JP4715668B2 - タンク用開閉装置 - Google Patents
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Description
燃料タンクへ燃料を供給する注入口を開閉するタンク用開閉装置において、
上記注入口と、収納室とを有するタンク開口形成部材と、
弁体を備え、該弁体が上記注入口を開閉するとともに上記燃料タンクの内圧を調節する弁開閉機構と、
上記注入口の開口周縁部と上記弁体とにより挟持されることで上記弁体と上記注入口の開口周縁部との間をシールするガスケットと、
上記収納室内に移動可能に収納され、上記弁開閉機構を構成する弁収納部と、上記給油ガンから供給される燃料を上記注入口に導く導入通路を有する燃料通路部と、を有する移動ケーシングと、
を備え、
上記移動ケーシングは、上記給油ガンまたは外力に連動して閉止位置と給油位置とを選択的に移動し、
上記閉止位置は、上記導入通路が上記注入口に接続されずかつ上記弁体が上記注入口を開閉する位置であり、
上記給油位置は、上記導入通路が上記注入口に接続されかつ上記弁体が上記注入口から待避している位置である、
ことを特徴とする。
図1は本発明の一実施例にかかるタンク用開閉装置100の軸方向の断面図である。タンク用開閉装置100は、燃料キャップを用いないで、燃料タンクに燃料を供給するための機構であり、給油蓋を開いた後に給油ガンからの外力などで燃料通路を開閉することで、給油ガンから燃料タンクへ燃料を供給することができる機構である。以下、タンク用開閉装置の詳細な構成について説明する。
タンク用開閉装置100は、燃料タンク(図示省略)に接続される注入口114Pを有するタンク開口形成部材111と、注入口114Pを開閉する開閉機構120とを備えている。
図3はタンク用開閉装置100を分解して示す断面図である。タンク開口形成部材111は、分岐管であり、燃料タンク(図示省略)に接続される接続管112と、接続管112の上端部に接続されるケーシング本体114と、ケーシング本体114の上部に固定された開口形成部材116とを備えている。接続管112は、燃料通路112Pを備え、ケーシング本体114から分岐し、かつ屈曲して形成されている。
ケーシング本体114は、半円筒状の側壁114aおよび板状の壁部114bにより側壁114cを構成し、その側壁114cを底壁114dで閉じ、その内側スペースを収納室114Sとしている。また、壁部114bには、収納室114Sを燃料通路112Pに接続するための注入口114Pが形成されている。また、ケーシング本体114の開口部にフランジ114eが形成されている。
図1において、開閉機構120は、移動ケーシング130と、移動ケーシング130に付勢するためのスプリング140と、弁開閉機構150とを備え、給油時に、給油蓋を開き、給油ガンなどで押されると、注入口114Pを開くことで、給油する機構である。
図3において、移動ケーシング130は、収納室114S内でスライド可能に収納され、燃料導入部131と、燃料通路部132と、弁開閉機構150の一部を構成している弁収納部134と、スプリング支持部135と、ガイドリブ137とを備え、これらを一体に形成している。燃料導入部131は、タンク開口形成部材111の開口部116fに接続される流入口131aを備え、流入口131aに向けて傾斜したガイド部131bと、架橋部131cとを備えている。架橋部131cは、流入口131aを横切って形成されており、給油ガンに押された力を受ける部位である(図2参照)。燃料通路部132は、流入口131aに接続され、90゜曲がった導入通路132aと、導入通路132aに接続される流出口132bを備えている。流出口132bは、移動ケーシング130の位置に応じて注入口114Pに接続される。弁収納部134は、弁開閉機構150を収納する弁室134Sを備え、連通孔134aで収納室114Sを経て大気に接続されている。スプリング支持部135は、スプリング140の一端を支持する。スプリング140は、ケーシング本体114の底壁114dとの間に掛け渡されることで移動ケーシング130を開口部116f側へ付勢している。ガイドリブ137は、ケーシング本体114の内壁に摺動することにより移動ケーシング130をガイドする。
(3)−1 弁開閉機構150の構成
図4は弁開閉機構150の付近を拡大した断面図である。弁開閉機構150は、弁室134S内に配置された正圧弁160および負圧弁170と、ガスケットGS1と、弁開閉機構150の一部を構成している弁収納部134とから構成され、燃料タンク内の圧力を所定範囲内に調節する。ガスケットGS1は、ゴム材料から形成された環状の部材であり、ケーシング本体114の注入口114Pの開口周縁部に形成されたシール保持部114gに圧入固定されている。
上記弁開閉機構150の構成において、正圧弁160による燃料タンク内の調圧は、以下の動作により行われる。すなわち、図4に示す開閉機構120の閉弁位置にて、燃料タンク内の圧力が第1圧力値を超える正圧になると、図5に示すように第1スプリング162の付勢力に抗して正圧弁体161が上昇し、燃料タンク内が接続管112、注入口114P、第1弁流路160P、正圧弁体161の外周の間隙、および弁収納部134の連通孔134aなどを通じて外気に連通して燃料タンク内の正圧状態が解消する方向へ向かう。外気への連通により、正圧弁体161に加わっている差圧が第1スプリング162の付勢力を下回ると、第1スプリング162の付勢力により正圧弁体161が下げられて閉弁する。このように、燃料タンク内の圧力が第1圧力値を超えないように正圧弁体161が開閉する。
図7は弁離間機構180を説明する説明図である。弁離間機構180は、移動ケーシング130のスライド動作に伴って、弁開閉機構150をガスケットGS1から待避させるための機構であり、正圧弁体161、弁収納部134およびケーシング本体114にわたって形成されている。図8は図7の8−8線に沿った断面図である。正圧弁体161の外周部には、棒状の連結部181が突設され、弁収納部134には、連結部181を突入させる長穴182が形成され、ケーシング本体114の内壁には、ガイド溝183が形成されている。ガイド溝183は、径方向に傾斜して形成された傾斜溝183aと、移動ケーシング130のスライド方向に沿って形成されたストレート溝183bとを備えている。弁離間機構180の構成により、移動ケーシング130が図示左側へスライドすると、図9に示すように、連結部181がガイド溝183の傾斜溝183aからストレート溝183bを倣う。このとき、正圧弁体161は、ガスケットGS1から離れる方向、つまりガスケットGS1の軸方向へ移動する。
次にタンク用開閉装置100の開閉動作について説明する。
(5)−1 開き動作
図1に示すようにタンク用開閉装置100が閉じ状態にあるときに、給油蓋を開けて、タンク用開閉装置100の開口部116fに、給油ガンFGを挿入して図2に示す移動ケーシング130の架橋部131cを押すと、図10に示すように、移動ケーシング130が収納室114S内をスプリング140のスプリング力に抗して図示の左方向へスライドする。これにより、弁開閉機構150は、注入口114Pから外れて、燃料通路部132の流出口132bが注入口114Pに接続される。
給油を終えて、給油ガンFGを開口部116fから抜くと、給油ガンFGが移動ケーシング130を介してスプリング140のスプリング力が開放される。すなわち、スプリング力により、移動ケーシング130が収納室114S内を図示右側へ移動する。このとき、弁離間機構180の連結部181がガイド溝183のストレート溝183bを経て傾斜溝183aに入ると、正圧弁体161がガスケットGS1に着座する。これにより、正圧弁体161が注入口114Pを閉じる。
上記実施例にかかるタンク用開閉装置100により、以下の作用効果を奏する。
上記実施例では、給油ガンで押圧操作することにより開閉動作させたが、これに限らず、使用者の手動による押しボタンによる押圧操作する構成をとってもよい。
111...タンク開口形成部材
112...接続管
112P...燃料通路
114...ケーシング本体
114P...注入口
114S...収納室
114a...側壁
114b...壁部
114c...側壁
114d...底壁
114e...フランジ
114f...係合爪
114g...シール保持部
116...開口形成部材
116a...側壁部
116b...上壁部
116c...係合穴
116d...平面部
116e...傾斜面
116f...開口部
120...開閉機構
130...移動ケーシング
131...燃料導入部
131a...流入口
131b...ガイド部
131c...架橋部
132...燃料通路部
132a...導入通路
132b...流出口
134...弁収納部
134S...弁室
134a...連通孔
135...スプリング支持部
137...ガイドリブ
140...スプリング
150...弁開閉機構
160...正圧弁
160P...第1弁流路
161...正圧弁体
161a...上壁
161b...側壁部
161c...シート部
161d...貫通孔
161e...第2着座部
161f...ばね支持部
162...第1スプリング
170...負圧弁
170P...第2弁流路
171...負圧弁体
171a...上壁板部
171b...摺動部
171c...ばね支持部
174...第2スプリング
180...弁離間機構
181...連結部
182...長穴
183...ガイド溝
183a...傾斜溝
183b...ストレート溝
FG...給油ガン
GS1...ガスケット
GS2...ガスケット
Claims (6)
- 燃料タンクへ燃料を供給する注入口(114P)を開閉するタンク用開閉装置において、
上記注入口(114P)と、収納室(114S)とを有するタンク開口形成部材(111)と、
弁体を備え、該弁体が上記注入口(114P)を開閉するとともに上記燃料タンクの内圧を調節する弁開閉機構(150)と、
上記注入口(114P)の開口周縁部と上記弁体とにより挟持されることで上記弁体と上記注入口(114P)の開口周縁部との間をシールするガスケット(GS1)と、
上記収納室(114S)内に移動可能に収納され、上記弁開閉機構(150)を構成する弁収納部(134)と、上記給油ガンから供給される燃料を上記注入口(114P)に導く導入通路(132a)を有する燃料通路部(132)と、を有する移動ケーシング(130)と、
を備え、
上記移動ケーシング(130)は、上記給油ガンまたは外力に連動して閉止位置と給油位置とを選択的に移動し、
上記閉止位置は、上記導入通路(132a)が上記注入口(114P)に接続されずかつ上記弁体が上記注入口(114P)を開閉する位置であり、
上記給油位置は、上記導入通路(132a)が上記注入口(114P)に接続されかつ上記弁体が上記注入口(114P)から待避している位置である、
ことを特徴とするタンク用開閉装置。 - 請求項1に記載のタンク用開閉装置において、
上記移動ケーシング(130)を上記給油位置から上記閉止位置へ向けて付勢するスプリング(140)を備えているタンク用開閉装置。 - 請求項1または請求項2に記載のタンク用開閉装置において、
上記注入口(114P)は、上記移動ケーシング(130)の移動方向とほぼ直角方向に配置され、
上記導入通路(132a)は、上記移動方向から上記注入口(114P)に対向するように曲げられているタンク用開閉装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のタンク用開閉装置において、
上記弁体を上記ガスケット(GS1)の軸方向へ移動すること、および上記弁体を該軸方向と交差する方向へ移動することにより上記注入口(114P)を開くように構成したタンク用開閉装置。 - 請求項4に記載のタンク用開閉装置において、
上記弁体から突出した連結部(181)と、該連結部(181)を倣わせて上記弁体を上記ガスケット(GS1)の軸方向へ導く傾斜溝(183a)および該傾斜溝(183a)に接続され該軸方向から交差する方向へ導くストレート溝(183b)を有するガイド溝(183)とを有する弁離間機構(180)を備えているタンク用開閉装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のタンク用開閉装置において、
上記弁開閉機構(150)は、上記燃料タンクの内圧と外気との差圧が所定値を越えたときに開く負圧弁(170)を備えているタンク用開閉装置。
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