JPH0531571Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は鋼管などの金属管を連続的に探傷
し、金属管の欠陥位置をマーキングする自動超音
波探傷装置において連続的に搬送されてくる金属
管の管端を検出し、金属管の先端、後端における
探傷されない不感帯長を短くする装置を具備する
自動超音波探傷装置に関するものである。

［従来の技術］ 第４図は連続的に搬送されてくる鋼管の管端を
渦流センサによつて検出する自動超音波探傷装置
のブロツク図、第５図は渦流センサ９によつて検
出される鋼管の搬送状態を示し、ａは鋼管の１本
毎の搬送状態、ｂは鋼管の連続搬送状態を示す
図、第６図は制御装置の詳細なブロツク図であ
る。

第４図、第５図、第６図において、１はｎ本目
鋼管、２は（ｎ＋１）本目鋼管、３は鋼管の欠陥
を探傷する探触子、４は探触子３を保持する探傷
機、５は探触子３からの欠陥信号により欠陥パル
スを発生する欠陥信号パルス発生回路、６は鋼管
１，２の移動距離を計測して測長パルスを発生す
る測長パルス発生器、７は鋼管１，２の欠陥位置
をトラツキングする制御装置、８は鋼管１，２の
欠陥位置にマーキングするマーキング装置、９は
管端を検出する渦流センサ、１０は鋼管搬送方
向、１１は測長パルス発生器６から出力される一
連のパルスをカウントして測長する測長回路、１
２は渦流センサ９の出力信号を検出する渦流セン
サ検出回路、１３は欠陥信号パルス発生回路５、
測長回路１１、渦流センサ検出回路１２の出力信
号により欠陥位置のトラツキングを行うトラツキ
ング用シフトレジスタ、１４はトラツキング用シ
フトレジスタ１３の出力信号により前記マーキン
グ装置８へのマーキングタイミングパルスを発生
するマーキングタイミングパルス発生回路、１５
は連続搬送、１６は一本毎搬送をそれぞれ示す。

第４図及び第６図に示された従来装置におい
て、探触子３が鋼管１の欠陥を検出して欠陥信号
を出力すると、欠陥信号パルス発生回路５は欠陥
信号に応答して欠陥パルスをトラツキング用シフ
トレジスタ１３に供給する。トラツキング用シフ
トレジスタ１３は、測長回路１２から出力される
一連の距離パルスをシフトクロツク信号として入
力する。レジスタ１３は管端センサである渦流セ
ンサ９が鋼管の先端を検出し、渦流センサ検出回
路１２が先端検出パルスを発生するときに、リセ
ツトされ、それと同時にシフト、即ちトラツキン
グ動作を開始し、渦流センサ９が当該鋼管の後端
を検出するときに、渦流センサ検出回路１２から
の後端検出パルスに応答して、シフト動作を終了
する。シフト動作中に、シフトレジスタ１３が欠
陥パルスを受けると、この欠陥データはシフトク
ロツク信号によつて順次シフトされ、渦流センサ
９とマーキング装置８との間の距離に相当する時
間だけ遅延される。このようにして、遅延された
欠陥パルスは次にマーキングタイミング発生回路
１４を介してマーキング装置８を駆動し、マーキ
ング装置８はマーキングすべき欠陥がそこを通過
するときに、鋼管上の欠陥位置にマーキングを施
す。

なお、上記渦流センサ９は鋼管の先端が検出さ
れるときにON信号を、鋼管の後端が検出される
ときにOFF信号を発生するものであり、これに
よつてトラツキング用シフトレジスタ１３のカウ
ント開始、終了タイミングは渦流センサ検出回路
１２の信号により連続搬送と一本毎の搬送とを区
別し、連続搬送のときは鋼管１，２の管端の探傷
不可能な不感帯長を短く（例えば50mm程度）し、
一本毎搬送のときは鋼管１，２の不感帯長を長く
（例えば100mm程度）される。これは、連続搬送の
場合は鋼管内部への探傷用の媒体である探傷水の
浸入がなく探傷水膜も安定しているため探傷を行
わない不感帯長を短くできるのに対して、一本毎
の搬送の場合は鋼管内部への探傷水の浸入があ
り、探傷水膜も不安定のため、不感帯長を長くす
る必要がある、という理由による。

また渦流センサ検出回路１２では、連続搬送さ
れてくるｎ本目鋼管１の後端と（ｎ＋１）本目鋼
管２の先端が密着されているときのみ連続搬送と
して検出できるものである。

［考案が解決しようとする問題点］ 上記のような従来の渦流検出回路１２において
は、ｎ本目の鋼管１に次の即ち（ｎ＋１）本目の
鋼管２が密着して搬送される場合、それは連続搬
送状態として有効に検出される。しかし、鋼管１
と２との間に若干の隙間（１〜400mm程度）が生
じた場合、渦流センサ９がｎ本目鋼管１の後端と
（ｎ＋１）本目の鋼管２の先端とを検出し、かか
る状態は、連続搬送ではなく、一本毎の搬送と判
断される。従つて、このような搬送状態に対して
不感帯は比較的長く（100mm程度）せざるを得な
かつた。

不感帯を長くすると、鋼管の端部を再度検査す
る必要があり、それ故不感帯を可能な限り短くす
ることが好ましいことは明らかである。

この考案は上記問題点を解消するために、探傷
には問題とならない若干のすき間（例えば１〜
400mm程度）が生じた場合にも連続搬送と判断す
べく管端を検出し、不感帯長を短く（例えば50mm
程度）することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ この考案は連続的に搬送される鋼管を探傷し、
鋼管の欠陥位置をマーキングする自動超音波探傷
装置において、ｎ本目鋼管１の後端と（ｎ＋１）
本目鋼管２の先端を検出するために渦流センサ
９、渦流センサ検出回路１２と、鋼管検知センサ
（例えば光電リレー）、鋼管検出回路とを併用し、
ｎ本目鋼管１と（ｎ＋１）本目鋼管２の間に若干
のすき間（例えば１〜400mm程度）が生じても連
続搬送の状態と判定する管端検出回路を具備する
ものである。

［作用］ この考案は連続搬送の鋼管に若干のすき間（例
えば１〜400mm）が生じても、連続搬送の管端と
して検出し、鋼管の管端の不感帯長を短く（例え
ば50mm程度）するものである。

［実施例］ 第１図は、搬送される鋼管の間に、例えば１〜
400［mm］程度の隙間が生じた場合であつても、連
続搬送状態が検出され且つ不感帯が可能な限り短
くされ得る、本考案による実施例を示す。

第１図に示された装置は第１のセンサである渦
流センサ９及び第２のセンサである鋼管検知セン
サ１７とが鋼管の搬送方向に一定距離をもつて設
けられている点で第４図に示された従来装置と相
違する。

第２図は、第１図に示された本考案の実施例に
おける欠陥トラツキング制御装置７のブロツク回
路図を示す。図において、制御装置７は測長回路
１１、トラツキング用シフトレジスタ１３、マー
キングタイミングパルス発生回路１４、渦流セン
サ９からの検出信号に応答して渦流検出パルスを
発生する渦流センサ検出回路１２、鋼管検出セン
サ１７からの検出信号に応答して鋼管検出パルス
を発生する鋼管検出回路１８、渦流センサ検出回
路１２及び鋼管検出回路１８からの出力パルスに
応答して管端パルスを出力する管端検出回路１９
より成る。

渦流センサ検出回路１２は、渦流センサ９が鋼
管の材質の連続性をモニターし、その連続性が維
持されていると、ON信号を発生し、その非連続
性が検出されるとOFF信号を発生する。

鋼管検知センサ１７は、例えば光電リレーであ
り、鋼管検出回路１８は、鋼管が鋼管検知センサ
１７を通過している間、ON信号を発生し、鋼管
が該センサを通過していない間、OFF信号を発
生する。

管端検出回路１９は、渦流センサ検出回路１２
及び鋼管検出回路１８のそれぞれの出力変化に応
答して、即ち渦流センサ検出回路１２の出力の
ON信号とOFF信号との間の変化及び鋼管検出回
路１８の出力のON信号とOFF信号との間の変化
に応答して、管端パルスを発生する。

第３図は、鋼管の搬送状態と第２図に示された
装置の動作タイミングチヤートを示している。

第３図にＡに示されたように、（ｎ＋１）本目
の鋼管の先端が鋼管検出センサ、即ち光電リレー
１７を通過するときに先行のｎ本目の鋼管の後端
が既に渦流センサ９を通過し終えていると、渦流
センサ検出回路１２及び鋼管検出回路１８のそれ
ぞれの出力変化に応答して、管端検出回路１９は
２個の管端パルスを発生し、これは鋼管が一本毎
の搬送状態にあることを示す。

第３図Ｂに示されたように、（ｎ＋１）本目の
鋼管の先端とｎ本目の鋼管の後端が密着して搬送
されると、渦流センサ９は検出信号を発生する
が、光電リレー１７はON状態を継続し、従つて
渦流センサ検出回路１２の出力変化に応答して、
管端検出回路１９は１個の管端パルスを発生し、
鋼管の連続搬送状態を示す。

第３図Ｃに示されたように、（ｎ＋１）本目の
鋼管の先端が光電リレー１７を通過するときに、
ｎ本目の鋼管の後端が未だ渦流センサ９に到達し
ていないと、換言すると鋼管間にわずかな間隙、
例えば、１〜400［mm］、が存在するのに過ぎない
と、管端検出回路１９は、渦流センサ検出回路１
２の出力変化に応答して、１個の管端パルスを発
生し、これは鋼管が連続搬送状態にあると判定す
る。

結果として、ｎ本目の鋼管の後端と（ｎ＋１）
本目の鋼管の先端とが渦流センサ９と鋼管検出セ
ンサ１７との間の距離以上に隔てられると、管端
検出回路１９は２個の管端パルスを発生して、鋼
管の１本毎搬送状態を示し、他方、それらが渦流
センサ９と鋼管検出センサ１７との間の距離以上
に隔てられると、管端検出回路１９は１個の管端
パルスを発生して鋼管の連続搬送状態を示す。

渦流センサ９と鋼管検知センサ１７との間の距
離は、鋼管のサイズ及び搬送速度に応じて搬送状
態を判定するように、調整可能に設定されるのが
好ましい。

上記実施例においては、鋼管の搬送状態が連続
送りであつても、搬送状況によつては、ｎ本目鋼
管の後端と（ｎ＋１）本目鋼管の先端に若干のす
き間（例えば１〜400mm）が生じる場合があり、
若干のすき間が生じても鋼管内部への探傷用の媒
体である探傷水の浸入がなく探傷水膜も安定して
いるため、連続搬送と判断しても差し支えない。
この場合には不感帯長を短くする（例えば50mm程
度）ことができる。

本考案を使用しないと、若干のすき間が生じた
場合にも一本毎の搬送と判断され、その結果、不
感帯長を大きく（例えば100mm程度）とることに
なるため、鋼管の管端部の再検査が必要となる。

［考案の効果］ 以上のようにこの考案は連続搬送の金属管に若
干のすき間（例えば１〜400mm）が生じても、連
続搬送状態として検出するので、金属管の不感帯
長を短くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す図、第２図は本
考案の制御装置の詳細なブロツク図、第３図は鋼
管の搬送状態と第２図の装置の動作タイミングチ
ヤートを示す図、第４図は従来の実施例を示す
図、第５図は従来の鋼管の検出状態を示す図、第
６図は従来の制御装置の詳細なブロツク図を示す
図である。 図において、３は探触子、４は探傷機、５は欠
陥信号パルス発生回路、６は測長パルス発生器、
７は制御装置、８はマーキング装置、９は渦流セ
ンサ、１１は測長回路、１２は渦流センサ検出回
路、１３はトラツキング用シフトレジスタ、１４
はマーキングタイミングパルス発生回路、１７は
鋼管検知センサ、１８は鋼管センサ検出回路、１
９は管端検出回路をそれぞれ示す。尚、図中、同
一あるいは相当部分には同一符号を付して示して
ある。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 連続的に搬送される複数本の金属管を探傷
   し、金属管の欠陥位置をマーキングする自動超
   音波探傷装置において、前記金属管の欠陥を検
   出する探触子と、この探触子を保持する探傷機
   と、前記探触子からの欠陥信号により欠陥パル
   スを発生する欠陥信号パルス発生回路と、前記
   金属管の移動距離を計測して測長パルスを発生
   する測長パルス発生器と、前記測長パルスを受
   けて測長する測長回路と、前記金属管ごとの管
   端を検出する第１のセンサと、前記第１のセン
   サと金属管搬送方向に一定距離を置いて設けら
   れ、前記金属管の存在を検出する第２のセンサ
   と、前記第１のセンサの出力信号を受けて金属
   管毎の管端検出信号を出力する第１のセンサ検
   出回路と、前記第２のセンサの出力信号を受け
   て、金属管が存在している間金属管検出信号を
   出力する第２のセンサ検出回路と、前記第１お
   よび第２のセンサ検出回路の出力信号とによ
   り、金属管が連続搬送状態かあるいは一本毎の
   搬送状態かを検出し、その搬送検出結果に応じ
   た出力信号を発生する管端検出回路と、前記欠
   陥信号パルス発生回路、測長回路および管端検
   出回路の出力信号を受けて前記金属管の欠陥位
   置へのマーキングのタイミングを決定するため
   に前記欠陥信号パルス発生回路の出力信号を所
   定の時間だけ遅延するトラツキング用シフトレ
   ジスタと、前記金属管の欠陥部にマーキングす
   るマーキング装置と、前記トラツキング用シフ
   トレジスタの信号を前記マーキング装置へマー
   キングタイミングパルスを発生するマーキング
   タイミングパルス発生回路とを具備したことを
   特徴とする自動超音波探傷装置。 (2) 第１のセンサとして渦流センサを、また第２
   のセンサとして光電リレーを用いたことを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の自
   動超音波探傷装置。