JPH05329389A - 廃棄ゴムの粉砕脱硫装置 - Google Patents

廃棄ゴムの粉砕脱硫装置

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JPH05329389A
JPH05329389A JP16439492A JP16439492A JPH05329389A JP H05329389 A JPH05329389 A JP H05329389A JP 16439492 A JP16439492 A JP 16439492A JP 16439492 A JP16439492 A JP 16439492A JP H05329389 A JPH05329389 A JP H05329389A
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grinding
friction
crushing member
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Keiji Nishimura
啓治 西村
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NISHIMURA IND
NISHIMURA SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単に、しかも能率よく廃棄ゴムを粉砕で
き、粉砕工程で廃棄ゴムを加熱して脱硫でき、粉砕と脱
硫とを同時に処理して、多量の廃棄ゴムを低コストに粉
砕する。 【構成】 廃棄ゴムの粉砕脱硫装置は、廃棄ゴムの供給
手段1と、この供給手段1から送り込まれる廃棄ゴムを
加熱して粉砕する加熱粉砕手段2とを備えている。加熱
粉砕手段2は、互いに接近して相対的に回転する第一粉
砕部材9と、第二粉砕部材7とを備え、第一粉砕部材9
と第二粉砕部材7との隙間に、廃棄ゴムを摩擦して粉砕
する摩擦粉砕隙間3を備える。供給手段1から供給され
る廃棄ゴムは、摩擦粉砕隙間3で摩擦されて摩擦熱で加
熱され、脱硫状態で粉砕される。 【効果】 粉砕するときに、摩擦熱で脱硫し、粉砕と同
時に脱硫する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、廃棄ゴムを有効に再
利用できるように脱硫状態で粉砕する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、膨大な量の使用済み廃棄ゴムが発
生している。特に廃タイヤの発生量が極めて多く、これ
を有効に再利用できる省エネルギータイプの装置の開発
が切望されている。
【0003】廃タイヤ等の廃棄ゴムは焼却して廃棄処分
できる。しかしながら、焼却したのでは廃棄ゴムを有効
に再利用できない。また、廃棄ゴムの焼却炉は寿命が短
く、焼却コストが高騰する。さらに、焼却時に悪臭や黒
煙が発生しやすく、大気汚染の原因になる。
【0004】廃棄ゴムを有効に再利用するために、下記
の技術が開発されている。 特開昭54−86518号公報 特開昭55−98235号公報 特開昭56−76439号公報 の公報には、自動車用の廃タイヤの粉末ゴムを、廃酸
ピッチに混合し、120℃以上に加熱して脱酸、脱硫
し、その後、カチオン系乳化剤を添加して乳化組成物と
し、これにスチレン系樹脂エマルジョンを添加して舗装
道路材料とする技術が記載される。
【0005】の公報には、廃タイヤを粉砕した後脱硫
して再生ゴムを製造する方法が記載される。この方法
は、廃タイヤを寸角大に裁断した後、常温下でさらに小
さく粉砕する。粉砕された細粒ゴムは、遠心分離機で繊
維屑を除去する。細粒ゴムに混油して200℃、10〜
20kg/cm2の圧力下で加熱圧縮して脱硫したカス
テラ状とする。さらに、これに増量剤、加硫剤、加硫分
散助剤、軟化剤、加硫促進剤等を添加して混練りし、こ
れを圧延して加硫成形する。
【0006】さらにの公報には、廃タイヤゴムを利用
して射出成形用品に使用する素材を製造する方法が記載
される。この方法は、廃タイヤを粉砕した加硫ゴムの粉
末を脱硫剤で処理する。無定形化した脱硫ゴムに、硫黄
を添加して混練りした後、熱可塑性プラスチックを加
え、加硫温度以上に加熱して混練りして加硫し、これを
成形する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これ等の公報に記載さ
れる廃棄ゴムの再利用技術は、廃棄ゴムを大(5cm〜
10cm)、中(3mm〜2cm)、小(1mm〜2m
m)と数工程を経て粉砕し、その後に脱硫して再利用す
るものである。このように、複雑な工程で微粉砕するの
は、脱硫工程で廃棄ゴムの中心まで均一に脱硫するため
である。したがって、廃棄ゴムの粉砕には非常に手間が
かかり、処理コストが高くなる欠点がある。さらに、粉
砕した廃棄ゴム粉末を脱硫するのにも相当な処理コスト
がかかり、粉砕と脱硫のトータルコストが高くなる欠点
がある。処理コストが高いことが、廃棄ゴムの有効な再
利用を制限している。それは、膨大な発生量の廃棄ゴム
を有効に再利用するには、処理コストが高いと経済的な
採算があわず、特殊な用途にしか使用できないからであ
る。廃棄ゴムの有効な再利用は、処理コストをいかに低
減できるかが、実用化にとって最大の課題である。
【0008】本発明は、このことを実現することを目的
に開発されたもので、本発明の重要な目的は、簡単で能
率よく廃棄ゴムを粉砕でき、さらに、粉砕工程で廃棄ゴ
ムが加熱されて脱硫され、粉砕と脱硫とを同時にして低
コストに多量の廃棄ゴムを処理できる粉砕脱硫装置を提
供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の廃棄ゴムの粉砕
脱硫装置は、前述の目的を達成するために、下記の構成
を備える。廃棄ゴムの粉砕脱硫装置は、廃棄ゴムの供給
手段1と、この供給手段1から送り込まれる廃棄ゴムを
加熱して粉砕する加熱粉砕手段2とを備えている。加熱
粉砕手段2は、互いに接近して相対的に回転する第一粉
砕部材9と、第二粉砕部材7とを備えている。第一粉砕
部材9と第二粉砕部材7との隙間には、廃棄ゴムを摩擦
して粉砕する摩擦粉砕隙間3が設けられている。供給手
段1から供給される廃棄ゴムは、回転する第一粉砕部材
9と第二粉砕部材7の間の摩擦粉砕隙間3で摩擦されて
摩擦熱で加熱され、脱硫状態で粉砕されるように構成さ
れている。
【0010】
【作用】本発明の廃棄ゴムの粉砕脱硫装置は、下記の状
態で効率よく廃棄ゴムを粉砕し、粉砕時に加熱して廃棄
ゴムを脱硫する。 廃棄ゴムを、供給手段1に供給する。 供給手段1は送り込まれた廃棄ゴムを第一粉砕部材
9と第二粉砕部材7の間の摩擦粉砕隙間3に供給する。 摩擦粉砕隙間3に供給された廃棄ゴムは、互いに相
対的回転される第一粉砕部材9と第二粉砕部材7とで摩
擦されながら粉砕される。 摩擦粉砕隙間3を通過する廃棄ゴムは、第二粉砕部
材と第一粉砕部材の表面に密接して効率よく加熱され
る。狭い摩擦粉砕隙間3を通過する廃棄ゴムは、互いに
摩擦して自己発熱し、あるいは、加熱された第一粉砕部
材や第二粉砕部材に密接して摩擦し、効率よく加熱され
る。
【0011】粉砕時に摩擦熱で同時に加熱された廃棄ゴ
ムは、温度むらなく加熱されて均一に脱硫される。さら
に、粉砕と脱硫とを同時に処理するので、極めて能率よ
く廃棄ゴムを連続的に粉砕しつつ脱硫できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を
具体化する為の装置を例示すものであって、本発明の装
置は、構成部品の材質、形状、構造、配置、処理条件等
を下記のものに特定するものでない。本発明の装置は、
特許請求の範囲に於て、種々の変更を加えることができ
る。
【0013】更に、この明細書は、特許請求の範囲を理
解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号
を、「特許請求の範囲」、「作用の欄」、および「課題
を解決する為の手段の欄」に示される部材に付記してい
る。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の
部材に特定するものでは決してない。
【0014】図1と図2の概略断面図に示す廃棄ゴムの
粉砕脱硫装置は、供給手段1と、加熱粉砕手段2とを備
えている。供給手段1は、供給シリンダー4と、スクリ
ュウ軸5と、スクリュウ軸5を回転するモーター6とを
備えている。加熱粉砕手段2は、シリンダー状の第一粉
砕部材9と、円錐状の第二粉砕部材7と、第二粉砕部材
7の回転軸をベアリングを介して取り付けられた移動台
14とを備えている。
【0015】供給シリンダー4は垂直に配設され、その
下端にシリンダー状の第一粉砕部材9を連結している。
供給シリンダー4は、シリンダー状の第一粉砕部材9と
に直列に接続している。供給シリンダー4は、内部に2
本のスクリュウ軸5を内蔵する筒状に加工されている。
供給シリンダー4の内面は、スクリュウ軸5のフィンの
外周縁に接近する内径に加工されている。供給シリンダ
ー4の内面と、スクリュウ軸5のフィン外周縁の隙間
は、通常0.1mm〜30mm、好ましくは0.3mm〜20
mmの範囲に調整される。
【0016】供給シリンダー4は、図1の右側に開口し
て、廃棄ゴムの供給ホッパー8を連結している。供給ホ
ッパー8は、2本のスクリュウ軸5の間に廃棄ゴムを供
給するように、2本のスクリュウ軸5の間に連結して開
口されている。
【0017】2本のスクリュウ軸5は、供給シリンダー
4の内部に、回転自在に配設されている。2本のスクリ
ュウ軸5は、モーター6でもって互いに反対方向に回転
されて、供給ホッパー8に投入された廃棄ゴムを粉砕し
ながら第一粉砕部材9に圧送する。従って、スクリュウ
軸5の表面には、螺旋状のフィン10を設けている。ス
クリュウ軸5のフィン10は、互いに逆ピッチの螺旋状
となっており、フィン10を互いに噛み合わせる状態で
スクリュウ軸5を回転して、廃棄ゴムを第一粉砕部材9
に移送する。図に示す2本のスクリュウ軸5は、フィン
10の間に隣接するスクリュウ軸5のフィン10を案内
している。図示しないが、2本のスクリュウ軸は、フィ
ンの外周を互いに接近させる状態、いいかえると、フィ
ンの間に隣接スクリュウ軸のフィンを挿入させない状態
で、シリンダー内に配設することもできる。この場合、
2本のスクリュウ軸は、別々のモーターで異なる回転速
度で回転させることができる。回転速度が異なる2本の
スクリュウ軸は、フィンが接近する部分で、供給される
廃棄ゴムを切断、破砕して移送することができる。
【0018】このように、2本のスクリュウ軸5を内蔵
する供給シリンダー4は、1本のスクリュウ軸5を内蔵
する供給手段1に比較して、効率よく廃棄ゴムを移送で
きる特長がある。また、2本のスクリュウ軸5は、フィ
ン10の噛み合う部分で、廃棄ゴムを裁断して、効率よ
く圧送できる特長もある。このため、長い紐状、シート
状、袋状等の廃棄ゴムをそのまま供給でき、また、色々
の形状の廃棄ゴムを、次の工程で効率よく摩擦できる形
状も実現する。
【0019】2本のスクリュウ軸5は、上端に、互いに
噛み合って反対方向に回転される歯車を固定している。
一方のスクリュウ軸5をモーター6に連結し、モーター
6でもって、両方のスクリュウ軸5を回転駆動する。た
だ、図示しないが、2本のスクリュウ軸に別々にモータ
ーを連結して駆動することも可能である。
【0020】供給ホッパー8は、ここに供給された廃棄
ゴムを自重で供給手段1に滑り込ませるように、下面を
供給シリンダー4に向けて下り勾配に傾斜している。供
給ホッパー8に投入された廃棄ゴムは、それ自体の自重
でスクリュウ軸5の側面に押圧され、スクリュウ軸5が
廃棄ゴムを側面から掻き取るようにして、加熱粉砕手段
2に供給する。廃棄ゴムがスクリュウ軸5の側面に押圧
される力は、供給ホッパー8の底面に対する勾配で調整
できる。供給ホッパー8の底面が垂直に近付くと、廃棄
ゴムがスクリュウ軸5に押圧される力が強くなり、反対
に、供給ホッパー8の底面が水平に近付くと押圧力は弱
くなる。供給ホッパー8の底面の水平面に対する傾斜角
は、通常40〜80度、好ましくは45〜70度の範囲
に調整される。
【0021】第一粉砕部材9はシリンダー状で、内面に
摩擦開口11を開口している。摩擦開口11は、廃棄ゴ
ムを摩擦して加熱し、粉砕すると同時に脱硫する。摩擦
開口11は、廃棄ゴムを加熱粉砕した後、下端から排出
する。摩擦開口11は、下端の開口端に向かって断面積
が大きくなるテーパー状に開口されている。この形状の
摩擦開口11は、廃棄ゴムを能率よく粉砕でき、また、
供給された廃棄ゴムの種類や付着含有水分によって発熱
状態を調整できる特長がある。
【0022】内面に摩擦開口11を開口した第一粉砕部
材9と、第二粉砕部材7の横断面形状を図3に示してい
る。この図に示すように、摩擦開口11には、複数条の
溝12を設けている。溝12は、摩擦開口11の内面に
軸方向に延長して設けられている。溝12は、摩擦開口
11の内面に、5〜50条設けられる。溝12の深さと
幅とは1〜10mmの範囲に設計される。溝12の断面形
状は、図3に示すように、横断面形状が半円状、あるい
は、図示しないが、方形状、台形状とすることができ
る。このように、溝12が設けられた摩擦開口11は、
廃棄ゴムのスリップを少なくして、効率よく自己発熱で
きる。ただ、廃棄ゴムは摩擦抵抗が大きいので、必ずし
も溝12を設ける必要はない。
【0023】ところで、この粉砕脱硫装置は、廃棄ゴム
を完全に脱硫して粉砕するのを理想とするが、必ずし
も、廃棄ゴムを脱硫温度以上に加熱して完全に脱硫する
必要はない。廃棄ゴムを、一部脱硫する状態で粉砕する
ことも可能である。廃棄ゴムの脱硫状態は、廃棄ゴムの
加熱温度で制御できる。廃棄ゴムを十分脱硫するには、
加熱温度を200℃以上、好ましくは250℃以上に加
熱する。廃棄ゴムの脱硫温度は、合成ゴムよりも天然ゴ
ムが低い。合成ゴムは250〜350℃に加熱して十分
に脱硫できる。天然ゴムは合成ゴムよりも約100℃低
温で脱硫できる。
【0024】廃棄ゴムの加熱温度は、摩擦粉砕隙間を調
整し、第一粉砕部材と第二粉砕部材の相対回転速度を調
整し、さらに、第一粉砕部材と第二粉砕部材の加熱温度
を調整して制御できる。摩擦粉砕隙間を狭くし、第二粉
砕部材の回転速度を速くし、第一粉砕部材または第二粉
砕部材の加熱温度を高くして、廃棄ゴムの加熱温度を高
くできる。
【0025】シリンダー状の第一粉砕部材9の摩擦開口
11には、これと同軸に円錐状の第二粉砕部材7を配設
している。第二粉砕部材7を図3と図4とに示してい
る。これ等の図に示す第二粉砕部材7は、先端を細くし
たテーパー状で、表面には、軸方向に延長して4本の凸
条13を設けている。凸条13は、加熱粉砕隙間に送り
込まれた廃棄ゴムを摩擦して粉砕、脱硫して強制的に排
出する。凸条13は、図3に示すように、第二粉砕部材
7の軸方向に対して傾斜している。傾斜角βは、加熱粉
砕隙間で粉砕された廃棄ゴムの排出状態を決定する。傾
斜角βが大きいと、加熱粉砕隙間の廃棄ゴムは速やかに
排出される。このため、廃棄ゴムの粉砕処理能力が大き
くなる。反対に、傾斜角βが小さいと、加熱粉砕隙間に
おける廃棄ゴムの通過時間が長くなる。このため、廃棄
ゴムを高い温度で充分に粉砕、脱硫できる。凸条13の
傾斜角は、廃棄ゴムの処理能力と粉砕、脱硫状態とを考
慮して最適値に調整される。傾斜角は通常1〜15度、
好ましくは2〜10度範囲に設計される。4本の凸条1
3は廃棄ゴムの材質や形状によって、本数を少なくある
いは多くすることができる。
【0026】また、傾斜した凸条13は、第二粉砕部材
7が回転して、加熱粉砕隙間3から廃棄ゴムを強制的に
排出する。このため、凸条13の傾斜方向は、図4に示
すように、第二粉砕部材7が回転すると、加熱粉砕隙間
から廃棄ゴムを強制的に排出する方向に設計されてい
る。
【0027】さらに、凸条13の横断面の拡大図を図5
に示している。この図に示す凸条13は、前側面13A
と後側面13Bとで勾配が異なり、前側面13Aは緩や
かな上り勾配の傾斜面で、後側面13Bは前側面13A
よりも急峻な下り勾配の降下面をしている。
【0028】前側面13Aは、次第に勾配が急峻となる
曲面状をしている。好ましくは、凸条の前側面13A
は、所定の曲率半径で湾曲する曲面をしている。凸条の
前側面13Aの傾斜部分の長さLは、凸条の高さHを考
慮して最適値に調整される。また、凸条の高さHは、第
二粉砕部材7の先端に向かって次第に低くなるが、最も
高い部分で、3〜40mmに設計される。
【0029】第二粉砕部材7の先端は、スクリュウ5の
先端に接近する。第二粉砕部材7は、軸受を介して後端
を供給シリンダー10に回転できるように支承してい
る。第二粉砕部材は、先端をスクリュウ軸に連結するこ
とも可能である。この場合、図の鎖線で示すように、第
二粉砕部材の先端にスクリュウ軸5の先端を挿入する。
第二粉砕部材7は、スクリュウ軸5とは別のモーター1
5で回転駆動される。第二粉砕部材7とスクリュウ軸5
とは異なる回転速度で回転できるように、スクリュウ軸
5の先端は、第二粉砕部材7の中心に回転自在で、しか
も、軸方向に移動できるように挿入されている。従っ
て、第二粉砕部材7の中心には、スクリュウ軸5の先端
を回転自在に挿通できる円柱状の孔が設けられている。
スクリュウ軸5の先端は、第二粉砕部材7の孔に回転自
在に挿入できる円柱状をしている。
【0030】第二粉砕部材7とスクリュウ軸5とは、一
直線状に連結されている。第二粉砕部材7は、軸方向に
移動できるように移動台14に支承されている。第二粉
砕部材7は、移動台14によって軸方向に移動される。
従って、第二粉砕部材7は、移動台14に支承されてい
る。
【0031】移動台14は、基台に移動自在にセットさ
れている。移動台14は、基台に設けられたアリ溝(図
示せず)に摺動自在に搭載されている。アリ溝は、第二
粉砕部材7及びスクリュウ軸5の軸方向に延長して設け
られている。移動台14は、位置制御手段(図示せず)
によって軸方向に移動される。移動台によって第二粉砕
部材7が第一粉砕部材9に挿入されると、摩擦粉砕隙間
3が狭くなる。反対に移動台によって第二粉砕部材7が
第一粉砕部材9から引き抜かれると、摩擦粉砕隙間3が
広くなる。移動台の停止位置は、廃棄ゴムを最適な状態
に粉砕できる位置に調整される。摩擦粉砕隙間3を狭く
すると、廃棄ゴムの加熱温度が高くなり、第二粉砕部材
7の回転トルクが大きくなる。摩擦粉砕隙間3を広くす
ると、加熱温度は低くなり、第二粉砕部材7の回転トル
クが低く、多量の廃棄ゴムを排出できる。
【0032】図1ないし図2に示す粉砕手段は、廃棄ゴ
ムを自己発熱させて粉砕するので、第一粉砕部材9には
必ずしもヒータ等の加熱手段を必要としない。ただ、こ
の部分にヒータを装備することによって、廃棄ゴムをよ
り効率よく加熱、粉砕、脱硫することもできる。
【0033】以上の図に示す粉砕装置は、2本のスクリ
ュウ軸4に2本の第二粉砕部材7を同軸に配設してい
る。ただ、複数のスクリュウ軸で廃棄ゴムを移送し、こ
れを1カ所に集合して1本の第二粉砕部材で摩擦、粉砕
することも可能である。
【0034】さらに、図6に示す粉砕装置は、供給シリ
ンダー4を水平面に対して約45度に傾斜している。供
給シリンダー4の上側に供給ホッパー8を連結してい
る。この構造の粉砕装置は、供給シリンダー4の傾斜角
を調整して、廃棄ゴムをスクリュウ軸5に押圧する力を
調整できる。供給シリンダー4を水平に近付けると、廃
棄ゴムは自重によって強い力でスクリュウ軸5に押圧さ
れる。反対に供給シリンダー4を垂直に近付けると、自
重が作用する力の方向と、供給シリンダー4とが平行に
なって、自重による押圧力が弱くなる。供給シリンダー
4を水平にして、廃棄ゴムがスクリュウ軸5を押圧する
力が強すぎると、供給ホッパー8に投入された廃棄ゴム
は、一時にスクリュウ軸5に噛み込まれて圧送され、加
熱粉砕手段2に定量供給できなくなる。このため、傾斜
して配設される供給シリンダー4は、好ましくは、水平
面となす角度αを20度以上、好ましくは30度以上、
さらに好ましくは40度以上に調整する。
【0035】さらに図7は、供給手段1と第一粉砕部材
9とを水平に配設して、廃棄ゴムを水平方向に移送する
廃棄ゴムの粉砕脱硫装置を示している。この装置は、供
給手段を供給シリンダー4と、同一水平面内に並べられ
たスクリュウ軸6とロータリーカッタ16とで構成され
ている。従って、供給シリンダー4は、2本の軸を収納
できる筒状に作られている。
【0036】スクリュウ軸5は、供給シリンダー4の内
部に回転自在に配設されている。スクリュウ軸5は、モ
ーター4で回転されて、供給ホッパー8から供給シリン
ダー4に送り込まれた廃棄ゴムを圧送する。
【0037】スクリュウ軸5と平行に配列されたロータ
リーカッタ16は、供給ホッパー8から供給された廃棄
ゴムを、スクリュウ軸5とで小さく切断して、第一粉砕
部材9に圧送する。従って、ロータリーカッタ16の表
面には縦に延長して、複数の凸条17が設けられ、全体
の形状がスプライン状に加工されている。凸条17の先
端縁、言い替えると、凸条17の山部の頂上縁は、スク
リュウ軸5のフィンの先端縁に接触ないしは、極めて接
近し、スクリュウ軸5のフィンとロータリーカッタの凸
条17とで廃棄ゴムを挟んで切断する。
【0038】ロータリーカッタ16には、図示しない
が、スプライン状でなく、多数の短い凸条を、軸方向に
延長して千鳥に配列したものも使用できる。ロータリー
カッタ16は、スクリュウ軸5とで挟んで廃棄ゴムを切
断するように、スクリュウ軸5に対して反対に回転され
る。図7に示す減容装置は、ロータリーカッタ16とス
クリュウ軸5とが歯車18を介して互い反対に回転され
る。
【0039】供給シリンダー4の内形は、スクリュウ軸
5のフィン先端およびロータリーカッタ16の凸条先端
縁が、例えば、0.1〜5mmに接近する形状に加工され
ている。このように、スクリュウ軸5と平行なロータリ
ーカッタ16を内蔵する供給シリンダー4は、供給され
た廃棄ゴムを裁断して第一粉砕部材9に圧送するので、
長い紐状、シート状、袋状等の廃棄ゴムをそのまま供給
でき、また、色々の形状の廃棄ゴムを、次の工程で効率
よく摩擦して、粉砕、脱硫できる特長がある。に
【0040】さらに、図7に示す装置は、移動台15を
直動手段19によって軸方向に移動されている。直動手
段19は、サーボモーター19Cと、サーボモーター1
9Cで回転されるピニオン19Dと、ラック19Eと、
制御部材19Bとを備えている。サーボモーター19C
は、正逆に回転できるモーターで、基台に固定されてお
り、回転軸にピニオン19Dが固定されている。ラック
19Eは一端が移動台3に連結されており、ピニオン1
9Dに噛み合っている。
【0041】この構造の直動手段19は、制御部材19
Bでサーボモーター19Cを回転して、ラック19Eを
軸方向に移動し、移動台3が前後に移動する。制御部材
19Bは、モーター6の運転電流を検出し、あるいは、
第一粉砕部材9や第二粉砕部材7を介し、またはこれ等
を介することなく直接に廃棄ゴムの加熱温度を検出し、
さらに、排出される廃棄ゴムの状態を検出して、移動台
15を軸方向に移動させる。移動台3が第二粉砕部材7
を第一粉砕部材9に挿入させると、摩擦粉砕隙間が狭く
なり、廃棄ゴムの加熱温度が高くなる。
【0042】
【発明の効果】本発明の廃棄ゴムの粉砕脱硫装置は、従
来から廃棄ゴムの粉砕処理に使用されているクラッカー
ロル、バンバリミキサー、加圧ニーダー等の加圧、粉
砕、混練り装置とは全くことなる構造をしている。本発
明の装置は、廃棄ゴムを粉砕するのと同時に、廃棄ゴム
を摩擦熱で加熱して、脱硫できる特長がある。すなわ
ち、本発明の装置は、粉砕と脱硫とを同時に処理できる
特長がある。さらに、本発明の装置は、従来の粉砕機の
ように、廃棄ゴムを刃物で切断して粉砕するのではな
い。廃棄ゴムは、摩擦熱で加熱されてすりつぶされる状
態で粉砕される。このため、粉砕された廃棄ゴムは、単
に小さい粒状に裁断されのではなく、再利用に理想的な
状態、すなわち微分末を集合した状態となって排出され
る。
【0043】さらにまた、本発明の廃棄ゴムの粉砕脱硫
装置は、粉砕するときに発生する摩擦熱を有効に利用し
て、廃棄ゴムを加熱して脱硫する。すなわち、摩擦熱
は、廃棄ゴムを効率よく粉砕すると共に、粉砕した廃棄
ゴムを均一に加熱して、むらなく脱硫できる特長があ
る。とくに、互いに接近する狭い摩擦粉砕隙間で摩擦し
て粉砕される廃棄ゴムは、従来のように粒状のゴムを表
面か加熱するのに比較して、内部まで均一に加熱できる
特長がある。したがって、排出される廃棄ゴムは、粉砕
時に均一に脱硫される特長がある。
【0044】このように、本発明の廃棄ゴムの粉砕脱硫
装置は、1台の装置で、粉砕と脱硫とを同時にできるの
で処理プラントのコストを著しく低減でき、さらに、粉
砕時に発生する摩擦熱を有効に利用するので、ランニン
グコストも低減でき、廃棄ゴムを極めて安価に、粉砕し
て脱硫できる特長がある。
【0045】さらに、本発明の廃棄ゴムの粉砕脱硫装置
は、第一粉砕部材と第二粉砕部材とで廃棄ゴムを摩擦し
て粉砕、脱硫するので、小型の装置を使用して処理能力
を大きくでき、コンパクトな装置で処理能力を大きくで
きる特長も実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す廃棄ゴムの粉砕脱硫
装置の断面図
【図2】 本発明の一実施例を示す廃棄ゴムの粉砕脱硫
装置の断面図
【図3】 第一粉砕部材と第二粉砕部材の横断面図
【図4】 第二粉砕部材の側面図
【図5】 第一粉砕部材と第二粉砕部材の要部拡大断面
【図6】 本発明の他の実施例を示す粉砕脱硫装置の断
面図
【図7】 さらに本発明の他の実施例を示す粉砕脱硫装
置の断面図
【符号の説明】
1…供給手段 2…加熱粉砕手段 3…摩擦粉砕隙間 4…供給シリンダー 5…スクリュウ軸 6…モーター 7…第二粉砕部材 8…供給ホッパー 9…第一粉砕部材 10…フィン 11…摩擦開口 12…溝 13…凸条 14…移動台 15…モーター 16…ロータリーカッ
タ 17…凸条 18…歯車 19…直動手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄ゴムの供給手段(1)と、この供給手
    段(1)から送り込まれる廃棄ゴムを加熱して粉砕する加
    熱粉砕手段(2)とを備えており、加熱粉砕手段(2)は、互
    いに接近して相対的に回転する第一粉砕部材(9)と、第
    二粉砕部材(7)とを備えており、第一粉砕部材(9)と第二
    粉砕部材(7)との隙間には、廃棄ゴムを摩擦して粉砕す
    る摩擦粉砕隙間(3)が設けられており、供給手段(1)から
    供給される廃棄ゴムが、回転する第一粉砕部材(9)と第
    二粉砕部材(7)とで摩擦されて摩擦熱で加熱され、脱硫
    状態で粉砕されるように構成されたことを特徴とする廃
    棄ゴムの粉砕脱硫装置。
JP4164394A 1992-05-30 1992-05-30 廃棄ゴムの粉砕脱硫装置 Expired - Lifetime JPH0790176B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012511417A (ja) * 2008-12-12 2012-05-24 ベツケル,アルノー 供給シュートの軸に対して傾けられたロータを有している小型粉砕機

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5131463A (ja) * 1974-09-11 1976-03-17 Ricoh Kk Jidoshiitokyokyusochi

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