JPH05331195A - 新規なペプチド - Google Patents

新規なペプチド

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JPH05331195A
JPH05331195A JP4156105A JP15610592A JPH05331195A JP H05331195 A JPH05331195 A JP H05331195A JP 4156105 A JP4156105 A JP 4156105A JP 15610592 A JP15610592 A JP 15610592A JP H05331195 A JPH05331195 A JP H05331195A
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JP
Japan
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amino acid
peptide
ser
tyr
acid sequence
Prior art date
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Pending
Application number
JP4156105A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Akamatsu
穣 赤松
Masahiro Nishijima
正弘 西島
Nobuyuki Kobayashi
信之 小林
Yasuko Watanabe
泰子 渡辺
Hiroyuki Kai
啓幸 甲斐
Akiko Watanabe
晶子 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd filed Critical Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Publication of JPH05331195A publication Critical patent/JPH05331195A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】HIVの外被蛋白質であるgp120をコード
しているDNA塩基配列に対して相補的なDNA塩基配
列を5’→3’方向または3’→5’方向に読みとって
エンコードされるアミノ酸配列よりなるペプチドであっ
て、少なくともgp120のアミノ酸配列のうち第42
6位から第437位をコードしているDNA塩基配列に
対して相補的なDNA塩基配列によってエンコードされ
るアミノ酸配列を含んでなるペプチド、該ペプチドのア
ミノ酸配列中のシステインがセリンに置換されたペプチ
ド、またはその塩。 【効果】本発明のペプチドを有効成分とする薬剤は、エ
イズの予防剤あるいは治療剤として有効である。また、
本発明のペプチドは正常なリンパ球の機能抑制や免疫原
性などの副作用の問題がないという点で非常に有効であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なペプチドに関する
ものであり、エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候
群)の治療剤または予防剤としての有用性が期待され
る。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】近年、重
篤な免疫不全症であるエイズは世界中に蔓延しつつあ
り、社会問題化している。エイズはヒト免疫不全ウイル
ス(以下、HIVと略すことがある)により引き起こさ
れるウイルス感染症である。免疫機能が低下するため、
きわめて感染症にかかりやすくなり、カリニ肺炎などの
日和見感染や、カポジ肉腫などの悪性腫瘍を併発し、死
に至る。エイズの治療剤としてはこれまでにアジドチミ
ジン(AZT)のみが実用化されているにすぎない。A
ZTはHIVの持つ逆転写酵素を阻害することにより感
染を阻止するが、被投与患者の骨髄や消化器系への副作
用が強いといった問題を有している。また、近年ではA
ZT耐性株の出現も報告されており、その効果は充分で
あるとはいえない。
【0003】HIVはT4細胞、単球、マクロファージ
等の標的となる細胞の細胞膜上のCD4分子に結合し、
細胞内に侵入することが知られている。従って、HIV
がCD4分子に結合する過程を阻害することにより、H
IVの感染を阻止することが考えられる。これについて
は既に多くの研究が行われており、CD4分子に対する
抗体(Dalgleish,A.P. ら、Nature、第312 巻、第763 頁
(1984 年))や,HIVの外被蛋白質であるgp120に
対する抗体(Dowbenko,D.ら、 J.Virology 、第62巻、第
4703頁 (1988年)) や、可溶性のCD4分子(Fisher,R.
A.ら、Nature、第 331巻、第76頁 (1988年) ) 等によ
り、試験管内ではHIVがCD4分子に結合する過程を
阻害できるという報告がされている。しかしこれらのい
ずれの方法においても、正常なリンパ球の機能抑制や免
疫原性などの副作用、あるいは治療効果などの点で問題
があり、いずれも実用には至っていないのが現状であ
る。
【0004】また、gp120はcDNAクローニング
により既にそのアミノ酸配列による一次構造が明らかに
されており(Ratner,L. ら、Nature、第313 巻、第277
頁 (1985年))、gp120上のCD4分子と結合する部
位の探索も行われている。例えば、gp120アミノ酸
配列中の第413位から456位をエピトープとするモ
ノクローナル抗体によりgp120とCD4分子の結合
が阻害されること(Dowbenko,D.ら、J.Virology、第62
巻、第4703頁 (1988年))、あるいはgp120アミノ酸
配列中の第426位から437位が欠落したgp120
はCD4分子への結合能を失う(Lasky,L.A. ら、Cell、
第50巻、第 975頁 (1987年) ,Sun,N.ら、J.Virology、
第63巻、第3579頁 (1989年))などが報告されている。
【0005】従って、gp120アミノ酸配列中であっ
てCD4分子との結合性を示す部位に特異的に作用する
ことによってHIVとCD4分子との結合を阻害する薬
剤を提供することができれば、有効なエイズの予防剤あ
るいは治療剤となることが期待できる。しかし、前述の
副作用の問題点を解決するために、正常なリンパ球の機
能抑制を防ぐためにはCD4分子由来ではなく、また免
疫原性の軽減のために大きなタンパク質ではない薬剤の
開発が望まれるとともに、充分な治療効果を有する薬剤
の開発が望まれていた。
【0006】ところであるアミノ酸配列をコードしてい
るDNA塩基配列に対する、相補的なDNA塩基配列を
5’→3’方向または3’→5’方向に読みとってエン
コードされるアミノ酸配列は、もとのペプチドに対して
コンプリメンタリーペプチド(相補的ペプチド)と呼ば
れる。そしてもとのペプチドと、レセプターとリガンド
の結合を生じる対のコンフォメーションをとるという仮
説が唱えられている(Bost,K.L.ら、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA、第82巻、第1372頁 (1985年))。しかしながら、G
uillemette らやde Gasparoら(Biochemical J. 、第261
巻、第309 頁および310 頁、(1989 年))が示すよう
に、すべての場合にこの仮説が適用できるかどうかは疑
問視されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために、HIVの外被蛋白質の一つであるgp
120上のCD4分子と結合する部位に着目し、gp1
20のアミノ酸配列のうち第419位から第444位を
コードしているDNA塩基配列に対して相補的なDNA
塩基配列を5’→3’方向または3’→5’方向に読み
とってエンコードされる2種のアミノ酸配列に従って、
該2種のアミノ酸配列各々のアミノ酸配列中のシステイ
ンをセリンに置換したペプチド(配列番号:1および配
列番号:2のペプチド)の、2種のペプチドを合成し
た。そしてこれら2種のペプチドに、HIVの標的細胞
への感染阻止活性および巨核細胞形成阻止活性を見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0008】即ち、本発明の要旨は、ヒト免疫不全ウイ
ルスの外被蛋白質であるgp120をコードしているD
NA塩基配列に対して相補的なDNA塩基配列によって
エンコードされるアミノ酸配列よりなるペプチドであっ
て、少なくともgp120のアミノ酸配列のうち第42
6位から第437位をコードしているDNA塩基配列に
対して相補的なDNA塩基配列によってエンコードされ
るアミノ酸配列を含んでなるペプチド、該ペプチドのア
ミノ酸配列中のシステインがセリンに置換されたペプチ
ド、またはその塩に関し、更に該ペプチドまたはその塩
を有効成分とするエイズ治療剤に関する。
【0009】本発明において用いるgp120のDNA
塩基配列は、Ratner,L. らの報告(Nature、第313 巻、
第277 頁 (1985年))に従うものであり、この報告に開示
されたアミノ酸配列のうち第398位〜第465位の範
囲、すなわち下記に示す配列(配列番号:6)が対象と
なる。 AGT ACT TGG AGT ACT AAA GGG TCA AAT AAC ACT GAA GGA AGT GAC ACA Ser Thr Trp Ser Thr Lys Gry Ser Asn Asn Thr Glu Gly Ser Asp Thr ATC ACC CTC CCA TGC AGA ATA AAA CAA ATT ATA AAC ATG TGG CAG GAA Ile Thr Leu Pro Cys Arg Ile Lys Gln Ile Ile Asn Met Trp Gln Glu GTA GGA AAA GCA ATG TAT GCC CCT CCC ATC AGT GGA CAA ATT AGA TGT Val Gly Lys Ala Met Tyr Ala Pro Pro Ile Ser Gly Gln Ile Arg Cys TCA TCA AAT ATT ACA GGG CTG CTA TTA ACA AGA GAT GGT GGT AAT AGC Ser Ser Asn Ile Thr Gly Leu Leu Leu Thr Arg Asp Gly Gly Asn Ser AAC AAT GAG TCC Asn Asn Glu Ser 本発明において相補的なDNA塩基配列の読みとりの際
には、コドンの読み始め、すなわち5’→3’方向の場
合は5’末端側、3’→5’方向の場合は3’末端側の
コドンによってエンコードされるアミノ酸をそのペプチ
ドのN末端とした。また、TAA,TAG等の終止コド
ンが途中にある場合はそのコドンを反対の方向から翻訳
した。即ち、例えばTAAの場合はAATと、TAGの
場合はGATとして翻訳した。
【0010】また、gp120のアミノ酸配列のうち第
426位から第437位が欠落したgp120はCD4
分子への結合能を失う(Lasky,L.A. ら、Cell、第50巻、
第 975頁 (1987年))ことから、本発明のペプチドとして
は、gp120のアミノ酸配列のうち第426位から第
437位をコードしているDNA塩基配列に対する、相
補的なDNA塩基配列を5’→3’方向または3’→
5’方向に読みとってエンコードされる2種のアミノ酸
配列に従って合成された12のアミノ酸残基からなるペ
プチドあるいはアミノ酸配列中のシステインがセリンに
置換されたペプチド(例えば、配列番号:3および配列
番号:4のペプチド)が、活性の発現に必須であると考
えられる。ここでシステインをセリンに置換するのは2
個のシステインのSH基は容易に分子内あるいは分子間
でジスルフィド結合を形成し、当該ペプチドが環状ペプ
チドあるいは2量体や多量体となって、活性の発現を妨
害すると考えられるためであり、好ましくはセリン置換
体である。 Arg Gly Ile His Ser Phe Ser Tyr Phe Leu Pro His (配列番号:3) Tyr Thr Val Leu His Pro Phe Arg Tyr Ile Arg Gly (配列番号:4)
【0011】従って、本発明のペプチドとしては、これ
ら配列番号:3または配列番号:4で表されるアミノ酸
配列を含んでなるペプチド等が好適なものとして挙げら
れ、例えば下記の配列番号:1および配列番号:2のペ
プチドが例示されるが、これらに限定されるものではな
い。なお、前記のようなシステインのセリンへの置換
は、活性の発現に必須な前記の12のアミノ酸残基のみ
ならず、本発明のペプチドを構成するその他のアミノ酸
配列において適用されてもよい。 Ser Asn Leu Ser Thr Asp Gly Arg Gly Ile His Ser Phe Ser Tyr Phe Leu Pro His Val Tyr Asn Phe Phe Tyr Ser (配列番号:1) Ser Tyr Phe Val Asn Tyr Leu Tyr Thr Val Leu His Pro Phe Arg Tyr Ile Arg Gly Gly Asn Ser Pro Val (配列番号:2)
【0012】なお、本発明のペプチドを構成するアミノ
酸残基数は、具体的には例えば、抗原性の点から40以下
のものが挙げられる。また、本発明のペプチドは、その
C末端がアミドの形であってもよい。本発明のペプチド
としては、実質的にHIVの標的細胞への感染阻止活性
および巨核細胞形成阻止活性を有しているものであれ
ば、活性の発現に必須な前記の12のアミノ酸残基以外
の他のアミノ酸配列部分においてアミノ酸の置換、欠
失、挿入等の変異が行われているものも含まれる。本発
明において、HIVの標的細胞への感染阻止活性とは、
HIVの感染が阻止され、標的細胞が正常に増殖できる
かを指標にした活性を意味する。HIVの巨核細胞形成
阻止活性とは、HIV感染細胞とHIV非感染細胞との
結合の阻止活性を意味する。
【0013】本明細書においては、アミノ酸、保護基、
活性基、溶媒等について、IUPAC−IUBに基づく
略号および、当該分野における慣用略号で表示する場合
があり、それらを例示すると次の通りである。アミノ酸
残基あるいはアミノ酸誘導体に対する略号は以下の通り
である。 略 号 名 称(構造) Asp アスパラギン酸 Gly グリシン Ile イソロイシン Leu ロイシン Pro プロリン Arg アルギニン Ser セリン Tyr チロシン Asn アスパラギン Thr スレオニン His ヒスチジン Phe フェニルアラニン Val バリン Lys リジン Gln グルタミン Met メチオニン Trp トリプトファン Glu グルタミン酸 Ala アラニン Asx アスパラギン酸またはアスパラギン
【0014】なお、特に断らない限り、アミノ酸残基は
L体、D体、DL体のいずれでもよい。必要な場合は、
L体は接頭字L,D体は接頭字D,DL体は接頭字DL
を明記した。他の略号は次の通りである。 略 号 名 称 Boc t−ブチルオキシカルボニル Tos p−トルエンスルホニル cHex シクロヘキシルエステル Bzl ベンジル Cl2 Bzl ジクロロベンジル DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド DMF ジメチルホルムアミド TFA トリフルオロ酢酸 HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール Cl−Z クロロベンジルオキシカルボニル CHO ホルミル MTT 3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5 −ジフェニル−2H−テトラゾリウム ブロマイド
【0015】本発明のペプチドは、通常のペプチド化学
において用いられる方法に準じて合成することができ
る。該公知方法としては例えばM.Bodansky及びM.A.Onde
tti 著「ペプチドシンセシス(Peptide Synthesis )」
(Interscience社New York, 1966年);F.M.Finn及びK.
Hofmann 著、「ザ プロテインズ(The Proteins) 」、
第2巻(H.Neurath, R.L. Hill編集、Academic Press I
nc.,New York, 1976年);泉屋信夫他著、「ペプチド合
成」(丸善(株)、1975年);泉屋信夫他著、「ペプチ
ド合成の基礎と実験」(丸善(株)、1985年);日本生
化学会編、生化学実験講座、第一巻、「タンパク質の化
学4 」、第2 部、矢島治明著、ペプチド合成(1977年)
などに記載されている方法が挙げられる。すなわち、液
相法,固相法のいずれかを選択して合成することができ
る。
【0016】例えば固相法により合成を行う場合、C末
端アミノ酸(アミノ基を保護したもの)をそのカルボキ
シル基によって、まず不溶性担体に結合させる。次い
で、アミノ保護基を除去した後、目的ペプチドのアミノ
酸配列に従い、順次アミノ基保護アミノ酸)をその反応
性カルボキシル基と反応性アミノ基との縮合反応により
結合させ、一段階ずつ合成する。全配列を合成した後、
ペプチドを不溶性担体からはずすとともに保護基を除去
することにより目的のペプチドを得ることができる。
【0017】上記各種方法において、反応性の官能基は
保護しておくことが好ましい。アミノ基の保護基として
は、例えば、ベンジルオキシカルボニル,t−ブチルオ
キシカルボニル,p−メトキシベンジルオキシカルボニ
ル,2−クロルベンジルオキシカルボニル,p−トルエ
ンスルホニル,トリフルオロアセチル,フタリル,ホル
ミル,o−ニトロフェニルスルフェニル,3−ニトロ−
2−ピリジンスルフェニル,ジフェニルホスフィノチオ
イル基などが挙げられる。カルボキシル基の保護基とし
ては、例えばアルキルエステル(メチル,エチル,t−
ブチルなどの炭素数が1〜4のアルキルエステル),ベ
ンジルエステル,p−ニトロベンジルエステル,p−メ
チルベンジルエステル,シクロヘキシルエステル,シク
ロペンチルエステルなどが挙げられる。
【0018】Ser,Thr,Tyr 等の水酸基は必要であれば、
ベンジル,2,6−ジクロルベンジル,t−ブチル,ベ
ンジルオキシカルボニル,アセチル基などで保護するこ
とができる。Arg のグアニジノ基は塩酸等でプロトン化
させた状態で、保護基としての役目をもたせることがで
きるが、必要であれば、例えばp−トルエンスルホニ
ル,ニトロ,ベンジルオキシカルボニル,p−メトキシ
ベンゼンスルホニル,メシチレン−2−スルホニル基等
で保護することができる。His のイミダゾリル基は必要
であれば、p−トルエンスルホニル、ベンジルオキシカ
ルボニル、ベンジル、フェナシル、ベンジルオキシメチ
ル基などで保護することができる。
【0019】上記各種方法において、ペプチド結合形成
方法としては、例えばジシクロヘキシカルボジイミド,
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミドなどのカルボジイミド型縮合剤を用いる方
法,対称型酸無水物法,混合酸無水物法,アジド法,活
性エステル法,酸化還元法,ジフェニルホスホリルアジ
ド法,カルボジイミド型縮合剤+添加物(1−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール,N−ヒドロキシコハク酸イミド
など)法など既知の手法が挙げられる。
【0020】保護基の除去法としては、例えば、トリフ
ルオロ酢酸法,メタンスルホン酸法,トリフルオロメタ
ンスルホン酸法,フッ化水素法,液体アンモニアナトリ
ウム法,接触還元法,アルカリけん化法など既知の手法
が挙げられる。本発明によって製造されるペプチドの精
製は、例えばイオン交換樹脂,分配クロマトグラフィ
ー,ゲルクロマトグラフィー,逆相型液体クロマトグラ
フィーなどのペプチド化学の分野で通常用いられる方法
を単独にまたは組み合わせて用いることにより行うこと
ができる。
【0021】また、本発明のペプチドは、上記のように
合成する以外にも、遺伝子組み換え等の方法により微生
物あるいはその他の細胞等に生産させて精製・回収する
ことも可能である。このようにして得られる本発明のペ
プチドは、HIVの標的細胞への感染阻止活性および巨
核細胞形成阻止活性を有するものである。
【0022】本発明のペプチドはHIV感染を治療ある
いは予防するのに使用するために、薬学的に許容し得る
塩の形態で使用することができる。薬学的に許容しうる
塩としては、これらのペプチド類の慣用的無毒性塩また
は四級アンモニウム塩があるが、これらは例えば無機ま
たは有機酸あるいは塩基から形成される。このような酸
付加塩の例としては、酢酸、酪酸、クエン酸、乳酸、酒
石酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸、フマール酸、
塩酸、臭化水素酸、硫酸の塩等がある。塩基の塩として
は、アンモニウム塩,ナトリウムおよびカリウム塩のよ
うなアルカリ金属塩,カルシウムおよびマグネシウム塩
のようなアルカリ土類金属塩,アルギニン,リジンのよ
うなアミノ酸との塩等がある。かかる塩は自体既知の手
段によって容易に製造することができる。
【0023】また本発明のペプチドは、HIV感染の治
療あるいは予防を目的として、そのままの形態あるいは
前記のような塩の形態で抗HIV薬剤として用いること
が可能であるが、さらに化学的方法その他による修飾を
おこなうか、あるいはポリエチレングリコールやその他
の適当な薬剤と結合して、より効果的な抗HIV薬剤を
創製することが可能である。
【0024】本発明のペプチドの、ヒトへの投与は通常
の投与経路、例えば経口,筋肉内,静脈内,皮下,腹腔
内,および鼻腔内投与により行うことができる。投与量
および投与回数は、投与経路、症状の程度、体重等によ
って異なり特に限定されないが、ヒトにおいては、通常
成人1日あたり約50mg〜5gを1日1回もしくはそれ
以上の回数で投与される。投与剤型としては、例えば散
剤,細粒剤,顆粒剤,錠剤,カプセル剤,坐剤,注射
剤,経鼻剤などがあげられる。製剤化の際は、通常の製
剤担体を用い、常法により製造する。即ち、経口用製剤
を調整する場合は、主薬に賦形剤、さらに必要に応じて
結合剤,崩壊剤,滑沢剤,着色剤などを加えた後、常法
により錠剤,顆粒剤,散剤,カプセル剤などとする。注
射剤を調製する場合は、必要によりpH調整剤, 緩衝剤,
安定化剤,可溶化剤などを添加し、常法により注射剤と
する。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定
されるものではない。 実施例1 H-L-Ser-L-Asn-L-Leu-L-Ser-L-Thr-L-Asp-Gly-L-Arg-Gl
y-L-Ile-L-His-L-Ser-L-Phe-L-Ser-L-Tyr-L-Phe-L-Leu-
L-Pro-L-His-L-Val-L-Tyr-L-Asn-L-Phe-L-Phe-L-Tyr-L-
Ser-NH2 (化合物I)の合成 本化合物Iは、gp120アミノ酸配列中の第419位
から444位をコードしているDNA塩基配列に対する
相補的なDNA塩基配列を5’→3’方向に読みとって
エンコードされるアミノ酸配列において、システインが
セリンに置換された、配列番号:1で表されるペプチド
のC末端がアミドであるペプチドに相当する。
【0026】粒径100-200 メッシュの4- メチルベンズ
ヒドリルアミン樹脂(1%ジビニルベンゼンで架橋、樹
脂1g当たり0.54ミリモルのアミノ基を含有)3.0g を使用
した。この樹脂上における逐次的アミノ酸の縮合反応
は、ベックマン社製990 型ペプチド自動合成機を使用し
た。縮合反応に用いたBocアミノ酸誘導体の側鎖保護
は、Asp(cHex),Thr(Bzl),Ser(Bzl),Arg(Tos),His(Tos)
およびTyr(Cl2 Bzl)である。またGly を除くすべてのB
ocアミノ酸誘導体は、そのL体を用いた。縮合は後記
スケジュール1に従ったが、工程10においてAsn,His(To
s),Leuおよび Arg(Tos) は塩化メチレンの代わりに50%
DMF-50%塩化メチレンを用いた。すべてのアミノ酸の縮
合反応終了後、ペプチド樹脂5.36g が得られた。
【0027】このペプチド樹脂5.36g にアニソール9ml
、エチルメチルスルフィド1.5ml 、無水フッ化水素60m
lを加え、 -20℃にて60分間、 0℃にて60分間反応させ
た。減圧濃縮後、ジエチルエーテル300ml を加え30分間
攪拌して濾過を行ないジエチルエーテル100ml で洗浄し
た。濾上物に10% 酢酸水400ml を加えて30分間攪拌後、
樹脂を濾別し、10% 酢酸水100ml で洗浄した。濾洗液を
凍結乾燥後、得られた粗ペプチドを6 M尿素水100ml に
溶解したのち水200ml で希釈し、更にメンブランフィル
ター(ポアサイズ:0.45μm )で濾過した。濾液を予め
0.1%TFA 水で平衡化させた逆相系充填剤YMC-ODS-A120-S
5 カラム(30 φ×300mm)に注入し、尿素を0.1%TFA 水で
溶出後、アセトニトリル濃度を240 分で36%まで増加さ
せ、流速7.0ml/min で溶出した。溶出液を吸光度220nm
でモニターし、目的物を含む画分を回収したのち凍結乾
燥することにより、目的の化合物Iを得た。
【0028】得られた化合物Iは、逆相系充填剤YMC-AM
303(S-5)-ODSカラム(4.6φ×250mm)を用いた、30% から
60% までの0.1%TFA を含むアセトニトリルの直線濃度勾
配溶出法による分析において保持時間16.0分を示し、そ
のアミノ酸分析値は理論値と一致した。
【0029】アミノ酸分析 加水分解:6N塩酸、110 ℃、24時間 分析方法:PICO-TAG(逆相-PTCアミノ酸)法 *は基準アミノ酸を、( )内は理論値を示す。 Asx:3.08(3) Pro:1.06(1) Ser:5.17(5) Tyr:2.95(3) Gly:2.15(2) Val:0.95(1) His:1.73(2) Ile:0.74(1) Arg:0.98(1) *Leu:2.00(2) Thr:0.99(1) Phe:4.28(4)
【0030】 スケジュール1 〔工 程〕 〔時間(分)×処理回数〕 1.(洗浄)塩化メチレン30ml 2×3 2.(脱保護)50%TFA −5 %エタンジチオール− 3×1 45%塩化メチレン(V/V)30ml 20×1 3.(洗浄)塩化メチレン30ml 2×2 4.(洗浄)メタノール30ml 2×2 5.(中和)10%トリエチルアミン−90%塩化メチレン(V/V)30ml 1×1 6.(洗浄)メタノール30ml 2×1 7.(中和)10%トリエチルアミン−90%塩化メチレン(V/V)30ml 1×1 8.(洗浄)メタノール30ml 2×2 9.(洗浄)塩化メチレン30ml 2×3 10.(縮合)各アミノ基保護アミノ酸(3 ミリモル),添加剤(HOBt), 塩化メチレン 15ml 5×1 DCC(3 ミリモル)の塩化メチレン溶液6ml 120×1 11.(洗浄)50%DMF-50%塩化メチレン(V/V)30ml 2×2 12.(中和)10%トリエチルアミン−90%塩化メチレン(V/V)30ml 1×1 13.(洗浄)メタノール30ml 2×2 14.(洗浄)塩化メチレン30ml 2×2 15.(再縮合)各アミノ基保護アミノ酸(3 ミリモル),添加剤(HOBt), 50%DMF-50%塩化メチレン(V/V) 15ml 5×1 DCC(3 ミリモル)の塩化メチレン溶液6ml 120×1 16.(洗浄)50%DMF-50%塩化メチレン(V/V)30ml 2×2 17.(中和)10%トリエチルアミン−90%塩化メチレン(V/V)30ml 1×1 18.(洗浄)メタノール30ml 2×2 19.(洗浄)塩化メチレン30ml 2×2 20.(アセチル化)25%無水酢酸−75%塩化メチレン(V/V)30ml 15 ×1 21.(洗浄)塩化メチレン30ml 2×2 22.(洗浄)メタノール30ml 2×2 但し、工程22終了後、少量の樹脂をニンヒドリンで試験
し、陽性青色となった場合には、必要に応じて同一保護
アミノ酸を用い反応を行った。
【0031】実施例2 H-L-Ser-L-Tyr-L-Phe-L-Val-L-Asn-L-Tyr-L-Leu-L-Tyr-
L-Thr-L-Val-L-Leu-L-His-L-Pro-L-Phe-L-Arg-L-Tyr-L-
Ile-L-Arg-Gly-Gly-L-Asn-L-Ser-L-Pro-L-Val-NH2 (化
合物II)の合成 本化合物IIは、gp120アミノ酸配列中の第419位
から442位をコードしているDNA塩基配列に対する
相補的なDNA塩基配列を3’→5’方向に読みとって
エンコードされるアミノ酸配列において、システインが
セリンに置換された、配列番号:2で表されるペプチド
のC末端がアミドであるペプチドに相当する。
【0032】粒径100-200 メッシュの4- メチルベンズ
ヒドリルアミン樹脂(1%ジビニルベンゼンで架橋、樹
脂1g当たり0.38ミリモルのアミノ基を含有)3.0gを使用
した。この樹脂上における逐次的アミノ酸の縮合反応
は、ベックマン社製990 型ペプチド自動合成機を使用し
た。縮合反応に用いたBocアミノ酸誘導体の側鎖保護
は、Thr(Bzl),Ser(Bzl),Arg(Tos),His(Tos) およびTyr
(Cl2 Bzl)である。またGly を除くすべてのBocアミ
ノ酸誘導体は、そのL体を用いた。縮合は前記スケジュ
ール1に従ったが、工程10においてAsn,His(Tos),Leuお
よびArg(Tos)はメチレンの代わりに50%DMF-50%塩化メ
チレンを用いた。すべてのアミノ酸の縮合反応終了後、
ペプチド樹脂6.47g が得られた。
【0033】このペプチド樹脂6.47g にアニソール9.7m
l 、エチルメチルスルフィド1.6ml、無水フッ化水素70m
lを加え、 -20℃にて60分間、 0℃にて60分間反応させ
た。減圧濃縮後、ジエチルエーテル300ml を加え30分間
攪拌し、濾過しジエチルエーテル100ml で洗浄した。濾
上物に10% 酢酸水500ml を加えて30分間攪拌後、樹脂を
濾別し、10% 酢酸水100ml で洗浄した。濾洗液を凍結乾
燥後、得られた粗ペプチドを6 M尿素水100ml に溶解し
たのち0.1%TFA 水200ml で希釈し、更にメンブランフィ
ルター(ポアサイズ:0.45μm )で濾過した。濾液を予
め0.1%TFA 水で平衡化させた逆相系充填剤YMC-ODS-A120
-S5 カラム(30 φ×300mm)に注入し、尿素を0.1%TFA 水
で溶出後、アセトニトリル濃度を240 分で41%まで増加
させ、流速7.0ml/min で溶出した。溶出液を吸光度220n
m でモニターし、目的物を含む画分を回収したのち凍結
乾燥することにより、目的の化合物IIを得た。
【0034】得られた化合物IIは、逆相系充填剤YMC-AM
303(S-5)-ODSカラム(4.6φ×250mm)を用いた、33% から
63% までの0.1%TFA を含むアセトニトリルの直線濃度勾
配溶出法による分析において保持時間15.1分を示し、そ
のアミノ酸分析値は理論値と一致した。
【0035】アミノ酸分析 加水分解:6N塩酸、110 ℃、24時間 分析方法:PICO-TAG(逆相-PTCアミノ酸)法 *は基準アミノ酸を、( )内は理論値を示す。 Asx:2.17(2) Pro:2.12(2) Ser:2.01(2) Tyr:4.12(4) Gly:2.13(2) Val:3.15(3) His:1.03(1) Ile:0.93(1) Arg:2.02(2) *Leu:2.00(2) Thr:0.99(1) Phe:2.06(2)
【0036】実験例1 解離定数の測定 TSKgel−Tresyl−5PW(東ソー社製)0.
25g およびgp120 のアミノ酸配列中の第419位から4
37位を示す部分ペプチド(配列番号:5)のC末端が
アミドである、以下のペプチド H-L-Arg-L-Ile-L-Lys-
L-Gln-L-Ile-L-Ile-L-Asn-L-Met-L-Trp-L-Gln-L-Glu-L-
Val-Gly-L-Lys-L-Ala-L-Met-L-Tyr-L-Ala-L-Pro-NH
2 (化合物III )8.5mg を固定化用緩衝液(50% DMF,
50% 0.4M−酢酸・N-エチルモルホリン緩衝液pH7.0 )3m
l に溶解し、室温で終夜振とうした。得られたゲルをカ
ラム(6 φ×10mm、東ソー社製)に充填し,0.1M トリス
塩酸緩衝液(pH8.5)を流して残存活性基をブロックし
た。実施例2の化合物IIが0.1Mの酢酸アンモニウム緩衝
液(pH5.7)1mlにそれぞれ50,100,150,200μg 含まれるよ
うなサンプル溶液を調製した。このサンプル溶液各200
μl を0.1Mの酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.7) を溶離液
として、上記のカラムで分析した。各濃度のサンプル溶
液の保持時間から、化合物IIと化合物III との解離定数
をFassina,G.等の方法(Adv.Chromatogr.、第27巻、第24
7 頁、(1987年))に従って求めた。その結果、解離定数は
4.8 ×10-5Mであった。
【0037】実験例2 HIV感染阻止活性 実施例1および2において合成した化合物Iおよび化合
物IIを RPMI-1640メジウム-10%FCS培養液で系列希釈
で2倍段階希釈し、各種濃度の薬剤を含むサンプル液を
調製した。96穴マイクロプレートの各ウェルに、サンプ
ル液100 μl およびMT−4細胞50μl (5×104 ell
s)を加えて、37℃、30分間保持した。その後HIV溶
液(2×103 m.o.i.)50μl を加え、全量を200 μl と
して、37℃、5%CO2 存在下培養した。HIV溶液を
添加しなかったMT−4細胞をHIV非感染細胞として
同様に培養した。培養6日目に各検体に10μl のMTT
液(5mg MTT/1ml PBS)を加え、37℃、4時間反
応させた。100 μl のイソプロパノール液(400mlイソプ
ロパノール、2.4ml 12N 塩酸,20ml Triton X-100 )を
加えよく撹拌後、560nm の比色計で定量した。その結
果、図1及び図2に示すように、それぞれ化合物Iおよ
び化合物IIにはそれぞれ最小有効濃度12.5および50μM
でHIV感染阻止活性が認められた。なお、図1および
図2において、縦軸は細胞増殖率(%)を表し、横軸は
化合物濃度(mM)を表す。また、図中の■はHIV感染
細胞に対する細胞増殖率、□はHIV非感染細胞に対す
る細胞増殖率を示す。細胞増殖率は図1での薬剤未処
理、HIV非感染MT−4細胞を100 としたときの相対
値で示した。
【0038】実験例3 HIV抗原量抑制活性 実験例2と同様に調製した、HIV感染MT−4細胞を
培養6日目にPBSで2回洗浄後、12穴マルチテストス
ライド上で風乾させた。その後−20℃メタノール中で
1時間細胞を固定した。次に細胞を抗HIV抗体陽性ヒ
ト血清、ついでFITC標識抗ヒトIgG抗体でそれぞ
れ30分間反応させた。HIV感染細胞は蛍光顕微鏡によ
り観察した。その結果、図3および図4に示すように化
合物Iおよび化合物IIにはそれぞれ最小有効濃度12.5お
よび25μM でHIV抗原量抑制活性がみられた。なお、
図3および図4において、縦軸は抗原量抑制率(%)を
表し、横軸は化合物濃度(μM)を表す。抗原量抑制率
は薬剤未処理の抗原量抑制率を0とし、薬剤処理時の抗
原量から抑制率(%)を求めた。
【0039】実験例4 多核巨細胞形成阻害活性 化合物IをそれぞれF-12 Hamメジウムおよび F-12 Ham
メジウム− 10 %NCS培養液で希釈して、各種濃度の
薬剤を含むサンプル液を調製した。CD4分子を構造的
に発現するHeLa細胞(HeLa/CD4、ナショナル インス
ティチュート オブ ヘルス製)をF-12 Hamメジウム−
10 %NCS培養液に1.5×105 ells/ml濃度で浮遊さ
せた。この細胞浮遊液を12穴マイクロプレートの各ウェ
ルに2mlずつ入れ、37℃、 5%CO2 存在下、24時間培
養した。細胞をF-12Hamメジウムで2回洗浄後、メジウ
ムを各種濃度のサンプル液を含む0.2ml のF-12 Hamメジ
ウムで置換し、37℃、30 分間保持した。次に、HIVの
env 蛋白を構造的に発現するワクシニアウイルス組み換
え体の溶液(vPE16、ナショナル インスティチュート
オブ ヘルス製、約5m.o.i.)を1μl 加え、37℃、30
分間保持した。この後、各種濃度のサンプル液(F-12 H
amメジウム-10 %NCS)0.8ml を加え、さらに37℃で
培養した。培養16〜17時間後の細胞を倒立顕微鏡で観察
した。その結果、化合物Iには最小有効濃度100 μM で
多核巨細胞形成阻害活性がみられた。
【0040】
【発明の効果】本発明のペプチドは、gp120アミノ
酸配列中のCD4分子との結合性を示す部位に特異的に
作用して、HIVとCD4分子との結合を阻害する。従
って、本発明のペプチドまたはその塩を有効成分とする
薬剤を提供することにより、有効なエイズの予防剤ある
いは治療剤を提供することが可能となった。また、本発
明のペプチドまたはその塩は正常なリンパ球の機能抑制
や免疫原性などの副作用の問題がないという点で非常に
有効である。
【0041】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:26 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Asn Leu Ser Thr Asp Gly Arg Gly Ile His Ser Phe Ser Tyr Phe 1 10 Leu Pro His Val Tyr Asn Phe Phe Tyr Ser 20
【0042】配列番号:2 配列の長さ:24 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Tyr Phe Val Asn Tyr Leu Tyr Thr Val Leu His Pro Phe Arg Tyr 1 10 Ile Arg Gly Gly Asn Ser Pro Val 20
【0043】配列番号:3 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0044】配列番号:4 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0045】配列番号:5 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Ile Lys Gln Ile Ile Asn Met Trp Gln Glu Val Gly Lys Ala Met 1 10 Tyr Ala Pro
【0046】配列番号:6 配列の長さ:204 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 AGT ACT TGG AGT ACT AAA GGG TCA AAT AAC ACT GAA GGA AGT GAC ACA 48 Ser Thr Trp Ser Thr Lys Gry Ser Asn Asn Thr Glu Gly Ser Asp Thr 5 10 15 ATC ACC CTC CCA TGC AGA ATA AAA CAA ATT ATA AAC ATG TGG CAG GAA 96 Ile Thr Leu Pro Cys Arg Ile Lys Gln Ile Ile Asn Met Trp Gln Glu 20 25 30 GTA GGA AAA GCA ATG TAT GCC CCT CCC ATC AGT GGA CAA ATT AGA TGT 144 Val Gly Lys Ala Met Tyr Ala Pro Pro Ile Ser Gly Gln Ile Arg Cys 35 40 45 TCA TCA AAT ATT ACA GGG CTG CTA TTA ACA AGA GAT GGT GGT AAT AGC 192 Ser Ser Asn Ile Thr Gly Leu Leu Leu Thr Arg Asp Gly Gly Asn Ser 50 55 60 AAC AAT GAG TCC 204 Asn Asn Glu Ser 65
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例2で得られたHIV感染細胞及びHIV
非感染細胞に対する化合物Iの感染阻止活性を示す。
【図2】実験例2で得られたHIV感染細胞及びHIV
非感染細胞に対する化合物IIの感染阻止活性を示す。
【図3】実験例3で得られたHIV感染細胞に対する化
合物IのHIV抗原量抑制活性を示す。
【図4】実験例3で得られたHIV感染細胞に対する化
合物IIのHIV抗原量抑制活性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 甲斐 啓幸 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 (72)発明者 渡辺 晶子 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト免疫不全ウイルスの外被蛋白質であ
    るgp120をコードしているDNA塩基配列に対して
    相補的なDNA塩基配列を5’→3’方向または3’→
    5’方向に読みとってエンコードされるアミノ酸配列よ
    りなるペプチドであって、少なくともgp120のアミ
    ノ酸配列のうち第426位から第437位をコードして
    いるDNA塩基配列に対して相補的なDNA塩基配列に
    よってエンコードされるアミノ酸配列を含んでなるペプ
    チド、該ペプチドのアミノ酸配列中のシステインがセリ
    ンに置換されたペプチド、またはその塩。
  2. 【請求項2】 下記のアミノ酸配列(配列番号:3)を
    含んでなる請求項1記載のペプチドまたはその塩。 Arg Gly Ile His Ser Phe Ser Tyr Phe Leu Pro His
  3. 【請求項3】 下記のアミノ酸配列(配列番号:4)を
    含んでなる請求項1記載のペプチドまたはその塩。 Tyr Thr Val Leu His Pro Phe Arg Tyr Ile Arg Gly
  4. 【請求項4】 アミノ酸残基数が40以下である、請求
    項1、2または3記載のペプチドまたはその塩。
  5. 【請求項5】 下記のアミノ酸配列(配列番号:1)で
    表されるペプチドまたはその塩。 Ser Asn Leu Ser Thr Asp Gly Arg Gly Ile His Ser Phe Ser Tyr Phe Leu Pro His Val Tyr Asn Phe Phe Tyr Ser
  6. 【請求項6】 下記のアミノ酸配列(配列番号:2)で
    表されるペプチドまたはその塩。 Ser Tyr Phe Val Asn Tyr Leu Tyr Thr Val Leu His Pro Phe Arg Tyr Ile Arg Gly Gly Asn Ser Pro Val
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか記載のペプチドま
    たはその塩を有効成分とするエイズ治療剤。
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