JPH05331136A - ピロール誘導体およびその製造法 - Google Patents

ピロール誘導体およびその製造法

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JPH05331136A
JPH05331136A JP14140592A JP14140592A JPH05331136A JP H05331136 A JPH05331136 A JP H05331136A JP 14140592 A JP14140592 A JP 14140592A JP 14140592 A JP14140592 A JP 14140592A JP H05331136 A JPH05331136 A JP H05331136A
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JP
Japan
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chemical
formula
pyrrole derivative
liquid crystal
compound
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Pending
Application number
JP14140592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Awaji
弘 淡路
Jun Takada
純 高田
Masanori Koshioka
雅則 越岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP14140592A priority Critical patent/JPH05331136A/ja
Publication of JPH05331136A publication Critical patent/JPH05331136A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 自己保持可能で、高導電性を有し、かつ液晶
性と配向性を示すフィルムを簡便にうるためのモノマー
を提供する。 【構成】 下記式(I): または下記式(II): 〔式中、Kは1〜30の整数、Rは水素原子又はC
1〜30アルキル基、R、 などRは−CN,−NOなどを示す〕で表わされる
ピロール誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】液晶性を示すポリピロール誘導体
をえるための、ピロール誘導体およびその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリチオフェン、ポリピロールおよびポ
リアニリンは導電性、エレクトロクロミズムなど興味深
い機能を有する高分子材料として注目されている。最近
では、導電性高分子の可逆的酸化還元機能を利用した二
次電池の開発、電解コンデンサの電解質への応用などが
実施されている。
【0003】しかし、これらの重合体は不溶不融である
ため成型が困難であるという問題点があり、その応用に
おいても電解酸化重合により電極上に電着させる方法が
主体となっていた。
【0004】この欠点を補う方法として、主鎖骨格の側
鎖として長鎖アルキル基を導入して可溶性を付与するこ
とが見出された(佐藤ら、ジャーナル オブ ケミカル
ソサイアティ、ケミカル コミュニケーション、873
頁、1986年、エルゼンバウマーラ、シンセチック メタ
ルズ、15巻、169 頁、1986年、杉本ら、ケミストリーイ
クスプレス、1巻、635 頁、1986年、吉野ら、ジャパニ
ーズ ジャーナルオブ アプライド フィジクス、23
巻、899 頁、1986年および吉野ら、ジャパニーズ ジャ
ーナル オブ アプライド フィジクス、26巻、1038
頁、1987年参照)。
【0005】またアルコキシ基を導入したポリチオフェ
ンとして特開平3-174436、特開平3-179023が知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のポリチ
オフェン類は配向性および液晶性が充分でないという問
題点がある。本発明は、電解酸化重合または化学酸化重
合することにより自己保持可能な、高導電性を有し、か
つ液晶性と配向性を示すフィルムが簡便にえられる、側
鎖に液晶基を有するピロール誘導体を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(I):
【0008】
【化5】
【0009】(式中、kは1〜30の整数、R1 は水素原
子または炭素数1〜30のアルキル基を表わし、R2
【0010】
【化6】
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R3 は−CN、−NO2 、−(C
2 m CH3 (m=0〜29)または−O−(CH2
n CH3 (n=0〜29)を示す)のうちから選ばれるも
のを示す)で表わされるピロール誘導体、一般式(I
I):
【0013】
【化8】
【0014】(式中、kおよびR2 は前記と同じ)で表
わされるピロール誘導体、一般式(III) : R1 −CH=CH−CO2 −(CH2 k −OR2 (III) (式中、k、R1 およびR2 は前記と同じ)で表わされ
るα,β−不飽和エステルとトシルメチルイソシアニド
を塩基存在下で反応させることを特徴とする前記一般式
(I)のピロール誘導体の製造法および一般式(IV): R2 O−(CH2 k −O2 C−CH=CH−CO2 −(CH2 k −OR2 (IV) (式中、kおよびR2 は前記と同じ)で表わされるα,
β−不飽和ジエステルとトシルメチルイソシアニドを塩
基存在下で反応させることを特徴とする前記一般式(I
I)のピロール誘導体の製造法に関する。
【0015】
【実施例】本発明のピロール誘導体は、一般式(I):
【0016】
【化9】
【0017】または一般式(II):
【0018】
【化10】
【0019】で表わされる。
【0020】前記一般式(I)および(II)におけるk
は1〜30、好ましくは4〜20の整数である。kが30をこ
えると、前記化合物からえられる高分子が、本発明の目
的とする液晶性を示さなくなる。
【0021】前記一般式(I)におけるR1 は水素原子
または炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20の直鎖状
または分枝鎖状のアルキル基を表わす。R1 が30をこえ
ると前記化合物からえられる高分子が本発明の目的とす
る液晶性を示さなくなる。具体的なアルキル基として
は、たとえば−CH3 、−CH2 CH3 、−(CH2
2 CH3 、−(CH2 3 CH3 、−(CH2 5 CH
3 、−(CH2 7 CH 3 、−(CH2 9 CH3 、−
(CH2 11CH3 、−(CH2 13CH3 、−(CH
2 17CH3 、−(CH2 24CH3 などの(CH2
j CH3 (jは0〜29の整数を表わす)で示されるも
の、−CH(CH3 2 、−CH2 CH(CH3 2
−(CH2 2 CH(CH3 2 、−CH2 C(C
3 2 CH2 −、−(CH2 3 CH(CH3 2
−(CH2 4 CH(CH3 2 、−(CH2 5 CH
(CH3 2 などがあげられるが、−CH3 、−CH2
CH3 、−(CH2 2 CH3 、−(CH2 3
3 、−(CH2 5 CH3 、−(CH2 7 CH3
−(CH2 9 CH3 、−(CH2 11CH3 、−(C
2 17CH3 、−CH(CH3 2 、−CH2 CH
(CH3 2 、−(CH2 2 CH(CH3 2 などが
好ましい。
【0022】前記一般式(I)および(II)におけるR
2
【0023】
【化11】
【0024】
【化12】
【0025】で表わされる基である。
【0026】式中、R3 は−CN、−NO2 、−(CH
2 m CH3 または−O(CH2 n CH3 である。こ
こでmおよびnは0〜29の整数を表わす。
【0027】前記R2 の具体例としては、たとえば
【0028】
【化13】
【0029】
【化14】
【0030】
【化15】
【0031】
【化16】
【0032】
【化17】
【0033】
【化18】
【0034】
【化19】
【0035】
【化20】
【0036】
【化21】
【0037】などがあげられる。
【0038】これらにおいて、mおよびnはいずれも、
好ましくは0〜19である。
【0039】さらに、一般式(I)で表わされるピロー
ル誘導体の好ましい具体例としては、たとえば
【0040】
【化22】
【0041】
【化23】
【0042】
【化24】
【0043】
【化25】
【0044】
【化26】
【0045】
【化27】
【0046】
【化28】
【0047】
【化29】
【0048】
【化30】
【0049】
【化31】
【0050】
【化32】
【0051】
【化33】
【0052】
【化34】
【0053】
【化35】
【0054】
【化36】
【0055】
【化37】
【0056】
【化38】
【0057】
【化39】
【0058】
【化40】
【0059】
【化41】
【0060】
【化42】
【0061】
【化43】
【0062】
【化44】
【0063】
【化45】
【0064】
【化46】
【0065】
【化47】
【0066】
【化48】
【0067】
【化49】
【0068】などがあげられる。
【0069】これらにおいて、mおよびnはいずれも、
好ましくは0〜19であり、jは好ましくは0、1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、1
7、19、kは好ましくは4、5、6、7、8、9、10、1
2、14、16、18、20である。
【0070】一般式(II)で表わされるピロール誘導体
の好ましい具体例としては、たとえば
【0071】
【化50】
【0072】
【化51】
【0073】
【化52】
【0074】
【化53】
【0075】
【化54】
【0076】
【化55】
【0077】
【化56】
【0078】
【化57】
【0079】
【化58】
【0080】
【化59】
【0081】
【化60】
【0082】
【化61】
【0083】
【化62】
【0084】
【化63】
【0085】
【化64】
【0086】
【化65】
【0087】
【化66】
【0088】
【化67】
【0089】
【化68】
【0090】
【化69】
【0091】などがあげられる。
【0092】これらにおけるm、n、kの好ましい具体
例は、一般式(I)で表わされるピロール誘導体におけ
るのと同じである。
【0093】つぎに前記一般式(I)および(II)で表
わされる本発明のピロール誘導体の製造法について具体
的に説明する。
【0094】本発明では一般式(III) : R1 −CH=CH−CO2 −(CH2 k −OR2 (III) (式中、k、R1 およびR2 は前記と同じ)で表わされ
るα,β−不飽和エステルと式:
【0095】
【化70】
【0096】で表わされるトシルメチルイソシアニドと
を反応させて一般式(I):
【0097】
【化71】
【0098】(式中、k、R1 およびR2 は前記と同
じ)で表わされるピロール誘導体が製造される。
【0099】さらに一般式(IV): R2 O−(CH2 k −O2 C−CH=CH−CO2 −(CH2 k −OR2 (IV) (式中、kおよびR2 は前記と同じ)で表わされるα,
β−不飽和ジエステルとトシルメチルイソシアニドとを
反応させて一般式(II):
【0100】
【化72】
【0101】で表わされるピロール誘導体が製造され
る。
【0102】一般式(III) で表わされるα,β−不飽和
エステルの具体例としては、たとえば
【0103】
【化73】
【0104】
【化74】
【0105】
【化75】
【0106】
【化76】
【0107】
【化77】
【0108】
【化78】
【0109】
【化79】
【0110】
【化80】
【0111】
【化81】
【0112】
【化82】
【0113】
【化83】
【0114】
【化84】
【0115】
【化85】
【0116】
【化86】
【0117】
【化87】
【0118】
【化88】
【0119】
【化89】
【0120】
【化90】
【0121】
【化91】
【0122】
【化92】
【0123】
【化93】
【0124】
【化94】
【0125】
【化95】
【0126】
【化96】
【0127】
【化97】
【0128】
【化98】
【0129】
【化99】
【0130】
【化100】
【0131】などがあげられる。
【0132】また、一般式(IV)で表わされるα,β−
不飽和ジエステルの具体例としては、たとえば
【0133】
【化101】
【0134】
【化102】
【0135】
【化103】
【0136】
【化104】
【0137】
【化105】
【0138】
【化106】
【0139】
【化107】
【0140】
【化108】
【0141】
【化109】
【0142】
【化110】
【0143】
【化111】
【0144】
【化112】
【0145】
【化113】
【0146】
【化114】
【0147】
【化115】
【0148】
【化116】
【0149】
【化117】
【0150】
【化118】
【0151】
【化119】
【0152】
【化120】
【0153】などがあげられる。
【0154】本反応においては、α,β−不飽和エステ
ルあるいはα,β−不飽和ジエステルとトシルメチルイ
ソシアニドとの混合物溶液が、塩基を分散させた溶液に
滴下される。α,β−不飽和エステルあるいはα,β−
不飽和ジエステルとトシルメチルイソシアニドとの使用
比は、モル比で 0.5:1から2:1、好ましくは1:1
である。
【0155】前記混合物を溶解させる溶媒としてジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒
とジメチルスルフォキシドあるいはメタノールなどの極
性溶媒との混合溶媒が用いられる。混合比は容量で 0.
5:1から4:1、好ましくは、2:1から3:1の範
囲である。
【0156】前記反応に用いられる塩基としてはジエチ
ルエーテル中に分散させた水素化ナトリウム、テトラヒ
ドロフラン中のカリウムt−ブトキシド、メタノール中
の炭酸カリウムが好適である。この塩基はトシルメチル
イソシアニドに対して1.0 から1.3 等量モル、好ましく
は1.2 当量モル使用される。
【0157】反応温度は0℃から溶媒の還流温度、好ま
しくは20℃から還流温度である。
【0158】反応時間は15分から2時間、好ましくは30
分から1時間である。
【0159】反応終了後は、通常反応物をジエチルエー
テルなどの溶媒で抽出、濃縮し、エタノールから再結晶
させてあるいはカラムクロマトグラフィーにかけて本発
明のピロール誘導体が精製単離される。このようにして
本発明のピロール誘導体が製造される。
【0160】このようなピロール誘導体は、化学酸化重
合あるいは電解酸化重合することで容易にポリピロール
に導きうる。このポリピロールはその相転移温度の測定
から、ネマチックあるいはスメクチック液晶状態が常温
付近の温度で実現することが確認されている。
【0161】さらに、このような高分子は、通常の製膜
法、たとえばキャスティング法、延伸法などによってフ
ィルムに形成して用いることができる。厚さ数十〜数百
μmのフィルム状のポリマーは、2枚の通常のガラス基
板はもとより、大型のガラス基板、曲面状のガラス基
板、ポリエステルフィルムなどの間に挟んで液晶ディス
プレー、電気光学シャッターなどの種々のオプトエレク
トロニクスの分野に利用することができる。また適当な
溶媒に溶解したポリマー溶液をガラス基板などの基板面
に塗布し、溶媒を蒸発させることによって、直接基板面
上に密着した状態でフィルム化することもできる。
【0162】本発明のモノマーからえられるポリマー
は、ネマチック相またはスメクチック相を発現する液晶
性と成型が容易であるという典型的なポリマーの性質と
を有しているためオプトエレクトロニクス、情報記憶の
分野に数多くの応用可能性がある。たとえば、種々の形
状のディジタル表示ディスプレイなどの液晶ディスプレ
イ、電気光学シャッターおよび調光材などの種々の電気
光学デバイスとして使用することができる。
【0163】なお、本発明のポリマーには必要に応じて
前記ポリマーどうしの混合、他のポリマーとの混合、安
定剤、可塑剤などを含めた種々の無機、有機化合物や金
属類などの添加物の添加など当業界においてよく知られ
ている種々の処理方法により改善することができる。
【0164】つぎに、本発明を実施例よりさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定され
るものではない。なお、えられた化合物の構造は、NM
R、IRにより確認した。
【0165】実施例1 式:
【0166】
【化121】
【0167】で表わされるピロール誘導体の合成 コンデンサーおよびメカニカルスターラーを備えた300m
l の4口フラスコに水素化ナトリウムとジエチルエーテ
ルを入れ撹拌させた。これに式:
【0168】
【化122】
【0169】で表わされるアクリル酸エステル11.7g
(0.0300モル)とトシルメチルイソシアニド5.85g(0.
0300モル)をジエチルエーテル100ml /ジメチルスルフ
ォキシド50mlの混合溶媒に溶解したものを室温下で滴下
した。さらに室温下で1時間反応させたのち、反応混合
物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を
水洗、乾燥したのち濃縮した。残留物にエタノールを加
えて、加熱下活性炭処理をして、えられた溶液を0℃に
冷やすと目的とするピロール誘導体が結晶として析出し
た。収量11.0g(収率85%)。
【0170】1H−NMRスペクトルデータ(δ、pp
m、CDCl3 、20℃):0.80〜2.00(16H) 、4.00(2
H)、4.15(2H)、6.20(1H)、6.70(2H)、6.99(2H)、7.59(4
H)、7.79(1H)、8.09(2H) IRスペクトルデータ(cm-1、KBr、20℃): アミノに由来する吸収 :3450 エステルに由来する吸収:1725、1260 シアノに由来する吸収 :2240 エーテルに由来する吸収:1100 このピロール誘導体をFeCl3 を酸化剤として重合し
て、ポリピロール誘導体がえられた。
【0171】実施例2 式:
【0172】
【化123】
【0173】で表わされるピロール誘導体の合成 コンデンサーおよびメカニカルスターラーを備えた300m
l の4口フラスコに水素化ナトリウムとジエチルエーテ
ルを入れ撹拌させた。これに式:
【0174】
【化124】
【0175】で表わされるフマル酸ジエステル22.6g
(0.0300モル)とトシルメチルイソシアニド5.85g(0.
0300モル)をジエチルエーテル100ml /ジメチルスルフ
ォキシド50mlの混合溶媒に溶解したものを室温下で滴下
した。さらに室温下で1時間反応させたのち、反応混合
物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を
水洗、乾燥したのち濃縮した。残留物にエタノールを加
えて、加熱下活性炭処理をして、えられた溶液を0℃に
冷やすと目的とするピロール誘導体が結晶として析出し
た。収量19.5g(収率82%)。
【0176】1H−NMRスペクトルデータ(δ、pp
m、CDCl3 、20℃):0.80〜2.00(32H) 、4.00(4
H)、4.15(4H)、6.70(2H)、6.99(4H)、7.59(8H)、7.79(1
H)、8.09(4H) IRスペクトルデータ(cm-1、KBr、20℃): アミノに由来する吸収 :3450 エステルに由来する吸収:1725、1260 シアノに由来する吸収 :2240 エーテルに由来する吸収:1100 このピロール誘導体をFeCl3 を酸化剤として重合し
て、ポリピロール誘導体がえられた。
【0177】実施例3 式:
【0178】
【化125】
【0179】で表わされるピロール誘導体の合成 コンデンサーおよびメカニカルスターラーを備えた300m
l の4口フラスコに水素化ナトリウムとジエチルエーテ
ルを入れ撹拌させた。これに式:
【0180】
【化126】
【0181】で表わされるメタクリル酸エステル12.15
g(0.0300モル)とトシルメチルイソシアニド5.85g
(0.0300モル)をジエチルエーテル100ml /ジメチルス
ルフォキシド50mlの混合溶媒に溶解したものを室温下で
滴下した。さらに室温下で1時間反応させたのち、反応
混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、有機
層を水洗、乾燥したのち濃縮した。残留物にエタノール
を加えて、加熱下活性炭処理をして、えられた溶液を0
℃に冷やすと目的とするピロール誘導体が結晶として析
出した。収量10.7g(収率88%)。
【0182】1H−NMRスペクトルデータ(δ、pp
m、CDCl3 、20℃):0.80〜2.00(16H) 、2.50(3
H)、4.00(2H)、4.15(2H)、6.70(2H)、6.99(2H)、7.59(4
H)、7.79(1H)、8.09(2H) IRスペクトルデータ(cm-1、KBr、20℃): アミノに由来する吸収 :3450 エステルに由来する吸収:1725、1260 シアノに由来する吸収 :2240 エーテルに由来する吸収:1100 このピロール誘導体をFeCl3 を酸化剤として重合し
て、ポリピロール誘導体がえられた。
【0183】
【発明の効果】本発明のピロール誘導体は側鎖に特定の
液晶基を有するためにこれを用いれば、汎用有機溶媒に
可溶で、広い温度域で液晶性を示し、さらにロール製膜
法などによって数十μm以下の薄くしかも平面性が良好
でかつ安定なフィルムを容易にえることができ、また、
高倍率延伸が容易であり、その結果、ポリマー中の液晶
基の配向性の向上、さらにはコントラスト比などの液晶
性を著しく向上させることができるなど、実用上有利な
ポリピロールをえることができる。これは、大画面や屈
曲画面の表示素子や光シャッターおよび調光材などとし
ても有利に使用することができ、種々の電気光学デバイ
スとして有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、kは1〜30の整数、R1 は水素原子または炭素
    数1〜30のアルキル基を表わし、R2 は 【化2】 【化3】 (式中、R3 は−CN、−NO2 、−(CH2 m CH
    3 (m=0〜29)または−O−(CH2 n CH3 (n
    =0〜29)を示す)のうちから選ばれるものを示す)で
    表わされるピロール誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(II): 【化4】 (式中、kおよびR2 は前記と同じ)で表わされるピロ
    ール誘導体。
  3. 【請求項3】 一般式(III) : R1 −CH=CH−CO2 −(CH2 k −OR2 (III) (式中、k、R1 およびR2 は前記と同じ)で表わされ
    るα,β−不飽和エステルとトシルメチルイソシアニド
    を塩基存在下で反応させることを特徴とする請求項1記
    載のピロール誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】 一般式(IV): R2 O−(CH2 k −O2 C−CH=CH−CO2 −(CH2 k −OR2 (IV) (式中、kおよびR2 は前記と同じ)で表わされるα,
    β−不飽和ジエステルとトシルメチルイソシアニドを塩
    基存在下で反応させることを特徴とする請求項2記載の
    ピロール誘導体の製造法。
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