JPH0532751B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (1) 発明の目的 （産業上の利用分野） この発明は電子写真複写機、同プリンタなど静
電転写プロセスを利用する画像形成装置に関する
ものである。

（従来技術と解決すべき課題） 像担持体表面の感光層に形成された可転写のト
ナー像を、転写帯電器を有する転写部位において
紙を主とする転写材に転写し、ついで該転写材を
像担持体から分離するように構成した画像形成装
置は従来から周知である。

この種の装置においては、転写帯電器によつて
転写材に電荷をあたえるようになつているため
に、両者の間に静電吸着力が作用して密着傾向と
なるので転写材を積極的に像担持体から分離させ
る必要がある。

分離手段としては、分離ベルト、分離コロ、分
離爪などをもちいる機械的手段、分離帯電器によ
つて、転写材に転写時とは反対極性の電荷をあた
えて転写材の除電をおこない、像担持体との吸着
作用を徐き、転写材自体の弾性、腰の強さを利用
して分離をおこなうような静電分離手段などがす
でに幾多提案されている。

前述のような機械的手段は不安定なトナー像を
乱さないように構成する必要があり、また近来に
おけるように次第に画像形成装置が小型可してく
ると、分離手段が相対的に大型化せざるを得ない
ので、次第に前記のような静電的な分離手段が採
用されるようになつてきている。

しかしながら、このような分離手段も、その作
動に要するコロナ帯電器、高圧ユニツトやケーブ
ル、コネクタなどを必要とし、また像担持体から
の分離を、単に転写材自体の特性に依存するだけ
では、環境の変化によつては除電が不十分となる
こともあり、とくに腰の弱い薄葉紙に対しては万
全とは云い難かつた。

本発明は以上のような事態がかんがみてなされ
たものであつて、構成が簡単で如何なる事態にも
転写材を常に良好に除電出来るような画像形成装
置を提供することを目的とするものである。

(2) 発明の構成 （課題を解決する技術手段、その作用） 上記の目的を達成するため、本発明は、像担持
体と、像担持体上に形成された現像像を静電的に
転写材に転写する転写帯電手段と、転写後、転写
材を除電する除電手段とを有する画像形成装置に
おいて、前記除電手段は、転写材を除電する複数
の放電尖端を有する除電部材であつて、絶縁体に
よつて挟まれて形成される空間に設けられた除電
部材をそなえ、前記絶縁体に挟まれて形成される
空間は像担持体に向かつて増加することを特徴と
するものである。

このように構成することによつて、極めて簡単
な構成で、特別の付加機構必要とせず、転写材を
良好に除電する画像形成装置、とくに除電部材で
像担持体から転写材の分離除電を行う場合、近来
における画像形成装置の小型化にともなう像担持
体の小径化にもよく対応して確実に転写材の分離
を可能とする画像形成装置を提供することを可能
とするものである。

（実施例の説明） 第５図は本発明を適用する複写機の構成を示す
側断面図であつて、本体内に回転自在に支持され
た円筒状の感光体７の周縁には、帯電器８、現像
器、クリーニング装置１５、本体頂部に載置され
た原稿（不図示）を光源１６で照射し、その反射
光を前記感光体に結像して静電潜像を形成するた
めのレンズアレイ９などをそなえている。

なお図示の複写機は、前記帯電器、現像器、ク
リーナなどが一体となつてカートリツジ１０を形
成して複写器本体に対して着脱できるようになつ
ているが、本発明がこのようなものに限定される
ものではなく、各種の画像形成装置に適用できる
ものであることは論をまたない。

以上のような画像形成手段によつて形成された
トナー像は感光体の矢印Ａ方向への回転にともな
つて転写帯電器５、分離装置１をそなえている転
写分離部位にいたる。一方、転写材は、レジスト
ローラ１１によつて感光体上の画像とタイミング
をあわせ、通路１２を経て前記転写分離部位に供
給され、当該部位において感光体に当接ないし近
接して転写され、ついで分離装置によつて感光体
から分離されて次工程にいたる。

つぎに転写のさいに転写材にあたえられた電荷
を除去する分離装置について説明する。第１図は
前記の複写機転写分離部位を拡大して示したもの
であつて、矢印Ｂ方向に進行する転写材６の進行
方向にみて図示のように転写帯電器５の下流側に
分離装置１が隣接配置してある。

転写帯電器５は、帯電線５ｂとこれを囲繞する
ように配された導電性材料からなるシールド５ａ
とからなり、これに隣接して分離装置１が配設さ
れている。

分離装置１は、互に適宜の間隔をへだてて配さ
れて紙面垂直方向にのびる２個の絶縁部材１ａ，
１ｂならびにこれら両者の間に挟まれていて、第
２Ａ図にしめすように、先端を外部に露出する多
数の導電性除電針２を埋設した絶縁部材２ａとか
ら構成されている。さらに、図示のように前記絶
縁部材１ａ，１ｂはいずれも前記シールド５ａよ
りも高く感光体表面に近接する位置にあり、また
前記両絶縁部材間の距離は其の底部巾ａが小さ
く、上面開放部巾ｂが大きくなるよう拡開状に形
成されている。このように拡開状に形成すること
によつて分離に要する印加電圧を低めることがで
きる。また、絶縁部材で形成される空間が感光体
に向かつて増加することにより、この空間に除電
針からの放電イオンが滞留することがない。さら
に、絶縁部材表面にイオン生成物が付着しても絶
縁部材で囲繞形成されている空間が増大している
ので放電が妨げられることがないので、効率の良
い除電ができ、また、除電針による除電電荷の流
れを絶縁部材により転写材の所望部位に集中させ
得るとともに、転写材移動方向上流側の転写帯電
器と除電針とのリークを防止できる。

第２Ｂ図は除電針の他の実施例をしめすもので
あつて、このものにあつては、導電性材料からな
る除電部材２′を鋸歯状に形成し、その多数の先
鋭端部を絶縁部材２ａから外部に突出構成したも
のである。

第３図はさらに他の実施例を示すもので、この
ものにおいては、転写帯電器のシールドの一部、
分離装置側の部分を絶縁材料として、これを分離
装置の一方の絶縁部材と共用せしめている。

第４図は本発明のさらに他の実施例を示すもの
であつて、第１図のものとほぼ同一の構成をそな
えた転写帯電器５、転写材の走行方向流側に絶縁
部材１ａを配設し、その一面に除電針２が固定し
てある。

さらに、絶縁部材１ａの下流側には、分離した
転写材を搬送する。たとえばウレタンゴムなどの
絶縁材からなる搬送ベルト１３を除電針に近接配
置してあり、これによつて除電針周囲に空間を形
成してある。

(3) 発明の効果 本発明は以上のような構成をそなえており、小
型の複写機、したがつて小径の感光体に対しても
安定性にすぐれ、集積度の高い転写材の除電を行
える画像形成装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例をしめす要部の側断面
図、第２Ａ図は除電針の実施態様をしめす一部の
端面図、第２Ｂ図は除電針の他の実施態様をしめ
す一部の端面図、第３，４図は本発明の他の実施
例をしめす要部の側面図、第５図は本発明を適用
すべき複写機の構成を略示する側面図である。 １……分離装置、１ａ，１ｂ，２ａ……絶縁部
材、２，２′……除電針、５……転写帯電器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 像担持体と、像担持体上に形成された現像像
   を静電的に転写材に転写する転写帯電手段と、転
   写後、転写材を除電する除電手段とを有する画像
   形成装置において、 前記除電手段は、転写材を除電する複数の放電
   尖端を有する除電部材であつて、絶縁体によつて
   挟まれて形成される空間に設けられた除電部材を
   そなえ、前記絶縁体に挟まれて形成される空間は
   像担持体に向かつて増加することを特徴とする画
   像形成装置。