JPH05331322A - オレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物 - Google Patents
オレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物Info
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- JPH05331322A JPH05331322A JP3242828A JP24282891A JPH05331322A JP H05331322 A JPH05331322 A JP H05331322A JP 3242828 A JP3242828 A JP 3242828A JP 24282891 A JP24282891 A JP 24282891A JP H05331322 A JPH05331322 A JP H05331322A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 オレフィン系熱可塑性エラストマーから、そ
の熱分解時に腐食性のガス又は有毒のガスを発生し難い
難燃性組成物を開発する。 【構成】 結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合
体[エチレン成分7.5重量%含有、MFR(230℃;2.16kg
f)0.6g/10min]2.5kg及びエチレン−プロピレン-5-
エチリデン-2-ノルボルネン共重合体エラストマー[エ
チレン成分74重量%含有、ムーニー粘度88、エチリ
デンノルボルネン成分含量(沃素価で)15]2.5kg
を2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン50g等の存
在で180℃で溶融混練した組成物3.5kgにポリ燐酸
アンモニウム1kg及び2-ピペリジニレン-4-モルホリノ-
1,3,5-トリアジンポリマー(n=11)0.5kgを加えて溶融
押出により、部分架橋物(MFR140g/10min)を得た。 【効果】 酸素指数32、全毒性指数3.32(実施例
3)。
の熱分解時に腐食性のガス又は有毒のガスを発生し難い
難燃性組成物を開発する。 【構成】 結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合
体[エチレン成分7.5重量%含有、MFR(230℃;2.16kg
f)0.6g/10min]2.5kg及びエチレン−プロピレン-5-
エチリデン-2-ノルボルネン共重合体エラストマー[エ
チレン成分74重量%含有、ムーニー粘度88、エチリ
デンノルボルネン成分含量(沃素価で)15]2.5kg
を2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン50g等の存
在で180℃で溶融混練した組成物3.5kgにポリ燐酸
アンモニウム1kg及び2-ピペリジニレン-4-モルホリノ-
1,3,5-トリアジンポリマー(n=11)0.5kgを加えて溶融
押出により、部分架橋物(MFR140g/10min)を得た。 【効果】 酸素指数32、全毒性指数3.32(実施例
3)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーの難燃性組成物に関する。詳しくはポリオレ
フィン系樹脂、特にポリプロピレン系樹脂及びエチレン
・プロピレン共重合体エラストマーもしくはエチレン・
プロピレン・非共役ジエン共重合体エラストマーを主成
分とし、組成物の熱分解時に腐食性のガス又は有毒性の
ガスを殆ど発生しないオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーの難燃性組成物に関する。
ラストマーの難燃性組成物に関する。詳しくはポリオレ
フィン系樹脂、特にポリプロピレン系樹脂及びエチレン
・プロピレン共重合体エラストマーもしくはエチレン・
プロピレン・非共役ジエン共重合体エラストマーを主成
分とし、組成物の熱分解時に腐食性のガス又は有毒性の
ガスを殆ど発生しないオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーの難燃性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】通常のエラストマー(ゴム)を成形する
場合には、エラストマーに添加剤を配合して混練後に金
型に充填し、加硫する工程が必要である。その結果とし
て成形サイクルが長く、しかも工程も複雑であるという
問題が伴っている。また、押出成形においても、同様な
問題が伴っている。
場合には、エラストマーに添加剤を配合して混練後に金
型に充填し、加硫する工程が必要である。その結果とし
て成形サイクルが長く、しかも工程も複雑であるという
問題が伴っている。また、押出成形においても、同様な
問題が伴っている。
【0003】従って、加硫せずに成形可能であるという
熱可塑性樹脂的な性能と共に、エラストマー的な性能を
も兼備した素材であってエラストマーに代替し得る組成
物が検討されている。この様な性能を備えた素材の中
で、軟質塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、
低密度ポリエチレン等のプラスチックは成形性、柔軟性
共に良好である。その反面では、耐熱性、機械的強度及
び反発弾性等に劣ることから、その用途が制限されてい
る。
熱可塑性樹脂的な性能と共に、エラストマー的な性能を
も兼備した素材であってエラストマーに代替し得る組成
物が検討されている。この様な性能を備えた素材の中
で、軟質塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、
低密度ポリエチレン等のプラスチックは成形性、柔軟性
共に良好である。その反面では、耐熱性、機械的強度及
び反発弾性等に劣ることから、その用途が制限されてい
る。
【0004】そこで近年、加硫ゴムとプラスチックとの
中間的性能を備えたものとして、熱可塑性エラストマー
群の中でオレフィン系共重合体ゴムとオレフィン系プラ
スチックからなる組成物が注目されている。例えば、特
開昭49-53938号公報に開示されている様に、エチレン・
プロピレンラバーにポリオレフィン系樹脂を溶融混練し
たもの、特開昭60-71652号公報に開示されている様にオ
レフィン系共重合体ゴムとオレフィン系プラスチックと
のブレンドを2段階で行わせて耐衝撃性を改良したもの
等のポリプロピレンとエチレン−プロピレン系共重合体
ゴムとを中心に検討が行われている。
中間的性能を備えたものとして、熱可塑性エラストマー
群の中でオレフィン系共重合体ゴムとオレフィン系プラ
スチックからなる組成物が注目されている。例えば、特
開昭49-53938号公報に開示されている様に、エチレン・
プロピレンラバーにポリオレフィン系樹脂を溶融混練し
たもの、特開昭60-71652号公報に開示されている様にオ
レフィン系共重合体ゴムとオレフィン系プラスチックと
のブレンドを2段階で行わせて耐衝撃性を改良したもの
等のポリプロピレンとエチレン−プロピレン系共重合体
ゴムとを中心に検討が行われている。
【0005】オレフィン系熱可塑性エラストマーの中で
も、溶融混練時にエラストマー部分を部分的に架橋させ
たオレフィン系熱可塑性エラストマーは耐熱性及びゴム
弾性に優れ、最も有望な材料として開発が進められてい
る。部分的に架橋されたオレフィン系熱可塑性エラスト
マーは通常、次の様な手順で作成される:バンバリー・
ミキサー、ニーダー等を用いてオレフィン系エラストマ
ー例えば、エチレン−プロピレン共重合体エラストマー
又はエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体エラ
ストマーとポリプロピレンとを機械的に溶融混練し、同
時に架橋剤例えば、有機過酸化物等を添加して部分的に
架橋させる方法が一般的である。
も、溶融混練時にエラストマー部分を部分的に架橋させ
たオレフィン系熱可塑性エラストマーは耐熱性及びゴム
弾性に優れ、最も有望な材料として開発が進められてい
る。部分的に架橋されたオレフィン系熱可塑性エラスト
マーは通常、次の様な手順で作成される:バンバリー・
ミキサー、ニーダー等を用いてオレフィン系エラストマ
ー例えば、エチレン−プロピレン共重合体エラストマー
又はエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体エラ
ストマーとポリプロピレンとを機械的に溶融混練し、同
時に架橋剤例えば、有機過酸化物等を添加して部分的に
架橋させる方法が一般的である。
【0006】この様な作成方法は例えば、特公昭53-342
10号公報に開示されている。これは混練時にエラストマ
ー部分を部分的に架橋させたもの等を開示している。本
来、オレフィン系熱可塑性エラストマーは可燃性の成形
材料である。処が、使用される用途の拡大に伴って、ポ
リオレフィン系熱可塑性エラストマー成形材料にも難燃
材料としての性能が要求され始め、それに応じて種々の
組成物が呈示されている。例えば特開昭55-110139 号公
報、同60-155250 号公報、特公昭 60-35372 号公報等に
開示されているが、これらは何れもハロゲン系難燃剤の
配合によって難燃性能を付与したものである。
10号公報に開示されている。これは混練時にエラストマ
ー部分を部分的に架橋させたもの等を開示している。本
来、オレフィン系熱可塑性エラストマーは可燃性の成形
材料である。処が、使用される用途の拡大に伴って、ポ
リオレフィン系熱可塑性エラストマー成形材料にも難燃
材料としての性能が要求され始め、それに応じて種々の
組成物が呈示されている。例えば特開昭55-110139 号公
報、同60-155250 号公報、特公昭 60-35372 号公報等に
開示されているが、これらは何れもハロゲン系難燃剤の
配合によって難燃性能を付与したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】処が、最近では従来の
難燃化技術の主流であるハロゲン化合物の配合において
は、難燃性組成物の燃焼時又は成形時に発生するハロゲ
ン系ガスの毒性が問題視されている。そこで、燃焼時又
は成形時の何れにおいてもこれらのハロゲン系ガスを発
生しないオレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組
成物が要望されている。
難燃化技術の主流であるハロゲン化合物の配合において
は、難燃性組成物の燃焼時又は成形時に発生するハロゲ
ン系ガスの毒性が問題視されている。そこで、燃焼時又
は成形時の何れにおいてもこれらのハロゲン系ガスを発
生しないオレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組
成物が要望されている。
【0008】
【課題を解決しようとする手段】本発明者らは組成物の
加工時又は燃焼時に腐食性のガス又は有毒性のガスを殆
ど発生せず、成形加工性の低下を実用上問題になる程に
は生じないオレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性
組成物を得るべく鋭意研究を行なった。その結果、ポリ
燐酸アンモニウム(A)及び下記の群から選ばれる(B)の1
種以上: 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状ケトンとホルムアルデヒドとの反応生成
物群、 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状チオケトンとホルムアルデヒドとの反応
生成物群、又は 下記の一般式(「化2」=「化1」)で表わされる構
造を含有する1,3,5-トリアジン誘導体群
加工時又は燃焼時に腐食性のガス又は有毒性のガスを殆
ど発生せず、成形加工性の低下を実用上問題になる程に
は生じないオレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性
組成物を得るべく鋭意研究を行なった。その結果、ポリ
燐酸アンモニウム(A)及び下記の群から選ばれる(B)の1
種以上: 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状ケトンとホルムアルデヒドとの反応生成
物群、 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状チオケトンとホルムアルデヒドとの反応
生成物群、又は 下記の一般式(「化2」=「化1」)で表わされる構
造を含有する1,3,5-トリアジン誘導体群
【0009】
【化2】
【0010】[式中、Xはモルホリノ基もしくはピペリ
ジノ基、Yはピペラジンから誘導される2価の基、nは
1以上、好ましくは2〜50の正数である]を基材であ
るオレフィン系熱可塑性エラストマーに配合した組成物
が前述の問題点を実質的に伴わないことを見出し、その
知見に基づいて更に検討を重ねた結果、本発明を完成し
た。
ジノ基、Yはピペラジンから誘導される2価の基、nは
1以上、好ましくは2〜50の正数である]を基材であ
るオレフィン系熱可塑性エラストマーに配合した組成物
が前述の問題点を実質的に伴わないことを見出し、その
知見に基づいて更に検討を重ねた結果、本発明を完成し
た。
【0011】上記のオレフィン系熱可塑性エラストマー
の難燃性組成物は配合されている各成分の相乗作用によ
り、熱分解によっても非引火性ガスの発生及び炭素質の
残渣が生ずるだけである。
の難燃性組成物は配合されている各成分の相乗作用によ
り、熱分解によっても非引火性ガスの発生及び炭素質の
残渣が生ずるだけである。
【0012】以上の記述から明らかな様に、本発明の目
的は上述の課題を解決し、高度の難燃性を備えた成形品
の素材となり得るオレフィン系熱可塑性エラストマー、
特にプロピレン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物
を提供することにある。
的は上述の課題を解決し、高度の難燃性を備えた成形品
の素材となり得るオレフィン系熱可塑性エラストマー、
特にプロピレン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物
を提供することにある。
【0013】本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー、特にポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの難燃
性組成物は下記の構成を有する: (1) オレフィン系熱可塑性エラストマー 95.
5〜65重量部に対して、下記成分(A) 及び(B) からな
る各添加成分を下記の量で配合してその合計を全体で1
00重量部としたオレフィン系熱可塑性エラストマーの
難燃性組成物: (A)ポリ燐酸アンモニウム 3 〜25重量部 (B)下記の群から選ばれる1種以上 1.5〜10重量部 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状ケトンとホルムアルデヒドとの反応生成
物群、 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状チオケトンとホルムアルデヒドとの反応
生成物群又は 下記の一般式(「化3」=「化1」)で表わされる構
造を含有す1,3,5-トリアジン誘導体群
ー、特にポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの難燃
性組成物は下記の構成を有する: (1) オレフィン系熱可塑性エラストマー 95.
5〜65重量部に対して、下記成分(A) 及び(B) からな
る各添加成分を下記の量で配合してその合計を全体で1
00重量部としたオレフィン系熱可塑性エラストマーの
難燃性組成物: (A)ポリ燐酸アンモニウム 3 〜25重量部 (B)下記の群から選ばれる1種以上 1.5〜10重量部 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状ケトンとホルムアルデヒドとの反応生成
物群、 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状チオケトンとホルムアルデヒドとの反応
生成物群又は 下記の一般式(「化3」=「化1」)で表わされる構
造を含有す1,3,5-トリアジン誘導体群
【0014】
【化3】
【0015】[式中、Xはモルホリノ基もしくはピペリ
ジノ基、Yはピペラジンから誘導される2価の基、nは
2〜50の正数である]。本発明組成物の基材となるオレ
フィン系熱可塑性エラストマーを構成するポリオレフィ
ン系樹脂としては、次のものを例示できる: ・エチレンの単独重合体樹脂、エチレン主成分とプロピ
レン以上の副成分との共重合体樹脂; ・プロピレンの結晶性単独重合体樹脂、プロピレン主成
分とエチレンもしくは1−ブテン以上の1−オレフィン
との結晶性共重合体樹脂; ・1−ブテンの単独重合体樹脂、1−ブテン主成分とエ
チレン、プロピレンもしくは1−ペンテン以上の1−オ
レフィンとの共重合体樹脂; ・4−メチル−1−ペンテンの単独重合体樹脂;4−メ
チル−1−ペンテンとエチレン、プロピレン、1−ブテ
ンもしくは1−ヘプテン以上の1−オレフィンとの共重
合体樹脂; ・上記樹脂の2種類以上からなる樹脂ブレンド; ・上記樹脂の変性物。
ジノ基、Yはピペラジンから誘導される2価の基、nは
2〜50の正数である]。本発明組成物の基材となるオレ
フィン系熱可塑性エラストマーを構成するポリオレフィ
ン系樹脂としては、次のものを例示できる: ・エチレンの単独重合体樹脂、エチレン主成分とプロピ
レン以上の副成分との共重合体樹脂; ・プロピレンの結晶性単独重合体樹脂、プロピレン主成
分とエチレンもしくは1−ブテン以上の1−オレフィン
との結晶性共重合体樹脂; ・1−ブテンの単独重合体樹脂、1−ブテン主成分とエ
チレン、プロピレンもしくは1−ペンテン以上の1−オ
レフィンとの共重合体樹脂; ・4−メチル−1−ペンテンの単独重合体樹脂;4−メ
チル−1−ペンテンとエチレン、プロピレン、1−ブテ
ンもしくは1−ヘプテン以上の1−オレフィンとの共重
合体樹脂; ・上記樹脂の2種類以上からなる樹脂ブレンド; ・上記樹脂の変性物。
【0016】本発明で好ましい樹脂セグメントであるポ
リプロピレン樹脂セグメントとしては、以下のものを例
示できる: ・結晶性プロピレン単独重合体、 ・プロピレンを主成分とし、下記の1−オレフィンの1
種以上を副成分とする結晶性ランダム共重合体もしくは
結晶性ブロック共重合体:エチレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘプテン、1−オクテン及び1−デセン。
リプロピレン樹脂セグメントとしては、以下のものを例
示できる: ・結晶性プロピレン単独重合体、 ・プロピレンを主成分とし、下記の1−オレフィンの1
種以上を副成分とする結晶性ランダム共重合体もしくは
結晶性ブロック共重合体:エチレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘプテン、1−オクテン及び1−デセン。
【0017】これら結晶性重合体の2以上の混合物も好
適樹脂セグメント形成用ブレンドとして、挙げることが
できる。型物の成形材料としては、結晶性プロピレン−
エチレンブロック共重合体が特に望ましい。
適樹脂セグメント形成用ブレンドとして、挙げることが
できる。型物の成形材料としては、結晶性プロピレン−
エチレンブロック共重合体が特に望ましい。
【0018】本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー難燃性組成物のハードセグメントとして好適な結晶性
ポリプロピレン系樹脂は上記の様な結晶性の単独重合体
及びプロピレンを主成分とする共重合体の何れでも良
い。
ー難燃性組成物のハードセグメントとして好適な結晶性
ポリプロピレン系樹脂は上記の様な結晶性の単独重合体
及びプロピレンを主成分とする共重合体の何れでも良
い。
【0019】中でも好ましいものはプロピレン−エチレ
ン・ブロック共重合体であって、そのエチレン成分の含
有量1.5 重量%以上で、そのメルトフローレート[M
FR(230 ℃,2.16kgf)]通常0.5 〜50g/10min、好
ましくは 1〜30g/10min のものである。
ン・ブロック共重合体であって、そのエチレン成分の含
有量1.5 重量%以上で、そのメルトフローレート[M
FR(230 ℃,2.16kgf)]通常0.5 〜50g/10min、好
ましくは 1〜30g/10min のものである。
【0020】ハードセグメントとして結晶性ポリプロピ
レンブロック共重合体樹脂を用いると、ソフトセグメン
トの使用量を減少させることができる。本発明のオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー組成物のソフトセグメント
として好適なオレフィン系エラストマーは好ましくは、
エチレン−プロピレン共重合体エラストマー(EPM)及び
/又はエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体エ
ラストマー(EPDM)である。エチレン−プロピレン共重合
体エラストマーはプロピレン成分含有量20〜50重量
%で、そのムーニー粘度[ML1+4(100℃)]通常10〜1
00のものである。エチレン−プロピレン−非共役ジエ
ン共重合体エラストマーは第三成分である非共役ジエン
成分を沃素価で表わして通常5〜30含有し、そのムー
ニー粘度[ML1+4(100℃)]通常10〜120のもので十
分である。
レンブロック共重合体樹脂を用いると、ソフトセグメン
トの使用量を減少させることができる。本発明のオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー組成物のソフトセグメント
として好適なオレフィン系エラストマーは好ましくは、
エチレン−プロピレン共重合体エラストマー(EPM)及び
/又はエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体エ
ラストマー(EPDM)である。エチレン−プロピレン共重合
体エラストマーはプロピレン成分含有量20〜50重量
%で、そのムーニー粘度[ML1+4(100℃)]通常10〜1
00のものである。エチレン−プロピレン−非共役ジエ
ン共重合体エラストマーは第三成分である非共役ジエン
成分を沃素価で表わして通常5〜30含有し、そのムー
ニー粘度[ML1+4(100℃)]通常10〜120のもので十
分である。
【0021】非共役ジエンとしては、5-エチリデン-2-
ノルボルネン、ジシクロペンタジエン又は1,4-ヘキサジ
エンの群から選ばれる1種以上を用いることが好まし
い。有機ラジカル発生剤としては、有機過酸化物を用い
ることができる。その中でも、170 ℃における半減期1
min 以上を実現できる有機過酸化物例えばビス(t-ブチ
ルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-
2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパ
ーオキサイド等を好適に用いることができる。有機過酸
化物の添加量(配合量)はオレフィン系熱可塑性エラス
トマー100重量部に対して0.1〜3重量部、好まし
くは0.5〜2重量部に選ぶ。添加量が0.05重量部以
下では改善効果不足を来し、4 重量部以上では、それ
を超える改善効果を期待し難くなる外、機械的強度の低
下を往々にして生ずる。
ノルボルネン、ジシクロペンタジエン又は1,4-ヘキサジ
エンの群から選ばれる1種以上を用いることが好まし
い。有機ラジカル発生剤としては、有機過酸化物を用い
ることができる。その中でも、170 ℃における半減期1
min 以上を実現できる有機過酸化物例えばビス(t-ブチ
ルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-
2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパ
ーオキサイド等を好適に用いることができる。有機過酸
化物の添加量(配合量)はオレフィン系熱可塑性エラス
トマー100重量部に対して0.1〜3重量部、好まし
くは0.5〜2重量部に選ぶ。添加量が0.05重量部以
下では改善効果不足を来し、4 重量部以上では、それ
を超える改善効果を期待し難くなる外、機械的強度の低
下を往々にして生ずる。
【0022】本発明の難燃性組成物を構成するオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーを作成するには、次の様に行
うことができる:ハードセグメントとして、ポリオレフ
ィン系樹脂、20〜60重量%並びにソフトセグメント
として、エチレン−1−オレフィン共重合体エラストマ
ー及び/又はエチレン−1-オレフィン−非共役ジエン共
重合体エラストマー80〜40重量% (ハードセグメントの量とソフトセグメントの量との和
が100重量%になるように選ぶ)からなるポリマーブ
レンド100重量部に対して、 有機ラジカル発生剤0.1〜 3重量部及び 伸展油 0 〜100重量部 を添加した素材組成物を適当な溶融混練手段例えば、バ
ンバリー・ミキサー又は二軸押出機等に装入し、動的に
部分架橋を行なわせる。
ン系熱可塑性エラストマーを作成するには、次の様に行
うことができる:ハードセグメントとして、ポリオレフ
ィン系樹脂、20〜60重量%並びにソフトセグメント
として、エチレン−1−オレフィン共重合体エラストマ
ー及び/又はエチレン−1-オレフィン−非共役ジエン共
重合体エラストマー80〜40重量% (ハードセグメントの量とソフトセグメントの量との和
が100重量%になるように選ぶ)からなるポリマーブ
レンド100重量部に対して、 有機ラジカル発生剤0.1〜 3重量部及び 伸展油 0 〜100重量部 を添加した素材組成物を適当な溶融混練手段例えば、バ
ンバリー・ミキサー又は二軸押出機等に装入し、動的に
部分架橋を行なわせる。
【0023】所定量の上述の難燃剤(A) 及び(B) 並びに
有機ラジカル発生剤及び伸展油を添加した混合物を適切
な攪拌混合装置、例えばヘンシェルミキサー(商品
名)、スーパーミキサー又はタンブラーミキサー等に装
入する。次いで、1〜10分間攪拌混合した後、得られ
た混合物をスクリュー押出機等を用いて溶融混練温度1
70〜220℃で溶融混練し、ペレット化することによ
って目的の難燃性組成物を得ることができる。
有機ラジカル発生剤及び伸展油を添加した混合物を適切
な攪拌混合装置、例えばヘンシェルミキサー(商品
名)、スーパーミキサー又はタンブラーミキサー等に装
入する。次いで、1〜10分間攪拌混合した後、得られ
た混合物をスクリュー押出機等を用いて溶融混練温度1
70〜220℃で溶融混練し、ペレット化することによ
って目的の難燃性組成物を得ることができる。
【0024】上記の溶融混練処理はハードセグメントと
ソフトセグメントとの配合物を溶融混練後に、ラジカル
開始剤を添加して再度溶融混練する方式、ソフトセグメ
ントにハードセグメントの一部分を添加して溶融混練後
に、ハードセグメントの残部を添加して、更に溶融混練
する方式等によって行なうこともできる。これらの方式
は得られる部分架橋物の機械的強度及びゴム的性質の面
で好結果を齎す。
ソフトセグメントとの配合物を溶融混練後に、ラジカル
開始剤を添加して再度溶融混練する方式、ソフトセグメ
ントにハードセグメントの一部分を添加して溶融混練後
に、ハードセグメントの残部を添加して、更に溶融混練
する方式等によって行なうこともできる。これらの方式
は得られる部分架橋物の機械的強度及びゴム的性質の面
で好結果を齎す。
【0025】好適なハードセグメントとして用いるポリ
プロピレン系樹脂はペレット状で用いることもできる。
しかし、パウダー状で用いる方が分散性の点で好まし
い。本発明者等は得られるオレフィン系熱可塑性エラス
トマーが機械的強度、ゴム弾性及び加工流動性の何れを
も温存していることを利用して、これに難燃性付与剤で
ある添加剤(A) 及び添加剤(B) を添加することによっ
て、所期の成形材料を作成できることを見出した。
プロピレン系樹脂はペレット状で用いることもできる。
しかし、パウダー状で用いる方が分散性の点で好まし
い。本発明者等は得られるオレフィン系熱可塑性エラス
トマーが機械的強度、ゴム弾性及び加工流動性の何れを
も温存していることを利用して、これに難燃性付与剤で
ある添加剤(A) 及び添加剤(B) を添加することによっ
て、所期の成形材料を作成できることを見出した。
【0026】本発明で用いるポリ燐酸アンモニウム(A)
として好ましいものは一般式 (NH4PO3)n(n≧50 )で表わ
されるものである。通常の市販品がこの範囲のものであ
れば、そのまま用いることができる。
として好ましいものは一般式 (NH4PO3)n(n≧50 )で表わ
されるものである。通常の市販品がこの範囲のものであ
れば、そのまま用いることができる。
【0027】好ましいポリ燐酸アンモニウムの市販品の
例としては、以下に示すものを挙げることができる: 商品名:スミセーフP(住友化学社製)及び 商品名:Exolit 422(ヘキスト社製)を挙げることがで
きる。
例としては、以下に示すものを挙げることができる: 商品名:スミセーフP(住友化学社製)及び 商品名:Exolit 422(ヘキスト社製)を挙げることがで
きる。
【0028】該ポリ燐酸アンモニウム(A) の配合割合は
組成物基準(含有量)で通常、3〜25重量%、好まし
くは14〜21重量%である。該配合割合が10重量%
以下では高度の難燃性を発揮する組成物が得られず、ま
た28重量%以上配合してもそれを超える難燃性の向上
が殆ど期待できない。
組成物基準(含有量)で通常、3〜25重量%、好まし
くは14〜21重量%である。該配合割合が10重量%
以下では高度の難燃性を発揮する組成物が得られず、ま
た28重量%以上配合してもそれを超える難燃性の向上
が殆ど期待できない。
【0029】本発明で用いる成分(B) (以下、「窒素含
有複素環状有機化合物」と略称することがある)とは、
以下のものをいう。 ・2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状ケトンとホルムアルデヒドとの反応生成
物群、 ・2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状チオケトンとホルムアルデヒドとの反応
生成物群、又は ・下記の一般式(「化4」=「化1」)で表わされる構
造を含有する1,3,5-トリアジン誘導体群
有複素環状有機化合物」と略称することがある)とは、
以下のものをいう。 ・2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状ケトンとホルムアルデヒドとの反応生成
物群、 ・2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状チオケトンとホルムアルデヒドとの反応
生成物群、又は ・下記の一般式(「化4」=「化1」)で表わされる構
造を含有する1,3,5-トリアジン誘導体群
【0030】
【化4】
【0031】[式中、Xはモルホリノ基もしくはピペリ
ジノ基、Yはピペラジンから誘導される2価の基、nは
1以上、好ましくは2〜50の正数である]。これら
はポリ燐酸アンモニウム(A) と共にオレフィン系熱可塑
性エラストマー中に存在する場合に、発火又は炎の接触
等による熱分解によっても、非引火性ガス(水、二酸化
炭素、アンモニア、窒素等)を発生すると共に炭素質残
渣のみを生じ得る有機化合物の1種もしくは2種以上の
混合物又は反応生成物である。
ジノ基、Yはピペラジンから誘導される2価の基、nは
1以上、好ましくは2〜50の正数である]。これら
はポリ燐酸アンモニウム(A) と共にオレフィン系熱可塑
性エラストマー中に存在する場合に、発火又は炎の接触
等による熱分解によっても、非引火性ガス(水、二酸化
炭素、アンモニア、窒素等)を発生すると共に炭素質残
渣のみを生じ得る有機化合物の1種もしくは2種以上の
混合物又は反応生成物である。
【0032】これらの化合物の例としては、エチレン尿
素、エチレンチオ尿素、ヒダントイン、ヘキサヒドロピ
リミジン-2-オン、ピペラジン-3,6-ジオン、バルビツル
酸並びにこれらとアルデヒドとの反応生成物、2-ピペラ
ジニレン-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジンのオリゴマー
もしくはポリマー又は2-ピペラジニレン-4-ピペリジノ-
1,3,5-トリアジンのオリゴマーもしくはポリマー等を挙
げ得る。
素、エチレンチオ尿素、ヒダントイン、ヘキサヒドロピ
リミジン-2-オン、ピペラジン-3,6-ジオン、バルビツル
酸並びにこれらとアルデヒドとの反応生成物、2-ピペラ
ジニレン-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジンのオリゴマー
もしくはポリマー又は2-ピペラジニレン-4-ピペリジノ-
1,3,5-トリアジンのオリゴマーもしくはポリマー等を挙
げ得る。
【0033】これらの中で高度の難燃性を付与する点か
ら好ましいものは次の通りである: ・エチレン尿素とホルムアルデヒドの反応生成物、 ・エチレンチオ尿素とホルムアルデヒドとの反応生成物
又は ・下記一般式(「化5」=「化1」)で表される構造を
有する1,3,5- トリアジン誘導体である2-ピペラジニレ
ンー4-モルホリノ-1,3,5-トリアジンのオリゴマーもしく
はポリマ−並びに ・2-ピペラジニレン-4-ピペリジノ-1,3,5-トリアジンの
オリゴマーもしくはポリマー。
ら好ましいものは次の通りである: ・エチレン尿素とホルムアルデヒドの反応生成物、 ・エチレンチオ尿素とホルムアルデヒドとの反応生成物
又は ・下記一般式(「化5」=「化1」)で表される構造を
有する1,3,5- トリアジン誘導体である2-ピペラジニレ
ンー4-モルホリノ-1,3,5-トリアジンのオリゴマーもしく
はポリマ−並びに ・2-ピペラジニレン-4-ピペリジノ-1,3,5-トリアジンの
オリゴマーもしくはポリマー。
【0034】
【化5】
【0035】[式中、Xはモルホリノ基もしくはピペリ
ジノ基Yはピペラジンから誘導される2価の基、nは1
以上、好ましくは 2〜50の正数である]。該窒素含
有複素環状有機化合物(B) の配合割合は組成物基準で
1.5〜10重量%である。該配合割合が1.5重量%未
満では高度の難燃性を発揮する組成物が得られず、また
10重量%を超える量で配合してもそれを超える難燃性
の向上を期待し難い。
ジノ基Yはピペラジンから誘導される2価の基、nは1
以上、好ましくは 2〜50の正数である]。該窒素含
有複素環状有機化合物(B) の配合割合は組成物基準で
1.5〜10重量%である。該配合割合が1.5重量%未
満では高度の難燃性を発揮する組成物が得られず、また
10重量%を超える量で配合してもそれを超える難燃性
の向上を期待し難い。
【0036】また、該窒素含有複素環状有機化合物(B)
の1種である上述のエチレン尿素とホルムアルデヒドと
の反応生成物又はエチレンチオ尿素とホルムアルデヒド
との反応生成物、又は 2-ピペラジニレン-4-モルホリノ
-1,3,5-トリアジンのオリゴマーもしくはポリマー並び
に2-ピペラジニレン-4-ピペリジノ-1,3,5-トリアジンの
オリゴマーもしくはポリマーは例えば以下の方法によっ
て得ることができる。
の1種である上述のエチレン尿素とホルムアルデヒドと
の反応生成物又はエチレンチオ尿素とホルムアルデヒド
との反応生成物、又は 2-ピペラジニレン-4-モルホリノ
-1,3,5-トリアジンのオリゴマーもしくはポリマー並び
に2-ピペラジニレン-4-ピペリジノ-1,3,5-トリアジンの
オリゴマーもしくはポリマーは例えば以下の方法によっ
て得ることができる。
【0037】エチレンチオ尿素とホルムアルデヒドとの
反応生成物を得るには、エチレンチオ尿素の50gを1
の量の水に溶解し、希酸(例えば硫酸又は燐酸)を混合
することによって溶液中のpHを2に調整する。該反応液
を90℃に加熱し、濃度37重量%のホルムアルデヒド
の水性溶液をエチレンチオ尿素溶液に対して、「CH2
O/エチレンチオ尿素」のモル比が2に等しくなるまで
滴下し、90℃に保ちながら強力に攪拌する。非常に細
かい粉末の形で得られた沈殿物をろ過し、水で洗浄し
て、次に乾燥することによって目的物を得ることができ
る。また、エチレン尿素とホルムアルデヒドとの反応生
成物を得る場合にも、上記と同様の方法を適用すること
ができる。
反応生成物を得るには、エチレンチオ尿素の50gを1
の量の水に溶解し、希酸(例えば硫酸又は燐酸)を混合
することによって溶液中のpHを2に調整する。該反応液
を90℃に加熱し、濃度37重量%のホルムアルデヒド
の水性溶液をエチレンチオ尿素溶液に対して、「CH2
O/エチレンチオ尿素」のモル比が2に等しくなるまで
滴下し、90℃に保ちながら強力に攪拌する。非常に細
かい粉末の形で得られた沈殿物をろ過し、水で洗浄し
て、次に乾燥することによって目的物を得ることができ
る。また、エチレン尿素とホルムアルデヒドとの反応生
成物を得る場合にも、上記と同様の方法を適用すること
ができる。
【0038】2-ピペラジニレン-4- モルホリノ-1,3,5-
トリアジンのオリゴマーもしくはポリマーを得るには、
次の様に操作する:等モルの2,6-ジハロ-4-モルホリノ-
1,3,5-トリアジン(例えば2,6-ジクロロ-4-モルホリノ-
1,3,5-トリアジンもしくは2,6-ジブロモ-4-モルホリノ-
1,3,5-トリアジン)とピペラジンとを有機塩基(例えば
トリエチルアミン、トリブチルアミン)又は無機塩基
(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は炭酸
ナトリウム等)の共存下に、キシレン等の不活性溶媒中
で加熱下、好ましくは該不活性溶媒の沸点以下で反応さ
せる。反応終了後、該反応混合物をろ過して固形物を分
離し、該固形物を沸騰水で洗浄して副生物の塩を該沸騰
水に溶解して除去したのち、残存する固形物を乾燥す
る。反応終了後に、該反応混合物をろ過して固形物を分
離し、次に該固形物を沸騰水で洗浄して副生物の塩を該
沸騰水に溶解して除去した後、残存する固形物を乾燥す
る。
トリアジンのオリゴマーもしくはポリマーを得るには、
次の様に操作する:等モルの2,6-ジハロ-4-モルホリノ-
1,3,5-トリアジン(例えば2,6-ジクロロ-4-モルホリノ-
1,3,5-トリアジンもしくは2,6-ジブロモ-4-モルホリノ-
1,3,5-トリアジン)とピペラジンとを有機塩基(例えば
トリエチルアミン、トリブチルアミン)又は無機塩基
(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は炭酸
ナトリウム等)の共存下に、キシレン等の不活性溶媒中
で加熱下、好ましくは該不活性溶媒の沸点以下で反応さ
せる。反応終了後、該反応混合物をろ過して固形物を分
離し、該固形物を沸騰水で洗浄して副生物の塩を該沸騰
水に溶解して除去したのち、残存する固形物を乾燥す
る。反応終了後に、該反応混合物をろ過して固形物を分
離し、次に該固形物を沸騰水で洗浄して副生物の塩を該
沸騰水に溶解して除去した後、残存する固形物を乾燥す
る。
【0039】得られた1,3,5-トリアジン誘導体のの性状
は以下の通りである: ・溶解性:水及び通常の有機溶剤に不溶; ・融点 :なし(分解点310℃付近); ・嵩密度:0.3g/cc ; ・名称 :2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,5-トリ
アジンのポリマー; ・構造式:下記(「化6」)の通り
は以下の通りである: ・溶解性:水及び通常の有機溶剤に不溶; ・融点 :なし(分解点310℃付近); ・嵩密度:0.3g/cc ; ・名称 :2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,5-トリ
アジンのポリマー; ・構造式:下記(「化6」)の通り
【0040】
【化6】
【0041】本発明の組成物に含有され得る伸展油(展
開油)はパラフィン系、ナフテン系又は芳香族系の何れ
でも良い。これらの中でも、パラフィン系プロセスオイ
ルが最適である。パラフィン系伸展油は色相及び臭い等
の点で好ましい。
開油)はパラフィン系、ナフテン系又は芳香族系の何れ
でも良い。これらの中でも、パラフィン系プロセスオイ
ルが最適である。パラフィン系伸展油は色相及び臭い等
の点で好ましい。
【0042】伸展油の添加量はポリマーブレンド100
重量部に対して0〜100重量部、好ましくは0〜5
0重量部である。柔軟性を重視する用途においては10
0重量部を超えて配合しても差支え無い。しかし、11
0重量部以上を配合すると、強度を却って低下させる外
に難燃性低下を来す。
重量部に対して0〜100重量部、好ましくは0〜5
0重量部である。柔軟性を重視する用途においては10
0重量部を超えて配合しても差支え無い。しかし、11
0重量部以上を配合すると、強度を却って低下させる外
に難燃性低下を来す。
【0043】本発明の組成物にあっては、ポリオレフィ
ン樹脂に通常添加される各種の添加剤例えば酸化防止
剤、帯電防止剤、銅害防止剤、滑剤、中和剤(ステアリ
ン酸金属塩、ハイドロタルサイトもしくはマナセアイト
等)又は顔料等を併用することができる。
ン樹脂に通常添加される各種の添加剤例えば酸化防止
剤、帯電防止剤、銅害防止剤、滑剤、中和剤(ステアリ
ン酸金属塩、ハイドロタルサイトもしくはマナセアイト
等)又は顔料等を併用することができる。
【0044】
【実施例】本発明の難燃性ポリオレフィン樹脂組成物は
例えば、次のような手順によって作成することができ
る。 <好適な実施態様>以下に、実施例及び比較例を用いて
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定され
るものではない。実施例及び比較例において行なった評
価は次の方法によった。 1)難燃性 ULサブジェクト94(アンダーライター
・ラボラトリーズインコーポレーテッド)の「機器の部
品用プラスチック材料の燃焼試験」に規定された垂直燃
焼試験に準拠。試験片の肉厚1.6mm。 2)MFR JIS K7210 に準拠 温度:230℃ 荷重:10kgf 単位:g/10min 。 3)100%永久伸び(%) 試験機:商品名「テンシロンUTM-1 型」 試験片:JIS K7113 I 号試験片 チャック間:115mm 標線間:50mm 引張速度:200mm/min 。 標線間が100mm に達した時点で10min 間保持後、
チャックを開放し、10min 間静置後に標線間の長さを
測定して永久伸びを算出した。 4)引張破断点応力及び伸び 試験機:商品名「ストログラフWI型」 試験片:JIS K7113 I 号試験片 チャック間:115mm 標線間:50mm 引張速度:50mm/min 単位:応力 kgf/cm2 5)100%伸び応力 100%永久伸び測定時に100%伸張時の応力から算
出した。 単位:kgf/cm2 6)曲げ弾性率 試験機:商品名「テンシロンSTM-T-100 型」 JIS K7203 に準拠 単位:kgf/cm2 7)酸素指数(O. I. ) 所定の試験条件下において、材料が燃焼を持続する為に
必要な酸素と窒素との混合気体の容量%で表される最低
酸素濃度の数値であり、この値が大きな程、難燃性に優
れていることになる。 8)全毒性係数(I. T. ) ΣCn /Cf で求められる。 Cn :成分ガス濃度である。 Cf :人間が当該ガスに30min 間曝露された際の致死
濃度。 得られたペレットのMFRを測定後、続いて射出成形機
「商品名:IS-100 (東芝機械社製)」を用いて物性評価
用の試験片を射出成形した(射出温度200℃;金型温
度50℃)。
例えば、次のような手順によって作成することができ
る。 <好適な実施態様>以下に、実施例及び比較例を用いて
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定され
るものではない。実施例及び比較例において行なった評
価は次の方法によった。 1)難燃性 ULサブジェクト94(アンダーライター
・ラボラトリーズインコーポレーテッド)の「機器の部
品用プラスチック材料の燃焼試験」に規定された垂直燃
焼試験に準拠。試験片の肉厚1.6mm。 2)MFR JIS K7210 に準拠 温度:230℃ 荷重:10kgf 単位:g/10min 。 3)100%永久伸び(%) 試験機:商品名「テンシロンUTM-1 型」 試験片:JIS K7113 I 号試験片 チャック間:115mm 標線間:50mm 引張速度:200mm/min 。 標線間が100mm に達した時点で10min 間保持後、
チャックを開放し、10min 間静置後に標線間の長さを
測定して永久伸びを算出した。 4)引張破断点応力及び伸び 試験機:商品名「ストログラフWI型」 試験片:JIS K7113 I 号試験片 チャック間:115mm 標線間:50mm 引張速度:50mm/min 単位:応力 kgf/cm2 5)100%伸び応力 100%永久伸び測定時に100%伸張時の応力から算
出した。 単位:kgf/cm2 6)曲げ弾性率 試験機:商品名「テンシロンSTM-T-100 型」 JIS K7203 に準拠 単位:kgf/cm2 7)酸素指数(O. I. ) 所定の試験条件下において、材料が燃焼を持続する為に
必要な酸素と窒素との混合気体の容量%で表される最低
酸素濃度の数値であり、この値が大きな程、難燃性に優
れていることになる。 8)全毒性係数(I. T. ) ΣCn /Cf で求められる。 Cn :成分ガス濃度である。 Cf :人間が当該ガスに30min 間曝露された際の致死
濃度。 得られたペレットのMFRを測定後、続いて射出成形機
「商品名:IS-100 (東芝機械社製)」を用いて物性評価
用の試験片を射出成形した(射出温度200℃;金型温
度50℃)。
【0045】また、商品名「ラボプラストミル」で作成
した試料を熱プレスして試験片を作成した。得られた試
験片を用いて前記1)〜8)の測定及び評価を実施し
た。
した試料を熱プレスして試験片を作成した。得られた試
験片を用いて前記1)〜8)の測定及び評価を実施し
た。
【0046】
【実施例1】ハードセグメントとして、結晶性プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体[エチレン成分含有量
7.5 重量%、MFR(温度230 ℃;荷重2.16kgf)0.
60g/10min]2.5kg 及びソフトセグメントとして、
エチレン−プロピレン-5-エチリデン-2-ノルボルネン共
重合体エラストマー[エチレン成分含有量74重量%、
ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]88; エチリデンノルボ
ルネン成分含有量(沃素価で15)]2.5kg に対し
て、有機ラジカル発生剤として2,5-ジ(t-ブチルパーオ
キシ)ヘキサン50g 、加工安定剤としてフェノール系
安定剤[商品名:IrganoX1010(チバ・ガイギー社製)]
5g、他種のフェノール系安定剤(BHT)5g 及びステアリ
ン酸カルシウム5gを添加し、ヘンシェル・ミキサーで
10min 間撹拌混合した。得られた混合物を二軸押出機
[L/D=30; 商品名:PCM-45(池貝鉄工社製)]に装入
して180℃において溶融混練及び押出し、ミストカッ
ター[商品名:ミストカッターペレタイザーPHR100(池
貝鉄工社製)]を用いてペレット化した。
ン−エチレンブロック共重合体[エチレン成分含有量
7.5 重量%、MFR(温度230 ℃;荷重2.16kgf)0.
60g/10min]2.5kg 及びソフトセグメントとして、
エチレン−プロピレン-5-エチリデン-2-ノルボルネン共
重合体エラストマー[エチレン成分含有量74重量%、
ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]88; エチリデンノルボ
ルネン成分含有量(沃素価で15)]2.5kg に対し
て、有機ラジカル発生剤として2,5-ジ(t-ブチルパーオ
キシ)ヘキサン50g 、加工安定剤としてフェノール系
安定剤[商品名:IrganoX1010(チバ・ガイギー社製)]
5g、他種のフェノール系安定剤(BHT)5g 及びステアリ
ン酸カルシウム5gを添加し、ヘンシェル・ミキサーで
10min 間撹拌混合した。得られた混合物を二軸押出機
[L/D=30; 商品名:PCM-45(池貝鉄工社製)]に装入
して180℃において溶融混練及び押出し、ミストカッ
ター[商品名:ミストカッターペレタイザーPHR100(池
貝鉄工社製)]を用いてペレット化した。
【0047】得られたペレット3.5kgにポリ燐酸アン
モニウム[商品名:Exolit422(ヘキスト社製)]1kg
及び窒素含有複素環状有機化合物として2-ピペジニレン
-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジンのポリマー(n=11)
0.5kg を添加してタンブラー・ミキサーで混合後に、
スクリュー押出機で押出して最終的な部分架橋オレフィ
ン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物を得た。
モニウム[商品名:Exolit422(ヘキスト社製)]1kg
及び窒素含有複素環状有機化合物として2-ピペジニレン
-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジンのポリマー(n=11)
0.5kg を添加してタンブラー・ミキサーで混合後に、
スクリュー押出機で押出して最終的な部分架橋オレフィ
ン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物を得た。
【0048】得られたペレットの MFRを測定後、射
出成形機[商品名:IS-100(東芝機械社製)]を用いて
物性評価用の試験片を射出成形した(シリンダー温度2
00℃;金型温度50℃)。作成された試験片を用いて
前記の評価を実施した。
出成形機[商品名:IS-100(東芝機械社製)]を用いて
物性評価用の試験片を射出成形した(シリンダー温度2
00℃;金型温度50℃)。作成された試験片を用いて
前記の評価を実施した。
【0049】
【実施例2】押出機[L/D=30; 商品名:PCM-45(池貝鉄
工社製)]の2個の原料供給口の上流側から見て、供給
口1から表1記載のソフトセグメント2.5kg 及びハー
ドセグメント2kg を、供給口2からハードセグメント
0.5kg及び有機ラジカル発生剤[2,5-ジメチル-2,5-ビ
ス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]50gを供給して
溶融混練及び押出してペレット化した。得られたペレッ
ト3.5kgにポリ燐酸アンモニウム(A)1kg及び窒素含有
複素環状化合物[2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,
5-トリアジン(n=11)](B)0.5kgを加えてタンブラー
・ミキサーで10min 間混合し、二軸押出機で押出して
最終的な部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマーの
難燃性組成物を得た。
工社製)]の2個の原料供給口の上流側から見て、供給
口1から表1記載のソフトセグメント2.5kg 及びハー
ドセグメント2kg を、供給口2からハードセグメント
0.5kg及び有機ラジカル発生剤[2,5-ジメチル-2,5-ビ
ス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]50gを供給して
溶融混練及び押出してペレット化した。得られたペレッ
ト3.5kgにポリ燐酸アンモニウム(A)1kg及び窒素含有
複素環状化合物[2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,
5-トリアジン(n=11)](B)0.5kgを加えてタンブラー
・ミキサーで10min 間混合し、二軸押出機で押出して
最終的な部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマーの
難燃性組成物を得た。
【0050】
【実施例3】押出機[L/D=44;商品名:PCM-45(池貝鉄
工社製)]の原料供給口1から表1に記載のソフトセグ
メント及びハードセグメントを、供給口2からハードセ
グメント、有機ラジカル発生剤、添加剤(A) 及び添加剤
(B)を供給し、溶融混練(温度200℃)の後に押出し
て、最終的な部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマ
ーの難燃性組成物を得た。
工社製)]の原料供給口1から表1に記載のソフトセグ
メント及びハードセグメントを、供給口2からハードセ
グメント、有機ラジカル発生剤、添加剤(A) 及び添加剤
(B)を供給し、溶融混練(温度200℃)の後に押出し
て、最終的な部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマ
ーの難燃性組成物を得た。
【0051】
【実施例4】混合手段として、商品名「ラボプラストミ
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用いて表1
に記載のソフトセグメント42重量部、ハードセグメン
ト21重量部を投入し、混練した(温度200℃;3mi
n)。引続きハードセグメント7重量部、有機ラジカル
発生剤[2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキ
シ)ヘキサン]1.0部、ポリ燐酸アンモニウム20重
量部及び窒素含有複素環状化合物[2-ピペラジニレン-4
-モルホリノ-1,3,5-トリアジン(n=11)]10重量部を
投入し、更に5min 間混練した後、熱プレスで成形し
た。
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用いて表1
に記載のソフトセグメント42重量部、ハードセグメン
ト21重量部を投入し、混練した(温度200℃;3mi
n)。引続きハードセグメント7重量部、有機ラジカル
発生剤[2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキ
シ)ヘキサン]1.0部、ポリ燐酸アンモニウム20重
量部及び窒素含有複素環状化合物[2-ピペラジニレン-4
-モルホリノ-1,3,5-トリアジン(n=11)]10重量部を
投入し、更に5min 間混練した後、熱プレスで成形し
た。
【0052】
【実施例5】混合手段として、商品名「ラボプラストミ
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用いて表1
に記載のソフトセグメント42重量部、ハードセグメン
ト28重量部及び有機ラジカル発生剤[2,5-ジメチル-
2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]1.0部、
ポリ燐酸アンモニウム(A)20部及び窒素含有複素環状
化合物[2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,5−トリ
アジン(n=11)](B)10部を投入し、温度200 ℃で5
min間混練した後に、熱プレスで成形した。
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用いて表1
に記載のソフトセグメント42重量部、ハードセグメン
ト28重量部及び有機ラジカル発生剤[2,5-ジメチル-
2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]1.0部、
ポリ燐酸アンモニウム(A)20部及び窒素含有複素環状
化合物[2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,5−トリ
アジン(n=11)](B)10部を投入し、温度200 ℃で5
min間混練した後に、熱プレスで成形した。
【0053】
【実施例6】混合手段として、商品名「ラボプラストミ
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用い表2に
記載のソフトセグメント51重量部、ハードセグメント
34重量部を投入し、混練した(温度200℃;3mi
n)。引続き有機ラジカル発生剤[2,5-ジメチル-2,5-ビ
ス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]1.0部、ポリ燐
酸アンモニウム(A)10部及び窒素含有複素環状化合物
[2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジン(n
=11)](B)5部を投入し、更に5min間混練した後、熱
プレスで成形した。
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用い表2に
記載のソフトセグメント51重量部、ハードセグメント
34重量部を投入し、混練した(温度200℃;3mi
n)。引続き有機ラジカル発生剤[2,5-ジメチル-2,5-ビ
ス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]1.0部、ポリ燐
酸アンモニウム(A)10部及び窒素含有複素環状化合物
[2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジン(n
=11)](B)5部を投入し、更に5min間混練した後、熱
プレスで成形した。
【0054】
【実施例7】混合手段として、商品名「ラボプラストミ
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用い、表2
に記載のソフトセグメント53.7重量部、ハードセグ
メント35.8重量部を投入し、混練した(温度200
℃;3min)。引続き有機ラジカル発生剤[2,5-ジメチ
ル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]1.0
部、ポリ燐酸アンモニウム(A)7部及び窒素含有複素環
状化合物[2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,5-トリ
アジン(n=11)](B)3.5部を投入し、更に5min間混練
した後、熱プレスで成形した。
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用い、表2
に記載のソフトセグメント53.7重量部、ハードセグ
メント35.8重量部を投入し、混練した(温度200
℃;3min)。引続き有機ラジカル発生剤[2,5-ジメチ
ル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン]1.0
部、ポリ燐酸アンモニウム(A)7部及び窒素含有複素環
状化合物[2-ピペラジニレン-4-モルホリノ-1,3,5-トリ
アジン(n=11)](B)3.5部を投入し、更に5min間混練
した後、熱プレスで成形した。
【0055】
【実施例8】混合手段として、商品名「ラボプラストミ
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用いて表2
に記載のソフトセグメント42重量部、ハードセグメン
ト28重量部及び伸展油[商品名:出光ダイアナプロセ
スオイルPS-430(出光興産社製)](F)10部を投入
し、混練した(温度200℃;3min)。引続き有機ラ
ジカル発生剤[2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパー
オキシ)ヘキサン]1.0部、ポリ燐酸アンモニウム(A)
20部及び窒素含有複素環状化合物[2-ピペラジニレン
-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジン(n=11)](B)10部を
投入し、更に5min間混練した後、熱プレスで成形し
た。
ル30C150ミキサーB75」(東洋精機社製)を用いて表2
に記載のソフトセグメント42重量部、ハードセグメン
ト28重量部及び伸展油[商品名:出光ダイアナプロセ
スオイルPS-430(出光興産社製)](F)10部を投入
し、混練した(温度200℃;3min)。引続き有機ラ
ジカル発生剤[2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパー
オキシ)ヘキサン]1.0部、ポリ燐酸アンモニウム(A)
20部及び窒素含有複素環状化合物[2-ピペラジニレン
-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジン(n=11)](B)10部を
投入し、更に5min間混練した後、熱プレスで成形し
た。
【0056】
【比較例1】実施例3の成分の中で、ポリ燐酸アンモニ
ウム(A) 及び窒素含有複素環状化合物[2-ピペラジニレ
ン-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジン](B) に代えてデカ
ブロモジフェニルエーテル20部及び三酸化アンチモン
8部を配合した以外には、実施例3に準拠して試料片を
作成した。
ウム(A) 及び窒素含有複素環状化合物[2-ピペラジニレ
ン-4-モルホリノ-1,3,5-トリアジン](B) に代えてデカ
ブロモジフェニルエーテル20部及び三酸化アンチモン
8部を配合した以外には、実施例3に準拠して試料片を
作成した。
【0057】実施例3の燃焼ガス及び比較例1の燃焼ガ
スとの分析結果を表3に示す。この実験においては、試
料1g を空気流速120リットル/minの条件下に800℃で
20min 間燃焼させた。
スとの分析結果を表3に示す。この実験においては、試
料1g を空気流速120リットル/minの条件下に800℃で
20min 間燃焼させた。
【0058】この表によれば、本発明の難燃性組成物は
ハロゲン化水素を発生させず、全毒性指数(I.T.)の
値もハロゲン系難燃剤を配合した組成物の場合に比し
て、格段に低い。また、本発明の難燃性組成物は酸素指
数の値からも、難燃性能に優れたものであることが判
る。
ハロゲン化水素を発生させず、全毒性指数(I.T.)の
値もハロゲン系難燃剤を配合した組成物の場合に比し
て、格段に低い。また、本発明の難燃性組成物は酸素指
数の値からも、難燃性能に優れたものであることが判
る。
【0059】
【発明の効果】本発明の難燃処方によれば、特に車両等
の内装材、カーペット等の多くの分野の用途に有用なオ
レフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物を提供
することができる。特に、ポリプロピレン系樹脂をハー
ドセグメントとし、エチレン−プロピレン系エラストマ
ーをソフトセグメントとする基材からなる難燃性組成物
はハロゲン化水素等を発生せず、しかも全毒性指数を低
く抑えた難燃性組成物を形成することができる。
の内装材、カーペット等の多くの分野の用途に有用なオ
レフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物を提供
することができる。特に、ポリプロピレン系樹脂をハー
ドセグメントとし、エチレン−プロピレン系エラストマ
ーをソフトセグメントとする基材からなる難燃性組成物
はハロゲン化水素等を発生せず、しかも全毒性指数を低
く抑えた難燃性組成物を形成することができる。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
Claims (6)
- 【請求項1】 オレフィン系熱可塑性エラストマー9
5.5〜65重量部に対して、下記成分(A) 及び(B) か
らなる 各添加成分を下記の量で配合して合計を全体で
100重量部としたオレフィン系熱可塑性エラストマー
の難燃性組成物:(A)ポリ燐酸アンモニウム
3 〜25重量部、(B)下記の群から選ばれる1
種以上 1.5 〜10重量部、 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状ケトンとホルムアルデヒドとの反応生成
物群、 2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の複素
環からなる環状チオケトンとホルムアルデヒドとの反応
生成物群又は 下記の一般式(「化1」)で表わされる構造を含有す
る1,3,5-トリアジン誘導体群 【化1】 [式中、Xはモルホリノ基もしくはピペリジノ基、Yは
ピペラジンから誘導される2価の基、nは1以上の正数
である]。 - 【請求項2】 2個以上の窒素原子を環内に含有する五
員以上の複素環からなる環状ケトンがエチレン尿素であ
るか、2個以上の窒素原子を環内に含有する五員以上の
複素環からなる環状チオケトンがエチレンチオ尿素であ
るか、上記の「化1」で表わされる構造を含有する1,3,
5-トリアジン誘導体がピペリジノ基もしくはモルホリノ
基の何れかと結合すると共に、2個以上の1,3,5-トリア
ジン環が2価のピペラジン基によって相互に結合された
構造のものであることを特徴とする請求項1に記載の難
燃性組成物。 - 【請求項3】 伸展油がパラフィン系プロセスオイルで
あることを特徴とする請求項1に記載の難燃性組成物。 - 【請求項4】 オレフィン系熱可塑性エラストマーがハ
ードセグメントとして、ポリプロピレン系樹脂成分20
〜60重量%並びにソフトセグメントとして、エチレン
・プロピレン共重合体エラストマー成分及び/又はエチ
レン・プロピレン・ジエン共重合体エラストマー成分8
0〜40重量%(ハードセグメントの量及びソフトセグ
メントの量の和が95.5〜65重量部になる様に選
ぶ)を含有するものである請求項1に記載の難燃性組成
物。 - 【請求項5】 ポリプロピレン系樹脂が結晶性プロピレ
ン単独重合体、プロピレンを主成分とするプロピレンと
エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、
4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−デセンの中から選ばれた1以上との結晶性共重
合体もしくはこれらの2以上の混合物である請求項1に
記載の難燃性組成物。 - 【請求項6】 請求項1に記載の難燃性組成物からなる
内装材、天井材又はカーペット等。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3242828A JP2691483B2 (ja) | 1990-10-11 | 1991-08-28 | オレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27049490A JPH04146944A (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | オレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物 |
JP2-270494 | 1990-10-11 | ||
JP3242828A JP2691483B2 (ja) | 1990-10-11 | 1991-08-28 | オレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05331322A true JPH05331322A (ja) | 1993-12-14 |
JP2691483B2 JP2691483B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=17487058
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27049490A Pending JPH04146944A (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | オレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物 |
JP3242828A Expired - Fee Related JP2691483B2 (ja) | 1990-10-11 | 1991-08-28 | オレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27049490A Pending JPH04146944A (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | オレフィン系熱可塑性エラストマーの難燃性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JPH04146944A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0779333A2 (en) | 1995-11-17 | 1997-06-18 | Chisso Corporation | Nonflammable olefin thermoplastic elastomer composition laminate sheet made therefrom and uses of the composition and the laminate |
JPH10193538A (ja) * | 1997-01-17 | 1998-07-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 壁 紙 |
US5795930A (en) * | 1993-12-28 | 1998-08-18 | Chisso Corporation | Water insoluble ammonium polyphosphate powder for flame-retardant thermoplastic polymer composition |
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---|---|---|---|---|
TWI273115B (en) * | 2000-12-12 | 2007-02-11 | Ciba Sc Holding Ag | Improved weatherability of flame retardant polyolefin |
CA2786030C (en) | 2009-12-31 | 2016-12-20 | Dow Global Technologies Llc | Halogen-free, flame retardant thermoplastic compositions for wire and cable applications |
CN102321285A (zh) * | 2011-07-30 | 2012-01-18 | 江苏安格特新材料科技有限公司 | 柔软型低烟无卤阻燃弹性体改性材料及其制备方法 |
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JPS52146452A (en) * | 1976-05-28 | 1977-12-06 | Montedison Spa | Selffextinguishable polymer compositions |
JPS59147050A (ja) * | 1983-02-07 | 1984-08-23 | モンテジソン,ソチエタ,ペル,アツイオ−ニ | 自己消火性重合体組成物 |
JPH01278546A (ja) * | 1988-05-02 | 1989-11-08 | Chisso Corp | 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物 |
-
1990
- 1990-10-11 JP JP27049490A patent/JPH04146944A/ja active Pending
-
1991
- 1991-08-28 JP JP3242828A patent/JP2691483B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
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EP0779333A2 (en) | 1995-11-17 | 1997-06-18 | Chisso Corporation | Nonflammable olefin thermoplastic elastomer composition laminate sheet made therefrom and uses of the composition and the laminate |
EP0779333A3 (en) * | 1995-11-17 | 1998-01-21 | Chisso Corporation | Nonflammable olefin thermoplastic elastomer composition laminate sheet made therefrom and uses of the composition and the laminate |
US5750600A (en) * | 1995-11-17 | 1998-05-12 | Chisso Corporation | Nonflammable olefin thermoplastic elastomer composition for use in skins of interior automotive trim and laminate sheet made therefrom |
JPH10193538A (ja) * | 1997-01-17 | 1998-07-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 壁 紙 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04146944A (ja) | 1992-05-20 |
JP2691483B2 (ja) | 1997-12-17 |
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