JPS62204507A - 障害波防止用絶縁変圧器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、電子機器、装置を含む配電回路に用いられる
ノイズ障害防止機能を有する絶縁変圧器に関する。

〔従来技術とその問題点〕

近年、コンピュータ、ＯＡ機器、産業用ロボット、ＮＣ
工作機械等の電子機器、装置が産業用。

事務用あるいは家庭用など広い範囲で多用されるように
なシ、例えばスイッチングレギュレータ々どから発生す
る高周波ノイズが前記電子機器、装置の微信号系統に侵
入してデータをかく乱させ、装置を誤動作させるなどの
ノイズ障害が深刻な問題とな夛、これらノイズ障害防止
機能の優れた電源変圧器が求められている。

ノイズ障害防止装置としては、高域ろ波フィルターや静
電遮へい付の絶縁変圧器が知られているが、低域通過形
のフィルターは、特定の狭い筒波数領域では高い減衰効
果が得られるものの、広い周波数領域では減衰効果が低
下するという問題があシ、ノイズ障害防止機能を有する
絶縁変圧器が有望視されている。

第５図は絶縁変圧器を有する回路への高周波ノイズの侵
入径路を示す説明図であり、接地された鉄心２に巻装さ
れ対地間および巻線相互間が絶縁された一次巻線６およ
び二次巻線４からなる絶縁変圧器１は、−次巻線３が交
流電源１００に、二次巻線４が電子機器、装置を含む負
荷回路２００にそれぞれ接続されている。

前述の、ように構成された回路に侵入する高周波ノイズ
としては、一端が接地された状態のノイズ源１０から一
次巻＠３側に侵入し、−次二次巻線間の静電容ｉ１ｃｇ
を介して二次巻線４側に移行し負荷回路２００等の対地
容量ＣＰを介して大地側Ｋｍ出するコモンモードのノイ
ズ電流エルと、ノイズ源２０から一次巻線３の電源回路
１００側に侵入し、−次回路側を循環するノイズ電流１
町を生ずるとともに、二次巻線４側にノイズ電流工？Ｌ
　ｓ全誘起させるノーマルモードのノイズとに大別する
ことができる。

第６図はコモンモードのノイズ電流全阻止するための従
来技術を示す説明図であυ、絶縁変圧器１の一次巻線６
および二次巻線４それぞれのほぼ全表面を絶縁層を介し
て覆うよう形成された接地導電層３Ａおよび４Ａを設け
ることにより、−次巻線３と二次巻線４との間のキャパ
シタンスＣθが排除され、−次巻線６側に侵入したコモ
ンモードのノイズ電流Ｉｎが接地導電層３Ａを介して大
地側に側路されることにより、二次巻線４側へのコモン
モードのノイズ電流Ｉｎの移行を阻止することができる
。

第７図はノーマルモードのノイズ電流を防止するための
従来技術を前述のコモンモードのノイズ障害防止手段と
併せて示した説明図であシ、二次巻線４の出力側に並列
コンデンサ５および一対のチラークコイル６Ａ、、！Ｓ
Ｂからなる低域ろ波回路を設けるよう構成されている。

第８図はチラークコイルの外形図であシ、二次巻線４の
出力電流を流し得る導体断面積を有する絶縁被覆導体６
Ｃを筒状の軸方向に並べ巻きした単層のンレノイドコイ
ルとすることにより、各ターン間の直列キャパシタンス
Ｃｋ　を低減するよう構成されている。

したがって、並列コンデンサ５のキャパシタンスＣおよ
びチョークコイル（５Ａ、６ＢのインダクタンスＬｌノ
イズ電流工ｎ、の周波数成分領域よシ低い周波数側に共
握周波数を有するよう設定することにより、ノイズ電流
工ｎ！を並列コンデンサ５および二次巻線４からなる閉
回路内に閉じ込めることができ、チョークコイル６Ａ、
６ＢＫよって負荷回路２００側へのノーマルモードノイ
ズ電流工ｎ１の侵入を阻止できる。また、コモンモード
ノイズ電流は接地導電層３Ａ　、４Ａにより大地側に側
路されるので、負荷回路２００側に配された電子機器、
装置のノイズ障害を阻止することができる。しかしなが
ら、チョークコイル６Ａ、、５Ｂを単層ンレノイドコイ
ルとしたことによりコイルが大型化し、かつ並列コンデ
ンサ５を必要とするた２　めに装置全体が大型化すると
ともに、並列コンデン″＋ｊ５とチョークコイル６Ａ　
、６Ｂとの間の接続リード５Ａ　、５Ｂが長くなるため
に接続リードのインダクタンスにより高周波ノイズに対
するコンデンサ５の効果が低下するという問題がある。

〔発明の目的〕

本発明は前述の状況に鑑みてなされたもので、ノーマル
モードの障害波防止手段の構成が簡素化され、かつ高性
能化された障害波防止用絶縁変圧器を提供することを目
的とする。

〔発明の要点〕

本発明は、コモンモードのノイズ防止用の接地導電層を
有する絶縁変圧器の二次巻線電流を導くに好適な断面積
を有する２条の箔導体を、導体間および巻回間にシート
状絶縁材を介在させて径方向に緊密に巻き重ねてなる１
つの空心コイルからなるノーマルモードの障害波防止手
段を設け、一方の箔導体の始端と他の箔導体の終端を二
次巻線に接続し、残された終端と始端を負荷回路側に接
続するよう構成したことにより、空心コイルが極めて大
きな並列キャパシタンスと極めて小さな直列キャパシタ
ンスとを有するＬＣ分布定数回路を形成することにより
、一つの空心コイルに従来技術における並列コンデンサ
と一対のチョークコイルからなるフィルタ回路の機能を
兼ねさせることが可能となシ、また空心コイル１１によ
多並列コンデンサおよび単層ソレノイドコイルの機能が
一体化されたことにより従来問題とされたコンデンサと
チョークコイル間のリード線のインダクタンスの影響が
排除され、さらに空心コイルを絶縁変圧器とけ別体に形
成したことにより相互誘導系数Ｍを低減でき、かつ絶縁
変圧器および負荷回路との接続条件を特定して２条の箔
導体に流れる電流の向きを同じ方向としたことによ９２
条の箔導体のインダクタンスを有効に活用できることに
よ曳ノーマルモードのノイズに対する阻止性能に優れた
空心コイルからなる障害波防止手段を備えた絶縁変圧器
を得られるようにしたものである。

〔発明の実施例〕

以下本発＃ＰＪを実施例に基づいて説明する。

第１図は本発明の実施例装置を示す概略側断面図である
。図において、絶縁変圧器１の鉄心２の脚部に互いに同
心状に装着された一次巻線６および二次巻線４は、それ
ぞれの巻線を包囲する絶縁層の表面のほぼ全体を覆うよ
う形成された接地導電層５Ａ、４Ａを備え、鉄心２ｔ−
介して接地されることにより、ケーブル３Ｃおよび一次
端子板３Ｂを介して一次巻線３に侵入したコモンモード
のノイズは接地導電層３Ａを介して大地側に側路され、
二次巻線４側への侵入が阻止される。また、１１は絶縁
材からなる巻枠１１Ａに巻装された空心コイルからなゐ
ノーマルモードの障害波防止手段であシ、２条の箔導体
は後述する接続条件に基づいてリード線１１Ｂを介して
二次巻線４に、リード線１１Ｃを介して二次端子板４Ｂ
にそれぞれ接続されるとともに、シールド＃４Ｃにより
負荷回路に接続される。また１２Ａ、１２Ｂは鉄心２に
結合されて巻線３，４および空心コイル１１を包囲する
よう形成された金属ケースであシ、大気中を伝搬する外
来ノイズが接地導電層を持たない空心コイル１１．リー
ド線１２Ａ、１２Ｂなどに唖入するのを阻止する役割を
はたしている。

第２図は実施例における空心コイルの断面構造および接
続状態を示す説明図であシ、空心コイル１１は所定の幅
の２条の箔導体７および８を、導体間および巻回間に幅
が箔導体よル幾分広いシート状の絶縁材９を介在させて
、絶縁材よシ々る筒状の巻枠１１Ａの外周側に径方向に
緊密に巻き重ねたものからなシ、箔導体７０巻始め端７
ａおよび箔導体８０巻終シ端８ｂとがリード線１１Ｂを
介して絶縁変圧器１の二次巻線４に導電接続されるとと
もＫ、箔導体８０巻始め端８ａおよび箔導体７の巻終シ
端７ｂがリード線１１Ｃ９二次端子板４Ｂ、シールド線
４０等を介して負荷回路２００に接続されるよう構成さ
れている。

前述のように構成された空心コイル１１においては、２
条の箔導体が径方向に薄いシート状絶縁材９を介して交
互に配列されることにより大きな並列キャパシタンスＣ
が得られ、それぞれの箔導体７および８の巻回間には箔
導体の幅方向の両端縁部分に小さな直列キャパシタンス
Ｃｙｔが存在スるのみとなるので、従来技術（第７図参
照）ＶＣおけるノーマルモードのノイズ電流工ｎ１側路
用の並列コンデンサ５０機能は空心コイル１１における
並列キャパシタンスＣにより、また単層ンレノイドコイ
ルとして直列キャパシタンスを低減した一対のチロ−ク
コイル、５Ａ、６Ｂの機能は空心コイル１１の直列キャ
パシタンスＣｋの小さいインダクタンスＬによりそれぞ
れ置き換えることができる。したがりて、一つの空心コ
イルによってコンデンサ５および一対のチロ−クコイル
６Ａ、６Ｂの機能を兼ねさせたことによりノーマルモー
ドの障害波防止手段の構成を簡素化でき、かつ、並列キ
ャパシタンスＣが大きく直列キャパシタンスＣｈが小さ
いＬＣ形の分布定数回路から表る低域通過形のｂ波回路
を空心コイル１１が形成することにより、商用周波数の
出力電流に対しては減衰がなく、高周波のノイズ電流工
Ｊｌｃ対しては減衰が極めて大きい障害波防止用絶縁変
圧器を得ることができる。また、ノーマルモードの障害
波防止手段を鉄心２を有する絶縁変圧器１とは別体のか
つ空心コイル１１として形成して２条の箔導体７，８間
の磁気的結合を低減したことにより障害波防止性能を高
めることができ、かつ空心コイルがＬＣ分布定数回路を
形成することにより従来のＬＣ集中定数回路からなるフ
ィルタ回路における並列コンデンサ５とチョークコイル
（５Ａ　、（ＳＢとの間のリード線５Ａ、５Ｂのインダ
クタンスによるコンデンサ５０周波数特性の低下を排除
できるこ七により、ノーマルモードのノイズ防止性能を
一層高めることができる。さらに、絶縁変圧器の二次巻
＃４および二次側端子板４Ｂへの空心コイル１１の始、
終端７ａ＋　７ｂ、　８ａ、　Ｂｂの接続を７ａ　、　
８ｂ組と８ａ　ｒ　７ｂ組とに特定して２条の箔導体７
および８に巻始め側から巻終シ側に向けて同方向、また
は巻終シ側から巻始め側に向けて同方向のいずれかに・
ノイズ電流Ｉｎｓを流すよう構成したことにより、□電
流が逆方向に流れることによるインダクタンスＬの打消
し作用が阻止され、２条の箔導体７および８それぞれの
持つインダクタンスヲ有効に活用した障害波防止手段を
得ることができる。

第３因２よび第４図は空心コイル巻終り部におけるリー
ド線の引出し構造図であシ、第６図は空心コイル１１の
箔導体の巻終り部７ｂまたは　８ｂを直角方向に折シ返
して箔導体と同じ幅のリード線１１Ｂまたは１１Ｃを引
出した状態を、第４図は第６図のリードｉを幅方向に二
つに折シ返してＨ幅のリード線１１Ｂまたは１１Ｃを形
成した状態をそれぞれ示しておシ、第４図に示す折シ返
し作業を複数回繰シ返すことにより、箔導体を切断する
ことなく任意の幅のリード線を容易に形成することがで
きる。また巻始め側についても同様である。

〔発明の効果〕

本発明は前述のように、互いに絶縁された状態で鉄心に
装着された一次巻線および二次巻線それぞれを接地導電
層で覆うことによりコモンモードのノイズを大地側に側
路するよう構成されたシールド付の絶縁変圧器に、この
絶縁変圧器とは別体に形成され２条の箔導体を導体相互
間および巻回間にシート状絶縁材を介在させて径方向に
巻き重ねてなる筒状の空心コイルからなる障害波防止手
段を付加し、２条の箔導体の巻始め端および巻終υ端を
所定の条件で絶縁変圧器の二次巻線および負荷回路側に
それぞれ導電接続して２条の箔導体に同方向に負荷電流
およびノーマルモードのノイズ電流が流れるよう構成し
た。その結果、空心コイルが２条の箔導体間に形成され
る大きな並列キャパシタンスと直列キャパシタンスが極
めて小さいインダクタンスとからなるノーマルモードの
ノイズ電流に対する障害波防止手段を形成することによ
り、従来技術における並列コンデンサおよび一対のチョ
ークコイルからなるフィルタ回路の機能を一つの空心コ
イルで置き換えることができ、障害波防止手段の構成お
よびその支持構造が簡素化された障害波防止用絶縁変圧
器を経済的に有利に提供することができる。ま九、空心
コイルが並列コンデンサおよび一対のチョークコイルの
機能金魚ねることにより、従来技術における並列コンデ
ンサとチョークコイルとの間のリード線のインダクタン
スの影響が排除され、かつ障害波防止手段が絶縁変圧器
と別体の空心コイルとして形成されることＫよ９２条の
箔導体の電磁結合によるノイズ阻止性能の低下を回避で
きるので、従来技術に比べて優れた障害波防止効果が得
られる。さらに、２条の箔導体に同じ方向くノイズ電光
が流れるよう構成したことにより、２条の箔導体が持つ
インダクタンスを有効に利用でき、ノーマルモードのノ
イズに対する障害波防止性能のよい障害波防止用絶縁変
圧器を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す概略側断面図、第２図は
実施例における空心コイルの断面構造および接続状態を
示す説明図、第３図および第４図はリード線の引出し構
造図、第５図は障害波の侵入径路を示す説明図、第６図
は従来技術におけるコモンモードの障害波防止方法の説
明図、第７図は従来技術におけるノーマルモードの障害
波防止方法の説明図、第８図は従来技術におけるチョー
クコイルの構造図である。 １・・・絶縁変圧器、２・・・鉄心、６・・・一次巻線
，４・・・二次巻線、３Ａ　、４Ａ・・・接地導電層、
３Ｂ、４Ｂ・・・端子板、５・・・並列コンデンサ、５
Ａ、５Ｂ・・・リード線、＜５Ａ、６Ｂ・・・タヨーク
コイル、７，８・・・箔導体、７ａ　、　８ａ・・・巻
始め端、７ｂ　＋　８ｂ・・・巻終シ端、９・・・シー
ト状絶縁材、１１・・・空心コイル（障害波防止手段）
、ＩＩＢ、１１０・・・リード線、１２Ａ、１２Ｂ・・
・金属ケース、１００・・・交流電源、２００・・・負
荷回路、Ｉｎ・・・コモンモードのノイズ電ｉ、Ｉｎ□
、工ｎ、・・・ノーマルモードのノイズ電流、第２図 第３図　　　　第４図 工 第５図 第６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）絶縁層で覆われた筒状の一次巻線および二次巻線そ
   れぞれが絶縁層のほぼ全表面を覆う接地導電層を有する
   絶縁変圧器において、この絶縁変圧器とは別体に形成さ
   れ前記二次巻線の出力電流を導く２条の箔導体を導体相
   互間および巻回間にシート状絶縁材を介在させて径方向
   に緊密に巻き重ねてなる空心コイルからなる障害波防止
   手段を備え、一方の箔導体の巻始め端および他方の箔導
   体の巻終り端が前記二次巻線の出力端に接続され、残り
   の巻終り端および巻始め端が負荷回路側に接続されるこ
   とを特徴とする障害波防止用絶縁変圧器。 ２）特許請求の範囲第１項記載のものにおいて、一次巻
   線，二次巻線および空心コイルが、鉄心継鉄部および鉄
   心継鉄部に導電結合された金属ケースにより包囲された
   ことを特徴とする障害波防止用絶縁変圧器。