JPH05326133A - 高周波加熱装置 - Google Patents
高周波加熱装置Info
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- JPH05326133A JPH05326133A JP12348692A JP12348692A JPH05326133A JP H05326133 A JPH05326133 A JP H05326133A JP 12348692 A JP12348692 A JP 12348692A JP 12348692 A JP12348692 A JP 12348692A JP H05326133 A JPH05326133 A JP H05326133A
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- JP
- Japan
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- microwave
- food
- heating chamber
- detecting means
- heating
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 加熱室に残留するマイクロ波により被加熱物
の容量を検出しマグネトロンを制御する。 【構成】 加熱室1に残留するマイクロ波によりマイク
ロ波検出素子6を加熱しそのデータは温度検出回路7に
より制御回路8に送られる。制御回路8は被加熱物の容
量を検出し、検出した容量に基づいてマグネトロン2を
制御する。
の容量を検出しマグネトロンを制御する。 【構成】 加熱室1に残留するマイクロ波によりマイク
ロ波検出素子6を加熱しそのデータは温度検出回路7に
より制御回路8に送られる。制御回路8は被加熱物の容
量を検出し、検出した容量に基づいてマグネトロン2を
制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジの加熱室内
の電波強度を検出して食品の容量を検出し、マグネトロ
ンなど高周波発生源の出力制御を行なう高周波加熱装置
に関するものである。
の電波強度を検出して食品の容量を検出し、マグネトロ
ンなど高周波発生源の出力制御を行なう高周波加熱装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の高周波加熱装置において、被加熱
物である食品の容量を検出する手段としては、容量を直
接計ることができないので、その代わりに容量に関係し
た重量として測定する静電容量方式の重量センサや圧電
方式の重量センサがあった。
物である食品の容量を検出する手段としては、容量を直
接計ることができないので、その代わりに容量に関係し
た重量として測定する静電容量方式の重量センサや圧電
方式の重量センサがあった。
【0003】また、食品の容量によりマグネトロンから
出力されたマイクロ波の吸収量が異なることを利用し
て、マグネトロンとマイクロ波を感知する材料の素子と
の間に食品を入れ、食品を透過してくるマイクロ波の量
に応じた素子の温度変化に基づいて食品の容量を間接的
に検出する方法があった。
出力されたマイクロ波の吸収量が異なることを利用し
て、マグネトロンとマイクロ波を感知する材料の素子と
の間に食品を入れ、食品を透過してくるマイクロ波の量
に応じた素子の温度変化に基づいて食品の容量を間接的
に検出する方法があった。
【0004】図7は、マイクロ波を感知する材料を使用
した一例のブロック図である。図7において、マグネト
ロン2から出たマイクロ波はマイクロ波の伝送路である
導波管3を介して加熱室1に供給され、加熱室の容器4
の上に置かれた食品5に吸収され誘電加熱を行なう。容
器4はターンテーブル10の上に置かれ、ターンテーブ
ル10の中央部にはマイクロ波検出素子6が設けられて
いる。食品5に吸収されずに透過してくるマイクロ波
は、加熱室1底部のターンテーブル10の中央部に設け
られたマイクロ波検出素子6に吸収されその温度を上昇
させ、そのデータは制御回路8に入力され、マグネトロ
ン2を制御する。
した一例のブロック図である。図7において、マグネト
ロン2から出たマイクロ波はマイクロ波の伝送路である
導波管3を介して加熱室1に供給され、加熱室の容器4
の上に置かれた食品5に吸収され誘電加熱を行なう。容
器4はターンテーブル10の上に置かれ、ターンテーブ
ル10の中央部にはマイクロ波検出素子6が設けられて
いる。食品5に吸収されずに透過してくるマイクロ波
は、加熱室1底部のターンテーブル10の中央部に設け
られたマイクロ波検出素子6に吸収されその温度を上昇
させ、そのデータは制御回路8に入力され、マグネトロ
ン2を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】食品の容量を計る代わ
りに、これと関連した重量として検出する重量センサで
は、容器に入れられた食品の場合、容器の重量も含めて
食品の重量として測定していた。このため、食品そのも
のの正確な重量を検出することができず、特に食品重量
により加熱時間を決める解凍モードでは、解凍不足,解
凍し過ぎなどという問題があった。
りに、これと関連した重量として検出する重量センサで
は、容器に入れられた食品の場合、容器の重量も含めて
食品の重量として測定していた。このため、食品そのも
のの正確な重量を検出することができず、特に食品重量
により加熱時間を決める解凍モードでは、解凍不足,解
凍し過ぎなどという問題があった。
【0006】マイクロ波を検出して間接的に容量を検出
する方法では、マイクロ波検出素子の取付位置によって
は、加熱室内に入れる食品の位置や形状により、同じ食
品であってもマイクロ波検出素子の出力が変化し、容量
を正確に検出することができないという問題があった。
する方法では、マイクロ波検出素子の取付位置によって
は、加熱室内に入れる食品の位置や形状により、同じ食
品であってもマイクロ波検出素子の出力が変化し、容量
を正確に検出することができないという問題があった。
【0007】また、上記の食品の位置や形状による検出
出力の変化を考慮して、マイクロ波検出素子をターンテ
ーブルなどの食品支持台の下部に取付けているものもあ
るが、マグネトロンの出力口から発生したマイクロ波
は、ターンテーブル上の食品を透過し、さらにターンテ
ーブルを透過してマイクロ波検出素子に到達するため、
ターンテーブルでマイクロ波が吸収され、マイクロ波検
出素子に到達する量が極端に少なくなっており、このた
めマイクロ波の検出精度が低くなり、ノイズマージンも
低くなるという問題もあった。
出力の変化を考慮して、マイクロ波検出素子をターンテ
ーブルなどの食品支持台の下部に取付けているものもあ
るが、マグネトロンの出力口から発生したマイクロ波
は、ターンテーブル上の食品を透過し、さらにターンテ
ーブルを透過してマイクロ波検出素子に到達するため、
ターンテーブルでマイクロ波が吸収され、マイクロ波検
出素子に到達する量が極端に少なくなっており、このた
めマイクロ波の検出精度が低くなり、ノイズマージンも
低くなるという問題もあった。
【0008】このため、前述の図5に示されるように、
ターンテーブルの中心に穴をあけ、マイクロ波が食品を
透過して直接マイクロ波検出素子に到達するようにして
いるものもあるが、通常、食品を直接ターンテーブルの
上に置くことはなく、容器の上に食品を載せるか、また
は容器の中に食品を入れて加熱することが多く、この場
合、マイクロ波は食品だけでなく容器も透過してマイク
ロ波検出装置に到達する。このため、容器の材質により
マイクロ波の透過量が異なり、正確な容量が検出できな
いという問題があった。さらに、前記と同様に、容器に
よりマイクロ波が吸収され減衰するため、検出精度が低
くなる。
ターンテーブルの中心に穴をあけ、マイクロ波が食品を
透過して直接マイクロ波検出素子に到達するようにして
いるものもあるが、通常、食品を直接ターンテーブルの
上に置くことはなく、容器の上に食品を載せるか、また
は容器の中に食品を入れて加熱することが多く、この場
合、マイクロ波は食品だけでなく容器も透過してマイク
ロ波検出装置に到達する。このため、容器の材質により
マイクロ波の透過量が異なり、正確な容量が検出できな
いという問題があった。さらに、前記と同様に、容器に
よりマイクロ波が吸収され減衰するため、検出精度が低
くなる。
【0009】また、食品がターンテーブルの中心に置か
れていない場合や、食品の数量が2個以上あるときや、
同時に加熱される容器が2個以上ある場合も、通常ター
ンテーブルの中心には食品を置くことがなく、マグネト
ロンから出力されたマイクロ波が、食品を透過せずに直
接マイクロ波検出素子に到達するため、正確な容量を検
出できないという問題があった。
れていない場合や、食品の数量が2個以上あるときや、
同時に加熱される容器が2個以上ある場合も、通常ター
ンテーブルの中心には食品を置くことがなく、マグネト
ロンから出力されたマイクロ波が、食品を透過せずに直
接マイクロ波検出素子に到達するため、正確な容量を検
出できないという問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明においては、食品
を透過してくるマイクロ波量を直接検出して容量を検出
するのではなく、食品に吸収されずに加熱室内に残って
いるマイクロ波量を検出し間接的に容量を検出する。こ
のため、加熱室内の残留マイクロ波を効率よく検出でき
るように、マイクロ波検出素子をターンテーブルの下方
に取付けずに、加熱室の壁面に取付ける。
を透過してくるマイクロ波量を直接検出して容量を検出
するのではなく、食品に吸収されずに加熱室内に残って
いるマイクロ波量を検出し間接的に容量を検出する。こ
のため、加熱室内の残留マイクロ波を効率よく検出でき
るように、マイクロ波検出素子をターンテーブルの下方
に取付けずに、加熱室の壁面に取付ける。
【0011】
【作用】マグネトロンから出力されるマイクロ波は、加
熱室内の食品に吸収され誘電加熱を行なうが、食品の容
量により吸収されるマイクロ波の量が決まっており、加
熱室内には食品に吸収されずに残っているマイクロ波が
存在する。この残留マイクロ波の量は、食品の容量に関
係してるため、加熱室内の壁面にマイクロ波検出素子を
取付けることにより、この残留マイクロ波量を検出して
後述のような理由により容量を判別することができる。
熱室内の食品に吸収され誘電加熱を行なうが、食品の容
量により吸収されるマイクロ波の量が決まっており、加
熱室内には食品に吸収されずに残っているマイクロ波が
存在する。この残留マイクロ波の量は、食品の容量に関
係してるため、加熱室内の壁面にマイクロ波検出素子を
取付けることにより、この残留マイクロ波量を検出して
後述のような理由により容量を判別することができる。
【0012】食品の容量と残留マイクロ波量との間には
以下のような関係がある。マグネトロンから出力される
マイクロ波は、食品に吸収され、これを加熱するが、そ
の残りのマイクロ波は加熱室内に残留し、マグネトロン
側へ反射される。この残留マイクロ波の電力Prは、マ
グネトロンより出力されるマイクロ波出力Poから、食
品に吸収される加熱出力Pwを差引いた値で、以下の式
のように表わされる。
以下のような関係がある。マグネトロンから出力される
マイクロ波は、食品に吸収され、これを加熱するが、そ
の残りのマイクロ波は加熱室内に残留し、マグネトロン
側へ反射される。この残留マイクロ波の電力Prは、マ
グネトロンより出力されるマイクロ波出力Poから、食
品に吸収される加熱出力Pwを差引いた値で、以下の式
のように表わされる。
【0013】
【数1】Pr=Po−Pw……………(1) また、食品に吸収される加熱出力Pwは、
【0014】
【数2】 Pw=0.556 ・εr ・tan δ・f・E2 ・V…………(2) εr ・tan δ:食品により決まる誘電損失 f :マイクロ波の周波数 E :高周波電界強度 V :食品の容量 となる。ここで、マグネトロンから出力されるマイクロ
波出力Po(高周波電界強度E)およびその周波数f
が、制御回路により一定に制御されることから、食品の
成分つまり誘電損失εr ・tan δが判別できれば、加熱
出力Pwは食品の容量Vに比例する。
波出力Po(高周波電界強度E)およびその周波数f
が、制御回路により一定に制御されることから、食品の
成分つまり誘電損失εr ・tan δが判別できれば、加熱
出力Pwは食品の容量Vに比例する。
【0015】この結果、残留マイクロ波電力Prは、食
品の容量Vに反比例する。以上のことより、残留マイク
ロ波電力右Prを測定できれば、食品の容量は判別する
ことができる。
品の容量Vに反比例する。以上のことより、残留マイク
ロ波電力右Prを測定できれば、食品の容量は判別する
ことができる。
【0016】この残留マイクロ波電力を検出するため、
電磁波吸収材(マイクロ波吸収材)を用いる。電磁波吸
収材はマイクロ波を吸収すると発熱し、吸収された残留
マイクロ波の量により、温度上昇値が変化する材料であ
る。この電磁波吸収材をマイクロ波検出素子として用
い、素子の温度上昇値をサーミスタなどの温度検出手段
により、電気信号に変換しマイコンなどの制御部に入力
する。制御部では、予め用意されている食品容量と温度
上昇値のテーブルまたは計算式により、得られたマイク
ロ波検出素子の温度上昇値から食品の容量を判別する。
電磁波吸収材(マイクロ波吸収材)を用いる。電磁波吸
収材はマイクロ波を吸収すると発熱し、吸収された残留
マイクロ波の量により、温度上昇値が変化する材料であ
る。この電磁波吸収材をマイクロ波検出素子として用
い、素子の温度上昇値をサーミスタなどの温度検出手段
により、電気信号に変換しマイコンなどの制御部に入力
する。制御部では、予め用意されている食品容量と温度
上昇値のテーブルまたは計算式により、得られたマイク
ロ波検出素子の温度上昇値から食品の容量を判別する。
【0017】図4はその一例のグラフである。食品(こ
こでは牛乳と酒)の材質による容量Vとマイクロ波検出
素子の温度上昇値ΔTとの関係を示す。牛乳の場合は実
線で示し酒の場合は点線で示されている。
こでは牛乳と酒)の材質による容量Vとマイクロ波検出
素子の温度上昇値ΔTとの関係を示す。牛乳の場合は実
線で示し酒の場合は点線で示されている。
【0018】
【実施例】図1は本発明の一実施例のブロック図であ
る、マグネトロン2から出たマイクロ波は、マイクロ波
の伝送路である導波管3を介して加熱室1に供給され、
加熱室内の容器4の上に置かれた食品5に吸収され誘電
加熱を行なう。食品5に吸収されずに加熱室内に残って
いる残留マイクロ波は、加熱室内壁面9に設けられたマ
イクロ波検出素子6に吸収され発熱し、サーミスタなど
で構成される温度検出回路7で温度上昇値を電気信号に
変換して制御回路8に入力される。制御回路8の中には
温度検出回路7の検出結果に基づいて被加熱物の容量を
検出する手段も設けられており、その結果に基づいてマ
グネトロン2を制御する。9は加熱室1の内壁面であ
り、10は食品を乗せるターンテーブルである。ターン
テーブル10は設けられていない場合もある。
る、マグネトロン2から出たマイクロ波は、マイクロ波
の伝送路である導波管3を介して加熱室1に供給され、
加熱室内の容器4の上に置かれた食品5に吸収され誘電
加熱を行なう。食品5に吸収されずに加熱室内に残って
いる残留マイクロ波は、加熱室内壁面9に設けられたマ
イクロ波検出素子6に吸収され発熱し、サーミスタなど
で構成される温度検出回路7で温度上昇値を電気信号に
変換して制御回路8に入力される。制御回路8の中には
温度検出回路7の検出結果に基づいて被加熱物の容量を
検出する手段も設けられており、その結果に基づいてマ
グネトロン2を制御する。9は加熱室1の内壁面であ
り、10は食品を乗せるターンテーブルである。ターン
テーブル10は設けられていない場合もある。
【0019】以下、本発明におけるマイクロ波検出素子
6を用いた被加熱物食品の容量検出の方法を説明する。
6を用いた被加熱物食品の容量検出の方法を説明する。
【0020】まず、食品5を加熱室1内のターンテーブ
ル10に載せ、食品に応じた材料選択スイッチ(図示さ
れていない)を押す。次に加熱スイッチ(図示されてい
ない)を押すと、このときのマイクロ波検出素子6の温
度T1 (図3参照)を温度検出回路7により測定し、制
御回路8に入力する。制御回路8では内部の記憶回路に
検出した初期温度T1 を記憶する。その後、制御回路8
はマグネトロン2を起動させマイクロ波を発生し、その
マイクロ波は導波管3を通じて加熱室1内に送られ、食
品5に吸収され加熱を開始する。このとき、食品5に吸
収されずに加熱室内に残っている残留マイクロ波によ
り、マイクロ波検出素子6も加熱されその温度が上昇す
る。
ル10に載せ、食品に応じた材料選択スイッチ(図示さ
れていない)を押す。次に加熱スイッチ(図示されてい
ない)を押すと、このときのマイクロ波検出素子6の温
度T1 (図3参照)を温度検出回路7により測定し、制
御回路8に入力する。制御回路8では内部の記憶回路に
検出した初期温度T1 を記憶する。その後、制御回路8
はマグネトロン2を起動させマイクロ波を発生し、その
マイクロ波は導波管3を通じて加熱室1内に送られ、食
品5に吸収され加熱を開始する。このとき、食品5に吸
収されずに加熱室内に残っている残留マイクロ波によ
り、マイクロ波検出素子6も加熱されその温度が上昇す
る。
【0021】そして図3に示すように、加熱を開始して
から一定時間S秒後(センサの感度や熱容量などで予め
決められている)に、マイクロ波検出素子6の温度T2
を測定する。予め記憶されている加熱開始時のマイクロ
波検出素子6の初期温度T1とS秒後の温度T2 との差
を演算して、センサの温度上昇値ΔT:(T2 −T1)
を算出する。図3において、T3 はS秒経過したときの
酒のセンサ温度である。
から一定時間S秒後(センサの感度や熱容量などで予め
決められている)に、マイクロ波検出素子6の温度T2
を測定する。予め記憶されている加熱開始時のマイクロ
波検出素子6の初期温度T1とS秒後の温度T2 との差
を演算して、センサの温度上昇値ΔT:(T2 −T1)
を算出する。図3において、T3 はS秒経過したときの
酒のセンサ温度である。
【0022】このようにして得られたマイクロ波検出素
子6の温度上昇値ΔTは、前述のように、食品の容量V
と前述の図4のような関係があるため、制御回路8内部
に各食品毎の容量と温度上昇値のテーブルを備えておく
と、このテーブルにより温度上昇値ΔTから食品の容量
Vを判別できる。
子6の温度上昇値ΔTは、前述のように、食品の容量V
と前述の図4のような関係があるため、制御回路8内部
に各食品毎の容量と温度上昇値のテーブルを備えておく
と、このテーブルにより温度上昇値ΔTから食品の容量
Vを判別できる。
【0023】加熱室内のマイクロ波検出素子6の取付位
置は、加熱室1の形状,大きさ、導波管3の出力口の位
置、ターンテーブル10の寸法,位置などで一概に言え
ないが、ターンテーブル10上の食品を置く位置や食品
の形状などに影響されずに、安定してマイクロ波検出素
子の出力が検出できるような位置として、図2(a),
(b)および(c)に示すような位置が考えられる。
置は、加熱室1の形状,大きさ、導波管3の出力口の位
置、ターンテーブル10の寸法,位置などで一概に言え
ないが、ターンテーブル10上の食品を置く位置や食品
の形状などに影響されずに、安定してマイクロ波検出素
子の出力が検出できるような位置として、図2(a),
(b)および(c)に示すような位置が考えられる。
【0024】図2(a)の斜線部のように、マグネトロ
ンのマイクロ波の出力方向がたとえば右側面に出力口が
あると仮定すると、これと対向しない加熱室内壁面たと
えば背面に取付けることにより、マグネトロンからの直
接波がマイクロ波検出素子6に到達することがなく、ま
た食品の形状により直接波が遮られたりすることもない
ため、加熱室内の平均電波状態を安定して検出すること
ができる。
ンのマイクロ波の出力方向がたとえば右側面に出力口が
あると仮定すると、これと対向しない加熱室内壁面たと
えば背面に取付けることにより、マグネトロンからの直
接波がマイクロ波検出素子6に到達することがなく、ま
た食品の形状により直接波が遮られたりすることもない
ため、加熱室内の平均電波状態を安定して検出すること
ができる。
【0025】また、図2(b)の斜線部のように、ター
ンテーブルの中心つまり加熱室1内の中心軸を通るよう
な加熱室1の垂直な壁面の中央部に取付けることによ
り、ターンテーブルの中心に食品がある場合や端に食品
がある場合でも、ターンテーブルが回転しているため、
マイクロ波検出素子6の前面には常に食品があり、マイ
クロ波検出素子6付近の電波状態は食品の位置によりあ
まり変化しない。
ンテーブルの中心つまり加熱室1内の中心軸を通るよう
な加熱室1の垂直な壁面の中央部に取付けることによ
り、ターンテーブルの中心に食品がある場合や端に食品
がある場合でも、ターンテーブルが回転しているため、
マイクロ波検出素子6の前面には常に食品があり、マイ
クロ波検出素子6付近の電波状態は食品の位置によりあ
まり変化しない。
【0026】さらに、図2(c)の斜線部のように、マ
イクロ波検出素子の高さ方向の取付位置については、タ
ーンテーブルのような食品支持部の水平面の位置の上方
の加熱室1の壁面でほぼ食品の高さの位置に取付けるこ
とにより、マイクロ波がターンテーブルに遮られないた
め、マイクロ波の検出精度は低下しない。ターンテーブ
ルのない場合は、食品を載せる容器の予定位置より上方
とする。
イクロ波検出素子の高さ方向の取付位置については、タ
ーンテーブルのような食品支持部の水平面の位置の上方
の加熱室1の壁面でほぼ食品の高さの位置に取付けるこ
とにより、マイクロ波がターンテーブルに遮られないた
め、マイクロ波の検出精度は低下しない。ターンテーブ
ルのない場合は、食品を載せる容器の予定位置より上方
とする。
【0027】前記のマイクロ波検出素子の取付位置につ
いては、加熱室の形状や大きさ、マグネトロンの出力口
の位置や、マイクロ波の出力方向など、電子レンジを構
成する条件により、単独で実施することもできるし複数
の取付位置を組合せて実施することもできる。
いては、加熱室の形状や大きさ、マグネトロンの出力口
の位置や、マイクロ波の出力方向など、電子レンジを構
成する条件により、単独で実施することもできるし複数
の取付位置を組合せて実施することもできる。
【0028】さて、マイクロ波はマイクロ波検出素子6
のマイクロ波吸収材ですべて吸収されて熱に変わるので
はなく、もし図5に示されるように、内部にあるサーミ
スタなどの温度検出手段11が加熱室内に設けられてい
ると、これにもマイクロ波が到達する。このため、サー
ミスタのような温度検出手段11およびそのリード部分
11aに直接マイクロ波が照射されることになり、特に
リード部分11aに電流が流れて温度検出手段11自身
が加熱される。この結果、食品の容量により決まるマイ
クロ波吸収材の温度上昇が、サーミスタ自身の温度上昇
のために、正確な容量を検出することができなくなる。
場合によっては、サーミスタ自身が加熱され過ぎて焼損
することもある。
のマイクロ波吸収材ですべて吸収されて熱に変わるので
はなく、もし図5に示されるように、内部にあるサーミ
スタなどの温度検出手段11が加熱室内に設けられてい
ると、これにもマイクロ波が到達する。このため、サー
ミスタのような温度検出手段11およびそのリード部分
11aに直接マイクロ波が照射されることになり、特に
リード部分11aに電流が流れて温度検出手段11自身
が加熱される。この結果、食品の容量により決まるマイ
クロ波吸収材の温度上昇が、サーミスタ自身の温度上昇
のために、正確な容量を検出することができなくなる。
場合によっては、サーミスタ自身が加熱され過ぎて焼損
することもある。
【0029】この問題を解決するために、加熱室内のマ
イクロ波を検出するマイクロ波吸収材のみを加熱室内に
設け、マイクロ波吸収材の温度上昇を検出するサーミス
タなどの温度検出手段を加熱室外に設けるとよい。
イクロ波を検出するマイクロ波吸収材のみを加熱室内に
設け、マイクロ波吸収材の温度上昇を検出するサーミス
タなどの温度検出手段を加熱室外に設けるとよい。
【0030】また、マイクロ波吸収材が直接加熱室内の
雰囲気に触れているため、食品を加熱する際に食品から
飛散する油や水分などによる汚れが、マイクロ波吸収材
に付着する。このため、マイクロ波吸収材の誘電損失が
変わり、マイクロ波の吸収特性が変化する。この結果、
マイクロ波吸収材の温度上昇値が変化し、正確な容量が
検出できなくなる。この問題を解決するために、マイク
ロ波吸収材が加熱室内の雰囲気に直接触れないように、
マイクロ波吸収材を覆うような箱または容器を設ければ
よい。
雰囲気に触れているため、食品を加熱する際に食品から
飛散する油や水分などによる汚れが、マイクロ波吸収材
に付着する。このため、マイクロ波吸収材の誘電損失が
変わり、マイクロ波の吸収特性が変化する。この結果、
マイクロ波吸収材の温度上昇値が変化し、正確な容量が
検出できなくなる。この問題を解決するために、マイク
ロ波吸収材が加熱室内の雰囲気に直接触れないように、
マイクロ波吸収材を覆うような箱または容器を設ければ
よい。
【0031】図6は、マイクロ波検出素子6の取付部分
の拡大図である。食品5に吸収されずに庫内に残ってい
る残留マイクロ波は、加熱室内壁面9に設けられたマイ
クロ波吸収材料からなるマイクロ波検出素子6に吸収さ
れ発熱し、サーミスタなどで構成される温度検出手段1
1で温度上昇値を検出する。そして検出された温度上昇
信号を温度検出回路7で電気信号に変換する。
の拡大図である。食品5に吸収されずに庫内に残ってい
る残留マイクロ波は、加熱室内壁面9に設けられたマイ
クロ波吸収材料からなるマイクロ波検出素子6に吸収さ
れ発熱し、サーミスタなどで構成される温度検出手段1
1で温度上昇値を検出する。そして検出された温度上昇
信号を温度検出回路7で電気信号に変換する。
【0032】温度検出手段11の加熱を防ぐため、図6
に示すように、サーミスタなどの温度検出素子11を加
熱室内壁面9より外側になるように設け、マイクロ波検
出素子6を加熱室内側に設ける。これにより、サーミス
タのリード部分11aは完全に加熱室外にあることにな
り、リード部分に電流が流れることはなくなる。さら
に、マイクロ波検出素子6として用いられるマイクロ波
吸収材にマイクロ波が十分吸収されるように、その厚み
を半減透過深度Dよりも大きくなるようにすることが望
ましい。半減透過深度Dは、マイクロ波の電力密度が1
/2に減衰する距離として定義されている。半減透過深
度Dは、食品やマイクロ波吸収材の非誘電率εr と誘電
力率tan δにより決まっており、これらが大きいほど半
減透過深度Dは浅くなる。
に示すように、サーミスタなどの温度検出素子11を加
熱室内壁面9より外側になるように設け、マイクロ波検
出素子6を加熱室内側に設ける。これにより、サーミス
タのリード部分11aは完全に加熱室外にあることにな
り、リード部分に電流が流れることはなくなる。さら
に、マイクロ波検出素子6として用いられるマイクロ波
吸収材にマイクロ波が十分吸収されるように、その厚み
を半減透過深度Dよりも大きくなるようにすることが望
ましい。半減透過深度Dは、マイクロ波の電力密度が1
/2に減衰する距離として定義されている。半減透過深
度Dは、食品やマイクロ波吸収材の非誘電率εr と誘電
力率tan δにより決まっており、これらが大きいほど半
減透過深度Dは浅くなる。
【0033】また、図6に示すように、マイクロ波検出
素子6を覆うような容器12を設ける。この容器12の
材質としては、マイクロ波を透過する材料にする必要が
ある。これにより、マイクロ波検出素子6が直接、加熱
室内雰囲気に触れないため、食品を加熱する際に飛散す
る油や水分による庫内の汚れが、マイクロ波検出素子6
に付着して、吸収特性が変化することがなくなり、安定
した出力が得られる。
素子6を覆うような容器12を設ける。この容器12の
材質としては、マイクロ波を透過する材料にする必要が
ある。これにより、マイクロ波検出素子6が直接、加熱
室内雰囲気に触れないため、食品を加熱する際に飛散す
る油や水分による庫内の汚れが、マイクロ波検出素子6
に付着して、吸収特性が変化することがなくなり、安定
した出力が得られる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、マイクロ波検出素子6
を加熱室1の内壁面に取付けることにより、食品に吸収
されずに加熱室内に残っているマイクロ波量をマイクロ
波検出素子6の発熱量によって間接的に検出すること
で、正確な食品の容量が検出できる。
を加熱室1の内壁面に取付けることにより、食品に吸収
されずに加熱室内に残っているマイクロ波量をマイクロ
波検出素子6の発熱量によって間接的に検出すること
で、正確な食品の容量が検出できる。
【0035】食品の正確な容量が検出できれば、食品に
対する加熱時間がわかり、各々の食品に応じた最適な調
理時間を算出できる。
対する加熱時間がわかり、各々の食品に応じた最適な調
理時間を算出できる。
【0036】本発明は食品の解凍に対して特に有効であ
る。現在の電子レンジでは、解凍状態の検出は困難であ
るため、現状では解凍する食品の重量を検出して解凍時
間を決定していたが、食品の容量が正確に検出できてい
なかったため、解凍し過ぎたり、解凍不足という問題が
あった。しかし、本発明によれば食品そのものの正確な
容量が検出できるため、解凍時間が正確に算出でき、完
全な解凍が実現できる。特に従来困難であった刺身など
の解凍に適している。
る。現在の電子レンジでは、解凍状態の検出は困難であ
るため、現状では解凍する食品の重量を検出して解凍時
間を決定していたが、食品の容量が正確に検出できてい
なかったため、解凍し過ぎたり、解凍不足という問題が
あった。しかし、本発明によれば食品そのものの正確な
容量が検出できるため、解凍時間が正確に算出でき、完
全な解凍が実現できる。特に従来困難であった刺身など
の解凍に適している。
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】(a),(b),および(c)は、それぞれマ
イクロ波検出素子の取付位置を示す斜視図である。
イクロ波検出素子の取付位置を示す斜視図である。
【図3】マイクロ波検出素子の温度上昇を示すグラフで
ある。
ある。
【図4】食品の容量とマイクロ波検出素子の温度上昇の
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図5】マイクロ波検出素子の望ましくない取付部分の
拡大図である。
拡大図である。
【図6】マイクロ波検出素子6の望ましい取付部分の拡
大図である。
大図である。
【図7】従来の一例のブロック図である。
1 加熱室 2 マグネトロン 3 導波管 6 マイクロ波検出素子 7 温度検出回路 8 制御回路
Claims (6)
- 【請求項1】 高周波発生源と、被加熱物を収容する加
熱室と、前記加熱室内に高周波発生源より出力されるマ
イクロ波エネルギを導く伝送路と、前記加熱室内の壁面
に設けられた加熱室内のマイクロ波エネルギを検出する
マイクロ波検出手段と、該マイクロ波検出手段の温度変
化を電気信号に変換する温度検出手段と、温度検出手段
の検出結果に基づいて被加熱物の容量を検出する手段
と、検出された容量に応じて前記高周波発生源の出力電
力を制御する制御手段を有することを特徴とする高周波
加熱装置。 - 【請求項2】 マイクロ波検出手段を、高周波発生源の
マイクロ波エネルギの出力方向と対向しない加熱室内壁
面に設けたことを特徴とする請求項1記載の高周波加熱
装置。 - 【請求項3】 マイクロ波検出手段を加熱室の垂直壁面
の中央部に取付けたことを特徴とする請求項1記載の高
周波加熱装置。 - 【請求項4】 マイクロ波検出手段を食品支持部の水平
面の位置より上方の加熱室壁面に設けたことを特徴とす
る請求項1記載の高周波加熱装置。 - 【請求項5】 マイクロ波吸収材の温度検出手段を加熱
室外に設けたことを特徴とする請求項1記載の高周波加
熱装置 - 【請求項6】 加熱室内のマイクロ波検出素子の表面は
マイクロ波透過材料で覆われていることを特徴とする請
求項1記載の高周波加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12348692A JPH05326133A (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 高周波加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12348692A JPH05326133A (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 高周波加熱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05326133A true JPH05326133A (ja) | 1993-12-10 |
Family
ID=14861823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12348692A Pending JPH05326133A (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | 高周波加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05326133A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013016378A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-01-24 | Japan Atomic Energy Agency | 使用済み核燃料の再処理溶液のマイクロ波加熱方法 |
JP2018150854A (ja) * | 2017-03-10 | 2018-09-27 | 富士通株式会社 | マイクロ波照射装置、排気浄化装置、自動車及び管理システム |
-
1992
- 1992-05-15 JP JP12348692A patent/JPH05326133A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013016378A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-01-24 | Japan Atomic Energy Agency | 使用済み核燃料の再処理溶液のマイクロ波加熱方法 |
JP2018150854A (ja) * | 2017-03-10 | 2018-09-27 | 富士通株式会社 | マイクロ波照射装置、排気浄化装置、自動車及び管理システム |
US10876458B2 (en) | 2017-03-10 | 2020-12-29 | Fujitsu Limited | Microwave irradiation device, exhaust purification apparatus, automobile and management system |
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