JPH0532481U - 排水ます - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】排水管路内が減圧状態となっても、屋内の生活
排水発生箇所に設けられている防臭目的のトラップ部の
封水が破られて、屋内に排水管内の悪臭が流入すること
のない排水ますを提供することを目的とする。 【構成】汚水の流入口１１と流出口１２と上端開口部１
３とを有するます本体１と、該上端開口部に接続される
立上がり管２と、該立上がり管の上部に接続される掃除
口３とからなる排水ますにおいて、上記ます本体又は立
上がり管の一部に地上の大気と連通する通気管１５が接
続されているようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は排水管路の途中にて使用される排水ますに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、都市や住宅地域の近代化に伴い台所や便所からの生活汚水は地中に埋設 された排水ますに一旦溜められて、そこから適当な方法で汚水処理場に運ばれ処 理されるシステムが一般化してきている。かかる排水ますは、地中に埋設した排 水管の接続部分、排水管路の屈曲部分、敷地境界部の排水管路等に設置するもの であり、図２に従来の排水ますの宅地内設置例を示す。

【０００３】 図２において、台所、便所、浴室等の生活排水発生個所９からの汚水は防臭目 的のトラップ部８を経て、宅内排水管７を通り、敷地境界線１０手前の敷地内に 設置されている排水ますＡに流入し、自在ベンド４、取付管５を介して下水本管 ６に排水される。

【０００４】 排水ますＡは、排水管路に接続する排水ます本体１の上部に所定長さの立上が り管２を接続し、立上がり管２の上部開口に蓋が嵌着された掃除口３の下部を接 続した構成となっている。

【０００５】 上記従来の排水管路に使用される管及び排水ますは軽量性、施工の容易さ等の 理由から塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製成形品が用いられ、それら管路の接続は 接着剤又はパッキンを介した差し込み接合により気密性が高度に保たれている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、逆に排水管路内の気密性が高いことが原因で、一時的に排水管 路内が減圧状態となり、防臭目的のトラップ部８の封水が破られることになる。 この結果、住宅屋内に排水管路内の汚水による悪臭が逆流して入り込んでくると いう問題がクローズアップされてきている。

【０００７】 本考案は係る問題点を解決する排水ますであり、従来の排水管路内の気密性を 損なうことなく、且つトラップ部の封水が破られることのない排水ますを提供す ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案の排水ますでは、汚水の流入口と流出口と上端開口部とを有するます本 体と、該上端開口部に接続される立上がり管と、該立上がり管の上部に接続され る掃除口とからなる排水ますにおいて、上記ます本体又は立上がり管の一部に地 上の大気と連通する通気管が接続されているようにしたものである。

【０００９】

【作用】

本考案の排水ますでは、ます本体又は立上がり管の一部に地上の大気と連通す る通気管が接続されているので、排水ます内は地上の大気と連通することとなり 、排水管路内が減圧状態となって、防臭目的のトラップ部の封水が破られて、ひ いては住宅屋内に排水管路内の汚水による悪臭が逆流して入り込んでくるという 問題を生じることがない。

【００１０】

【実施例】

本考案の実施例を図面に基づいて以下に説明する。 図１は、地中に設置した本考案の排水ますの一実施例の断面図である。

【００１１】 ます本体１は、左右に流入口１１と流出口１２を有し、上端に開口部１３を有 している。該流入口１１と流出口１２にはそれぞれ流入管と流出管が挿入接続さ れ、該開口部１３には所定長さの立上がり管２の下端が挿入接続されている。そ して、該立上がり管２の上端開口部には、蓋が嵌着された掃除口３が挿入接続さ れており、以上の構成で排水ますＡが構成されている。又、上記における接続は 接着剤で接合される。

【００１２】 さらに、ます本体１の上部側面には通気口部１４がます本体と一体に形成され 、ます本体１と連通している。該通気口部１４の他端には地上に向けて小径の通 気管１５が突設され、その上端は雨水が侵入しないように１８０度曲げられてい る。 なお、通気口部１４は、単にます本体１の上部側面を孔開け加工し、端部 を曲げ加工した通気管１５を立上がり管２に沿わせてもよい。又、通気管１５は 立上がり管２の側面に接続してもよい。更に、地上に突設された通気管１５の上 端に逆止弁を取り付けてもよい。この逆止弁は、地上の大気は通気管１５を経て ます本体１内部に流入するが、ます本体１内の臭気が地上へ流出したり、雨水が 通気管１５内部に侵入するのを防止する働きをするものである。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の排水ますによれば、従来排水管路内が減圧状態となって、防臭目的の トラップ部の封水が破られて、ひいては住宅屋内に排水管路内の汚水による悪臭 が逆流して入り込んでくるという問題を生じることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の排水ますを地中に設置した一実施例の
断面図である。

【図２】従来の排水ますの宅地内設置例を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

Ａ 排水ます １ ます本体 ２ 立上がり管 ３ 掃除口 １１ 流入口 １２ 流出口 １３ 開口部 １４ 通気口部 １５ 通気管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 汚水の流入口と流出口と上端開口部とを
   有するます本体と、該上端開口部に接続される立上がり
   管と、該立上がり管の上部に接続される掃除口とからな
   る排水ますにおいて、上記ます本体又は立上がり管の一
   部に地上の大気と連通する通気管が接続されていること
   を特徴とする排水ます。