JPH05331701A - 中空合成繊維 - Google Patents

中空合成繊維

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JPH05331701A
JPH05331701A JP16362892A JP16362892A JPH05331701A JP H05331701 A JPH05331701 A JP H05331701A JP 16362892 A JP16362892 A JP 16362892A JP 16362892 A JP16362892 A JP 16362892A JP H05331701 A JPH05331701 A JP H05331701A
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JP
Japan
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fiber
hollow part
hollow
hollow portion
projections
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Pending
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JP16362892A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Naruse
勉 成瀬
Hideo Ueda
秀夫 上田
Shigeru Nishimura
滋 西村
Miwako Fukuda
美和子 福田
Yoshikazu Kondo
義和 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸水性と共に摩擦耐久性にも優れている開口
型中空繊維を提供する。 【構成】 少なくとも4個の突起を有する非円形中空部
と、該中空部から繊維側面に連通する開口溝を有する中
空合成繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軽量性,吸水性に優れた
中空合成繊維に関する。更に詳しくは、中空部が非円形
であることにより摩擦耐久性にも優れている中空合成繊
維に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル,ポリアミド,ポリアクリ
ロニトリル系などの合成繊維は、吸水性に乏しくその改
良が望まれている。これまで合成繊維の吸水性改良のた
め、ポリマーに親水基を導入することや親水性物質を混
合すること、或いは親水性物質を繊維表面に付着させる
方法、また繊維形成ポリマーに別の物質を細粒状で混合
して繊維とした後、この細粒物を抽出除去して多孔質の
繊維を得ること等が提案されている。しかし、いずれの
方法についても実用的な吸水率,糸物性及び吸水耐久性
を同時に満足する合成繊維を得るには至っていない。
【0003】更に、吸水性を改善するために、繊維形成
性ポリマーからなる、繊維表面から中空部まで貫通する
開口溝を有する中空繊維が本発明者等により特開昭56
−169817号公報、特公昭60−37203号公報
に提案されている。これらの中空繊維は、中空率を一定
値以上とすれば優れた吸水性を付与することができる
が、中空部周囲の肉厚が薄くなる結果外力が作用した場
合変形しやすいという問題点を有していた。これらの中
空繊維を用いた織編物では、織編物の摩擦や外力により
繊維がフィブリル化しその部分が淡色化して白く見える
問題、及び中空部がつぶれて吸水性能が低下する等の問
題を生じることが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、繊維は衣料
等用途に織編物として使用されるとき種々の外力を受け
る。特に、開口型中空繊維は摩擦,圧縮,曲げ等の外力
の作用に対し変形を受けやすい弱点を有している。開口
型中空繊維の変形とは中空部のつぶれ,フィブリル化な
どをいう。中空部のつぶれは吸水性能の低下,フィブリ
ル化は染色織編物の白化現象として問題が発現する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等はそれらの問
題点を解消すべく鋭意研究を重ねた結果、開口型中空繊
維の中空部を異形化することにより中空部のつぶれ及び
フィブリル化が少なくなることを見い出し本発明に到達
した。
【0006】本発明の目的は、吸水性と共に摩擦耐久性
にも優れている開口型中空繊維を提供することにある。
【0007】上記の目的を達成するための本発明の構成
は次の通りである。即ち、少なくとも4個の突起を有す
る非円形中空部と、該中空部から繊維側面に連通する開
口溝を有する中空合成繊維である。
【0008】本発明に用いる開口溝を有する中空繊維の
製造法の代表例は次のようなものである。先ず図1のよ
うな芯・鞘型複合糸を作り、次いで芯成分を溶解又は分
解除去し図2のような中空繊維を得る。得られる中空繊
維の中空率,開口溝の幅は芯鞘型複合紡糸の際に任意に
調節することができる。
【0009】複合紡糸に於て芯部に用いる紡糸材は、複
合紡糸可能で、且つ後の芯ポリマー除去工程に便利なも
のであればよく特に限定されない。除去工程に便利なも
のとしては水で溶解可能なポリマー,アルカリ水溶液で
分解,溶解可能なポリマー,酸に溶解可能なポリマー,
非水系溶媒で溶解可能なポリマーなどがあげられ、特に
水,アルカリ水溶液で溶解又は分解可能なものは有利で
ある。
【0010】水で溶解可能なポリマーは多数あるが、例
えばポリエチレンオキシド,ポリエチレンオキシド/ポ
リプロピレンオキシド共重合体、それらの誘導体、他の
重合体(例えばポリエステル又はポリアミド)セグメン
トのセグメント共重合体などのポリアルキレンオキシド
系ポリマー,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリ
ドン,ポリアクリル酸塩などのポリビニル系ポリマー,
ポリビスプロポキシエタンアジバミド,ポリビスプロポ
キシピペラジンアジバミドなどの水溶性ポリアミドなど
があげられる。
【0011】アルカリ水溶液で分解・溶解可能なポリマ
ーとしては、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレ
ンテレフタレート,ポリエチレンオキシベンゾエート等
の繊維形成性ポリエステル及びそれらの共重合体,変性
体などがあげられる。
【0012】特に、上記ポリエステルに1〜60%(重
量)程度、好ましくは2〜30%、最も好ましくは5〜
20%ポリアルキレンオキシド類を共重合したもの又は
混合したもの、或いは5−スルホイソフタル酸ナトリウ
ム塩を2〜10%共重合したものはアルカリ水溶液によ
り容易に分解される。同様に、芳香族ポリエステルに対
して低融点(200℃以下)の脂肪族ポリエステルを5
〜50%程度混合したものも芯成分として極めて好適で
ある。
【0013】酸に溶解可能なポリマーの例としては6ナ
イロン,66ナイロン,610ナイロン,612ナイロ
ン,12ナイロン及びそれらの共重合物などのポリアミ
ドがあげられる。
【0014】非水系溶媒の例としては、トリクレン,パ
ークレンなどの塩化物,トルエン,キシレンなどの芳香
族化合物,ジメチルフォルムアミド,アセトンなどがあ
げられ、これらに溶解可能なポリマーの例としては、ポ
リエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,ポリ塩化
ビニル,ポリアクリロニトリル系ポリマーなどがあげら
れる。
【0015】鞘部分に用いるポリマーとしては、繊維形
成性のものであればあらゆるものが利用出来る。例え
ば、ポリオレフィン系,ポリビニル系,ポリアクリルニ
トリル系,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリエーテ
ル系,ポリカーボネート系,ポリ尿素,ポリウレタン系
などの多数のポリマーが使用可能である。中でもポリア
クリロニトリル系,ポリアミド系及びポリエステル系の
ポリマーが有用である。
【0016】本発明に用いることができる開口型中空繊
維の形状にはいくつかの種類がある。中空部は繊維横断
面の中心或いは偏心的に位置しても良く。数は1個でも
複数でも良い。また繊維横断面形は円形でも非円形でも
良い。
【0017】本発明に用いる繊維の中空率は、吸水性と
摩擦耐久性を同時に満足する範囲で定められる。吸水性
の面から中空率は15%以上であることが好ましく、摩
擦耐久性の面からは40%以下であることが好ましい。
【0018】開口型中空繊維の吸水性は中空部及び開口
溝によって得られる。水は繊維表面から開口溝を通じて
繊維の中空部に入り保持される。中空部に保持された水
は開口溝を通じて外部に放出したり蒸発させることがで
きる。従って、一般的に吸水能力は中空部の大きさ、即
ち中空率に比例し、吸水或いは放水速度は開口溝の幅に
比例する。
【0019】開口溝の幅は大きいほど水の通過は容易と
なるが、過度に開口溝の幅が大きくなると中空部と外界
との区別が消失し水の保持力が失なわれる。従って開口
溝の幅は中空部の直径(非円形断面の場合は同面積の円
の直径)よりも小さいことが好ましく、更に好ましくは
繊維直径の5〜20%である。
【0020】本発明の開口型中空繊維は中空部の形状に
特徴を有する。円形断面の中空部は摩擦時の外力作用に
より容易に変形し、中空部の数が1個で円形の場合は特
に変形しやすく、極端な場合は中空部が消失するほどに
変形することもある。
【0021】中空部変形の問題点は中空部を異形化する
ことにより効果的に軽減することができる。非円形中空
部の突起数は4個以上であり、好ましくは4〜8個であ
る。突起数が4個未満の場合、摩擦によるフィブリル化
が激しく、また8個を超える場合は中空部が円形に近く
なるため、摩擦による変形やフィブリル化が起き易くな
る。中空部が本発明範囲内の異形の場合、外力の作用に
よる変形は繊維肉厚の厚い部分相互が接触するまでの範
囲にとどまり、中空部が円形の場合に比べ最大変形幅を
小さく抑えることができる。
【0022】本発明でいう開口型中空繊維の中空部形状
(C)は下記式によって定義される。
【0023】
【数2】
【0024】本発明に好ましく用いることができる中空
部異形度(C)は2.0〜5.0の範囲内であり、3.
0〜4.0が最も好ましい。
【0025】本発明の開口型中空繊維は100%使い、
或いは必要に応じて他の合成繊維,天然繊維等と混合し
織編物として用いることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明の繊維を用いた織編物は優れた吸
水性と高い摩擦耐久性を兼ね備えており、インナー,シ
ャツ,ブラウス,スポーツウェア,タイツ,パジャマ等
広範な用途に好適である。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を説明するが、も
ちろん本発明はこれに限定されるものではない。実施例
中の吸水性はバイレック法に準じて10分間の吸い上げ
高さを摩擦前の織布について測定したものである。
【0028】また摩擦耐久性はJIS−L1096に準
じシーファー型摩耗試験機を用い、荷重500g,摩擦
布ナイロンタフタ,摩擦回数500回の条件で摩擦した
試料織編物の白化程度を目視にて表1の3段階評価をし
たものである。
【0029】
【表1】
【0030】実施例1 平均分子量4000のポリエチレングリコールを10%
と、5−スルホイソフタル酸ナトリウム3モル%とを共
重合して得られたアルカリ易溶性の共重合ポリエチレン
テレフタレートを芯とし、通常のポリエチレンテレフタ
レートを鞘として、芯:鞘の複合比率を1:1,1:
2,1:3と変化した複合紡糸を実施し、1000m/
min巻取、3.8倍の延伸で75デニール/24フィ
ラメントの複合糸を得た。
【0031】得られた複合糸の横断面は図1のような芯
が4個の突起を有する異形度(C)=3.5の形状であ
った。これらの複合糸を用い経が75デニール/24フ
ィラメントの202本/インチ、緯が75デニール/2
4フィラメント×2の77本/インチのファイユを製織
した。
【0032】得られた織布について水酸化ナトリウム4
%,80℃のアルカリ水溶液で70分間処理し、複合糸
芯部を完全に溶解した。処理後の本発明繊維の横断面は
図2に示す形になっていた。織布は分散染料を用いてラ
イトブルー色に仕上げた。評価結果を表2に示す。
【0033】比較例1 図4の円形芯とする以外は、実施例1と同様に行った。
評価結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】表2から明らかなように、本発明の織物は
吸水性及び摩擦耐久性共に優れたものであった。これに
対して比較例の織物は摩擦による白化の欠点が目立っ
た。
【0036】実施例2 平均分子量8000のポリエチレングリコールを共重合
して得た、17%のポリエーテルセグメントを含むアル
カリ易溶性の共重合ポリエチレンテレフタレートを図3
の7個の突起を有する芯(異形度(C)=2.5)とす
る以外は、実施例1と同様に行った。評価結果を表3に
示す。
【0037】
【表3】
【0038】本発明の織物は吸水性及び摩擦耐久性共に
優れたものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いることができる芯鞘複合繊維の横
断面図の例である。φAは中空部突起の最大内接円の直
径を示し、φBは中空部中央の最小外接円の直径を示
す。
【図2】図1の芯鞘複合繊維の処理によって得られる開
口型中空繊維の例である。
【図3】本発明に用いることができる芯鞘複合繊維の横
断面の例である。
【図4】円形芯鞘複合繊維(本発明外)の例である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも4個の突起を有する非円形中
    空部と、該中空部から繊維側面に連通する開口溝を有す
    る中空合成繊維。
  2. 【請求項2】 非円形中空部の突起数が4〜8である請
    求項1記載の繊維。
  3. 【請求項3】 非円形中空部が下記式 【数1】 で表わされる中空部異形度(C)が2.0〜5.0であ
    る請求項1記載の繊維。
  4. 【請求項4】 非円形中空部と開口溝を合わせた中空部
    総断面積が、繊維横断面積の15〜40%である請求項
    1記載の繊維。
JP16362892A 1992-05-29 1992-05-29 中空合成繊維 Pending JPH05331701A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2006512746A (ja) * 2002-12-23 2006-04-13 マイクロセル コーポレーション 微小繊維状燃料電池の基板に支持された製造方法
US8048584B2 (en) 2003-03-07 2011-11-01 Microcell Corporation Fuel cell structures and assemblies
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