JPH05319235A - 車両の自動制動装置 - Google Patents
車両の自動制動装置Info
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- JPH05319235A JPH05319235A JP4127505A JP12750592A JPH05319235A JP H05319235 A JPH05319235 A JP H05319235A JP 4127505 A JP4127505 A JP 4127505A JP 12750592 A JP12750592 A JP 12750592A JP H05319235 A JPH05319235 A JP H05319235A
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- JP
- Japan
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- deceleration
- vehicle
- cutoff frequency
- target deceleration
- brake pressure
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 減速度センサの高周波ノイズによる影響を受
けることなく、自動制動時のフィードバック制御を精度
良く行う。 【構成】 前方障害物との接触回避等のために各車輪の
ブレーキ圧を自動的に増圧するとともに、自車両の実際
の減速度が目標の減速度になるよう上記ブレーキ圧をフ
ィードバック制御するように構成する。そして、上記フ
ィードバック制御系における減速度センサ51と比較回
路53との間に、カットオフ周波数が変更可能なローパ
スフィルター部52を設けるとともに、目標の減速度が
大きいとき又は目標の減速度が変わったときに該ローパ
スフィルター部のカットオフ周波数を高く変更するカッ
トオフ周波数変更手段56を設ける。
けることなく、自動制動時のフィードバック制御を精度
良く行う。 【構成】 前方障害物との接触回避等のために各車輪の
ブレーキ圧を自動的に増圧するとともに、自車両の実際
の減速度が目標の減速度になるよう上記ブレーキ圧をフ
ィードバック制御するように構成する。そして、上記フ
ィードバック制御系における減速度センサ51と比較回
路53との間に、カットオフ周波数が変更可能なローパ
スフィルター部52を設けるとともに、目標の減速度が
大きいとき又は目標の減速度が変わったときに該ローパ
スフィルター部のカットオフ周波数を高く変更するカッ
トオフ周波数変更手段56を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前方障害物との接触を
回避するとき等に各車輪のブレーキを自動的にかける車
両の自動制動装置に関し、特に、ブレーキ圧のフィード
バック制御に用いる減速度センサのノイズ対策に係わ
る。
回避するとき等に各車輪のブレーキを自動的にかける車
両の自動制動装置に関し、特に、ブレーキ圧のフィード
バック制御に用いる減速度センサのノイズ対策に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種車両の自動制動装置と
しては、例えば特公昭39−2565号公報及び特公昭
39−5668号公報等に開示されるように、光学的方
法または超音波周波数等を用いて自車両と前方の障害物
との間の距離及び相対速度を連続的に検出するととも
に、その検出結果から接触の可能性を判断し、接触の可
能性があるときアクチュエータを作動させて各車輪のブ
レーキを自動的にかけ、前方障害物との接触を回避する
ようにしたものは知られている。
しては、例えば特公昭39−2565号公報及び特公昭
39−5668号公報等に開示されるように、光学的方
法または超音波周波数等を用いて自車両と前方の障害物
との間の距離及び相対速度を連続的に検出するととも
に、その検出結果から接触の可能性を判断し、接触の可
能性があるときアクチュエータを作動させて各車輪のブ
レーキを自動的にかけ、前方障害物との接触を回避する
ようにしたものは知られている。
【0003】そして、このような自動制動装置において
は、自車両の実際の減速度が接触を回避する上から設定
された目標の減速度になるようフィードバック制御が取
り入れられている。例えば特開昭52−121238号
公報には、自車両の実際の減速度を検出する減速度セン
サと、該センサで検出された自車両の実際の減速度と目
標の減速度とを比較し、この比較値に応じてアクチュエ
ータに対する制御信号を補正する補正回路とを備え、上
記補正された制御信号によりアクチュエータの作動をフ
ィードバック制御することが開示されている。
は、自車両の実際の減速度が接触を回避する上から設定
された目標の減速度になるようフィードバック制御が取
り入れられている。例えば特開昭52−121238号
公報には、自車両の実際の減速度を検出する減速度セン
サと、該センサで検出された自車両の実際の減速度と目
標の減速度とを比較し、この比較値に応じてアクチュエ
ータに対する制御信号を補正する補正回路とを備え、上
記補正された制御信号によりアクチュエータの作動をフ
ィードバック制御することが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
フィードバック制御を行う場合には、減速度センサの検
出信号の中から高周波ノイズをカットするためにローパ
スフィルターを設けることが考えられるが、このローパ
スフィルターのカットオフ周波数を設定するに当って
は、次のような問題点がある。
フィードバック制御を行う場合には、減速度センサの検
出信号の中から高周波ノイズをカットするためにローパ
スフィルターを設けることが考えられるが、このローパ
スフィルターのカットオフ周波数を設定するに当って
は、次のような問題点がある。
【0005】すなわち、目標の減速度が大きいとき及び
目標の減速度が変化するときには、減速度センサの検出
信号は全体的に大きくなり、高周波ノイズも相対的に大
きく現われる。そのため、ローパスフィルターのカット
オフ周波数を小さく設定すると、上述の目標減速度が大
きいときなどには、減速度センサの検出信号の大部分が
カットオフ周波数以下となり、自車両の実際の減速度の
検出が実質的に不可能になる。一方、ローパスフィルタ
ーのカットオフ周波数を大きく設定すると、その他のと
きにローパスフィルターが殆ど機能しなくなり、検出信
号のノイズに起因して誤ったフィードバック制御が行わ
れる虞がある。
目標の減速度が変化するときには、減速度センサの検出
信号は全体的に大きくなり、高周波ノイズも相対的に大
きく現われる。そのため、ローパスフィルターのカット
オフ周波数を小さく設定すると、上述の目標減速度が大
きいときなどには、減速度センサの検出信号の大部分が
カットオフ周波数以下となり、自車両の実際の減速度の
検出が実質的に不可能になる。一方、ローパスフィルタ
ーのカットオフ周波数を大きく設定すると、その他のと
きにローパスフィルターが殆ど機能しなくなり、検出信
号のノイズに起因して誤ったフィードバック制御が行わ
れる虞がある。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、目標の減速度に応じて
ローパスフィルターのカットオフ周波数を適切に変更す
ることにより、減速度センサの高周波ノイズによる影響
を受けることなく、フィードバック制御を精度良く行い
得る車両の自動制動装置を提供せんとするものである。
あり、その目的とするところは、目標の減速度に応じて
ローパスフィルターのカットオフ周波数を適切に変更す
ることにより、減速度センサの高周波ノイズによる影響
を受けることなく、フィードバック制御を精度良く行い
得る車両の自動制動装置を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、所定の条件で各車輪のブレ
ーキ圧を自動的に増圧するとともに、自車両の実際の減
速度が目標の減速度になるよう上記ブレーキ圧をフィー
ドバック制御するように構成された車両の自動制動装置
において、上記フィードバック制御系における、自車両
の実際の減速度を検出する減速度センサと、自車両の実
際の減速度と目標の減速度とを比較する比較回路との間
に設けられ、カットオフ周波数が変更可能なローパスフ
ィルター部と、上記目標の減速度が大きい程上記ローパ
スフィルター部のカットオフ周波数を高くするよう変更
するカットオフ周波数変更手段とを備える構成とする。
め、請求項1記載の発明は、所定の条件で各車輪のブレ
ーキ圧を自動的に増圧するとともに、自車両の実際の減
速度が目標の減速度になるよう上記ブレーキ圧をフィー
ドバック制御するように構成された車両の自動制動装置
において、上記フィードバック制御系における、自車両
の実際の減速度を検出する減速度センサと、自車両の実
際の減速度と目標の減速度とを比較する比較回路との間
に設けられ、カットオフ周波数が変更可能なローパスフ
ィルター部と、上記目標の減速度が大きい程上記ローパ
スフィルター部のカットオフ周波数を高くするよう変更
するカットオフ周波数変更手段とを備える構成とする。
【0008】また、請求項2記載の発明は、所定の条件
で各車輪のブレーキ圧を自動的に増圧するとともに、自
車両の実際の減速度が目標の減速度になるよう上記ブレ
ーキ圧をフィードバック制御するように構成された車両
の自動制動装置において、上記フィードバック制御系に
おける、自車両の実際の減速度を検出する減速度センサ
と、自車両の実際の減速度と目標の減速度とを比較する
比較回路との間に設けられ、カットオフ周波数が変更可
能なローパスフィルター部と、上記目標の減速度が変わ
ったとき上記ローパスフィルター部のカットオフ周波数
を高くするよう変更するカットオフ周波数変更手段とを
備える構成とする。
で各車輪のブレーキ圧を自動的に増圧するとともに、自
車両の実際の減速度が目標の減速度になるよう上記ブレ
ーキ圧をフィードバック制御するように構成された車両
の自動制動装置において、上記フィードバック制御系に
おける、自車両の実際の減速度を検出する減速度センサ
と、自車両の実際の減速度と目標の減速度とを比較する
比較回路との間に設けられ、カットオフ周波数が変更可
能なローパスフィルター部と、上記目標の減速度が変わ
ったとき上記ローパスフィルター部のカットオフ周波数
を高くするよう変更するカットオフ周波数変更手段とを
備える構成とする。
【0009】
【作用】上記の構成により、請求項1又は2記載の発明
では、フィードバック制御系における減速度センサと比
較回路との間に設けられたローパスフィルター部のカッ
トオフ周波数が、カットオフ周波数変更手段により目標
の減速度に応じて変更される。つまり、高周波ノイズが
相対的に大きくなる目標の減速度が大きいとき又は目標
の減速度が変化するときには、ローパスフィルター部の
カットオフ周波数が高くなり、高周波ノイズのみを排除
して自車両の実際の減速度を精度良く検出することがで
きる。一方、高周波ノイズが相対的に小さいその他のと
きには、ローパスフィルター部のカットオフ周波数が低
くなり、比較的低い周波数のノイズまで排除し、バルブ
の動きを鈍感なものにすることができる。
では、フィードバック制御系における減速度センサと比
較回路との間に設けられたローパスフィルター部のカッ
トオフ周波数が、カットオフ周波数変更手段により目標
の減速度に応じて変更される。つまり、高周波ノイズが
相対的に大きくなる目標の減速度が大きいとき又は目標
の減速度が変化するときには、ローパスフィルター部の
カットオフ周波数が高くなり、高周波ノイズのみを排除
して自車両の実際の減速度を精度良く検出することがで
きる。一方、高周波ノイズが相対的に小さいその他のと
きには、ローパスフィルター部のカットオフ周波数が低
くなり、比較的低い周波数のノイズまで排除し、バルブ
の動きを鈍感なものにすることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0011】図1及び図2は本発明の一実施例に係わる
車両の自動制動装置を示し、図1は同自動制動装置の油
圧回路図であり、図2は同自動制動装置のブロック構成
図である。
車両の自動制動装置を示し、図1は同自動制動装置の油
圧回路図であり、図2は同自動制動装置のブロック構成
図である。
【0012】図1において、1は運転者によるブレーキ
ペダル2の踏込力を増大させるマスタバック、3は該マ
スタバック1により増大された踏込力に応じたブレーキ
圧を発生するマスタシリンダであって、該マスタシリン
ダ3で発生したブレーキ圧は、最初自動制動装置の油圧
アクチュエータ部4に送給され後、アンチスキッドブレ
ーキ装置(ABS)の油圧アクチュエータ部5を通して
4車輪(図では1車輪のみ示す)の各ブレーキ装置6に
供給されるようになっている。
ペダル2の踏込力を増大させるマスタバック、3は該マ
スタバック1により増大された踏込力に応じたブレーキ
圧を発生するマスタシリンダであって、該マスタシリン
ダ3で発生したブレーキ圧は、最初自動制動装置の油圧
アクチュエータ部4に送給され後、アンチスキッドブレ
ーキ装置(ABS)の油圧アクチュエータ部5を通して
4車輪(図では1車輪のみ示す)の各ブレーキ装置6に
供給されるようになっている。
【0013】上記自動制動装置の油圧アクチュエータ部
4は、上記マスタシリンダ3とブレーキ装置6側との連
通を遮断するシャッターバルブ11と増圧バルブ12と
減圧バルブ13とを有しており、これら三つのバルブ1
1〜13はいずれも電磁式の2ポート2位置切換バルブ
からなる。上記増圧バルブ12とマスタシリンダ3との
間には、モータ駆動式の油ポンプ14と、該油ポンプ1
4から吐出される圧油を貯溜して一定圧に保持するため
のアキュムレータ15とが介設されている。そして、上
記シャッターバルブ11が開位置にあるときには、ブレ
ーキペダル2の踏込力に応じて各車輪のブレーキ装置6
で制動がかかる。一方、シャッターバルブ11が閉位置
にあるとき、増圧バルブ12を開位置に、減圧バルブ1
3を閉位置にそれぞれ切換えると、上記アキュムレータ
15からの圧油が各車輪のブレーキ装置6に供給されて
ブレーキ圧が増圧され、増圧バルブ12を閉位置に、減
圧バルブ13を開位置にそれぞれ切換えると、上記ブレ
ーキ装置6から圧油が戻されてブレーキ圧が減圧される
ようになっている。
4は、上記マスタシリンダ3とブレーキ装置6側との連
通を遮断するシャッターバルブ11と増圧バルブ12と
減圧バルブ13とを有しており、これら三つのバルブ1
1〜13はいずれも電磁式の2ポート2位置切換バルブ
からなる。上記増圧バルブ12とマスタシリンダ3との
間には、モータ駆動式の油ポンプ14と、該油ポンプ1
4から吐出される圧油を貯溜して一定圧に保持するため
のアキュムレータ15とが介設されている。そして、上
記シャッターバルブ11が開位置にあるときには、ブレ
ーキペダル2の踏込力に応じて各車輪のブレーキ装置6
で制動がかかる。一方、シャッターバルブ11が閉位置
にあるとき、増圧バルブ12を開位置に、減圧バルブ1
3を閉位置にそれぞれ切換えると、上記アキュムレータ
15からの圧油が各車輪のブレーキ装置6に供給されて
ブレーキ圧が増圧され、増圧バルブ12を閉位置に、減
圧バルブ13を開位置にそれぞれ切換えると、上記ブレ
ーキ装置6から圧油が戻されてブレーキ圧が減圧される
ようになっている。
【0014】また、上記ABSの油圧アクチュエータ部
5は、各車輪毎に設けられた3ポート2位置切換バルブ
21を有しており、ABS作動時には該バルブ21の切
換えにより各ブレーキ装置6に印加されるブレーキ圧を
制御して各車輪がロックしないようになっている。油圧
アクチュエータ部5の構成は詳述しないが、上記切換バ
ルブ21の他にモータ駆動式の油ポンプ22及びアキュ
ムレータ23,24等を備えている。各車輪のブレーキ
装置6は、車輪と一体的に回転するディスク26と、マ
スタシリンダ3側からブレーキ圧を受けて上記ディスク
26を挟持するキャリパ27とからなる。
5は、各車輪毎に設けられた3ポート2位置切換バルブ
21を有しており、ABS作動時には該バルブ21の切
換えにより各ブレーキ装置6に印加されるブレーキ圧を
制御して各車輪がロックしないようになっている。油圧
アクチュエータ部5の構成は詳述しないが、上記切換バ
ルブ21の他にモータ駆動式の油ポンプ22及びアキュ
ムレータ23,24等を備えている。各車輪のブレーキ
装置6は、車輪と一体的に回転するディスク26と、マ
スタシリンダ3側からブレーキ圧を受けて上記ディスク
26を挟持するキャリパ27とからなる。
【0015】一方、図2において、31は車体前部に設
けられる超音波レーダユニットであって、該超音波レー
ダユニット31は、図に詳示していないが、周知の如く
超音波を発信部から自車両の前方の車両等の障害物に向
けて発信するとともに、上記前方障害物に当たって反射
してくる反射波を受信部で受信する構成になっており、
このレーダユニット31からの信号を受ける演算部32
は、レーダ受信波の発信時点からの遅れ時間によって自
車両と前方障害物との間の距離及び相対速度を演算する
ようになっている。33及び34は車体前部の左右に各
々設けられる一対のレーダヘッドユニットであって、該
各レーダヘッドユニット33,34は、パルスレーザ光
を発信部から自車両の前方の障害物に向けて送信すると
ともに、上記前方障害物に当たって反射してくる反射光
を受信部で受信する構成になっており、上記演算部32
は、これらのレーダヘッドユニット33,34からの信
号を信号処理部35を通して受け、レーザ受信光の発信
時点からの遅れ時間によって自車両と前方障害物との間
の距離及び相対速度を演算するようになっている。そし
て、演算部32は、上記レーダヘッドユニット33,3
4の系統による距離及び相対速度の演算結果を優先し、
超音波レーダユニット31の系統による距離及び相対速
度の演算結果を補助的に用いるようになっており、ま
た、これらにより、自車両と前方障害物との間の距離及
び相対速度を検出する距離・相対速度検出手段36が構
成されている。
けられる超音波レーダユニットであって、該超音波レー
ダユニット31は、図に詳示していないが、周知の如く
超音波を発信部から自車両の前方の車両等の障害物に向
けて発信するとともに、上記前方障害物に当たって反射
してくる反射波を受信部で受信する構成になっており、
このレーダユニット31からの信号を受ける演算部32
は、レーダ受信波の発信時点からの遅れ時間によって自
車両と前方障害物との間の距離及び相対速度を演算する
ようになっている。33及び34は車体前部の左右に各
々設けられる一対のレーダヘッドユニットであって、該
各レーダヘッドユニット33,34は、パルスレーザ光
を発信部から自車両の前方の障害物に向けて送信すると
ともに、上記前方障害物に当たって反射してくる反射光
を受信部で受信する構成になっており、上記演算部32
は、これらのレーダヘッドユニット33,34からの信
号を信号処理部35を通して受け、レーザ受信光の発信
時点からの遅れ時間によって自車両と前方障害物との間
の距離及び相対速度を演算するようになっている。そし
て、演算部32は、上記レーダヘッドユニット33,3
4の系統による距離及び相対速度の演算結果を優先し、
超音波レーダユニット31の系統による距離及び相対速
度の演算結果を補助的に用いるようになっており、ま
た、これらにより、自車両と前方障害物との間の距離及
び相対速度を検出する距離・相対速度検出手段36が構
成されている。
【0016】上記両レーダヘッドユニット33,34に
よるパルスレーザ光の送受信方向は、モータ37により
水平方向に変更可能に設けられており、上記モータ37
の作動は演算部32により制御される。38は上記モー
タ37の回転角からパルスレーザ光の送受信方向を検出
する角度センサであって、該角度センサ38の検出信号
は上記演算部32に入力され、該演算部32におけるレ
ーダヘッドユニット33,34の系統による距離及び相
対速度の演算にパルスレーザ光の送受信方向が加味され
るようになっている。
よるパルスレーザ光の送受信方向は、モータ37により
水平方向に変更可能に設けられており、上記モータ37
の作動は演算部32により制御される。38は上記モー
タ37の回転角からパルスレーザ光の送受信方向を検出
する角度センサであって、該角度センサ38の検出信号
は上記演算部32に入力され、該演算部32におけるレ
ーダヘッドユニット33,34の系統による距離及び相
対速度の演算にパルスレーザ光の送受信方向が加味され
るようになっている。
【0017】また、41は舵角を検出する舵角センサ、
42は自車速を検出する車速センサ、43は車両の前後
加速度(前後G)を検出する前後Gセンサ、44は路面
の摩擦係数(μ)を検出する路面μセンサであり、これ
ら各種センサ41〜44の検出信号並びに上記演算部3
2で求められた自車両と前方障害物との間の距離及び相
対速度の信号は、いずれも接触可能性判断部45に入力
される。該接触可能性判断部45は、上記自車両と前方
障害物との間の距離及び相対速度に基づいて自車両と前
方障害物との接触の可能性を判断するようになってお
り、この判断部45で接触の可能性があると判断された
ときには、該判断部45から信号が自動制動装置の油圧
アクチュエータ部4の作動を制御する制御部50に対し
出力されて、接触を回避するように各車輪でブレーキが
自動的にかかるようになっている。46は車室内のイン
ストルメントパネルに設けられる警報表示ユニットであ
って、該警報表示ユニット46には、上記接触可能性判
断部45から各々信号を受ける警報ブザー47及び距離
表示部48が設けられている。
42は自車速を検出する車速センサ、43は車両の前後
加速度(前後G)を検出する前後Gセンサ、44は路面
の摩擦係数(μ)を検出する路面μセンサであり、これ
ら各種センサ41〜44の検出信号並びに上記演算部3
2で求められた自車両と前方障害物との間の距離及び相
対速度の信号は、いずれも接触可能性判断部45に入力
される。該接触可能性判断部45は、上記自車両と前方
障害物との間の距離及び相対速度に基づいて自車両と前
方障害物との接触の可能性を判断するようになってお
り、この判断部45で接触の可能性があると判断された
ときには、該判断部45から信号が自動制動装置の油圧
アクチュエータ部4の作動を制御する制御部50に対し
出力されて、接触を回避するように各車輪でブレーキが
自動的にかかるようになっている。46は車室内のイン
ストルメントパネルに設けられる警報表示ユニットであ
って、該警報表示ユニット46には、上記接触可能性判
断部45から各々信号を受ける警報ブザー47及び距離
表示部48が設けられている。
【0018】上記接触可能性判断部45は、先ず、予め
記憶されている、図3に示すようなしきい値マップを用
いて、前方障害物との接触を回避するために急制動(フ
ル制動ともいう)をかけなければならない距離のしきい
値L0 を算出する。次に、上記しきい値L0 に各々所定
距離を加算して、急制動の前に緩制動をかける距離及び
上記警報ブザー47により警報を発する距離を算出す
る。ここで、急制動またはフル制動とは、最大減速度
(約0.8G)でブレーキをかけることをいい、緩制動
とは、最大減速度よりも低い減速度(約0.3〜0.4
G)で一定にブレーキをかけることをいう。また、緩制
動をかける距離は、急制動をかける距離よりも数倍長く
設定されており、警報を発する距離は、この緩制動をか
ける距離よりも長く設定されている。
記憶されている、図3に示すようなしきい値マップを用
いて、前方障害物との接触を回避するために急制動(フ
ル制動ともいう)をかけなければならない距離のしきい
値L0 を算出する。次に、上記しきい値L0 に各々所定
距離を加算して、急制動の前に緩制動をかける距離及び
上記警報ブザー47により警報を発する距離を算出す
る。ここで、急制動またはフル制動とは、最大減速度
(約0.8G)でブレーキをかけることをいい、緩制動
とは、最大減速度よりも低い減速度(約0.3〜0.4
G)で一定にブレーキをかけることをいう。また、緩制
動をかける距離は、急制動をかける距離よりも数倍長く
設定されており、警報を発する距離は、この緩制動をか
ける距離よりも長く設定されている。
【0019】図3に示すしきい値マップにおいて、しき
い値線Aは、前方障害物としての前方車両がそれよりも
更に前方の障害物と接触して停車したときこの車両との
接触を回避するために必要な車間距離を示するものであ
り、相対速度V1 の大きさに拘らず常に、前方障害物が
停止物であるとき(つまり相対速度V1 が自車速v0と
同一のとき)と同じ値(数値式v0 2 /2μg)をと
る。しきい値線Bは前方車両がフル制動をかけたときこ
の車両との接触を回避するために必要な車間距離(数値
式V1 ・(2v0 −V1 )/2μg)を示し、しきい値
線Cは前方車両が減速度μ/2gの緩制動をかけたとき
この車両との接触を回避するために必要な車間距離を示
し、しきい値線Dは前方車両が一定車速を保ったときこ
の車両との接触を回避するために必要な車間距離(数値
式V1 2 /2μg)を示す。さらに、しきい値線Eは、
自車両が自動制動をかけても前方車両との接触を回避で
きないが、接触時の衝撃力を緩和できる車間距離を示
す。尚、しきい値線を横軸線上にとるとき(つまりしき
い値L0 を常に零とするとき)は、自動制動はかから
ず、これをキャンセルしたことになる。
い値線Aは、前方障害物としての前方車両がそれよりも
更に前方の障害物と接触して停車したときこの車両との
接触を回避するために必要な車間距離を示するものであ
り、相対速度V1 の大きさに拘らず常に、前方障害物が
停止物であるとき(つまり相対速度V1 が自車速v0と
同一のとき)と同じ値(数値式v0 2 /2μg)をと
る。しきい値線Bは前方車両がフル制動をかけたときこ
の車両との接触を回避するために必要な車間距離(数値
式V1 ・(2v0 −V1 )/2μg)を示し、しきい値
線Cは前方車両が減速度μ/2gの緩制動をかけたとき
この車両との接触を回避するために必要な車間距離を示
し、しきい値線Dは前方車両が一定車速を保ったときこ
の車両との接触を回避するために必要な車間距離(数値
式V1 2 /2μg)を示す。さらに、しきい値線Eは、
自車両が自動制動をかけても前方車両との接触を回避で
きないが、接触時の衝撃力を緩和できる車間距離を示
す。尚、しきい値線を横軸線上にとるとき(つまりしき
い値L0 を常に零とするとき)は、自動制動はかから
ず、これをキャンセルしたことになる。
【0020】そして、上記接触可能性判断部45は、上
記5種類のしきい値線A〜Eの中から、車両の運転状態
に応じて一つのしきい値線を選択し、このしきい値線に
おいて、自車両と前方障害物(前方車両)との相対速度
V1 に対応するしきい値L0を算出する。例えば、自車
速v0 が高車速のときにはしきい値線Bを、自車速v0
が中車速のときにはしきい値Dを、自車速v0 が低車速
のときにはしきい値線Eをそれぞれ選択することによ
り、車速が高い程接触の可能性のしきい値L0 を大きい
値に変更する。
記5種類のしきい値線A〜Eの中から、車両の運転状態
に応じて一つのしきい値線を選択し、このしきい値線に
おいて、自車両と前方障害物(前方車両)との相対速度
V1 に対応するしきい値L0を算出する。例えば、自車
速v0 が高車速のときにはしきい値線Bを、自車速v0
が中車速のときにはしきい値Dを、自車速v0 が低車速
のときにはしきい値線Eをそれぞれ選択することによ
り、車速が高い程接触の可能性のしきい値L0 を大きい
値に変更する。
【0021】自車両と前方障害物との間の距離が警報を
発する距離になったときには、上記接触可能性判断部4
5から作動指令信号が警報ブザー47に出力されて警報
音が鳴る。また、自車両と前方障害物との間の距離が更
に近付いて緩制動または急制動をかける距離になったと
きには、接触可能性判断部45から減速指令信号が制御
部50に出力され、該制御部50の制御の下に自動制動
装置の油圧アクチュエータ部4が作動して緩制動または
急制動がかかるようになっている。
発する距離になったときには、上記接触可能性判断部4
5から作動指令信号が警報ブザー47に出力されて警報
音が鳴る。また、自車両と前方障害物との間の距離が更
に近付いて緩制動または急制動をかける距離になったと
きには、接触可能性判断部45から減速指令信号が制御
部50に出力され、該制御部50の制御の下に自動制動
装置の油圧アクチュエータ部4が作動して緩制動または
急制動がかかるようになっている。
【0022】上記制御部50は、図4に示すように、上
記接触可能性判断部45で設定された目標の減速度Gr
の信号を受けるとともに、自車両の実際の減速度Ga を
検出する減速度センサ51からの検出信号をローパスフ
ィルター部52を介して受け、自車両の実際の減速度G
a と目標の減速度Gr との差eを算出する比較回路53
と、該比較回路53で算出された自車両の実際の減速度
Ga と目標の減速度Gr との差eが所定幅の不感帯領域
内にあるときブレーキ圧の増減調圧を規制する不感帯領
域設定手段54と、該不感帯領域設定手段54からの信
号を受け、自車両の実際の減速度Ga と目標の減速度G
r との差eが上記不感帯領域外のとき、所定のデューテ
ィー比でもって自動制動装置の油圧アクチュエータ部4
における増圧バルブ12及び減圧バルブ13の開閉切換
えを指令する作動指令部55とを備え、自車両の実際の
減速度Ga が目標の減速度Gr になるようフィードバッ
ク制御する構成になっている。
記接触可能性判断部45で設定された目標の減速度Gr
の信号を受けるとともに、自車両の実際の減速度Ga を
検出する減速度センサ51からの検出信号をローパスフ
ィルター部52を介して受け、自車両の実際の減速度G
a と目標の減速度Gr との差eを算出する比較回路53
と、該比較回路53で算出された自車両の実際の減速度
Ga と目標の減速度Gr との差eが所定幅の不感帯領域
内にあるときブレーキ圧の増減調圧を規制する不感帯領
域設定手段54と、該不感帯領域設定手段54からの信
号を受け、自車両の実際の減速度Ga と目標の減速度G
r との差eが上記不感帯領域外のとき、所定のデューテ
ィー比でもって自動制動装置の油圧アクチュエータ部4
における増圧バルブ12及び減圧バルブ13の開閉切換
えを指令する作動指令部55とを備え、自車両の実際の
減速度Ga が目標の減速度Gr になるようフィードバッ
ク制御する構成になっている。
【0023】上記ローパスフィルター部52は、図示し
ていないが、例えば各々カットオフ周波数が異なる複数
のローパスフィルター素子を互いに並列に設け、その一
つを切換スイッチで選択的に接続するという構成などに
よってカットオフ周波数が変更可能に設けられており、
該ローパスフィルター部52のカットオフ周波数は、カ
ットオフ周波数変更手段56により変更される。該変更
手段56は、上記接触可能性判断部45で設定された目
標の減速度Gr の信号と上記減速度センサ51で検出さ
れた自車両の実際の減速度Ga の信号とを受け、これら
の信号に基づいてローパスフィルター部52のカットオ
フ周波数を変更するようになっている。図5は上記制御
部50の、特に上記作動指令部55で行われる減速度の
フィードバック制御のフローチャートを示し、図6は上
記カットオフ周波数変更手段56で行われるカットオフ
周波数の変更制御のフローチャートを示す。
ていないが、例えば各々カットオフ周波数が異なる複数
のローパスフィルター素子を互いに並列に設け、その一
つを切換スイッチで選択的に接続するという構成などに
よってカットオフ周波数が変更可能に設けられており、
該ローパスフィルター部52のカットオフ周波数は、カ
ットオフ周波数変更手段56により変更される。該変更
手段56は、上記接触可能性判断部45で設定された目
標の減速度Gr の信号と上記減速度センサ51で検出さ
れた自車両の実際の減速度Ga の信号とを受け、これら
の信号に基づいてローパスフィルター部52のカットオ
フ周波数を変更するようになっている。図5は上記制御
部50の、特に上記作動指令部55で行われる減速度の
フィードバック制御のフローチャートを示し、図6は上
記カットオフ周波数変更手段56で行われるカットオフ
周波数の変更制御のフローチャートを示す。
【0024】図5に示すフローチャートにおいては、ス
タートした後、先ず始めに、ステップS1 で目標の減速
度Gr 及び実際の減速度Ga を取り込んだ後、ステップ
S2で上記目標の減速度Gr と実際の減速度Ga との差
eを算出する。
タートした後、先ず始めに、ステップS1 で目標の減速
度Gr 及び実際の減速度Ga を取り込んだ後、ステップ
S2で上記目標の減速度Gr と実際の減速度Ga との差
eを算出する。
【0025】続いて、ステップS3 で上記差eが正の値
であるか否かを判定し、この判定がYESのとき、つま
り実際の減速度Ga が目標の減速度Gr よりも小さいと
きには、ステップS4 で更に上記差eの絶対値が不感帯
領域の幅δよりも大きいか否か、つまり実際の減速度G
a が、目標の減速度Gr を中心とする不感帯領域外にあ
るか否かを判定する。そして、この判定がYESのとき
には、ステップS5 で所定のデューティー比(制御周期
Tに対する増圧バルブ12又は減圧バルブ13のON状
態の時間Tonの比Ton/T)でもってブレーキ圧を増圧
し、リターンする一方、判定がNOのときには、ステッ
プS6 でブレーキ圧を増減圧することなくそのまま一定
に保持し、リターンする。
であるか否かを判定し、この判定がYESのとき、つま
り実際の減速度Ga が目標の減速度Gr よりも小さいと
きには、ステップS4 で更に上記差eの絶対値が不感帯
領域の幅δよりも大きいか否か、つまり実際の減速度G
a が、目標の減速度Gr を中心とする不感帯領域外にあ
るか否かを判定する。そして、この判定がYESのとき
には、ステップS5 で所定のデューティー比(制御周期
Tに対する増圧バルブ12又は減圧バルブ13のON状
態の時間Tonの比Ton/T)でもってブレーキ圧を増圧
し、リターンする一方、判定がNOのときには、ステッ
プS6 でブレーキ圧を増減圧することなくそのまま一定
に保持し、リターンする。
【0026】一方、上記ステップS3 の判定がNOのと
き、つまり実際の減速度Ga が目標の減速度Gr よりも
大きいときには、ステップS7 で更に目標の減速度Gr
と実際の減速度Ga との差eの絶対値が不感帯領域の幅
δよりも大きいか否か、つまり実際の減速度Ga が不感
帯領域外にあるか否かを判定する。実際の減速度Gaが
その不感帯領域外にあるYESのときには、ステップS
8 で所定のデューティー比でもってブレーキ圧を減圧
し、リターンする一方、実際の減速度Ga が不感帯領域
内にあるNOのときには、ステップS6 でブレーキ圧を
増減圧することなくそのまま保持し、リターンする。
き、つまり実際の減速度Ga が目標の減速度Gr よりも
大きいときには、ステップS7 で更に目標の減速度Gr
と実際の減速度Ga との差eの絶対値が不感帯領域の幅
δよりも大きいか否か、つまり実際の減速度Ga が不感
帯領域外にあるか否かを判定する。実際の減速度Gaが
その不感帯領域外にあるYESのときには、ステップS
8 で所定のデューティー比でもってブレーキ圧を減圧
し、リターンする一方、実際の減速度Ga が不感帯領域
内にあるNOのときには、ステップS6 でブレーキ圧を
増減圧することなくそのまま保持し、リターンする。
【0027】また、図6に示すフローチャートにおいて
は、スタートした後、先ず始めに、ステップS11で目標
の減速度Gr を取り込み、ステップS12でこの目標の減
速度Gr と先に取り込んだものとの間に変更があるか否
かを判定する。この判定がYESのときには、ステップ
S13でカットオフ周波数変更手段56に予め記憶されて
いる図7に示すマップを用いてカットオフ周波数Fを求
め、しかる後にリターンする。一方、判定がNOのとき
には、ステップS14で同じく予め記憶されている図8に
示すマップを用いてカットオフ周波数Fを求め、しかる
後にリターンする。
は、スタートした後、先ず始めに、ステップS11で目標
の減速度Gr を取り込み、ステップS12でこの目標の減
速度Gr と先に取り込んだものとの間に変更があるか否
かを判定する。この判定がYESのときには、ステップ
S13でカットオフ周波数変更手段56に予め記憶されて
いる図7に示すマップを用いてカットオフ周波数Fを求
め、しかる後にリターンする。一方、判定がNOのとき
には、ステップS14で同じく予め記憶されている図8に
示すマップを用いてカットオフ周波数Fを求め、しかる
後にリターンする。
【0028】ここで、図7に示すマップにおいては、カ
ットオフ周波数Fは、目標の減速度Gr の変更に伴って
実際の減速度Ga が変化する際の変化率D(=ΔGa /
Δt)の関数として現わされ(F=f(D))、上記変
化率Dが大きい程5段階に大きくなり、かついずれも1
0Hz 以上の値に設定される。また、図8に示すマップ
においては、カットオフ周波数Fは、目標の減速度Gr
の関数として現わされ(F=g(Gr ))、目標の減速
度Gr が大きい程5段階に大きくなり、かついずれも1
0Hz 以下の値に設定される。よって、カットオフ周波
数変更手段56によるカットオフ周波数Fの変更制御で
は、実際の減速度の変化率D又は目標の減速度Gr が大
きい程ローパスフィルター部52のカットオフ周波数F
を高くするとともに、目標の減速度Gr が変わったとき
には、その変更がないときに比べてローパスフィルター
部52のカットオフ周波数Fを高くするようになってい
る。
ットオフ周波数Fは、目標の減速度Gr の変更に伴って
実際の減速度Ga が変化する際の変化率D(=ΔGa /
Δt)の関数として現わされ(F=f(D))、上記変
化率Dが大きい程5段階に大きくなり、かついずれも1
0Hz 以上の値に設定される。また、図8に示すマップ
においては、カットオフ周波数Fは、目標の減速度Gr
の関数として現わされ(F=g(Gr ))、目標の減速
度Gr が大きい程5段階に大きくなり、かついずれも1
0Hz 以下の値に設定される。よって、カットオフ周波
数変更手段56によるカットオフ周波数Fの変更制御で
は、実際の減速度の変化率D又は目標の減速度Gr が大
きい程ローパスフィルター部52のカットオフ周波数F
を高くするとともに、目標の減速度Gr が変わったとき
には、その変更がないときに比べてローパスフィルター
部52のカットオフ周波数Fを高くするようになってい
る。
【0029】このようなフローチャーに従ってローパス
フィルター部52のカットオフ周波数Fの変更制御が行
われると、目標の減速度Gr が変化するときには、変更
がないときに比べてカットオフ周波数Fが高くなり、ま
た目標の減速度Gr が変化するときにはその際の実際の
減速度の変化率Dが大きい程カットオフ周波数Fが大き
くなり、一方、目標の減速度Gr が変化しないときには
その目標の減速度Grが大きい程カットオフ周波数Fが
大きくなる。従って、高周波ノイズの大きさに応じてロ
ーパスフィルター部52のカットオフ周波数Fが変化す
るので、高周波ノイズのみを排除して自車両の実際の減
速度Ga を精度良く検出することができる。この結果、
この実際の減速度Ga に基づく自動制動時のフィードバ
ック制御の精度を高めることができる。
フィルター部52のカットオフ周波数Fの変更制御が行
われると、目標の減速度Gr が変化するときには、変更
がないときに比べてカットオフ周波数Fが高くなり、ま
た目標の減速度Gr が変化するときにはその際の実際の
減速度の変化率Dが大きい程カットオフ周波数Fが大き
くなり、一方、目標の減速度Gr が変化しないときには
その目標の減速度Grが大きい程カットオフ周波数Fが
大きくなる。従って、高周波ノイズの大きさに応じてロ
ーパスフィルター部52のカットオフ周波数Fが変化す
るので、高周波ノイズのみを排除して自車両の実際の減
速度Ga を精度良く検出することができる。この結果、
この実際の減速度Ga に基づく自動制動時のフィードバ
ック制御の精度を高めることができる。
【0030】尚、上記実施例では、前方障害物との接触
回避のために自動ブレーキをかける自動制動装置につい
て述べたが、本発明は、これに限らず、自車両を所定の
停止ラインで止めたり、また車速オーバのとき所定の法
定速度又は安全速度になるまで自動的に減速する自動制
動装置等にも同様に適用することができる。
回避のために自動ブレーキをかける自動制動装置につい
て述べたが、本発明は、これに限らず、自車両を所定の
停止ラインで止めたり、また車速オーバのとき所定の法
定速度又は安全速度になるまで自動的に減速する自動制
動装置等にも同様に適用することができる。
【0031】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両の自動
制動装置によれば、フィードバック制御系における減速
度センサと比較回路との間のローパスフィルター部のカ
ットオフ周波数を、高周波ノイズと相関関係にある目標
の減速度に応じて変更するように構成したことにより、
減速度センサの高周波ノイズを適切にカットして自車両
の実際の減速度を精度良く検出することができ、フィー
ドバック制御の精度を向上させることができる。
制動装置によれば、フィードバック制御系における減速
度センサと比較回路との間のローパスフィルター部のカ
ットオフ周波数を、高周波ノイズと相関関係にある目標
の減速度に応じて変更するように構成したことにより、
減速度センサの高周波ノイズを適切にカットして自車両
の実際の減速度を精度良く検出することができ、フィー
ドバック制御の精度を向上させることができる。
【図1】本発明の実施例に係わる車両の自動制動装置の
油圧回路図である。
油圧回路図である。
【図2】同じく自動制動装置のブロック構成図である。
【図3】接触回避のしきい値を算出するためのマップを
示す図である。
示す図である。
【図4】制御部のブロック構成図である。
【図5】減速度のフィードバック制御のフローチャート
図である。
図である。
【図6】カットオフ周波数の変更制御のフローチャート
図である。
図である。
【図7】上記変更制御に用いるマップを示す図である。
【図8】同じくマップを示す図である。
36 距離・相対速度検出手段 45 接触可能性判断部 50 制御部 51 減速度センサ 52 ローパスフィルター部 56 カットオフ周波数変更手段
フロントページの続き (72)発明者 新部 忠幸 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 所定の条件で各車輪のブレーキ圧を自動
的に増圧するとともに、自車両の実際の減速度が目標の
減速度になるよう上記ブレーキ圧をフィードバック制御
するように構成された車両の自動制動装置において、 上記フィードバック制御系における、自車両の実際の減
速度を検出する減速度センサと、自車両の実際の減速度
と目標の減速度とを比較する比較回路との間に設けら
れ、カットオフ周波数が変更可能なローパスフィルター
部と、 上記目標の減速度が大きい程上記ローパスフィルター部
のカットオフ周波数を高くするよう変更するカットオフ
周波数変更手段とを備えたことを特徴とする車両の自動
制動装置。 - 【請求項2】 所定の条件で各車輪のブレーキ圧を自動
的に増圧するとともに、自車両の実際の減速度が目標の
減速度になるよう上記ブレーキ圧をフィードバック制御
するように構成された車両の自動制動装置において、 上記フィードバック制御系における、自車両の実際の減
速度を検出する減速度センサと、自車両の実際の減速度
と目標の減速度とを比較する比較回路との間に設けら
れ、カットオフ周波数が変更可能なローパスフィルター
部と、 上記目標の減速度が変わったとき上記ローパスフィルタ
ー部のカットオフ周波数を高くするよう変更するカット
オフ周波数変更手段とを備えたことを特徴とする車両の
自動制動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4127505A JPH05319235A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 車両の自動制動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4127505A JPH05319235A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 車両の自動制動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05319235A true JPH05319235A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=14961651
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4127505A Withdrawn JPH05319235A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 車両の自動制動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05319235A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998039186A1 (fr) * | 1997-03-06 | 1998-09-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Regulateur de freinage |
JP2007022498A (ja) * | 2005-07-21 | 2007-02-01 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 |
JP2007320485A (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Hino Motors Ltd | 自動制動制御装置 |
-
1992
- 1992-05-20 JP JP4127505A patent/JPH05319235A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998039186A1 (fr) * | 1997-03-06 | 1998-09-11 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Regulateur de freinage |
US6312064B1 (en) | 1997-03-06 | 2001-11-06 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Braking force controller |
JP2007022498A (ja) * | 2005-07-21 | 2007-02-01 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用運転操作補助装置および車両用運転操作補助装置を備えた車両 |
JP2007320485A (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Hino Motors Ltd | 自動制動制御装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |