JPH0532357U - 真空吸引車の移動装置並びに真空吸引車の紙ガイド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空吸引車の横方向の移動調整を簡易化させ
ると共に真空吸引車に接触する紙のばたつきを防止させ
た。 【構成】 両面刷枚葉機の排紙部に設けられる真空吸引
車１の軸受２７に、機側に設けたハンドル２６を介して
回動される調整軸２５に螺合するブロック２２を取付け
たことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は両面刷枚葉機の排紙部に設けられた真空吸引車の移動装置並びに紙ガ イド装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図４に示す枚葉機の排紙部にて印刷ユニット２１よりの印刷された枚葉紙（破 線にて示す）が排紙胴にてチェーングリッパ２２につかみ替えされ、チェーング リッパ２２とともに走行し、枚葉紙積載部２３の上方にあるカム（図示せず）に てチェーングリッパ２２が開くと、放された枚葉紙は紙当て２４に当り、横紙揃 え板２５と、真空吸引車１に取付けられたうしろ紙揃え板２６にて、紙揃え位置 を規制されながら積載部２３の紙積パイル２７上に下降し、積み重ねられる。こ の時枚葉紙の紙尻（後端部）を吸引し枚葉紙が走行方向に慣性にて走行しつづけ ないようにブレーキをかけ、枚葉紙のばたつきを押え、紙揃えをよくするために 真空吸引車１が設けられている。

【０００３】 この真空吸引車１は図５に示すように架台５に回転自在に支持される軸３に止 めねじ４により固定されると共に該真空吸引車１に回転自在に支持される軸受２ は支持管７に調整ねじ８により締付けられ、該支持管７内には軸１４を嵌挿し、 該軸１４はその一端のスプロケット１０をレール９上のチェーン１１に噛合せる と共にその他端にハンドル１２を取付け、更にクランプハンドル１３にて固定さ れるように設けられている。

【０００４】 又軸３には図６に示すように軸端にカム１７を取付け該カム１７にて揺動する カムフロア１６を架台に支持される揺動軸１５に設け該揺動軸１５には複数の紙 揃え板１８が設けられている。 かくて真空車吸引車１はハンドル１２をまわすとスプロケットホイール１０及 びレール９上のチェーン１１により枚葉紙の進行方向に移動するので、枚葉紙の 天地方向（進行方向）のサイズに合せて真空吸引車装置の位置決めをし、クラン プハンドル１３にて軸１４を固定する。この位置で軸１５の紙揃え板１８が進行 方向にカム１７とカムフォロア１６とにより揺動し紙揃えを行う。ハンドル１０ 、クランプハンドル１３はフレームの長穴を通して外部に突出した軸１４の先端 に設けられているので機外側より操作することが出来る。

【０００５】 一方枚葉紙の両面に印刷される絵柄のうち真空吸引車に接する枚葉紙裏面の絵 柄により、真空吸引車１を絵柄のないあるいは少くない位置に、真空吸引車１と 絵柄とが接触することにより生ずれ汚れを防ぐため、移動させることが多い。こ の移動は真空吸引車１の止めねじ４および軸受２の調整ねじ８を弛めて支持管７ の軸方向に人手にて動かすことによって行われる。

【０００６】 又図７に示す真空吸引車の紙ガイド３０は一対の架台５に固設されている。こ の紙ガイド３０により、従来のようなこの紙ガイドがない場合に比べ紙揃えが良 くなっている。尚片面刷枚葉機の真空吸引車は枚葉紙のサイズによって若干支持 管の軸方向に移動することもあるがまずその位置は一定である。（紙ガイド３０ と真空吸引車１との間には横方向に若干のすきまがある。）

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

真空吸引車を横方向に移動させるには真空吸引車の止めねじと軸受の調整ねじ を弛めて支持管にそって人手にて動かさねばならない。このため作業者は排紙部 の真空吸引車装置の下に入りこみ、場合によっては中腰にて紙ガイドの移動およ び移動距離の設定を行うので作業がやりにくいうえ、頭をうつ等の危険を伴う。 さらに印刷開始後微調整を要す場合もＭ／Ｃ停止行わねばならず、生産性が阻害 される。

【０００８】 又真空吸引車の紙ガイドにより真空吸引車の吸引効率があがり排紙部の積載装 置での紙揃えはよくなったが、この紙ガイドの表面で紙がばたついた時には真空 吸引車の吸引効率が悪くなり、枚葉紙が正常な姿勢で吸引されないことがある。 従って上記紙揃えも悪くなる。特に薄紙で高速運転時この傾向が強い。 本考案は、かかる問題点に対処するため開発されたものであって、吸引車の移 動をハンドルの回動で行わせると共に吸引車の紙ガイド上で枚葉がばたつかない ようにすることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案の構成を実施例に対応する図１乃至図３を 用いて説明すると本考案は両面刷枚葉機の排紙部に設けられる真空吸引車１の軸 受２７に、機側に設けたハンドル２６を介して回動される調整軸２５に螺合する ブロック２２を取付けたことを特徴とする。

【００１０】 更に本考案は両面刷枚葉機の排紙部に設けられる真空吸引車１の側方に吸引孔 ３１ｃを有する箱状のガイド板３１を取付け該ガイド板３１内にファン３２を設 置したことを特徴とする。

【００１１】

【作用】

そして本考案は上記の手段によりハンドルを廻すことによりブロック、軸受お よび真空吸引車が各真空吸引車の個々にほかの真空吸引車の移動と関係なく横方 向に移動し設定位置に固定される。移動距離はハンドルの回転数と１回転未満の 回転数はハンドルの目盛にて容易にわかる。

【００１２】 又真空吸引車の側方のガイド板は枚葉紙が接触する面の孔がこの枚葉紙を吸引 する吸引孔となり而も紙ガイドはボックス状なので、この内に設けられたファン の回転により箱内に負圧を生ずるため吸引孔に負圧が作用し枚葉紙を吸引し、こ の紙がばたつくことがない。

【００１３】

【実施例】

図１及び図２に本考案の真空吸引車移動装置を示す。真空吸引車１には該吸引 車１の軸が嵌り込む穴２７ａを有する軸受２７を設け、該軸受２７の側面にブロ ック２２を取付け、該ブロック２２に螺合する調整軸２５にハンドル２６を取付 けた。尚ハンドル２６はフレーム２１の長穴を通り外部に突出したねじ軸２５に 取付けられている。図中２３及び２４は支持管７と揺動軸１５に取付けられた軸 受を示す。

【００１４】 かくてハンドル２６を廻すと各真空吸引車１はそれぞれ独立して横方向に移動 する。なおハンドル２６の代りに図示しないモータとポテンショメータ或はロー タリエンコーダを取付けると枚葉紙のサイズ及びその絵柄の白地位置を制御盤に 入れることにより自動的に真空吸引方向に進行方向の位置および真空吸引車の横 方向の位置が設定される。

【００１５】 図３に本考案の真空吸引車の紙ガイド装置を示す。真空吸引車１には、側板３ １ａを介して箱状の紙ガイド板３１を取付け、該紙ガイド板３１の枚葉紙が接触 する上面３１ｂに複数の小径の吸引孔３１ｃを穿設すると共に紙ガイド板３１内 にファン３２を設ける。なおこのファン１２は全真空吸引車１に対し単又は複数 設けられている。

【００１６】 かくて紙ガイド板３１の上面３１ｂの吸引孔３１ｃには空気の流れが生じ、こ の吸引空気により枚葉紙のばたつきを抑える。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は上述のとおり構成されているので次に記載する効果を有する。 請求項１の真空吸引車移動装置においては吸引車の軸受の側面に設けたブロッ クにハンドルを有する調整軸を螺合したのでハンドルによる調整軸の回動により 吸引車はそれぞれ独立して横方向に移動調整できる。

【００１８】 請求項２の真空吸引車の紙ガイド装置においては吸引車の側方に吸引孔を有す る箱状のガイド板を取付けて、ガイド板内にファンを設置したものであるからガ イド板に接触する枚葉紙のばたつきを抑え真空吸引車の吸引効率を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】真空吸引車の移動装置の正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線矢視図である。

【図３】真空吸引車の紙ガイド装置の側面図である。

【図４】枚葉機の排紙部の側面図である。

【図５】真空吸引車装置の平面である。

【図６】図５のＢ−Ｂ線矢視図である。

【図７】従来の真空吸引車の紙ガイド装置の側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 真空吸引車 ２２ ブロック ２５ 調整軸 ２６ ハンドル ２７ 軸受 ３１ 紙ガイド ３１ｃ 吸引孔 ３２ ファン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両面刷枚葉機の排紙部に設けられる真空
   吸引車の軸受に、機側に設けたハンドルを介して回動さ
   れる調整軸に螺合するブロックを取付けたことを特徴と
   する真空吸引車の移動装置。
2. 【請求項２】 両面刷枚葉機の排紙部に設けられる真空
   吸引車の側方に吸引孔を有する箱状のガイド板を取付け
   該ガイド板内にファンを設置したことを特徴とする真空
   吸引車の紙ガイド装置。