JPH05317087A - 抗ヒトオルニチン脱炭酸酵素抗体及びそれを用いたヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法 - Google Patents
抗ヒトオルニチン脱炭酸酵素抗体及びそれを用いたヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法Info
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- JPH05317087A JPH05317087A JP4234278A JP23427892A JPH05317087A JP H05317087 A JPH05317087 A JP H05317087A JP 4234278 A JP4234278 A JP 4234278A JP 23427892 A JP23427892 A JP 23427892A JP H05317087 A JPH05317087 A JP H05317087A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ヒトオルニチン脱炭酸酵素を対応抗原とす
る抗体を提供すること及び該抗原を用いたヒトオルニチ
ン脱炭酸酵素の測定方法を提供すること。 【構成】 ヒトオルニチン脱炭酸酵素に特異的結合性
を有するポリクローナル抗体を提供した。また、ヒトオ
ルニチン脱炭酸酵素に特異的結合性を有するモノクロー
ナル抗体を提供した。さらに、該モノクローナル抗体を
産生するハイブリドーマを提供した。さらに、上記本発
明の抗体と、ヒトオルニチン脱炭酸酵素との特異的結合
性を利用した免疫測定法によりヒトオルニチン脱炭酸酵
素を測定する、ヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法を
提供した。
る抗体を提供すること及び該抗原を用いたヒトオルニチ
ン脱炭酸酵素の測定方法を提供すること。 【構成】 ヒトオルニチン脱炭酸酵素に特異的結合性
を有するポリクローナル抗体を提供した。また、ヒトオ
ルニチン脱炭酸酵素に特異的結合性を有するモノクロー
ナル抗体を提供した。さらに、該モノクローナル抗体を
産生するハイブリドーマを提供した。さらに、上記本発
明の抗体と、ヒトオルニチン脱炭酸酵素との特異的結合
性を利用した免疫測定法によりヒトオルニチン脱炭酸酵
素を測定する、ヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法を
提供した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗ヒトオルニチン脱炭
酸酵素抗体及びそれを用いたヒトオルニチン脱炭酸酵素
の測定方法に関する。本発明の抗体は癌の診断に用いる
ことができる。
酸酵素抗体及びそれを用いたヒトオルニチン脱炭酸酵素
の測定方法に関する。本発明の抗体は癌の診断に用いる
ことができる。
【0002】
【従来の技術】オルニチン脱炭酸酵素(以下、ODCと
言うことがある)は、ポリアミン生合成系の初発酵素で
あり(Pegg,A.E.,Biochem.J.,2
34巻、249頁、1986年)、薬物等の刺激により
速やかに活性の変化を示し、これが細胞の増殖や発ガン
に関係していることが知られている(Feinstei
n,S.Cら、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,82巻、5761頁、1985年;Kat
z,Aら、Mol.Cell.Biol.,7巻、26
41頁、1987年;Lau,L.ら、Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA,84巻、1182
頁、1987年等々)。また、ODCは、細胞増殖に際
して上昇するため、腫瘍の生物学的悪性度を表現する指
標となることが示されている(村上信三ら、日消誌、8
6巻、1260頁、1989年;中西一夫ら、医学の歩
み、153巻、709頁、1990年;山本修美、日外
会誌、90巻、1049頁、1989年;Narisa
wa,T.ら、Cancer,63巻、1572頁、1
989年等々)。
言うことがある)は、ポリアミン生合成系の初発酵素で
あり(Pegg,A.E.,Biochem.J.,2
34巻、249頁、1986年)、薬物等の刺激により
速やかに活性の変化を示し、これが細胞の増殖や発ガン
に関係していることが知られている(Feinstei
n,S.Cら、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,82巻、5761頁、1985年;Kat
z,Aら、Mol.Cell.Biol.,7巻、26
41頁、1987年;Lau,L.ら、Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA,84巻、1182
頁、1987年等々)。また、ODCは、細胞増殖に際
して上昇するため、腫瘍の生物学的悪性度を表現する指
標となることが示されている(村上信三ら、日消誌、8
6巻、1260頁、1989年;中西一夫ら、医学の歩
み、153巻、709頁、1990年;山本修美、日外
会誌、90巻、1049頁、1989年;Narisa
wa,T.ら、Cancer,63巻、1572頁、1
989年等々)。
【0003】ODC活性測定は、一般に14C標識オルニ
チンから脱炭酸された14CO2 をプロトゾル等の二酸化
炭素吸着剤に吸収させ、吸収された14CO2 を測定する
もの(Russell,D.ら、Proc.Natl.
Acad.Sci.USA,60巻、1420頁、19
68年)であり、気体状の放射性物質を扱うため、操作
が煩雑であり誤差が大きい。一方、ODC量をラジオイ
ムノアッセイで測定する方法として、 3H−DFMO−
標識ODCを用いる方法(Seely,J.E.ら、
J.Biol.Chem.,258巻、2496頁、1
983年)や 125I−標識ODCを用いる競合法(Is
omma,V.V.ら、J.Biol.Chem.,2
58巻、6735頁、1983年)があるが、前者は感
度に問題があり、後者では 125I−標識ODCを調製す
る必要がある。
チンから脱炭酸された14CO2 をプロトゾル等の二酸化
炭素吸着剤に吸収させ、吸収された14CO2 を測定する
もの(Russell,D.ら、Proc.Natl.
Acad.Sci.USA,60巻、1420頁、19
68年)であり、気体状の放射性物質を扱うため、操作
が煩雑であり誤差が大きい。一方、ODC量をラジオイ
ムノアッセイで測定する方法として、 3H−DFMO−
標識ODCを用いる方法(Seely,J.E.ら、
J.Biol.Chem.,258巻、2496頁、1
983年)や 125I−標識ODCを用いる競合法(Is
omma,V.V.ら、J.Biol.Chem.,2
58巻、6735頁、1983年)があるが、前者は感
度に問題があり、後者では 125I−標識ODCを調製す
る必要がある。
【0004】近年、これらの問題を解決すべく、ODC
に対する酵素免疫測定法(Nishiyama,Mら、
J.Immunoassay,10巻、19頁、198
9年)やモノクローナル抗体を利用した測定法(CA1
215010、特開平2−176564号)が考案され
ている。しかしながら、ヒトODCを動物の免疫に必要
な量確保することは困難であるため、上記従来の測定系
開発に使用されたODCは、マウスやラット等、ヒト以
外の動物から調製したものである。このため、ヒトOD
Cとの抗原性の違いが予想され、高い測定精度の要求さ
れるヒトの臨床診断への適用には問題がある。
に対する酵素免疫測定法(Nishiyama,Mら、
J.Immunoassay,10巻、19頁、198
9年)やモノクローナル抗体を利用した測定法(CA1
215010、特開平2−176564号)が考案され
ている。しかしながら、ヒトODCを動物の免疫に必要
な量確保することは困難であるため、上記従来の測定系
開発に使用されたODCは、マウスやラット等、ヒト以
外の動物から調製したものである。このため、ヒトOD
Cとの抗原性の違いが予想され、高い測定精度の要求さ
れるヒトの臨床診断への適用には問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ヒトODCを対応抗原とする抗体を提供すること及
び該抗原を用いたヒトODCの測定方法を提供すること
である。
は、ヒトODCを対応抗原とする抗体を提供すること及
び該抗原を用いたヒトODCの測定方法を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、鋭意研
究の結果、ヒトODCを遺伝子工学的手法により大量に
調製することに成功し、このように調製されたヒトOD
Cを免疫原として用いることにより抗ヒトODCポリク
ローナル抗体及び抗ヒトODCモノクローナル抗体を得
ることに成功し、本発明を完成した。
究の結果、ヒトODCを遺伝子工学的手法により大量に
調製することに成功し、このように調製されたヒトOD
Cを免疫原として用いることにより抗ヒトODCポリク
ローナル抗体及び抗ヒトODCモノクローナル抗体を得
ることに成功し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、ヒトオルニチン脱炭
酸酵素に特異的結合性を有するポリクローナル抗体を提
供する。また、本発明は、ヒトオルニチン脱炭酸酵素に
特異的結合性を有するモノクローナル抗体を提供する。
さらに、本発明は、該モノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマを提供する。さらに、本発明は、上記本発
明の抗体と、ヒトオルニチン脱炭酸酵素との特異的結合
性を利用した免疫測定法によりヒトオルニチン脱炭酸酵
素を測定する、ヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法を
提供する。
酸酵素に特異的結合性を有するポリクローナル抗体を提
供する。また、本発明は、ヒトオルニチン脱炭酸酵素に
特異的結合性を有するモノクローナル抗体を提供する。
さらに、本発明は、該モノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマを提供する。さらに、本発明は、上記本発
明の抗体と、ヒトオルニチン脱炭酸酵素との特異的結合
性を利用した免疫測定法によりヒトオルニチン脱炭酸酵
素を測定する、ヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法を
提供する。
【0008】以下、本発明のポリクローナル抗体及びモ
ノクローナル抗体の調製方法を順を追って説明する。
ノクローナル抗体の調製方法を順を追って説明する。
【0009】(1) 免疫抗原の調製 ヒトcDNA ヒトODCを遺伝子工学的に製造するために、先ず、ヒ
トcDNAを得る。これは、常法に基づき、ヒト組織
(例えば腎臓、肝臓、心臓、胎盤、膵臓及び大腸等)又
はヒト培養細胞からmRNAを抽出後、逆転写酵素にて
合成することができる。あるいは、ヒトcDNAライブ
ラリーが市販されている(例えば、CLONTECH社
製、腎臓、肝臓、心臓、胎盤、膵臓、大腸等又は種々の
ヒト培養細胞のλgt10ライブラリー)ので、このよ
うな市販のヒトcDNAライブラリーを用いることもで
きる。
トcDNAを得る。これは、常法に基づき、ヒト組織
(例えば腎臓、肝臓、心臓、胎盤、膵臓及び大腸等)又
はヒト培養細胞からmRNAを抽出後、逆転写酵素にて
合成することができる。あるいは、ヒトcDNAライブ
ラリーが市販されている(例えば、CLONTECH社
製、腎臓、肝臓、心臓、胎盤、膵臓、大腸等又は種々の
ヒト培養細胞のλgt10ライブラリー)ので、このよ
うな市販のヒトcDNAライブラリーを用いることもで
きる。
【0010】遺伝子増幅反応(PCR法) i)プライマー ヒトODCのcDNAの塩基配列はHickokらによ
り決定されている(Hickok,N.J.ら、DN
A、6巻、179頁、1987年)ので、cDNA上の
任意の2カ所を選び、プライマーをその塩基配列に基づ
いて通常のDNA合成装置(アプライドバイオシステム
ズ社製391−02機等)により合成する。もっとも、
増幅されたDNAがコードするポリペプチドが抗原性を
有する程度の長さを持っていることが必要である。ま
た、プライマーの長さは20〜30オリゴヌクレオチド
程度が好ましく、また、プライマーの5’末端はcDN
A発現用ベクターに連結し易いように、制限酵素部位を
付加しておいてもよい。なお、Hickokらによって
決定されたヒトODCのcDNAの塩基配列は下記配列
表に示されている。
り決定されている(Hickok,N.J.ら、DN
A、6巻、179頁、1987年)ので、cDNA上の
任意の2カ所を選び、プライマーをその塩基配列に基づ
いて通常のDNA合成装置(アプライドバイオシステム
ズ社製391−02機等)により合成する。もっとも、
増幅されたDNAがコードするポリペプチドが抗原性を
有する程度の長さを持っていることが必要である。ま
た、プライマーの長さは20〜30オリゴヌクレオチド
程度が好ましく、また、プライマーの5’末端はcDN
A発現用ベクターに連結し易いように、制限酵素部位を
付加しておいてもよい。なお、Hickokらによって
決定されたヒトODCのcDNAの塩基配列は下記配列
表に示されている。
【0011】ii)PCR条件 PCRの試薬キットはパーキンエルマー−シータス社か
ら市販されており、その指示書に従って、PCRを行な
うことができる。あるいは、次の条件によってもPCR
を行なうことができる。 反応組成 100μl DNA 0.1〜1μg プライマー 各25〜100pmol dNTP 各200μM Tris-HCl(pH8.3) 10mM KCl 50mM MgCl2 1.5mM ゼラチン 0.01% Taq ポリメラーゼ 2.5〜5単位 95℃、30秒〜1分(第1工程) ↓ 37℃〜55℃、30秒〜2分(第2工程) ↓ 70℃〜74℃、1分〜3分(第3工程) ↓ 第1工程に戻り、第1〜3工程のサイクルを25〜40
回繰り返す。
ら市販されており、その指示書に従って、PCRを行な
うことができる。あるいは、次の条件によってもPCR
を行なうことができる。 反応組成 100μl DNA 0.1〜1μg プライマー 各25〜100pmol dNTP 各200μM Tris-HCl(pH8.3) 10mM KCl 50mM MgCl2 1.5mM ゼラチン 0.01% Taq ポリメラーゼ 2.5〜5単位 95℃、30秒〜1分(第1工程) ↓ 37℃〜55℃、30秒〜2分(第2工程) ↓ 70℃〜74℃、1分〜3分(第3工程) ↓ 第1工程に戻り、第1〜3工程のサイクルを25〜40
回繰り返す。
【0012】iii)増幅したcDNAの調製 PCRで増幅したDNAは、0.6〜2%アガロースゲ
ルで電気泳動し、エチジウムブロマイドで検出したDN
Aのバンドを切り出し、通常の方法(Maniati
s,T.ら、”Molecular Clonin
g”,Cold Spring Harbor La
b.NY等)で調製することができる。
ルで電気泳動し、エチジウムブロマイドで検出したDN
Aのバンドを切り出し、通常の方法(Maniati
s,T.ら、”Molecular Clonin
g”,Cold Spring Harbor La
b.NY等)で調製することができる。
【0013】遺伝子発現ベクターへの連結、組換えプ
ラスミドの構築 i)発現ベクター 発現ベクターとしては、遺伝子発現のためのプロモータ
ー、SD配列、遺伝子挿入用制限酵素切断部位、ターミ
ネーター等の配列を含むプラスミドから成る、遺伝子工
学一般に用いられている発現ベクターを利用することが
できる。特に、プロテインA等のアフィニティ精製が可
能なタンパク質をコードする遺伝子と融合して発現され
る遺伝子融合型発現ベクターを用いると遺伝子産物の精
製が容易になるので好ましい。これらの発現ベクターは
市販されており、例えば、ファルマシア社から市販され
ているpKK233−3、pRIT2T及びpGEX−
3X等を挙げることができる。
ラスミドの構築 i)発現ベクター 発現ベクターとしては、遺伝子発現のためのプロモータ
ー、SD配列、遺伝子挿入用制限酵素切断部位、ターミ
ネーター等の配列を含むプラスミドから成る、遺伝子工
学一般に用いられている発現ベクターを利用することが
できる。特に、プロテインA等のアフィニティ精製が可
能なタンパク質をコードする遺伝子と融合して発現され
る遺伝子融合型発現ベクターを用いると遺伝子産物の精
製が容易になるので好ましい。これらの発現ベクターは
市販されており、例えば、ファルマシア社から市販され
ているpKK233−3、pRIT2T及びpGEX−
3X等を挙げることができる。
【0014】ii)cDNAの連結、組換えプラスミド
の構築 (1) で調製したDNAを、制限酵素で切断した発現ベ
クターに連結する。制限酵素は多く市販されており、連
結反応は市販の酵素又はキットを用いて行なうことがで
きる(例えば、宝酒造社製、ライゲーションキット
等)。連結した組換えプラスミドは、上記連結反応溶液
を用いてコンピテントな大腸菌を形質転換し、組換えプ
ラスミドを保持する大腸菌を選択することにより取得す
ることができる。これらは、通常の遺伝子操作であり、
Molecular Cloning(上掲)等に記載
されている。
の構築 (1) で調製したDNAを、制限酵素で切断した発現ベ
クターに連結する。制限酵素は多く市販されており、連
結反応は市販の酵素又はキットを用いて行なうことがで
きる(例えば、宝酒造社製、ライゲーションキット
等)。連結した組換えプラスミドは、上記連結反応溶液
を用いてコンピテントな大腸菌を形質転換し、組換えプ
ラスミドを保持する大腸菌を選択することにより取得す
ることができる。これらは、通常の遺伝子操作であり、
Molecular Cloning(上掲)等に記載
されている。
【0015】組換え菌の培養 組換えプラスミドを保持する大腸菌を、LB培地にて対
数増殖中期程度まで増殖させた後、使用する宿主と発現
ベクターに応じ、遺伝子発現のための誘導処理(例え
ば、発現がtacプロモーターの制御下で行われる場合
には、1mM IPTG添加、λPR プロモーターの場
合は、培養温度の42℃へのシフト等)を行ない、さら
に2〜4時間程度の培養を行なう。
数増殖中期程度まで増殖させた後、使用する宿主と発現
ベクターに応じ、遺伝子発現のための誘導処理(例え
ば、発現がtacプロモーターの制御下で行われる場合
には、1mM IPTG添加、λPR プロモーターの場
合は、培養温度の42℃へのシフト等)を行ない、さら
に2〜4時間程度の培養を行なう。
【0016】ヒトODCの分離、精製 組換え菌を遠心分離により集菌し、超音波処理等で菌体
を破砕した後、遺伝子産物が封入体を形成する場合は、
遠心分離の後尿素による可溶化を行ない、イオン交換体
(DEAE等)による吸脱着法、ゲルろ過法、電気泳動
法、特異的吸着担体による吸脱着法等によりヒトODC
の分離、精製を行なうことができる。ヒトODCが融合
タンパク質として発現される場合には、融合タンパク質
からの切断はタンパク質分解酵素ファクターXa(ベー
リンガー・マンハイム社製)により該製品の処方に従い
行なうことができる。切断処理後、イオン交換体(DE
AE等)による吸脱着法、ゲルろ過法、電気泳動法、特
異的吸着担体による吸脱着法等によりヒトODCの分
離、精製を行なうことができる。なお、ヒトODCの分
離、精製の具体的条件の一例は下記実施例に記載されて
いる。
を破砕した後、遺伝子産物が封入体を形成する場合は、
遠心分離の後尿素による可溶化を行ない、イオン交換体
(DEAE等)による吸脱着法、ゲルろ過法、電気泳動
法、特異的吸着担体による吸脱着法等によりヒトODC
の分離、精製を行なうことができる。ヒトODCが融合
タンパク質として発現される場合には、融合タンパク質
からの切断はタンパク質分解酵素ファクターXa(ベー
リンガー・マンハイム社製)により該製品の処方に従い
行なうことができる。切断処理後、イオン交換体(DE
AE等)による吸脱着法、ゲルろ過法、電気泳動法、特
異的吸着担体による吸脱着法等によりヒトODCの分
離、精製を行なうことができる。なお、ヒトODCの分
離、精製の具体的条件の一例は下記実施例に記載されて
いる。
【0017】(2) 動物への免疫、ポリクローナル抗体取
得 上記のようにして得られた精製ヒトODCは、常法に基
づき動物に免疫することができる。すなわち、例えばサ
ル、ウサギ、イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツ
ジ、ヤギ、ニワトリ等の温血動物に対し、それ自体又は
担体若しくは希釈剤と共に皮下注射等により精製ヒトO
DCを投与することができる。投与に際して抗体産生能
を高めるため、完全フロイントアジュバントや不完全フ
ロイントアジュバントを投与してもよい。投与は通常、
2〜6週毎に1回ずつ、計3〜6回程度行なう。ポリク
ローナル抗体は、上記の方法で免疫された血液から採取
することができる。
得 上記のようにして得られた精製ヒトODCは、常法に基
づき動物に免疫することができる。すなわち、例えばサ
ル、ウサギ、イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツ
ジ、ヤギ、ニワトリ等の温血動物に対し、それ自体又は
担体若しくは希釈剤と共に皮下注射等により精製ヒトO
DCを投与することができる。投与に際して抗体産生能
を高めるため、完全フロイントアジュバントや不完全フ
ロイントアジュバントを投与してもよい。投与は通常、
2〜6週毎に1回ずつ、計3〜6回程度行なう。ポリク
ローナル抗体は、上記の方法で免疫された血液から採取
することができる。
【0018】(3) モノクローナル抗体取得 免疫 上記のポリクローナル抗体の調製法と同様に、温血動
物、例えばマウスを免疫する。
物、例えばマウスを免疫する。
【0019】細胞融合 抗体価の認められた固体を選択し、最終免疫の2〜5日
後に脾臓又はリンパ節を採取し、それらに含まれる抗体
産生細胞をミエローマ細胞(例えばNS−0、NS−
1、P3U1等)と融合させる。融合操作は既知の方
法、例えばケーラーとミルスタインの方法(Natur
e,256巻、495頁、1975年)に従って行なう
ことができる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)と
ミエローマ細胞との好ましい比率は1:1〜20:1程
度であり、PEG(好ましくは分子量1000〜600
0)が10〜80%程度の濃度で添加され、30〜37
℃で1〜10分間インキュベートすることにより効率良
く細胞融合を実施することができる。
後に脾臓又はリンパ節を採取し、それらに含まれる抗体
産生細胞をミエローマ細胞(例えばNS−0、NS−
1、P3U1等)と融合させる。融合操作は既知の方
法、例えばケーラーとミルスタインの方法(Natur
e,256巻、495頁、1975年)に従って行なう
ことができる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)と
ミエローマ細胞との好ましい比率は1:1〜20:1程
度であり、PEG(好ましくは分子量1000〜600
0)が10〜80%程度の濃度で添加され、30〜37
℃で1〜10分間インキュベートすることにより効率良
く細胞融合を実施することができる。
【0020】スクリーニング ハイブリドーマを常法により、HAT培地等により選択
した後、ヒトODCを吸着させた固相(例えばマイクロ
プレート)にハイブリドーマ培養上清を添加し、酵素
(例えばアルカリフォスファターゼ、グルコースオキシ
ダーゼ、β−D−カラクトシダーゼ又は西洋ワサビペル
オキシダーゼ等)で標識した抗免疫グロブリン抗体(細
胞融合に用いられる細胞がマウスであれば抗マウス免疫
グロブリン抗体が用いられる)を加え、固相に結合した
抗ヒトODCモノクローナル抗体を検出する酵素抗体法
等によりヒトODC産生ハイブリドーマのスクリーニン
グを行なうことができる。
した後、ヒトODCを吸着させた固相(例えばマイクロ
プレート)にハイブリドーマ培養上清を添加し、酵素
(例えばアルカリフォスファターゼ、グルコースオキシ
ダーゼ、β−D−カラクトシダーゼ又は西洋ワサビペル
オキシダーゼ等)で標識した抗免疫グロブリン抗体(細
胞融合に用いられる細胞がマウスであれば抗マウス免疫
グロブリン抗体が用いられる)を加え、固相に結合した
抗ヒトODCモノクローナル抗体を検出する酵素抗体法
等によりヒトODC産生ハイブリドーマのスクリーニン
グを行なうことができる。
【0021】クローニング ヒトODC産生ハイブリドーマのクローニングは、常法
である限界希釈法又は軟寒天法により行なうことができ
る。
である限界希釈法又は軟寒天法により行なうことができ
る。
【0022】モノクローナル抗体の生産 モノクローナル抗体は、血清培地又は無血清培地を用い
たハイブリドーマの大量培養により取得するか又はマウ
スの腹水にハイブリドーマを接種し、マウスの腹水から
取得することができる。
たハイブリドーマの大量培養により取得するか又はマウ
スの腹水にハイブリドーマを接種し、マウスの腹水から
取得することができる。
【0023】(4) 抗体の精製 抗体は、常法により、プロテインAやプロテインG−セ
ファロース(登録商標)アフィニティカラム又は高速液
体クロマトグラフィー等により精製することができる。
ファロース(登録商標)アフィニティカラム又は高速液
体クロマトグラフィー等により精製することができる。
【0024】本発明のポリクローナル抗体及びモノクロ
ーナル抗体は、ヒトODCとの特異的結合性を利用し
て、免疫測定法によりヒトODCを測定するために用い
ることができる。免疫測定法の態様は特に限定されるも
のではなく、従来から知られているいずれの免疫測定
法、例えば酵素抗体法やサンドイッチ酵素抗体法等、に
も用いることができる。好ましい態様としては、例え
ば、本発明の第1の抗体を例えばマイクロプレートのウ
ェルやマイクロビーズ等の固相担体上に不溶化し、これ
を被検液と接触させ、次いで、酵素等の適当な標識剤で
標識化した、第1の抗体とはエピトープが異なる第2の
本発明の抗体を反応させた後、固相に結合された標識剤
を測定することから成る、サンドイッチ法による免疫測
定法が挙げられる。また、本発明の抗体を用いて、ヒト
の組織を常法に基づき免疫化学的に染色することもで
き、それによって癌細胞を検出することができる。
ーナル抗体は、ヒトODCとの特異的結合性を利用し
て、免疫測定法によりヒトODCを測定するために用い
ることができる。免疫測定法の態様は特に限定されるも
のではなく、従来から知られているいずれの免疫測定
法、例えば酵素抗体法やサンドイッチ酵素抗体法等、に
も用いることができる。好ましい態様としては、例え
ば、本発明の第1の抗体を例えばマイクロプレートのウ
ェルやマイクロビーズ等の固相担体上に不溶化し、これ
を被検液と接触させ、次いで、酵素等の適当な標識剤で
標識化した、第1の抗体とはエピトープが異なる第2の
本発明の抗体を反応させた後、固相に結合された標識剤
を測定することから成る、サンドイッチ法による免疫測
定法が挙げられる。また、本発明の抗体を用いて、ヒト
の組織を常法に基づき免疫化学的に染色することもで
き、それによって癌細胞を検出することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明により、ヒトODCに対するポリ
クローナル抗体及びモノクローナル抗体並びにそれらを
用いたヒトODCの測定方法が提供された。本発明の抗
体は、従来の抗ODC抗体とは異なり、ヒトODCを抗
原としているので、癌の臨床診断等において高感度にヒ
トODCを測定することができる。
クローナル抗体及びモノクローナル抗体並びにそれらを
用いたヒトODCの測定方法が提供された。本発明の抗
体は、従来の抗ODC抗体とは異なり、ヒトODCを抗
原としているので、癌の臨床診断等において高感度にヒ
トODCを測定することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきより具体的に
説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。
説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。
【0027】(1)ODC−cDNA発現系の構築 i)ODC−cDNAの調製 ODC−cDNAの塩基配列(別表)に基づき、ODC
蛋白をコードする領域の5’側と3’側の配列23残基
に、それぞれ5’側に制限酵素BamHI、 EcoRI切断部位を
付加したオリゴヌクレオチド(30残基)を、DNA合
成機(アプライド・バイオシステムズ社製・モデル 391
-02 )を使用し、通常の方法により合成した。 5’側 5'-GGGATCCCCATGAACAACTTTGGTAATGAA-3' 3’側 5'-GGGAATTCTACACTTAAATACTAGCCGAAG-3' 上記オリゴヌクレオチドを、オリゴヌクレオチド精製カ
ートリッジ(アプライド・バイオシステムズ社製・OP
C(登録商標)で精製し、PCR用のプライマーに供し
た。
蛋白をコードする領域の5’側と3’側の配列23残基
に、それぞれ5’側に制限酵素BamHI、 EcoRI切断部位を
付加したオリゴヌクレオチド(30残基)を、DNA合
成機(アプライド・バイオシステムズ社製・モデル 391
-02 )を使用し、通常の方法により合成した。 5’側 5'-GGGATCCCCATGAACAACTTTGGTAATGAA-3' 3’側 5'-GGGAATTCTACACTTAAATACTAGCCGAAG-3' 上記オリゴヌクレオチドを、オリゴヌクレオチド精製カ
ートリッジ(アプライド・バイオシステムズ社製・OP
C(登録商標)で精製し、PCR用のプライマーに供し
た。
【0028】ヒト腎臓cDNAライブラリー(λgt1
0ライブラリー、クローンテック社)を、通常の方法
(Molecular Cloning, Maniatis,T., et al, Cold Spri
ng Harbor Lab. NY )で増幅後、DNAを調製した。こ
れを1μg、各プライマーを100pmol使用し、D
NA増幅試薬キット(パーキンエルマーシータス社・G
eneAmp(登録商標)及びDNAサーマルサイクラ
ー(パーキンエルマーシータス社)でPCRを行った。
変熱性95℃1分、アニーリング55℃2分、相補鎖合
成72℃3分の一連のステップを25サイクル繰り返し
た後、反応産物を0.6%アガロースゲル電気泳動した
ところ、1.4kb付近に単一のバンドが検出されたた
め、通常の方法にてゲルから切り出し調製した。これを
制限酵素 BamHI、 EcoRI で切断し、0.6%アガロース
ゲル電気泳動・ゲルからの切り出しにより、ODC−c
DNAを BamHI〜EcoRI 断片として取得した。
0ライブラリー、クローンテック社)を、通常の方法
(Molecular Cloning, Maniatis,T., et al, Cold Spri
ng Harbor Lab. NY )で増幅後、DNAを調製した。こ
れを1μg、各プライマーを100pmol使用し、D
NA増幅試薬キット(パーキンエルマーシータス社・G
eneAmp(登録商標)及びDNAサーマルサイクラ
ー(パーキンエルマーシータス社)でPCRを行った。
変熱性95℃1分、アニーリング55℃2分、相補鎖合
成72℃3分の一連のステップを25サイクル繰り返し
た後、反応産物を0.6%アガロースゲル電気泳動した
ところ、1.4kb付近に単一のバンドが検出されたた
め、通常の方法にてゲルから切り出し調製した。これを
制限酵素 BamHI、 EcoRI で切断し、0.6%アガロース
ゲル電気泳動・ゲルからの切り出しにより、ODC−c
DNAを BamHI〜EcoRI 断片として取得した。
【0029】2)ODC−cDNA発現プラスミドの作
製 プロテインA遺伝子融合ベクター(pRIT2T・ファ
ルマシア製)における融合蛋白からのプロテインA蛋白
部分の確実な切除のため、プロテインAのC末部分を、
プロテアーゼ・ファクターXで切除可能なグルタチオン
Sトランスフェラーゼ(GST)遺伝子融合ベクター
(pGEX−3X・ファルマシア製)のGSTのC末部
分に交換した改変プロテインA遺伝子融合遺伝子ベクタ
−を作製(図1)し、ODC−cDNA発現用ベクター
に使用した。
製 プロテインA遺伝子融合ベクター(pRIT2T・ファ
ルマシア製)における融合蛋白からのプロテインA蛋白
部分の確実な切除のため、プロテインAのC末部分を、
プロテアーゼ・ファクターXで切除可能なグルタチオン
Sトランスフェラーゼ(GST)遺伝子融合ベクター
(pGEX−3X・ファルマシア製)のGSTのC末部
分に交換した改変プロテインA遺伝子融合遺伝子ベクタ
−を作製(図1)し、ODC−cDNA発現用ベクター
に使用した。
【0030】この発現ベクターを制限酵素 BamHI、 EcoR
I で切断し、i)で調製したODC−cDNA断片と連
結後、コンピテントな大腸菌(遺伝子誘導のかからな
い) N99cI+ (ファルマシア社より市販)に形質転換
し、ODC−cDNAを含む組換えプラスミド(図2)
を保持する大腸菌を選択した。本菌よりプラスミドを抽
出し、遺伝子発現誘導のかかる大腸菌 N4830-1(ファル
マシア社より市販)を形質転換した。こうして得られた
組換え菌を、LB培地中30℃で対数増殖中期(OD
600 =0.3)まで培養の後、42℃にて2.5時間培
養し粗蛋白をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
したところ、プロテインAとODCの融合蛋白と考えら
れる約90Kdのバンドを検出した。
I で切断し、i)で調製したODC−cDNA断片と連
結後、コンピテントな大腸菌(遺伝子誘導のかからな
い) N99cI+ (ファルマシア社より市販)に形質転換
し、ODC−cDNAを含む組換えプラスミド(図2)
を保持する大腸菌を選択した。本菌よりプラスミドを抽
出し、遺伝子発現誘導のかかる大腸菌 N4830-1(ファル
マシア社より市販)を形質転換した。こうして得られた
組換え菌を、LB培地中30℃で対数増殖中期(OD
600 =0.3)まで培養の後、42℃にて2.5時間培
養し粗蛋白をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
したところ、プロテインAとODCの融合蛋白と考えら
れる約90Kdのバンドを検出した。
【0031】同様に、pGEX−3Xにもi)で調製し
たDNA断片を連結し大腸菌 JM109を形質転換すること
によりグルタチオンSトランスフェラ−ゼとODCの融
合体を産生する組換え菌を作製した(図3)。
たDNA断片を連結し大腸菌 JM109を形質転換すること
によりグルタチオンSトランスフェラ−ゼとODCの融
合体を産生する組換え菌を作製した(図3)。
【0032】(2)ODCの製造 i)大腸菌によるODC融合体の産生 プロテインA−ODC融合体発現用プラスミドを保持す
る大腸菌N4830−1株をLB培地中30℃で対数増
殖期中〜後期まで増殖させた。その後培地温度を42℃
に上昇し、さらに4時間培養しプロテインA−ODC融
合体を産生させた。
る大腸菌N4830−1株をLB培地中30℃で対数増
殖期中〜後期まで増殖させた。その後培地温度を42℃
に上昇し、さらに4時間培養しプロテインA−ODC融
合体を産生させた。
【0033】GST−ODC融合体発現用プラスミドを
保持する大腸菌Y1091株(クローンテック社より市
販)を用いるときはLB培地中37℃で対数増殖期中〜
後期まで増殖させた後、IPTGを終濃度1mM加えさ
らに4時間培養しGST−ODC融合体を産生させた。
保持する大腸菌Y1091株(クローンテック社より市
販)を用いるときはLB培地中37℃で対数増殖期中〜
後期まで増殖させた後、IPTGを終濃度1mM加えさ
らに4時間培養しGST−ODC融合体を産生させた。
【0034】ii)融合蛋白の抽出 i)の培養液を遠心分離し大腸菌菌体を集め、菌体を緩
衝液A(20mM Tris-HCl, pH8.0 + 5mM EDTA )に懸濁し
た後、超音波破砕器(ブランソン製SONIFIER2
50)にて菌体を破砕した。この懸濁液を1,000×
Gで遠心分離し、融合体を沈殿画分として得た。
衝液A(20mM Tris-HCl, pH8.0 + 5mM EDTA )に懸濁し
た後、超音波破砕器(ブランソン製SONIFIER2
50)にて菌体を破砕した。この懸濁液を1,000×
Gで遠心分離し、融合体を沈殿画分として得た。
【0035】iii)融合蛋白の可溶化 ii)で得られた沈殿画分を緩衝液Aに懸濁した後、最終
濃度8Mになるように尿素の飽和溶液を加え、さらに1
% (V/V)になるように2−メルカプトエタノールを加え
た後、60℃にて1〜4時間放置して沈殿を可溶化し
た。
濃度8Mになるように尿素の飽和溶液を加え、さらに1
% (V/V)になるように2−メルカプトエタノールを加え
た後、60℃にて1〜4時間放置して沈殿を可溶化し
た。
【0036】iv)融合蛋白の分離 iii)で得られた可溶化溶液を緩衝液B(20mM Tris-HCl,
pH8.0 + 6M 尿素)で平衡化した陰イオン交換樹脂(東
ソー製・トヨパール650S)に通し、吸着した成分を
0〜0.3M塩化ナトリウムのグラジエントで溶出し
た。溶出液のうち融合体を含む画分を集め、限外ろ過
(アミコン製・セントリプレップ−30)で濃縮した。
濃縮液に変性液(最終濃度 1% SDS, 6M 尿素, 1% 2- メ
ルカプトエタノール)を加え100℃で2分間煮沸し、
この溶液を緩衝液C(20mM Tris-HCl,pH8.0 + 0.1% SDS
)で平衡化したゲルろ過カラム(ファルマシア製・S
uperdex200)にてゲルろ過した。溶出液のう
ち融合体を含む画分を集め、限外ろ過により溶媒を緩衝
液Aに交換した。本溶液中に残留するSDSはファクタ
ーXaの反応を阻害するので、これを界面活性剤除去剤
(ピアース製 Extracti−GelD)で除去し
た。
pH8.0 + 6M 尿素)で平衡化した陰イオン交換樹脂(東
ソー製・トヨパール650S)に通し、吸着した成分を
0〜0.3M塩化ナトリウムのグラジエントで溶出し
た。溶出液のうち融合体を含む画分を集め、限外ろ過
(アミコン製・セントリプレップ−30)で濃縮した。
濃縮液に変性液(最終濃度 1% SDS, 6M 尿素, 1% 2- メ
ルカプトエタノール)を加え100℃で2分間煮沸し、
この溶液を緩衝液C(20mM Tris-HCl,pH8.0 + 0.1% SDS
)で平衡化したゲルろ過カラム(ファルマシア製・S
uperdex200)にてゲルろ過した。溶出液のう
ち融合体を含む画分を集め、限外ろ過により溶媒を緩衝
液Aに交換した。本溶液中に残留するSDSはファクタ
ーXaの反応を阻害するので、これを界面活性剤除去剤
(ピアース製 Extracti−GelD)で除去し
た。
【0037】v)融合蛋白からODCの切断 iv)で得られた融合蛋白を最終濃度1mg/ml、融合
蛋白:ファクターXa=100:1(重量比)になるよ
うに反応液(50mM Tris-HCl, pH8.0 + 100mM NaCl + 5m
M CaCl2 )で希釈した。ファクターXaはベーリンガー
マンハイム製を用いた。反応は4℃、一晩または25
℃、2〜6時間行った。
蛋白:ファクターXa=100:1(重量比)になるよ
うに反応液(50mM Tris-HCl, pH8.0 + 100mM NaCl + 5m
M CaCl2 )で希釈した。ファクターXaはベーリンガー
マンハイム製を用いた。反応は4℃、一晩または25
℃、2〜6時間行った。
【0038】vi)ODCの分離 v)で得られた反応済溶液に最終濃度8Mになるように
尿素の飽和溶液を加え、さらに1% (V/V)になるように
2−メルカプトエタノールを加えた後、60℃にて1〜
4時間放置して抗原蛋白を変性させた。本溶液を緩衝液
D(緩衝液B +0.1% 2-メルカプトエタノール)で平衡
化した陰イオン交換樹脂(ファルマシア製・Mono
Q)に通し、吸着した成分を0〜0.3M塩化ナトリウ
ムのグラジエントで溶出させた。溶出液のうちODCを
含む画分を集め限外ろ過により濃縮した後、緩衝液E
(50mM Na-Pi, pH6.2 + 6M尿素 + 0.5M NaCl + 2% DMS
O) で平衡化したゲルろ過カラム(東ソー製・G300
0SW)にてゲルろ過し、溶出液のうちODCを含む画
分を集め限外ろ過により溶媒を緩衝液Aに交換し、精製
ODCとした。
尿素の飽和溶液を加え、さらに1% (V/V)になるように
2−メルカプトエタノールを加えた後、60℃にて1〜
4時間放置して抗原蛋白を変性させた。本溶液を緩衝液
D(緩衝液B +0.1% 2-メルカプトエタノール)で平衡
化した陰イオン交換樹脂(ファルマシア製・Mono
Q)に通し、吸着した成分を0〜0.3M塩化ナトリウ
ムのグラジエントで溶出させた。溶出液のうちODCを
含む画分を集め限外ろ過により濃縮した後、緩衝液E
(50mM Na-Pi, pH6.2 + 6M尿素 + 0.5M NaCl + 2% DMS
O) で平衡化したゲルろ過カラム(東ソー製・G300
0SW)にてゲルろ過し、溶出液のうちODCを含む画
分を集め限外ろ過により溶媒を緩衝液Aに交換し、精製
ODCとした。
【0039】免疫にはプロテインA−ODC融合体由来
ODCを用い、スクリーニング等抗体の評価検討におい
てはGST−ODC融合体由来ODCを用いることでO
DC以外の夾雑蛋白質による干渉を防いだ。
ODCを用い、スクリーニング等抗体の評価検討におい
てはGST−ODC融合体由来ODCを用いることでO
DC以外の夾雑蛋白質による干渉を防いだ。
【0040】vii)精製ODCの確認 精製したODCの確認のため自動気相プロテインシーク
エンサー(アプライドバイオシステムズ社製;470
A)によりアミノ末端側のアミノ酸配列を部分的に決定
した。試料は500pmoleを用い、通常の方法で行
った。結果を下記表1に示す。
エンサー(アプライドバイオシステムズ社製;470
A)によりアミノ末端側のアミノ酸配列を部分的に決定
した。試料は500pmoleを用い、通常の方法で行
った。結果を下記表1に示す。
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 実験値 Gly Ile Pro Met Asn Asn Phe Gly Asn Glu Glu Phe Asp Xaa His Phe 文献値 Met Asn Asn Phe Gly Asn Glu Glu Phe Asp Cys His Phe 1 5 10 Leu Asp Glu Gly Leu Asp Glu Gly 15 ──────────────────────────────────── Xaa:不明
【0041】(3)免疫 上記(2)で得たODC 100μgを含む5mMリン
酸バッファ−(pH7.0)1mlに1mlの完全フロ
イントアジュバントを加えよく混和し、ウサギの皮下約
20ヶ所に接種した。2週間後に、不完全フロイントア
ジュバンドを用い、同様の操作でウサギの皮下に接種し
た。さらに2週間後、抗原量を200μgに増やし、不
完全フロイントアジュバンドを用い、同様の操作でウサ
ギの皮下に接種することを4回繰り返した。最終免疫の
7日後、全採血を行い常法に従い抗血清を得た。
酸バッファ−(pH7.0)1mlに1mlの完全フロ
イントアジュバントを加えよく混和し、ウサギの皮下約
20ヶ所に接種した。2週間後に、不完全フロイントア
ジュバンドを用い、同様の操作でウサギの皮下に接種し
た。さらに2週間後、抗原量を200μgに増やし、不
完全フロイントアジュバンドを用い、同様の操作でウサ
ギの皮下に接種することを4回繰り返した。最終免疫の
7日後、全採血を行い常法に従い抗血清を得た。
【0042】同様に8週令のBALB/C雌マウスにO
DC 50μg/匹をアジュバントとともに腹腟内投与
した。2週間後追加免疫し、細胞融合に供する3〜4日
前にマウスの尾静脈より抗原のみを投与した。
DC 50μg/匹をアジュバントとともに腹腟内投与
した。2週間後追加免疫し、細胞融合に供する3〜4日
前にマウスの尾静脈より抗原のみを投与した。
【0043】(4)細胞融合 最終免疫より3〜4日後、上記(3)で免疫したマウス
から脾臓を摘出、ホモジナイザーにより脾臓を破砕し脾
臓細胞をPBSに浮遊調製した。次いで脾臓細胞とミエ
ローマ細胞(SP2/O−Ag14)(大日本製薬より
入手)を5:1の割合に混合し、50%ポリエチレング
リコール(PEG4000)存在下で3分間放置した。
1,200回転8分間遠心して上清を除いた後、RPM
I−1640培地25mlを徐々に加えさらに1,20
0回転8分間遠心分離した。最終的に10%牛胎児血清
(FCS)および10%ハイブリドーマクローニングフ
ァクター(HCF)を含有するHAT RPMI−16
40培地に脾臓細胞が1.75×106 個/mlになる
ように調製し、96ウェルマイクロタイタープレート7
枚に1ウェル当たり0.2mlずつ分注した。分注後、
細胞を37℃で5%炭酸ガス培養器中で培養した。培養
開始から7日後に10%FCS、10%HCF含有のH
AT RPMI−1640培地を0.1ml交換した。
培養開始から7〜10日後に、ハイブリドーマの増殖に
よるコロニーの形成が認められ、数10個のウェルで免
疫原に対する十分な抗体の産生を以下に述べるELIS
A法により確認した。
から脾臓を摘出、ホモジナイザーにより脾臓を破砕し脾
臓細胞をPBSに浮遊調製した。次いで脾臓細胞とミエ
ローマ細胞(SP2/O−Ag14)(大日本製薬より
入手)を5:1の割合に混合し、50%ポリエチレング
リコール(PEG4000)存在下で3分間放置した。
1,200回転8分間遠心して上清を除いた後、RPM
I−1640培地25mlを徐々に加えさらに1,20
0回転8分間遠心分離した。最終的に10%牛胎児血清
(FCS)および10%ハイブリドーマクローニングフ
ァクター(HCF)を含有するHAT RPMI−16
40培地に脾臓細胞が1.75×106 個/mlになる
ように調製し、96ウェルマイクロタイタープレート7
枚に1ウェル当たり0.2mlずつ分注した。分注後、
細胞を37℃で5%炭酸ガス培養器中で培養した。培養
開始から7日後に10%FCS、10%HCF含有のH
AT RPMI−1640培地を0.1ml交換した。
培養開始から7〜10日後に、ハイブリドーマの増殖に
よるコロニーの形成が認められ、数10個のウェルで免
疫原に対する十分な抗体の産生を以下に述べるELIS
A法により確認した。
【0044】(5)スクリーニング ハイブリドーマのスクリーニングは、酵素抗体法(EL
ISA法: Immunochemistry, 8巻, 871頁,1971年)
による抗体価測定により行った。即ち、ODCを5μg
/ml含むPBS溶液50μl、または大腸癌細胞破砕
物(蛋白濃度0.8mg/ml、実施例(8)に従い調
製)50μlを96ウェルマイクロタイタープレートに
分注し、4℃で24時間もしくは30℃2時間放置し吸
着させ、プレートを0.05% Tween20含有の
PBS(PBS−Tween)で洗浄した後、ブロック
エース(大日本製薬製、4倍希釈液)300μlを分注
し、4℃24時間もしくは30℃2時間処理した。この
プレートに1ウェル当たり50μlのハイブリドーマの
培養上清を加え、30℃2時間反応させた。反応後PB
S−Tweenで洗浄した後、ペルオキシダーゼ標識抗
マウス抗体(カッペル社製、0.1%BSAを含むPB
Sで1,000倍に希釈)100μlを加え30℃1時
間反応させた。反応後PBS−Tweenで洗浄した
後、0.04%o−フェニレンジアミン、0.02%過
酸化水素を含む0.1Mクエン酸−リン酸緩衝液pH
5.0を100μl分注し、30℃3〜10分間反応さ
せた。3.6規定硫酸20〜50μlを加え反応を停止
させた後、492および630nmの吸収をプレートリ
ーダー(MTP−120,コロナ社製)で測定し、抗体
の活性を判定した。
ISA法: Immunochemistry, 8巻, 871頁,1971年)
による抗体価測定により行った。即ち、ODCを5μg
/ml含むPBS溶液50μl、または大腸癌細胞破砕
物(蛋白濃度0.8mg/ml、実施例(8)に従い調
製)50μlを96ウェルマイクロタイタープレートに
分注し、4℃で24時間もしくは30℃2時間放置し吸
着させ、プレートを0.05% Tween20含有の
PBS(PBS−Tween)で洗浄した後、ブロック
エース(大日本製薬製、4倍希釈液)300μlを分注
し、4℃24時間もしくは30℃2時間処理した。この
プレートに1ウェル当たり50μlのハイブリドーマの
培養上清を加え、30℃2時間反応させた。反応後PB
S−Tweenで洗浄した後、ペルオキシダーゼ標識抗
マウス抗体(カッペル社製、0.1%BSAを含むPB
Sで1,000倍に希釈)100μlを加え30℃1時
間反応させた。反応後PBS−Tweenで洗浄した
後、0.04%o−フェニレンジアミン、0.02%過
酸化水素を含む0.1Mクエン酸−リン酸緩衝液pH
5.0を100μl分注し、30℃3〜10分間反応さ
せた。3.6規定硫酸20〜50μlを加え反応を停止
させた後、492および630nmの吸収をプレートリ
ーダー(MTP−120,コロナ社製)で測定し、抗体
の活性を判定した。
【0045】抗体活性が陽性を示したウェルのうち27
種のハイブリドーマを選択し、24ウェルタイタープレ
ートで培養後抗体の活性を判定、最終的に17種のハイ
ブリドーマを選択した。うち4種のハイブリドーマ3B
−8、3B−10、4B−6、5C−10はそれぞれ微
工研菌寄第12435号、12436号、12437
号、12438号として寄託してある。
種のハイブリドーマを選択し、24ウェルタイタープレ
ートで培養後抗体の活性を判定、最終的に17種のハイ
ブリドーマを選択した。うち4種のハイブリドーマ3B
−8、3B−10、4B−6、5C−10はそれぞれ微
工研菌寄第12435号、12436号、12437
号、12438号として寄託してある。
【0046】(6)クローニング、クラス・サブクラス
決定 上記17種の各ハイブリドーマを限界希釈法によるクロ
ーニングに付した。即ちハイブリドーマが5個/mlお
よび10個/mlになるように10%FCS、10%H
CF含有のHT−RPMI1640に浮遊させ、1ウェ
ル当たり0.2mlずつ96ウェルマイクロタイタープ
レートに分注した。37℃で約7〜10日間培養後、1
ウェルで1つのコロニーのみ形成し、さらに抗体陽性を
示すウェルの細胞を目的のモノクローナル抗体産生ハイ
ブリドーマとした。その結果、14クローンのハイブリ
ドーマが得られ、モノクローナル抗体サブタイピングキ
ット(バイオラッド社製)により免疫グロブリンクラス
・サブクラスを同定したところ、IgG2aの他、Ig
G2b(3B−10、4B−6)、及びIgM(5C−
10)であった。これらのハイブリドーマは、クローニ
ングの操作をもう一度繰り返しモノクローナル抗体の生
産に供した。
決定 上記17種の各ハイブリドーマを限界希釈法によるクロ
ーニングに付した。即ちハイブリドーマが5個/mlお
よび10個/mlになるように10%FCS、10%H
CF含有のHT−RPMI1640に浮遊させ、1ウェ
ル当たり0.2mlずつ96ウェルマイクロタイタープ
レートに分注した。37℃で約7〜10日間培養後、1
ウェルで1つのコロニーのみ形成し、さらに抗体陽性を
示すウェルの細胞を目的のモノクローナル抗体産生ハイ
ブリドーマとした。その結果、14クローンのハイブリ
ドーマが得られ、モノクローナル抗体サブタイピングキ
ット(バイオラッド社製)により免疫グロブリンクラス
・サブクラスを同定したところ、IgG2aの他、Ig
G2b(3B−10、4B−6)、及びIgM(5C−
10)であった。これらのハイブリドーマは、クローニ
ングの操作をもう一度繰り返しモノクローナル抗体の生
産に供した。
【0047】(7)抗体の精製、標識化 i)抗体の分離・精製 (3)で取得した抗血清に等量の結合緩衝液(20mM Na-
Pi, pH7.0)を加え、結合緩衝液で平衡化したプロテイン
G−セファロース4カラム(ファルマシア製)に通し、
IgGを吸着させた。結合緩衝液でカラムを洗浄した
後、溶出緩衝液(100mM グリシン−HCl, pH2.7)でIg
Gを溶出させた。溶出液を限外ろ過(アミコン製・セン
トリプレップ−30)で濃縮した後、結合緩衝液に対し
透析し、精製ポリクローナル抗体とした。同様な手法に
よりハイブリドーマの培養上清からモノクローナル抗体
を精製した。
Pi, pH7.0)を加え、結合緩衝液で平衡化したプロテイン
G−セファロース4カラム(ファルマシア製)に通し、
IgGを吸着させた。結合緩衝液でカラムを洗浄した
後、溶出緩衝液(100mM グリシン−HCl, pH2.7)でIg
Gを溶出させた。溶出液を限外ろ過(アミコン製・セン
トリプレップ−30)で濃縮した後、結合緩衝液に対し
透析し、精製ポリクローナル抗体とした。同様な手法に
よりハイブリドーマの培養上清からモノクローナル抗体
を精製した。
【0048】ii) ポリクローナル抗体の標識化 i)で得られたポリクローナル抗体を蛋白質ビオチン標
識溶キット(アマシャム製)を用い、該キットの処方に
従いビオチン化した。
識溶キット(アマシャム製)を用い、該キットの処方に
従いビオチン化した。
【0049】(8)ポリクローナル抗体・モノクローナ
ル抗体のウェスタンブロッティングによる反応性検討 i)培養ヒト癌細胞との反応 培養細胞におけるODC活性は、培地の交換により約1
0倍に活性化される(D'Agostinoら、Gastroenterolog
y, 97巻, 888頁,1989年)ため、ヒト由来細胞(CO
LO 205、結腸線癌由来、原ATCC株番号CCL
−222)を、10%FCS含有のRPMI1640中
2.7×105 個/mlで培養開始後3日目に培地を交
換しさらに6時間培養を続けることにより高いODC活
性を有すると予想される細胞を調製した。同時に培地の
交換をしない細胞もコントロールとして用意した。両細
胞が生育したフラスコ内の培地を除き、PBSで洗浄後
0.25%トリプシン含有PBSで処理し遠心分離によ
り集め、再度PBSで洗浄、遠心分離後、Laemml
i法によりSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を
行い(ファルマシア社製−ファストシステム使用、1レ
−ン当たり泳動した蛋白量は15μg)、PVDF膜
(クリアブロッド・P膜、アト−株式会社製)に転写し
た(ファストシステム使用)。転写した膜は、イミュン
ブロットアッセイキット(バイオ・ラッド社製)に従い
各抗体に結合するバンドを検出した。その結果、一次抗
体にポリクローナル抗体(精製IgG)を使用した場
合、培地を交換した細胞において組換えODCと同位置
に濃い特異的なバンドを検出したが培地を交換しない細
胞では薄いバンドであった(図4)。同様に一次抗体に
モノクローナル抗体を使用した場合も培地を交換した細
胞においてポリクローナル抗体使用時よりは弱いものの
特異的なバンドを検出した。
ル抗体のウェスタンブロッティングによる反応性検討 i)培養ヒト癌細胞との反応 培養細胞におけるODC活性は、培地の交換により約1
0倍に活性化される(D'Agostinoら、Gastroenterolog
y, 97巻, 888頁,1989年)ため、ヒト由来細胞(CO
LO 205、結腸線癌由来、原ATCC株番号CCL
−222)を、10%FCS含有のRPMI1640中
2.7×105 個/mlで培養開始後3日目に培地を交
換しさらに6時間培養を続けることにより高いODC活
性を有すると予想される細胞を調製した。同時に培地の
交換をしない細胞もコントロールとして用意した。両細
胞が生育したフラスコ内の培地を除き、PBSで洗浄後
0.25%トリプシン含有PBSで処理し遠心分離によ
り集め、再度PBSで洗浄、遠心分離後、Laemml
i法によりSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を
行い(ファルマシア社製−ファストシステム使用、1レ
−ン当たり泳動した蛋白量は15μg)、PVDF膜
(クリアブロッド・P膜、アト−株式会社製)に転写し
た(ファストシステム使用)。転写した膜は、イミュン
ブロットアッセイキット(バイオ・ラッド社製)に従い
各抗体に結合するバンドを検出した。その結果、一次抗
体にポリクローナル抗体(精製IgG)を使用した場
合、培地を交換した細胞において組換えODCと同位置
に濃い特異的なバンドを検出したが培地を交換しない細
胞では薄いバンドであった(図4)。同様に一次抗体に
モノクローナル抗体を使用した場合も培地を交換した細
胞においてポリクローナル抗体使用時よりは弱いものの
特異的なバンドを検出した。
【0050】ii)テストステロン誘導マウス腎臓抽出物
との反応 マウス腎臓からのODC分離精製においてテストステロ
ンの処理によりODC含量を増加させている(Nishiyam
a ら、J. Immunoassaay, 10 巻, 19 頁,1989年 およ
び Biol. Chem. Hoppe-Seyler, 371巻, 363頁,1990
年)ため、同様にテストステロンで処理した後1週間目
の雄マウス(DDY)から腎臓を抽出、テフロンホモゲ
ナイザ−で破砕し遠心分離(100,000g,1時
間)した上清を調製し、上記i)と同様にウェスタンブ
ロッティングを行った。また、テストステロン無処理の
マウスからもコントロールとして調製した。その結果、
一次抗体にポリクローナル抗体(精製IgG)を使用し
た場合、テストステロン処理マウス腎臓抽出物において
組換えODCと同位置に無処理マウスよりも濃いバンド
を検出した(図5)。一次抗体にモノクローナル抗体を
使用した場合もODCのバンドを検出した。
との反応 マウス腎臓からのODC分離精製においてテストステロ
ンの処理によりODC含量を増加させている(Nishiyam
a ら、J. Immunoassaay, 10 巻, 19 頁,1989年 およ
び Biol. Chem. Hoppe-Seyler, 371巻, 363頁,1990
年)ため、同様にテストステロンで処理した後1週間目
の雄マウス(DDY)から腎臓を抽出、テフロンホモゲ
ナイザ−で破砕し遠心分離(100,000g,1時
間)した上清を調製し、上記i)と同様にウェスタンブ
ロッティングを行った。また、テストステロン無処理の
マウスからもコントロールとして調製した。その結果、
一次抗体にポリクローナル抗体(精製IgG)を使用し
た場合、テストステロン処理マウス腎臓抽出物において
組換えODCと同位置に無処理マウスよりも濃いバンド
を検出した(図5)。一次抗体にモノクローナル抗体を
使用した場合もODCのバンドを検出した。
【0051】(9)モノクローナル抗体による消化器系
組織の免疫染色 手術により摘出した大腸癌、胃癌とその周辺部位の組織
標本(フォルマリン標本及び凍結標本)から切片(パラ
フィン包埋切片、凍結切片)を作製し、1次抗体として
精製モノクローナル抗体(3B−10、4B−6)を用
い、通常の方法(月刊 MEDICAL TECHNOLOGY 別冊、染色
法のすべて、医歯薬出版株式会社、及びベクター社製の
ベクタステインABCエリートキット)に従い免疫染色
した。陰性対照は、1次抗体と同濃度のマウスIgG
(カッペル社製)を用いた。その結果、1次抗体濃度3
0〜40ng/ml、30℃30分の反応条件におい
て、正常部腺細胞は染色されなかったが癌部腺細胞にお
いて特異的に染色が認められた。なお、陰性対照のマウ
スIgGでは両細胞とも染色されなかった。
組織の免疫染色 手術により摘出した大腸癌、胃癌とその周辺部位の組織
標本(フォルマリン標本及び凍結標本)から切片(パラ
フィン包埋切片、凍結切片)を作製し、1次抗体として
精製モノクローナル抗体(3B−10、4B−6)を用
い、通常の方法(月刊 MEDICAL TECHNOLOGY 別冊、染色
法のすべて、医歯薬出版株式会社、及びベクター社製の
ベクタステインABCエリートキット)に従い免疫染色
した。陰性対照は、1次抗体と同濃度のマウスIgG
(カッペル社製)を用いた。その結果、1次抗体濃度3
0〜40ng/ml、30℃30分の反応条件におい
て、正常部腺細胞は染色されなかったが癌部腺細胞にお
いて特異的に染色が認められた。なお、陰性対照のマウ
スIgGでは両細胞とも染色されなかった。
【0052】(10)標識化ポリクローナル抗体による
ODC量の測定 i)ODC検量線の作製 (2)で製造したODC、(7)で製造したポリクロー
ナル抗体及び標識化ポリクローナル抗体を用い、サンド
イッチELISA法により検量線を作成した。即ち、ポ
リクローナル抗体を5μg/ml含むPBS溶液50μ
lを96マイクロウェルプレートに分注し、4℃で18
時間もしくは30℃2時間放置し吸着させ、プレートを
Tween20 0.5ml/l含有のPBS(PBS
−Tween)で洗浄した後、ブロックエース(大日本
製薬製、4倍に希釈)320μlを分注し4℃18時間
もしくは30℃2時間処理した。このプレートに1ウェ
ル当たりPBS−Tween溶液で段階希釈したODC
溶液50μlを加え、30℃2時間反応させた。反応後
PBS−Tweenで洗浄した後、ビオチン標識化ポリ
クローナル抗体を1μg/ml含むPBS−Tween
溶液50μlを加え30℃1時間反応させた。反応後P
BS−Tweenで洗浄した後、アビジン結合ペルオキ
シダーゼ(ベクター社製)を5μg/ml含むPBS−
Tween溶液を100μl加え30℃30分反応させ
た。反応後PBS−Tweenで洗浄した後、0.04
%o−フェニレンジアミン、0.02%過酸化水素を含
む0.1Mクエン酸−リン酸緩衝液 pH5.0を10
0μl分注し、30℃10分間反応させた。3.6規定
硫酸20μlを加え反応を停止させた後、492および
630nmの吸収をプレートリーダー(MTP−12
0,コロナ社製)で測定した。下記表2にその結果を、
図6に検量線を示す。
ODC量の測定 i)ODC検量線の作製 (2)で製造したODC、(7)で製造したポリクロー
ナル抗体及び標識化ポリクローナル抗体を用い、サンド
イッチELISA法により検量線を作成した。即ち、ポ
リクローナル抗体を5μg/ml含むPBS溶液50μ
lを96マイクロウェルプレートに分注し、4℃で18
時間もしくは30℃2時間放置し吸着させ、プレートを
Tween20 0.5ml/l含有のPBS(PBS
−Tween)で洗浄した後、ブロックエース(大日本
製薬製、4倍に希釈)320μlを分注し4℃18時間
もしくは30℃2時間処理した。このプレートに1ウェ
ル当たりPBS−Tween溶液で段階希釈したODC
溶液50μlを加え、30℃2時間反応させた。反応後
PBS−Tweenで洗浄した後、ビオチン標識化ポリ
クローナル抗体を1μg/ml含むPBS−Tween
溶液50μlを加え30℃1時間反応させた。反応後P
BS−Tweenで洗浄した後、アビジン結合ペルオキ
シダーゼ(ベクター社製)を5μg/ml含むPBS−
Tween溶液を100μl加え30℃30分反応させ
た。反応後PBS−Tweenで洗浄した後、0.04
%o−フェニレンジアミン、0.02%過酸化水素を含
む0.1Mクエン酸−リン酸緩衝液 pH5.0を10
0μl分注し、30℃10分間反応させた。3.6規定
硫酸20μlを加え反応を停止させた後、492および
630nmの吸収をプレートリーダー(MTP−12
0,コロナ社製)で測定した。下記表2にその結果を、
図6に検量線を示す。
【表2】 表2 ──────────────────────────────────── ODC濃度 (ng/ml) 0 0.5 1 2 4 6 8 10 吸光度 0.088 0.134 0.158 0.221 0.408 0.481 0.625 0.707 ────────────────────────────────────
【0053】ii) 培養ヒト癌細胞とテストステロン誘導
マウス腎臓中のODC量の測定 培養ヒト癌細胞(MKN−28,COLO 205)及
びテストステロン誘導マウス腎臓抽出液を用い、i )の
方法に従いODC量を測定した。培養ヒト癌細胞におい
ては超音波破砕器で細胞を破砕した後、測定に供した。
下記表3に結果を示す。
マウス腎臓中のODC量の測定 培養ヒト癌細胞(MKN−28,COLO 205)及
びテストステロン誘導マウス腎臓抽出液を用い、i )の
方法に従いODC量を測定した。培養ヒト癌細胞におい
ては超音波破砕器で細胞を破砕した後、測定に供した。
下記表3に結果を示す。
【表3】 表3 ─────────────────────────────────── MKN−28 COLO 205 マウス腎臓抽出液 ──────────────────────────── 培地交換 無 培地交換 無 誘導有 無 ─────────────────────────────────── ODC濃度 5.5 4.8 37 8.7 145 40 (ng/mg蛋白) ───────────────────────────────────
配列番号:l 配列の長さ:1815 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジ−:直線状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列の特徴 起源 生物名:ホモ サピエンス (ヒト) 組織の起源:肝臓 直接の起源 ライブラリ−名:λgtll 配列の特徴 特徴を表す記号:mRNA 存在位置:1..1815 特徴を表す記号:CDS 存在位置:88..1473 配列 GAATTCCTGG AGAGTTGCCT TTGTGAGAAG CTGGAAATAT TTCTTTCAAT TCCATCTCTT 60 AGTTTTCCAT AGGAACATCA AGAAATC ATG AAC AAC TTT GGT AAT GAA GAG TTT 114 Met Asn Asn Phe Gly Asn Glu Glu Phe 90 95 GAC TGC CAC TTC CTC GAT GAA GGT TTT ACT GCC AAG GAC ATT CTG GAC 162 Asp Cys His Phe Leu Asp Glu Gly Phe Thr Ala Lys Asp Ile Leu Asp 100 105 110 CAG AAA ATT AAT GAA GTT TCT TCT TCT GAT GAT AAG GAT GCC TTC TAT 210 Gln Lys Ile Asn Glu Val Ser Ser Ser Asp Asp Lys Asp Ala Phe Tyr 115 120 125 GTG GCA GAC CTG GGA GAC ATT CTA AAG AAA CAT CTG AGG TGG TTA AAA 258 Val Ala Asp Leu Gly Asp Ile Leu Lys Lys His Leu Arg Trp Leu Lys 130 135 140 GCT CTC CCT CGT GTC ACC CCC TTT TAT GCA GTC AAA TGT AAT GAT AGC 306 Ala Leu Pro Arg Val Thr Pro Phe Tyr Ala Val Lys Cys Asn Asp Ser 145 150 155 160 AAA GCC ATC GTG AAG ACC CTT GCT GCT ACC GGG ACA GGA TTT GAC TGT 354 Lys Ala Ile Val Lys Thr Leu Ala Ala Thr Gly Thr Gly Phe Asp Cys 165 170 175 GCT AGC AAG ACT GAA ATA CAG TTG GTG CAG AGT CTG GGG GTG CCT CCA 402 Ala Ser Lys Thr Glu Ile Gln Leu Val Gln Ser Leu Gly Val Pro Pro 180 185 190 GAG AGG ATT ATC TAT GCA AAT CCT TGT AAA CAA GTA TCT CAA ATT AAG 450 Glu Arg Ile Ile Tyr Ala Asn Pro Cys Lys Gln Val Ser Gln Ile Lys 195 200 205 TAT GCT GCT AAT AAT GGA GTC CAG ATG ATG ACT TTT GAT AGT GAA GTT 498 Tyr Ala Ala Asn Asn Gly Val Gln Met Met Thr Phe Asp Ser Glu Val 210 215 220 GAG TTG ATG AAA GTT GCC AGA GCA CAT CCC AAA GCA AAG TTG GTT TTG 546 Glu Leu Met Lys Val Ala Arg Ala His Pro Lys Ala Lys Leu Val Leu 225 230 235 240 CGG ATT GCC ACT GAT GAT TCC AAA GCA GTC TGT CGT CTC AGT GTG AAA 594 Arg Ile Ala Thr Asp Asp Ser Lys Ala Val Cys Arg Leu Ser Val Lys 245 250 255 TTC GGT GCC ACG CTC AGA ACC AGC AGG CTC CTT TTG GAA CGG GCG AAA 642 Phe Gly Ala Thr Leu Arg Thr Ser Arg Leu Leu Leu Glu Arg Ala Lys 260 265 270 GAG CTA AAT ATC GAT GTT GTT GGT GTC AGC TTC CAT GTA GGA AGC GGC 690 Glu Leu Asn Ile Asp Val Val Gly Val Ser Phe His Val Gly Ser Gly 275 280 285 TGT ACC GAT CCT GAG ACC TTC GTG CAG GCA ATC TCT GAT GCC CGC TGT 738 Cys Thr Asp Pro Glu Thr Phe Val Gln Ala Ile Ser Asp Ala Arg Cys 290 295 300 GTT TTT GAC ATG GGG GCT GAG GTT GGT TTC AGC ATG TAT CTG CTT GAT 786 Val Phe Asp Met Gly Ala Glu Val Gly Phe Ser Met Tyr Leu Leu Asp 305 310 315 320 ATT GGC GGT GGC TTT CCT GGA TCT GAG GAT GTG AAA CTT AAA TTT GAA 834 Ile Gly Gly Gly Phe Pro Gly Ser Glu Asp Val Lys Leu Lys Phe Glu 325 330 335 GAG ATC ACC GGC GTA ATC AAC CCA GCG TTG GAC AAA TAC TTT CCG TCA 882 Glu Ile Thr Gly Val Ile Asn Pro Ala Leu Asp Lys Tyr Phe Pro Ser 340 345 350 GAC TCT GGA GTG AGA ATC ATA GCT GAG CCC GGC AGA TAC TAT GTT GCA 930 Asp Ser Gly Val Arg Ile Ile Ala Glu Pro Gly Arg Tyr Tyr Val Ala 355 360 365 TCA GCT TTC ACG CTT GCA GTT AAT ATC ATT GCC AAG AAA ATT GTA TTA 978 Ser Ala Phe Thr Leu Ala Val Asn Ile Ile Ala Lys Lys Ile Val Leu 370 375 380 AAG GAA CAG ACG GGC TCT GAT GAC GAA GAT GAG TCG AGT GAG CAG ACC 1026 Lys Glu Gln Thr Gly Ser Asp Asp Glu Asp Glu Ser Ser Glu Gln Thr 385 390 395 400 TTT ATG TAT TAT GTG AAT GAT GGC GTC TAT GGA TCA TTT AAT TGC ATA 1074 Phe Met Tyr Tyr Val Asn Asp Gly Val Tyr Gly Ser Phe Asn Cys Ile 405 410 415 CTC TAT GAC CAC GCA CAT GTA AAG CCC CTT CTG CAA AAG AGA CCT AAA 1122 Leu Tyr Asp His Ala His Val Lys Pro Leu Leu Gln Lys Arg Pro Lys 420 425 430 CCA GAT GAG AAG TAT TAT TCA TCC AGC ATA TGG GGA CCA ACA TGT GAT 1170 Pro Asp Glu Lys Tyr Tyr Ser Ser Ser Ile Trp Gly Pro Thr Cys Asp 435 440 445 GGC CTC GAT CGG ATT GTT GAG CGC TGT GAC CTG CCT GAA ATG CAT GTG 1218 Gly Leu Asp Arg Ile Val Glu Arg Cys Asp Leu Pro Glu Met His Val 450 455 460 GGT GAT TGG ATG CTC TTT GAA AAC ATG GGC GCT TAC ACT GTT GCT GCT 1266 Gly Asp Trp Met Leu Phe Glu Asn Met Gly Ala Tyr Thr Val Ala Ala 465 470 475 480 GCC TCT ACG TTC AAT GGC TTC CAG AGG CCG ACG ATC TAC TAT GTG ATG 1314 Ala Ser Thr Phe Asn Gly Phe Gln Arg Pro Thr Ile Tyr Tyr Val Met 485 490 495 TCA GGG CCT GCG TGG GAA CTC ATG CAG CAA TTC CAG AAC CCC GAC TTC 1362 Ser Gly Pro Ala Trp Glu Leu Met Gln Gln Phe Gln Asn Pro Asp Phe 500 505 510 CCA CCC GAA GTA GAG GAA CAG GAT GCC AGC ACC CTG CCT GTG TCT TGT 1410 Pro Pro Glu Val Glu Glu Gln Asp Ala Ser Thr Leu Pro Val Ser Cys 515 520 525 GCC TGG GAG AGT GGG ATG AAA CGC CAC AGA GCA GCC TGT GCT TCG GCT 1458 Ala Trp Glu Ser Gly Met Lys Arg His Arg Ala Ala Cys Ala Ser Ala 530 535 540 AGT ATT AAT GTG TAG ATAGCAC TCTGGTAGCT GTTAACTGCA AGTTTAGCTT 1510 Ser Ile Asn Val Stop 545 GAATTAAGGG ATTTGGGGGG ACCATGTAAC TTAATTACTG CTAGTTTTGA AATGTCTTTG 1570 TAAGAGTAGG GTCGCCATGA TGCAGCCATA TGGAAGACTA GCATATGGGT CACACTTATC 1630 TGTGTTCCTA TGGAAACTAT TTGAATATTT GTTTTATATG GATTTTTATT CACTCTTCAG 1690 ACACGCTACT CAAGAGTGCC CCTCAGCTGC TGAACAAGCA TTTGTAGCTT GTACAATGGC 1750 AGAATGGGCC AAAAGCTTAG TGTTGTGACC TGTTTTTAAA ATAAAGTATC TTGAAATAAT 1810 TAGGC 1815
【図1】ヒトODCの調製工程において用いた、改変プ
ロテインA発現用ベクターの構築方法を示す図。
ロテインA発現用ベクターの構築方法を示す図。
【図2】ヒトODCの調製工程において用いた、ヒトO
DCのcDNAを含む組換えプラスミドの構築方法を示
す図。
DCのcDNAを含む組換えプラスミドの構築方法を示
す図。
【図3】ヒトODCの調製工程において用いた、グルタ
チオンSトランスフェラーゼとヒトODCの融合体をコ
ードする組換えプラスミドの構築方法を示す図。
チオンSトランスフェラーゼとヒトODCの融合体をコ
ードする組換えプラスミドの構築方法を示す図。
【図4】本発明の抗体を用いて行なったウェスタンブロ
ッティングの結果を示す図。
ッティングの結果を示す図。
【図5】本発明の抗体とテストステロン誘導マウス腎臓
抽出物との反応を示すウェスタンブロッティングの結果
を示す図。
抽出物との反応を示すウェスタンブロッティングの結果
を示す図。
【図6】本発明の抗体を用いて標準試料中のヒトODC
を免疫測定して得られた検量線。
を免疫測定して得られた検量線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/06 G01N 33/574 D 9015−2J 33/577 B 9015−2J //(C12P 21/08 C12R 1:91)
Claims (6)
- 【請求項1】 ヒトオルニチン脱炭酸酵素に特異的結
合性を有するポリクローナル抗体。 - 【請求項2】 ヒトオルニチン脱炭酸酵素に特異的結
合性を有するモノクローナル抗体。 - 【請求項3】 請求項2記載のモノクローナル抗体を
産生するハイブリドーマ。 - 【請求項4】 請求項1及び/又は2記載の抗体と、
ヒトオルニチン脱炭酸酵素との特異的結合性を利用した
免疫測定法によりヒトオルニチン脱炭酸酵素を測定す
る、ヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法。 - 【請求項5】 担体上に不溶化した、ヒトオルニチン
脱炭酸酵素に特異的結合性を有する第1の抗体に被検液
を接触させた後、標識剤で標識化されたヒトオルニチン
脱炭酸酵素に対する第2の抗体を接触させ、不溶化担体
上の標識剤の活性を測定する、請求項4記載の方法。 - 【請求項6】 請求項2記載の抗体でヒトオルニチン脱
炭酸酵素を免疫染色することにより、ヒトオルニチン脱
炭酸酵素を産生しているガン細胞を検出する方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4234278A JPH05317087A (ja) | 1991-11-14 | 1992-08-10 | 抗ヒトオルニチン脱炭酸酵素抗体及びそれを用いたヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法 |
EP19920119416 EP0542287A3 (en) | 1991-11-14 | 1992-11-13 | Anti-human ornithine decarboxylase antibody |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-327041 | 1991-11-14 | ||
JP32704191 | 1991-11-14 | ||
JP4234278A JPH05317087A (ja) | 1991-11-14 | 1992-08-10 | 抗ヒトオルニチン脱炭酸酵素抗体及びそれを用いたヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05317087A true JPH05317087A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=18194650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4234278A Pending JPH05317087A (ja) | 1991-11-14 | 1992-08-10 | 抗ヒトオルニチン脱炭酸酵素抗体及びそれを用いたヒトオルニチン脱炭酸酵素の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05317087A (ja) |
-
1992
- 1992-08-10 JP JP4234278A patent/JPH05317087A/ja active Pending
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