JPH10513484A - ヒト心臓CNBrトロポニンIアイソ型及びその使用 - Google Patents

ヒト心臓CNBrトロポニンIアイソ型及びその使用

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JPH10513484A
JPH10513484A JP9520594A JP52059497A JPH10513484A JP H10513484 A JPH10513484 A JP H10513484A JP 9520594 A JP9520594 A JP 9520594A JP 52059497 A JP52059497 A JP 52059497A JP H10513484 A JPH10513484 A JP H10513484A
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モルジャナ,ニーマット,エイ
デマルコ,カーチス
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デイド、インターナショナル、インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒト組換えトロポニンIから化学的切断によって作られるヒト心臓トロポニンIフラグメントに関する。該フラグメントは、ヒト心臓トロポニンIの一次構造の73%に相当し、そして組換えトロポニンIよりも免疫学的に一層反応性である。該フラグメント、又はアイソ型は、心筋梗塞を経験した患者の血清中の天然の心臓トロポニンIの主分解産物の分子量と同等である。このアイソ型は、心臓トロポニンイムノアッセイにおいて較正標準として使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒト心臓CNBrトロポニンIアイソ型及びその使用 発明の背景 本発明は、心筋梗塞(「MI」)の診断の分野に関する。MIの診断を補助す る生化学的試験の一つは、クレアチンキナーゼのMBアイソエンザイム(「CK −MB」)である。しかしながら、CK−MBは心筋に完全には特異的でない。 すなわちそれは骨格筋に、また骨格筋損傷後の血中にも見いだされる。例えばCu mmins,et al.,(1987),“Cardiac-Specific Troponin I Radioimmunoassay in the Diagnosis of Acute Myocardial Infarction”,American Heart Journal ,June 1987,Vol.113,No.6 を参照のこと。CK−MB試験の別の欠点の一つ は、骨格筋中のCK−MBの量が骨格筋再生の度合によって変化することであり 、その情報は、MIについて試験を行い又は試験結果を解析する時にはしばしば 知られていないことがある。CK−MB試験の別の欠点の一つは、CK−MBが 胸痛の発生後僅か2〜3日しか高まっていないことである。その時より後で入院 した患者では、CK−MB試験は、もしあるとしても限定された価値しかないで あろう。例えば、Cummins,et al.(1987)を参照。従って、CK−MB試験の特 異性の欠如のために、また診断の道具としてのそれを用いるための限られた枠の ために、CK−MBは、えり抜きのMI試験ではない。乳酸デヒドロゲナーゼ( LDH)及びグルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT)等のよう な他の酵素アッセイもまた存在するが、胸痛発生後の非 常に初期に必要とされる頻繁な一連の測定は、絶対的な特異的診断のためには難 点となり得る。Larue,et al.(1992),“New Monoclonal Antibodies as Probe s for Human Cardiac Troponin I: Epitopic Analysis With Synthetic Peptide s”,Molecular Immunology,Vol.29,No.2,pp.271-278(1992)を参照のこと。 従って、先行技術は、MIの後非常に速やかに血清中に検出され得且つMIの発 生後2〜3日を超えて存在し続ける、正確な心臓特異的な生物学的パラメータの 必要を認識していた。 筋原繊維の収縮性タンパク質であるトロポニンI(「TnI」)の心臓アイソ 型は、心筋に特異的に局在している。TnIは、細糸制御タンパク質複合体であ るトロポニンの阻害的サブユニットであり、心筋及び横紋筋にカルシウム感受性 を付与している。トロポニン複合体は、トロポニンT(「TnT」)すなわちト ロポミオシン結合サブユニット、トロポニンC(「TnC」)すなわちCa++ 結合サブユニット、及びTnI(これはアクトミオシンMg++−ATPアーゼ を阻害する)という3つのサブユニットからなる。トロポニンIは、3つのアイ ソ型で存在する。すなわち、2つの骨格筋TnI(高速及び低速)アイソ型(分 子量=19,800ダルトン)及び、N−末端に追加の31残基(ヒトTnI)を有しそ の結果分子量23,000ダルトンである心臓TnI(「cTnI」)アイソ型である 。 心臓TnIは、MIの後速やかに(約4乃至6時間以内に)ヒト血清中に見い だされる。それは約18〜24時間でピークレベルに達し、そして6乃至7日の間、 血流中に高レベルに留まる。従って、ヒトcTnTについて試験することを可能 にするイムノアッセイは、 医療社会及び公衆にとって価値がある。 MI患者血清中に検出されるのと同等の、免疫学的に反応性のヒトcTnIア イソ型を使用することが好ましい。我々は、MI患者血清が、cTnI分子のC 末端プロセシングの結果であるTnIフラグメントを含有することを見いだした 。C−末端領域において心臓TnIと骨格筋TnIとの間に見いだされている高 い配列相同性(Larue et al.1992,Molec.Immunology 29,271-278,Vallins et al.1990 FEBS Lett.270,57-61,Leszky et al.1988 Biochemistry 27,2 821-2827)は、この領域に対して向けられた、心臓特異性を有しないTnI抗体 を製造する(Larue et al.,1992)。我々のデータ及びLarue et al.1992 は、 既知のcTnI特異的抗体の大半が、TnI分子の最初のほぼ75%の部分に位置 するエピトープを有することを示唆している。従って、TnI分子のこの部分は 、大半のイムノアッセイ系において、MI特異的なcTnIアイソ型として機能 している筈である。 現在、TnIイムノアッセイはヒトcTnIを用いていない。デイドは現在、 較正標準に入れた合成ペプチドを及び対照を用いた、cTnIイムノアッセイキ ットを欧州及び米国において販売してい 。天然のヒトcTnIは、ヒト心臓が少ないため、得るのが困難である。更には 、ヒトcTnIは、精製中にタンパク質分解による変性を非常に受けやすい。ヒ ト組換えTnI(「r−TnI」)の入手可能性は、このcTnIアイソ型の製 造を容易にすることができる。r−TnIは、天然のヒトcTnIと異なって、 許容し得る量で製造し精製することが可能である。デイドによって発現されたよ うに、r−TnI(配列番号1)の一次構造は、226 個のアミノ酸を含み;それ らのうち209 にTnI配列(配列番号2)が相当する(図1を参照)。cTnI の一次配列(配列番号2)に加えて、r−TnIは、N−末端上に8個のアミノ 酸よりなるリーディング(leading)配列(MASMTLWM)を有し、そしてC末端上に 9個のアミノ酸(PMVHHHHHH)よりなる尾部配列を有する(配列番号1)(図1を 参照)。r−TnI分子の一次構造は、位置−7,−4,0,153 ,154 ,200 及び211 にメチオニン残基を有する(配列番号1)(図2を参照)。 MI患者血清中に検出されるのと同等の、免疫学的に反応性のヒトcTnIア イソ型を使用することが望ましい。r−TnIの入手可能性は、このcTnIア イソ型の製造を容易にすることができる。更には、既知のTnI抗体の大半は、 TnI分子の最初の約75%中に位置するエピトープを有していることから、Tn I分子のその部分は、殆どのイムノアッセイにおいてcTnIアイソ型として機 能するであろう。 本発明の要約 本発明は、化学的切断によってヒトr−TnIから産生された、ヒトcTnI フラグメントの使用に関する。臭化シアン(CNBr)によるr−TnIの切断 は、153 個のアミノ酸よりなる主ポリペプチド(以下「CNBr−cTnIアイ ソ型」という。)をもたらす(配列番号3)。CNBr−cTnIは、ヒトcT nIの一次構造の73%に相当し、そしてr−TnIよりも免疫学的に一層反応性 である。放射型分配イムノアッセイによって測定したところによれば、精製され たCNBr−cTnIアイソ型は、r−TnIに較べ て平均3〜4倍一層反応性であり、そして非特異的結合が少ない。図7に明らか にされているように、CNBr−cTnIアイソ型の分子サイズは、分子量にお いて、MI患者血清中の天然の心臓TnIの主分解産物に相当する。CNBr− cTnIアイソ型は、種々のcTnIイムノアッセイにおいて較正標準又は対照 として使用することができる。CNBr−cTnIアイソ型は、デイドのTnI イムノアッセイにおいて現在使用されている合成ペプチドに比して高い安定性を 有する。 本発明はまた、CNBr−cTnIアイソ型の免疫学的及び生物学的活性及び 非特異的結合に対する、TnCの効果にも関する。本発明は、更に、CNBr− cTnIアイソ型、TnC及びTnTによって形成される複合体にも関する。 図面の記述 図1は、ヒト心臓トロポニンIアミノ酸配列の並びを描いている。単一文字に よるコードが使用された。他のシンボルとしては次のものが含まれる:(r)= r−TnI(配列番号1);(h)=天然のヒトcTnI(配列番号2);(I )=CNBr−cTnIアイソ型(配列番号3);(cam)=S−カルボキシ アミドメチルシステイン 図2は、r−TnIのCNBr切断戦略を描いている。(M)=メチオニン た、較正標準ベースにおけるr−TnI及びCNBr−cTnIアイソ型の活性 を示す。 た、ヒト血清中のr−TnI及びCNBr−cTnIアイソ型の活性を描いてい る。 た、種々のタブに対するr−TnI及びCNBr−cTnIアイソ型の非特異的 結合/特異的結合比を示す。各TnI型の特異的活性は、TnI特異的抗体タブ 上で測定された。他のタブ(TnI非特異的タブ)の略号は次の通りである: PSA=前立腺特異的抗原タブ;CKMB=クレアチンキナーゼMBタブ;AF P=α−胎児性タンパクタブ;PAP=前立腺酸ホスファターゼタブ;blank = ブランクガラス繊維タブ;isoform =CNBr−cTnIアイソ型。 図6は、CNBr−cTnIアイソ型のSDA−ポリアクリルアミドゲル電気 泳動(15%)の結果を描いている。レーン1及び8は、分子量標準であり、レー ン2及び5はr−TnIであり、レーン3,4,6及び7は、CNBr−cTn Iアイソ型である。 図7は、CNBr−cTnIアイソ型のウエスタンブロット分析を描いている 。レーン1はCNBr−cTnIフラグメントであり、レーン2及び3はMI患 者血清から抽出されたcTnIの分解フラグメントであり、そしてレーン4は分 子量標準である。 図8は、CNBr−cTnIアイソ型(「c」)(配列番号3)のN末端アミ ノ酸配列の並びを、ヒト心臓TnI(「b」)(配列番号2)及びr−TnI( 「a」)(配列番号1)のそれらと共に、示す。 図9は、TnI:TnC複合体のポリアクリルアミドゲル電気泳動(未変性ゲ ル)の結果を示す: レーン1はTnCである。レー ン2はr−TnI:TnC(1モル:1モル)である。レーン3はrTnI:T nC(2モル:1モル)である。レーン4はrTrI:TnC(3モル:1モル )である。レーン5はCNBr−cTnIアイソ型:TnC(1モ::1モル) である。レーン6はCNBr−cTnIアイソ型:TnC(2モル:1モル)で ある。レーン7はCNBr−cTnIアイソ型:TnC(3モル:1モル)であ る。 図10は、種々のTnI調製物の活性及び非特異的結合を描いて II TnI Immunoassay Systemを用いて測定した。非特異的結合は、フェリチンタ ブを用いて測定した。 した、CNBr−cTnIアイソ型の活性に対するTnCの存在の効果を明らか にしている。 図12は、CNBr−cTnIアイソ型:TnC:TnT複合体(レーン3及 び4)、及びCNBr−cTnIアイソ型:TnC複合体(レーン1及び2)の 複合体形成の結果のポリアクリルアミドゲル電気泳動(10%PAGE,トリス− トリシン緩衝液、pH8.3)(未変性ゲル)の結果を比較している。 図13は、r−TnI:TnC複合体、CNBr−cTnIアイソ型:TnC 複合体、及びTnIのcアイソ型II(「cIsoform II」):TnC複合体の複合 体形成の結果のポリアクリルアミドゲル電気泳動(未変性ゲル)の結果を描いて いる。レーン1はTnC対照であり、レーン2はモル比1:1におけるr−Tn I:TnCであり、レーン3はモル比1:1におけるCNBr−cTnIアイソ 型:TnCであり、レーン4はモル比1:1におけるcIsoform II:TnCであ り、レーン5はモル比1:2におけるr−TnI:TnCであり、レーン6はモ ル比1:2におけるCNBr−cTnIアイソ型:TnCであり、そしてレーン 7はモル比1:2におけるcIsoform II :TnCである。サンプルは何れも2m MのCaCl2を含有しそして室温にて30分間インキュベートされた。 図14は、牛血清中におけるCNBr−cTnIアイソ型:TnC複合体の安 定性を示す。CNBr−cTnIアイソ型(1μg/mL)及びCNBr−cT nIアイソ型:TnC複合体(1:1)の安定性は、4℃にて3週間にわたって 行った。CNBr−cTnIアイソ型のみの、及び複合体中の最終濃度は0.25μ gアイソ型/mLである。3つのロットの牛血清を使用した。H,Q,Sは血清 ロット、Hyc 2242、Quad 9058及びSigma S7140をそれぞれ表し ている。TnI活性は、Stratus II TnI Immunoassay System を用いて測定した 。 図15は、牛血清中におけるCNBr−cTnIアイソ型及びCNBr−cT nIアイソ型:TnC複合体の非特異的結合を描いている。非特異的結合の測定 は、フェリチンタブを用いて、Stratus II TnI Immunoassay System によって行 った。牛血清ロットH,Q,Sは、それぞれHyc 2242,Quad 0958及び Sigma S7140を表す。 図16は、ヒト血清中におけるCNBr−cTnCアイソ型及びCNBr−c TnCアイソ型:TnC複合体の安定性を明らかにしている。CNBr−cTn Iアイソ型のみの及び複合体(1:1)中における最終濃度は、0.25μg/mL である。TnI活性は、St ratus II TnI Immunoassay System によって行った。 図17は、ヒト血清中におけるCNBr−cTnIアイソ型及びCNBr−c TnIアイソ型:TnC複合体の非特異的結合を示している。非特異的結合の測 定は、フェリチンタブ及びブランクタブを用いて、Stratus II TnI Immunoassay System によって行った。 図18は、牛血清中における復元したCNBr−cTnIアイソ型:TnC複 合体(1:1)の安定性を描いている。牛血清の2つのロット、BTI及びQu adが、3通りのレベルで使用された。測定はStratus II TnI Immunoassay Sys tem を用いて行った。 図19は、発現ベクターpTac/Gene 10/Troponin I/6x Hisのマップを描いてい る。 発明の詳細な記述 組換えヒトcTnIが、Dade Biology Skills CenterによってE.coli 中で発 現された(そして我々は、その提供に対しDade Biology Skills Centerに感謝す る)。TnIは、ヒト心臓cDNA(これは、Strategene等のような会社を通じ 商業的に入手可能である)より、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によってクロ ーンされ、そして、図19に示されているように、デイドが構成したベクターpT ac 102-2中のNcoI制限部位内へサブクローンされた。(ウシ又はヒトの心臓から の精製TnIもまた商業的に入手可能である。)ベクターpTac 102-2は、遺伝子 の転写を駆動する強力なハイブリッドプロモーターであるHindII-Bam Hi フラグ メント含有 ptacを含むよう、慣用の手段により構成された(Vallins et al.,M olecular cloning of human cardiac troponin I using PCR,FEBS Lett.270, 57-61(1990)を参照)。このプロモーターは、当業者に周知の方法及び技術で あるIPTGによって、E.coli中に誘導された。次の下流DNA配列は、効率的な リボソーム結合部位(RBS)でありそして、翻訳開始のための遺伝子10のN末 端の5個のアミノ酸であり、クローニング部位NcoIがこれに続いている。デイド が設計したTnI(開始メチオニンを含むアミノ酸1〜210 (配列番号4))は 、N末端と及びC末端の6個のヒスチジンコドン(HIS6)とフレームを合わせて NcoI中に挿入された。発現されたタンパク質は226 個のアミノ酸を含んでいた。 HIS6 C末端は、単一ステップの精製を容易にした。位置−4,0,153 ,154 ,200 及び211 にあるメチオニン残基におけるCNBrによるr−TnI分子の 切断は、153 個のアミノ酸よりなる主ペプチドを与えた。(配列番号3) 得ら れたポリペプチドは、ヒトcTnI一次構造(209アミノ酸)の73 おいて使用される抗体に対するエピトープを保持していた。(Vallins et al., 1990 FEBS Lett.270,57-61を参照。) 臭化シアンは、酸性の条件下において高い特異性をもってメチオニン残基部位 で切断を行う。全てのメチオニン部位におけるCNBrによるr−TnIの切断 は、6個の種々のサイズのペプチドを与える筈である。 (配列番号5) (配列番号3) (配列番号8) (配列番号6) (配列番号7) (配列番号9) (図2を参照のこと。) 一般的に記述すると、第1のステップは、分子間又は 分子内のジスルフィド架橋によって2量体となるのを防止するために、位置79及 び96にあるシステイン残基をカルボキシ ル化することである(TnI配列中には2つある)(配列番号1)。CNBr処 理は、カルボキシメチル化されたr−TnIに対して行われる。他の可能な切断 反応(例えば酵素的な)とは異なり、CNBr処理は、尾部配列、リーディング 配列及びTnIのC末端領域の一部を、免疫原性部位の一次配列に影響を及ぼす ことなしに、除去する。 実施例I(CNBr−cTnIアイソ型の調製) CNBr−cTnIアイソ型の3つの試験調製を行った。100 mMのリン酸ナ トリウム、10mMのトリス、8Mの尿素、pH8(「PTU緩衝液」)中の組換 えTnI(10〜20mg,0.25〜0.3 mM)を、同緩衝液(200 mM原液)中に新 たに調製した、DTTの最終濃度2.5 mMを与えるに十分な量のジチオスレイト ール(DTT)を加えることによって還元した。 混合物を室温にて(約23〜25℃)、rTnIを還元するに十分な時間(約1時 間)インキュベートした。還元されたrTnIを、ヨードアセタミド(PTU緩 衝液400 mMの原液中に調製した)で、反応混合物中のヨードアセタミドの最終 濃度15mMを与えるように処理した。混合物を次いで、カルボキシメチル化反応 を完了するに十分な時間及び条件にて、暗所において37℃で(約1時間)インキ ュベートした。 混合物を10×25mmの広スペクトル/por(12〜14kd MWCO)透析チ ューブに移し、2×1Lの25%酢酸に対して24時間室温にて攪拌しながら透析し た。 透析済みのcTnIを、室温乃至45℃にて真空下(<1mmHg)に凍結乾燥 した。凍結乾燥したrTnIを、約1.4mLの70%蟻 酸に溶解させ、次いでこのrTn1溶液にCNBr(70%蟻酸中1μg/μL) を加えてCNBrの最終濃度を480mMとした(約160 モルCNBr/モル メ チオニン)。反応混合液を含んだ試験管を窒素でパージし、次いで、震盪しつつ 暗所にて室温で少なくとも16時間インキュベートした。消化物を1:10に希釈す るように蒸留水を加えることによって反応を停止させた。消化物を真空(<1m mHg)下に室温乃至45℃にて凍結乾燥した。凍結乾燥済みの消化物を最小量の 88%蟻酸に溶解させた。この消化物を、25%酢酸で平衡化させたSephadex G-200 カラム(1.6×100 cm)にかけた。CNBr−cTnIアイソ型を、25%酢酸 で溶出させた。最初の主ピーク(これはCNBr−cTnIアイソ型を表した) をプールし、 oassay System によって活性を、試験した。 では、この精製されたCNBr−cTnIアイソ型は、r−TnIよりも3〜4 倍高い免疫学的活性を有する(図3及び4を参照)。 次のデータは、図3にグラフ化されている。 これらの値は、mV/分で表されており、それは変化率を測定するために使用 される標準的単位である。r−TnI又はCNBr−cTnIアイソ型は、Calb ase 中へ総量1mLとなる用スパイクさ れた。TnI濃度は0.5 mg/mLであった。CNBr−cTnIアイソ型の非 特異的結合と特異的結合との間の比率はr−TnIより低かった(図5を参照) 。次のデータは、図5にグラフ化されている。 値は、mV/分で表されている。r−TnI又はCNBr−cTnIアイソ型 の部分量が、最終濃度20nMを与えるようにCalbaseにスパイクされた(3.5 μ LのCNBr−cTnIアイソ型0.1 mg/mLが996.5 μLのCalbase 中にス パイクされ、5.2μLのr−TnI 0.1mg/mLが994.8 μLのCalbase 中に スパイクされる)。 TnCとの複合体については、次の通りにして反応混合物が調製された。r− TnI:TnC複合体については、5.2 μLのr−TnI(0.1mg/mL)+3 .65μLのTnC(0.165 mg/mL)+2μLのCaCl2(25mM)+14.15μ LのPTU緩衝液。全量25μLであった。反応物を、室温にて約15分間インキュ ベーションし、次いで975 μLのCalbase 中にスパイクした。CNBr−cTn Iアイソ型:TnC複合体について、3.5 μLのTnI(0.1 mg/mL)+3. 65μLのTnC(0.165 mg/mL)+2μLのCaCl2(25mM)+15.85 μLのPTU緩衝液。総量は25μL であった。反応物を、室温にて約15分間インキュベートし、次いで975μLのCal base 中にスパイクした。 精製CNBr−cTnIアイソ型は、SDS−PAGEゲル電気泳動で、単一 バンドとして、見かけの分子量21,000ダルトンをもって移動する。CNBr−c TnIアイソ型のウェスタンブロット解析は、MI患者血清中のcTnIの主分 解フラグメントに近い分子量を有する。(図7を参照)。アイソ型のN−末端配 列解析は、Ala-Asp-Gly-Ser-Ser-Asp-Ala-Ala-Ala-Arg-Glu を与え、これは、ヒ トcTnI(配列番号2)(図8を参照)のN末端配列と同一である。アミノ酸 分析(表1を参照)は、精製CNBr−cTnIアイソ型がcTnI分子(配列 番号1を参照)の最初の153 個のアミノ酸に相当することを確認した。家兎の骨 格筋TnCが、Methods Enzymology 85,241-263においてPotter,J.D.(1982 )によって記述されたようにして精製された。他の組織源からのTnCも使用す ることができる。TnTは商業的に入手した。 CNBr処理は特異的であり、副反応や非特異的反応がないことが判明した。 他の化学的及びタンパク分解的手段は、特異性に欠け、また実験条件を管理する ことが困難である。非常に特異的なタン ystem において使用されるものを含む種々のcTnI抗体のエピトープに影響す る可能性が非常に高い。別の一手順は、複雑であり且つコスト高であるが、cD NA及び、所望によりCys コドンの変更の後、E.coli その他の発現系中での発 現によって、この153 アミノ酸のcTnIアイソ型(配列番号3)を作ることで あろう。システイン残基のカルボキシメチル化は、153 アミノ酸のアイソ型(配 列番号3)の産生にとって必須ではない。そうではなくて、カルボキシメチル化 は、CNBr消化中又はその後の複雑化を最小にすることによって工程を効率化 するものである。 CNBr切断手順を用いると、CNBr−cTnIアイソ型は、ヒトcTnI 又はヒトr−TnIのみからしか得ることができない。他の源(ウシ、家兎等) からのcTnIのCNBr切断は、153アミノ酸のアイソ型を生じない。なぜな らばそのような種においては、非ヒトcTnIは、アミノ酸配列の位置53にメチ オニン残基を有し、それもまたCNBrによる切断反応を受けてしまうからであ る。ひとcTnI又はr−TnIにおいては、この位置53のメチオニンに、ロイ シンが置き換わっている。 CNBr−cTnIアイソ型のより長い又はより短い型を、TnIアイソ型配 列のN末端、C末端又は任意の部分に又はそこから2、3個のアミノ酸を付加し 又は削除することによって、製造することができる。ベクター中にクローンした ヒトcTnI cDNAは、位置特異的突然変異形成(オリゴヌクレオチド)に よって、及び/又はPCR(Guo et al.,1994,J.Biol.Chemistry 269,15210 -15216,Farah et al.,1994,J.Biol Chem.269,5230-52140,Sheng et al. ,1992,J.Biol.Chem.267,25407-25413)によって修正して、CNBr−cT nIアイソ型又はその修正型を得ることができる。修正されたcDNAは、CN Br−cTnIアイソ型又はその修正型の発現構造物を産生させるためにベクタ ー中にサブクローンすることができる。タンパク質発現は、E.coli 又は他の発 現系中で行うことができる。CNBr−cTnIアイソ型配列中の幾つかのアミ ノ酸の変更は、特異的アッセイ抗体が結合する部位で あるエピトープにおいて起こったものを除き、その性能には影響を与えないこと もあり得る。 r−TnIのカルボキシメチル化のために使用する緩衝液は、pH約8の他の 緩衝液で置き換えることができる。ジチオスレイトールは、他の還元剤、特にp H8の付近において有効且つ最も作用の大きい還元剤、例えばDTE、アセチル システインで置き換えることができる。システイン残基をブロックするためには 、ヨードアセタミド以外のアルキル化剤を使用することができる(例えば、ヨー ド酢酸、NEM等)。CNBrによるTnIの切断に必要な時間は、室温暗所に て10〜24時間の間で変動しうる。CNBr切断は、酸性条件下に行われなければ ならない。なぜなら、アミノ酸とCNBrの反応の選択製はpHに依存するから である。蟻酸以外の酸、例えばトリフルオロ酢酸を使用することができる。アイ ソ型の精製の方法は決定的に重要ではない。それは種々のクロマトグラフィー法 によって精製されてよい。サイズ排除カラム、例えばSepghacryl S-200,Sephar ose 12,及びSephadex G 100,150 及び200 は、大きなスケールでは有用である 。アイソ型はまた、TnCアフィニティーカラム、例えばTnC−セファロース アフィニティーカラム並びに他のTnCアフィニティーカラムによっても精製す ることができる。 実施例 II(TnCとCNBr−cTnIとの結合特性) TnIは、カルシウムイオンの存在下にTnCと結合する。CNBr−cTn I:TnC複合体の完全な形成のためには、CNBr−cTnIアイソ型1モル 当たり少なくとも1モルのTnCが必要である。複合体を形成するために必要な 時間は、変化し得る。CN Br−cTnIアイソ型は、様々な種からのTnCと複合体を形成させるために 使用することができる。複合体は、尿素の不存在下又は存在下に、4〜8.5 とい うpH範囲において最もよく形成できる。TcCとのCNBr−cTnIアイソ 型の結合特性は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(未変性ゲル)を用いて研究 された。CNBr−cTnIアイソ型は、モル比1:1、2:1及び3:1で、 PTU緩衝液(100 mMのリン酸ナトリウム、8Mの尿素を含有する10mMのト リス緩衝液、pH8)中においてTnCとインキュベートされた。何れのサンプ ルも、最高2mMまでのCaCl2の存在下に室温にて30分間インキュベートさ れた。(より短い時間、例えば15分又はおそらくは更に短い時間でも、十分かも しれない)図9のレーン6に描かれているように、1モルのCNBr−cTnI アイソ型が、TcCの1モルと結合するのに必要である。CNBr−cTnIア イソ型:TnC複合体の形成は、TnC(レーン6)の消失を伴う。しかしなが ら、図9に描かれているように、r−TnI:TnC複合体(レーン4)の形成 のためには、少なくとも2モルのr−TnIがTnCの1モルと結合するのに必 要である。これらの結果は、CNBr−cTnIアイソ型が、r−TnIよりも 一層効果的にTnCと結合することを示唆している。 実施例 III (CNBr−cTnIアイソ型:TnC複合体の免疫学的活性) CNBr−cTnIアイソ型:TnC複合体の免疫学的活性は、 −cTnIアイソ型を、2mMのCaCl2の存在下にモル比(1:1)でTn Cと共にTPU緩衝液中において30分間室温にてイン キュベートした。複合体を次いで較正標準基剤に加えて最終TnI濃度20mMと した。(複合体を測定するために使用したこの較正標準基剤は、EDTAを含ま ず、2mMのCaCl2を有している。) CNBr−cTnIアイソ型のみを 、較正標準基剤に加え、CNBr−cTnIアイソ型の最終濃度を20mMとし、 別にインキュベートした。同様に、r−TnIを、2mMのCaCl2の存在下 にモル比(1:1)でTnCと共に30分間室温にてインキュベートした。次いで 複合体を較正標準基剤に加えて最終TnI濃度を20mMとした。組換えTnIの みを、較正標準基剤に加えて最終TnI濃度を20mMとし、別にインキュベート した。図10に示されているように、カルシウムイオンの存在下におけるTnC へのCNBr−cTnIアイソ型の結合は、CNBr−cTnIアイソ型の活性 を、CNBr−cTnIアイソ型のみのときより数倍に高める。CNBr−cT nIアイソ型:TnC複合体の非特異的結合は小さく、全活性の5%未満である 。これに比して、r−TnIのTnCへの結合は、その活性を高めるものの、C NBr−cTnIアイソ型:TnC複合体について観察された程ではない。 CNBr−cTnIアイソ型の活性に対するTnCの効果を、St −cTnIアイソ型を、2mMのCaCl2を含有するPTU緩衝液中において TnCと共に室温にて30分間インキュベートした。CNBr−cTnIアイソ型 :TnC複合体を、1:4,1:2,1:1,1:0.5 ,1:0.25,及び1:0. 00(モル/モル)の比率で調製した。各反応混合物の部分量を、較正標準基剤( EDTAを含まず、2mMのCaCl2を含む)にスパイクして、CNBr−c I Immunoassay Systemによって行った。図11に示されているように、CNBr− cTnIアイソ型:TnC複合体の1:1の比率が、最大の活性を与える。より 多くのTnCの添加は、TnI活性を僅かに増大させるが、しかし複合体の非特 異的結合には影響を与えない。図9は、比1:1において、CNBr−cTnI アイソ型がTnCと完全に複合体形成されることを示している。 実施例 IV (CNBr−cTnIアイソ型を用いたトロポニン複合体の復元) CNBr−cTnIアイソ型、TnC及びTnTの間の複合体は、各サブユニ ットの化学量論的量を、10mMのトリス、1mMのCaCl2、7mMのメルカ プトエタノール及び4Mの尿素を含有する100 mMのリン酸ナトリウム緩衝液p H7.5 中において混合することによって形成された。混合物を室温にて3時間イ ンキュベートし、次いで分析に用いるか又は貯蔵用の緩衝液へと透析した。CN Br−cTnIアイソ型:TnC:TnT複合体の形成を、ポリアクリルアミド ゲル電気泳動(未変性ゲル)を用いることによって調べた。図12は、レーン3 及び4のCNBr−cTnIアイソ型:TnC:TnT複合体が、レーン1及び 2のCNBr−cTnIアイソ型:TnC複合体とは異なった移動性を有するこ とを示している。CNBr−cTnIアイソ型:TnC:TnT複合体は、Stra cTnIアイソ型:TnC:TnT複合体の活性は、CNBr−cTnIアイソ 型の活性より数倍高く、そして、CNBr−cTnIアイソ型:TnC複合体の 活性と同等であった。これらの結果は、 CNBr−cTnIアイソ型はTnC及びTnTの双方と3成分複合体を形成す ることができるということを示唆している。更に、これらの結果は、CNBr− cTnIアイソ型:TnC複合体へのTnTの添加は、Stratus II TnI Immunoa ssay System におけるCNBr−cTnIアイソ型活性を妨害しないということ を示唆している。これらの結果はまた、CNBr−cTnIアイソ型:TnC: TnT複合体の高いTnI活性は、TnCの結合によるものであるということを も示唆している。 実施例 V (CNBr−cTnIアイソ型:TnC複合体の安定性) 血清中のCNBr−cTnIアイソ型の安定性に対するTnCの存在の効果を 試験した。TnCの存在は、CNBr−cTnIアイソ型の安定性を高めること が見出された。CNBr−cTnIアイソ型及びTnCを、2mMのCaCl2 を含有するPTU緩衝液中において1:1の比で30分間インキュベートした。安 定性は、3つの異なった供給業者から得た3つのロットの牛血清ロット(Hyc 224 2,Quad 9058 及びSigma S7140)、ヒト血清プール(図15)中において調べ、そ して3週間の期間にわたって追跡した。一旦血清に加えた後は、温度を4℃に維 持した。血清中におけるCNBr−cTnIアイソ型及びCNBr−cTnIア イソ型:TnC複合体の最終濃度は、1μg/mLであり、そしてそれぞれ0.25 :0.25μg/mLであった。 図16は、3つの別々のレベル(製造範囲)で血清中にスパイクされ小型のバ イアル(3mL)中で凍結乾燥されそして4℃にて使用時まで貯蔵されたCNB r−cTnIアイソ型:TnC複合体( 1:1)の安定性を示している。凍結乾燥されたCNBr−cTnIアイソ型: TnC複合体調製物を復元し、そして図16に示した時間間隔でアッセイした。 実施例 VI (CNBr−cTnIアイソ型:TnC複合体の非特異的結合) 血清中におけるCNBr−cTnIアイソ型の非特異的結合に対するTnCの 存在の影響を調べた。図5は、CNBr−cTnIアイソ型がr−TnIに比し て非特異的結合が少ないことを示している。図17に示されているように、CN Br−cTnIアイソ型:TnC複合体の牛血清中における非特異的結合は、C NBr−cTnIアイソ型のそれよりも低い。ヒト血清中においても同様な結果 が得られた(図18)。 実施例 VII (TnI88アミノ酸の調製及び性質−−cアイソ型II) cアイソ型IIを、エンドプロテイナーゼAsp−N(「EndoAsp」)を用いて r−TnI(図1を参照)から産生させた(図1を参照)。メタロプロテアーゼ (metalloprotease )であるEndoAsp は、アスパラギン酸よりなるN末端におい て切断を行う。組換えTnIを、1Mの尿素を含有する50mMのリン酸ナトリウ ム、pH8中において100:1の比(r−TnI:EndoAsp, w/w)でEndoAspと 共に37℃にて20時間インキュベートした。主切断産物は、位置6(アスパラギン 酸、D)に始まりそして位置95(グルタミン、Q)に終わる88アミノ酸よりなる ものであった(図1)(配列番号10)。一旦精製し、このcアイソ型IIを、S DS−ポリアクリルアミド 純度及び活性につきそれぞれ試験した。図10に示されているように、cアイソ 型IIは、CNBr−cTnIアイソ型に比して高い活性(2倍)及び高い非特異 的結合(2倍)を有している。しかしながら、2mMのCaCl2の存在下にT nCとインキュベートしたとき、cアイソ型IIのTnI活性には殆ど増大が見ら れなかった。 cアイソ型IIの、TnCとの複合体形成能力を調べた。図13は、cアイソ型 IIとTnCとの間の結合は、CNBr−cTnIアイソ型とTnCとの間のそれ に比して弱いことを示している。cアイソ型II:TnC複合体に相当する微かな バンドがレーン4に見られる。過剰のTnCの添加は、cアイソ型II:TnC複 合体の形成を高めない。この結果は、cアイソ型IIの活性に対するTnCの効果 が最小であるのは、cアイソ型IIがTnCと安定な複合体を形成する能力がない ことによるものである、ということを示唆している。図13レーン3は、r−T nI及びcアイソ型IIに比して、よりよい効率でCNBr−cTnIアイソ型が TnCと効果的に結合するということを示している。 実施例 VIII (較正標準及び対照としてのCNB「−cTnIアイソ型) 対照の調製: ポリプロピレン試験管を用いて、10mMのトリス及び8Mの尿 素を含有する100 mMのリン酸ナトリウム緩衝液pH8中に、CNBr−cTn Iアイソ型の原液(1mg/mL)を調製する。プラスチック製の実験器具を用 いて、希釈した血清又は基剤中に、CNBr−cTnIアイソ型を含有する3つ のレベルのアッセイ対照液を調製する。対照のレベルは次の通りである: CNBr−cTnIアイソ型範囲 製造範囲 (ng/mL) レベル1 3−6 レベル2 17−22 レベル3 35−44 これら示されたレベルで、CNBr−cTnIアイソ型を、血清、希釈血清、 血漿、希釈血漿又は基剤にスパイクした。混合物を濾 System によって試験した。各レベルの調製物を、プラスチックのバイアル中に 入れ(各3mL)、4℃にて貯蔵するか又は凍結乾燥した。凍結乾燥した材料は 、使用に際して3mLの水を用いて復元した。 較正標準の調製: 較正標準は、CNBr−cTnIアイソ型原液の十分量を 血清、血漿又は基剤に加えて最終濃度範囲2乃至50ng/mLとすることによっ て作ることができる。CNBr−cTnIアイソ型較正標準の濃度は、0ng/ mL、2ng/mL、8ng/mL、15ng/mL、25ng/mL及び50ng/ mLである。各レベルの較正標準を濾過し、TnIイムノアッセイを用いてStra て一致させる。次いで較正標準をそれぞれ指定されたバイアルに濾過して入れ、 そして凍結乾燥するか又は4℃にて貯蔵する。凍結乾燥した較正標準は、水を用 いて凍結乾燥前液量へと復元される。 ここに提示した実施例は、説明のためのものに過ぎず、本発明の範囲の限定を 意図したものではない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 実質的に次の配列の約153 個のアミノ酸を有する、ヒトの天然の心臓トロ ポニンI又はヒト組換え心臓トロポニンIの、ヒト心臓トロポニンIフラグメン ト: 2. 実質的に次の配列の約153 個のアミノ酸を有する、ヒトの天然の心臓トロ ポニンI又はヒト組換え心臓トロポニンIの、ヒト心臓トロポニンIフラグメン トを製造するための方法であって、 a) ヒト天然心臓トロポニンI及びヒト組換え心臓トロポニンIよりなる 郡より選ばれたヒト心臓トロポニンIを還元し、 b) ステップa)の該ヒト心臓トロポニンをCNBrによっ て切断し、そして c) 得られたヒト心臓トロポニンIフラグメントを回収することを含む方 法。 3. TnIイムノアッセイのための較正標準であって、 a) 実質的に次の配列の約153 個のアミノ酸を有するヒトの天然の心臓ト ロポニンI又はヒト組換え心臓トロポニンIの、ヒト心臓トロポニンIフラグメ ントの既知量と、 b) 血清又は較正標準基剤と を含む較正標準。 4. 既知量のトロポニンCを更に含む、請求項3の較正標準。 5. TnIイムノアッセイのための対照であって、 a) 実質的に次の配列の約153 個のアミノ酸を有するヒトの天然の心臓ト ロポニンI又はヒト組換え心臓トロポニンIの、ヒト心臓トロポニンIフラグメ ントの既知量と、 b) 血清又は較正標準基剤と を含む対照。 6. 既知量のトロポニンCを更に含む、請求項5の対照。 7. TnIに対する抗体に対して免疫学的活性を有する天然又は組換えのヒト 心臓TnIより誘導されるペプチドであって、 a) ヒト心臓トロポニンIを還元し、 b) ステップb)のヒト心臓トロポニンIをCNBrで切断し、そして c) 得られたヒト心臓トロポニンIペプチドを回収する ことを含む方法によって作られるペプチド。 8. TnIイムノアッセイのための較正標準であって、請求項7の方法によっ て作られるペプチド及び血清又は較正標準基剤を含む較正標準。 9. 既知量のトロポニンCを更に含む、請求項8の較正標準。 10. 請求項7の方法によって作られるペプチド及び血清又は較正標準基剤を 含む、Tniイムノアッセイのための対照。 11. 既知量のTnCを更に含む、請求項10の対照。
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