JPH05323239A - 受光位置調整装置および受光位置調整方法 - Google Patents

受光位置調整装置および受光位置調整方法

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JPH05323239A
JPH05323239A JP4154395A JP15439592A JPH05323239A JP H05323239 A JPH05323239 A JP H05323239A JP 4154395 A JP4154395 A JP 4154395A JP 15439592 A JP15439592 A JP 15439592A JP H05323239 A JPH05323239 A JP H05323239A
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light
positioning
receiving
irradiation spot
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Application number
JP4154395A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kimura
斉 木村
Toshio Nakagishi
利夫 仲岸
Masahiro Ono
政博 大野
Koichi Maruyama
晃一 丸山
Masato Noguchi
正人 野口
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 受光位置調整装置は、受光素子3および位置
決め用受光素子4、5で構成される受光部2と、受光部
2へ光束を照射すると共に、その照射スポットの直径を
拡大する機能を有する光学系と、両位置決め用受光素子
4、5の受光量の差を検出する検出回路7とを有する。
受光素子3は、境界線33、34により3つの短冊状の
受光領域A1 、B1 、C1 に分割されている。また位置
決め用受光素子4、5は、それぞれ各受光領域の境界線
方向両端部付近に配置されている。照射スポット径を拡
大して両位置決め用受光素子4、5の受光領域D1 、E
1 に重ねた状態で、検出回路7によりこれらの受光量の
差を検出し、この差が0となるよう受光素子3に対する
照射スポット11のY方向の位置を調整する。 【効果】 受光素子の性能を低下することなく、受光素
子への光束の照射位置の調整を容易かつ正確に行え、信
頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、光ディスク装
置の信号検出系に適用される受光位置調整装置および受
光位置調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、光ディスクや光磁気
ディスク(これらを総称して光ディスクという)に対
し、光学ヘッドにより、レーザー光を照射して情報を書
き込み、あるいは、照射されたレーザー光の反射光の強
度を検出して記録された情報を読み取ることができる装
置である。
【0003】このうち、光磁気ディスク装置では、光磁
気ディスクのトラックに照射されたレーザー光の反射光
は、その偏光方向がレーザー光の照射スポットの位置に
おける磁性膜の磁化方向に対応して磁気カー効果により
わずかに回転することを利用し、これを45°回転さ
せ、偏光ビームスプリッターによりS偏光成分とP偏光
成分とに分離し、これらをそれぞれ別個の受光素子によ
り検出して差動出力を得ることにより、SN比の良い記
録信号の読み取りを行っている。
【0004】また、このような光ディスク装置では、レ
ーザー光の照射スポットを光ディスクの信号記録面上に
合焦させたり、トラックの中心に照射スポットが位置す
るように制御する必要があり、そのために、前記記録信
号の読み取りと同時に、フォーカスエラー信号およびト
ラックエラー信号の検出も行われる。
【0005】フォーカスエラー信号の検出は、一般に非
点収差法により行われるが、最近では、スポットサイズ
法(特開昭61−206944号公報)により行われる
傾向にあり、また、トラックエラー信号の検出は、一般
にプッシュプル法により行われる。
【0006】これらは、いずれも、光磁気ディスクのト
ラックに照射されたレーザー光の反射光を、複数の受光
領域に分割された受光素子により受光し、各受光領域か
らの出力信号を所定の組合せで組み合せ、演算処理する
ことにより、フォーカスエラー信号やトラックエラー信
号を得るものである。
【0007】また、前記記録信号の読み取り、フォーカ
スエラー信号の検出およびトラックエラー信号の検出
は、それぞれ別個の受光素子により行ってもよいが、部
品点数の減少、装置の小型化を図るために、フォーカス
エラー信号の検出には、スポットサイズ法を用い、これ
らのうちの一部または全部を共通の受光素子により行う
技術が開発されている(特開昭61−206944号公
報、特願平3−288225号)。この場合、受光素子
には、例えば図7に示すように、3つの短冊状の受光領
域A1 、B1 およびC1 に分離された受光素子3が用い
られる。
【0008】ところで、このような光ディスク装置にお
いては、初期設定として、光ディスクへの照射スポット
が合焦状態でかつトラック上から外れることなく適正に
位置している状態において、その反射光の光束が受光素
子の適正位置(通常は、受光面の中央部)に照射される
ように、受光位置の調整を行う必要がある。
【0009】すなわち、図7に示す受光素子3では、照
射スポットの位置ズレによって受光素子の出力が変化す
る方向(以下、感度のある方向という)は、図中左右方
向(以下、X方向という)であるから、この場合受光領
域A1 からの出力信号と受光領域C1 からの出力信号の
差より得られるトラッキングエラー信号のオフセットが
0となるように受光素子3に対する照射スポット10の
X方向の位置を調整する。
【0010】しかしながら、受光素子3の図中上下方向
(以下、Y方向という)には受光素子の感度がないた
め、この方向の照射スポット10の位置を正確に調整す
ることはできず、図7に示すように、照射スポット10
が受光素子3の受光領域の端に位置していてもわから
ず、後発的に照射スポットの位置ズレが発生した際に信
号の劣化を生じやすく、信頼性の点で問題がある。
【0011】そこで、図8に示すように、受光素子をY
方向にも2分割して、合計6つの受光領域AL 、BL
L 、AH 、BH およびCH を形成し、上記X方向の受
光位置調整に加え、図中上側にある受光領域AH 、BH
およびCH からの出力信号の合計と下側にある受光領域
L 、BL およびCL からの出力信号の合計との差が実
質的に0となるように照射スポット10のY方向の位置
を調整することが提案されている。
【0012】しかしながら、このような受光素子3Z
は、上側にある受光領域AH 〜CHと下側にある受光領
域AL 〜CL との境界線35による本来、不必要であっ
た不感帯が生じるため、照射スポット10の不感帯に照
射された面積に相当する分、受光素子の受光光量が減少
し、そのため、記録信号の読み取りやエラー信号の検出
の精度が低下することとなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、受光
素子の性能を低下させることなく、受光素子への照射位
置の調整を容易かつ正確に行うことができる受光位置調
整装置および受光位置調整方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(4)の本発明により達成される。
【0015】(1) 複数の短冊状の受光領域に分割さ
れた受光素子と、前記各受光領域の境界線方向両端部付
近にそれぞれ配置された一対の位置決め用受光素子とで
構成される受光部と、前記受光部へ光束を照射するとと
もに、その照射スポットを少なくとも前記各受光領域の
境界線方向に拡大する機能を有する光学系と、前記両位
置決め用受光素子の受光量の差を検出し得る検出手段と
を有し、前記照射スポットを少なくとも前記境界線方向
に拡大して前記両位置決め用受光素子に照射されるよう
にした状態で、前記検出手段により検出された受光量の
差に基づいて前記受光素子への光束の照射位置を調整す
ることを特徴とする受光位置調整装置。
【0016】(2) 前記光学系は、焦点合わせ用レン
ズを有し、この焦点合わせ用レンズの移動により円形の
照射スポットの直径を変化させる上記(1)に記載の受
光位置調整装置。
【0017】(3) 複数の短冊状の受光領域に分割さ
れた受光素子の前記各受光領域の境界線方向両端部付近
にそれぞれ一対の位置決め用受光素子を配置し、前記受
光素子に光束を照射した際に形成される照射スポットを
少なくとも前記各受光領域の境界線方向に拡大して、前
記両位置決め用受光素子に光束を照射し、前記両位置決
め用受光素子における受光量の差を検出し、これに基づ
いて前記受光素子への光束の照射位置を調整することを
特徴とする受光位置調整方法。
【0018】(4) 前記照射スポットの前記境界線方
向の拡大は、焦点合わせ用レンズの移動により円形の照
射スポットの直径を変化させることにより行う上記
(3)に記載の受光位置調整方法。
【0019】
【発明の構成】以下、本発明の受光位置調整装置および
受光位置調整方法を光磁気ディスク装置の信号検出系に
適用した場合について、添付図面に基づき詳細に説明す
る。
【0020】図1は、本発明の受光位置調整装置を備え
る光磁気ディスク装置の信号検出系の構成例を模式的に
示す側面図である。同図に示すように、光磁気ディスク
装置の信号検出系20には、光源として半導体レーザー
21が設置されており、この半導体レーザー21から発
した発散光束は、コリメートレンズ22により平行光束
とされ、さらに2つのアナモフィックプリズム23およ
び24により横断面が円形となるように整形されて光強
度分布が均一とされた後、ビームスプリッター25に照
射される。
【0021】ビームスプリッター25は、一対の直角プ
リズムを接合したものであり、その接合面はハーフミラ
ー面(透過率は任意に設定可)25aとされている。こ
のハーフミラー面25aを透過した光束は、対物レンズ
26により光磁気ディスク27の信号記録面(磁性薄
膜)28上に収束される。なお、図示されていないが、
ビームスプリッター25と対物レンズ26との間には、
光束を直角に屈曲させるミラーが設置されていてもよ
い。
【0022】なお、対物レンズ26は、その光軸方向お
よび光磁気ディスク27の半径方向にそれぞれに移動可
能に設置されており、後述するフォーカスエラー信号お
よびトラックエラー信号に基づいて、対物レンズ26を
これらの方向に移動し、フォーカシングおよびトラッキ
ングを行う。
【0023】光磁気ディスク27の信号記録面28に照
射された光(照射スポット)の反射光の光束は、対物レ
ンズ26を経た後、ハーフミラー面25aにより今度は
反射されて屈曲し、1/2波長板29を通過し、このと
き偏光方向が45°回転され、さらに、集光レンズ30
により収束光とされて、偏光ビームスプリッター31に
入射する。
【0024】偏光ビームスプリッター31は、一対の直
角プリズムを接合したものであり、その接合面は偏光分
離面31aとされている。偏光ビームスプリッター31
に入射した入射光束L0 は、偏光分離面31aを通過す
る際にS偏光成分とP偏光成分とに分離され、例えばP
偏光成分は偏光分離面31aを透過して出射光束L1
なり、本発明の受光位置調整装置1の第1の受光部2に
照射される。一方、偏光分離面31aにより反射された
S偏光成分は、出射光束L2 となり、第2の受光部2’
に照射される。
【0025】光磁気ディスク27のトラックに照射され
たレーザー光の反射光は、その偏光方向がレーザー光の
照射スポットの位置における磁性薄膜の磁化方向に対応
して磁気カー効果によりわずかに回転するため、これを
45°回転させ、偏光ビームスプリッター31によりS
偏光成分とP偏光成分とに分離し、これらの強度をそれ
ぞれ別個の受光素子により検出し、さらにその差を演算
して求めることにより、SN比の良い記録信号の読み取
りが可能となる。
【0026】以上のような半導体レーザー21、コリメ
ートレンズ22、アナモフィックプリズム23、24、
ビームスプリッター25、対物レンズ26、1/2波長
板29、集光レンズ30および偏光ビームスプリッター
31により、本発明の受光位置調整装置1の光学系が構
成される。
【0027】図3に示すように、受光部2は、受光素子
3と、一対の位置決め用受光素子4、5とで構成されて
いる。受光素子3は、境界線33および34により、3
つの短冊状の受光領域A1 、B1 およびC1 に分割され
ている。図1に示す構成の場合、受光領域の分割方向
は、境界線33、34が光磁気ディスク27のトラック
方向(円周方向)と光学的に平行となるような方向に設
定される。
【0028】受光部2’は、前記受光部2とほぼ同様の
構成とされ、図4に示すように、受光素子3’と、一対
の位置決め用受光素子4’、5’とで構成されている。
受光素子3’は、境界線33’および34’により、3
つの短冊状の受光領域A2 、B2 およびC2 に分割され
ている。この場合も、受光領域の分割方向は、境界線3
3’、34’が光磁気ディスク27のトラック方向(円
周方向)と光学的に平行となるような方向に設定され
る。
【0029】また、受光素子3および3’は、図1に概
念的に示すように、対物レンズ26が光磁気ディスク2
7の信号記録面28に対して合焦しているときの反射光
の焦点位置Pの光学的に前後等距離の位置にそれぞれ配
置される。
【0030】焦点位置Pは、対物レンズ26の光磁気デ
ィスク27への合焦状態に応じて光軸方向に移動するた
め、それぞれの受光素子3、3’上に形成される照射ス
ポット10、10’(図1〜4参照)のサイズが変化す
る。一方、受光部2、2’では、各受光領域A1 、B
1 、C1 、A2 、B2 およびC2 から、受光光量に応じ
た電気信号が出力されるようになっており、検出回路6
において、照射スポット10、10’のサイズの変化
を、各受光領域からの信号を所定に組み合わせて演算し
て検出することにより、フォーカスエラー信号を得るこ
とができる(スポットサイズ法と称する)。このフォー
カスエラー信号FEは、次式[1]により得られる(図
5参照)。
【0031】 FE=(A1 +C1 +B2 )−(B1 +A2 +C2 ) ・・・[1]
【0032】また、光磁気ディスク27のトラック上の
照射スポットがトラックから外れた場合、トラックの両
側部に形成されたグルーブ(溝)の作用により、受光素
子3、3’上に形成される照射スポット10、10’内
の0次回折光と1次回折光との干渉領域(図3、4中斜
線を施して示すように、スポット中心を境に対称に形成
される)の強度に差が生じる。この強度の差を受光素子
3、3’における各受光領域A1 、B1 、C1 、A2
2 およびC2 からの信号を所定に組み合わせて演算し
て検出することにより、トラックエラー信号を得ること
ができる(プッシュプル法)。このトラックエラー信号
TEは、次式[2]により得られる(図5参照)。
【0033】 TE=TE1 +TE2 =(A1 −C1 )+(C2 −A2 ) ・・・[2]
【0034】光磁気ディスクの記録信号MOは、次式
[3]に示すように、受光素子3上のすべての受光領域
1 、B1 およびC1 からの信号の和と、受光素子3’
上のすべての受光領域A2 、B2 およびC2 からの信号
の和との差信号として求められる(図5参照)。
【0035】 MO=(A1 +B1 +C1 )−(A2 +B2 +C2 ) ・・・[3]
【0036】光磁気ディスクにあらかじめピットにより
形成されているプリフォーマット信号ROは、次式
[4]に示すように、受光素子3,3’上のすべての受
光領域A1 、B1 、C1 、A2 、B2 およびC2 からの
信号の和から求められる(図5参照)。
【0037】 RO=(A1 +B1 +C1 )+(A2 +B2 +C2 ) ・・・[4]
【0038】なお、受光素子3、3’の受光領域の分割
パターンは、図示のごとき3分割に限らず、必要に応
じ、例えば、前記と同様の分割方向に2または4以上の
受光領域に分割されているものでもよい。
【0039】本発明では、受光素子3に、図8に示すよ
うな不必要なX方向の境界線35を設ける必要がないた
め、受光面上の不感帯の面積を最小限に抑制することが
でき、信号の検出の精度(感度)を高く維持することが
できる。
【0040】次に、本発明の要部である位置決め用受光
素子の構成およびこれを用いた照射スポット位置の調整
方法について説明するが、受光部2’については、受光
部2と同様の説明が適用できるので、以下では、受光部
2について代表的に説明を行なう。
【0041】受光素子3の各受光領域A1 〜C1 の境界
線33、34方向の両端部付近には、それぞれ、一対の
位置決め用受光素子4および5が配置されており、これ
らの位置決め用受光素子4および5は、それぞれ受光領
域D1 およびE1 を有している。
【0042】位置決め用受光素子4および5は、それぞ
れ、境界線33、34と直交する方向(X方向)に長辺
をもつ短冊状をなしており、それらの受光領域D1 およ
びE1 の形状はほぼ同一形状とされる。また、位置決め
用受光素子4および5は、受光素子3の中心からのY方
向の距離が等距離となるような位置に設置される。
【0043】なお、位置決め用受光素子4、5の形状
は、図示のような短冊状のものに限定されない。受光素
子3および位置決め用受光素子4、5の各受光面は、こ
れらに照射される光束の光軸8に対して垂直に設置され
る。
【0044】なお、位置決め用受光素子4、5は、その
機能を維持し得る範囲で、図5中横方向にずれていても
よく、また、受光素子3と同一平面内に設置されている
場合に限らず、光軸8方向にずれていてもよい。
【0045】このような位置決め用受光素子4、5から
は、受光領域D1 、E1 のそれぞれにおける受光光量に
応じた電気信号が出力され、検出回路7にて演算処理さ
れて後述するスポット位置エラー信号SEが得られる。
【0046】次に、以上のような受光位置調整装置1を
用いた本発明の受光位置調整方法の一例について説明す
る。受光位置の調整は、下記[1]〜[3]の工程によ
り行われる。
【0047】[1] 受光素子3上での照射スポット1
0のX方向の位置およびスポットサイズを調整する。
検出回路6により得られたトラックエラー信号TE1
(=A1−C1 )から、受光素子3上での照射スポット
10のX方向の位置を調整し、検出回路6により得られ
たフォーカスエラー信号FEから、受光素子3上での照
射スポット10のサイズを調整する。
【0048】ここで、照射スポット10のX方向の位置
の調整は、受光部2をX方向に移動するか、または光学
系を構成する光学部品を移動して光路を調整することに
より行う。また、照射スポット10のサイズの調整は、
集光レンズ30をその光軸方向に移動することにより行
う。
【0049】[2] 受光素子3上での照射スポット1
1のY方向の位置を調整する。照射スポット10を少な
くとも境界線31、32方向(Y方向)のサイズを拡大
する。すなわち、図6に示すように、照射スポット10
の直径を拡大して照射スポット11とする。このとき、
拡大倍率は、照射スポット11の外周部が受光領域D1
および/またはE1 に重なる程度とする。
【0050】なお、このような照射スポットの拡大、縮
小は、照射スポット10および11の中心を同一とした
ままで行われ、例えば、対物レンズ26または集光レン
ズ27のような焦点合わせ用レンズをそれらの光軸方向
に移動してディフォーカスすることにより行うか、また
は受光部2を光軸8方向に平行移動することにより行
う。この場合、操作性の点で、対物レンズ26を光軸方
向に移動するのが最も好ましい。
【0051】図6に示す検出回路7においては、次式
[5]に示すように、位置決め用受光素子4の受光領域
1 からの信号と、位置決め用受光素子5の受光領域E
1 からの信号との差信号としてスポット位置エラー信号
SEが求められる。
【0052】SE=D1 −E1 ・・・[5]
【0053】照射スポット11が受光部2に照射された
状態で、検出回路7により得られたスポット位置エラー
信号SEが0(またはできるだけ小さい値)となるよう
に照射スポット11のY方向の位置を調整する。これに
より、図6に示すように、照射スポット11の中心は、
受光素子3のY方向の中央に位置する。なお、このよう
な照射スポット11のY方向の位置の調整は、受光部2
をY方向に移動するか、または光学系を構成する光学部
品を移動して光路を調整することにより行う。
【0054】[3] 照射スポット11を縮小して照射
スポット10に戻す。照射スポット11のY方向の位置
の調整が終了したら、照射スポット11を縮小して照射
スポット10に戻す。これにより、受光素子3に対する
照射スポット10のX方向およびY方向の位置ならびに
スポットサイズが適正に調整される。なお、上記工程
[1]は、工程[3]の後に行ってもよい。
【0055】[4] 受光素子3’に対する調整。上記
[1]〜[3]と同様にして、受光素子3’に対する照
射スポット10’のX方向およびY方向の位置ならびに
スポットサイズを調整する。なお、この調整は、上記受
光素子3に対する調整と並行して行ってもよい。
【0056】また、図示しないが、偏光ビームスプリッ
ター31に代わり、直角プリズムと平行四辺形のプリズ
ムとを偏光分離面を介して接合してなる偏光ビームスプ
リッターを用い、集光レンズ30からの光束をこの偏光
ビームスプリッターにて平行な2つの光束に分離し、両
光束をそれぞれ、固定部材の同一平面上に所定間隔離間
して固定された受光素子3および3’により受光するよ
うな構成とすることもできる。この場合には、受光素子
3および3’の設置間隔が予め設定されているため、一
方の受光素子に対する受光位置の調整を行えば、同時に
他方の受光素子に対する受光位置の調整も行われる。従
って、調整回数が少なく、調整が容易であり好ましい。
【0057】以上のような調整は、通常、信号検出系2
0の初期設定の際に行われるが、例えば、温度、湿度の
ような環境条件の変化や、振動により後発的に照射位置
のずれが生じた場合にも、同様の調整を行って正常な状
態に回復することができる。
【0058】なお、位置決め用受光素子4、4’、5、
5’は、受光部3、3’に常時設置されていてもよい
が、これらは受光位置調整時以外は不要であるため、受
光位置調整を行うとき以外は除去しておいてもよい。
【0059】図示の例では、対物レンズ26(または集
光レンズ30)をその光軸方向に移動してディフォーカ
スすることにより、照射スポット10、10’の少なく
ともY方向のサイズ(直径)を変化させているが、これ
に限らず、例えば、光路中にレンズを挿入、取り外し可
能とする構成や、受光部2、2’を前後(光軸方向)に
移動可能とする構成として照射スポット10、10’の
直径を変化させてもよい。
【0060】また、図示の例では、円形の照射スポット
10、10’の直径を変化させているが、これに限ら
ず、例えば、照射スポット10、10’がY方向にのみ
拡大されて楕円形となるような構成であってもよい。そ
の例としては、光路中にシリンドリカルレンズやプリズ
ムを挿入、取り外し可能とする構成、受光部を照射され
る光束の光軸に対して傾斜させる構成等が挙げられる。
【0061】以上、本発明の受光位置調整装置および受
光位置調整方法を、図示の光磁気ディスク装置に適用し
た場合について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えば、1回のみ記録ができるライトワ
ンス型の光ディスク装置の信号検出系や、再生専用のC
D、LD等の光ディスク装置の信号検出系に適用するこ
ともでき、また、その他の各種光学機器、光学測定機器
等において、光束を受光部に照射するに際しての受光位
置を調整する場合にすべて適用することができる。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の受光位置調
整装置および受光位置調整方法によれば、受光素子によ
る検出精度を低下させることなく、受光素子に対する光
束の照射位置の調整を容易かつ正確に行うことができ、
しかも、後発的に照射位置のずれが生じた場合等にも、
容易に正常な状態に回復することができる。これによ
り、照射位置のずれによる信号の劣化を抑制し、信頼性
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受光位置調整装置を光磁気ディスク装
置の信号検出系に適用した場合の合焦時の構成例を模式
的に示す側面図である。
【図2】本発明の受光位置調整装置を光磁気ディスク装
置の信号検出系に適用した場合の調整時の構成例を模式
的に示す側面図である。
【図3】図1中のIII −III 線視図である。
【図4】図1中のIV−IV線視図である。
【図5】検出回路の構成図である。
【図6】図2中のVI−VI線視図である。
【図7】従来の受光素子における受光領域の分割パター
ンを示す正面図である。
【図8】従来の受光素子における受光領域の他の分割パ
ターンを示す正面図である。
【符号の説明】
1 受光位置調整装置 2、2’ 受光部 3、3’、3Z 受光素子 33、33’、34、34’ 境界線 35 境界線 4、4’、5、5’ 位置決め用受光素子 6、7 検出回路 8 光軸 10、10’、11 照射スポット 20 光磁気ディスク装置の信号検出系 21 半導体レーザー 22 コリメートレンズ 23、24 アナモフィックプリズム 25 ビームスプリッター 25a ハーフミラー面 26 対物レンズ 27 光磁気ディスク 28 信号記録面(磁性薄膜) 29 1/2波長板 30 集光レンズ 31 偏光ビームスプリッター 31a 偏光分離面 A1 、B1 、C1 、D1 、E1 受光領域 A2 、B2 、C2 、D2 、E2 受光領域 AH 、BH 、CH 受光領域 AL 、BL 、CL 受光領域 L0 入射光束 L1 、L2 出射光束
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 晃一 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 野口 正人 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の短冊状の受光領域に分割された受
    光素子と、前記各受光領域の境界線方向両端部付近にそ
    れぞれ配置された一対の位置決め用受光素子とで構成さ
    れる受光部と、 前記受光部へ光束を照射するとともに、その照射スポッ
    トを少なくとも前記各受光領域の境界線方向に拡大する
    機能を有する光学系と、 前記両位置決め用受光素子の受光量の差を検出し得る検
    出手段とを有し、 前記照射スポットを少なくとも前記境界線方向に拡大し
    て前記両位置決め用受光素子に照射されるようにした状
    態で、前記検出手段により検出された受光量の差に基づ
    いて前記受光素子への光束の照射位置を調整することを
    特徴とする受光位置調整装置。
  2. 【請求項2】 前記光学系は、焦点合わせ用レンズを有
    し、この焦点合わせ用レンズの移動により円形の照射ス
    ポットの直径を変化させる請求項1に記載の受光位置調
    整装置。
  3. 【請求項3】 複数の短冊状の受光領域に分割された受
    光素子の前記各受光領域の境界線方向両端部付近にそれ
    ぞれ一対の位置決め用受光素子を配置し、 前記受光素子に光束を照射した際に形成される照射スポ
    ットを少なくとも前記各受光領域の境界線方向に拡大し
    て、前記両位置決め用受光素子に光束を照射し、 前記両位置決め用受光素子における受光量の差を検出
    し、これに基づいて前記受光素子への光束の照射位置を
    調整することを特徴とする受光位置調整方法。
  4. 【請求項4】 前記照射スポットの前記境界線方向の拡
    大は、焦点合わせ用レンズの移動により円形の照射スポ
    ットの直径を変化させることにより行う請求項3に記載
    の受光位置調整方法。
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