JPH05330596A - 容器の口部被包装置のシート片保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】シート片を容器の口部に被包する装置本体に対
するシート片の受渡しがスムーズに行うことができ、し
かもそのシート片保持用のセグメントの動作が正確であ
るとともに、さらにシート片の大きさの変更にも対応可
能な容器の口部被包装置のシート片保持装置を提供する
ことを目的とする。 【構成】熱可塑性の帯状シートを切断する切断機構と、
シート片４１を吸着保持する受渡し用の縦軸回転ドラム
１６と、容器４０の口部にシート片を被包する各被包ヘ
ッド３６に回動自在に支持された複数のシート片保持用
のセグメント４３を備え、シート片の受渡し領域におい
ては、セグメントの吸着保持面を垂直状態に維持してシ
ート片の受渡しを行うとともに、シート片の容器口部へ
の被包作業領域においては、セグメントの吸着保持面を
水平状態に回動して容器の口部をその開口部５４に挿通
することにより被包作業を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、牛乳びん等の各種の容
器の口部に対してポリエチレン等からなる熱可塑性の薄
膜状のシート片を被包するための容器の口部被包装置に
関し、特にそのシート片保持装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の容器の口部被包技術にお
いては、被包作業の行われる装置本体に対して被包材で
ある帯状のシートあるいはシート片を供給するに際して
は、そのシート面が水平の状態で供給される供給方式が
採られていた（特公昭３６−１８７４４号公報、特公昭
３６−１９０９０号公報、特公昭５０−１１８２８号公
報）。ところで、この水平状態での供給方式は、シート
を予め必要な長さのシート片に切断しておき、これを装
置本体側のシート片保持手段に受渡すことによって、シ
ート供給手段側とそのシートを容器の口部に被包する装
置本体側とを分離する分離構造とはなじまない。このた
め、この分離構造は採られていない。したがって、前記
装置本体とシート供給手段との連結部分の構造が極めて
入り組んでしまい、作業スピードを上げるにも支障とな
っていた。また、容器の種類等に応じてシート片の大き
さを変更したい場合にも対応することはできなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な問題点を解決するためになされたもので、被包作業を
行う装置本体に対するシート片の受渡しがスムーズに行
え、しかもシート片保持用のセグメントの動作が正確で
あるとともに、さらにシート片の大きさの変更にも対応
可能な容器の口部被包装置におけるシート片保持装置を
提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、装置本体の回
転軸に対して一体的に支持され、該回転軸を中心に公転
しながら容器の口部にシート片を被せる各被包ヘッドに
対して、中央部に前記容器の口部が挿通し得る開口部を
形成したシート片保持用のセグメントを先端部に固着し
た回転アームを回動自在に支持するとともに、該回転ア
ームの他端部をリンク機構を介して、前記装置本体の固
定側に設置されたカム板のカム面に沿って移動するカム
フォロアに連結し、受渡し用の縦軸回転ドラムからシー
ト片の受渡しを受ける受渡し領域においては前記セグメ
ントのシート片吸着保持面を垂直状態に維持し、かつ該
シート片の容器の口部への被包作業領域においては該シ
ート吸着保持面を水平状態に維持することを特徴とする
ものである。

【０００５】

【作用】前記技術手段の採用により、受渡し用の縦軸回
転ドラムとシート片保持用のセグメントとの間で、シー
ト片供給工程とシート片被包作業工程とを分離できるの
で、構造の簡素化が図れ、作業スピードの向上やトラブ
ルの低減に有効である。また、シート片保持用のセグメ
ントを各被包ヘッド自体に回動自在に支持し、カム機構
により垂直状態及び水平状態に制御するように構成した
ので、その動作及びそのタイミングが正確である。さら
に、容器の種類等に応じて被包用シート片の大きさを変
更する必要がある場合には、シート片供給工程の過程で
必要な長さのシート片に切断して受渡すことができるの
で、簡単に対応できる。

【０００６】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例に関して
説明する。図１は、本発明の一実施例の全体のレイアウ
トを示した概略平面図で、搬送コンベヤ１、該搬送コン
ベヤ１により搬送される容器の口部にシート片を被包す
る装置本体２、容器の口部に被包されたシート片に締結
用のリボンを掛けるリボン掛け装置３、シート片供給装
置４及びリボン供給装置５を主要素として構成される。
搬送コンベヤ１上を搬送される容器は、インフィードス
クリュウ６によってタイミングをとりながら所定の間隔
でスターホイール７及びガイド８からなる導入路を経て
装置本体２に移送される。装置本体２においては、受渡
し領域Ａにおいてシート片供給装置４からシート片の受
渡しを受ける。このシート片供給装置４では、供給ロー
ル９から帯状のシート１０をテンション用のローラ１１
によって所定のテンションをかけながら、送り用のフィ
ードローラ１２及びピンチローラ１３により所定の速度
で送り出す。帯状のシート１０は、切断用の縦軸回転ド
ラム１４上を吸着移送される際、ヒートカッタ等を用い
た適宜の切断機構１５により所定の長さのシート片に切
断される。このシート片は、受渡し用の縦軸回転ドラム
１６の円筒状の外周面に吸着保持され、受渡し領域Ａに
おいて、装置本体２側のシート片保持用セグメントの円
弧状吸着保持面に受渡される。なお、この場合、これら
の切断用の縦軸回転ドラム１４、受渡し用の縦軸回転ド
ラム１６及び装置本体２側のシート片保持用のセグメン
トにおけるシート片の吸着保持手段としては、吸着面に
穿設された透孔を介して真空吸着する手段が用いられ
る。そして、それらの間の受渡しは、受渡しのタイミン
グ角に合わせて真空状態のオンオフ制御を行うことによ
り行われる。図中、１７は予備用の供給ロールを示す。

【０００７】作業領域Ｂにおいては、後述するように、
シート片を吸着保持したまま装置本体２の前記セグメン
トが水平状態に回動し、該セグメントに形成される開口
部に容器の口部を挿通することにより、シート片を容器
の口部に被せる作業工程が行われる。加熱領域Ｃにおい
ては、熱気供給手段１８から送給される熱気を容器の口
部に被ったシート片部分に誘導して、これを熱収縮させ
る。冷却領域Ｄにおいては、後述の冷気供給手段からの
冷気をシート片部分に誘導して冷却する。このようにし
て、シート片が口部に被包された容器は、排出領域Ｅか
ら排出され、スターホイール１９及びガイド２０からな
る誘導路を経てリボン掛け装置３に移送される。このリ
ボン掛け装置３に対しては、前記シート片の供給の場合
と同様、供給ロール２１からの帯状のリボン２２がテン
ション用のローラ２３によって所定のテンションをかけ
られながら、送り用のフィードローラ２４及びピンチロ
ーラ２５により所定の速度で送り出される。このリボン
２２は、途中、ホットメルト供給手段２６によりホット
メルトを塗布された後、公知のリボン掛け装置３に供給
され、前記容器の口部に被包されたシート片部分に対し
てリボン掛け作業が行われる。このリボン掛け作業の終
了した容器は、スターホイール２７及びガイド２８から
なる排出路を経て搬送コンベヤ１上に排出される。な
お、図中、２９は予備用の供給ロール、３０は加熱手段
を示す。

【０００８】つぎに、図２及び図３を用いて、容器の口
部に対するシート片の被包作業に関して説明する。図２
は、前記装置本体２の要部を示した縦断面図、図３は、
一部断面して同装置本体２の要部を示した平面図であ
る。図中、３１は固定軸、３２は回転軸、３３はその軸
受け部で、固定軸３１にはカム板３４、回転軸３２には
回転板３５がそれぞれ固定されている。回転板３５の外
周部には、適宜数の被包ヘッド３６が配設される。この
各被包ヘッド３６の内側には、スプリング３７により下
方に押下される押下部材３８が摺動自在に内蔵され、こ
れにより昇降台３９によって昇降する容器４０の口部上
面を押さえることにより、シート片４１をその押下部材
３８と容器４０の口部上面との間で圧接支持する。ま
た、その下方内側には、コイルスプリング等から構成さ
れる環状のシート片絞り部材４２が配設され、容器４０
の上昇に伴ってシート片４１を容器の口部に被せるよう
に絞る役目をする。さらに、各被包ヘッド３６の外側に
は、円弧状のシート片吸着保持面を有するセグメント４
３が回転アーム４４を介して支軸４５を中心に回動自在
に支持されている。この各セグメント４３の片側の回転
アーム４４の他端には、連結杆４６、下方アーム４７、
回転軸４８及び上方アーム４９からなるリンク機構が連
結され、これを介して、カム板３４の外周面に形成され
たカム面に沿って移動するカムフォロア５０によって回
動されるように構成されている。図中、５１は下方アー
ム４７に接続された復帰用のスプリングである。また、
各セグメント４３には、シート片吸着保持用のバキュー
ムパイプ５２が接続され、ロータリジョイント等の接合
手段５３を介して、図示しない真空ポンプ等の真空手段
に接続されている。なお、図中、５４は各セグメント４
３の中央部に形成した容器４０の口部挿通用の開口部、
５５は前記加熱領域Ｃにおいて熱気供給手段１８と連通
する熱気供給用の開口部、５６は前記接合手段５３を介
して図示しない送風機等の冷気供給手段に接続された冷
気供給パイプを示す。

【０００９】しかして、切断機構１５により所定の長さ
に切断されたシート片４１は、受渡し領域Ａにおいて、
縦軸回転ドラム１６から装置本体２側のセグメント４３
に受渡される。この受渡し時においては、セグメント４
３は、図２の左側に示したように、垂直状態にあり、こ
の状態で縦軸回転ドラム１６からシート片４１の受渡し
を受ける。回転板３５の回転に伴い、作業領域Ｂに移行
すると、図３に示す如く、上方アーム４９がカムフォロ
ア５０を介して、カム板３４の周面のカム面に沿って外
側に回動する。これにより、セグメント４３は、回転軸
４８、下方アーム４７、連結杆４６及び回転アーム４４
を介して、水平状態に回動される。これと並行して、容
器４０がスターホイール７によりタイミングをとられて
装置本体２の昇降台３９上に移送され、この昇降台３９
の上昇に伴って上昇する。これにより、容器４０の口部
は、図２の右側に示すように、セグメント４３の中央部
に形成された開口部５４を挿通する。その際、セグメン
ト４３が吸着保持していたシート片４１は、容器４０の
口部上面と押下部材３８との間で圧接支持されて上方に
引っ張られると同時に、シート片絞り部材４２によって
容器４０の口部の外形に沿って絞られ、容器４０の口部
に被せられる。この状態で、加熱領域Ｃに移行すると、
開口部５５に熱気供給手段１８の吹出し口が連通して、
シート片４１の部分に熱気が供給されて熱収縮が行われ
る。これにより、シート片４１は容器４０の口部へ密着
する。さらに、冷却領域Ｄに移行すると、冷気供給パイ
プ５６からシート片絞り部材４２の隙間を介してシート
片４１の部分に冷気が供給されるので、シート片４１の
形状が固定化される。このようにして、口部にシート片
４１が被包された容器４０は、排出領域Ｅにおいて排出
され、次のリボン掛け装置３において、そのシート片４
１部分をリボン２２によって締結された後、搬送コンベ
ヤ１上に排出される。なお、容器の種類の変更等に伴
い、シート片４１の大きさを変更する必要が生じた場合
には、前記予備用の供給ロール１７等を用いて適当なシ
ート幅に変更し、前記切断機構１５の切断タイミングを
調整して長さを合わせることによって、簡単に対応でき
る。

【００１０】

【発明の効果】本発明は、以上の構成に基いて次の効果
を得ることができる。 （１）シート片保持用のセグメントを回動自在に支持し
て垂直状態及び水平状態をとり得るようにし、シート片
の受渡しまでのシート片供給工程と容器の口部へのシー
ト片被包作業工程とを分離したので、シート片の供給構
造が簡素化されるとともに、容器の種類等に応じてシー
ト片の大きさを変更する必要がある場合にも簡単に対応
できる。 （２）シート保持用のセグメントの吸着保持面を垂直状
態に維持した状態においてシート片の受渡しを行うよう
にしたので、そのシート片の受渡しがスムーズに行わ
れ、作業スピードの向上やトラブルの低減に有効であ
る。 （３）シート片保持用のセグメントを各被包ヘッド自体
に回動自在に支持し、カム機構により垂直状態及び水平
状態に制御するように構成したので、回動動作及びその
タイミングが正確である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例の全体のレイアウトを示した
概略平面図である。

【図２】 同実施例における装置本体２の要部を示した
縦断面図である。

【図３】 一部断面して同装置本体２の要部を示した平
面図である。

【符号の説明】

１‥‥搬送コンベヤ ２‥‥装置本体 ３‥‥リボン掛け装置 ４‥‥シート片供
給装置 ５‥‥リボン供給装置 ９‥‥供給ロール １０‥‥帯状シート １２‥‥フィード
ローラ １３‥‥ピンチローラ １５‥‥切断機構 １６‥‥受渡し用の縦軸回転ドラム １７‥‥予備用の
供給ロール １８‥‥熱気供給手段 ２１‥‥供給ロー
ル ２２‥‥帯状リボン ３０‥‥加熱手段 ３１‥‥固定軸 ３２‥‥回転軸 ３４‥‥カム板 ３５‥‥回転板 ３６‥‥被包ヘッド ３８‥‥押下部材 ３９‥‥昇降台 ４０‥‥容器 ４１‥‥シート片 ４２‥‥シート片
絞り部材 ４３‥‥シート片吸着保持用のセグメント ４４‥‥回転アーム ４６‥‥連結杆 ４７‥‥下方アーム ４９‥‥上方アー
ム ５０‥‥カムフォロア ５２‥‥バキュー
ムパイプ ５３‥‥接合手段 ５４‥‥容器の口
部挿通用の開口部 ５５‥‥熱気供給用の開口部 ５６‥‥冷気供給
パイプ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 装置本体の回転軸に対して一体的に支持
   され、該回転軸を中心に公転しながら容器の口部にシー
   ト片を被せる各被包ヘッドに対して、中央部に前記容器
   の口部が挿通し得る開口部を形成したシート片保持用の
   セグメントを先端部に固着した回転アームを回動自在に
   支持するとともに、該回転アームの他端部をリンク機構
   を介して、前記装置本体の固定側に設置されたカム板の
   カム面に沿って移動するカムフォロアに連結し、受渡し
   用の縦軸回転ドラムからシート片の受渡しを受ける受渡
   し領域においては前記セグメントのシート片吸着保持面
   を垂直状態に維持し、かつ該シート片の容器の口部への
   被包作業領域においては該シート吸着保持面を水平状態
   に維持することを特徴とする容器の口部被包装置のシー
   ト片保持装置。