JPH05326410A - プラズマ処理装置 - Google Patents
プラズマ処理装置Info
- Publication number
- JPH05326410A JPH05326410A JP15746992A JP15746992A JPH05326410A JP H05326410 A JPH05326410 A JP H05326410A JP 15746992 A JP15746992 A JP 15746992A JP 15746992 A JP15746992 A JP 15746992A JP H05326410 A JPH05326410 A JP H05326410A
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- Japan
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- electrode
- plasma
- discharge
- auxiliary electrode
- container
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電極と容器内壁との間に生ずる放電現象を抑
制する。 【構成】 処理容器2内に相対向させて2つの電極4、
6を平行に配置し、一方の電極4に高周波電力を印加し
てプラズマを発生させる。そして、上記電極4の外周側
の近傍に、この電極4に対して逆極性となる補助電極2
0を形成し、電極4と容器内壁との間で従来発生してい
た不要な放電をこの電極4と補助電極20との間で発生
させるようにし、プラズマ立ち上げ時の放電系のインピ
ーダンスを迅速に安定化させ、処理効率を向上させる。
制する。 【構成】 処理容器2内に相対向させて2つの電極4、
6を平行に配置し、一方の電極4に高周波電力を印加し
てプラズマを発生させる。そして、上記電極4の外周側
の近傍に、この電極4に対して逆極性となる補助電極2
0を形成し、電極4と容器内壁との間で従来発生してい
た不要な放電をこの電極4と補助電極20との間で発生
させるようにし、プラズマ立ち上げ時の放電系のインピ
ーダンスを迅速に安定化させ、処理効率を向上させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ処理装置の改
良に関する。
良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体製品の製造工程において
は、半導体ウエハにCVD処理、エッチング処理、スパ
ッタ処理等を施すことが行われるが、このような各種の
処理を施す装置としてプラズマ処理装置が用いられる場
合がある。この種の従来のプラズマ処理装置の一例とし
ては、例えばアルミニウム等よりなる処理容器内に2つ
の平板型の電極を平行に設置し、その内の上部電極に高
周波電源としてRFパワーを印加し、他方、下部電極に
ウエハを支持させてこれを接地するようになっている。
そして、両電極間にエッチングガスを導入してプラズマ
を誘起し、ウエハにプラズマ処理を施すようになってい
る。
は、半導体ウエハにCVD処理、エッチング処理、スパ
ッタ処理等を施すことが行われるが、このような各種の
処理を施す装置としてプラズマ処理装置が用いられる場
合がある。この種の従来のプラズマ処理装置の一例とし
ては、例えばアルミニウム等よりなる処理容器内に2つ
の平板型の電極を平行に設置し、その内の上部電極に高
周波電源としてRFパワーを印加し、他方、下部電極に
ウエハを支持させてこれを接地するようになっている。
そして、両電極間にエッチングガスを導入してプラズマ
を誘起し、ウエハにプラズマ処理を施すようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プラズマ処
理を行う場合には、上下の電極間に電気的放電を発生さ
せてプラズマを立てるのであるが、一部の放電が上部電
極と接地されている処理容器の内壁との間においても発
生してしまうことが避けられなかった。一般的に、高周
波電源によるプラズマの発生するような放電現象の開始
条件としては、高周波電源のインピーダンスと、放電が
行われる系のインピーダンスとがマッチングする必要が
あるが、上述のように上部電極と容器内壁との間に放電
現象が発生するとこの部分のインピーダンスが変動し、
放電系全体のインピーダンスが安定しないことからプラ
ズマ放電を安定させるために時間を要してしまい、従っ
て、ウエハのプラズマ処理を効率的に行うことができな
い場合があった。
理を行う場合には、上下の電極間に電気的放電を発生さ
せてプラズマを立てるのであるが、一部の放電が上部電
極と接地されている処理容器の内壁との間においても発
生してしまうことが避けられなかった。一般的に、高周
波電源によるプラズマの発生するような放電現象の開始
条件としては、高周波電源のインピーダンスと、放電が
行われる系のインピーダンスとがマッチングする必要が
あるが、上述のように上部電極と容器内壁との間に放電
現象が発生するとこの部分のインピーダンスが変動し、
放電系全体のインピーダンスが安定しないことからプラ
ズマ放電を安定させるために時間を要してしまい、従っ
て、ウエハのプラズマ処理を効率的に行うことができな
い場合があった。
【0004】また、処理容器の内壁は、これを構成する
アルミニウムがハロゲンガスにより腐食されるのを防止
して耐食性を向上させるためにアルマイト(Al2 O
3 )処理が施されてはいるが、上述したような放電現像
によりターゲットとなる容器内壁のアルマイトが次第に
薄くなり、そのために処理容器全体を早めに交換しなけ
ればならないという改善点を有していた。本発明は、以
上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創
案されたものである。本発明の目的は、電極と容器内壁
との間に生ずる放電現象を抑制することができるプラズ
マ処理装置を提供することにある。
アルミニウムがハロゲンガスにより腐食されるのを防止
して耐食性を向上させるためにアルマイト(Al2 O
3 )処理が施されてはいるが、上述したような放電現像
によりターゲットとなる容器内壁のアルマイトが次第に
薄くなり、そのために処理容器全体を早めに交換しなけ
ればならないという改善点を有していた。本発明は、以
上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創
案されたものである。本発明の目的は、電極と容器内壁
との間に生ずる放電現象を抑制することができるプラズ
マ処理装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、相対向させて配置された2つの電極の
いずれか一方に被処理体を保持させると共に前記2つの
電極間に高周波電力を印加して前記被処理体に対してプ
ラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記2つ
の電極のいずれか一方の電極の外周側の近傍に、内側に
位置する電極に対して逆極性となる補助電極を形成した
ものである。
解決するために、相対向させて配置された2つの電極の
いずれか一方に被処理体を保持させると共に前記2つの
電極間に高周波電力を印加して前記被処理体に対してプ
ラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記2つ
の電極のいずれか一方の電極の外周側の近傍に、内側に
位置する電極に対して逆極性となる補助電極を形成した
ものである。
【0006】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、両電極
間に高周波電力を印加することによりこの間にはプラズ
マが発生し、一方の電極側に保持された被処理体に対し
てプラズマ処理がなされる。この場合、一部の電気的放
電は、高周波電源の接続された電極とこの電極の外周側
の近傍に設けた補助電極との間で発生することになり、
上記電極とこの補助電極よりも遠い所に位置する容器内
壁との間における放電は抑制されることになる。従っ
て、放電系のインピーダンスは比較的早く安定すること
になり、処理効率を向上させることが可能となる。
間に高周波電力を印加することによりこの間にはプラズ
マが発生し、一方の電極側に保持された被処理体に対し
てプラズマ処理がなされる。この場合、一部の電気的放
電は、高周波電源の接続された電極とこの電極の外周側
の近傍に設けた補助電極との間で発生することになり、
上記電極とこの補助電極よりも遠い所に位置する容器内
壁との間における放電は抑制されることになる。従っ
て、放電系のインピーダンスは比較的早く安定すること
になり、処理効率を向上させることが可能となる。
【0007】
【実施例】以下に、本発明に係るプラズマ処理装置の一
実施例について詳述する。図1は本発明に係るプラズマ
処理装置の一実施例を示す断面図、図2は図1に示す処
理装置の補助電極を示す斜視図である。本発明において
は、プラズマ処理装置としてプラズマエッチング装置を
例にとって説明する。図示するようにこのプラズマエッ
チング装置は、例えばアルミニウム等の導体により筒体
状に成形された処理容器2を有しており、この処理容器
2は接地されている。この処理容器2内には、上下方向
に例えば20〜30mm程度離間された一対の電極、す
なわち上部電極4と下部電極6とが平行に配置されてお
り、これら電極間がプラズマ処理空間Sとして構成され
る。
実施例について詳述する。図1は本発明に係るプラズマ
処理装置の一実施例を示す断面図、図2は図1に示す処
理装置の補助電極を示す斜視図である。本発明において
は、プラズマ処理装置としてプラズマエッチング装置を
例にとって説明する。図示するようにこのプラズマエッ
チング装置は、例えばアルミニウム等の導体により筒体
状に成形された処理容器2を有しており、この処理容器
2は接地されている。この処理容器2内には、上下方向
に例えば20〜30mm程度離間された一対の電極、す
なわち上部電極4と下部電極6とが平行に配置されてお
り、これら電極間がプラズマ処理空間Sとして構成され
る。
【0008】この上部電極4は、例えばアモルファスカ
ーボン或いはアルミニウム等により円柱状に成形されて
おり、その側部には係合凹部7が形成されている。そし
て、この上部電極4の側部全体は、例えばセラミック或
いは石英等よりなる電気的絶縁体8により被われてお
り、上部電極全体が処理容器2側に支持されている。こ
の上部電極4は、例えばアモルファスカーボン或いはア
ルミニウム等により円柱状に成形されており、その側部
には係合凹部7が形成されている。そして、この上部電
極4の側部全体は、例えばセラミック或いは石英等より
なる電気的絶縁体8により被われており、上部電極全体
が処理容器2側に支持されている。この上部電極4は、
例えば可変コンデンサ等を含むマッチングユニット10
を介して例えば13.56MHzの高周波を発生する高
周波電源12が接続されており、上部電極4に対して高
周波電力を印加するように構成されている。また、上部
電極4の中央部には、エッチングガス源13からエッチ
ングガスを導入するためのガス導入路14が形成される
と共にその先端は水平方向へ拡大されたガス供給ヘッド
16へ連通されている。そして、上部電極4の下端部に
は、上記ガス供給ヘッド16と処理空間Sを連通させる
多数、例えば600〜700個のガス噴出孔18が形成
されており、処理空間Sへエッチングガスを供給し得る
ように構成されている。
ーボン或いはアルミニウム等により円柱状に成形されて
おり、その側部には係合凹部7が形成されている。そし
て、この上部電極4の側部全体は、例えばセラミック或
いは石英等よりなる電気的絶縁体8により被われてお
り、上部電極全体が処理容器2側に支持されている。こ
の上部電極4は、例えばアモルファスカーボン或いはア
ルミニウム等により円柱状に成形されており、その側部
には係合凹部7が形成されている。そして、この上部電
極4の側部全体は、例えばセラミック或いは石英等より
なる電気的絶縁体8により被われており、上部電極全体
が処理容器2側に支持されている。この上部電極4は、
例えば可変コンデンサ等を含むマッチングユニット10
を介して例えば13.56MHzの高周波を発生する高
周波電源12が接続されており、上部電極4に対して高
周波電力を印加するように構成されている。また、上部
電極4の中央部には、エッチングガス源13からエッチ
ングガスを導入するためのガス導入路14が形成される
と共にその先端は水平方向へ拡大されたガス供給ヘッド
16へ連通されている。そして、上部電極4の下端部に
は、上記ガス供給ヘッド16と処理空間Sを連通させる
多数、例えば600〜700個のガス噴出孔18が形成
されており、処理空間Sへエッチングガスを供給し得る
ように構成されている。
【0009】また、この上部電極4の側部には、絶縁体
8を介して例えばアルミニウム等よりなるリング状の本
発明の特長とする補助電極20が処理容器8の側壁との
間で設けられており、この補助電極20はこの内側に位
置する上部電極4に対して逆特性となるように例えば接
地されている。従来装置においては、この部分は、石英
やテフロン樹脂等の絶縁部材により構成されていたが、
本実施例においては上述のように上部電極4の極性に対
して逆極性となる補助電極20を形成するようにしたの
で、不要な放電は処理容器2の壁面ではなく、これより
も近い補助電極20に向けて発生するようになる。又、
本実施例においては、マッチングユニット10の接地
を、上部電極4の近傍に設けた補助電極20を通して行
っている。
8を介して例えばアルミニウム等よりなるリング状の本
発明の特長とする補助電極20が処理容器8の側壁との
間で設けられており、この補助電極20はこの内側に位
置する上部電極4に対して逆特性となるように例えば接
地されている。従来装置においては、この部分は、石英
やテフロン樹脂等の絶縁部材により構成されていたが、
本実施例においては上述のように上部電極4の極性に対
して逆極性となる補助電極20を形成するようにしたの
で、不要な放電は処理容器2の壁面ではなく、これより
も近い補助電極20に向けて発生するようになる。又、
本実施例においては、マッチングユニット10の接地
を、上部電極4の近傍に設けた補助電極20を通して行
っている。
【0010】この補助電極20の下面であって処理空間
Sに臨む面は、例えばアルマイト処理が放されており、
プラズマ放電により補助電極20がダメージを受けるこ
とを防止するために、耐食性、絶縁性の良好な例えばA
l2 O3 よりなる保護層22が形成されている。そし
て、この補助電極20の下端部は、その内側に位置する
上部電極4の下端部と略同一平面となるように設定され
ており、不要な付着物が発生することを防止している。
また、この補助電極20は、処理容器2の天井部2Aを
取り外すことにより、上方向へ挿脱可能になされてお
り、必要時にはこの補助電極20を容易に交換し得るよ
うに構成されている。
Sに臨む面は、例えばアルマイト処理が放されており、
プラズマ放電により補助電極20がダメージを受けるこ
とを防止するために、耐食性、絶縁性の良好な例えばA
l2 O3 よりなる保護層22が形成されている。そし
て、この補助電極20の下端部は、その内側に位置する
上部電極4の下端部と略同一平面となるように設定され
ており、不要な付着物が発生することを防止している。
また、この補助電極20は、処理容器2の天井部2Aを
取り外すことにより、上方向へ挿脱可能になされてお
り、必要時にはこの補助電極20を容易に交換し得るよ
うに構成されている。
【0011】一方、下部電極6は、上記上部電極4と同
様な例えばアモルファスカーボン等により円柱状に成形
されて接地されており、その上端平面部に被処理体であ
る、例えば半導体ウエハWを載置し得るようになされて
いる。そして、この下部電極6の周辺部にはリング状の
クランパ部材24が設けられており、ウエハWの周縁部
と係合してこれを下部電極6へ固定し得るように構成さ
れている。また、下部電極6の上部周辺部には処理空間
Sを区画するために例えば石英等の絶縁材より仕切板2
6が設けられると共にこの仕切板26には適当数の排気
孔28が形成されており、この排気孔28を介して処理
空間S内の雰囲気を処理容器2の底部に設けた排気通路
28へ向けて排出し得るように構成されている。尚、こ
の排気通路28には真空ポンプ29等が接続されてい
る。また、処理容器2の側壁には、ゲートベン30を介
して内部に搬送アーム32を有するロードロック室34
が連通されており、上記処理容器2内の真空を破ること
なくウエハWの搬入及び搬出を行い得るように構成され
ている。また、このロードロック室36の反対側壁にも
ゲートベン36が設けられており、図示しないウエハ搬
送系との間でウエハの受け渡しを行うようになってい
る。
様な例えばアモルファスカーボン等により円柱状に成形
されて接地されており、その上端平面部に被処理体であ
る、例えば半導体ウエハWを載置し得るようになされて
いる。そして、この下部電極6の周辺部にはリング状の
クランパ部材24が設けられており、ウエハWの周縁部
と係合してこれを下部電極6へ固定し得るように構成さ
れている。また、下部電極6の上部周辺部には処理空間
Sを区画するために例えば石英等の絶縁材より仕切板2
6が設けられると共にこの仕切板26には適当数の排気
孔28が形成されており、この排気孔28を介して処理
空間S内の雰囲気を処理容器2の底部に設けた排気通路
28へ向けて排出し得るように構成されている。尚、こ
の排気通路28には真空ポンプ29等が接続されてい
る。また、処理容器2の側壁には、ゲートベン30を介
して内部に搬送アーム32を有するロードロック室34
が連通されており、上記処理容器2内の真空を破ること
なくウエハWの搬入及び搬出を行い得るように構成され
ている。また、このロードロック室36の反対側壁にも
ゲートベン36が設けられており、図示しないウエハ搬
送系との間でウエハの受け渡しを行うようになってい
る。
【0012】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、ロードロック室34内及
び処理容器2内はともに真空状態になされており、ロー
ドロック室34内の搬送アーム32に保持された未処理
のウエハWは、ゲートベン30を介して処理容器2内に
搬入され、このウエハWは下部電極6上にクランパ部材
24により確実に固定される。そして、ガス導入路14
へエッチングガスを送り込むことにより上部電極4に設
けたガス噴出孔18より処理容器2内へ所定のエッチン
グガスを導入させると共に排気通路28を介して処理容
器2内を真空引きしてこの容器2内を所定の低圧雰囲気
に維持しつつ上部電極4と下部電極6との間に、例えば
13.56MHzの高周波電力を印加する。これによ
り、上部電極4と下部電極6との間にプラズマ放電が発
生し、処理空間S内にエッチングガスからプラズマが誘
起され、生成したプラズマ中のラジカルをウエハWの表
面に付着させて化学的反応によるエッチングを行うと共
にプラズマ中で分解したイオンを両電極4、6間に形成
される電界によって加速してウエハWに衝突させ、例え
ばポリシリコン膜のエッチングを行う。
動作について説明する。まず、ロードロック室34内及
び処理容器2内はともに真空状態になされており、ロー
ドロック室34内の搬送アーム32に保持された未処理
のウエハWは、ゲートベン30を介して処理容器2内に
搬入され、このウエハWは下部電極6上にクランパ部材
24により確実に固定される。そして、ガス導入路14
へエッチングガスを送り込むことにより上部電極4に設
けたガス噴出孔18より処理容器2内へ所定のエッチン
グガスを導入させると共に排気通路28を介して処理容
器2内を真空引きしてこの容器2内を所定の低圧雰囲気
に維持しつつ上部電極4と下部電極6との間に、例えば
13.56MHzの高周波電力を印加する。これによ
り、上部電極4と下部電極6との間にプラズマ放電が発
生し、処理空間S内にエッチングガスからプラズマが誘
起され、生成したプラズマ中のラジカルをウエハWの表
面に付着させて化学的反応によるエッチングを行うと共
にプラズマ中で分解したイオンを両電極4、6間に形成
される電界によって加速してウエハWに衝突させ、例え
ばポリシリコン膜のエッチングを行う。
【0013】ところで、上部及び下部電極4、6間に放
電を生ぜしめてプラズマを立ち上げるときには、高周波
電源12の有するインピーダンスと放電系、例えば上部
及び下部電極間で形成される容量性のインピーダンス、
上部電極4とこの外周側に配置した補助電極20或いは
更に遠い所に位置する容器壁との間に形成される容量性
のインピーダンス等の結合インピーダンスが等しくなけ
れば安定して放電が生じないので、放電開始時において
は高周波電源12に直列接続した例えば可変コンデンサ
よりなるマッチングユニット10を適宜調整し、インピ
ーダンスのマッチングが行われる。この場合、本実施例
においては、メインの放電40は従来装置と同様に上部
及び下部電極4、6間において生ずるが、避けることの
できない好ましくない不要な放電42は、上部電極4と
容器壁よりも近くに設けられた補助電極20との間で生
じることになる。
電を生ぜしめてプラズマを立ち上げるときには、高周波
電源12の有するインピーダンスと放電系、例えば上部
及び下部電極間で形成される容量性のインピーダンス、
上部電極4とこの外周側に配置した補助電極20或いは
更に遠い所に位置する容器壁との間に形成される容量性
のインピーダンス等の結合インピーダンスが等しくなけ
れば安定して放電が生じないので、放電開始時において
は高周波電源12に直列接続した例えば可変コンデンサ
よりなるマッチングユニット10を適宜調整し、インピ
ーダンスのマッチングが行われる。この場合、本実施例
においては、メインの放電40は従来装置と同様に上部
及び下部電極4、6間において生ずるが、避けることの
できない好ましくない不要な放電42は、上部電極4と
容器壁よりも近くに設けられた補助電極20との間で生
じることになる。
【0014】このように、上部電極4と、これに対して
より近いところに配置した補助電極20との間で不要な
放電42を発生させるようにしたので、放電開始時にお
けるマッチングのリターン効率が良好となり、インピー
ダンスが変動することなくこれを迅速に安定化させるこ
とが可能となる。従って、マッチングユニット10によ
るインピーダンス調整を従来装置の場合と比較して迅速
に行うことができ、直ちにエッチング処理に移行するこ
とができるので、エッチング処理効率を大幅に向上させ
ることができる。また、補助電極20の下面は、アルマ
イト処理されて保護層22が形成されているので不要な
放電42が生じても、補助電極20がダメージを受ける
ことは少なく、また、この保護層22が放電により薄く
なってきた場合には、この補助電極20自体を簡単に交
換することができ、従来装置のように処理容器自体を交
換しなければならない場合と比較して、そのメンテナン
ス効率を大幅に向上させることができる。
より近いところに配置した補助電極20との間で不要な
放電42を発生させるようにしたので、放電開始時にお
けるマッチングのリターン効率が良好となり、インピー
ダンスが変動することなくこれを迅速に安定化させるこ
とが可能となる。従って、マッチングユニット10によ
るインピーダンス調整を従来装置の場合と比較して迅速
に行うことができ、直ちにエッチング処理に移行するこ
とができるので、エッチング処理効率を大幅に向上させ
ることができる。また、補助電極20の下面は、アルマ
イト処理されて保護層22が形成されているので不要な
放電42が生じても、補助電極20がダメージを受ける
ことは少なく、また、この保護層22が放電により薄く
なってきた場合には、この補助電極20自体を簡単に交
換することができ、従来装置のように処理容器自体を交
換しなければならない場合と比較して、そのメンテナン
ス効率を大幅に向上させることができる。
【0015】また、プラズマエッチング処理時に発生す
る反応生成物は、処理容器2内の凹凸部に比較的付着し
易い性質を有しているが、本実施例においては、上部電
極4の下端部と補助電極20の下端部は略同一水平レベ
ルに位置されてフラットに形成されているので、反応ガ
スの流れが円滑になりこの部分に生成物が付着すること
を大幅に抑制することが可能となる。このように、本実
施例においては、上部電極4に対して、容器壁よりも近
い位置に補助電極20を設置し、この補助電極20との
間で避けることのできない不要な放電42を発生させる
ようにしたので、放電系のインピーダンスを容易に安定
化させることができ、従って、インピーダンスマッチン
グ操作が迅速化され、プラズマ処理全体の効率を大幅に
向上させることができる。
る反応生成物は、処理容器2内の凹凸部に比較的付着し
易い性質を有しているが、本実施例においては、上部電
極4の下端部と補助電極20の下端部は略同一水平レベ
ルに位置されてフラットに形成されているので、反応ガ
スの流れが円滑になりこの部分に生成物が付着すること
を大幅に抑制することが可能となる。このように、本実
施例においては、上部電極4に対して、容器壁よりも近
い位置に補助電極20を設置し、この補助電極20との
間で避けることのできない不要な放電42を発生させる
ようにしたので、放電系のインピーダンスを容易に安定
化させることができ、従って、インピーダンスマッチン
グ操作が迅速化され、プラズマ処理全体の効率を大幅に
向上させることができる。
【0016】尚、上記実施例にあっては、補助電極20
をリング状に形成したが、形状は問わず、例えばその周
方向に沿って複数に分割してもよい。また、上記実施例
にあっては、上部電極4に対して高周波電源12を印加
するようにしたが、これに限定されず、例えば図3に示
すように下部電極6に高周波電源12を印加するように
構成してもよい。この場合には、ウエハWを固定するク
ランパ部材24の外周に、下部電極6に対して絶縁され
たリング状の補助電極20を設定し、この補助電極2
0、処理容器2及び上部電極4を接地する。また、下部
電極6の下方には、これと処理容器2とを電気的に絶縁
するために絶縁材44を形成する。また、図1に示す実
施例において補助電極20を形成した部分にはこれに代
えて絶縁材46を形成する。
をリング状に形成したが、形状は問わず、例えばその周
方向に沿って複数に分割してもよい。また、上記実施例
にあっては、上部電極4に対して高周波電源12を印加
するようにしたが、これに限定されず、例えば図3に示
すように下部電極6に高周波電源12を印加するように
構成してもよい。この場合には、ウエハWを固定するク
ランパ部材24の外周に、下部電極6に対して絶縁され
たリング状の補助電極20を設定し、この補助電極2
0、処理容器2及び上部電極4を接地する。また、下部
電極6の下方には、これと処理容器2とを電気的に絶縁
するために絶縁材44を形成する。また、図1に示す実
施例において補助電極20を形成した部分にはこれに代
えて絶縁材46を形成する。
【0017】この場合には、下部電極6とこの外周側の
近傍に設けた補助電極20との間で不要な放電42が発
生し、従来装置において下部電極と容器側壁との間で不
要な放電が発生していた場合と比較して容易にインピー
ダンスマッチングを行うことができ、前記実施例と同様
にプラズマ処理を迅速に行うことが可能となる。尚、上
記実施例においては、プラズマ処理装置としてプラズマ
エッチング装置を例にとって説明したが、本発明はこれ
に限定されず、他のプラズマ処理装置、例えばプラズマ
アッシング装置、プラズマCVD装置、プラズマスパッ
タ装置等にも適用し得るのは勿論である。
近傍に設けた補助電極20との間で不要な放電42が発
生し、従来装置において下部電極と容器側壁との間で不
要な放電が発生していた場合と比較して容易にインピー
ダンスマッチングを行うことができ、前記実施例と同様
にプラズマ処理を迅速に行うことが可能となる。尚、上
記実施例においては、プラズマ処理装置としてプラズマ
エッチング装置を例にとって説明したが、本発明はこれ
に限定されず、他のプラズマ処理装置、例えばプラズマ
アッシング装置、プラズマCVD装置、プラズマスパッ
タ装置等にも適用し得るのは勿論である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
処理装置によれば次のような優れた作用効果を発揮させ
ることができる。補助電極を設けることにより放電開始
時におけるインピーダンスの安定化を容易に図ることが
できるので、プラズマ処理に要する時間を大幅に短くす
ることができ、プラズマ処理効率を大幅に向上させるこ
とができる。
処理装置によれば次のような優れた作用効果を発揮させ
ることができる。補助電極を設けることにより放電開始
時におけるインピーダンスの安定化を容易に図ることが
できるので、プラズマ処理に要する時間を大幅に短くす
ることができ、プラズマ処理効率を大幅に向上させるこ
とができる。
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置の一実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】図1に示す処理装置の補助電極を示す斜視図で
ある。
ある。
【図3】本発明に係るプラズマ処理装置の他の実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
2 処理容器 4 上部電極(電極) 6 下部電極(電極) 8 絶縁体 10 マッチングユニット 12 高周波電源 20 補助電極 40 メインの放電 42 不要な放電 S プラズマ処理空間 W 半導体ウエハ(被処理体)
Claims (1)
- 【請求項1】 相対向させて配置された2つの電極のい
ずれか一方に被処理体を保持させると共に前記2つの電
極間に高周波電力を印加して前記被処理体に対してプラ
ズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記2つの
電極のいずれか一方の電極の外周側の近傍に、内側に位
置する電極に対して逆極性となる補助電極を形成したこ
とを特徴とするプラズマ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15746992A JPH05326410A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | プラズマ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15746992A JPH05326410A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | プラズマ処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05326410A true JPH05326410A (ja) | 1993-12-10 |
Family
ID=15650359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15746992A Withdrawn JPH05326410A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | プラズマ処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05326410A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009129942A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Utec:Kk | プラズマ処理装置 |
JP2009187673A (ja) * | 2008-02-01 | 2009-08-20 | Nec Electronics Corp | プラズマ処理装置及び方法 |
JP2022518134A (ja) * | 2019-01-08 | 2022-03-14 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド | 基板処理チャンバ用のポンピング装置及び方法 |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP15746992A patent/JPH05326410A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009129942A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Utec:Kk | プラズマ処理装置 |
JP2009187673A (ja) * | 2008-02-01 | 2009-08-20 | Nec Electronics Corp | プラズマ処理装置及び方法 |
JP2022518134A (ja) * | 2019-01-08 | 2022-03-14 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド | 基板処理チャンバ用のポンピング装置及び方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |