JPH05326118A - 棒状ヒータ、その製造用治具及び棒状ヒータの製造方法 - Google Patents

棒状ヒータ、その製造用治具及び棒状ヒータの製造方法

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JPH05326118A
JPH05326118A JP12648892A JP12648892A JPH05326118A JP H05326118 A JPH05326118 A JP H05326118A JP 12648892 A JP12648892 A JP 12648892A JP 12648892 A JP12648892 A JP 12648892A JP H05326118 A JPH05326118 A JP H05326118A
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JP
Japan
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rod
shaped heater
caulking
heater
peripheral surface
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JP12648892A
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Inventor
Kazuomi Yamashita
和臣 山下
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KAWAI DENKI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
KAWAI DENKI SEISAKUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】溶接ではなく加締めによって、ヒータ本体と固
定用部材とを接合し、その接合箇所における液密や気密
を確保することができる棒状ヒータ、その製造用治具及
び棒状ヒータの製造方法を提供する。 【構成】カートリッジヒータ12は、金属管14内に電
熱体16、電熱体16と金属管14の内周面との間に充
填された熱伝導性絶縁粉末18、及び電熱体16にそれ
ぞれ接続された二本の電極端子20、20を収納し、金
属管14の開口14aから電極端子20を取り出した状
態で金属管14の外周面側から軸心側に向かって力を加
え減径圧縮することにより絶縁粉末18を固化して成る
ヒータ本体22と、そのヒータ本体22の開口14a側
に被せられ、加締め部36において加締められることに
よりヒータ本体22に固定され、ヒータ本体22を取付
箇所に固定するためのブッシュ32と、から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばカートリッジヒ
ータなどの棒状ヒータ、その製造用治具及び棒状ヒータ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばカートリッジヒータを
水槽中や気密室中等に固定するための固定用部材として
の螺子プラグや取付フランジ等は、ヒータ本体に溶接し
ていた。即ち、外周面に螺子が形成された円筒状の螺子
プラグや、縁部近傍に取付用ボルト穴が穿設され中心に
ヒータ挿入孔が穿設された円盤状の取付フランジ等を、
ヒータ本体の外周面に溶接して取り付け、カートリッジ
ヒータを製造していた。そのような従来のカートリッジ
ヒータは、螺子プラグや取付フランジといった固定部材
をヒータ本体に溶接しているため、その溶接箇所から水
や気体等が漏れることがなく、それによって、ヒータ取
付箇所である水槽や気密室などの水密または気密等を確
保していた。
【0003】また、従来より、例えばシーズヒータの端
部に取り付けられ、そこへ更に碍子等を取り付けるため
のフランジ2を、シーズヒータ本体1の外周面に固定す
る際、図9に示すような加締めの手法が用いられてい
た。図9(A)に、その従来の加締めを用いてシーズヒ
ータ本体1の外周面に固定されたフランジ2を示し、図
9(B)に、治具3、4を用いて、その従来例の加締め
を行う様子を示す。
【0004】すなわち、図9(B)に示すように、従来
例の加締めは、平坦面5を有する載置用治具3と、フラ
ンジ2に穿設されたヒータ挿入孔6の内径よりも一回り
大きな径の突起7を有するプレス用治具4との間に、挿
入孔6にヒータ本体1を挿入した状態のフランジ2を挟
んで、載置用治具3上のフランジ2にプレス用治具4を
押し付けることによって行われる(図9(B)参照)。
それによって、フランジ2の端面において挿入孔6と同
心且つ挿入孔6の内径よりも一回り大きな径を有する円
状溝8が形成され(図9(A)参照)、その円状溝8の
形成により、挿入孔6の開口端外縁のフランジ2部分が
挿入孔6内におけるヒータ本体1の外周面を軸心方向に
押圧する。その押圧により、ヒータ本体1にフランジ2
が固定されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、螺子プラグや取付フランジといった固定部材を
ヒータ本体の外周面に溶接する従来例においては次のよ
うな問題があった。すなわち、 1)その溶接には高度な熟練を要すること、 2)従って、その溶接は、各ヒータ毎に熟練工が手作業に
て行う必要があること、 3)その溶接作業には時間、及びコストがかかること、 4)溶接の際の高温により生じたヒータ本体の金属管の組
成変形に基づく熱応力割れ防止のため、溶接後、ヒータ
全体に溶態化熱処理を施す必要があったこと、 また、図9に基づき前述した従来例の加締めによった場
合、シーズヒータ本体1の外周面にフランジ2を固定す
るだけであり、その加締め箇所即ちフランジ2とヒータ
本体1との接合箇所における液密や気密を確保すること
はできなかった。
【0006】そこで、溶接ではなく加締めによって、ヒ
ータ本体と固定用部材とを接合し、その接合箇所におけ
る液密や気密を確保することができる棒状ヒータ、その
製造用治具及び棒状ヒータの製造方法の提供を目的とし
て本発明が生み出された。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の棒状ヒー
タは、金属管内に収納された電熱体、該電熱体と前記金
属管の内周面との間に充填された熱伝導性絶縁粉末、及
び前記電熱体に設けられて前記金属管の開口から取出さ
れた一対の電極、を備える棒状体を減径圧縮して形成し
た棒状ヒータ本体と、該棒状ヒータ本体の外周よりも僅
かに大きな内周を有し該棒状ヒータ本体を挿入可能な挿
入孔、及び該挿入孔の開口端の外周縁に沿って該挿入孔
の軸方向寸法を延ばす方向に突出した加締め部、を備
え、前記挿入孔内に前記棒状ヒータ本体を挿入した状態
で、前記加締め部を前記挿入孔内における前記棒状ヒー
タ本体の軸心方向に向かって加締めて、前記加締め部を
前記棒状ヒータ本体の外周面に密着させることにより前
記棒状ヒータ本体の外周面に接合された、前記棒状ヒー
タ本体を取付箇所に固定するための固定部材と、から成
ることを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の棒状ヒータ製造用治
具は、請求項1記載の棒状ヒータを製造するために用い
る棒状ヒータ製造用治具であって、前記加締め部を挿入
するための開口と、該開口よりも径が小さな奥部と、該
奥部から前記開口まで径が徐々に大きくなって傾斜する
内周面と、から成る加締め用孔を備え、前記内周面は、
前記加締め部の外周の少なくとも一周りに当接可能に形
成されていることを特徴とする。
【0009】さらに、請求項3記載の棒状ヒータの製造
方法は、請求項2記載の棒状ヒータ製造用治具を用いて
請求項1記載の棒状ヒータを製造する棒状ヒータの製造
方法であって、前記挿入孔内に前記棒状ヒータ本体を挿
入し、該挿入後に、前記加締め用孔の前記内周面を前記
加締め部の外周に当接させ、該当接後に、前記加締め部
を前記開口から前記奥部に挿入する方向に向かって前記
治具を前記加締め部に対して押し付け、前記加締め部を
前記挿入孔内における前記棒状ヒータ本体の軸心方向に
向かって加締めることにより、前記加締め部を前記棒状
ヒータ本体の外周面に密着させて前記固定用部材を前記
棒状ヒータ本体の外周面に接合することを特徴とする。
【0010】
【作用および発明の効果】上記のように構成された請求
項1記載の棒状ヒータにあっては、固定用部材に設けら
れた挿入孔内に棒状ヒータ本体を挿入した状態で、挿入
孔の開口端の外周縁に沿って突出する加締め部を加締め
ることにより、加締め部が、厳密には加締め部の内側で
ある挿入孔内周面が、ヒータ本体の外周面に密着する。
【0011】その密着により、固定用部材は、棒状ヒー
タ本体の外周面に液密または気密状態で接合される。従
って、溶接によらずに、加締め部を加締めるだけで、固
定用部材を棒状ヒータ本体の外周面に液密または気密状
態で接合することができる。
【0012】また、溶接によらないで、加締め部を加締
めるだけで固定用部材と棒状ヒータ本体とを簡単に接合
することができ、そのような加締めは熟練を要すること
もなく、機械化及び量産化も容易であって、溶接に比べ
接合に要する時間も短く且つ製造コストも低く抑えるこ
とができる。また、加締めは溶接のような高温を用いな
いので、接合後に熱処理を施す必要もない。
【0013】さらに、請求項2記載の棒状ヒータ製造用
治具は、加締め用孔の内周面を、固定用部材に突設され
た加締め部の少なくとも一周りに当接させ、加締め部を
傾斜した内周面にしたがい加締め用孔の開口から奥部に
挿入することによって、加締め部を軸心側に押圧するこ
とができる。
【0014】従って、加締め部の内側の挿入孔内に棒状
ヒータ本体を挿入した状態で、治具を用い、加締め部を
軸心側に押圧することにより加締め部を加締めた場合、
治具は奥部から開口まで径が徐々に大きくなって傾斜し
た内周面を有する加締め用孔を備えているので、棒状ヒ
ータ本体の外周に対して加締め部を均一に押圧すること
ができ、それによって、加締め部を棒状ヒータ本体の外
周に密着させ、固定用部材を棒状ヒータ本体に対して液
密または気密に接合することができる。
【0015】また、請求項3記載の棒状ヒータの製造方
法では、固定用部材の挿入孔内に棒状ヒータ本体を挿入
した後、加締め用孔の内周面を加締め部の外周に当接さ
せ、そして、加締め部を加締め用孔の開口から奥部に挿
入する方向に向かって治具を加締め部に対して押し付
け、挿入孔内の棒状ヒータ本体の軸心方向に向かって加
締め部を加締めることにより、加締め部を棒状ヒータ本
体の外周面に密着させて、固定用部材を棒状ヒータ本体
の外周面に接合する。
【0016】そのような製造方法では、奥部から開口ま
で径が徐々に大きくなって傾斜した内周面を有する加締
め用孔を備えた治具を用い、加締め用孔の内周面を加締
め部の外周に当接させた後に、加締め部を開口から奥部
に挿入する方向に向かって治具を加締め部に対して押し
付けているので、挿入孔内の棒状ヒータ本体の軸心方向
に向かって加締め部を均一に加締めることができ、その
加締めによって固定用部材を棒状ヒータ本体に対して液
密または気密に接合した棒状ヒータを得ることができ
る。
【0017】また、本発明における加締めは、奥部から
開口まで径が徐々に大きくなって傾斜した内周面を有す
る加締め用孔を備えた治具を用いているので、本来的な
加締めに要する棒状ヒータ本体の外周面から軸心に向か
う求心方向の力を、加締め用孔内に加締め部を挿入する
方向に向かって加締め部に対して治具を押し付けるとい
う直線方向の力に変換することができ、そのような加え
る力の変換によって加締め作業を簡単に行うことができ
る。
【0018】
【実施例】図面に基づき本発明の一実施例を詳細に説明
する。但し、本発明は以下に詳述する実施例に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、当
業者が想到し得る全ての実施例を含む。
【0019】図1(A)に本実施例にかかるカートリッ
ジヒータ12の要部外観を示し、そのB−B矢視断面を
図1(B)として示し、図2(A)に治具72、82を
用いてカートリッジヒータ12を製造する様子を示し、
図2(B)に治具72の側面を示す。
【0020】図1及び図2に示すように、カートリッジ
ヒータ12は、有底円筒形状でステンレス鋼(例えばJ
IS規格SUS303、304、316L等)製の金属
管14内に電熱体16、電熱体16と金属管14の内周
面との間に充填された熱伝導性絶縁粉末18、及び電熱
体16にそれぞれ接続された二本の電極端子20、20
を収納し、金属管14の開口14aから電極端子20、
20を取り出した状態で金属管14の外周面側から軸心
側に向かって力を加え減径圧縮することにより絶縁粉末
18を固化して成るヒータ本体22と、そのヒータ本体
22の開口14a側に被せられヒータ本体22を取付箇
所に固定する固定用部材としての真鍮(例えばJIS規
格BSBM)製のブッシュ32と、から構成されてい
る。図3にブッシュ32を拡大しその一部を破断して示
す。
【0021】ブッシュ32のおおよその外観は丁度ボル
ト状を成し、一体として切削加工して成形されている。
ブッシュ32は、ヒータ12を取付箇所に固定するため
の螺子部34と、ブッシュ32をヒータ本体22に接合
するための加締め部36と、螺子部34及び加締め部3
6をつなぐフランジ状のフランジ部38とから構成され
ている。
【0022】螺子部34は円筒状で、その外径はヒータ
本体22の金属管14の外径と略等しく、外周面には螺
子が形成されている。加締め部36は、テーパ状の外周
面を有する円錐台に、貫通孔を設けた形状を成してい
る。
【0023】フランジ部38も円筒状を成し、その外径
は螺子部34の外径より一回り大きく且つ加締め部36
の大きい方の外径(以下、「大外径」という)に等し
い。フランジ部38の一端は螺子部34の一端と連な
り、フランジ部38の他端は加締め部36の大外径側に
連なっている。フランジ部38と螺子部34とは外径が
異なるため、両者の境は、段付面34aとなっている。
【0024】ブッシュ32の軸心を貫く貫通孔は、加締
め部36及びフランジ部38の略内側に形成されヒータ
本体22を挿入するための挿入孔52と、螺子部34の
内側に形成されヒータ本体22の開口14aから延びる
電極端子20、20を挿入すると共に電極端子20、2
0に各々接続されたリード線20a、20aを取り出す
ための挿通孔54と、から構成されている。
【0025】挿入孔52は挿通孔54に比べ大径である
ため、両者の境は段付面56となっている。挿入孔52
の径は、ヒータ本体22の金属管14の外形より僅かに
大きく、加締め部36の小さい側の外径よりも僅かに小
さい。そのため、加締め部36が形成された側のブッシ
ュ32の端には、挿入孔52の径と加締め部36の小さ
い外径との間に円環状の端面58が形成されている(図
3参照)。
【0026】このようなブッシュ32は、その挿入孔5
2内にヒータ本体22を挿入し、その状態で加締め部3
6の外周面に軸心方向への力を加えて加締め部36を加
締め、挿入孔52の内周面を金属管14の外周面に密着
させることにより、ヒータ本体22に接合されている。
【0027】その接合に際しては、図2に示すように、
挿入孔52内にヒータ本体22を挿入した状態のブッシ
ュ32を載置するための載置用治具72と、載置用治具
72に対して上方から押し付けるように被せて加締めを
行うための加締め用治具82とを用いる。
【0028】治具72、74は、合金工具鋼鋼材(例え
ばJIS規格SKDー11)製で円柱状に形成され、そ
れぞれの軸心を貫く貫通孔74、84を各々有する。載
置用治具72の貫通孔74は、ブッシュ32を収納する
と共にリード線20a、20aを導くために形成されて
いる。また、リード線20a、20aを導くため、治具
72の下端面に一条の溝として形成された条溝76は、
貫通孔74と連通している。
【0029】貫通孔74の径は、治具72の載置面72
aから所定深さ(螺子部34の軸長よりも長い位置)ま
で螺子部34の外径よりもやや大きく、その所定深さか
ら条溝76に連なるまで螺子部34の外径よりも小さく
されている。加締め用治具82は、載置用治具72より
も大型であって、加締め用治具82の下端面には、載置
用治具72の上端部をちょうど収納可能な大きさの凹部
86が形成され、その凹部86は貫通孔84と連通して
いる。
【0030】貫通孔84の径は、ヒータ本体22を収納
するため、金属管14の外径よりもやや大きく形成され
ている。貫通孔84が凹部86に連なる部分には、貫通
孔84側から凹部86に向かい漏斗状に広がって成り、
ちょうど加締め部36の外周面を軸方向及び径方向に小
さくした傾斜面と当接可能な形状の加締め用孔88が形
成されている。加締め用孔88と凹部86との境は開口
88aとなっており、加締め用孔88と貫通孔84との
境界にある連通部89は開口88aよりも径が小さな奥
部であって、連通部89から開口88aまで径が徐々に
大きくなって傾斜した内周面88bが形成されている。
【0031】このような治具72、82を用いて、ヒー
タ本体22にブッシュ32を接合する手順は次のとおり
である。まず、挿入孔52内にヒータ本体22を挿入し
た状態のブッシュ32を、載置用治具72の載置面72
a上に載置する。その際、ブッシュ32の螺子部34を
貫通孔74内に挿入し、載置面72aに段付面34aを
当接させる。また、螺子部34の端面から延び出すリー
ド線20a、20aは、貫通孔74から条溝76に導
き、治具72の側方に取り出しておく。
【0032】そして、載置面72aから上方に向かって
起立する金属管14を、加締め用治具82の貫通孔84
に差し込み、加締め用治具82を下降させて凹部86内
に載置用治具72の上端部を収納する。さらに、加締め
用治具82を下降させると、凹部86の上端面86aが
載置面72aに当接する前に、開口88aが加締め部3
6の傾斜した外周面の中程に当接する。
【0033】その状態で、7〜10tfの押圧力で約10
秒間、加締め用治具82を載置用治具72に向かって押
し付ける。その押し付け力により、加締め部36を軸心
方向に押圧して加締め(図1(A)参照)、加締め部3
6の内側において挿入孔52の内周面を金属管14の外
周面に密着させ、それによってヒータ本体22の外周面
にブッシュ32を接合し、カートリッジヒータ12を完
成させる。
【0034】ヒータ12は、例えば図4において矢印で
示すように、下部導入口122から導いた液体を加熱し
たのち上部導出口124から送出して密閉系で液体を循
環させるための容器120内に配設される。その配設に
あたっては、容器120内にヒータ本体22を収納した
状態で、容器120の外壁に形成され内周に螺子が設け
られた取付孔126へ、ブッシュ32の螺子部34を螺
入する。その螺入に際し、環状シール部材126をフラ
ンジ部38と容器120外壁との間に介装してシールす
る。
【0035】そのように図4に示す現実の使用状態と同
様の手段を用いて、容器120と同種の密閉系容器内に
カートリッジヒータ12を取り付け、耐圧試験を行った
ところ、容器内の気圧が約10kg/cm2になっても、容器
内の気体が、加締め部36において加締められたブッシ
ュ32とヒータ本体22との接合部分を通ってリード線
20a側に漏れ出ることはなかった。
【0036】カートリッジヒータ12では、加締め部3
6を設けているので、その加締め部36を加締めるだけ
でブッシュ32をヒータ本体22に接合し、その接合部
分において実用に十分な気密または液密を確保すること
ができる。また、加締め部36を加締めるだけでブッシ
ュ32をヒータ本体22に接合しているので、その接合
は熟練を要することなく容易に行うことができ、機械化
及び量産化も容易であって、溶接に比べ接合に要する時
間も短く且つ製造コストも低く抑えることができる。更
に、加締めは溶接のような高温を用いないので、接合後
に熱処理を施す必要もない。
【0037】加えて、カートリッジヒータ12の製造に
あっては、加締め用孔88を設けた加締め用治具82を
用いているため、ブッシュ32の加締め部36の外周面
に対し、容易にしかも強力に軸心方向への力を加えて加
締めることができ、ヒータ本体22にブッシュ32を簡
単に接合して液密または気密を確保することができる。
【0038】さらに加えて、本実施例では加締め部36
の外周面を軸心に対して傾斜した形状とし、その傾斜形
状に対応した形状の加締め用孔88を設けた加締め用治
具82を用いて加締めを行っているので、本来的な加締
めに要するブッシュ32の外周面から軸心に向かう力
を、載置用治具72の上端部に被せた加締め用治具82
を下方に押圧するという上下方向の力に変換することが
でき、そのような加圧方向の変換によって加締め作業を
きわめて簡易に行うことができる。
【0039】本実施例では、固定用部材としてブッシュ
32を用いたが、その代わりに、図5に示すような、円
盤状のフランジ132を用いてもよい。フランジ132
には、その軸心を貫く挿入孔152がヒータ本体22を
挿入するために形成されている。また、円盤状の縁部近
傍において軸対称を成す四つの位置に取付用ボルト孔1
34が形成されている。
【0040】フランジ132の円形を成す片側端面13
5には、挿入孔152の周縁において挿入孔152の軸
寸を延長するように突出形成された加締め部136が形
成されている。加締め部136の外周面もテーパ状に形
成され、その突出端から端面135に向かって徐々に外
周が長くなっている。
【0041】このフランジ132も、前述の治具72、
82と同様な治具、即ち加締め部136に対応した加締
め用孔を有する治具を用いて、ヒータ本体22に接合す
る。その接合あたっては、挿入孔152内にヒータ本体
22を挿入し、所定の挿入位置において、加締め部13
6をヒータ本体22の軸心に向かって押圧し加締める。
【0042】そのようなフランジ132を接合したカー
トリッジヒータを取付箇所である容器内に取り付けるに
あたっては、挿入孔152とほぼ等しい取付孔が設けら
れた容器壁面とフランジ132との間に円板状のシール
部材を介装してシールすると共に、ボルトをボルト孔1
34に螺入する。
【0043】そのようにして密閉容器内に取り付けられ
たカートリッジヒータについて、前述同様な耐圧試験を
行ったところ、約10kg/cm2の気圧下で、容器内の気体
が、加締め部136において加締められたフランジ13
2とヒータ本体22との接合部分を通ってリード線側に
漏れ出ることはなかった。このようなフランジ132を
ヒータ本体22に接合して成るカートリッジヒータも、
前述した本実施例と同様な効果を奏する。
【0044】また、図6に示すように、挿入孔252を
設けた円板状のフランジ232において、挿入孔252
の周縁を円環状に切削して凹溝270を形成することに
より、加締め部236を成形しても良い。その場合、図
5に示すフランジ132に比べ切削部分が少ないので、
加工の手間及び加工に要する時間が減ると共に、ボルト
孔234部分の肉厚を厚くすることができて、ヒータ取
付箇所にヒータを強固に取り付けることが可能となる。
このフランジ232をヒータ本体22に接合する際に
は、図2に示す載置用治具82において、開口88aの
周縁に、フランジ232の凹溝270内に収納可能な円
環状凸部を形成したものを、載置用治具として用いる。
【0045】さらに、本発明の固定用部材として、図7
(A)に断面のみを示すように、フランジ332の両端
面において挿入孔352の周縁に加締め部336、33
6を突出形成したフランジ332を用いても良い。その
フランジ332をヒータ本体22に接合する際に用いる
載置用治具372には、図7(B)に示すように、載置
面372aに開口する貫通孔374の端部に、載置面3
72a上に載置される側の加締め部336を加締めるた
めの加締め用孔388が、開口388aから径が小さく
なった連通部389に向かって漏斗状に傾斜した内周面
388bを有する構造として形成されている。
【0046】このようなフランジ332の両端面に形成
された加締め部336、336を加締めてヒータ本体に
接合したカートリッジヒータを用いた場合、加締めて接
合した部分を二重にすることができるので、接合強度を
増すことができると共に、その接合箇所における液密及
び気密の度合を一層高めることができる。
【0047】以上説明した本発明の加締め部は、ヒータ
本体の外周面に摺接する貫通孔を有していれば良く、そ
の外周面は、本実施例のような円錐台状に広がった傾斜
面でなくても良い。例えば加締め部の外周面が円柱状で
あっても、加締め易い肉厚で且つ外力を加えて加締めた
場合にも破損せず接合に必要な強度を有した材料を用い
ることにより、前述した治具72、82等にて本発明に
よる加締めを行うことができる。もちろん、本実施例に
おいて、ブッシュ32の軸線に対して傾斜する加締め部
36のテーパ状の外周面を、任意の角度で傾斜させるこ
とができる。
【0048】また、加締め部36において、実際に加締
められる加締め代は長い方が挿入孔52の内周面と金属
管14の外周面とが密着する部分の長さが長くなり、強
力に加締めることができて、液密及び気密の度合を高め
ることができる。その場合、強固な加締め部36の軸長
は長い方が、加締め代の長さも長くし易いので好まし
い。
【0049】本実施例では、真鍮製のブッシュ32、及
びヒータ本体22においてステンレス鋼製の金属管14
を用いていたが、スレンレス鋼製のブッシュや真鍮製の
金属管を用いても良く、さらに、それら真鍮やステンレ
ス鋼の代わりに、銅(例えば,JIS規格C−1220
を用いる)やアルミニウム合金を用いることもできる。
【0050】なお、図8に、本実施例のブッシュ32と
は異なる形状の二つのブッシュ32A、32Bをそれぞ
れ接合したヒータ12A、12Bを、図4に示した容器
120と同様な容器120A、120Bに取り付けた様
子を示す。図8(A)に示すブッシュ32Aは、螺子部
34Aの両端のそれぞれに、加締め部36Aとフランジ
部38Aとが各々形成されて成る。このブッシュ32A
をヒータ本体22Aに接合して成るヒータ12Aは、容
器120Aの外壁に形成された取付孔126Aから容器
120A内へヒータ本体22Aを挿入し、螺子部34A
外周に形成された螺子と取付孔126A内周に形成され
た螺子とを螺合させ、容器120Aの外壁とフランジ部
38Aとの間にシール部材128Aを介装することによ
って、容器120Aに取り付けられている。
【0051】図8(B)に示すブッシュ32Bは、加締
め部36Bの両端のそれぞれに、加締め部36Bとフラ
ンジ部38Bとが各々形成されて成り、螺子部34Bの
径が加締め部36Bからフランジ部38Bに向かって徐
々に大きくされている。このブッシュ32Bをヒータ本
体22Bに接合して成るヒータ12Bは、容器120B
の外壁に形成された取付孔126B(この取付孔126
Bの内周は、螺子部34Bに対応して、容器120Bの
内側から外側に向かって徐々に大径に形成されている)
から容器120B内へヒータ本体22Bを挿入し、螺子
部34B外周に形成された螺子と取付孔126B内周に
形成された螺子とを螺合させることによって、容器12
0Bに取り付けられている。
【0052】以上のような本発明において、接合箇所で
ある加締め部の内側挿入孔とヒータ本体の外周面との間
に、加締め工程の前後に含浸液(例えば、小池酸素工業
株式会社販売、西ドイツ”ディアマント”の「ディヒト
ール」を用いる)を滴下しても良く、その場合、接合箇
所における液密又は気密の度合を一層高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】カートリッジヒータ12の外観及びその内部構
造を表す説明図である。
【図2】治具72、82の構造、及びそれら治具により
カートリッジヒータ12が製造される様子を表す説明図
である。
【図3】ブッシュ32を拡大して一部を破断した状態を
表す拡大一部破断図である。
【図4】カートリッジヒータ12の使用状態を表す説明
図である。
【図5】フランジ132の構造を表す説明図である。
【図6】フランジ232の構造を表す断面図である。
【図7】フランジ332及びそれをヒータ本体22に接
合するために好適な載置用治具372を表す断面図であ
る。
【図8】カートリッジヒータ12A、12Bをそれぞれ
容器120A、120Bに取り付けた状態を表す説明図
である。
【図9】従来の加締めによりフランジ2をシーズヒータ
本体1に固定した状態、及びその製造方法を表す説明図
である。
【符号の説明】
12…カートリッジヒータ、 14…金属管、
16…電熱体、18…熱伝導性絶縁粉末、 2
0…電極端子、 20a…リード線、22…ヒータ
本体、 32…ブッシュ、36、136、2
36…加締め部、 52…挿入孔、
72…載置用治具、 82…加締め用治具、
88、288…加締め用孔、 88a、288a…開
口、88b、288b…内周面、 89、289…連
通部、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管内に収納された電熱体、該電熱体
    と前記金属管の内周面との間に充填された熱伝導性絶縁
    粉末、及び前記電熱体に設けられて前記金属管の開口か
    ら取出された一対の電極、を備える棒状体を減径圧縮し
    て形成した棒状ヒータ本体と、 該棒状ヒータ本体の外周よりも僅かに大きな内周を有し
    該棒状ヒータ本体を挿入可能な挿入孔、及び該挿入孔の
    開口端の外周縁に沿って該挿入孔の軸方向寸法を延ばす
    方向に突出した加締め部、を備え、前記挿入孔内に前記
    棒状ヒータ本体を挿入した状態で、前記加締め部を前記
    挿入孔内における前記棒状ヒータ本体の軸心方向に向か
    って加締めて、前記加締め部を前記棒状ヒータ本体の外
    周面に密着させることにより前記棒状ヒータ本体の外周
    面に接合された、前記棒状ヒータ本体を取付箇所に固定
    するための固定用部材と、から成ることを特徴とする棒
    状ヒータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の棒状ヒータを製造するた
    めに用いる棒状ヒータ製造用治具であって、 前記加締め部を挿入するための開口と、 該開口よりも径が小さな奥部と、 該奥部から前記開口まで径が徐々に大きくなって傾斜す
    る内周面と、から成る加締め用孔を備え、 前記内周面は、前記加締め部の外周の少なくとも一周り
    に当接可能に形成されていることを特徴とする棒状ヒー
    タ製造用治具。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の棒状ヒータ製造用治具を
    用いて請求項1記載の棒状ヒータを製造する棒状ヒータ
    の製造方法であって、 前記挿入孔内に前記棒状ヒータ本体を挿入し、 該挿入後に、前記加締め用孔の前記内周面を前記加締め
    部の外周に当接させ、 該当接後に、前記加締め部を前記開口から前記奥部に挿
    入する方向に向かって前記治具を前記加締め部に対して
    押し付け、 前記加締め部を前記挿入孔内における前記棒状ヒータ本
    体の軸心方向に向かって加締めることにより、前記加締
    め部を前記棒状ヒータ本体の外周面に密着させて前記固
    定用部材を前記棒状ヒータ本体の外周面に接合すること
    を特徴とする棒状ヒータの製造方法。
JP12648892A 1992-05-19 1992-05-19 棒状ヒータ、その製造用治具及び棒状ヒータの製造方法 Pending JPH05326118A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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