JPH05318609A - 管状体 - Google Patents

管状体

Info

Publication number
JPH05318609A
JPH05318609A JP4134070A JP13407092A JPH05318609A JP H05318609 A JPH05318609 A JP H05318609A JP 4134070 A JP4134070 A JP 4134070A JP 13407092 A JP13407092 A JP 13407092A JP H05318609 A JPH05318609 A JP H05318609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
sheet
fiber
tubular body
composite sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4134070A
Other languages
English (en)
Inventor
Keizo Hosoi
啓造 細井
Tetsuo Matsushita
哲男 松下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP4134070A priority Critical patent/JPH05318609A/ja
Publication of JPH05318609A publication Critical patent/JPH05318609A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fishing Rods (AREA)
  • Golf Clubs (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量、高強度、高剛性でかつ耐衝撃性、振動
吸収特性が良好な物性の信頼性が高い管状体を提供す
る。 【構成】 熱可塑性重合体繊維が平面状集合体を構成す
る強化用長繊維の間に入り込んで交絡一体化している接
合シートを、溶融成形してなる管状体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフクラブ用シャフ
ト、釣竿、自転車用フレーム等の管状体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来複合材料製管状体には、強化用繊維
として、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン
繊維などの各種繊維が使用されている。またマトリック
ス樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、
フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂が、主として使用さ
れている。
【0003】一方、特開平2−31770号公報には、
マトリックス樹脂として、ポリアミド、ポリウレタン、
ポリエーテルエーテルケトンなどの熱可塑性樹脂と各種
補強用繊維を用いた耐衝撃性のすぐれた複合材料製ゴル
フクラブ用シャフトが開示されている。しかしゴルフク
ラブ用シャフトの成形に適する熱可塑性樹脂プリプレグ
や得られたシャフトの構造や構成については、具体的に
何ら開示されていない。
【0004】熱可塑性樹脂をマトリックスとする長繊維
強化複合材料成形体を得るための中間材料である熱可塑
性樹脂プリプレグには、大別して、強化用長繊維に溶融
した熱可塑性樹脂を含浸し冷却・固化した板状のソリッ
ドタイプと、強化用長繊維に熱可塑性樹脂の繊維や粉末
を種々の方法で混合した柔軟性のあるシート状のフレキ
シブルタイプの二種が知られている。
【0005】一方、長繊維強化樹脂プリプレグから管状
体を成形する方法としては、主としてシートワインディ
ングまたはテープワインディング法と、内圧成形体の二
種があり、長繊維で強化された熱硬化性樹脂製管状体の
成形には、シートワインディング法が多く用いられてい
る。ソリッドタイプの熱可塑性樹脂プリプレグを用い
て、シートワインディング法により管状体を成形する場
合、マトリックス樹脂が予め強化用長繊維に含浸されて
いるため、含浸性の面では全く問題はないが、プリプレ
グシートが剛直で柔軟性に著しく欠けるため、強化用長
繊維が一方向に引揃えられたプリプレグを所定の形状に
裁断する際に、縦割れを生じ易く、その結果プリプレグ
の積層の精度や均一性が低下し、得られた管状体の内部
構造が不均一になるばかりか、割れたプリプレグの端が
作業する手に突きささる危険がある。またプリプレグが
きわめて剛直でありかつ粘着性もないため、円柱状のマ
ンドレルにプリプレグを巻きつけたり、巻きつけるため
の準備をする時の作業性が著しく悪いという問題があ
る。この傾向は、特に曲率半径の小さなものについて顕
著である。さらにソリッドタイプの熱可塑性樹脂プリプ
レグは、柔軟性が全くないため、常温では加圧用チュー
ブに巻きつけることが難しく、通常の方法でこのタイプ
のプリプレグを内圧成形することは困難である。このよ
うにソリッドタイプの熱可塑性樹脂プリプレグは、成形
時の取扱性や賦形性に問題がある。
【0006】近年ソリッドタイプ熱可塑性樹脂プリプレ
グのこのような欠点を改良するため、強化用長繊維と熱
可塑性重合体長繊維を混織した織物、これら二種の長繊
維を混繊した混繊糸やそれを用いて製職した織物、強化
用長繊維を一方向に引揃えたシートと熱可塑性重合体繊
維の編物を組合せたニットタイプ、強化用長繊維シート
に熱可塑性樹脂の粉末をまぶして部分的に融着させたパ
ウダータイプ等のフレキシブルタイプのプリプレグが開
発された。しかし強化用長繊維と熱可塑性重合体長繊維
を混合したこれらの熱可塑性樹脂プリプレグは、強化用
長繊維と熱可塑性重合体長繊維が、それぞれが比較的大
きい集団として、すなわちそれぞれの単糸レベルでの混
合体ではなく実質的にそれぞれの繊維束の混合体とし
て、プリプレグを構成しているので、これらの熱可塑性
樹脂プリプレグを用いて管状体を成形する際、取扱作業
性や賦形性は良好であるが、強化用長繊維への樹脂の含
浸性が悪く、均質な構造の管状体を得るためには、温
度、圧力等の成形条件を必要以上に苛酷にする必要が生
じたり、あるいは得られた管状体の強化用長繊維含有率
が局部的に大きく変動したり、管状体中にボイドを生じ
たりするという問題がある。
【0007】また強化用長繊維シートに熱可塑性重合体
の粉末をまぶしたパウダータイプのプリプレグから管状
体を成形する場合、プリプレグを所定の形状に裁断した
り、マンドレルや加圧用チューブに巻きつける時に、熱
可塑性重合体の粉末がプリプレグシートから簡単に脱離
し、作業性を著しく悪くするとともに、設計通りの繊維
含有率や均質な構造を有する管状体が得られないという
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、長繊維
強化熱可塑性樹脂製管状体は、熱可塑性樹脂の特性を反
映して、本来的に強靱であるという特徴を有している
が、溶融樹脂の高粘度に起因する強化用長繊維への樹脂
の含浸のしにくさや、成形時の取扱性や賦形性の悪さの
ため、設計通りの均質な製品を効率よく製造するのが困
難であった。
【0009】本発明は、従来技術のこのような問題点を
解決し、軽量で強度および剛性が高く、かつ強靱な信頼
性の高い管状体を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の管状体は、その
全部または一部が、強化用長繊維から成る平面状繊維集
合体と熱可塑性重合体繊維から構成される複合シートで
あって、該熱可塑性重合体繊維が該平面状繊維集合体を
構成する強化用長繊維間に入り込んで交絡一体化してい
る複合シートを、溶融成形することによって製造され
る。
【0011】本発明の管状体を製造するための複合シー
トの構成については、特開平3−4773号公報に詳細
に記載されているが、好ましい態様の複合シートの製造
法の一例を示すと、次の通りである。先ず熱可塑性重合
体繊維を所定の長さに切断し、得られた短繊維を水中に
分散させたのち、このスラリーを抄造して、短繊維がラ
ンダムに配向した短繊維ウエブを作成する。次に、強化
用長繊維を平面上に一方向に引揃えたシートを別に準備
し、この上面および下面にウエブを積層し、一方向引揃
え強化用長繊維シートをサンドイッチ状にはさむ。その
後、積層シートの上面および下面から高圧水噴流をあ
て、短繊維ウエブを構成する短繊維を強化用長繊維シー
トの中に入り込ませることにより、強化用長繊維と熱可
塑性重合体短繊維が交絡一体化した複合シートを得る。
【0012】強化用長繊維シートは、必ずしも一方向に
引揃えたものである必要はなく、織物などでもよいが、
管状体に、必要な方向に強度および剛性を効率的に付与
するためには、一方向に引揃えた繊維集合体であること
が好ましい。本発明の管状体の製造に用いられる強化用
長繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊
維、炭化ケイ素繊維などがあげられ、これらの繊維は単
独でまたは組合せて使用することができるが、管状体に
高い比強度と比弾性率を与える炭素繊維の使用が好まし
い。
【0013】一方、熱可塑性重合体繊維のウエブは、短
繊維をランダムに、または一方向に、もしくは多方向に
配列させた不織布であっても、長繊維をスワール状に配
置した不織布であってもよいが、強化用長繊維シートと
の交絡一体化のし易さから、短繊維不織布の使用が好ま
しい。短繊維不織布を用いる場合、強化用長繊維シート
との交絡一体化のし易さからみて、繊維長は100mm
以下が好ましく、50mm以下が特に好ましい。しかし
繊維長が1mm以下では、短繊維が強化用長繊維によく
絡まないので好ましくない。また短繊維の直径は、10
0μ以下が好ましく、50μ以下が特に好ましい。
【0014】マトリックスとなる繊維を形成する熱可塑
性重合体としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、
ポリエーテルイミド等を用いることができるが、管状体
を製造する際に必要とする成形温度と得られる管状体の
物性からみて、ポリアミドあるいはポリエステルの使用
が実用上好ましい。
【0015】管状体を構成する繊維強化複合材料におけ
る強化用長繊維の体積含有率(Vf)は、管状体に要求
される物性や強化用長繊維と熱可塑性重合体繊維の組合
せにも依るが、通常40〜60%の範囲が好ましい。本
発明の管状体は、熱可塑性繊維が平面状集合体を構成す
る強化用長繊維の間に入り込んで交絡一体化している複
合シート(以下、単に複合シートと言う。)を、加圧用
の弾力性を有する耐熱チューブ(例えば、シリコンゴム
製チューブ、フッ素ゴム製チューブなど)に、所定の積
層構成で巻きつけたのち、金型に装着して、加熱雰囲気
で該チューブを空気等の流体で内側から加圧し、金型壁
面に複合シートを押しつけながら熱可塑性繊維を溶融し
たのち冷却・固化することによって成形することができ
る。この場合、積層作業を簡便にするため、複合シート
の代りに、複合シートを一定の巾に平行にスリットした
テープから予め作成した組ひも、編ひも等のプリフォー
ムを用いることもできる。
【0016】管状体の強度、剛性等の物性は、強化用長
繊維の種類、マトリックスとなる熱可塑性重合体の種
類、Vf 、積層構成等の選択により広範囲に設計可能で
あるが、組ひもや編ひものみでは、それ自体有角度であ
るため、種々組合せても軸方向の物性が低下する。した
がって所定の範囲内の肉厚でかつ管軸方向の物性を十分
に発揮させるためには、組ひもや編ひもと、軸方向に平
行に強化用長繊維が引揃えられた複合シートとを併用し
て積層することが好ましい。
【0017】また本発明の管状体は、複合シートあるい
はそれを一定の巾に平行にスリットしたテープを、所定
の積層構成になるように、熱可塑性重合体が溶融する温
度に加熱しながらマンドレルに巻きつけ、冷却・固化さ
せたのち、マンドレルから脱型することによっても成形
することができる。この場合、マンドレルに巻きつけた
複合シートの溶融一体化を確実にし、かつ管状体の直径
方向の寸法精度や表面平滑性のよい管状体を得るために
は、加熱しながらマンドレルに巻きつけた複合シート
を、マンドレルと共に金型に装着し、冷却・固化するこ
とが好ましい。
【0018】本発明の管状体は、長繊維強化熱可塑性樹
脂製管状体の一般的特徴に加えて、用いる複合シート
が、強化用長繊維を開繊しながら一方向に引揃えたシー
トに、ランダムに配向した熱可塑性重合体繊維をシート
の厚さ方向に上面および下面から屈曲してくい込ませ交
絡一体化させたものであるため、剛性が小さく、かつ複
合シートの製造工程で、シートに高圧の流体噴流を作用
させるため、もみ作用により強化用長繊維束がよく開繊
するとともに、強化用長繊維や熱可塑性重合体繊維に付
着しているサイジング剤が必然的に除去される結果、き
わめて柔軟でドレープ性に富むため、内圧成形用加圧チ
ューブやマンドレルへの巻きつけが容易で無理なく賦形
させることができるので、積層作業が安定し、構造や物
性のバラツキが少ないという特徴を有している。またこ
の複合シートを用いて管状体を成形する場合、複合シー
ト中において強化用長繊維と熱可塑性重合体繊維が単糸
レベルで混合され交絡一体化しているため、および複合
シートの製造工程で強化用長繊維束がもみ作用によりよ
く開繊されかつ表面に付着していたサイジング剤の大部
分が除去されているため、マトリックス樹脂が強化用長
繊維に容易に均一に含浸するという利点がある。繊維へ
の樹脂の含浸性が良好であると、管状体製造時の成形条
件(温度、圧力、時間)がより温和であってもよいこと
につながり、成形時の熱履歴が少なくて済み、その結果
成形体の物性の低下やその変動の原因となる熱可塑性重
合体の熱分解が抑制され、高物性の管状体を再現性よく
製造することができる。
【0019】このように本発明の管状体は、用いる複合
シートが柔軟でドレープ性に富みかつ強化用長繊維への
樹脂の含浸性が良好であるため、耐衝撃性や振動減衰性
等の長繊維強化熱可塑性樹脂製管状体の一般的特徴のほ
かに、ボイドがなくVf の分布が均一で、かつ物性の変
動が小さいという特徴を有している。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。
【0021】
【参考例1】ナイロン6重合体を紡糸して、770デニ
ール/770フィラメントの長繊維を得た。この長繊維
を多数本集めてギロチン式カッターで10mmの長さに
切断して短繊維を得た。次いでこの短繊維を水中に投入
しポリアクリルアマイドを加えてスラリー液として20
0メッシュの金網上で連続的に抄造して目付け50g/
2 の抄造シートを得た。
【0022】また別にポリアクリロニトリル系炭素繊維
(新旭化成カーボンファイバー社製、ハイカーボロン1
2Kf)195本をクリルから連続的に引きだし炭素繊
維が一方向に引き揃った目付け150g/m2 のシート
とし、その上面と下面に上記の目付け50g/m2 の抄
造シートを配置して、炭素繊維シートをサンドウィッチ
状にはさんだ。このサンドウィッチ状シートを200メ
ッシュの4m/分の速度で移動する金網ネット上に乗
せ、このサンドウィッチ状シートの表と裏側から5mm
間隔で等間隔に並んだ直径0.2mmのノズル500個
を有し、ネットの幅方向に5mmの往復運動を150c
pmで行う水噴出装置にて30kg/cm 2 の水圧の水
流を垂直にあてナイロン6短繊維が炭素繊維間に入り込
んで交絡一体化した総目付けが250g/m2 で炭素繊
維のVf が50%の複合シートを得た。この様にして得
られた複合シートを110℃の熱風乾燥機中で2時間乾
燥させた。
【0023】
【参考例2】ナイロン6重合体をポリエチレンタレフタ
レート重合体に変えた以外は、参考例1と同様にして総
目付けが250g/m2 の複合シートを得た。
【0024】
【実施例1】参考例1の複合シートを炭素繊維の配列角
度が、0°及び45°になるように裁断した。このシー
トを外径10mmφで肉厚1mm、長さ1mのシリコン
ゴムチューブに、シートワインディングの要領で内側か
ら繊維の配列角度が45°のシートを±45°のクロス
プライで2プライ、その上に繊維の配列角度が0°のシ
ートを4プライ捲き付けた。このシートを捲き付けたシ
リコンゴムチューブを内径が25mmφのストレート形
状の2つ割りの金型に装着した。ついでこの金型を24
0℃に加熱したホットプレスの熱板の間にはさんでシリ
コンゴムチューブの両端より15kg/cm2 の空気圧
をかけて50分間放置した。その後金型を板面の内部に
水を通じた冷却プレスに移して15kg/cm2 の空気
圧をかけたまま40分間放置して冷却した。
【0025】このようにして得られた管状体を長さ方向
に垂直に5カ所切断してその切断面を研磨して光学顕微
鏡にて観察したところそのいずれにも樹脂の未含浸部分
や空洞は全く観察されず且つ炭素繊維が均一に分布した
ものであった。
【0026】
【比較例1】参考例1の複合シートを1.2m×1.2
mの熱板サイズを有する240℃に加熱したホットプレ
スにはさんで加圧して樹脂を溶融させて炭素繊維間に含
浸させたのち温度を下げて樹脂を冷却固化させることに
よって単層のソリッドタイプのプリプレグを得た。この
プリプレグを実施例1と同様の炭素繊維の配列角度に裁
断して同様の積層構成でシリコンチューブに捲き付けよ
うと試みたがプリプレグの剛性が高いためにプリプレグ
が弾いてうまく捲きつけることができなかった。また捲
き付ける過程で繊維の配列方向に沿ってプリプレグが裂
け易く作業性に劣るものであった。
【0027】
【実施例2】参考例1の複合シートを連続的に繰り出し
ながらシェアー式のスリッターで繊維の配列方向と平行
にスリットして幅が6mmと5.3mmのスリットした
2種類の複合シートを得た。このスリットした複合シー
トは裁断面のほつれ、乱れや繊維の脱落はなかった。こ
の2種類の複合シートを製紐機にて撚がかからないよう
に注意して16本組のアジロ目の円筒状の組紐とした。
この組紐の組み角度は25°で内径(ゲージ)は幅6m
mの複合シートの場合は14.0mmφ、幅5.3mm
の複合シートの場合は11.1mmφであった。
【0028】このようにして得た組紐を実施例1で用い
たのと同じサイズのシリコンゴムチューブに内側から数
えて第1〜3層目として幅5.3mmの複合シートの組
紐、第4〜6層目として幅6mmの複合シートの組紐を
被せて組紐が合計で6プライとなるように積層した。次
いでこの組紐を6プライ積層したシリコンゴムチューブ
を内径が30mmφのストレート形状の2つ割りの金型
に装着し、シリコンチューブの空気の加圧力を6kg/
cm2 とした以外は実施例1と同様の条件で長さが1m
のストレート形状の管状体を得た。
【0029】このようにして得られた管状体の表面は滑
らかで炭素繊維の配列乱れは観察されなかった。また管
状体の長さ方向に垂直に5カ所切断してその切断面を研
磨して光学顕微鏡にて観察したところそのいずれにも樹
脂の未含浸部分や空洞は全く観察されず且つ炭素繊維が
均一に分布したものであった。
【0030】
【比較例2】参考例1で用いた12Kfの炭素繊維ヤー
ン1本と770デニール/770フィラメントのナイロ
ン6繊維ヤーンを各々空気ジェットで開繊して混合し2
種類の繊維が混繊した炭素繊維のVf が50%の混繊繊
維束を得た。この繊維束を製紐機にて24本組のアジロ
目の円筒状の組紐とした。この時の繊維束の組み角度は
25°で内径(ゲージ)は15.8mmφであった。
【0031】この組紐を実施例1のシリコンチューブに
合計6プライとなるように被せて実施例2と同様の条件
で成型してストレート形状の管状体を得た。このように
して得られた管状体の表面を観察したところ、炭素繊維
の配列が乱れて蛇行していた。また実施例1と同様な方
法で管状体の断面を観察したところ炭素繊維間にナイロ
ン6樹脂が完全には含浸していない部分が一部に観察さ
れ、さらに炭素繊維の分散が悪く炭素繊維のリッチな部
分と、樹脂のリッチな部分が全体に観察された。
【0032】
【実施例3】参考例2の複合シートを炭素繊維の配列方
向と平行にスリットして繊維の配列角度が0°で幅が2
5mmのテープを得た。この幅25mmのテープを連続
的に繰出してフィラメントワインダーのクロスヘッドに
取り付けた350℃の加熱空気を吹き出すエアーガンで
テープの樹脂を加熱溶融しながら一方の末端の径が15
mmφでもう一方の末端の径が4mmφの長さが1.2
mのテーパー状の金型にテープのオーバーラップや目す
きがないように注意しながら第1、3、5、7、9層目
の積層角度がプラス方向、第2、4、6、8、10層目
の積層角度がマイナス方向に捲き付けてテーパー状の管
状体を成型した。
【0033】このようにして得られた管状体を長さ方向
に垂直に5か所切断して切断面を研磨して光学顕微鏡に
て観察したところそのいずれにも樹脂の未含浸部分や空
洞は観察されず且つ炭素繊維が均一に分布したものであ
った。
【0034】
【発明の効果】本発明の複合材料製管状体は、従来の材
料から製造された管状体に比較して、強化用長繊維への
樹脂の含浸が均一で、かつボイドがなく均質性が高く物
性の変動が小さいという特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:08 B29L 31:52 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状体の全部または一部が、強化用長繊
    維から成る平面状繊維集合体と熱可塑性重合体繊維とか
    ら構成される複合シートであって、該熱可塑性重合体繊
    維が該平面状繊維集合体を構成する強化用長繊維間に入
    り込んで交絡一体化している複合シートを、溶融成形し
    てなることを特徴とする管状体。
JP4134070A 1992-05-27 1992-05-27 管状体 Withdrawn JPH05318609A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4134070A JPH05318609A (ja) 1992-05-27 1992-05-27 管状体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4134070A JPH05318609A (ja) 1992-05-27 1992-05-27 管状体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05318609A true JPH05318609A (ja) 1993-12-03

Family

ID=15119680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4134070A Withdrawn JPH05318609A (ja) 1992-05-27 1992-05-27 管状体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05318609A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003046057A1 (fr) * 2001-11-28 2003-06-05 Maruhachi Co.,Ltd Feuille de resine thermoplastique en fibres renforcees, materiau resistant comprenant le meme, et procede de fabrication de feuille de resine thermoplastique en fibres renforcees
JP2013544310A (ja) * 2010-12-02 2013-12-12 トウホウ テナックス ユーロップ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 一方向繊維テープを有し、強化用繊維束の繊維プリフォーム及び複合材料部材
JP2020031936A (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 住友ゴム工業株式会社 繊維強化プラスチック成形物及びその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003046057A1 (fr) * 2001-11-28 2003-06-05 Maruhachi Co.,Ltd Feuille de resine thermoplastique en fibres renforcees, materiau resistant comprenant le meme, et procede de fabrication de feuille de resine thermoplastique en fibres renforcees
JP2003165851A (ja) * 2001-11-28 2003-06-10 Fukui Prefecture 繊維強化熱可塑性樹脂シート及びそれを用いた構造材並びに繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法
JP2013544310A (ja) * 2010-12-02 2013-12-12 トウホウ テナックス ユーロップ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 一方向繊維テープを有し、強化用繊維束の繊維プリフォーム及び複合材料部材
JP2020031936A (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 住友ゴム工業株式会社 繊維強化プラスチック成形物及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2218907C (en) Flexible low bulk pre-impregnated tow
KR101444631B1 (ko) 랜덤 매트, 및 강화섬유 복합재료
JP5722732B2 (ja) 熱可塑性複合材料形成用等方性ランダムマットの製造方法
JP4988229B2 (ja) 表面平滑性に優れたハイブリッド複合材料とその成形方法。
CA2562141C (en) Epoxy resin impregnated yarn and the use thereof for producing a preform
US5082701A (en) Multi-directional, light-weight, high-strength interlaced material and method of making the material
US9193840B2 (en) Carbon fiber composite material
US8829103B2 (en) Carbon fiber composite material
JPH02209929A (ja) 繊維強化プラスチック成形用プリフォーム及びその製造方法
JP5812439B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂の積層成形品
JP3620103B2 (ja) 樹脂被覆補強繊維糸の製造方法
JPH05318609A (ja) 管状体
JPH04122631A (ja) 炭素繊維強化プラスチックの管状物及びその製造方法
JPH05305676A (ja) 管状体
KR19990037286A (ko) 섬유강화복합재료제 관형상체
US6114000A (en) Material for FRTP molded objects and FRTP tubular molded object
KR20200141725A (ko) 섬유강화 복합재료 제조용 복합섬유 원단 및 이를 이용한 섬유강화 복합재료의 성형방법
JP3724067B2 (ja) 複合材の製造方法及びマット状複合材
CN116323129A (zh) 纤维增强树脂拉拔成型体及其制造方法
US5229177A (en) Multi-directional, light-weight, high-strength interlaced material
JPH06114859A (ja) ボルトの製造方法
JPH05269909A (ja) 繊維強化樹脂成形品
JP3289783B2 (ja) 熱可塑性樹脂含浸型複合補強繊維材料
JPH0584331A (ja) ラケツトフレーム
JP3317358B2 (ja) 熱可塑性樹脂含浸型複合補強繊維材料

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990803