JPH0966272A - ごみ処理方法 - Google Patents

ごみ処理方法

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JPH0966272A
JPH0966272A JP7223935A JP22393595A JPH0966272A JP H0966272 A JPH0966272 A JP H0966272A JP 7223935 A JP7223935 A JP 7223935A JP 22393595 A JP22393595 A JP 22393595A JP H0966272 A JPH0966272 A JP H0966272A
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JP
Japan
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waste
treatment plant
sheet
rainwater
waste refuse
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Pending
Application number
JP7223935A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Wakamiya
正敏 若宮
Takashi Inoue
尚 井上
Kunihiro Hirose
邦弘 広瀬
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NUC Corp
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Nippon Unicar Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0966272A publication Critical patent/JPH0966272A/ja
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ごみ処理方法において、ごみの廃棄初期には
雨水をごみ中に浸透させず、ごみからの悪臭を周囲に発
散させない一方、所定時間経過した後には、雨水が均一
にごみ中を浸透し、短時間に大量の雨水がごみ中を浸透
しないようにするとともに、天候に左右され、また短期
間中にごみの廃棄・処理が繰り返しできない光崩壊性シ
−トを使用することなく、また、費用がかかり、さらに
覆土によるデッドスペ−スのため、ごみ処理場の有効面
積を十分に利用できない微生物崩壊性シ−トを使用せず
に、経済的で新規なごみ処理方法を提供すること。 【解決手段】 底面に汚水処理場に連結された排水口を
有するごみ処理場に、ごみを堆積し、その上にアルカリ
性水溶液によって加水分解するポリマ−からなるシ−ト
を被覆し、雨水を平準化してごみ中に流入させ排水口か
ら汚水処理場に送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ処理場に廃棄
されたごみ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、日本の経済は発展の一途をたど
り、それに伴い都市に人口が集中し生産活動、消費活動
も活発になり、これに比例し紙くず、木くず、繊維く
ず、ガラスくず、陶磁器くず、ゴムくず、金属くず、建
設廃材、廃プラスチック類、鉱滓、汚泥、家庭や飲食店
からの野菜、果物、穀類、肉類、魚介類、油脂類の調理
残渣、食べ残された食品類、食品製造工場からの動植物
性廃棄物等のごみが大量に発生し問題となっている。こ
れらのごみは焼却施設で焼却されたり、分別されて資源
回収される場合もあるが、前者は焼却施設を設置しなけ
ればならず、臭いや煙等の発生のため付近の住民からの
反対もあり施設数も限られ、後者ではプラスチック、金
属、紙などの比較的高価な材料が回収されるだけで、他
の価値の低い材料は回収コストを回収できないので、廃
棄する以外方法がなく、特に食品残渣や生ごみ類はその
まま、ごみ処理場に廃棄される場合が多く、悪臭や飛散
の問題、犬、猫及び鳥類等がごみ中の食物を猟食する問
題は深刻である。上記のように、ごみの量は年々増大
し、ごみは嵩張るので、ごみ処理場に搬入する前に焼却
炉で部分的に燃焼させて容量を減少させ、ごみ堆積物を
自重により圧縮させることにより密度を高めごみ処理場
の早期安定化を図り埋立地として土地の有効利用を図っ
ている。しかしながら、ごみの中には塩化ビニル樹脂、
塩化ビニリデン樹脂等が10数%混ざっており、これら
を燃焼させると塩化水素を発生するので、消石灰、生石
灰、苛性ソ−ダ、ドロマイト等を投入して中和してい
る。中和することにより生成される中和物である塩化カ
ルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等はその
ままカ焼物としてごみと一緒にごみ処理場に捨てられる
場合が多い。これらカ焼物は雨水に容易に溶解し、ごみ
処理場に連結された汚水処理場に流入するが、その流入
量は汚水処理場の処理能力を超えている場合が多く、オ
−バ−フロ−して河川や田畑に未処理のまま流入し、作
物や魚介類に被害をもたらしたり、場合によっては下流
の河川水を利用する工場や、浄水場に被害を与えること
もある。また、ごみの中には家庭や飲食店からの野菜、
果物、穀類、肉類、魚介類、油脂類の調理残渣、食べ残
された食品類、食品製造工場からの動植物性廃棄物等か
ら発生する酸化された有害成分を含む水溶性物質が大量
に存在し、これらも雨水により大量に汚水処理場にもた
らされ、上記の塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化
マグネシウム等と同様の被害をもたらしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような状況を考慮
して、本発明者等は、ごみ処理場への雨水を平準化して
流入させ、ごみ中を通過させ、有害な水溶解性物質を一
度に汚水処理場に流入させることなく、かつ未処理のま
ま河川や田畑にオ−バ−フロ−させないごみ処理方法を
提案し、特許出願してきた(特願平5−51520号
等)。これらの特許出願の要旨は、光の照射により崩壊
する光崩壊性膜状物(以下、膜状物をシ−トと呼称す
る)もしくは土壌中に存在する微生物によって崩壊する
微生物崩壊性シ−ト又はこれらと織布等との積層シ−ト
を堆積したごみ上に被覆するものである。しかし、光崩
壊性シ−トを使用する場合には、天候によって十分な光
照射が得られず光崩壊性シ−トが所期した通りに崩壊し
ない場合があるはか、シ−トの上に次のごみを廃棄・堆
積すると光が遮断されるためシ−トの上に次のごみを短
期間に廃棄・堆積できないという問題があった。
【0004】また、微生物崩壊性シ−トを使用する場合
には、微生物の存在が必要であるため覆土を行っていた
が、土自体の運搬費、購入費及びごみ堆積上への覆土費
等がかかるためコストがかさむこと、さらに覆土された
土自体の容積がデッドスペ−スとなり、ごみ処理場の有
効面積を十分に利用できないという問題がある為、解決
が求められていた。
【0005】従って、本発明は、ごみ処理方法におい
て、ごみの廃棄初期には雨水をごみ中に浸透させず、ご
みからの悪臭を周囲に発散させない一方、所定時間経過
した後には、雨水が均一にごみ中を浸透し、短時間に大
量の雨水がごみ中を浸透しないようにするとともに、天
候に左右され、また短期間中にごみの廃棄・処理が繰り
返しできない光崩壊性シ−トを使用することなく、ま
た、上述したように諸費用がかかり、さらに覆土による
デッドスペ−スのため、ごみ処理場の有効面積を十分に
利用できない微生物崩壊性シ−トを使用しない、経済的
で新規なごみ処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、紙くず、
木くず、繊維くず、ガラスくず、陶磁器くず、ゴムく
ず、金属くず、建設廃材、廃プラスチック類、鉱滓、汚
泥、家庭や飲食店からの野菜、果物、穀類、肉類、魚介
類、油脂類の調理残渣、食べ残された食品類、食品製造
工場からの動植物性廃棄物等を焼却炉で完全または部分
的に燃焼させた燃焼物がアルカリ性を有すること、また
これらを燃焼させたときに発生する塩化水素を取り除く
ためアルカリ化合物としての消石灰、生石灰、苛性ソ−
ダ、ドロマイト等を焼却炉に投入しているので過剰のア
ルカリ化合物が燃焼物、またはカ焼物に残存している点
に着目し、本発明を完成させたものである。
【0007】即ち、本発明のごみ処理方法は、底面に汚
水処理場に連結された排水口を有するごみ処理場に、ご
みを堆積し、その上にアルカリ性水溶液によって加水分
解するポリマ−からなるシ−トを被覆し、雨水を平準化
してごみ中に流入させ排水口から汚水処理場に送ること
を特徴とする。また、本発明を達成する別のごみ処理方
法は、底面に汚水処理場に連結された排水口を有するご
み処理場に、ごみを堆積し、その上にアルカリ性水溶液
によって加水分解するポリマ−からなるシ−トを被覆
し、さらにその上に織布、不織布、編み物、網状物又は
穴あき膜状物を被覆し、雨水を平準化してごみ中に流入
させ排水口から汚水処理場に送ることを特徴とする。さ
らに、別の方法は、底面に汚水処理場に連結された排水
口を有するごみ処理場に、ごみを堆積し、その上に織
布、不織布、編み物、網状物又は穴あき膜状物を被覆
し、さらにその上にアルカリ性水溶液によって加水分解
するポリマ−からなるシ−トを被覆し、雨水を平準化し
てごみ中に流入させ排水口から汚水処理場に送ることを
特徴とする。本発明のごみ処理方法では、天候あるいは
ごみ廃棄・処理期間のサイクルに拘らずアルカリ性水溶
液によって加水分解するシ−トを前記織布等の上面もし
くは下面側の少なくともいずれか一方側に設ければよ
い。なお、本明細書において「雨水を平準化してごみに
流入させる」とは、ごみ層表面に被覆されたキャッピン
グシ−ト(本発明のアルカリ水溶液によって加水分解す
るポリマ−からなるシ−トもしくはこのシ−トと織布等
とをそれぞれを積層したもの)は初め防水性を示し雨水
をごみ層中に流入させないが、時間の経過とともに該シ
−トが加水分解により崩壊し、シ−トに微細な穴が多数
あくため、雨水が均一にごみ層に浸透していき、ごみ層
中の水溶性物質を徐々に一定量溶解させることを意味す
る。ごみ中を平準化されて通過した雨水はごみ処理場底
面の排水口から汚水処理場に送られ浄化されて排水され
るが、被処理量は一定であるため汚水処理場の処理能力
を越えることはない。
【0008】さらに本発明において使用するアルカリ性
水溶液によって加水分解するポリマ−は、ポリカプロラ
クトン、ヒドロキシ酪酸とヒドロキシ吉草酸からなる共
重合体、脂肪酸系ポリエステル又は乳酸系ポリエステル
であることが好ましい。また、本発明の膜状物又は積層
体は、アルカリ性水溶液によって加水分解するポリマ−
からなることを特徴とする又は前記膜状物を織布、不織
布、編み物、網状物又は穴あき膜状物に積層したことを
特徴とする。
【0009】本発明において、ごみ処理場とは、底面に
汚水処理場に連結された排水口を有し(側面はあっても
なくてもよいが、側面がある場合は、階段状その平面部
に排水溝を有することが望ましい)、底面(及び側面が
ある場合は側面)上には防水性シ−トが敷設されている
ものであり、ごみを廃棄する平坦地、山間の谷間の凹
地、山砂利採取跡地、土壌採取跡地、海岸埋立地等であ
る。なお、防水性シ−トはごみからの汚染水が地中に浸
透するのを防止するためのものである。また、ごみ中を
通過した雨水はごみ中の水溶性成分と一緒になって底面
に設けた排水口から汚水処理場に適当な排水路を介して
送られ、そこで浄化される。また、本発明において、光
の照射及び/又は覆土のいらないごみ処理方法とは、ご
みをごみ処理場に廃棄・堆積し、その上に本発明の加水
分解性シ−ト又はこのシ−トとの積層体で被覆した当初
は、該シ−トは防水性でであるから、ごみから発生する
悪臭を遮断し、かつごみの飛散を防止するとともに犬、
猫、鹿、熊、からす、すずめ、水鳥等がごみ中の食物を
猟食するのを防止する。また、時間の経過とともにシ−
トがごみ中のアルカリ成分によって均一に崩壊し、ごみ
中のアリカリ化合物、中和物及び水溶性成分を徐々に流
失させ地盤の安定化を図ることを意味する。
【0010】本発明のごみ処理方法において、ごみ処理
場に階段状の側面を設け、その平面部に排水溝を有する
場合、キャッピングシ−トより高い位置にある排水溝
に、該排水溝より高い位置にある側面への降雨を流入さ
せ、ごみ処理場の系外に排出させることが好ましい。ま
た、その場合、キャッピングシ−トの周囲はごみ処理場
の側面にある排水溝に固定し、雨水が該排水溝に流入す
るようにし、雨水が側面を伝ってごみ処理場の排水口に
流入しないようにすることが望ましい。
【0011】本発明において、ごみとは紙くず、木く
ず、繊維くず、ガラスくず、陶磁器くず、ゴムくず、金
属くず、建設廃材、廃プラスチック類、鉱滓、汚泥、家
庭や飲食店からの野菜、果物、穀類、肉類、魚介類、油
脂類の調理残渣、食べ残された食品類、食品製造工場か
らの動植物性廃棄物、またはこれらのごみを焼却炉で完
全または部分的に燃焼させた燃焼物または廃プラスチッ
ク類を含む前記ごみを燃焼させたときに発生する塩化水
素を取り除くため、アルカリ化合物としてのこれらに消
石灰、生石灰、苛性ソ−ダ、ドロマイト等を焼却炉に投
入して得た中和物を含むカ焼物等を意味する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において、ごみを被覆するために使用されるシ−
トは、前記のアルカリ水溶液によって加水分解するポリ
マ−であるポリカプロラクトン等からなるペレット品を
使用し、通常のインフレ−ションチュ−ブラ−フィルム
製造法、Tダイキャスト法等で所望の厚さと幅を有する
長尺のシ−トを製造し、これをロ−ル巻厚反とし、ごみ
処理用キャッピングシ−トや土壌用シ−ト等に利用する
ことができる。また、各種素材からなる織布、不織布、
編み物、網状物、または穴あき膜状物が用いられるが、
それぞれについて以下に説明する。まず、織布、不織
布、編み物、網状物又は穴あき膜状物の素材は例えば、
ポリプロピレンのようなポリオレフィン、塩化ビニルの
ごときビニル系ポリマ−、ナイロンやポリウレタンのよ
うな縮重合ポリマ−、ポリエステルのような環重合ポリ
マ−、ポリアミドのような重付加ポリマ−、フェノ−ル
樹脂のごとき付加縮合ポリマ−、羊毛等の天然ポリマ
−、ガラス繊維のような無機物及びアルミニウムファイ
バ−等の金属等からなる群から選択され得る。
【0013】さらに、織布、不織布、編み物、網状物又
は穴あき膜状物は、例えば上記のポリマ−からなるモノ
フィラメント、フラットヤ−ン、スプリットヤ−ンまた
は膜状物から製造され得る。モノフィラメントは太さ1
00〜6000デニ−ル、断面が真円、楕円、異形の単
繊維であり、フラットヤ−ンは太さ400〜15000
デニ−ルのテ−プ状の糸であり、そしてスプリットヤ−
ンはフィルムに剪断力をかけて製造した太さ1000〜
200000デニ−ルの繊維(解繊糸、ワリフ等と呼称
されるもの)を意味し、これらは延伸または非延伸であ
ってもよい。また、網状物は上記のモノフィラメント、
フラットヤ−ンまたはスプリットヤ−ンから製造する以
外に、ポリオレフィンを押出機中で溶融させ特殊形態の
ダイより押し出し、一挙に製造することもできる。穴あ
き膜状物は、膜状物を製膜中に有穴構造として透水性と
する。その方法としては、特殊押出ダイを使用し、間欠
的に膜にまたは他の形状の空間部を形成させる方法、膜
を延伸する方法、膜に針で穴を開ける方法、膜にプレス
機で穴または他の形状の空間部を形成させる方法、膜に
レ−ザ−光線を照射する方法等が挙げられる。
【0014】本発明において、アルカリ性によって加水
分解する上述したポリマ−及び/又は織布、不織布、編
み物、網状物又は穴あき膜状物を構成するポリマ−に、
消臭剤、脱臭剤、犬、猫および鳥類の嫌忌剤、帯電防止
剤、防曇剤、滑剤、安定剤、酸化防止剤、加工性改良
剤、顔料、充填剤等を本発明の目的を損なわない範囲で
添加してもよい。さらに、加水分解する前記ポリマ−に
従来の光崩壊性ポリマ−や微生物崩壊性ポリマ−、汎用
ポリマ−等を本発明の目的を損なわない範囲で添加して
もよい。
【0015】前記ごみ上に被覆された上記のアルカリ成
分によって加水分解する性質を有するポリマ−のシ−ト
又はこれらのポリマ−のシ−トと、織布、不織布、編み
物、網状物又は穴あき膜状物と、を積層してなる積層体
においては、前記ポリマ−のシ−トが前記燃焼物やカ焼
物に残存する水分を含有するアルカリ性成分と接触する
ことにより加水分解を起こし、前記シ−ト又は前記積層
体のシ−トを徐々に崩壊せしめて均一で微細な穴が多数
あくため、雨水が平準化されごみ層中を徐々に均一に浸
透していき、ごみ中に存在するアルカリ化合物、中和物
及びごみ中の水溶性物質を一定量溶解させながらごみ処
理場の底面の排水口から汚水処理場に送られ排水される
がこの被処理量は一定である為、汚水処理場の処理能力
を超えることはない。又、上述のように雨水が均一にご
み中を浸透し、前記水溶性物質等を溶解して流失させる
のでごみ処理場を平坦化し地盤を安定化させることがで
きる。さらに前記積層体の織布等は保水性と通水性があ
るのでごみの廃棄初期にはごみ中のアルカリ性水分を保
持してシ−トの加水分解を安定的に助長するとともに雨
水を通水させ平準化をもたらす。さらにこの織布等は水
溶液に溶解しない為、シ−トとして残存しごみ処理場の
地盤を補強して、さらなる地盤の安定化を向上せしめる
機能を果たす。又、本発明のシ−トを利用したごみ処理
方法は、従来の微生物崩壊性シ−トに必要な覆土がなく
とも崩壊するので諸費用が不要のためごみ処理費用が大
幅に低減でき、更に覆土によるごみ処理場のデッドスペ
−スが不要となるのでごみ処理場面積の有効利用が図れ
る。さらに光崩壊性シ−トを使用する場合のように太陽
光に晒されなくとも、ごみ中のアルカリ性水溶液に接す
ることにより崩壊するのでごみの廃棄・堆積後、その上
に本発明のシ−トを被覆した直後であっても次のごみの
廃棄・堆積が可能となるのでごみ処理場の有効利用が図
れる。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】(実施例1)ポリカプロラクトン(商品名
はTONE P−787,米国ユニオンカ−バイト社
製)を使用して100μmの厚みで幅が2mのシ−トを
T−ダイ法により作成し、ロ−ル巻き厚反とし、ごみ処
理場に搬入した。図1はごみ処理場1の断面図である。
図中2はごみ処理場用地の土壌であり、底面が平坦とな
っており、その中央部には排水溝3が設けられ、ごみ中
を通過した雨水は該排水溝3から排水路4を介して汚水
処理場(図示せず)に送られ浄化される。一方、ごみ処
理場1の側面は上部ほど直径が増大するような階段上で
その平面部に排水溝5,6,7が設けられ、そして底面
及び側面上には防水性シ−ト8が一面に敷設されてい
る。このごみ処理場1の最下層に、一般家庭から発生し
た生ゴミや塩化ビニ−ル樹脂フィルム等を含むごみを酸
化カルシウムを適当量添加し500℃で加熱して得た1
00m3のごみ9を1mの高さに堆積し、そのごみの上
に、高密度ポリエチレン製延伸扁平糸を縦糸及び横糸と
して交織したフラットヤ−ン織布をロ−ル巻き厚反から
ほどいて被覆し汎用の方法で長尺方向の端縁部を融着し
幅広のシ−トとして被覆した。その上に水を2〜10l
/m2の割合で散布し、その上のポリカプロラクトンの
シ−トの端縁部を通常の方法で融着し、幅12m、長さ
12mの大面積のシ−トとしてごみを被覆しキャッピン
グシ−トとした。シ−トの周辺は、排水溝5に固定し、
該シ−トの周囲の雨水及び被覆初期の該シ−ト上の雨水
は排水溝5に固定し、該シ−ト周囲の雨水及び被覆初期
の該シ−ト上の雨水は排水溝5に流入するようにした。
しばらくの間、ゴミの臭気は感じられず、また、ごみの
飛散もなく、犬、猫、及び鳥類等による猟食は起こら
ず、ハエの飛来も認められなかった。キャッピングシ−
ト被覆当初は雨水を遮断するので、雨水によりごみ中の
有害成分や有機成分を一時に溶解し、汚水処理場の負担
を急激に増加させるようなこともなかった。その後一か
月ごとに、ごみの搬入を5回行い、その都度、前記高密
度ポリエチレンフラットヤ−ン織布を被覆し、水を2〜
10l/m2の割合で散布し、その上にポリカプロラク
トン製シ−トを被覆し、周囲を排水溝に固定する操作を
行った。時折、ポリカプロラクトン製シ−トの崩壊状態
をチェックしたが下層に設けられたシ−ト程、崩壊が進
んでいることを確認するとともにそのシ−トは徐々に崩
壊し細孔を生成し、雨水を徐々に通過させるような状態
になっていた。その結果、汚水処理場に一度に大量のご
み中のアルカリ成分、有害成分、可溶性有機成分等が流
入することなく汚水処理場の処理能力の範囲であったの
で環境汚染を誘発するようなことはなかった。さらに、
残存した前記不織布シ−ト層はごみ処理場を平坦化し、
地盤強化に寄与していることを裏ずけていた。
【0018】(実施例2)実施例1において、高密度ポ
リエチレンフラットヤ−ンに代えてビニロン製不織布を
用い、また、ポリカプロラクトンに代えて脂肪酸ポリエ
ステル(商品名ビオノ−レ,昭和高分子製)を用いた以
外は実施例1と同様な実験を行ったところ、実施例1と
同様に良好な結果が得られた。
【0019】(実施例3)実施例1において、高密度ポ
リエチレンフラットヤ−ンに代えてナイロン製ネットを
用い、また、ポリカプロラクトンに代えて乳酸系ポリエ
ステル(商品名レゾマ−,ベ−リンガ−・インゲルハイ
ム社製)を用いた以外は実施例1と同様な実験を行った
ところ、実施例1と同様に良好な結果が得られた。
【0020】(比較例1)実施例1において、ポリカプ
ロラクトンシ−トに代えて直鎖状低密度エチレン−ヘキ
セン共重合体(商品名TUF−2022,日本ユニカ−
社製)のシ−トを用いた以外は実施例2と同様な実験を
行った。このシ−トは時間が経過しても崩壊しないの
で、ごみ中のアルカリ成分や、水溶性有機物等が排出さ
れず不安定な状態であり、ごみ処理場の表面部は平坦で
なく凸凹状態で地盤の安定化が図れなかった。
【0021】
【発明の効果】天候に左右され、また短期間中にごみの
廃棄・処理が繰り返しできない光崩壊性シ−トを使用す
ることなく、また、諸費用がかかり、さらに覆土による
デッドスペ−スのため、ごみ処理場の有効面積を十分に
利用できない微生物崩壊性シ−トを使用しない、経済的
で新規なごみ処理方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のごみ処理方法の一実施例において第1
層のごみを堆積した場合の断面図。
【図2】本発明のごみ処理方法の一実施例において第2
層のごみを堆積した場合の断面図。
【符号の説明】
1 ごみ処理場 2 土壌 3 排水口 4 排水路 5,6,7 排水溝 8 防水シ−ト 9,11 ごみ 10,12 キャピングシ−ト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面に汚水処理場に連結された排水口を
    有するごみ処理場に、ごみを堆積し、その上にアルカリ
    性水溶液によって加水分解するポリマ−からなる膜状物
    を被覆し、雨水を平準化してごみ中に流入させ排水口か
    ら汚水処理場に送ることを特徴とするごみ処理方法。
  2. 【請求項2】 底面に汚水処理場に連結された排水口を
    有するごみ処理場に、ごみを堆積し、その上にアルカリ
    性水溶液によって加水分解するポリマ−からなる膜状物
    を被覆し、さらにその上に織布、不織布、編み物、網状
    物又は穴あき膜状物を被覆し、雨水を平準化してごみ中
    に流入させ排水口から汚水処理場に送ることを特徴とす
    るごみ処理方法。
  3. 【請求項3】 底面に汚水処理場に連結された排水口を
    有するごみ処理場に、ごみを堆積し、その上に織布、不
    織布、編み物、網状物又は穴あき膜状物を被覆し、さら
    にその上にアルカリ性水溶液によって加水分解するポリ
    マ−からなる膜状物を被覆し、雨水を平準化してごみ中
    に流入させ排水口から汚水処理場に送ることを特徴とす
    るごみ処理方法。
  4. 【請求項4】 前記ごみ処理場の側面が階段状でその平
    面部に排水溝を有し、前記底面及び側面上には防水性シ
    −トが敷設されている請求項 1ないし3のいずれか1項
    に記載のごみ処理方法。
  5. 【請求項5】 前記アルカリ性水溶液によって加水分解
    するポリマ−は、ポリカプロラクトン、ヒドロキシ酪酸
    とヒドロキシ吉草酸からなる共重合体、脂肪酸系ポリエ
    ステル又は乳酸系ポリエステルである請求項1ないし4
    のいずれか 1項に記載のごみ処理方法。
  6. 【請求項6】 アルカリ性水溶液によって加水分解する
    ポリマ−からなることを特徴とする膜状物又は該膜状物
    を織布、不織布、編み物、網状物又は穴あき膜状物に積
    層したことを特徴とする積層体。
JP7223935A 1995-08-31 1995-08-31 ごみ処理方法 Pending JPH0966272A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008093614A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Taiyo Kogyo Corp キャッピング層、及びその製造方法

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