で接着した。この複合材
料のファイヤーブロッキング性、熱伝導率、脆化長を測
定した。その結果を表2に示す。
【0044】
【比較例5】比較例1で得られた厚さ0.63mm、配
向度1.24、目付け76g/cm 2 の耐炎繊維不織布
を、アルミ箔にフェノール樹脂で接着した。この複合材
料のファイヤーブロッキング性、脆化長を測定した。そ
の結果を表2に示す。
向度1.24、目付け76g/cm 2 の耐炎繊維不織布
を、アルミ箔にフェノール樹脂で接着した。この複合材
料のファイヤーブロッキング性、脆化長を測定した。そ
の結果を表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明の複合材料は、目付け140g/
cm2 以下の薄い耐炎繊維被覆層を有するため、軽量で
ありながらファイヤーブロッキング性、断熱性に優れて
いるため、空調機、鉄道車両、自動車、船舶、建材等の
防炎断熱材や、ふとん、ざぶとん、ウレタンマット等の
防炎寝具の側地、防炎シーツ、避難防炎服、避難防炎頭
巾、避難防炎フード、電線防炎押え巻テープ、防炎粘着
テープ、自動車用インシュレーター、防炎防音材、テン
ト、肌着、ねまき、丹前、エプロン、なべつかみ等の防
炎衣料、防寒衣服、スキーウェア、寝袋等の用途に適し
た優れた特性を有する。
cm2 以下の薄い耐炎繊維被覆層を有するため、軽量で
ありながらファイヤーブロッキング性、断熱性に優れて
いるため、空調機、鉄道車両、自動車、船舶、建材等の
防炎断熱材や、ふとん、ざぶとん、ウレタンマット等の
防炎寝具の側地、防炎シーツ、避難防炎服、避難防炎頭
巾、避難防炎フード、電線防炎押え巻テープ、防炎粘着
テープ、自動車用インシュレーター、防炎防音材、テン
ト、肌着、ねまき、丹前、エプロン、なべつかみ等の防
炎衣料、防寒衣服、スキーウェア、寝袋等の用途に適し
た優れた特性を有する。
【図1】(A)、(B)に本発明の耐炎繊維不織布を構
成する耐炎繊維の拡大図を示す。
成する耐炎繊維の拡大図を示す。
【図2】本発明の耐炎繊維不織布を製造する装置の一例
を示す。
を示す。
A・・・繊維の任意の中心点(起点) B・・・繊維の任意の中心点(終点) A’B’・・・起点A〜終点Bに至る繊維の中心線への
接線 γ・・・直線ABと接線A’B’の最大距離 R・・・繊維の直径 S1 S2 、S2 S3 、S3 S4 ・・・耐炎繊維Lの直線
成分 X1 、X2 、X3 ・・・直線成分S1 S2 、S2 S3 、
S3 S4 のそれぞれのx成分 Y1 、Y2 、Y3 ・・・直線成分S1 S2 、S2 S3 、
S3 S4 のそれぞれのy成分 1・・・耐炎繊維のシート 2・・・コンベアーベルト 3・・・針を有する回転ロール 4・・・送風機 5・・・吸気ファン 6・・・ウエブ 7・・・ネット
接線 γ・・・直線ABと接線A’B’の最大距離 R・・・繊維の直径 S1 S2 、S2 S3 、S3 S4 ・・・耐炎繊維Lの直線
成分 X1 、X2 、X3 ・・・直線成分S1 S2 、S2 S3 、
S3 S4 のそれぞれのx成分 Y1 、Y2 、Y3 ・・・直線成分S1 S2 、S2 S3 、
S3 S4 のそれぞれのy成分 1・・・耐炎繊維のシート 2・・・コンベアーベルト 3・・・針を有する回転ロール 4・・・送風機 5・・・吸気ファン 6・・・ウエブ 7・・・ネット
Claims (3)
- 【請求項1】 耐炎繊維で構成された目付け30g/m
2 〜140g/m2の不織布であって、該耐炎繊維の配
向度が1.5以上であることを特徴とする耐炎繊維不織
布。 - 【請求項2】 ガラス繊維を除く無機繊維もしくは有機
高分子化合物でできた基材または金属薄膜と目付け5g
/m2 〜140g/m2 の耐炎繊維の層が設けられてお
り、耐炎繊維の配向度が1.5以上であることを特徴と
する耐炎繊維複合材料。 - 【請求項3】 耐炎繊維の塊を開綿し一定厚みのシート
にする工程、針を有する回転ロールにより該シートから
耐炎繊維をかき出し、空気中に飛ばし、高速の気流を引
き込んでいるネット上に該耐炎繊維を補修しウエブを形
成する工程、該ウエブに対し、ウオータージェットの柱
状流処理を施す工程を有する耐炎繊維不織布の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4126037A JPH05331753A (ja) | 1992-03-31 | 1992-05-19 | 耐炎繊維不織布およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-77510 | 1992-03-31 | ||
JP7751092 | 1992-03-31 | ||
JP4126037A JPH05331753A (ja) | 1992-03-31 | 1992-05-19 | 耐炎繊維不織布およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05331753A true JPH05331753A (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=13635967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4126037A Withdrawn JPH05331753A (ja) | 1992-03-31 | 1992-05-19 | 耐炎繊維不織布およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05331753A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10113523A (ja) * | 1996-10-08 | 1998-05-06 | Kaasuru Kk | 通気口用フイルター部材 |
JP2001131852A (ja) * | 1999-10-29 | 2001-05-15 | Kureha Ltd | 耐炎性シート |
US8684118B2 (en) | 2009-12-14 | 2014-04-01 | Honda Motor Co., Ltd. | Cooling structure for electricity storage device |
-
1992
- 1992-05-19 JP JP4126037A patent/JPH05331753A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10113523A (ja) * | 1996-10-08 | 1998-05-06 | Kaasuru Kk | 通気口用フイルター部材 |
JP2001131852A (ja) * | 1999-10-29 | 2001-05-15 | Kureha Ltd | 耐炎性シート |
US8684118B2 (en) | 2009-12-14 | 2014-04-01 | Honda Motor Co., Ltd. | Cooling structure for electricity storage device |
JP5475008B2 (ja) * | 2009-12-14 | 2014-04-16 | 本田技研工業株式会社 | 蓄電装置の冷却構造 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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