JPH05317440A - ナトリウム−硫黄電池における消火方法及びその装置 - Google Patents
ナトリウム−硫黄電池における消火方法及びその装置Info
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- JPH05317440A JPH05317440A JP4132881A JP13288192A JPH05317440A JP H05317440 A JPH05317440 A JP H05317440A JP 4132881 A JP4132881 A JP 4132881A JP 13288192 A JP13288192 A JP 13288192A JP H05317440 A JPH05317440 A JP H05317440A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 貯蔵タンクを加圧するための付属装置を設け
ることなく、ナトリウム−硫黄電池の収納ケース内の火
災に対して迅速に対処して効果的に消火する。 【構成】 ナトリウム−硫黄電池よりなる集合電池２の
収納ケース１内に火災が発生したとき、ガス供給装置９
から消火剤８用の貯蔵タンク５内へ不活性ガスを供給す
ると同時に、ガス放出装置１９から収納ケース１内に不
活性ガスを放出する。その後、貯蔵タンク５の内部圧力
が所定値に達したとき、収納ケース１内への不活性ガス
の放出を停止するとともに、ガス供給装置９からの不活
性ガス流にのせて、貯蔵タンク５内の消火剤８を収納ケ
ース１内に投入する。
ることなく、ナトリウム−硫黄電池の収納ケース内の火
災に対して迅速に対処して効果的に消火する。 【構成】 ナトリウム−硫黄電池よりなる集合電池２の
収納ケース１内に火災が発生したとき、ガス供給装置９
から消火剤８用の貯蔵タンク５内へ不活性ガスを供給す
ると同時に、ガス放出装置１９から収納ケース１内に不
活性ガスを放出する。その後、貯蔵タンク５の内部圧力
が所定値に達したとき、収納ケース１内への不活性ガス
の放出を停止するとともに、ガス供給装置９からの不活
性ガス流にのせて、貯蔵タンク５内の消火剤８を収納ケ
ース１内に投入する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、ナトリウム−硫黄電
池により構成された集合電池における消火方法及びその
装置に関する。
池により構成された集合電池における消火方法及びその
装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、ナトリウム−硫黄電池よりなる集
合電池を収容した収納ケース内に火災が発生した場合、
粉末又は粒状の消火剤を貯蔵した貯蔵タンク内にガス供
給装置から不活性ガスを供給して、貯蔵タンクの内部圧
力を高め、消火剤を不活性ガス流にのせて収納ケース内
に投入して、火災の消火を行うようになっていた。
合電池を収容した収納ケース内に火災が発生した場合、
粉末又は粒状の消火剤を貯蔵した貯蔵タンク内にガス供
給装置から不活性ガスを供給して、貯蔵タンクの内部圧
力を高め、消火剤を不活性ガス流にのせて収納ケース内
に投入して、火災の消火を行うようになっていた。
【０００３】ところが、この消火方法においては、火災
の発生時に貯蔵タンク内への不活性ガスの供給を開始し
た後、貯蔵タンクの内部圧力が所定値に達するまでの
間、収納ケース内に消火剤が投入されず、消火の開始に
遅れが生じるという問題があった。
の発生時に貯蔵タンク内への不活性ガスの供給を開始し
た後、貯蔵タンクの内部圧力が所定値に達するまでの
間、収納ケース内に消火剤が投入されず、消火の開始に
遅れが生じるという問題があった。
【０００４】このような問題を解消するために、貯蔵タ
ンク内の不活性ガスの圧力を常時高い状態に保持してお
くことが考えられる。しかしながら、貯蔵タンク内の不
活性ガスの圧力を常時加圧状態にすると、貯蔵タンクと
収納ケースとを連結するための配管に設けられた弁や、
貯蔵タンク内に消火剤を投入するためにタンク上部に設
けられた投入口や、安全弁等から不活性ガスがわずかず
つ漏洩する。特に、前記弁や消火剤投入口のフランジは
粉末又は粒状の消火剤が出入りするので、この消火剤が
弁の弁座や投入口周囲のフランジ部にかみ込まれて、そ
れらの部分から不活性ガスが漏洩しやすく、この漏洩を
皆無にすることは困難である。
ンク内の不活性ガスの圧力を常時高い状態に保持してお
くことが考えられる。しかしながら、貯蔵タンク内の不
活性ガスの圧力を常時加圧状態にすると、貯蔵タンクと
収納ケースとを連結するための配管に設けられた弁や、
貯蔵タンク内に消火剤を投入するためにタンク上部に設
けられた投入口や、安全弁等から不活性ガスがわずかず
つ漏洩する。特に、前記弁や消火剤投入口のフランジは
粉末又は粒状の消火剤が出入りするので、この消火剤が
弁の弁座や投入口周囲のフランジ部にかみ込まれて、そ
れらの部分から不活性ガスが漏洩しやすく、この漏洩を
皆無にすることは困難である。
【０００５】そのため、ガス供給装置における加圧ボン
ベ内の不活性ガスが漏洩消費されて、ボンベ内のガス容
量が次第に低下し、収納ケース内で火災が発生したと
き、消火剤を搬送するための不活性ガス量が不足して消
火に支障をきたすという問題があった。
ベ内の不活性ガスが漏洩消費されて、ボンベ内のガス容
量が次第に低下し、収納ケース内で火災が発生したと
き、消火剤を搬送するための不活性ガス量が不足して消
火に支障をきたすという問題があった。
【０００６】このような問題に対処するために、この発
明の出願人は、先の特許出願において、空気中の窒素を
分離して、コンプレッサにより貯蔵タンク内に加圧補給
するようにした消火方法（特願平３−２４９５２８号）
や、急激にガスを発生するガス発生剤を含むガス発生器
を貯蔵タンクに付属させて、点火するようにした消火方
法（特願平３−２４９５２８号）を提案した。
明の出願人は、先の特許出願において、空気中の窒素を
分離して、コンプレッサにより貯蔵タンク内に加圧補給
するようにした消火方法（特願平３−２４９５２８号）
や、急激にガスを発生するガス発生剤を含むガス発生器
を貯蔵タンクに付属させて、点火するようにした消火方
法（特願平３−２４９５２８号）を提案した。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの先
願の消火方法においては、消火剤の貯蔵タンクを所定圧
に加圧するに足る付属装置を別途設ける必要があって、
そのための広い配置スペースを要し、またその付属装置
を火災消火用の貯蔵タンクに適合したものとする必要が
あるために高価なものになるとともに、付属装置のメン
テナンスが繁雑になるという新たな問題が生じた。
願の消火方法においては、消火剤の貯蔵タンクを所定圧
に加圧するに足る付属装置を別途設ける必要があって、
そのための広い配置スペースを要し、またその付属装置
を火災消火用の貯蔵タンクに適合したものとする必要が
あるために高価なものになるとともに、付属装置のメン
テナンスが繁雑になるという新たな問題が生じた。
【０００８】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、消火剤用の貯蔵タンクを加圧するための付属装置を
設けることなく、ナトリウム−硫黄電池の収納ケース内
の火災に対して迅速に対処して、効果的に消火すること
ができるナトリウム−硫黄電池における消火方法及びそ
の装置を提供することにある。
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、消火剤用の貯蔵タンクを加圧するための付属装置を
設けることなく、ナトリウム−硫黄電池の収納ケース内
の火災に対して迅速に対処して、効果的に消火すること
ができるナトリウム−硫黄電池における消火方法及びそ
の装置を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第１の発明では、ナトリウム−硫黄電池よりなる
集合電池の収納ケース内に火災が発生したとき、粉末又
は粒状の消火剤を貯蔵した貯蔵タンク内にガス供給装置
から不活性ガスを供給して、貯蔵タンクの内部圧力を高
め、消火剤を不活性ガス流にのせて収納ケース内に投入
するようにしたナトリウム−硫黄電池の消火方法におい
て、前記収納ケース内に火災が発生したとき、貯蔵タン
ク内への不活性ガスの供給開始と同時に、収納ケース内
に不活性ガスを放出し、貯蔵タンクの内部圧力が所定値
に達したとき、収納ケース内へ不活性ガスのみの放出か
ら不活性ガス流にのせた消火剤の投入に切換えることを
特徴とするものである。
めに、第１の発明では、ナトリウム−硫黄電池よりなる
集合電池の収納ケース内に火災が発生したとき、粉末又
は粒状の消火剤を貯蔵した貯蔵タンク内にガス供給装置
から不活性ガスを供給して、貯蔵タンクの内部圧力を高
め、消火剤を不活性ガス流にのせて収納ケース内に投入
するようにしたナトリウム−硫黄電池の消火方法におい
て、前記収納ケース内に火災が発生したとき、貯蔵タン
ク内への不活性ガスの供給開始と同時に、収納ケース内
に不活性ガスを放出し、貯蔵タンクの内部圧力が所定値
に達したとき、収納ケース内へ不活性ガスのみの放出か
ら不活性ガス流にのせた消火剤の投入に切換えることを
特徴とするものである。
【００１０】また、第２の発明では、ナトリウム−硫黄
電池よりなる集合電池の収納ケース内に火災が発生した
とき、粉末又は粒状の消火剤を貯蔵した貯蔵タンク内に
ガス供給装置から不活性ガスを供給して、貯蔵タンクの
内部圧力を高め、消火剤を不活性ガス流にのせて収納ケ
ース内に投入するようにしたナトリウム−硫黄電池の消
火装置において、前記収納ケース内の火災発生時に、貯
蔵タンク内に不活性ガスが供給されて、貯蔵タンクの内
部圧力が所定値に達するまでの間、収納ケース内に不活
性ガスを放出するガス放出装置を設けたことを特徴とす
るものである。
電池よりなる集合電池の収納ケース内に火災が発生した
とき、粉末又は粒状の消火剤を貯蔵した貯蔵タンク内に
ガス供給装置から不活性ガスを供給して、貯蔵タンクの
内部圧力を高め、消火剤を不活性ガス流にのせて収納ケ
ース内に投入するようにしたナトリウム−硫黄電池の消
火装置において、前記収納ケース内の火災発生時に、貯
蔵タンク内に不活性ガスが供給されて、貯蔵タンクの内
部圧力が所定値に達するまでの間、収納ケース内に不活
性ガスを放出するガス放出装置を設けたことを特徴とす
るものである。
【００１１】
【作用】上記のように構成された消火装置において、集
合電池の収納ケース内に火災が発生すると、ガス供給装
置から貯蔵タンク内へ不活性ガスが供給されると同時
に、ガス放出装置から収納ケース内に不活性ガスが放出
される。そして、貯蔵タンクの内部圧力が所定値に達す
ると、収納ケース内への不活性ガスの放出が停止される
とともに、ガス供給装置からの不活性ガス流にのせて、
貯蔵タンク内の消火剤が収納ケース内に投入される。従
って、貯蔵タンクを加圧するための付属装置を設けるこ
となく、ナトリウム−硫黄電池の収納ケース内の火災に
対して迅速に対処して、効果的に消火することができ
る。
合電池の収納ケース内に火災が発生すると、ガス供給装
置から貯蔵タンク内へ不活性ガスが供給されると同時
に、ガス放出装置から収納ケース内に不活性ガスが放出
される。そして、貯蔵タンクの内部圧力が所定値に達す
ると、収納ケース内への不活性ガスの放出が停止される
とともに、ガス供給装置からの不活性ガス流にのせて、
貯蔵タンク内の消火剤が収納ケース内に投入される。従
って、貯蔵タンクを加圧するための付属装置を設けるこ
となく、ナトリウム−硫黄電池の収納ケース内の火災に
対して迅速に対処して、効果的に消火することができ
る。
【００１２】
【実施例】以下、この発明を具体化したナトリウム−硫
黄電池における消火装置の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
黄電池における消火装置の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【００１３】図１に示すように、収納ケース１は断熱材
により四角箱状に形成され、その内部には複数のナトリ
ウム−硫黄電池の単電池よりなる集合電池２が収納され
ている。この集合電池２における各単電池には、単体の
ナトリウム−硫黄電池が単独で、若しくは上下方向に複
数積層するとともに直列接続した状態で設けられてい
る。また、単体のナトリウム−硫黄電池には、金属ナト
リウムと硫黄とが固体電解質管により区分して収納され
ている。そして、前記収納ケース１は複数並べて設置さ
れ、各収納ケース１の内部が約３００℃に常時加熱され
て、電池内の金属ナトリウム及び硫黄が溶融状態になっ
ている。
により四角箱状に形成され、その内部には複数のナトリ
ウム−硫黄電池の単電池よりなる集合電池２が収納され
ている。この集合電池２における各単電池には、単体の
ナトリウム−硫黄電池が単独で、若しくは上下方向に複
数積層するとともに直列接続した状態で設けられてい
る。また、単体のナトリウム−硫黄電池には、金属ナト
リウムと硫黄とが固体電解質管により区分して収納され
ている。そして、前記収納ケース１は複数並べて設置さ
れ、各収納ケース１の内部が約３００℃に常時加熱され
て、電池内の金属ナトリウム及び硫黄が溶融状態になっ
ている。
【００１４】温度センサ等の火災検出装置３は前記各収
納ケース１内に配設され、収納ケース１内に火災が発生
して内部温度が所定値以上になったとき、この火災検出
装置３から検出信号が出力される。排気管４は各収納ケ
ース１の上部に設けられ、火災の発生時に収納ケース１
内のガスが、この排気管４を通して外部に排出される。
なお、この排気管４は平常時には閉塞された状態にあ
る。
納ケース１内に配設され、収納ケース１内に火災が発生
して内部温度が所定値以上になったとき、この火災検出
装置３から検出信号が出力される。排気管４は各収納ケ
ース１の上部に設けられ、火災の発生時に収納ケース１
内のガスが、この排気管４を通して外部に排出される。
なお、この排気管４は平常時には閉塞された状態にあ
る。
【００１５】貯蔵タンク５は連結配管６及び複数の分岐
管７を介して前記収納ケース１に連結され、その内部に
は粒状の消火剤８が充填貯蔵されている。この消火剤８
としては、電池の活物質及び火災発生時の生成物に対し
て非反応性を有し、吸湿性がなくて絶縁性を有するもの
が使用される。具体的には、粒子径が0.2 〜2.0mm のセ
ラミック粒子や砂の単独又は混合物で形成され、このセ
ラミックとしては、長石質普通磁器、アルミナ含有磁
器、クリストバライト磁器等が使用される。
管７を介して前記収納ケース１に連結され、その内部に
は粒状の消火剤８が充填貯蔵されている。この消火剤８
としては、電池の活物質及び火災発生時の生成物に対し
て非反応性を有し、吸湿性がなくて絶縁性を有するもの
が使用される。具体的には、粒子径が0.2 〜2.0mm のセ
ラミック粒子や砂の単独又は混合物で形成され、このセ
ラミックとしては、長石質普通磁器、アルミナ含有磁
器、クリストバライト磁器等が使用される。
【００１６】ガス供給装置を構成するガス供給用ボンベ
９はガス配管１０を介して前記貯蔵タンク５に連結さ
れ、その内部には不活性ガスとしての窒素ガスが所定の
加圧状態で充填収容されている。分岐配管１１はガス配
管１０の途中に分岐形成され、貯蔵タンク５の出口配管
部を介して連結配管６に連結されている。調圧弁１２及
び加圧弁１３はガス配管１０中に接続され、収納ケース
１内で火災が発生したとき、この加圧弁１３の開放によ
りガス供給用ボンベ９から貯蔵タンク５内に窒素ガスが
供給されて、貯蔵タンク５の内部圧力が高められる。
９はガス配管１０を介して前記貯蔵タンク５に連結さ
れ、その内部には不活性ガスとしての窒素ガスが所定の
加圧状態で充填収容されている。分岐配管１１はガス配
管１０の途中に分岐形成され、貯蔵タンク５の出口配管
部を介して連結配管６に連結されている。調圧弁１２及
び加圧弁１３はガス配管１０中に接続され、収納ケース
１内で火災が発生したとき、この加圧弁１３の開放によ
りガス供給用ボンベ９から貯蔵タンク５内に窒素ガスが
供給されて、貯蔵タンク５の内部圧力が高められる。
【００１７】搬送弁１４は前記分岐配管１１中に接続さ
れ、収納ケース１の火災発生時に、この搬送弁１４の開
放によりガス配管１０から貯蔵タンク５の出口配管部に
窒素ガスが分岐搬送される。導入弁１５及び複数の選択
弁１６は連結配管６及び各分岐管７中に接続され、収納
ケース１の火災発生時に、この導入弁１５の開放及び選
択弁１６の選択開放により、貯蔵タンク５内の消火剤８
が窒素ガス流にのせて収納ケース１内に投入される。
れ、収納ケース１の火災発生時に、この搬送弁１４の開
放によりガス配管１０から貯蔵タンク５の出口配管部に
窒素ガスが分岐搬送される。導入弁１５及び複数の選択
弁１６は連結配管６及び各分岐管７中に接続され、収納
ケース１の火災発生時に、この導入弁１５の開放及び選
択弁１６の選択開放により、貯蔵タンク５内の消火剤８
が窒素ガス流にのせて収納ケース１内に投入される。
【００１８】圧力センサ１７は前記貯蔵タンク５の上部
に接続され、収納ケース１の火災発生時に、ガス供給用
ボンベ９から貯蔵タンク５内に窒素ガスが供給されて、
貯蔵タンク５の内部圧力が所定値に達したとき、この圧
力センサ１７から検出信号が出力される。安全弁１８は
貯蔵タンク５の上部に接続され、貯蔵タンク５の内部圧
力が異常に高まったとき、この安全弁１８の開放により
貯蔵タンク５の内部圧力が低減される。
に接続され、収納ケース１の火災発生時に、ガス供給用
ボンベ９から貯蔵タンク５内に窒素ガスが供給されて、
貯蔵タンク５の内部圧力が所定値に達したとき、この圧
力センサ１７から検出信号が出力される。安全弁１８は
貯蔵タンク５の上部に接続され、貯蔵タンク５の内部圧
力が異常に高まったとき、この安全弁１８の開放により
貯蔵タンク５の内部圧力が低減される。
【００１９】ガス放出装置を構成するガス放出用ボンベ
１９はガス配管２０を介して前記連結配管６に連結さ
れ、その内部には不活性ガスとしての窒素ガスが所定の
加圧状態で充填収容されている。調圧弁２１及び放出弁
２２はガス配管２０中に接続され、収納ケース１の火災
発生時に、前記貯蔵タンクの内部圧力が所定値に達し
て、貯蔵タンク５から収納ケース１内への消火剤８の投
入が開始されるまでの間、この放出弁２２の開放及び選
択弁１６の選択開放により、ガス放出用ボンベ１９から
収納ケース１内に窒素ガスが放出される。
１９はガス配管２０を介して前記連結配管６に連結さ
れ、その内部には不活性ガスとしての窒素ガスが所定の
加圧状態で充填収容されている。調圧弁２１及び放出弁
２２はガス配管２０中に接続され、収納ケース１の火災
発生時に、前記貯蔵タンクの内部圧力が所定値に達し
て、貯蔵タンク５から収納ケース１内への消火剤８の投
入が開始されるまでの間、この放出弁２２の開放及び選
択弁１６の選択開放により、ガス放出用ボンベ１９から
収納ケース１内に窒素ガスが放出される。
【００２０】なお、前記加圧弁１３、搬送弁１４、導入
弁１５、選択弁１６及び放出弁２２は、いずれも電磁
弁、電動弁若しくは空気圧駆動等の自動弁により構成さ
れている。
弁１５、選択弁１６及び放出弁２２は、いずれも電磁
弁、電動弁若しくは空気圧駆動等の自動弁により構成さ
れている。
【００２１】次に、前記のように構成されたナトリウム
−硫黄電池の消火装置を作動制御するための制御回路に
ついて説明する。図２に示すように、制御装置２３には
前記火災検出装置３及び圧力センサ１７が接続され、火
災検出信号や圧力検出信号が制御装置２３に入力され
る。また、制御装置２３には前記加圧弁１３、搬送弁１
４、導入弁１５、選択弁１６及び放出弁２２が接続さ
れ、制御装置２３から各弁に作動及び停止信号が出力さ
れる。
−硫黄電池の消火装置を作動制御するための制御回路に
ついて説明する。図２に示すように、制御装置２３には
前記火災検出装置３及び圧力センサ１７が接続され、火
災検出信号や圧力検出信号が制御装置２３に入力され
る。また、制御装置２３には前記加圧弁１３、搬送弁１
４、導入弁１５、選択弁１６及び放出弁２２が接続さ
れ、制御装置２３から各弁に作動及び停止信号が出力さ
れる。
【００２２】そして、前記収納ケース１内の火災検出装
置３から制御装置２３に火災検出信号が入力されたと
き、制御装置２３は、加圧弁１３を開放してガス供給用
ボンベ９から貯蔵タンク５内に窒素ガスを供給すると同
時に、放圧弁２２及び火災の発生した収納ケース１の選
択弁１６を開放して、ガス放出用ボンベ１９から収納ケ
ース１内に窒素ガスを放出する。
置３から制御装置２３に火災検出信号が入力されたと
き、制御装置２３は、加圧弁１３を開放してガス供給用
ボンベ９から貯蔵タンク５内に窒素ガスを供給すると同
時に、放圧弁２２及び火災の発生した収納ケース１の選
択弁１６を開放して、ガス放出用ボンベ１９から収納ケ
ース１内に窒素ガスを放出する。
【００２３】また、前記貯蔵タンク５の内部圧力が所定
値に達して、圧力センサ１７から制御装置２３に圧力検
出信号が入力されたとき、制御装置２３は、放圧弁２２
を閉成して収納ケース１内への窒素ガスの放出を停止す
るとともに、搬送弁１４及び導入弁１５を開放して、貯
蔵タンク５内の消火剤８を、ガス供給用ボンベ９からの
窒素ガス流にのせて収納ケース１内に投入する。
値に達して、圧力センサ１７から制御装置２３に圧力検
出信号が入力されたとき、制御装置２３は、放圧弁２２
を閉成して収納ケース１内への窒素ガスの放出を停止す
るとともに、搬送弁１４及び導入弁１５を開放して、貯
蔵タンク５内の消火剤８を、ガス供給用ボンベ９からの
窒素ガス流にのせて収納ケース１内に投入する。
【００２４】次に、前記のように構成された消火装置に
ついて動作を説明する。さて、複数の収納ケース１のい
ずれかにおいて、電池内部の固体電解質管が何らかの理
由で破損すると、陽極及び陰極の活物質である溶融状態
の金属ナトリウムと硫黄とが直接接触して、急激な化学
反応を起こすことにより火災事故が発生する。このと
き、その収納ケース１内の温度が上昇し、火災検出装置
３から制御装置２３に火災検知信号が入力される。
ついて動作を説明する。さて、複数の収納ケース１のい
ずれかにおいて、電池内部の固体電解質管が何らかの理
由で破損すると、陽極及び陰極の活物質である溶融状態
の金属ナトリウムと硫黄とが直接接触して、急激な化学
反応を起こすことにより火災事故が発生する。このと
き、その収納ケース１内の温度が上昇し、火災検出装置
３から制御装置２３に火災検知信号が入力される。
【００２５】すると、制御装置２３の制御により加圧弁
１３が開放され、ガス供給用ボンベ９から貯蔵タンク５
内に窒素ガスが供給されて、貯蔵タンク５の内部圧力が
高められる。これと同時に、放圧弁２２及び火災の発生
した収納ケース１の選択弁１６が開放されて、ガス放出
用ボンベ１９から収納ケース１内に窒素ガスが放出され
る。これにより、収納ケース１内に溜まっている未燃ガ
スが希釈されるとともに、その未燃ガスの温度が低下さ
れ、さらに、収納ケース１内の空気が薄められて酸欠状
態となり、これらの作用で収納ケース１内の火災の拡大
が抑制される。
１３が開放され、ガス供給用ボンベ９から貯蔵タンク５
内に窒素ガスが供給されて、貯蔵タンク５の内部圧力が
高められる。これと同時に、放圧弁２２及び火災の発生
した収納ケース１の選択弁１６が開放されて、ガス放出
用ボンベ１９から収納ケース１内に窒素ガスが放出され
る。これにより、収納ケース１内に溜まっている未燃ガ
スが希釈されるとともに、その未燃ガスの温度が低下さ
れ、さらに、収納ケース１内の空気が薄められて酸欠状
態となり、これらの作用で収納ケース１内の火災の拡大
が抑制される。
【００２６】そして、前記貯蔵タンク５の内部圧力が所
定値に達すると、圧力センサ１７から制御装置２３に圧
力検出信号が入力される。すると、制御装置２３の制御
により放圧弁２２が閉成されて、収納ケース１内への窒
素ガスの放出が停止される。これとともに、搬送弁１４
及び導入弁１５が開放され、貯蔵タンク５内の消火剤８
が、ガス供給用ボンベ９からの窒素ガス流にのせられて
収納ケース１内に投入される。
定値に達すると、圧力センサ１７から制御装置２３に圧
力検出信号が入力される。すると、制御装置２３の制御
により放圧弁２２が閉成されて、収納ケース１内への窒
素ガスの放出が停止される。これとともに、搬送弁１４
及び導入弁１５が開放され、貯蔵タンク５内の消火剤８
が、ガス供給用ボンベ９からの窒素ガス流にのせられて
収納ケース１内に投入される。
【００２７】このため、収納ケース１内において、消火
剤８が慣性力により飛翔した後、自重により落下して各
電池を覆うように堆積する。従って、溶融状態の金属ナ
トリウム、硫黄及び多硫化ナトリウムが熱を奪われて冷
却固化されるとともに、酸素や水分からの遮断により化
学反応が抑制され、収納ケース１内の火災が消火され
る。このとき、収納ケース１内に給送された窒素ガスは
排気管４から外部に排出される。
剤８が慣性力により飛翔した後、自重により落下して各
電池を覆うように堆積する。従って、溶融状態の金属ナ
トリウム、硫黄及び多硫化ナトリウムが熱を奪われて冷
却固化されるとともに、酸素や水分からの遮断により化
学反応が抑制され、収納ケース１内の火災が消火され
る。このとき、収納ケース１内に給送された窒素ガスは
排気管４から外部に排出される。
【００２８】上記のように、この実施例の消火装置によ
れば、収納ケース１内の火災発生時において、貯蔵タン
ク５内に供給される窒素ガスの圧力が所定値に達するま
での短時間の間、収納ケース１内に窒素ガスが放出され
て、火災の拡大が抑制されるため、収納ケース１内の火
災に対して迅速に対処して、効果的に消火することがで
きる。また、この実施例の消火装置では、消火剤８を貯
蔵した貯蔵タンク５の内部圧力を常時高い状態に保持し
ておく方式でないため、貯蔵タンク５を加圧するための
付属装置等を設ける必要がなく、消火装置全体のコスト
を低減することができるとともに、消火装置の配置スペ
ースやメンテナンスを簡素化することができる。
れば、収納ケース１内の火災発生時において、貯蔵タン
ク５内に供給される窒素ガスの圧力が所定値に達するま
での短時間の間、収納ケース１内に窒素ガスが放出され
て、火災の拡大が抑制されるため、収納ケース１内の火
災に対して迅速に対処して、効果的に消火することがで
きる。また、この実施例の消火装置では、消火剤８を貯
蔵した貯蔵タンク５の内部圧力を常時高い状態に保持し
ておく方式でないため、貯蔵タンク５を加圧するための
付属装置等を設ける必要がなく、消火装置全体のコスト
を低減することができるとともに、消火装置の配置スペ
ースやメンテナンスを簡素化することができる。
【００２９】なお、この発明は上記実施例の構成に限定
されるものではなく、例えばガス放出用ボンベ１９を設
けることなく、ガス放出装置のガス放出源として、ガス
供給装置のガス供給ボンベ９を共用するように構成する
等、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で、各部の構成
を任意に変更して具体化してもよい。
されるものではなく、例えばガス放出用ボンベ１９を設
けることなく、ガス放出装置のガス放出源として、ガス
供給装置のガス供給ボンベ９を共用するように構成する
等、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で、各部の構成
を任意に変更して具体化してもよい。
【００３０】
【発明の効果】この発明は、以上詳述したように構成さ
れているため、消火剤用の貯蔵タンクを加圧するための
付属装置を設けることなく、消火装置全体のコストを低
減することができるとともに、消火装置の配置スペース
やメンテナンスを簡素化することができ、しかも、ナト
リウム−硫黄電池の収納ケース内の火災に対して迅速に
対処して、効果的に消火することができるという優れた
効果を奏する。
れているため、消火剤用の貯蔵タンクを加圧するための
付属装置を設けることなく、消火装置全体のコストを低
減することができるとともに、消火装置の配置スペース
やメンテナンスを簡素化することができ、しかも、ナト
リウム−硫黄電池の収納ケース内の火災に対して迅速に
対処して、効果的に消火することができるという優れた
効果を奏する。
【図１】この発明を具体化したナトリウム−硫黄電池に
おける消火装置の一実施例を示す説明図である。
おける消火装置の一実施例を示す説明図である。
【図２】その消火装置を作動させるための制御回路を示
すブロック図である。
すブロック図である。
１…収納ケース、２…集合電池、５…貯蔵タンク、８…
消火剤、９…ガス供給装置を構成するガス供給用ボン
ベ、１３…加圧弁、１５…導入弁、１７…圧力センサ、
１９…ガス放出装置を構成するガス放出用ボンベ、２２
…放出弁。
消火剤、９…ガス供給装置を構成するガス供給用ボン
ベ、１３…加圧弁、１５…導入弁、１７…圧力センサ、
１９…ガス放出装置を構成するガス放出用ボンベ、２２
…放出弁。
Claims (2)
- 【請求項１】 ナトリウム−硫黄電池よりなる集合電池
の収納ケース内に火災が発生したとき、粉末又は粒状の
消火剤を貯蔵した貯蔵タンク内にガス供給装置から不活
性ガスを供給して、貯蔵タンクの内部圧力を高め、消火
剤を不活性ガス流にのせて収納ケース内に投入するよう
にしたナトリウム−硫黄電池の消火方法において、 前記収納ケース内に火災が発生したとき、貯蔵タンク内
への不活性ガスの供給開始と同時に、収納ケース内に不
活性ガスを放出し、貯蔵タンクの内部圧力が所定値に達
したとき、収納ケース内へ不活性ガスのみの放出から不
活性ガス流にのせた消火剤の投入に切換えることを特徴
とするナトリウム−硫黄電池における消火方法。 - 【請求項２】 ナトリウム−硫黄電池よりなる集合電池
の収納ケース内に火災が発生したとき、粉末又は粒状の
消火剤を貯蔵した貯蔵タンク内にガス供給装置から不活
性ガスを供給して、貯蔵タンクの内部圧力を高め、消火
剤を不活性ガス流にのせて収納ケース内に投入するよう
にしたナトリウム−硫黄電池の消火装置において、 前記収納ケース内の火災発生時に、貯蔵タンク内に不活
性ガスが供給されて、貯蔵タンクの内部圧力が所定値に
達するまでの間、収納ケース内に不活性ガスを放出する
ガス放出装置を設けたことを特徴とするナトリウム−硫
黄電池における消火装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4132881A JP3037506B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | ナトリウム−硫黄電池における消火方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4132881A JP3037506B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | ナトリウム−硫黄電池における消火方法及びその装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05317440A true JPH05317440A (ja) | 1993-12-03 |
| JP3037506B2 JP3037506B2 (ja) | 2000-04-24 |
Family
ID=15091744
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4132881A Expired - Lifetime JP3037506B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | ナトリウム−硫黄電池における消火方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3037506B2 (ja) |
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001204841A (ja) * | 2000-01-28 | 2001-07-31 | Yamato Protec Co | 粉末消火設備並びにその組立て施工方法 |
| FR2810796A1 (fr) * | 2000-06-26 | 2001-12-28 | Cit Alcatel | Batterie de generateurs electrochimiques comprenant un dispositif de securite |
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| CN102716563A (zh) * | 2012-06-28 | 2012-10-10 | 新兴重工湖北三六一一机械有限公司 | 一种消防泡沫液远程输转方法及输转系统 |
| JP2014004165A (ja) * | 2012-06-25 | 2014-01-16 | Air Water Safety Service Inc | 消火設備 |
| JP2014061202A (ja) * | 2012-09-24 | 2014-04-10 | Ngk Insulators Ltd | 電力貯蔵装置 |
| JP2014061218A (ja) * | 2012-09-24 | 2014-04-10 | Ngk Insulators Ltd | 組み合わせ製品 |
| CN103730696A (zh) * | 2014-01-22 | 2014-04-16 | 淄博鑫旭电源科技有限公司 | 酸循环电池内化成系统防护装置 |
| JP2014158508A (ja) * | 2013-02-19 | 2014-09-04 | Hochiki Corp | 消火装置 |
| WO2022009120A1 (en) * | 2020-07-08 | 2022-01-13 | Johnson Controls Tyco IP Holdings LLP | Fire suppression system for a battery enclosure |
| WO2022009152A1 (en) * | 2020-07-09 | 2022-01-13 | Johnson Controls Tyco IP Holdings LLP | Systems and methods for early controlled sprinkler activation |
| WO2022074484A1 (en) * | 2020-10-08 | 2022-04-14 | Tyco Fire Products Lp | Inert gas fire suppression system for mobile equipment |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP4132881A patent/JP3037506B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (15)
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3037506B2 (ja) | 2000-04-24 |
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