JP3030120B2 - 変圧器 - Google Patents
変圧器Info
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- JP3030120B2 JP3030120B2 JP3147215A JP14721591A JP3030120B2 JP 3030120 B2 JP3030120 B2 JP 3030120B2 JP 3147215 A JP3147215 A JP 3147215A JP 14721591 A JP14721591 A JP 14721591A JP 3030120 B2 JP3030120 B2 JP 3030120B2
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- transformer
- shield
- secondary winding
- primary winding
- conductor
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- Insulating Of Coils (AREA)
- Regulation Of General Use Transformers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同心に巻回された一次
巻線と二次巻線との間にもれ磁束を増大するための磁性
体間隔片を備える変圧器に関する。
巻線と二次巻線との間にもれ磁束を増大するための磁性
体間隔片を備える変圧器に関する。
【0002】
【従来の技術】図7および図8はこの種の変圧器の従来
例を示したものである。両図において、1は変圧器の鉄
心、2と3は鉄心脚1aに巻回された一次巻線と二次巻
線、4は磁性体間隔片である。この磁性体間隔片4は磁
性鋼板を積層して固めたもので、一次巻線2と二次巻線
3の間に周方向所定間隔を隔てて介在する。7Aは一次
巻線2全体を覆うシールド導体、8Aは二次巻線3全体
を覆うシールド導体であって、それぞれから端子S1、
S2が引き出されている。S3は磁性体間隔片4から引
き出された端子である。
例を示したものである。両図において、1は変圧器の鉄
心、2と3は鉄心脚1aに巻回された一次巻線と二次巻
線、4は磁性体間隔片である。この磁性体間隔片4は磁
性鋼板を積層して固めたもので、一次巻線2と二次巻線
3の間に周方向所定間隔を隔てて介在する。7Aは一次
巻線2全体を覆うシールド導体、8Aは二次巻線3全体
を覆うシールド導体であって、それぞれから端子S1、
S2が引き出されている。S3は磁性体間隔片4から引
き出された端子である。
【0003】この構成の変圧器は、一次巻線2と二次巻
線3の間に等間隔に並ぶ複数個の磁性体間隔片4が介在
しているので、もれ磁束の磁気抵抗が減少し、もれリア
クタンスが増大する。図6に示す等価回路の符号5はこ
のもれリアクタンスを等価的に示したもので、通常のも
れリアクタンスに比較して大きな値にすることができ
る。
線3の間に等間隔に並ぶ複数個の磁性体間隔片4が介在
しているので、もれ磁束の磁気抵抗が減少し、もれリア
クタンスが増大する。図6に示す等価回路の符号5はこ
のもれリアクタンスを等価的に示したもので、通常のも
れリアクタンスに比較して大きな値にすることができ
る。
【0004】従って、図6に示すように、二次巻線3の
出力回路にコンデンサ6を挿入し、その容量Cとリアク
タンス5のインダクタンスLとを適切に設定することに
より、LCフィルターとして機能させることができ、こ
の変圧器を、パワートランジスタのようなパワーエレク
トロニクス素子を使用したインバータ等の電源変圧器と
して使用すれば、交流LCフィルターとして作用するの
で、パワーエレクトロニクス素子のスイッチング動作に
よって発生するいわゆるノーマルモードノイズ(回路に
直列に入るノイズ、正相雑音)を減衰させることがで
き、スイッチングノイズのない整形された波形の出力を
取り出すことができるという利点がある。
出力回路にコンデンサ6を挿入し、その容量Cとリアク
タンス5のインダクタンスLとを適切に設定することに
より、LCフィルターとして機能させることができ、こ
の変圧器を、パワートランジスタのようなパワーエレク
トロニクス素子を使用したインバータ等の電源変圧器と
して使用すれば、交流LCフィルターとして作用するの
で、パワーエレクトロニクス素子のスイッチング動作に
よって発生するいわゆるノーマルモードノイズ(回路に
直列に入るノイズ、正相雑音)を減衰させることがで
き、スイッチングノイズのない整形された波形の出力を
取り出すことができるという利点がある。
【0005】更に、一次巻線2と二次巻線3とをそれぞ
れシールド導体7A、8Aでシールドしているので、一
次巻線2とシールド導体7A間の静電容量、二次巻線3
とシールド導体8A間の静電容量が数千〜数万PFに及
ぶ大きな値となり、一次巻線2にコモンノイズが浸入し
ても、この大きな静電容量により大地にバイパスされ、
二次巻線3へ伝わらない。二次巻線3にコモンノイズが
侵入しても、同様に、この大きな静電容量により大地に
バイパスされ、一次巻線2へ伝わらない。
れシールド導体7A、8Aでシールドしているので、一
次巻線2とシールド導体7A間の静電容量、二次巻線3
とシールド導体8A間の静電容量が数千〜数万PFに及
ぶ大きな値となり、一次巻線2にコモンノイズが浸入し
ても、この大きな静電容量により大地にバイパスされ、
二次巻線3へ伝わらない。二次巻線3にコモンノイズが
侵入しても、同様に、この大きな静電容量により大地に
バイパスされ、一次巻線2へ伝わらない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シール
ド導体7A、8Aはそれぞれ一次巻線2、二次巻線3を
収納するかたちであるので、製造上非常に厄介な形状で
ある上、接地は導線にて引き回して行なう方法となるの
で、インダクタンスを介して接地されることになり、ノ
イズ低減効果が低下するという問題があった。
ド導体7A、8Aはそれぞれ一次巻線2、二次巻線3を
収納するかたちであるので、製造上非常に厄介な形状で
ある上、接地は導線にて引き回して行なう方法となるの
で、インダクタンスを介して接地されることになり、ノ
イズ低減効果が低下するという問題があった。
【0007】本発明はこの問題を解消するためになされ
たもので、シールド導体が製造容易で、良好な接地を可
能にする形状である変圧器を提供することを目的とす
る。
たもので、シールド導体が製造容易で、良好な接地を可
能にする形状である変圧器を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、鉄心の脚部に同心に巻回された一次巻線と
二次巻線との間の筒状ギャップに複数個の磁性体間隔片
が周方向所定間隔を隔てて並ぶ変圧器において、上記一
次巻線と上記磁性体間隔片の列との間および上記二次巻
線と上記磁性体間隔片の列との間に接地導体バーを備え
るシールド導体がそれぞれ介在し、両シールド導体は1
ターンを形成しない切欠筒状である構成とした。
するために、鉄心の脚部に同心に巻回された一次巻線と
二次巻線との間の筒状ギャップに複数個の磁性体間隔片
が周方向所定間隔を隔てて並ぶ変圧器において、上記一
次巻線と上記磁性体間隔片の列との間および上記二次巻
線と上記磁性体間隔片の列との間に接地導体バーを備え
るシールド導体がそれぞれ介在し、両シールド導体は1
ターンを形成しない切欠筒状である構成とした。
【0009】請求項2では、シールド導体の一方端部
が、接地導体バーに巻付けられる構成とした。
が、接地導体バーに巻付けられる構成とした。
【0010】請求項3では、シールド導体の一方端部が
磁性体間隔片と同列に並んで配置される構成とした。
磁性体間隔片と同列に並んで配置される構成とした。
【0011】
【作用】本発明では、シールド導体が切欠筒状であるの
で、その製造は容易である。また、シールド導体の一方
端部を接地導体バーに巻付け、接地導体としてバー導体
を用いるので、接地は良好となる。
で、その製造は容易である。また、シールド導体の一方
端部を接地導体バーに巻付け、接地導体としてバー導体
を用いるので、接地は良好となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図面を参照して説
明する。
明する。
【0013】図1〜図4において、7は一次巻線2の外
面をおおうシールド導体であって、1ターンを形成しな
い切欠円筒状に形成され、一方の端部は、図5に示すよ
うに、接地導体バーS4に数ターン巻付けて接続してあ
る。8は二次巻線3の外面をおおうシールド導体であっ
て、1ターンを形成しない切欠円筒状に形成され、一方
の端部は、図5に示すように、接地導体バーS5に数タ
ーン巻付けて接続してある。この接地導体バー7、8に
は、図3に示すように、相隣る磁性体間隔片4の間を埋
めるに充分な幅を持たせ、シールド導体7と8の上記一
方端部が1つの磁性体間隔片4を周方向に挟んで並ぶよ
うに配置してある。他の構成は前記従来のものと同じで
ある。
面をおおうシールド導体であって、1ターンを形成しな
い切欠円筒状に形成され、一方の端部は、図5に示すよ
うに、接地導体バーS4に数ターン巻付けて接続してあ
る。8は二次巻線3の外面をおおうシールド導体であっ
て、1ターンを形成しない切欠円筒状に形成され、一方
の端部は、図5に示すように、接地導体バーS5に数タ
ーン巻付けて接続してある。この接地導体バー7、8に
は、図3に示すように、相隣る磁性体間隔片4の間を埋
めるに充分な幅を持たせ、シールド導体7と8の上記一
方端部が1つの磁性体間隔片4を周方向に挟んで並ぶよ
うに配置してある。他の構成は前記従来のものと同じで
ある。
【0014】本実施例のシールド導体7と8は1ターン
未満の筒状体であるので、内部に巻線を収納するかたち
のシールド導体7A、8Aに比して、その製作は極めて
用意であり、一次巻線2および二次巻線3と磁性体間隔
片4の列との間への配設も簡単である。
未満の筒状体であるので、内部に巻線を収納するかたち
のシールド導体7A、8Aに比して、その製作は極めて
用意であり、一次巻線2および二次巻線3と磁性体間隔
片4の列との間への配設も簡単である。
【0015】また、接地導体としてバー導体S3、S4
を用いることができるので、導線を用いる従来の場合に
比して、インダクタンス分が小さくなり、良好な接地を
行なうことができる。
を用いることができるので、導線を用いる従来の場合に
比して、インダクタンス分が小さくなり、良好な接地を
行なうことができる。
【0016】なお、上記実施例では、接地導体バーS4
とS5とを1つの磁性体間隔片4を挟む位置に配設して
あるが、両者の位置はこの位置に限定されるものではな
い。
とS5とを1つの磁性体間隔片4を挟む位置に配設して
あるが、両者の位置はこの位置に限定されるものではな
い。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、シールド導
体を円筒状としたので、その製作および配設は容易であ
る上、形状上バー導体が簡単に使用できるので、良好な
接地が可能となり、従来に比し、ノイズ遮蔽効果を向上
することができる。
体を円筒状としたので、その製作および配設は容易であ
る上、形状上バー導体が簡単に使用できるので、良好な
接地が可能となり、従来に比し、ノイズ遮蔽効果を向上
することができる。
【図1】本発明の実施例の等価回路を示す図である。
【図2】上記実施例の一部を断面で示す変圧器構成図で
ある。
ある。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】上記実施例の部分側面図である。
【図5】上記実施例におけるシールド導体と接地導体バ
ーを示す図である。
ーを示す図である。
【図6】従来の変圧器の等価回路を示す図である。
【図7】従来の変圧器の一部を断面で示す構成図であ
る。
る。
【図8】図7のB−B断面図である。
1 鉄心 2 一次巻線 3 二次巻線 4 磁性体間隔片 5 もれリアクタンス 6 コンデンサ 7、8 シールド導体 S3 接地導体 S4、S5 接地導体バー
Claims (3)
- 【請求項1】 鉄心の脚部に同心に巻回された一次巻線
と二次巻線との間の筒状ギャップに複数個の磁性体間隔
片が周方向所定間隔を隔てて並ぶ変圧器において、上記
一次巻線と上記磁性体間隔片の列との間および上記二次
巻線と上記磁性体間隔片の列との間に接地導体バーを備
えるシールド導体がそれぞれ介在し、両シールド導体は
1ターンを形成しない切欠筒状であることを特徴とする
変圧器。 - 【請求項2】 シールド導体の一方端部が、接地導体バ
ーに数ターン巻付けて接続されていることを特徴とする
請求項1記載の変圧器。 - 【請求項3】 シールド導体の一方端部が磁性体間隔片
と同列に並んでいることを特徴とする請求項1または2
記載の変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3147215A JP3030120B2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3147215A JP3030120B2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 変圧器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04369810A JPH04369810A (ja) | 1992-12-22 |
JP3030120B2 true JP3030120B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=15425178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3147215A Expired - Fee Related JP3030120B2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 変圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3030120B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8207812B2 (en) * | 2008-01-09 | 2012-06-26 | Siemens Industry, Inc. | System for isolating a medium voltage |
JP5219219B2 (ja) * | 2009-05-19 | 2013-06-26 | ニチコン株式会社 | トランスおよび該トランスを用いたスイッチング電源装置 |
CN106531414A (zh) * | 2016-12-20 | 2017-03-22 | 成都线易科技有限责任公司 | 变压器及控制驱动系统 |
US11139109B2 (en) * | 2018-09-07 | 2021-10-05 | Abb Power Grids Switzerland Ag | Leakage reactance plate for power transformer |
-
1991
- 1991-06-19 JP JP3147215A patent/JP3030120B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04369810A (ja) | 1992-12-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |