JPH0532052Y2 - - Google Patents

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JPH0532052Y2
JPH0532052Y2 JP18406187U JP18406187U JPH0532052Y2 JP H0532052 Y2 JPH0532052 Y2 JP H0532052Y2 JP 18406187 U JP18406187 U JP 18406187U JP 18406187 U JP18406187 U JP 18406187U JP H0532052 Y2 JPH0532052 Y2 JP H0532052Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は種々の食器を洗浄する家庭用自動食器
洗い機に使用する固形乾燥仕上剤ケースに関する
ものである。
〔従来の技術〕
家庭用自動食器洗い機の構成をその要部断面図
である第4図により、またこのような家庭用自動
食器洗い機に使用されている従来の固形乾燥仕上
剤およびケースをその斜視図である第5図により
説明する。
第4図および第5図において、食器洗い機の洗
浄槽1内には洗浄する各種食器を整理配列する食
器籠2が設けられており、前記食器籠2には固形
乾燥仕上剤4が収納されたケース3が固定されて
いる。そして食器籠2の下方には食器への洗浄水
を噴出する洗浄ノズル5が回転可能に配設されて
おり、この洗浄ノズル5の下方には洗浄水または
すすぎ水を洗浄ノズル5に圧送するための洗浄ポ
ンプ6が連結して設けられており、この洗浄ポン
プ6により洗浄槽1の下方内に貯留した水を洗浄
ノズル5より噴出させると共に循環させている。
また洗浄槽1の底部で洗浄ノズル5の下に設けた
ヒータ−7により、循環水を加熱して昇温し、食
器を洗浄することができる構成になつている。
上述した構成の家庭用自動食器洗い機の標準動
作コースは、洗剤を含有する洗浄液を常温から約
60℃まで加熱しながら洗浄する洗浄工程、次にそ
の洗浄水を排水した後、給水して常温ですすぎを
し、その後排水する水すすぎ工程を3回繰返し行
い、次にすすぎの仕上りと食器の乾燥を効果的に
行うために常温のすすぎ水を約60℃まで加熱して
行う加熱すすぎ工程を経て、排水後ヒーター7に
より加熱して乾燥する工程からなつている。
上述した家庭用自動食器洗い機の構成および動
作工程において、ケース3内に収納された固形乾
燥仕上剤4は洗浄ノズル5より噴出される洗浄水
またはすすぎ水があたりかつかかることによつて
一部溶解し、循環し、排出されるが、特に最後の
加熱すすぎ工程で溶解した固形乾燥仕上剤4の界
面活性作用により、洗浄水の表面張力が低下し、
食器に薄い水膜を形成させて乾燥効率を向上させ
ると共に、ガラスコツプ類等の食器表面に水滴後
を残さず、全体的に輝きのある洗い上りを与え
る。
なお前記固形乾燥仕上剤は洗い上つた食器類表
面に付着残存するので通常食品添加物として使用
される材料例えば、多価アルコール脂肪酸エステ
ルを原料として作られている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
従来の食品添加物として使用される材料を原料
として作られた固形乾燥仕上剤は、その中に融点
の低い成分があり、このため洗浄とすすぎ工程
で、特に約60℃まで加温された水を使用する工程
で溶出し易く、また洗浄ノズルの噴出圧が直接固
形乾燥仕上剤に当り加わるため必要以上の固形乾
燥仕上剤が溶出する欠点があつた。このため非常
に少ない回数、例えば5回程度で前部溶出してし
まい、その度に固形乾燥仕上剤を補給しなければ
ならないという問題があつた。
このため固形乾燥仕上剤の溶出速度を遅らせる
ため他の添加剤を添加することがあるが、この場
合にはこの添加剤が分離して未溶解分として洗浄
槽の壁面に付着残存するという問題点があつた。
従つて本考案の目的は上述したような問題点を
解決することにあり、前述した如き食品添加物を
原料とした固形乾燥仕上剤であつても、洗浄ノズ
ルより噴出される水が直接固形乾燥仕上剤に衝突
するのを防ぐことにより不必要に多量の固形乾燥
仕上剤が溶出するのを防止すると共に、未溶解分
が固形乾燥仕上剤ケース外へ流出することを防止
することによつて、従来のケースの場合に比し多
数回食器洗浄に使用でき、また未溶解分の洗浄槽
内壁面への付着をなくすることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案の食器洗い機固形乾燥仕上剤ケースは、
固形乾燥仕上剤を収納する容器の少なくとも側面
または底面に複数個の貫通孔を設け、前記容器内
には前記貫通孔を覆う毛細管現象で吸水保持しう
る難溶性の吸水保持材を配置したものである。
さらに、貫通孔を形成した底面に容器内方へ突
出する凸部を設け、前記凸部外周に吸水保持材を
配置したものである。
さらに、凸部外周に配置した吸水保持材上に、
前記保持材の嵩密度より小さい嵩密度を有する吸
水保持材を配置したものである さらに、吸水保持材に固形乾燥仕上剤を予め含
浸させたものである。
〔作用〕
本考案の固形乾燥仕上剤ケースは上述した構成
にすることによつて毛細管現象または親水性作用
により水が給水保持材中に保持され、これがケー
ス内に収納された固形乾燥仕上剤との界面でそれ
を徐々に溶解し、すすぎ水中に拡散もしくは溶解
して行くことができると共に、またこの給水保持
材が貫通孔を覆つているので洗浄ノズルから噴出
される水が直接固形乾燥仕上剤に衝突することが
ないので、不必要に大量の固形乾燥仕上剤が溶出
するのを防止でき、溶出速度を制御できる。また
吸水保持材がフイルター効果を有し、固形乾燥仕
上剤中に存在することのある未溶解分の洗浄槽内
への流出も防止できる。
〔実施例〕
以下本考案の実施例を第1図〜第3図を参照し
て説明する。
第1図は本考案の固形乾燥仕上剤ケースの一実
施例の縦断面図であり、第1図において8は円筒
状の容器であり、洗浄槽底部に対面する容器8の
底面9には複数個の貫通孔10が設けられてお
り、(第1図では2個例示してある)、容器8の内
部で底面9上には図示する如く前記貫通孔10を
覆つてポリアミド不織布からなる吸水保持材11
が配置してあり、この吸水保持材11上で容器8
内に固形乾燥仕上剤4が収納されている。なお前
記容器8には食器籠に固定できるように取付部1
2が設けられている。
上述した本考案の固形乾燥仕上剤を収納したケ
ースを第4図に示すように食器籠2に固定し、食
器籠2内に洗浄すべき食器を入れ、この自動食器
洗い機を運転すると洗浄ノズル5より噴出された
例えば最終すすぎ工程における加熱されたすすぎ
水は容器8の底面9内に設けられた貫通孔10よ
り容器8内に入るが、前記吸水保持材11が貫通
孔10を覆つて容器8の底面9内にあるため、こ
れに衝突し、直接固形乾燥仕上剤4に当ることが
ない。しかしながら、吸水保持材11は不織布で
できているため、その繊維間に存在する細孔の毛
細管現象により前記加熱すすぎ水が吸水され、保
持され、このすすぎ水が固形乾燥仕上剤4の下面
と接触してこれを徐々に溶解し、貫通孔10に面
している吸水保持材界面よりすすぎ水中に拡散さ
れ、その効果を発揮する。
このように本実施例において、洗浄ノズル5の
噴出水が固形乾燥仕上剤4に直接衝突しないた
め、溶解性の高い成分、換言すれば溶解速度の大
なる成分が含まれた固形乾燥仕上剤4を使用して
も不当に急速な溶出を防止でき、また未溶解分が
存在する場合でも前記吸水保持材11がフイルタ
ーとして作用し、かかる未溶解分の容器8外への
流出を防止することもできる。
次に第2図に別の実施例を示す。第2図に示す
実施例では固形乾燥仕上剤4の重量が吸水保持材
11に直接かかつて吸収保持材11を圧縮しない
ように、また固形乾燥仕上剤4の吸水保持材11
に保持されている水との接触面積を減少させて、
固形乾燥仕上剤4の流出を更に制御するため、底
面9に容器内方へ突出する凸部13を設け、その
外周に吸収保持材11を配置してある。かくする
ことによつて固形乾燥仕上剤4を凸部13が支持
するため、吸水保持材を軟質の材料例えばスポン
ジの形で使用しても圧縮変形を防止でき、圧縮に
よる固形乾燥仕上剤の溶出速度の変動するのを防
止すること、および吸水保持材11の変形による
性能劣化を防止することができ、また固形乾燥仕
上剤4の溶出量を制御することができる。なお前
記凸部13は容器8と底面9の中央に設けてもよ
いが、複数個を対称的に設けてもよい。
第3図は更に別の実施例を示す。第3図に示す
実施例では第2図の実施例で示したのと同様の凸
部13を設けると共に、吸水保持材11の上に更
に嵩密度の小さい吸水保持材11′を配置してあ
る。この構成によると洗浄ノズルより噴出された
水の衝突を更に干渉させることができ、その影響
を低減させることができる。またこの吸水保持材
11′に保持された充分な水により乾燥仕上剤4
の濃い溶液をここに保持させておくことができる
ので、貫通孔10から洗浄槽1内への均一な溶出
を達成できる。また吸水保持材11′の嵩密度が
小、換言すれば目が粗くしてあるため、固形乾燥
仕上剤4中の未溶解分がこれにて保持され、吸水
保持材11の目詰りを防止することができる。
なお上述した各実施例における吸水保持材11
および/または11′に予め固形乾燥仕上剤を含
浸させておくことにより、当初固形乾燥仕上剤の
溶出が遅延することのあるのを防止できる。
また第1図〜第3図の実施例では縦長円筒状容
器の形でケースを示したので、その底面に貫通孔
を設けているが、この容器を角型にしてもよいこ
とは明らかである。また図における側面に貫通孔
を設け、これを横に倒して貫通孔を設けた側面を
底面として、洗浄ノズルに対面させてもよい。
〔考案の効果〕
以上のように本考案の固形乾燥仕上剤ケースに
よれば固形乾燥仕上剤を収納する容器の少なくと
も側面または底面に複数個の貫通孔を設け、前記
容器内には前記貫通孔を覆う毛細管現象で吸水保
持しうる難溶性の吸水保持材を配置したので洗浄
ノズルの噴出水が固形乾燥仕上剤に直接衝突しな
いため、溶解性の高い固形乾燥仕上剤を使用して
も急速な溶出を防止でき、自動食器洗い機の運転
当初の洗浄工程、すすぎ工程より、徐々に給水保
持材が給水され、保持され、固形乾燥仕上剤が溶
解し、固形乾燥仕上剤の有効成分をすすぎ水中に
溶出拡散させるので、従来の如き洗浄ノズルの噴
出水の影響を少なくし、溶解性の高い固形乾燥仕
上剤を効果的に適量溶出させることができると共
に未溶解分の洗浄槽内への流出を防止でき、固形
乾燥仕上剤の効率的使用を可能にする。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本考案の固形乾燥仕上剤ケー
スの三つの実施例の縦断面図、第4図は家庭用食
器洗い機の要部縦断面図、第5図は従来の固形乾
燥仕上剤ケースの斜視図である。 4……固形乾燥仕上剤、8……容器、9……底
面、10……貫通孔、11,11′……吸水保持
材、13……凸部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 固形乾燥仕上剤を収納する容器の少なくとも
    側面または底面に複数個の貫通孔を設け、前記
    容器内には前記貫通孔を覆う毛細管現象で吸水
    保持しうる難溶性の吸水保持材を配置した食器
    洗い機固形乾燥仕切剤ケース。 (2) 貫通孔を形成した底面に容器内方へ突出する
    凸部を設け、前記凸部外周に吸水保持材を配置
    した実用新案登録請求の範囲第1項記載の食器
    洗い機固形乾燥仕上剤ケース。 (3) 凸部外周に配置した吸水保持材上に、前記保
    持材の嵩密度より小さい嵩密度を有する吸水保
    持材を配置した実用新案登録請求の範囲第2項
    記載の食器洗い機固形乾燥仕上剤ケース。 (4) 吸水保持材に固形乾燥仕上剤を予め含浸させ
    た実用新案登録請求の範囲第1項、第2項また
    は第3項記載の食器洗い機固形乾燥仕上剤ケー
    ス。
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