JPH0533152A - アルミニウム合金の表面処理法 - Google Patents
アルミニウム合金の表面処理法Info
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- JPH0533152A JPH0533152A JP21442791A JP21442791A JPH0533152A JP H0533152 A JPH0533152 A JP H0533152A JP 21442791 A JP21442791 A JP 21442791A JP 21442791 A JP21442791 A JP 21442791A JP H0533152 A JPH0533152 A JP H0533152A
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Abstract
金めっき処理を行うに際し、煩雑な工程に頼ることな
く、アルミニウム合金表面に密着性の優れためっき皮膜
を形成し得る処理法を提供する。 【構成】 アルミニウム合金を電気めっきするに先立
ち、ZnOとNaOHを主添加成分とし、更にX2O・nS
iO2(X:Li、Na又はK、n:2以上)で示される珪酸
塩を1種以上、或いはXO・nSiO2(X:Zn、Sr又は
Ba、n:1以上)で示される珪酸塩を1種以上を含み、
その添加量の合計が0.5〜30g/lである処理剤を用
いて化学めっきを行うことを特徴としている。化学めっ
きは1段処理でも優れためっき皮膜密着性が得られ、電
気めっきの下地処理として適している。りん酸亜鉛処理
を下地処理として施す自動車部材用アルミニウム合金の
表面処理用として有効である。
Description
ルミニウム合金(以下、総称して「アルミニウム合金」
と呼ぶ)の表面処理法に関し、特に、塗装下地処理とし
てりん酸亜鉛処理が施される用途、例えば、自動車パネ
ル材の表面処理において、りん酸亜鉛処理性に優れる表
面を付与でき、塗膜密着性を著しく向上し得る表面処理
法に関するものである。
ニウム合金は、軽量化を目的として自動車パネル材など
の自動車部材に採用されつつある。しかし、通常の自動
車塗装ラインの下地処理はりん酸亜鉛処理であって、鋼
材に対しては、塗料の密着性の確保及び耐食性の向上に
効果的であるが、アルミニウム合金に対しては充分な下
地処理とは言えないのが現状である。
て、塗装の下地処理としてりん酸亜鉛処理が採用されて
いるのは、専ら鋼材用の下地処理のためであるが、自動
車部材に鋼材と共にアルミニウム合金を適用する場合に
は、同じ下地処理によってアルミニウム合金も下地処理
するのが経済的である。しかるに、アルミニウム合金に
この下地処理(りん酸亜鉛処理)を行うと、りん酸亜鉛処
理性がよくなく、したがって、優れた塗膜密着性等が得
られないという問題があった。
りん酸亜鉛処理性を改善しようとする提案がなされてい
る。例えば、特開昭61−157693号には、りん酸
亜鉛処理性を改善するためにアルミニウム合金に亜鉛め
っきを施すことが提案されている。具体的には、亜鉛め
っき層或いは亜鉛系合金めっき層を1g/m2以上の付着
量にて形成するというものである。
めっき或いは浸漬めっき法により行うもので、通常のめ
っき条件、めっき浴組成でよいとされている。具体例と
しては電気めっき法が示されている。しかし、この電気
めっき法によってもめっき皮膜の密着性が必ずしも充分
とは云えない。
わゆるジンケート処理があるが、以下に示すとおり、2
段のジンケート処理を実施しなければ、めっき皮膜の密
着性が改善されないといわれるものであり、煩雑な工程
を必要とするので、工業的方法としては難点があった。
ッチング→水洗→硝酸洗浄→1段目ジンケート処理→水
洗→硝酸剥離→水洗→2段目ジンケート処理→水洗。な
お、ジンケート処理浴は、通常、NaOH、ZnOにロッ
セル塩等を添加した組成のもので、20〜24℃で、3
0秒浸漬の条件が代表的である。
し、りん酸亜鉛処理性に優れる亜鉛或いは亜鉛合金めっ
き処理を行うに際し、煩雑な工程に頼ることなく、1段
の化学処理でも、アルミニウム合金表面に密着性の優れ
ためっき皮膜を形成し得る処理法を提供することを目的
とするものである。
め、本発明者は、アルミニウム合金の亜鉛或いは亜鉛合
金めっき処理法、特に電気めっき法ではめっき皮膜の密
着性が不十分となる原因並びにその対策について鋭意研
究を重ねた結果、電気めっきに先立って特定の処理剤を
用いた化学めっきを行うことにより可能であることを見
い出し、ここに本発明を完成したものである。
電気めっきするに先立ち実施する亜鉛及び亜鉛合金化学
めっきにおいて、ZnOとNaOHを主添加成分とし、更
にX2O・nSiO2(X:Li、Na又はK、n:2以上)で
示される珪酸塩を1種以上を含み、その添加量の合計が
0.5〜30g/lである処理剤を用いることを特徴とす
るめっき皮膜の密着性に優れるアルミニウム合金表面処
理法を要旨とするものである。
電気めっきするに先立ち実施する亜鉛及び亜鉛合金化学
めっきにおいて、ZnOとNaOHを主添加成分とし、更
にXO・nSiO2(X:Zn、Sr又はBa、n:1以上)で
示される珪酸塩を1種以上を含み、その添加量の合計が
0.5〜30g/lである処理剤を用いることを特徴とす
るめっき皮膜の密着性に優れるアルミニウム合金表面処
理法を要旨とするものである。
又は亜鉛合金めっきを電気めっき法により行う場合、め
っき皮膜の密着性が不十分であるが、本発明では、電気
めっきに先立って化学めっきにより予め皮膜を形成する
ことにより、電気めっき皮膜の密着性の問題が解決した
ものである。
(めっき浴)を用いる必要がある。すなわち、この処理剤
は、ZnOとNaOHを主添加成分とし、これに更に、X
2O・nSiO2(X:Li、Na又はK、n:2以上)、或い
はXO・nSiO2(X:Zn、Sr又はBa、n:1以上)を
0.5〜30g/l添加しためっき浴である。このめっき
浴を用いた亜鉛めっきは、次に行う電気めっきの下地処
理として有効であり、これらのめっき処理により、アル
ミニウム合金表面に密着性に優れためっき皮膜を形成で
きる。
である。
る亜鉛の供給源として必須であり、また、NaOHはア
ルミニウム合金を溶解し亜鉛の析出を可能とするための
成分である。これらの主添加成分の添加量は特に制限さ
れるものではないが、それぞれZnOは5〜20g/l、
NaOHは50〜250g/lが好ましい。
n:2以上)並びにXO・nSiO2(X:Zn、Sr又はB
a、n:2以上)は、めっき皮膜の密着性を向上するため
に効果的な成分である。これらの1種以上を主添加成分
に添加した処理剤を用いることにより、1段処理が可能
となる。
いて、nが2未満ではめっき皮膜の均一な析出ができ
ず、密着性が向上しない。また、XがLi、Na及びK以
外の元素では上述の効果が期待できない。
a)において、nが1未満ではめっき皮膜の密着性向上効
果が得られない。また、XがZn、Sr及びBa以外の元
素では上述の効果が期待できない。
塩の総添加量が0.5g/l未満では密着性の向上効果が
充分でなく、また30g/lを超えると密着性の向上効果
が飽和すると共にめっき皮膜の析出速度が低下するので
好ましくない。よって、珪酸塩の総添加量は0.5〜3
0g/lの範囲とする。
合金元素を添加することができる。
及び亜鉛合金化学めっきの他の条件は、適宜決められる
もので、特に制限されない。
金化学めっきを行うことにより、アルミニウム合金表面
に珪酸塩を含む亜鉛及び亜鉛合金層のめっき皮膜が形成
される。例えばZn−Fe、Zn−Ni或いはZn−Fe−N
i皮膜が得られる。
が、化学めっきによる下地処理によって密着性の優れた
めっき皮膜が既に形成されているので、その皮膜上に形
成される電気めっき皮膜も密着性に優れるものが得られ
る。電気めっきは適当な方法で行えばよく、その条件も
制限されない。例えば、前述の特開昭61−15769
3号に示される方法も可能である。
系に制限がなく、Al−Mg系、Al−Cu系、Al−Zn
系、Al−Si−Mg系、Al−Mg−Cu系等々、種々の成
分系及び組成のものが可能である。勿論、化学めっき及
びその後の電気めっき後に下地処理として適用するりん
酸亜鉛処理を通常の条件で実施できる。
について、常法により脱脂→アルカリエッチング→水洗
→硝酸洗浄の後、
た。処理浴温度は35℃、処理時間は50秒である。
めっきに用いた浴組成は、
の密着性並びにりん酸亜鉛処理性を調査した結果を表1
に併記する。なお、めっき皮膜の密着性はセロテープ剥
離試験により評価し、りん酸亜鉛処理性は市販のりん酸
亜鉛処理浴で処理し皮膜量を測定して評価した。
れも、化学めっき皮膜の密着性に優れると同時に電気め
っき皮膜の密着性も優れており、したがって、りん酸亜
鉛処理性が優れている。
は各めっき皮膜の密着性が共に劣っており、添加剤が少
ない場合(No.15、No.17)も各めっき皮膜の密着性
の改善効果がない。一方、添加剤が多すぎると(No.1
6、No.18)、化学めっき皮膜の密着性は良好である
ものの、皮膜生成速度が遅い。
亜鉛及び亜鉛合金化学めっき処理の1段処理でも、優れ
ためっき皮膜密着性が得られるので、その後の電気めっ
きの下地処理として適しており、電気めっき皮膜との総
合皮膜の密着性を優れたものとすることができる。この
ため、りん酸亜鉛処理を下地処理として施す自動車部材
用アルミニウム合金の表面処理用として有効である。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミニウム合金を電気めっきするに先
立ち実施する亜鉛及び亜鉛合金化学めっきにおいて、Z
nOとNaOHを主添加成分とし、更にX2O・nSiO
2(X:Li、Na又はK、n:2以上)で示される珪酸塩
を1種以上を含み、その添加量の合計が0.5〜30g/
lである処理剤を用いることを特徴とするめっき皮膜の
密着性に優れるアルミニウム合金表面処理法。 - 【請求項2】 アルミニウム合金を電気めっきするに先
立ち実施する亜鉛及び亜鉛合金化学めっきにおいて、Z
nOとNaOHを主添加成分とし、更にXO・nSiO
2(X:Zn、Sr又はBa、n:1以上)で示される珪酸塩
を1種以上を含み、その添加量の合計が0.5〜30g/
lである処理剤を用いることを特徴とするめっき皮膜の
密着性に優れるアルミニウム合金表面処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21442791A JP2800983B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | アルミニウム合金の表面処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21442791A JP2800983B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | アルミニウム合金の表面処理法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0533152A true JPH0533152A (ja) | 1993-02-09 |
JP2800983B2 JP2800983B2 (ja) | 1998-09-21 |
Family
ID=16655610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21442791A Expired - Lifetime JP2800983B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | アルミニウム合金の表面処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2800983B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113293363A (zh) * | 2021-05-19 | 2021-08-24 | 重庆金东电子有限公司 | 一种铝制散热片表面处理工艺 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP21442791A patent/JP2800983B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113293363A (zh) * | 2021-05-19 | 2021-08-24 | 重庆金东电子有限公司 | 一种铝制散热片表面处理工艺 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2800983B2 (ja) | 1998-09-21 |
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