JPH05327274A - 電磁波シールド材 - Google Patents

電磁波シールド材

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JPH05327274A
JPH05327274A JP3113132A JP11313291A JPH05327274A JP H05327274 A JPH05327274 A JP H05327274A JP 3113132 A JP3113132 A JP 3113132A JP 11313291 A JP11313291 A JP 11313291A JP H05327274 A JPH05327274 A JP H05327274A
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JP
Japan
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amorphous alloy
alloy layer
electromagnetic wave
cobalt
iron
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Pending
Application number
JP3113132A
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English (en)
Inventor
Masaharu Oda
雅春 小田
Yoshihiro Sako
佳弘 佐古
Mayumi Ando
真由美 安藤
Rikishi Takada
力士 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁波シールド材の磁界シールド性を改善す
ること。 【構成】 高透磁率非晶質合金層を形成した良導電性繊
維。良導電性繊維としてはプラスチック繊維表面に良導
体とめっきしたものが好適に使用でき、好適な非晶質合
金層は鉄系合金をりんなどを添加した浴でめっきするこ
とによって形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁波シールド材に係
る。この電磁波シールド材はCRT(陰極線管)、プラ
ズマ、EL(エレクトロルミネッセンス)等のディスプ
レイより発生する電磁波、特に磁場に起因する電磁波障
害を遮蔽することができる電磁波シールドフィルター用
材料として利用できる。
【0002】
【従来の技術】電子機器の応用拡大に伴い、これらの機
器より発生する電磁波の障害対策をたてることが必要と
なってきた。このため電子機器あるいはその周辺機器部
品などに対する電磁波遮蔽対策として、銅やアルミニウ
ムまたはニッケル、鉄、しんちゅうなどの粉末や短繊維
フレークなど導電性材料を合成樹脂に混和したものを所
用の形状に形成して電子機器を覆い、電磁波を遮蔽する
方法が考案され、応用されている。
【0003】また、CRT、プラズマ、EL等のディス
プレイより発生する電磁波のシールドは、導電性メッシ
ュをフィルターとして用いたり、さらにこの導電性メッ
シュを透明樹脂板に埋め込むなどの方法が応用されてい
る。導電性メッシュを構成する繊維としては、銅、アル
ミニウム、ニッケルの金属やポリエステルなどの繊維に
ニッケルなどをめっきしたものが用いられている。
【0004】しかしながら、これらの導電性材料あるい
は導電性メッシュは、電界のシールド効果はあるが磁界
のシールド効果は低い。特に低周波側の磁界波のシール
ド効果が低い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、C
RT、プラズマ、EL等のディスプレイより発生する電
場、磁場のいずれに対しても高い遮蔽効果を有する電磁
波シールド材を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、高透磁率非晶合金層を少なくとも一層有
する良導電性繊維からなることを特徴とする電磁シール
ド材を提供する。現在、種々の電磁波シールド材が開発
されているが、電場、磁場の両方を広い周波数帯域で遮
蔽する有効な方法は少ない。
【0007】銅、アルミニウム、銀などは良導体であ
り、電磁波、特に電界波の遮蔽効果が極めて高い材料で
あることは以前から注目されており、実際に電磁波シー
ルド材として実用化されているが、磁界波のシールド効
果は殆どない。これは、これらの良導体が透磁率、飽和
磁化などの磁性材料の特性を持たないためである。本発
明者らは、繊維に良導電性と共に軟磁性特性を付与する
ことを目的として、(良導電性)繊維表面に高透磁率非
晶質合金層を形成することで電場と磁場のシールド効果
が共に優れた電磁波シールド材を得ることに成功した。
【0008】本発明の電磁波シールド材料の構造例を図
1に示す。ポリエステルなどの繊維1の表面にニッケル
などの良導電層2を形成した良導電性繊維を使用し、こ
のような良導電性繊維の表面に非晶質合金層3を形成し
た。この電磁波シールド材は、良導電層2と非晶質合金
層3で、層構造を形成しており、渦電流および反射損失
などの損失を大きくできる。また、図1に示す構造にす
ることにより、非晶質合金繊維の電磁波シールド材と比
べて柔軟性があり取扱いが容易となり、実用上優れてい
る。図1は、良導電性層上に非晶質合金層を形成してい
るが、形成順序は逆でもよく、また良導電層と非晶質合
金層の2層構造であるが高度な磁気シールドを要請され
る用途には多層構造を採用してもよい。
【0009】非晶質合金層は、蒸着法、スパッタリング
法、電析法など様々な方法で形成できる。これらの形成
方法のうち、電析法では、単独で電析できないとされる
タングステンやニオブも鉄属元素との誘起共折により導
体として用いることができる。非晶質合金を形成する金
属は、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、金、銅、アル
ミニウム、チタン、テルル、銀、白金、亜鉛、錫、鉛な
どでよい。
【0010】本発明において「高透磁率」とは、良導電
性材料の透磁率より実質的に高い透磁率という程度の意
味である。合金を非晶質化することによりこれが可能に
される。例えば、鉄において最大透磁率は5000程度であ
るが、鉄も非晶質化することにより10万以上とすること
ができる。これらの金属成分のうち、特に鉄族元素を主
成分とする非晶質合金は高透磁率、高磁束密度、低保磁
力といった優れた軟磁性的性質を示し、磁気シールド材
料としての特性を効果的に発揮しうるので好ましい。
【0011】本発明において、特に磁気シールド特性に
注目する場合には、非晶質合金薄膜被覆材としては鉄ま
たはコバルト基系が好ましい。特に、鉄−コバルト(C
o 94%)合金は好適である。本発明の電磁波シールド材
を作る好ましい方法としては、非晶質合金薄膜形成用金
属イオンを含むめっき浴中に良導電性メッシュを浸漬
し、該良導電性メッシュを陰極とし、白金などを陽極と
して電圧を印加することにより、良導電性メッシュ上に
非晶質合金を電析する方法などがある。非晶化のために
はめっき浴中に亜りん酸ナトリウムなどの亜りん酸塩を
0.02〜0.5mol /l加え電析を行うことが好ましい。こ
れにより例えばCo /Fe 系の電析膜中にりんが5〜20
at%混入し、非晶質化する。また、めっき中に磁場を印
加して磁気特性を改善することもできる。このようにし
てめっきされたメッシュ状物は熱処理を施すことによっ
て非晶質合金層の磁気特性を改善することもできる。ま
た場合によっては磁場中で熱処理することも有効であ
る。
【0012】非晶質合金層の膜厚は、めっき時間に依存
するので変化させることが可能である。被めっき体であ
る導電性メッシュは、良導電性を有するものであれば何
でも用いることができる。本発明の電磁波シールド材の
繊維に良導電性を付与する方法は、良導電性材料製の繊
維を用いるか、プラスチック繊維等の繊維表面に良導電
性層を形成するか、又は表面に非晶質合金層を形成後に
良導電性層を形成する。良導電性層の形成方法も、電析
法、蒸着法、スパッタ法等公知の方法によることができ
る。
【0013】
【実施例】
(実施例1)めっき浴槽中に塩化鉄(II)0.1mol /
l、硫酸コバルト(II)0.9mol /l、亜りん酸ナトリ
ウム0.1mol /l、ほう酸0.1mol /l、ヒドロキノン
0.002mol/lからなる組成のめっき液をPH1.4に調整し
て50℃に保持した。
【0014】このめっき浴中へニッケルめっきしたポリ
エステルメッシュを作用極としてコバルトからなる2枚
の対極の間に浸漬した。さらに、この電極間に電流密度
0.05A/cm2 に相当する電圧を6分間印加すると、ニッ
ケルめっきしたポリエステルメッシュ上に、鉄−コバル
ト−りん非晶質合金層が析出した。ポリエステルメッシ
ュは、繊維の直径が35μm、 200メッシュ、表面抵抗が
1.3Ωのものを使用した。
【0015】この非晶質合金層を形成したポリエステル
メッシュの電磁波シールド効果を図2に示す方法で測定
した。すなわち、試料を発信用アンテナ2と受信用アン
テナ3の間に置き、発信機4からの信号をアンテナ2か
ら送り出し、アンテナ3で受信してスペクトロアナライ
ザー5で分析した。アンテナは電界測定用ロットアンテ
ナで、磁界測定用にはループアンテナを使用した。
【0016】図3に電界波シールドの効果を、図4に磁
界波シールドの効果を示す。比較のために、非晶質合金
層を形成することなく、ニッケル層のみを有するポリエ
ステルメッシュを用いて同様の測定を行なった。図3、
図4により、非晶質合金層を形成したことにより電界波
シールド性および磁界波シールド性の両方とも改善され
ているが、特にニッケル層だけでは磁界シールド性が小
さいものが非晶質合金層を形成したことにより実質的な
磁界シールド性の改善が実現されていることがわかる。
【0017】
【発明の効果】本発明の高透磁率非晶質合金層を付与し
た良導性繊維は電界シールド効果と共に磁気シールド効
果に優れ、電磁波シールド材として好適に用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波シールド材料の構造の概略図で
ある。
【図2】電磁波シールド効果の測定方法の概略図であ
る。
【図3】電界波シールドの周波数依存性を示すチャート
である。
【図4】磁界波シールドの周波数依存性を示すチャート
である。
【符号の説明】
1…試料 2,3…アンテナ 4…発信機 5…スペクトロアナライザー
フロントページの続き (72)発明者 高田 力士 東京都中央区京橋二丁目3番19号 三菱レ イヨン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高透磁率非晶合金層を少なくとも一層有
    する良導電性繊維からなることを特徴とする電磁波シー
    ルド材。
JP3113132A 1991-05-17 1991-05-17 電磁波シールド材 Pending JPH05327274A (ja)

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