JPH0531811B2 - - Google Patents
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- JPH0531811B2 JPH0531811B2 JP61047514A JP4751486A JPH0531811B2 JP H0531811 B2 JPH0531811 B2 JP H0531811B2 JP 61047514 A JP61047514 A JP 61047514A JP 4751486 A JP4751486 A JP 4751486A JP H0531811 B2 JPH0531811 B2 JP H0531811B2
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- Japan
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- winding
- secondary winding
- air
- core coil
- insulating
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- Expired - Lifetime
Links
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Landscapes
- Regulation Of General Use Transformers (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の属する技術分野〕
本発明は、電子機器、装置を含む配電回路に用
いられるノイズ障害防止機能を有する絶縁変圧器
に関する。
いられるノイズ障害防止機能を有する絶縁変圧器
に関する。
近年、コンピユータ、OA機器、産業用ロボツ
ト、NC工作機械等の電子機器、装置が産業用、
事務用あるいは家庭用など広い範囲で多用される
ようになり、例えばスイツチングレギユレータな
どから発生する高周波ノイズが前記電子機器、装
置の微信号系統に侵入してデータをかく乱させ、
装置を誤動作させるなどのノイズ障害が深刻な問
題となり、これらノイズ障害防止機能の優れた電
源変圧器が求められている。
ト、NC工作機械等の電子機器、装置が産業用、
事務用あるいは家庭用など広い範囲で多用される
ようになり、例えばスイツチングレギユレータな
どから発生する高周波ノイズが前記電子機器、装
置の微信号系統に侵入してデータをかく乱させ、
装置を誤動作させるなどのノイズ障害が深刻な問
題となり、これらノイズ障害防止機能の優れた電
源変圧器が求められている。
ノイズ障害防止装置としては、高域ろ波フイル
ターや静電遮へい付の絶縁変圧器が知られている
が、低域通過形のフイルターは、特定の狭い周波
数領域では高い減衰効果が得られるものの、広い
周波数領域では減衰効果が低下するという問題が
あり、ノイズ障害防止機能を有する絶縁変圧器が
有望視されている。
ターや静電遮へい付の絶縁変圧器が知られている
が、低域通過形のフイルターは、特定の狭い周波
数領域では高い減衰効果が得られるものの、広い
周波数領域では減衰効果が低下するという問題が
あり、ノイズ障害防止機能を有する絶縁変圧器が
有望視されている。
第５図は絶縁変圧器を有する回路への高周波ノ
イズの侵入径路を示す説明図であり、接地された
鉄心２に巻装された対地間および巻線相互間が絶
縁され一次巻線３および二次巻線４からなる絶縁
変圧器１は、一次巻線３が交流電源１００に、二
次巻線４が電子機器、装置を含む負荷回路２００
にそれぞれ接続されている。
イズの侵入径路を示す説明図であり、接地された
鉄心２に巻装された対地間および巻線相互間が絶
縁され一次巻線３および二次巻線４からなる絶縁
変圧器１は、一次巻線３が交流電源１００に、二
次巻線４が電子機器、装置を含む負荷回路２００
にそれぞれ接続されている。
前述のように構成された回路に侵入する高周波
ノイズとしは、一端が接地された状態のノイズ源
１０から一次巻線３側に侵入し、一次二次巻線間
の静電容量Csを介して二次巻線４側に移行し、
負荷回路２００等に対地容量Cgを介して大地側
に流出するコモンモードのノイズ電流Inと、ノイ
ズ源２０から一次巻線３の電源回路１００側に侵
入し、一次回路側を循環するノイズ電流In1を生
ずるとともに、二次巻線４側にノイズ電流In2を
誘起させるノーマルモードのノイズとに大別する
ことができる。
ノイズとしは、一端が接地された状態のノイズ源
１０から一次巻線３側に侵入し、一次二次巻線間
の静電容量Csを介して二次巻線４側に移行し、
負荷回路２００等に対地容量Cgを介して大地側
に流出するコモンモードのノイズ電流Inと、ノイ
ズ源２０から一次巻線３の電源回路１００側に侵
入し、一次回路側を循環するノイズ電流In1を生
ずるとともに、二次巻線４側にノイズ電流In2を
誘起させるノーマルモードのノイズとに大別する
ことができる。
第６図はコモンモードのノイズ電流を阻止する
ための従来技術を示す説明図であり、絶縁変圧器
１の一次巻線３および二次巻線４それぞれのほぼ
全表面を絶縁層を介して覆うように形成された接
地導電層３Ａおよび４Ａを設けることにより、一
次巻線３と二次巻線４との間のキヤパシタンス
Csが排除され、一次巻線３側に侵入したコモン
モードのノイズ電流Inが接地導電層３Ａを介して
大地側に側路されることにより、二次巻線４側へ
のコモンモードのノイズ電流Inの移行を阻止する
ことができる。
ための従来技術を示す説明図であり、絶縁変圧器
１の一次巻線３および二次巻線４それぞれのほぼ
全表面を絶縁層を介して覆うように形成された接
地導電層３Ａおよび４Ａを設けることにより、一
次巻線３と二次巻線４との間のキヤパシタンス
Csが排除され、一次巻線３側に侵入したコモン
モードのノイズ電流Inが接地導電層３Ａを介して
大地側に側路されることにより、二次巻線４側へ
のコモンモードのノイズ電流Inの移行を阻止する
ことができる。
第７図はノーマルモードのノイズ電流を防止す
るための従来技術を前述のコモンモードのノイズ
障害防止手段と併せて示した説明図であり、二次
巻線４の出力側に並列コンデンサ５および一対の
チヨークコイル６Ａ，６Ｂからなる低域ろ波回路
を設けるよう構成されている。
るための従来技術を前述のコモンモードのノイズ
障害防止手段と併せて示した説明図であり、二次
巻線４の出力側に並列コンデンサ５および一対の
チヨークコイル６Ａ，６Ｂからなる低域ろ波回路
を設けるよう構成されている。
第８図はチヨークコイルの外形図であり、二次
巻線４の出力電流を流し得る導体断面積を有する
絶縁被覆導体６Ｃを筒状の軸方向に並べ巻きした
単層のソレノイドコイルとすることにより、各タ
ーン間の直列キヤパシタンスCkを低減するよう
構成されている。
巻線４の出力電流を流し得る導体断面積を有する
絶縁被覆導体６Ｃを筒状の軸方向に並べ巻きした
単層のソレノイドコイルとすることにより、各タ
ーン間の直列キヤパシタンスCkを低減するよう
構成されている。
したがつて、並列コンデンサ５のキヤパシタン
スＣおよびチヨークコイル６Ａ，６Ｂのインダク
タンスＬをノイズ電流In2の周波数成分領域より
低い周波数側に共振周波数を有するよう設定する
ことによい、ノイズ電流In2を並列コンデンサ５
および二次巻線４からなる閉回路内に閉じ込める
ことができ、チヨークコイル６Ａ，６Ｂによつて
負荷回路２００側へのノーマルモードノイズ電流
In2の侵入を阻止できる。また、コモンモードノ
イズ電流は接地導電層３Ａ，４Ａにより大地側に
側路されるので、負荷回路２００側に配された電
子機器、装置のノイズ障害を阻止することができ
る。しかしながら、チヨークコイル６Ａ，６Ｂを
単層ソレノイドコイルとしたことによりコイルが
大型化し、かつ並列コンデンサ５を必要とするた
めに装置全体が大型化するとともに、並列コンデ
ンサ５とチヨークコイル６Ａ，６Ｂとの間の接続
リード５Ａ，５Ｂが長くなるために接続リードの
インダクタンスにより高周波ノイズに対するコン
デンサ５の効果が低下するという問題がある。
スＣおよびチヨークコイル６Ａ，６Ｂのインダク
タンスＬをノイズ電流In2の周波数成分領域より
低い周波数側に共振周波数を有するよう設定する
ことによい、ノイズ電流In2を並列コンデンサ５
および二次巻線４からなる閉回路内に閉じ込める
ことができ、チヨークコイル６Ａ，６Ｂによつて
負荷回路２００側へのノーマルモードノイズ電流
In2の侵入を阻止できる。また、コモンモードノ
イズ電流は接地導電層３Ａ，４Ａにより大地側に
側路されるので、負荷回路２００側に配された電
子機器、装置のノイズ障害を阻止することができ
る。しかしながら、チヨークコイル６Ａ，６Ｂを
単層ソレノイドコイルとしたことによりコイルが
大型化し、かつ並列コンデンサ５を必要とするた
めに装置全体が大型化するとともに、並列コンデ
ンサ５とチヨークコイル６Ａ，６Ｂとの間の接続
リード５Ａ，５Ｂが長くなるために接続リードの
インダクタンスにより高周波ノイズに対するコン
デンサ５の効果が低下するという問題がある。
本発明は前述の状況に鑑みてなされたもので、
ノーマルドモードの障害波防止手段の構成が簡素
化され、かつ高性能化された障害波防止絶縁変圧
器を提供することを目的とする。
ノーマルドモードの障害波防止手段の構成が簡素
化され、かつ高性能化された障害波防止絶縁変圧
器を提供することを目的とする。
本発明は、コモンモードのノイズ防止用の接地
導電層を有する絶縁変圧器の二次巻線流を導くに
好適な断面積を有する断面積を有する２条の箔導
体を、導体間および光回間にシート状絶縁材を介
在させて径方向に緊密に巻き重ねてなる１つの空
心コイルからなるノーマルモードの障害波防止手
段を設け、一方の箔導体の始端と他の箔導体の終
端を二次巻線に接続し、残された終端と始端を負
荷回路側に接続するとともに、一次巻線、二次巻
線および空心コイルが鉄心継鉄部および鉄心継鉄
部に導電結合された金属ケースにより包囲されて
なるよう構成したことにより、空心コイルが極め
て大きな並列キヤパシタンスと極めて小さな直列
キヤパンタンスを有するLC分布定数回路を形成
することにより、一つの空心コイルに従来技術に
おける並列コンデンサと一対のチヨークコイルか
らなるフイルタ回路の機能を兼ねさせることが可
能となり、また空心コイル１１により並列コンデ
ンサおよび単層ソレノイドコイルと機能が一体化
されたことにより従来問題とされたコンデンサと
チヨークコイル間のリード線のインダクタンスの
影響を排除され、さらに空心コイルを絶縁変圧器
とは別体に形成したことにより相互誘導系数Ｍを
低減でき、かつ絶縁変圧器および負荷回路との接
続条件を特定して２条の箔導体に流れる電流の向
きを同じ方向としたことにより２条の箔導体のイ
ンダクタンスを有効に活用できることにより、ノ
ーマルモードのノイズに対する阻止性能に優れた
空心コイルからなる障害波防止手段を備えた絶縁
変圧器を得られるようにしたものである。
導電層を有する絶縁変圧器の二次巻線流を導くに
好適な断面積を有する断面積を有する２条の箔導
体を、導体間および光回間にシート状絶縁材を介
在させて径方向に緊密に巻き重ねてなる１つの空
心コイルからなるノーマルモードの障害波防止手
段を設け、一方の箔導体の始端と他の箔導体の終
端を二次巻線に接続し、残された終端と始端を負
荷回路側に接続するとともに、一次巻線、二次巻
線および空心コイルが鉄心継鉄部および鉄心継鉄
部に導電結合された金属ケースにより包囲されて
なるよう構成したことにより、空心コイルが極め
て大きな並列キヤパシタンスと極めて小さな直列
キヤパンタンスを有するLC分布定数回路を形成
することにより、一つの空心コイルに従来技術に
おける並列コンデンサと一対のチヨークコイルか
らなるフイルタ回路の機能を兼ねさせることが可
能となり、また空心コイル１１により並列コンデ
ンサおよび単層ソレノイドコイルと機能が一体化
されたことにより従来問題とされたコンデンサと
チヨークコイル間のリード線のインダクタンスの
影響を排除され、さらに空心コイルを絶縁変圧器
とは別体に形成したことにより相互誘導系数Ｍを
低減でき、かつ絶縁変圧器および負荷回路との接
続条件を特定して２条の箔導体に流れる電流の向
きを同じ方向としたことにより２条の箔導体のイ
ンダクタンスを有効に活用できることにより、ノ
ーマルモードのノイズに対する阻止性能に優れた
空心コイルからなる障害波防止手段を備えた絶縁
変圧器を得られるようにしたものである。
以下本発明を実施例に基づいて説明する。
第１図は本発明の実施例装置を示す概略側断面
図である。図において、絶縁変圧器１の鉄心２の
脚部に互いに同心状に装置された一次巻線３およ
び二次巻線４は、それぞれの巻線を包囲する絶縁
層の表面のほぼ全体を覆うよう形成された接地導
電層３Ａ，４Ａを備え、鉄心２を介して接地され
ることにより、ケーブル３Ｃおよび一次端子板３
Ｂを介して一次巻線３に侵入したコモンモードの
ノイズは接地導電層３Ａを介して大地側に側路さ
れ、二次巻線４側への侵入が阻止される。また、
１１は絶縁材からなる巻枠１１Ａに巻装された空
心コイルからなるノーマルモードの障害波防止手
段であり、２条の箔導体は後述する接続条件に基
づいてリード線１１Ｂを介して二次巻線４に、リ
ード線１１Ｃを介して二次端子板４Ｂにそれぞれ
接続されるとともに、シールド線４Ｃにより負荷
回路に接続される。また１２Ａ、１２Ｂは鉄心２
の結合されて巻線３，４および空心コイル１１を
包囲するように形成された金属ケースであり、大
気中を伝搬する外来ノイズが接地導電層を持たな
い空心コイル１１、リード線１２Ａ，１２Ｂなど
に侵入するのを阻止する役割をはたしている。
図である。図において、絶縁変圧器１の鉄心２の
脚部に互いに同心状に装置された一次巻線３およ
び二次巻線４は、それぞれの巻線を包囲する絶縁
層の表面のほぼ全体を覆うよう形成された接地導
電層３Ａ，４Ａを備え、鉄心２を介して接地され
ることにより、ケーブル３Ｃおよび一次端子板３
Ｂを介して一次巻線３に侵入したコモンモードの
ノイズは接地導電層３Ａを介して大地側に側路さ
れ、二次巻線４側への侵入が阻止される。また、
１１は絶縁材からなる巻枠１１Ａに巻装された空
心コイルからなるノーマルモードの障害波防止手
段であり、２条の箔導体は後述する接続条件に基
づいてリード線１１Ｂを介して二次巻線４に、リ
ード線１１Ｃを介して二次端子板４Ｂにそれぞれ
接続されるとともに、シールド線４Ｃにより負荷
回路に接続される。また１２Ａ、１２Ｂは鉄心２
の結合されて巻線３，４および空心コイル１１を
包囲するように形成された金属ケースであり、大
気中を伝搬する外来ノイズが接地導電層を持たな
い空心コイル１１、リード線１２Ａ，１２Ｂなど
に侵入するのを阻止する役割をはたしている。
第２図は実施例における空心コイルの断面構造
および接続状態を示す説明図であり、空心コイル
１１は所定の幅の２条の箔導体７および８を、導
体間および巻回間に幅が箔導体より幾分広いシー
ト状の絶縁材９を介在させて、絶縁材よりなる筒
状に巻枠１１Ａの外周側に径方向に緊密に巻き重
ねたものからなり、箔導体７の巻始め端７ａおよ
び箔導体８の巻終り端８ｂとがリード線１１Ｂを
介して絶縁変圧器１の二次巻線４に導電接続され
るとともに、箔導体８の巻始め端８ａおよび箔導
体７の巻終り端７ｂがリード線１１Ｃ、二次端子
板４Ｂ、シールド線４Ｃ等を介して負荷回路２０
０に接続されるよう構成されている。
および接続状態を示す説明図であり、空心コイル
１１は所定の幅の２条の箔導体７および８を、導
体間および巻回間に幅が箔導体より幾分広いシー
ト状の絶縁材９を介在させて、絶縁材よりなる筒
状に巻枠１１Ａの外周側に径方向に緊密に巻き重
ねたものからなり、箔導体７の巻始め端７ａおよ
び箔導体８の巻終り端８ｂとがリード線１１Ｂを
介して絶縁変圧器１の二次巻線４に導電接続され
るとともに、箔導体８の巻始め端８ａおよび箔導
体７の巻終り端７ｂがリード線１１Ｃ、二次端子
板４Ｂ、シールド線４Ｃ等を介して負荷回路２０
０に接続されるよう構成されている。
前述のように構成された空心コイル１１におい
ては、２条の箔導体が径方向に薄いシート状絶縁
材９を介して交互に配列されることにより大きな
並列キヤパシタンスＣが得られ、それぞれの箔導
体７および８の巻回間には箔導体の幅方向の両端
縁部分に小さな直列キヤパシタンスCkが存在す
るのみとなるので、従来技術（第７図参照）にお
けるノーマルモードのノイズ電流In2側路用の並
列コンデンサ５の機能は空心コイル１１における
並列キヤパシタンスＣにより、また単層ソレノイ
ドコイルとして直列キヤパシタンスを低減した一
対のチヨークコイル６Ａ，６Ｂの機能は空心コイ
ル１１の直列キヤパシタンスCkの小さいインダ
クタンスＬによりそれぞれ置き換えることができ
る。したがつて、一つの空心コイルによつてコン
デンサ５および一対のチヨークコイル６Ａ，６Ｂ
の機能を兼ねさせたことによりノーマルモードの
障害波防止手段の構成を簡素化でき、かつ、並列
キヤパシタンスＣが大きく直列キヤパシタンス
Ckが小さいLC形の分布定数回路からなる低域通
過形のろ波回路を空心コイル１１が形成すること
により、商用周波数の出力電流に対しては減衰が
なく、高周波のノイズ電流In2に対しては減衰が
極めて大きい障害波防止用絶縁変圧器を得ること
ができる。また、ノーマルモードの障害波防止手
段を鉄心２を有する絶縁変圧器１とは別体のかつ
空心コイル１１として形成して２条の箔導体７，
８間の磁気的結合を低減したことにより障害波防
止性能を高めることができ、かつ空心コイルが
LC分布定数回路を形成することにより従来のLC
集中定数回路からなるフイルタ回路における並列
コンデンサ５とチヨークコイル６Ａ，６Ｂとの間
のリード線５Ａ，５Ｂのインダクタンスによるコ
ンデンサ５の周波数特性の低下を排除できること
により、ノーマルモードのノイズ防止性能を一層
高めることができる。さらに、絶縁変圧器の二次
巻線４および二次端子板４Ｂへの空心コイル１１
の始、終端７ａ，７ｂ，８ａ，８ｂの接続を７
ａ，８ｂ組と８ａ，７ｂ組とに特定して２条の箔
導体７および８に巻始め側から巻終りに側に向け
て同方向、または巻終り側から巻始め側に向けて
同方向のいずれかにノイズ電流In2を流すように
構成したことにより、電流が逆方向に流れること
によるインダクタンスＬの打消し作用が阻止さ
れ、２条の箔導体７および８それぞれの持つイン
ダクタンスを有効に活用した障害波防止手段を得
ることができる。
ては、２条の箔導体が径方向に薄いシート状絶縁
材９を介して交互に配列されることにより大きな
並列キヤパシタンスＣが得られ、それぞれの箔導
体７および８の巻回間には箔導体の幅方向の両端
縁部分に小さな直列キヤパシタンスCkが存在す
るのみとなるので、従来技術（第７図参照）にお
けるノーマルモードのノイズ電流In2側路用の並
列コンデンサ５の機能は空心コイル１１における
並列キヤパシタンスＣにより、また単層ソレノイ
ドコイルとして直列キヤパシタンスを低減した一
対のチヨークコイル６Ａ，６Ｂの機能は空心コイ
ル１１の直列キヤパシタンスCkの小さいインダ
クタンスＬによりそれぞれ置き換えることができ
る。したがつて、一つの空心コイルによつてコン
デンサ５および一対のチヨークコイル６Ａ，６Ｂ
の機能を兼ねさせたことによりノーマルモードの
障害波防止手段の構成を簡素化でき、かつ、並列
キヤパシタンスＣが大きく直列キヤパシタンス
Ckが小さいLC形の分布定数回路からなる低域通
過形のろ波回路を空心コイル１１が形成すること
により、商用周波数の出力電流に対しては減衰が
なく、高周波のノイズ電流In2に対しては減衰が
極めて大きい障害波防止用絶縁変圧器を得ること
ができる。また、ノーマルモードの障害波防止手
段を鉄心２を有する絶縁変圧器１とは別体のかつ
空心コイル１１として形成して２条の箔導体７，
８間の磁気的結合を低減したことにより障害波防
止性能を高めることができ、かつ空心コイルが
LC分布定数回路を形成することにより従来のLC
集中定数回路からなるフイルタ回路における並列
コンデンサ５とチヨークコイル６Ａ，６Ｂとの間
のリード線５Ａ，５Ｂのインダクタンスによるコ
ンデンサ５の周波数特性の低下を排除できること
により、ノーマルモードのノイズ防止性能を一層
高めることができる。さらに、絶縁変圧器の二次
巻線４および二次端子板４Ｂへの空心コイル１１
の始、終端７ａ，７ｂ，８ａ，８ｂの接続を７
ａ，８ｂ組と８ａ，７ｂ組とに特定して２条の箔
導体７および８に巻始め側から巻終りに側に向け
て同方向、または巻終り側から巻始め側に向けて
同方向のいずれかにノイズ電流In2を流すように
構成したことにより、電流が逆方向に流れること
によるインダクタンスＬの打消し作用が阻止さ
れ、２条の箔導体７および８それぞれの持つイン
ダクタンスを有効に活用した障害波防止手段を得
ることができる。
第３図および第４図は空心コイル巻終り部にお
けるリード線の引出し構造図であり、第３図は空
心コイル１１の箔導体の巻終り部７ｂまたは８ｂ
を直角方向に折り返して箔導体と同じ幅のリード
線１１Ｂまたは１１Ｃを引出した状態を、第４図
は第３図のリード線を幅方向に二つに折り返して
１／２幅のリード線１１Ｂまたは１１Ｃを形成した
状態をそれぞれ示しており、第４図に示す折り返
し作業を複数回繰り返すことにより、箔導体を切
断することなく任意の幅のリード線を容易に形成
することができる。また巻始め側についても同様
である。
けるリード線の引出し構造図であり、第３図は空
心コイル１１の箔導体の巻終り部７ｂまたは８ｂ
を直角方向に折り返して箔導体と同じ幅のリード
線１１Ｂまたは１１Ｃを引出した状態を、第４図
は第３図のリード線を幅方向に二つに折り返して
１／２幅のリード線１１Ｂまたは１１Ｃを形成した
状態をそれぞれ示しており、第４図に示す折り返
し作業を複数回繰り返すことにより、箔導体を切
断することなく任意の幅のリード線を容易に形成
することができる。また巻始め側についても同様
である。
本発明は前述のように、互いに絶縁された状態
で鉄心に装着された一次巻線および二次巻線それ
ぞれを接地導電層で覆うことによりコモンモード
のノイズの大地側に側路するよう構成されたシー
ルド付の絶縁変圧器に、この絶縁変圧器とは別体
に形成され２条の箔導体を導体相互間および巻回
間にシート状絶縁材を介在させて径方向に巻き重
ねてなる筒状の空心コイルからなる障害波防止手
段を付加し、２条の箔導体の巻始め端および巻終
り端を所定の条件で絶縁変圧器の二次巻線および
負荷回路側にそれぞれ導電接続して２条の箔導体
に同方向に負荷電流およびノーマルモードのノイ
ズ電流が流れるよう構成した。その結果、空心コ
イルが２条の箔導体間に形成される大きな並列キ
ヤパンタンスと直列キヤパシタンスが極めて小さ
いインダクタンスとからなるノーマルモードのノ
イズ電流に対する障害波防止手段を形成すること
により、従来技術における並列コンデンサおよび
一対のチヨークコイルからなるフイルタ回路の機
能を一つの空心コイルで置き換えることができ、
障害波防止手段の構成およびその支持構造が簡素
化された障害波防止用絶縁変圧器を経済的に有利
に提供することができる。また、空心コイルが並
列コンデンサおよび一対のチヨークコイルの機能
を兼ねることにより、従来技術における並列コン
デンサとチヨークコイルとの間のリード線のイン
ダクタンスの影響が排除され、かつ障害波防止手
段が絶縁変圧器と別体の空心コイルとして形成さ
れることにより２条の箔導体の電磁結合によるノ
イズ阻止性能の低下を回避できるので、従来技術
に比べて優れた障害波防止効果が得られる。さら
に、２条の箔導体に同じ方向にノイズ電流が流れ
るように構成したことにより、２条の箔導体が持
つインダクタンスを有効に利用でき、ノーマルモ
ードのノイズに対する障害波防止性能のよい障害
波防止用絶縁変圧器を得ることができる。
で鉄心に装着された一次巻線および二次巻線それ
ぞれを接地導電層で覆うことによりコモンモード
のノイズの大地側に側路するよう構成されたシー
ルド付の絶縁変圧器に、この絶縁変圧器とは別体
に形成され２条の箔導体を導体相互間および巻回
間にシート状絶縁材を介在させて径方向に巻き重
ねてなる筒状の空心コイルからなる障害波防止手
段を付加し、２条の箔導体の巻始め端および巻終
り端を所定の条件で絶縁変圧器の二次巻線および
負荷回路側にそれぞれ導電接続して２条の箔導体
に同方向に負荷電流およびノーマルモードのノイ
ズ電流が流れるよう構成した。その結果、空心コ
イルが２条の箔導体間に形成される大きな並列キ
ヤパンタンスと直列キヤパシタンスが極めて小さ
いインダクタンスとからなるノーマルモードのノ
イズ電流に対する障害波防止手段を形成すること
により、従来技術における並列コンデンサおよび
一対のチヨークコイルからなるフイルタ回路の機
能を一つの空心コイルで置き換えることができ、
障害波防止手段の構成およびその支持構造が簡素
化された障害波防止用絶縁変圧器を経済的に有利
に提供することができる。また、空心コイルが並
列コンデンサおよび一対のチヨークコイルの機能
を兼ねることにより、従来技術における並列コン
デンサとチヨークコイルとの間のリード線のイン
ダクタンスの影響が排除され、かつ障害波防止手
段が絶縁変圧器と別体の空心コイルとして形成さ
れることにより２条の箔導体の電磁結合によるノ
イズ阻止性能の低下を回避できるので、従来技術
に比べて優れた障害波防止効果が得られる。さら
に、２条の箔導体に同じ方向にノイズ電流が流れ
るように構成したことにより、２条の箔導体が持
つインダクタンスを有効に利用でき、ノーマルモ
ードのノイズに対する障害波防止性能のよい障害
波防止用絶縁変圧器を得ることができる。
第１図は本発明の実施例を示す概略側断面図、
第２図は実施例における空心コイルの断面構造お
よび接続状態を示す説明図、第３図および第４図
はリード線の引出し構造図、第５図は障害波の侵
入径路を示す説明図、第６図は従来技術における
コモンモードの障害波防止方法の説明図、第７図
は従来技術におけるノーマルモードの障害波防止
方法の説明図、第８図は従来技術におけるチヨー
クコイルの構造図である。 １……絶縁変圧器、２……鉄心、３……一次巻
線、４……二次巻線、３Ａ，４Ａ……接地導電
層、３Ｂ，４Ｂ……端子板、５……並列コンデン
サ、５Ａ，５Ｂ……リード線、６Ａ，６Ｂ……タ
ヨークコイル、７，８……箔導体、７ａ，８ａ…
…巻始め端、７ｂ，８ｂ……巻終り端、９……シ
ート状絶縁材、１１……空心コイル（障害波防止
手段）、１１Ｂ，１１Ｃ……リード線、１２Ａ，
１２Ｂ……金属ケース、１００……交流電源、２
００……負荷回路、In……コモンモードのノイズ
電流、In1，In2……ノーマルモードのノイズ電
流、Ck……直列キヤパシタンス。
第２図は実施例における空心コイルの断面構造お
よび接続状態を示す説明図、第３図および第４図
はリード線の引出し構造図、第５図は障害波の侵
入径路を示す説明図、第６図は従来技術における
コモンモードの障害波防止方法の説明図、第７図
は従来技術におけるノーマルモードの障害波防止
方法の説明図、第８図は従来技術におけるチヨー
クコイルの構造図である。 １……絶縁変圧器、２……鉄心、３……一次巻
線、４……二次巻線、３Ａ，４Ａ……接地導電
層、３Ｂ，４Ｂ……端子板、５……並列コンデン
サ、５Ａ，５Ｂ……リード線、６Ａ，６Ｂ……タ
ヨークコイル、７，８……箔導体、７ａ，８ａ…
…巻始め端、７ｂ，８ｂ……巻終り端、９……シ
ート状絶縁材、１１……空心コイル（障害波防止
手段）、１１Ｂ，１１Ｃ……リード線、１２Ａ，
１２Ｂ……金属ケース、１００……交流電源、２
００……負荷回路、In……コモンモードのノイズ
電流、In1，In2……ノーマルモードのノイズ電
流、Ck……直列キヤパシタンス。
Claims (1)
- １ 絶縁層で覆われた筒状の一次巻線および二次
巻線それぞれが絶縁層のほぼ全表面を覆う接地導
電層を有する絶縁変圧器において、この絶縁変圧
器とは別体に形成される前記二次巻線の出力電流
を導く２条の箔導体を導体相互間および巻回間に
シート状絶縁材を介在させて径方向に緊密に巻き
重ねてなる空心コイルと、前記一次巻線、二次巻
線および空心コイルが鉄心継鉄部および鉄心継鉄
部に導電結合された金属ケースにより包囲されて
なる障害波防止手段を備え、前記空心コイルの一
方の箔導体の巻始め端および他方の箔導体の巻終
り端が前記二次巻線の出力端に接続され、残りの
巻終り端および巻始め端が負荷回路側に接続され
ることを特徴とする障害波防止用絶縁変圧器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4751486A JPS62204507A (ja) | 1986-03-05 | 1986-03-05 | 障害波防止用絶縁変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4751486A JPS62204507A (ja) | 1986-03-05 | 1986-03-05 | 障害波防止用絶縁変圧器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62204507A JPS62204507A (ja) | 1987-09-09 |
| JPH0531811B2 true JPH0531811B2 (ja) | 1993-05-13 |
Family
ID=12777218
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4751486A Granted JPS62204507A (ja) | 1986-03-05 | 1986-03-05 | 障害波防止用絶縁変圧器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62204507A (ja) |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5923406U (ja) * | 1982-08-06 | 1984-02-14 | 株式会社クボタ | キヤビンつき車両の空調装置 |
| JPS59139618A (ja) * | 1983-01-29 | 1984-08-10 | 株式会社 指月電機製作所 | Ｌｃ複合素子及びその製造法 |
-
1986
- 1986-03-05 JP JP4751486A patent/JPS62204507A/ja active Granted
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5923406U (ja) * | 1982-08-06 | 1984-02-14 | 株式会社クボタ | キヤビンつき車両の空調装置 |
| JPS59139618A (ja) * | 1983-01-29 | 1984-08-10 | 株式会社 指月電機製作所 | Ｌｃ複合素子及びその製造法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62204507A (ja) | 1987-09-09 |
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