JPH0532334Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両用燃料タンク補給管に関し、車両
に外力が激しく作用しても補給管から燃料漏れす
るのを防ぐものである。

（従来の技術） 燃料タンクから突出する補給管の補給口内周に
燃料補給ガンの挿入案内管を嵌め、その挿入案内
管の下端のガン挿通孔の下方からばね弾力によつ
て接する逆止弁を設ける構成は実公昭59−28904
号公報に開示されて公知である。前記公知のもの
は、補給管の補給口内周にインレツトを嵌着し、
該インレツトの内周に燃料補給ガンの挿入案内管
を固嵌してなるものであるが、前記補給口内でガ
ン挿入案内管と逆止弁とを、外力による損壊から
防止するには、補給口の端面にシールリングを嵌
着し、さらに補給口の外周面上に薄肉中空シール
リング保持部材を固着しなければならないとして
いるもので、構造が極めて複雑になる。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、補給管が衝突、被衝突等で歪曲して
も、ガン挿入案内管、逆止管などの損壊を簡易な
構造により防いで、燃料漏れを生じない保護対策
を施すことを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前項に述べた問題点に鑑み、有効な保
護対策を施す構成にしたもので、外周のプロテク
ター管と、内周の燃料補給ガン挿入用管とを二重
に形成して下方に突出し、燃料補給ガン挿入用管
はプロテクター管より短かくして、下端のガン挿
入案内孔の下方から該孔に接する逆止弁をばね弾
力の付装のもとに軸支してなるキヤツプを、燃料
タンクから突出する補給管の補給口に取付け、燃
料補給ガン挿入案内管と逆止弁とをプロテクター
管により包囲し、さらに、補給管とプロテクター
管との間に隙間を生じさせたことを特徴とする車
両用燃料タンク補給管に関するものである。

本考案の好適な一実施例を次項に述べる。

（実施例） 図中１は下端方を車両用燃料タンクに連結して
連通する補給管であつて、上端部の補給口２にフ
ランジ３を設けてなる。４はそのフランジ３にフ
ランジ５を重ね、ねじ１７によつて固定したキヤ
ツプであつて、フランジ５から外周のプロテクタ
ー管６を垂下し、内周には基部においてプロテク
ター管６と一体をなす燃料補給ガンの挿入案内管
７を垂下状に突出する。挿入案内管７には上方部
内周に案内面８を設け、長さをプロテクター管６
より短くしているもので、下端に斜めガン挿通孔
９を設け、該挿通孔９の下方の一側において挿入
案内管７の下方のブラケツト１８に貫通した水平
方向の軸１０によつて前記挿通孔９を下方から閉
じる逆止弁１１を軸支し、その逆止弁１１に、軸
１０に巻いて一端をプロテクター管６の内面に接
触したばね１２の他端を掛ける。逆止弁１１は周
知のとおり通気口１３とその下方のばね支持片１
４とを設け、ばね支持片１４にかけたコイルばね
１５によつて通気孔１３の下方から接する弁１６
を設ける。この弁装置は燃料タンクからエンジン
に送られる燃料の減少により、該タンク並に補給
管１の内部圧力が下がるとコイルばね１５を収縮
させて弁１６を開き、補給管１の内圧が外気と同
圧になるまで外気を吸込む作用をする。

プロテクター管６と補給管１は補給口２との密
着部分を除いて隙間Ｇを生じさせる。

第２図は燃料補給ガン２１を挿入案内管７に挿
入し、逆止弁１１をばね１２の弾力に抗して開い
て先端をガン挿通孔９に通して燃料補給を行う状
態を示す。前記のガン２１の挿入並に燃料補給は
従来と均等になる。

尚、ばね１２の他端は挿入案内管７又はブラケ
ツト１８に掛けてもよい。

（作用） 本考案は車両の衝突又は被衝突のときのよう
に、燃料タンク並に補給管１が異常に衝撃され
て、補給管１が歪曲するとき、前記公報記載のも
のでも、補給管の補給口にインレツトを固嵌し、
そのインレツトの内周に燃料補給ガンの挿入案内
管を固嵌しているもので、挿入案内管７と逆止弁
１１の保護を完全にするには前記したように前記
構造だけではできないものである。本考案は挿入
案内管７の外周をプロテクター管６により包囲し
ているので、挿入案内管７及び逆止弁１１もその
外周をプロテクター管６により保護され、該プロ
テクター管６を衝撃を吸収するため、挿入案内管
７並に逆止弁１１が損傷して燃料漏れが生ずるの
をほぼ完全に防止する。また、補給管１の内周と
プロテクター管６の間に隙間Ｇを生じさせたこと
により、前記隙間Ｇがクツシヨン作用に転じて前
記の損傷を一層に保護する。

（効果） 本考案は前記に例示した構成により、外周のプ
ロテクター管６と、内周の燃料補給ガン挿入案内
管７とを二重に形成して下方に突出し、燃料補給
ガン挿入案内管７はプロテクター管６より短かく
して、下端のガン挿通孔９の下方から該孔９に接
する逆止弁１１をばね弾性の付装のもとに軸支し
てなるキヤツプを、燃料タンクから突出する補給
管１の補給口２に取付け、さらに前記挿入案内管
７と逆止弁１１とをプロテクター管６により包囲
しているから、作用の項に示した損傷防止をほぼ
完全にできるとともに、補給管１とプロテクター
管６との間に隙間Ｇを生じさせたからプロテクタ
ー管６の緩衝性をさらに完全にできる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は本考案の実施例を示した縦断側面
図である。 １……補給管、５……フランジ、６……プロテ
クター管、７……挿入案内管、９……ガン挿通
孔、１０……軸、１１……逆止弁、１２……ば
ね、２１……燃料補給ガン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周のプロテクター管と、内周の燃料補給ガン
   挿入案内管とを二重に形成して下方に突出し、燃
   料補給ガン挿入案内管はプロテクター管より短か
   くして、下端のガン挿通孔の下方から該孔に接す
   る逆止弁をばね弾力の付装のもとに軸支してなる
   キヤツプを、燃料タンクから突出する補給管の補
   給口に取付け、燃料補給ガン挿入案内管と逆止弁
   とをプロテクター管により包囲し、さらに、補給
   管とプロテクター管との間に隙間を生じさせたこ
   とを特徴とする車両用燃料タンク補給管。