JPH05329458A - ごみ処理方法 - Google Patents

ごみ処理方法

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JPH05329458A
JPH05329458A JP26522391A JP26522391A JPH05329458A JP H05329458 A JPH05329458 A JP H05329458A JP 26522391 A JP26522391 A JP 26522391A JP 26522391 A JP26522391 A JP 26522391A JP H05329458 A JPH05329458 A JP H05329458A
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water
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Takashi Inoue
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/30Landfill technologies aiming to mitigate methane emissions

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】底面に汚水処理場に連結された排水口を有し、
側面は階段状でその平面部に排水溝を有し、底面および
側面上には防水性シートが敷設されているごみ処理場
に、ごみを堆積し、その上に、ポリオレフィンからなる
織物、不織布、編物または網状物に光崩壊性ポリマーを
コーティングしたキャッピングシートを被覆することを
繰り返すごみ処理方法。 【効果】キャッピングシート被覆初期には雨水をごみ中
に浸透させず、ごみからの悪臭等を周囲に発散させず、
時間の経過後、雨水の浸透はごみ全体に均一に起こるた
め、短時間に大量の雨水がごみ中に浸透することも、有
害な水溶性成分が一時に溶出することもなく、汚水処理
場の処理能力に越えることがない。しかも、ごみ処理場
の側面に排水溝を設けたことにより、上記の一時の雨水
の浸透や水溶性成分の溶出はさらに防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はごみ処理場に廃棄された
ごみの処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、日本の経済は発展の一途をたど
り、それに伴い都市に人口が集中し、生産活動、消費活
動も活発になり、これに比例して紙くず、木くず、繊維
くず、ガラスくず、陶磁器くず、ゴムくず、金属くず、
建設廃材、廃プラスチック類、鉱滓、汚泥、家庭や飲食
店からの野菜、果物、穀類、肉類、魚介類、油脂類の調
理残渣、食べ残された食品類、食品製造工場からの動植
物性廃棄物等のごみが大量に発生し、問題となってい
る。
【0003】これらのごみは焼却施設で焼却されたり、
分別されて資源回収される場合もあるが、前者は焼却施
設を設置しなければならず、臭いや煙等の発生のため付
近の住民からの反対もあり施設数も限られ、後者ではプ
ラスチック、金属、紙などの比較的高価な材料が回収さ
れるだけで、他の価値の低い材料は回収コストを回収で
きないので、廃棄する以外方法がなく、特に食品残渣や
生ごみ類はそのまま、ごみ処理場に廃棄される場合が多
く、悪臭や飛散の問題、犬、猫および鳥類がごみ中の食
物を猟食する問題は深刻である。
【0004】上記のように、ごみの量は年々増大し、ご
みはかさばるので、ごみ処理場に搬入する前に焼却炉で
部分的に燃焼させて容量を減少させ、ごみ処理場の早期
安定化を測り埋立地として土地の有効利用を図ってい
る。
【0005】しかしながら、ごみの中には塩化ビニル樹
脂、塩化ビニリデン樹脂などが10数%混ざっており、
これらを燃焼させると塩化水素を発生するので、消石
灰、生石灰、苛性ソーダ、ドロマイト等を投入して中和
している。中和物である塩化カルシウム、塩化ナトリウ
ム、塩化マグネシウム等はそのままカ焼物としてごみと
一緒にごみ処理場に捨てられる場合が多い。これらカ焼
物は雨水に容易に溶解し、ごみ処理場に連結された汚水
処理場に流入するが、その流入量は汚水処理場の処理能
力を越えている場合が多く、河川や田畑にオーバーフロ
ーして未処理のまま流入し、作物や魚介類に被害をもた
らしたり、場合によっては下流の河川水を利用する工
場、浄水場に被害を与えることもある。
【0006】また、ごみの中には家庭や飲食店からの野
菜、果物、穀類、肉類、魚介類、油脂類の調理残渣、食
べ残された食品類、食品製造工場からの動植物性廃棄物
等から発生する水溶性物質が大量に存在し、これらも雨
水により大量に汚水処理場にもたらされ、上記の塩化カ
ルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等と同様
の被害をもたらしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような状況を考慮
して、本発明は、ごみの中に含有される水溶性物質の雨
水による流出を汚水処理場の処理能力以内になるよう
に、該水溶性物質を徐々にごみから溶解させ、かつ、ご
みの悪臭、飛散を防止し、犬、猫および鳥類がごみ中の
食物を猟食することを防止するような環境保護に貢献す
るごみ処理方法の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究の
結果、ごみ処理場への降雨をなるべくごみに接触させず
に、ごみ処理場の系外に排出させ、そしてごみ上への降
雨は徐々にごみ中を通過させ、一度に大量の処理物質を
汚水処理場にもたらさないようにする方法を見出し、本
発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明のごみ処理方法は、底面
に汚水処理場に連結された排水口を有し、側面は階段状
でその平面部に排水溝を有し、底面および側面上には防
水性シートが敷設されているごみ処理場に、ごみを堆積
し、その上に、ポリオレフィンからなる織物、不織布、
編物または網状物に光崩壊性ポリマーをコーティングし
たキャッピングシートを被覆し、雨水を平準化してごみ
中に流入させ排水口から汚水処理場に送ることを特徴と
する。なお、本明細書おいて「雨水を平準化してごみ中
に流入させる」とは、ごみ層表面に被覆されたキャッピ
ングシートは初め防水性を示し雨水をごみ層中に流入さ
せないが、時間の経過と共に該シートの光崩壊性ポリマ
ーのコーティング層が崩壊し、その表面上に微細な穴が
均等に多数あくため、雨水が均一にごみ層に浸透してい
き、ごみ層中の水溶性物質を一定量溶解させることを意
味する。ごみ中を平準化されて通過した雨水はごみ処理
場底面の排水口から汚水処理場に送られ浄化されて排水
されるが、被処理量は一定であるため汚水処理場の処理
能力を越えることはない。
【0010】本発明のごみ処理方法において、ごみを堆
積し、その上にキャッピングシートを被覆する操作を複
数回繰り返すこと、およびキャッピングシートより高い
位置にある排水溝に、該排水溝より高い位置にある側面
への降雨を流入させ、ごみ処理場の系外に排出させるこ
とが好ましい。
【0011】また、キャッピングシートの周囲はごみ処
理場の側面にある排水溝に固定し、雨水が該排水溝に流
入するようにし、雨水が側面をつたってごみ処理場底面
の排水口に流入しないようにすることが望ましい。
【0012】本発明において、ごみ処理場とは、底面に
汚水処理場に連結された排水口を有し、側面は階段状で
その平面部に排水溝を有し、底面および側面上には防水
性シートが敷設されているものであり、ごみを廃棄する
平坦地、山間の谷間の凹地、山砂利採取跡地、土壌採取
跡地、海岸埋立地等である。なお、防水性シートはごみ
からの汚染水が地中に浸透するのを防止するためのもの
である。また、ごみ中を通過した雨水はごみ中の水溶性
成分と一緒になって底面に設けた排水口から汚水処理場
に適当な排水路を介して送られ、そこで浄化される。
【0013】本発明において、ごみとは紙くず、木く
ず、繊維くず、ガラスくず、陶磁器くず、ゴムくず、金
属くず、建設廃材、廃プラスチック類、鉱滓、汚泥、家
庭や飲食店からの野菜、果物、穀類、肉類、魚介類、海
草類、油脂類の調理残渣、食べ残された食品類、食品製
造工場(例えば豆腐、こんにゃく、ゆば、うどん、そ
ば、ポテトチップ、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、寒
天、ゼラチン等の製造工場)からの動植物性廃棄物、ま
たはこれらのごみを焼却炉で完全または部分的に燃焼さ
せた燃焼物またはこれらに消石灰、生石灰、苛性ソー
ダ、ドロマイト等を投入して得た中和物等を意味する。
【0014】本発明において、ごみを被覆するために用
いられるキャッピングシートは、上記のようにポリオレ
フィンからなる織物、不織布、編物または網状物に光崩
壊性ポリマーをコーティングしたものであるが、これに
ついて以下に詳しく説明する。
【0015】まず、光崩壊性ポリマーとは、光によって
崩壊するポリマーであり、例えばエチレン−一酸化炭素
共重合体、エチレン−一酸化炭素−エチレン性不飽和化
合物共重合体、結晶化度20〜30%のシンジオタクチ
ック1,2−ポリブタジエン、ビニル芳香族単量体と共
役ジエン0.1〜9.5重量%の共重合体、光増感剤配
合プラスチックス、遷移金属化合物配合プラスチックス
等を挙げることができるが、中でも、エチレン−一酸化
炭素−エチレン性不飽和化合物共重合体がコスト、加工
性、崩壊性、フィルム初期強度等の点から好ましい。
【0016】上記エチレン−一酸化炭素−エチレン性不
飽和化合物共重合体は、エチレンを主たる構成成分と
し、これに一酸化炭素または一酸化炭素とエチレン性不
飽和化合物を共重合させたものであって、一酸化炭素の
共重合割合は0.5〜10重量%であることが好ましい
が、これは0.5重量%未満であると光崩壊速度が著し
く小さく、10重量%を越えると逆に光崩壊速度が大き
くなり過ぎて短時間で光崩壊性が低下してしまい望まし
くないことによる。また、エチレン性不飽和化合物とし
ては、酢酸ビニル、酪酸ビニル、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、マレイン酸、フマル
酸、アクリロニトリル、アクリルアミド、ビニルメチル
エーテル、ビニルフェニルエーテル、スチレン、塩化ビ
ニル、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテ
ン−1、デセン−1、4−メチルペンテン−1等を挙げ
ることができるが、コスト、フィルム強度、耐熱性、光
沢、曇り度等の点で酢酸ビニルおよびアクリル酸エチル
が好適である。さらに、このようなエチレン性不飽和化
合物を一酸化炭素と共にエチレンと共重合させると、一
定期間経過後の光崩壊を急激に起こさせ、キャッピング
シートの透明性を高める。エチレン性不飽和化合物を共
重合させる場合、その共重合割合は1〜20重量%が好
適であるが、これは1重量%未満であると共重合による
効果が発現せず、20重量%を越えても共重合による効
果は飽和点に達しそれ以上上昇しないばかりか、キャッ
ピングシートの強度が低下することによる。
【0017】本発明において用いられる光崩壊性ポリマ
ーは、以下の特許公報に開示された方法で製造すること
ができる: 米国特許 2497323,2641590,3083184,3
248359,3530109,3676401,36
89460,3694412,3780140,383
5123,3929727,3948832,3948
850,3948873,3968082,39843
88,4024104,4024325,402432
6,4076911,4143096,413738
2,4139522,4143096,4304887 日本特許公開 昭53−128690,昭53−128691,昭62
−115026,平1−153723 日本特許公告 昭50−39705。
【0018】具体的には、以下の光崩壊性ポリマーの製
造方法を例示できる: 高圧法低密度ポリエチレン製造装置を用いて、反応
温度150〜300℃、圧力500〜3000気圧の条
件下に、ジラウロイルパーオキサイド、第三ブチルパー
オキサイド、第三ブチルパーイソブチレート、第三ブチ
ルパーアセテートまたはα,α’−アゾビスイソブチロ
ニトリル等のフリーラジカル発生剤をベンゼン、ケロセ
ンまたは鉱油等の不活性有機溶剤に溶解したものを反応
器に注入し、エチレンと一酸化炭素および必要に応じて
他のエチレン性不飽和化合物とを共重合させる方法、 中低圧法高密度ポリエチレン製造装置を用いて、反
応温度50〜300℃、圧力0〜200気圧の条件下
に、配位触媒または金属触媒(チーグラー型、ナッタ型
またはフィリップス型等)の存在下で、スラリー法、溶
液法または気相法等でエチレンと一酸化炭素および必要
に応じて他のエチレン性不飽和化合物とを共重合させる
方法。
【0019】また、本発明において用いられるキャッピ
ングシートの基材はポリオレフィンからなる織物、不織
布、編物または網状物である。ここでポリオレフィンと
は、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共
重合体、アセタール化エチレン−ビニルアルコール共重
合体等を意味する。
【0020】上記の織物、不織布、編物および網状物
は、例えば上記のポリオレフィンからなるモノフィラメ
ント、フラットヤーンまたはスプリットヤーンから製造
され得る。モノフィラメントは太さ100〜6000デ
ニール、断面が真円、楕円、異形の単繊維であり、フラ
ットヤーンは太さ約400〜15000デニールのテー
プ状の糸であり、そしてスプリットヤーンはフィルムに
剪断力をかけて製造した太さ1000〜200000デ
ニールの繊維(解繊糸、ワリフ等と呼称されるもの)を
意味し、これらは延伸または非延伸であってよい。ま
た、網状物は上記のモノフィラメント、フラットヤーン
またはスプリットヤーンから製造する以外に、ポリオレ
フィンを押出機中で溶融させ特殊形態のダイより押出
し、一挙に製造することもできる。
【0021】本発明におけるキャッピングシートの光崩
壊性ポリマー層用組成物には、消臭・脱臭剤、犬、猫お
よび鳥類の嫌忌剤等を配合してもよい。
【0022】消臭・脱臭剤はごみから発生する臭いを吸
着または化学結合し、ごみ処理場近辺の住民が不快にな
らないようにするためのもので、フラボノイド類、カテ
キン類、テルペン類、木酢類、脂肪族ポリカルボン酸、
フィトンチッド、銅クロロフィリンナトリウム、1,4
−ナフトキノン、バイカリン、プランタギニン、イソカ
ルタミジン、過ホウ酸ナトリウム、次亜塩素酸、二酸化
マンガン、過マンガン酸塩、ベンゾキノン、ナフトキノ
ン、グリオキサザール、アクロレイン、1,2−プロピ
レンオキシド、1,2−n−ブチレンオキシド、硫酸
銅、硫酸亜鉛、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、アル
ミナゲル、大谷石粉、クリストバライト、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化
鉄、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸第一鉄と
重炭酸ナトリウムとからなる組成物、硫酸第一鉄と酸性
白土とからなる組成物、硫酸第一鉄、塩化第一鉄および
硝酸第一鉄から選択される鉄(II)化合物とL−アスコ
ルビン酸とからなる組成物等から選択される単独または
複数の化合物である。これらの中には直接ポリマーに混
練できないものもあるが、それらは無機多孔質吸着体、
シクロデキストリン等を併用すれば使用可能となる。
【0023】犬、猫および鳥類の嫌忌剤とは、ごみの中
の食品類をこれらの小動物が猟食するために近づいたと
き、ごみの上に被覆されたキャッピングシートが小動物
にとって不快な臭いを発生し、退散させるためのもの
で、シクロヘキシミド、メントール、ギ酸、2−ブトキ
シエタノール、リモネン、ビス(2−クロロイソプロピ
ル)エーテル、シクロヘキサノン、イソホロン、メチル
ノニルケトン、メチルフェニルケトン、オレンジグラス
油、レモングラス油、シトラール、N,N−ジエチル−
m−トルアミド、アリルイソチオシアネート、レーノニ
ルラタトン、1,17−ジグアニジノ−9−アザヘプタ
デカン(塩)、ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジサ
ルファイド、エチルチオメトン、イソチオエート等から
選択された1種または2種以上の化合物であり、ゼオラ
イト、シリカゲル、アルミナゲル、バーミキュライト、
パーライト、クリストバライト、クリスバール、シラル
バルーン、蛭石、軽石、大谷石、活性白土、カオリン、
ハイドロタルサイト、タルク、ベントナイト、スノーテ
ックス、シクロデキストリン等に吸着または包接させた
場合、プラスチックスに対して混練が容易となり好まし
い。
【0024】本発明のキャッピングシートの光崩壊性ポ
リマー層用組成物にはさらに、帯電防止剤、防曇剤、滑
剤、安定剤、酸化防止剤、加工性改良剤、顔料、充填
剤、芳香剤等を本発明の目的を損なわない範囲で添加し
てもよい。
【0025】また、上記の光崩壊性ポリマー層用組成物
は、各成分混合物をバンバリーミキサー、加圧ニーダ
ー、2軸押出機、ブスコニーダー、ヘンシェルミキサ
ー、ロールニーダー等を用いる通常の混練法で、加熱下
(通常80〜200℃)にて十分に剪断力を加えて混練
し、押出し後ペレット化することによって得ることがで
きる。また、光崩壊性ポリマー層はインフレーションチ
ューブラーフィルム製造法、Tダイキャスト法等で製造
し得、上記ポリオレフィンからなる基材上に直接ラミネ
ートコーティングすることが好ましく、被覆層の厚さは
20〜1000μm、好適には50〜400μmであ
る。20μm未満であるとキャッピングシートの機械的
強度が低くなり破壊しやすく、1000μmを越えると
崩壊に要する時間が2年以上となり、キャッピングシー
トの被覆層が崩壊する前に次のごみ層がその上に投棄さ
れ望ましくないからである。
【0026】
【作用】本発明のごみ処理方法は、上記のように、光崩
壊性ポリマーをコーティングしたキャッピングシートで
ごみを被覆することにより雨水を平準化してごみ中に流
入させるものである。すなわち、キャッピングシートで
ごみを被覆した当初該シートは防水性で非通気性である
ため、雨水はごみ中に浸透することなく、ごみから発生
する悪臭を遮断する機能を有し、そして時間の経過と共
に光崩壊性ポリマーのコーティング層が崩壊し、微細な
穴がシート一面に均等に多数あき、雨水が均一にごみ層
に浸透していき、ごみ中の水溶性物質を一定量溶解さ
せ、防水処理場の負担を均一にし、汚水が未処理のまま
オーバーフローすることはない。なお、本発明における
光崩壊性ポリマーコーティング層を非光崩壊性ポリマー
コーティング層に代替した場合、永久閉鎖系となり無機
塩やカルシウム分の溶出が進行しないので、水処理期間
が約10年と長期にわたり、さらに地盤の安定化が促進
されないので、跡地の早期利用が実際には困難になる。
【0027】本発明のごみ処理方法においては、ごみ処
理場にごみが搬入され、ある量に達し次第、その都度ご
みの上にキャッピングシートを敷設する操作を繰り返す
ものである。従って、最上層は常に微細な穴が開いてい
ないキャッピングシートで被覆されているので、ごみの
悪臭が周囲に放散されることがなく、環境を悪化させな
い。
【0028】また、キャッピングシートの敷設位置より
高い位置にある排水溝に、該排水溝より高い位置にある
側面に降った雨を流入させ、下部のごみの中には流入さ
せないようにし、ごみ処理場の系外に排出させることに
より、汚水処理場の処理能力の負担をさらに軽減するこ
とも可能である。
【0029】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施
例において%および部はそれぞれ重量に基づいている。 実施例1 幅4mm、厚さ25μmに形成した高密度ポリエチレン
製延伸扁平糸を縦糸および横糸として交織してフラット
ヤーン織物を得、この表面に一酸化炭素含有量3%のエ
チレン−一酸化炭素共重合体をTダイより厚さ50μm
で押出し、ラミネートコーティングしてキャッピングシ
ートを得た。このシートを熱融着し、一辺が20mの正
方形のキャッピングシートを得た。
【0030】図1はごみ処理場1の断面図である。図中
2はごみ処理場用地の土壌であり、底面が平坦となって
おり、その中央部には排水口3が設けられ、ごみ中を通
過した雨水は該排水口3から排水路4を介して汚水処理
場(図示せず)に送られ浄化される。一方、ごみ処理場
1の側面は上部ほど直径が増大するような階段状でその
平面部に排水溝5,6,7が設けられ、そして底面およ
び側面上には防水性シート8が一面に敷設されている。
このごみ処理場1の最下層に、一般家庭から発生した生
ごみや塩化ビニル樹脂フィルム等を含むごみを500℃
で加熱して得た15m3 のごみ9を1mの高さに堆積
し、そのごみの上に上記キャッピングシート10を被覆
し、該シート10の周辺に幅50cm、高さ20cmの
土壌(図示せず)を被覆して排水溝5に固定し、該シー
ト10周囲の雨水および被覆初期の該シート10上の雨
水は排水溝5に流入するようにした。
【0031】しばらくの間、ごみの臭気は感じられず、
ごみの飛散はなく、犬、猫および鳥類等による猟食は起
こらず、しかもハエの飛来も認められなかった。キャッ
ピングシート10被覆当初は雨水を遮断するので、雨水
によりごみ中の有害成分や有機成分を一時に溶解し、汚
水処理場の負担を急激に増加させることはなかった。キ
ャッピングシートの光崩壊性ポリマー層は時間の経過と
共に崩壊していき、被覆後1ヵ月目に降雨量の50%、
2ヵ月目には90%を通過させ、直接ごみ層に浸透した
が、この場合ごみ中の水溶性物質の雨水への溶解量は、
雨水がキャッピングシート全面から均一にごみ中に侵入
するので、平準化され、汚水処理場の処理能力の範囲内
であった。その後、ごみの搬入を6回行い、その都度上
記のキャッピングシートを被覆し、汚水処理場の処理状
況を観察したが、いずれの場合も処理能力範囲内であっ
た。なお、図2は光崩壊がある程度進んだキャッピング
シート10の上に第2層のごみ11を搬入し、その上に
同様のキャッピングシート12を被覆したときの断面図
である。この場合、排水溝5への排水は排水口3からの
排水と同様に汚水処理場へ送られる。
【0032】比較例1 実施例1において、光崩壊性ポリマーを、非光崩壊性ポ
リマー(高圧法低密度ポリエチレン)に代え、ごみ処理
場の側面に排水溝を設けなかった以外は実施例1と同様
の実験を行った。初期にはキャッピングシートで雨水を
完全にシャットアウトし、汚水処理場の負担を軽減する
ことはできたが、この状態が持続するため、ごみの土壌
化が一向に進まず、水溶性成分もごみ中に残留したまま
で、ごみの搬入回数の増加と共にキャッピングシートの
継ぎ目や周辺から雨水が短時間に大量に流入するように
なり、汚水処理場の処理能力を越えた。
【0033】実施例2 傾斜角度30度の側面を持ち、高さ3mごとに段を5段
設け、各段平面部に排水溝を設けて、実施例1と同様の
実験を行った。最上層のキャッピングシートより高い位
置にある雨水は各々の排水溝より(図1の場合、汚水溝
6,7より)系外に流出させたので汚水処理場の負荷を
増大させることはなかった。
【0034】比較例2 実施例2における排水溝の機能をなくした以外は実施例
2と同様の実験を行ったところ、雨水は短時間にごみ中
に大量に流入し、ごみ中の水溶性成分が多量に溶解して
汚水処理場に送られるので、汚水処理場の処理能力を超
え、従って、有害成分を含む排水をオーバーフローさせ
ざるを得なかった。
【0035】実施例3 実施例1におけるフラットヤーン織物に代えて、日石ワ
リフHS3000を用い、これにエチレン−一酸化炭素
共重合体(一酸化炭素含有量3%)を100μmの厚さ
に被覆したキャッピングシートを用いた以外は実施例1
と同様の実験を行った。雨水通過率は被覆後2ヵ月で7
0%、3ヵ月で95%であり、いずれも汚水処理場の処
理能力範囲内であった。
【0036】実施例4 実施例1におけるフラットヤーン織物に代えて、日石C
OMWEDマルチネットOV1690(ポリプロピレン
を目合17×19mmで網状にしたもの)を用い、これ
にエチレン−一酸化炭素共重合体(一酸化炭素含有量7
%)を300μmの厚さに被覆したキャッピングシート
を用いた以外は実施例1と同様の実験を行った。雨水通
過率は被覆後1ヵ月で30%、2ヵ月で70%、3ヵ月
で90%であり、いずれも汚水処理場の処理能力範囲内
であった。
【0037】実施例5 実施例1におけるフラットヤーン織物に代えて、ユニチ
カELEVES−S0153WDO(オレフィン系スパ
ンボンド不織布,目付15g/m2 ,厚さ90μm)を
用い、これに高圧法低密度ポリエチレン(密度0.92
4g/ml,メルトインデックス3.2g/10分)1
00部にコバルトアセチルアセトナート3部を配合した
樹脂組成物を30μmの厚さに被覆したキャッピングシ
ートを用いた以外は実施例1と同様の実験を行った。雨
水通過率は被覆後1ヵ月で60%、2ヵ月で85%であ
り、いずれも汚水処理場の処理能力範囲内であった。
【0038】
【発明の効果】本発明のごみ処理方法は、ごみ被覆のた
めに、光崩壊性ポリマーをコーティングしたキャッピン
グシートを使用しているので、キャッピングシート被覆
初期には雨水をごみ中に浸透させず、ごみからの悪臭等
を周囲に発散させず、しかも時間の経過後、雨水の浸透
は平準化されてごみ全体に均一に起こるため、短時間に
大量の雨水がごみ中に浸透することも、有害な水溶性成
分が一時に溶出することもなく、汚水処理場の処理能力
に越えることがない。しかも、ごみ処理場の側面に排水
溝を設けたことにより、短時間に大量の雨水がごみ中に
浸透することや、水溶性成分の一時の溶出はさらに防止
される。従って、本発明のごみ処理方法は、汚染物質を
環境に放出することなく環境保全および美化に寄与する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のごみ処理方法の一実施態様において第
1層のごみを堆積した場合の断面図。
【図2】本発明のごみ処理方法の一実施態様において第
2層のごみを堆積した場合の断面図。
【符号の説明】
1 ごみ処理場 2 土壌 3 排水口 4 排水路 5,6,7 排水溝 8 防水性シート 9,11 ごみ 10,12 キャッピングシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 尚 神奈川県川崎市中原区今井西町222−1− 203

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面に汚水処理場に連結された排水口を
    有し、側面は階段状でその平面部に排水溝を有し、底面
    および側面上には防水性シートが敷設されているごみ処
    理場に、ごみを堆積し、その上に、ポリオレフィンから
    なる織物、不織布、編物または網状物に光崩壊性ポリマ
    ーをコーティングしたキャッピングシートを被覆し、雨
    水を平準化してごみ中に流入させ排水口から汚水処理場
    に送ることを特徴とするごみ処理方法。
  2. 【請求項2】 ごみを堆積し、その上にキャッピングシ
    ートを被覆する操作を複数回繰り返す請求項1記載のご
    み処理方法。
  3. 【請求項3】 キャッピングシートより高い位置にある
    排水溝に、該排水溝より高い位置にある側面への降雨を
    流入させ、ごみ処理場の系外に排出させる請求項1記載
    のごみ処理方法。
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