JPH05327101A - 波長変換レーザ - Google Patents
波長変換レーザInfo
- Publication number
- JPH05327101A JPH05327101A JP12461892A JP12461892A JPH05327101A JP H05327101 A JPH05327101 A JP H05327101A JP 12461892 A JP12461892 A JP 12461892A JP 12461892 A JP12461892 A JP 12461892A JP H05327101 A JPH05327101 A JP H05327101A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- laser
- wavelength conversion
- light
- polarization
- single crystal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 調整の簡単な光学系を有し、しかも発振しき
い値が低い波長変換レーザを提供する。 【構成】 二次の非線形効果を有し、誘導放出断面積に
偏光方向依存性があり、その誘導放出断面積の小さい偏
光を有するレーザ発振光に対してのみ二次の非線形効果
による波長変換の位相整合が取れるNd:MgO:Li
NbO3 単結晶13をダイクロイックミラー11,12
間に配置して構成した共振器内に、レーザ発振光18の
偏光状態を変換するλ/4板14を挿入することによ
り、位相整合の取れる偏光方向と発振し易い偏光方向と
をともに含むレーザ発振モードを形成する。
い値が低い波長変換レーザを提供する。 【構成】 二次の非線形効果を有し、誘導放出断面積に
偏光方向依存性があり、その誘導放出断面積の小さい偏
光を有するレーザ発振光に対してのみ二次の非線形効果
による波長変換の位相整合が取れるNd:MgO:Li
NbO3 単結晶13をダイクロイックミラー11,12
間に配置して構成した共振器内に、レーザ発振光18の
偏光状態を変換するλ/4板14を挿入することによ
り、位相整合の取れる偏光方向と発振し易い偏光方向と
をともに含むレーザ発振モードを形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザ励起第二
高調波発生による小型固体緑色光レーザやパラメトリッ
ク増幅用光学共振器や和周波波長変換素子等として用い
られる波長変換レーザに関するものである。
高調波発生による小型固体緑色光レーザやパラメトリッ
ク増幅用光学共振器や和周波波長変換素子等として用い
られる波長変換レーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の波長変換レーザの一例、こ
こではレーザのゲイン媒質として、ネオジウムと酸化マ
グネシウムを添加したニオブ酸リチウム(Nd:Mg
O:LiNbO3 )を用いた第二高調波発生波長変換レ
ーザを示す。
こではレーザのゲイン媒質として、ネオジウムと酸化マ
グネシウムを添加したニオブ酸リチウム(Nd:Mg
O:LiNbO3 )を用いた第二高調波発生波長変換レ
ーザを示す。
【0003】図2において、1,2は励起光波長( 813
nm)及びレーザ発振光の第二高調波波長( 547nm)を透
過し、レーザ発振波長(1094nm)を反射するダイクロイ
ックミラー、3は図中に示したような結晶軸a,b,c
を有し、両端を光学研磨したNd:MgO:LiNbO
3 単結晶、4はレーザ発振波長のb軸方向の偏波をほぼ
完全に透過するよう調整したブリュースター板であり、
これらは一体となって光学共振器を構成する。また、5
は発振波長 813nmの半導体レーザ、6はNd:MgO:
LiNbO3 単結晶3の温度を調節する温度調節器、7
は励起光、8はレーザ発振光、9は第二高調波である。
nm)及びレーザ発振光の第二高調波波長( 547nm)を透
過し、レーザ発振波長(1094nm)を反射するダイクロイ
ックミラー、3は図中に示したような結晶軸a,b,c
を有し、両端を光学研磨したNd:MgO:LiNbO
3 単結晶、4はレーザ発振波長のb軸方向の偏波をほぼ
完全に透過するよう調整したブリュースター板であり、
これらは一体となって光学共振器を構成する。また、5
は発振波長 813nmの半導体レーザ、6はNd:MgO:
LiNbO3 単結晶3の温度を調節する温度調節器、7
は励起光、8はレーザ発振光、9は第二高調波である。
【0004】このような構成において、半導体レーザ5
でNd:MgO:LiNbO3 単結晶3を励起すると前
述した共振器がレーザ発振し、b軸に平行に偏波した波
長1094nmの光が共振器内に閉じ込められる。Nd:Mg
O:LiNbO3 単結晶のb軸に平行な偏波に対する誘
導放出断面積はc軸に平行な偏波に対する値より小さい
(例えば、T.Y.Fan et al,“Nd:MgO:LiNbO3 spectrosco
py and laser devices”J.Opt.Soc.Am.B,vol.3(1),P140
(1986)参照)が、c軸に平行な偏波でレーザ発振した場
合は、c軸に平行な偏波とb軸に平行な偏波との屈折率
分散特性からレーザ発振光8を基本波とする第二高調波
発生のための位相整合が取れず、b軸に平行な偏波で発
振した場合にのみ温度調節器6で温度制御することによ
り、b軸に平行に偏波したレーザ発振光8とc軸に平行
に偏波した第二高調波との間の位相整合が取れ、高効率
な第二高調波発生が達成できる。図3に本例における励
起強度に対する第二高調波出力特性を示す。
でNd:MgO:LiNbO3 単結晶3を励起すると前
述した共振器がレーザ発振し、b軸に平行に偏波した波
長1094nmの光が共振器内に閉じ込められる。Nd:Mg
O:LiNbO3 単結晶のb軸に平行な偏波に対する誘
導放出断面積はc軸に平行な偏波に対する値より小さい
(例えば、T.Y.Fan et al,“Nd:MgO:LiNbO3 spectrosco
py and laser devices”J.Opt.Soc.Am.B,vol.3(1),P140
(1986)参照)が、c軸に平行な偏波でレーザ発振した場
合は、c軸に平行な偏波とb軸に平行な偏波との屈折率
分散特性からレーザ発振光8を基本波とする第二高調波
発生のための位相整合が取れず、b軸に平行な偏波で発
振した場合にのみ温度調節器6で温度制御することによ
り、b軸に平行に偏波したレーザ発振光8とc軸に平行
に偏波した第二高調波との間の位相整合が取れ、高効率
な第二高調波発生が達成できる。図3に本例における励
起強度に対する第二高調波出力特性を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の波長変換レーザでは、ブリュースター板の精密
な角度調整が必要になるという問題があった。また、c
軸に平行な偏波に対する大きなゲインを利用していない
ので、レーザ発振に必要な励起のしきい値が高いという
問題もあった。
た従来の波長変換レーザでは、ブリュースター板の精密
な角度調整が必要になるという問題があった。また、c
軸に平行な偏波に対する大きなゲインを利用していない
ので、レーザ発振に必要な励起のしきい値が高いという
問題もあった。
【0006】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るためになされたもので、調整の簡単な光学系を有し、
しかも発振しきい値が低い波長変換レーザを提供するこ
とを目的とする。
るためになされたもので、調整の簡単な光学系を有し、
しかも発振しきい値が低い波長変換レーザを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では前記目的を達
成するため、共振器内に配置されるレーザのゲイン媒質
として、二次の非線形効果を有し、誘導放出断面積に偏
光方向依存性があり、その誘導放出断面積の小さい偏光
を有するレーザ発振光に対してのみ二次の非線形効果に
よる波長変換の位相整合が取れる物質を用いた波長変換
レーザにおいて、共振器内にレーザ発振光の偏光状態を
変換する位相板を挿入した波長変換レーザを提案する。
成するため、共振器内に配置されるレーザのゲイン媒質
として、二次の非線形効果を有し、誘導放出断面積に偏
光方向依存性があり、その誘導放出断面積の小さい偏光
を有するレーザ発振光に対してのみ二次の非線形効果に
よる波長変換の位相整合が取れる物質を用いた波長変換
レーザにおいて、共振器内にレーザ発振光の偏光状態を
変換する位相板を挿入した波長変換レーザを提案する。
【0008】
【作用】本発明によれば、共振器内にレーザ発振光の偏
光状態を変換する位相板を挿入したことにより、位相整
合の取れる偏光方向と発振し易い偏光方向とをともに含
むレーザ発振モードを形成でき、調整が簡単になるとと
もに発振しきい値が低くなる。
光状態を変換する位相板を挿入したことにより、位相整
合の取れる偏光方向と発振し易い偏光方向とをともに含
むレーザ発振モードを形成でき、調整が簡単になるとと
もに発振しきい値が低くなる。
【0009】
【実施例】図1は本発明の波長変換レーザの第1の実施
例を示すものである。図中、11,12は励起光波長
( 813nm)及びレーザ発振光の第二高調波波長( 542n
m)を透過し、レーザ発振波長(1084nm)を反射するダ
イクロイックミラー、13は図中に示したような結晶軸
a,b,cを有し、両端を光学研磨したNd:MgO:
LiNbO3 単結晶である。また、14はレーザ発振波
長に合せたλ/4板であり、その光学軸はNd:Mg
O:LiNbO3 単結晶13のb軸から45°の方向を
向いている。また、このλ/4板14はレーザ発振波長
及びその第二高調波波長をほぼ100%透過する反射防
止膜が両面に付けられている。前記ダイクロイックミラ
ー11,12、Nd:MgO:LiNbO3 単結晶13
及びλ/4板14は一体となって光学共振器を構成す
る。また、15は発振波長 813nmの半導体レーザ、16
はNd:MgO:LiNbO3 単結晶13の温度を調節
する温度調節器、17は励起光、18はレーザ発振光、
19は第二高調波である。
例を示すものである。図中、11,12は励起光波長
( 813nm)及びレーザ発振光の第二高調波波長( 542n
m)を透過し、レーザ発振波長(1084nm)を反射するダ
イクロイックミラー、13は図中に示したような結晶軸
a,b,cを有し、両端を光学研磨したNd:MgO:
LiNbO3 単結晶である。また、14はレーザ発振波
長に合せたλ/4板であり、その光学軸はNd:Mg
O:LiNbO3 単結晶13のb軸から45°の方向を
向いている。また、このλ/4板14はレーザ発振波長
及びその第二高調波波長をほぼ100%透過する反射防
止膜が両面に付けられている。前記ダイクロイックミラ
ー11,12、Nd:MgO:LiNbO3 単結晶13
及びλ/4板14は一体となって光学共振器を構成す
る。また、15は発振波長 813nmの半導体レーザ、16
はNd:MgO:LiNbO3 単結晶13の温度を調節
する温度調節器、17は励起光、18はレーザ発振光、
19は第二高調波である。
【0010】次に、本実施例の波長変換レーザの動作を
説明する。前記構成において、半導体レーザ15の片端
面からの出射光はダイクロイックミラー11を透過し、
Nd:MgO:LiNbO3 単結晶13に吸収される。
励起されたNd:MgO:LiNbO3 単結晶13から
の発光が前述した共振器内の定在波モードを誘起し、レ
ーザ発振に至る。そこで、この共振器に誘起されるモー
ドについて考察する。
説明する。前記構成において、半導体レーザ15の片端
面からの出射光はダイクロイックミラー11を透過し、
Nd:MgO:LiNbO3 単結晶13に吸収される。
励起されたNd:MgO:LiNbO3 単結晶13から
の発光が前述した共振器内の定在波モードを誘起し、レ
ーザ発振に至る。そこで、この共振器に誘起されるモー
ドについて考察する。
【0011】まず、c軸に平行な偏波が、Nd:Mg
O:LiNbO3 単結晶13からダイクロイックミラー
12に向かう場合を考える。この光はλ/4板14を通
過する際に円偏光に変化する。そして、ダイクロイック
ミラー12で反射してNd:MgO:LiNbO3 単結
晶13に戻る際に再度、λ/4板14を通過し、b軸に
平行な偏波になる。さらに、ダイクロイックミラー11
で反射してλ/4板14を通過すると円偏光になり、ま
た、ダイクロイックミラー12で反射してλ/4板14
を通過すると、元のc軸に平行な偏光に戻る。つまり、
この共振器内には2周して元に戻るモードが誘起される
のである。
O:LiNbO3 単結晶13からダイクロイックミラー
12に向かう場合を考える。この光はλ/4板14を通
過する際に円偏光に変化する。そして、ダイクロイック
ミラー12で反射してNd:MgO:LiNbO3 単結
晶13に戻る際に再度、λ/4板14を通過し、b軸に
平行な偏波になる。さらに、ダイクロイックミラー11
で反射してλ/4板14を通過すると円偏光になり、ま
た、ダイクロイックミラー12で反射してλ/4板14
を通過すると、元のc軸に平行な偏光に戻る。つまり、
この共振器内には2周して元に戻るモードが誘起される
のである。
【0012】同様に、b軸に平行な偏波が、Nd:Mg
O:LiNbO3 単結晶13からダイクロイックミラー
12に向かう場合でも、b軸平行偏波、円偏波、c軸平
行偏波、円偏波、b軸平行偏波と変化し、共振器を2周
して元に戻るモードが誘起される。
O:LiNbO3 単結晶13からダイクロイックミラー
12に向かう場合でも、b軸平行偏波、円偏波、c軸平
行偏波、円偏波、b軸平行偏波と変化し、共振器を2周
して元に戻るモードが誘起される。
【0013】その結果、本実施例の波長変換レーザの発
振に寄与する誘導放出断面積は、実効的に、b軸に平行
な偏波に対する誘導放出断面積とc軸に平行な偏波に対
する誘導放出断面積との平均の値になる。波長1084nmに
おける誘導放出断面積は、c軸に平行な偏波に対して
1.8×10-19 cm2 、b軸に平行な偏波に対して0.
4×10-19 cm2 であるから(例えば、前記文献参
照)、本実施例の波長変換レーザの実効的な誘導放出断
面積は1.1×10-19 cm2 となる。
振に寄与する誘導放出断面積は、実効的に、b軸に平行
な偏波に対する誘導放出断面積とc軸に平行な偏波に対
する誘導放出断面積との平均の値になる。波長1084nmに
おける誘導放出断面積は、c軸に平行な偏波に対して
1.8×10-19 cm2 、b軸に平行な偏波に対して0.
4×10-19 cm2 であるから(例えば、前記文献参
照)、本実施例の波長変換レーザの実効的な誘導放出断
面積は1.1×10-19 cm2 となる。
【0014】レーザの発振しきい値は共振器内の損失に
比例し、誘導放出断面積に反比例する。従来の波長変換
レーザと本実施例の波長変換レーザとを比較すると、損
失については差がない。一方、誘導放出断面積について
は、従来の波長変換レーザではb軸に平行な偏波に対す
るピーク値0.5×10-19 cm2 (波長1094nm)が発振
に寄与する値であったのに対し、本実施例の波長変換レ
ーザでは前述したように1.1×10-19 cm2 という値
になった。その結果、励起光の発振しきい値は減少し、
従来の波長変換レーザでは吸収パワーが40mWであっ
たのに対し、本実施例の波長変換レーザでは18mWと
なる。
比例し、誘導放出断面積に反比例する。従来の波長変換
レーザと本実施例の波長変換レーザとを比較すると、損
失については差がない。一方、誘導放出断面積について
は、従来の波長変換レーザではb軸に平行な偏波に対す
るピーク値0.5×10-19 cm2 (波長1094nm)が発振
に寄与する値であったのに対し、本実施例の波長変換レ
ーザでは前述したように1.1×10-19 cm2 という値
になった。その結果、励起光の発振しきい値は減少し、
従来の波長変換レーザでは吸収パワーが40mWであっ
たのに対し、本実施例の波長変換レーザでは18mWと
なる。
【0015】本発明の改良はスロープ効率には影響を与
えない。従って、本実施例の波長変換レーザはしきい値
が低い分、同じ励起パワーの条件下で従来のものよりも
出力が高くなる。図4に本実施例における励起強度に対
する第二高調波出力特性を示す。また、本実施例ではλ
/4板を用いているため、従来のブリュースター板に比
べて角度調整が容易となる。
えない。従って、本実施例の波長変換レーザはしきい値
が低い分、同じ励起パワーの条件下で従来のものよりも
出力が高くなる。図4に本実施例における励起強度に対
する第二高調波出力特性を示す。また、本実施例ではλ
/4板を用いているため、従来のブリュースター板に比
べて角度調整が容易となる。
【0016】図5は本発明の第2の実施例を示すもの
で、ここではレーザのゲイン媒質として単結晶ファイバ
を用いた例を示す。即ち、図中、21は両端を光学研磨
したNd:MgO:LiNbO3 単結晶ファイバであ
る。また、22は励起光23(波長 813nm)を出射する
半導体レーザ、24,25はNd:MgO:LiNbO
3単結晶ファイバ21中に閉じ込められるレーザ発振光
26(波長1084nm)を反射し、励起光23及び第二高調
波27(波長 542nm)を透過するダイクロイックミラー
である。また、28はレーザ発振波長に合せたλ/4板
であり、その光学軸はNd:MgO:LiNbO3 単結
晶ファイバ21のb軸から45°の方向を向いている。
前記Nd:MgO:LiNbO3 単結晶ファイバ21、
ダイクロイックミラー24,25及びλ/4板28は一
体となって光学共振器を構成する。また、前記Nd:M
gO:LiNbO3 単結晶ファイバ21は図示しない温
度調節器により全体が均一な温度に調節される。なお、
本実施例の動作及び効果は第1の実施例とほぼ同様であ
る。
で、ここではレーザのゲイン媒質として単結晶ファイバ
を用いた例を示す。即ち、図中、21は両端を光学研磨
したNd:MgO:LiNbO3 単結晶ファイバであ
る。また、22は励起光23(波長 813nm)を出射する
半導体レーザ、24,25はNd:MgO:LiNbO
3単結晶ファイバ21中に閉じ込められるレーザ発振光
26(波長1084nm)を反射し、励起光23及び第二高調
波27(波長 542nm)を透過するダイクロイックミラー
である。また、28はレーザ発振波長に合せたλ/4板
であり、その光学軸はNd:MgO:LiNbO3 単結
晶ファイバ21のb軸から45°の方向を向いている。
前記Nd:MgO:LiNbO3 単結晶ファイバ21、
ダイクロイックミラー24,25及びλ/4板28は一
体となって光学共振器を構成する。また、前記Nd:M
gO:LiNbO3 単結晶ファイバ21は図示しない温
度調節器により全体が均一な温度に調節される。なお、
本実施例の動作及び効果は第1の実施例とほぼ同様であ
る。
【0017】図6は本発明の第3の実施例を示すもの
で、ここでは導波路を形成したレーザのゲイン媒質を用
いるとともにリング構造の光学共振器を用いた例を示
す。即ち、図中、31は結晶軸a,b,cを有し、両端
を光学研磨し、且つチタン拡散により導波路を形成した
Nd:MgO:LiNbO3 単結晶である。また、32
は励起光33(波長 813nm)を出射する半導体レーザ、
34,35は励起光33及び第二高調波36(波長 542
nm)を透過し、レーザ発振光37(波長1084nm)を反射
するダイクロイック・ミラーである。また、38はレー
ザ発振波長に合せたλ/2板であり、b軸に平行な偏波
をc軸に平行な偏波に変換する。また、39はレーザ発
振光37を反射するダイクロイック・ミラーであり、前
記Nd:MgO:LiNbO3 単結晶31、ダイクロイ
ック・ミラー34,35,39及びλ/2板38は一体
となって光学共振器を構成する。また、40はNd:M
gO:LiNbO3 単結晶31の温度調節器である。な
お、本実施例の動作及び効果も第1の実施例とほぼ同様
である。
で、ここでは導波路を形成したレーザのゲイン媒質を用
いるとともにリング構造の光学共振器を用いた例を示
す。即ち、図中、31は結晶軸a,b,cを有し、両端
を光学研磨し、且つチタン拡散により導波路を形成した
Nd:MgO:LiNbO3 単結晶である。また、32
は励起光33(波長 813nm)を出射する半導体レーザ、
34,35は励起光33及び第二高調波36(波長 542
nm)を透過し、レーザ発振光37(波長1084nm)を反射
するダイクロイック・ミラーである。また、38はレー
ザ発振波長に合せたλ/2板であり、b軸に平行な偏波
をc軸に平行な偏波に変換する。また、39はレーザ発
振光37を反射するダイクロイック・ミラーであり、前
記Nd:MgO:LiNbO3 単結晶31、ダイクロイ
ック・ミラー34,35,39及びλ/2板38は一体
となって光学共振器を構成する。また、40はNd:M
gO:LiNbO3 単結晶31の温度調節器である。な
お、本実施例の動作及び効果も第1の実施例とほぼ同様
である。
【0018】本発明は、レーザのゲイン媒質として、ネ
オジウムのみを添加したLiNbO3 、ネオジウムと酸
化亜鉛(ZnO)を添加したLiNbO3 、ネオジウム
・イットリウム・アルミウム・ボラレート(Ndx Y
1-x Al3 (BO3 )4 :NYAB)等を用いた波長変
換レーザにも適用できる。また、本発明は波長変換を引
起こす二次の非線形効果として、第二高調波発生に限ら
ず、和周波発生やパラメトリック変換を利用する場合で
も適用できる。
オジウムのみを添加したLiNbO3 、ネオジウムと酸
化亜鉛(ZnO)を添加したLiNbO3 、ネオジウム
・イットリウム・アルミウム・ボラレート(Ndx Y
1-x Al3 (BO3 )4 :NYAB)等を用いた波長変
換レーザにも適用できる。また、本発明は波長変換を引
起こす二次の非線形効果として、第二高調波発生に限ら
ず、和周波発生やパラメトリック変換を利用する場合で
も適用できる。
【0019】以上、本発明を実施例に基いて具体的に説
明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲において種々変更可能であることはいう
までもない。
明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲において種々変更可能であることはいう
までもない。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、共
振器内にレーザ発振波の偏光状態を変換する位相板を挿
入したことにより、位相整合の取れる偏光方向と発振し
易い偏光方向とをともに含むレーザ発振モードを形成で
き、調整が簡単で且つ発振しきい値が低い波長変換レー
ザを実現できる。
振器内にレーザ発振波の偏光状態を変換する位相板を挿
入したことにより、位相整合の取れる偏光方向と発振し
易い偏光方向とをともに含むレーザ発振モードを形成で
き、調整が簡単で且つ発振しきい値が低い波長変換レー
ザを実現できる。
【図1】本発明の波長変換レーザの第1の実施例を示す
構成図
構成図
【図2】従来の波長変換レーザの一例を示す構成図
【図3】図2の装置における励起光吸収パワー対第二高
調波出力特性を示す図
調波出力特性を示す図
【図4】図1の装置における励起光吸収パワー対第二高
調波出力特性を示す図
調波出力特性を示す図
【図5】本発明の波長変換レーザの第2の実施例を示す
構成図
構成図
【図6】本発明の波長変換レーザの第3の実施例を示す
構成図
構成図
11,12,24,25,34,35,39…ダイクロ
イック・ミラー、13,31…Nd:MgO:LiNb
O3 単結晶、14,28…λ/4板、15,22,32
…半導体レーザ、16,40…温度調節器、17,2
3,33…励起光、18,26,37…レーザ発振光、
19,27,36…第二高調波、21…Nd:MgO:
LiNbO3 単結晶ファイバ、38…λ/2板。
イック・ミラー、13,31…Nd:MgO:LiNb
O3 単結晶、14,28…λ/4板、15,22,32
…半導体レーザ、16,40…温度調節器、17,2
3,33…励起光、18,26,37…レーザ発振光、
19,27,36…第二高調波、21…Nd:MgO:
LiNbO3 単結晶ファイバ、38…λ/2板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 弘樹 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 横尾 篤 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 共振器内に配置されるレーザのゲイン媒
質として、二次の非線形効果を有し、誘導放出断面積に
偏光方向依存性があり、その誘導放出断面積の小さい偏
光を有するレーザ発振光に対してのみ二次の非線形効果
による波長変換の位相整合が取れる物質を用いた波長変
換レーザにおいて、 共振器内にレーザ発振光の偏光状態を変換する位相板を
挿入したことを特徴とする波長変換レーザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12461892A JPH05327101A (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 波長変換レーザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12461892A JPH05327101A (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 波長変換レーザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05327101A true JPH05327101A (ja) | 1993-12-10 |
Family
ID=14889881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12461892A Pending JPH05327101A (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 波長変換レーザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05327101A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6178039B1 (en) | 1998-02-25 | 2001-01-23 | Nec Corporation | Light source module and an optical amplifier using the same |
CN112271544A (zh) * | 2020-09-10 | 2021-01-26 | 武汉光谷航天三江激光产业技术研究院有限公司 | 一种随机偏振泵浦的光参量振荡器 |
-
1992
- 1992-05-18 JP JP12461892A patent/JPH05327101A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6178039B1 (en) | 1998-02-25 | 2001-01-23 | Nec Corporation | Light source module and an optical amplifier using the same |
CN112271544A (zh) * | 2020-09-10 | 2021-01-26 | 武汉光谷航天三江激光产业技术研究院有限公司 | 一种随机偏振泵浦的光参量振荡器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2185692C (en) | Miniaturized self-q-switched frequency-doubled laser | |
EP0943167B1 (en) | Frequency conversion laser | |
US5638388A (en) | Diode pumped, multi axial mode intracavity doubled laser | |
US6241720B1 (en) | Diode pumped, multi axial mode intracavity doubled laser | |
US6671305B2 (en) | Solid state laser | |
WO1998025327A9 (en) | Frequency conversion laser | |
US6287298B1 (en) | Diode pumped, multi axial mode intracavity doubled laser | |
Schütz et al. | Miniature self-frequency-doubling cw Nd: YAB laser pumped by a diode-laser | |
US6931037B2 (en) | Diode pumped, multi axial mode intracavity doubled laser | |
JP3222340B2 (ja) | 単一縦モードレーザー | |
US6026102A (en) | Multi element single mode microchip lasers | |
JP3683360B2 (ja) | 偏光制御素子および固体レーザー | |
US20040125834A1 (en) | Optical frequency mixing | |
EP0820130B1 (en) | Laser beam emitting apparatus | |
JPH08116121A (ja) | 波長変換レーザー | |
JP2010027971A (ja) | コンパクトで効率のよいマイクロチップレーザ | |
JPH05327101A (ja) | 波長変換レーザ | |
US20070041420A1 (en) | Solid-state laser device | |
JPH0736073A (ja) | 偏光制御固体レーザ | |
JPH06265955A (ja) | 波長変換素子 | |
JPH07131101A (ja) | レーザ光発生装置 | |
JP2001185795A (ja) | 紫外レーザー装置 | |
JP2754101B2 (ja) | レーザーダイオードポンピング固体レーザー | |
JPH05299751A (ja) | レーザーダイオードポンピング固体レーザー | |
KR101156637B1 (ko) | 주기적 분극 재료를 이용하여 비선형 주파수 변환을 하는소형 고체상태 레이저 |