JPH05315368A - 電界効果トランジスタ - Google Patents

電界効果トランジスタ

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JPH05315368A
JPH05315368A JP14629192A JP14629192A JPH05315368A JP H05315368 A JPH05315368 A JP H05315368A JP 14629192 A JP14629192 A JP 14629192A JP 14629192 A JP14629192 A JP 14629192A JP H05315368 A JPH05315368 A JP H05315368A
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JP
Japan
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gate electrode
mesa
layer
side wall
type inalas
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JP14629192A
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Junichiro Kobayashi
純一郎 小林
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メサエッチングにより素子部を形成するFE
Tにおいて、ゲート電極の逆耐圧の劣化を防止し、かつ
ゲート電極を機械的に安定にする。 【構成】 n型InAlAs/InGaAs/InP系HEMTにおい
て、メサ部の上にゲート電極5をメサ部の側壁を横切ら
ないように形成するとともに、ゲート電極5の端部の近
傍の部分を除いて、ゲート電極5の端部からメサ部の側
壁にかけての所定部分のn型InAlAs層3及びアンドープ
InGaAs層2をエッチングして除去部14を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電界効果トランジス
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、InP基板を用い、電子供給層及び
チャネル層としてそれぞれn型InAlAs層及びアンドープ
InGaAs層を用いるn型InAlAs/InGaAs/InP系の高電子
移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transis
tor 、HEMT)の研究開発が盛んに行われている。
【0003】図29、図30及び図31は従来のn型In
AlAs/InGaAs/InP系HEMTの一例を示す。ここで、
図29は平面図、図30及び図31はそれぞれ図29の
30−30線及び31−31線に沿っての拡大断面図で
ある。
【0004】図29、図30及び図31に示すように、
この従来のn型InAlAs/InGaAs/InP系HEMTにおい
ては、半絶縁性InP基板101上に、チャネル層として
のアンドープInGaAs層102及び電子供給層としてのn
型InAlAs層103が順次形成されている。これらのn型
InAlAs層103及びアンドープInGaAs層102は、素子
分離を行うために、図29に示すような形状にメサエッ
チングされている。符号104はn型InAlAs層103と
のヘテロ界面の近傍のアンドープInGaAs層102に形成
された2次元電子ガス(2DEG)を示す。
【0005】なお、n型InAlAs/InGaAs/InP系HEM
Tにおいては、イオン注入による高抵抗化処理により素
子分離を行うことが困難であるため、専ら上述のように
メサエッチングにより素子分離が行われる。
【0006】n型InAlAs層103の上には、細線状のゲ
ート電極105が形成されている。このゲート電極10
5は、このゲート電極105よりも幅の広い給電部10
6を介してゲートパッド107と接続されている。
【0007】また、ゲート電極105の両側の部分にお
けるn型InAlAs層103の上には、オーミック金属から
成るソース電極108及びドレイン電極109が形成さ
れている。符号110、111は、それぞれソース電極
108及びドレイン電極109とその下側の部分のn型
InAlAs層103及びアンドープInGaAs層102との合金
層を示す。
【0008】さらに、符号112、113はそれぞれソ
ースパッド及びドレインパッドを示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の図29、図30
及び図31に示す従来のn型InAlAs/InGaAs/InP系H
EMTにおいては、ゲート電極105がメサ部の側壁を
横切る部分でこの側壁部のアンドープInGaAs層102に
ゲート電極105の端部が接触することにより、ゲート
電極105の逆耐圧の劣化が生じてしまうという問題が
ある。
【0010】この問題を防止するために、図32及び図
33(図32の33−33線に沿っての拡大断面図)に
示すように、ゲート電極105をメサ部の側壁の手前で
止めてこのゲート電極105がメサ部の側壁を横切らな
いようにするとともに、ゲート電極105の端部からメ
サ部の側壁にかけての所定部分のn型InAlAs層103及
びアンドープInGaAs層102をエッチングして除去部1
14を形成することにより、ゲート電極105の端部と
メサ部の側壁部のアンドープInGaAs層102との接触を
完全になくすことが考えられる。
【0011】ところが、ゲート長が例えば0.2μm程
度以下に短縮されると、図33に示すように、除去部1
14を形成するためのエッチング時にゲート電極105
の端部の下側のn型InAlAs層103及びアンドープInGa
As層102がアンダーカットされることによりこの端部
が宙に浮いた構造となり、ゲート電極105が機械的に
不安定になってしまうという問題が新たに生じる。
【0012】従って、この発明の目的は、ゲート電極の
逆耐圧の劣化を防止し、かつゲート電極を機械的に安定
にすることができる電界効果トランジスタを提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第一の発明は、半導体層(2、3)から
成るメサ部により素子部が形成され、メサ部の上にゲー
ト電極(5)がメサ部の側壁を横切らないように形成さ
れた電界効果トランジスタにおいて、ゲート電極(5)
の端部からメサ部の側壁にかけての所定部分の半導体層
(2、3)がゲート電極(5)の端部の近傍の部分を除
いて除去されているものである。
【0014】この発明の第二の発明は、半導体層(2、
3)から成るメサ部により素子部が形成され、メサ部の
上にゲート電極(5)がメサ部の側壁を横切るように形
成された電界効果トランジスタにおいて、少なくともゲ
ート電極(5)がメサ部の側壁を横切る部分の側壁が絶
縁膜(16)で覆われているものである。
【0015】
【作用】上述のように構成された第一の発明の電界効果
トランジスタによれば、ゲート電極(5)の端部からメ
サ部の側壁にかけての所定部分の半導体層(2、3)が
ゲート電極(5)の端部の近傍の部分を除いて除去され
ているので、ゲート電極(5)の端部がメサ部の側壁部
の半導体層(2、3)と接触せず、従ってゲート電極
(5)の逆耐圧の劣化を防止することができるととも
に、ゲート電極(5)はその端部を含めてその下地の半
導体層(2、3)により支持されるため機械的に安定に
することができる。
【0016】上述のように構成された第二の発明の電界
効果トランジスタによれば、少なくともゲート電極
(5)がメサ部の側壁を横切る部分の側壁が絶縁膜(1
6)で覆われているので、この絶縁膜(16)により、
ゲート電極(5)がメサ部の側壁部の半導体層(2、
3)と接触せず、従ってゲート電極(5)の逆耐圧の劣
化を防止することができる。さらに、ゲート電極(5)
はその端部を含めてその下地の半導体層(2、3)によ
り支持されるため機械的に安定である。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。なお、実施例の全図において、同一
または対応する部分には同一の符号を付す。
【0018】図1はこの発明の第一実施例によるn型In
AlAs/InGaAs/InP系HEMTを示す平面図、図2及び
図3はそれぞれ図1の2−2線及び3−3線に沿っての
拡大断面図である。
【0019】図1、図2及び図3に示すように、この第
一実施例によるn型InAlAs/InGaAs/InP系HEMTに
おいては、半絶縁性InP基板1上に、チャネル層として
のアンドープInGaAs層2及び電子供給層としてのn型In
AlAs層3が順次形成されている。この場合、これらのn
型InAlAs層3及びアンドープInGaAs層2は、素子分離を
行うために、図1に示すような形状にメサエッチングさ
れている。符号4はn型InAlAs層3とのヘテロ界面の近
傍のアンドープInGaAs層2に形成された2DEGを示
す。
【0020】n型InAlAs層3の上には、T字形の断面形
状を有する細線状のゲート電極5が形成されている。こ
の場合、このゲート電極5は、n型InAlAs層3に形成さ
れたリセス部Rの上に形成されている。このゲート電極
5は、このゲート電極5よりも幅の広い給電部6を介し
てゲートパッド7と接続されている。
【0021】また、ゲート電極5の両側の部分における
n型InAlAs層3の上には、オーミック金属から成るソー
ス電極8及びドレイン電極9が形成されている。符号1
0、11はそれぞれソース電極8及びドレイン電極9と
その下側の部分のn型InAlAs層3及びアンドープInGaAs
層2との合金層を示す。
【0022】符号12、13はそれぞれソースパッド及
びドレインパッドを示す。
【0023】この第一実施例においては、ゲート電極5
はメサ部の側壁の手前で止められており、このゲート電
極5がメサ部の側壁を横切らないようになっている。ま
た、このゲート電極5の端部からメサ部の側壁にかけて
の所定部分のn型InAlAs層3及びアンドープInGaAs層2
は、ゲート電極5の端部の近傍の部分を除いて、2DE
G4よりも深い所までエッチングされて除去部14が形
成されている。この場合、この除去部14の下側の部分
には実質的にキャリアが存在せず、この部分を通してソ
ース・ドレイン間に電流が流れないようになっている。
【0024】次に、上述のように構成されたこの第一実
施例によるn型InAlAs/InGaAs/InP系HEMTの製造
方法について説明する。
【0025】図4、図5(図4の5−5線に沿っての拡
大断面図)及び図6(図4の6−6線に沿っての拡大断
面図)に示すように、まず半絶縁性InP基板1上に例え
ば有機金属化学気相成長(MOCVD)法や分子線エピ
タキシー(MBE)法によりアンドープInGaAs層2及び
n型InAlAs層3を順次エピタキシャル成長させた後、こ
れらのn型InAlAs層3及びアンドープInGaAs層2をメサ
エッチングする。ここで、このメサエッチングは、半絶
縁性InP基板1に達するまで行う。また、このメサエッ
チングは、例えばウエットエッチング法のような等方性
エッチング法により行う。
【0026】次に、オーミック金属膜を真空蒸着法など
により全面に形成し、このオーミック金属膜をエッチン
グにより所定形状にパターニングしてソース電極8及び
ドレイン電極9を形成した後、熱処理を行うことにより
これらのソース電極8及びドレイン電極9をその下側の
部分のn型InAlAs層3及びアンドープInGaAs層2と合金
化させて2DEG4に達する合金層10、11を形成す
る。
【0027】次に、これらのソース電極8及びドレイン
電極9の間の部分のn型InAlAs層3の所定部分をリセス
エッチングしてリセス部Rを形成する。次に、例えば、
ゲート電極5に対応する部分にT字形の断面形状を有す
る開口を有し、給電部6及びゲートパッド7に対応する
部分にも開口を有するレジスト(図示せず)をリソグラ
フィーにより形成した後、このレジストをマスクとして
ゲート電極形成用の金属を真空蒸着法などにより全面に
形成し、その後このレジストをその上に形成された金属
膜とともに除去する。これによって、ゲート電極5、給
電部6及びゲートパッド7が形成される。
【0028】次に、図7、図8(図7の8−8線に沿っ
ての拡大断面図)及び図9(図7の9−9線に沿っての
拡大断面図)に示すように、ゲート電極5の端部からメ
サ部の側壁にかけての所定部分に開口15aを有するレ
ジスト15をリソグラフィーにより形成する。この場
合、このレジスト15としてポジ型のものを用いると、
リソグラフィー工程におけるレジスト塗布時にT字形の
断面形状を有するゲート電極5のひさし部の下側の部分
に入り込んだレジスト15は後の露光時に露光されない
ことから、現像後においてもこの部分のレジスト15は
残される(図8及び図9参照)。
【0029】次に、レジスト15をマスクとしてウエッ
トエッチング法やドライエッチング法によりn型InAlAs
層3及びアンドープInGaAs層2を2DEG4よりも深い
所までエッチングする。これによって、図10、図11
(図10の11−11線に沿っての拡大断面図)及び図
12(図10の12−12線に沿っての拡大断面図)に
示すように、ゲート電極5の端部からメサ部の側壁にか
けて除去部14が形成される。この場合、このエッチン
グ時には、ゲート電極5がn型InAlAs層3と接触する部
分はレジスト15で保護されているため、この部分のゲ
ート電極5の腐食を有効に防止することができる。
【0030】次に、レジスト15を除去した後、ソース
パッド12及びドレインパッド13を形成する。
【0031】以上により、図1、図2及び図3に示すよ
うなn型InAlAs/InGaAs/InP系HEMTが完成され
る。
【0032】以上のように、この第一実施例によれば、
ゲート電極5の端部からメサ部の側壁にかけての所定部
分のn型InAlAs層3及びアンドープInGaAs層2にゲート
電極5の端部の近傍の部分を除いて除去部14が形成さ
れているので、ゲート電極5はメサ部の側壁部のアンド
ープInGaAs層2と接触しなくなってゲート電極5の逆耐
圧の劣化を防止することができるとともに、ゲート電極
5はその端部も含めて下地のn型InAlAs層3により支持
されているため機械的に安定である。さらに、ゲート電
極5がメサ部の側壁と接触しないことにより、この接触
に起因して生じる、HEMTの動作時の雑音の発生など
の不安定要素がなくなる。
【0033】上述の第一実施例において、レジスト15
をマスクとして行うエッチングは、ゲート電極5をエッ
チングあるいは腐食しないエッチング法により行うのが
理想的であるが、必ずしもそうでなくてもよく、ゲート
電極5は多少エッチングされてもよい。この場合、n型
InAlAs層3及びアンドープInGaAs層2をエッチングする
間に、ゲート電極5がその厚さ方向に完全にエッチング
されなければよい(図13及び図14参照)。換言すれ
ば、このエッチング時に腐食部分が動作部分に達しなけ
ればよい。
【0034】また、上述の第一実施例においては、ソー
ス・ドレイン間の電流経路としてゲート電極5の端部の
ひさし部の下側の微小部分が残されるが、このゲート電
極5を形成するためのリソグラフィー法として電子ビー
ムリソグラフィー法を用いる場合、このゲート電極5の
ひさし部の幅は例えば1μm以下の寸法に安定して制御
することが可能であり、さらに、除去部14を形成する
ためのエッチングを等方性エッチング法により行ってこ
のエッチング時にレジスト15の下側の部分にエッチン
グ深さ程度のアンダーカットが生じるようにすることに
より上述の微小部分の幅を極めて小さくしてデバイス特
性にほとんど影響が生じないようにすることができる。
特に、ゲート電極5のひさし部の幅を、レジスト15の
下側の部分に生じるアンダーカット量と同程度に選ぶこ
とにより、上述の微小部分をなくすことも可能である。
【0035】また、すでに述べたように、上述の第一実
施例においては、除去部14を形成するためのエッチン
グ時にはゲート電極5がn型InAlAs層3と接触する部分
はレジスト15で保護されているためこの部分のゲート
電極5の腐食を防止することができるが、この方法は図
15に示すようにゲート電極5を例えばTi膜5a、Pt膜
5b及びAu膜5cにより形成するような場合に特に有効
であると考えられる。それは、腐食されやすいTi膜5a
の露出部分が極めて少なくなるからである。
【0036】なお、給電部6とメサ部の側壁とが交差す
る部分については、いわゆるエアブリッジ構造を採用す
ることにより、給電部6がメサ部の側壁のアンドープIn
GaAs層2と接触しないようにすることができる。
【0037】図16、図17及び図18はこの発明の第
二実施例によるn型InAlAs/InGaAs/InP系HEMTを
示す。ここで、図16は平面図、図17及び図18はそ
れぞれ図16の17−17線及び18−18線に沿って
の拡大断面図である。
【0038】図16、図17及び図18に示すように、
この第二実施例によるn型InAlAs/InGaAs/InP系HE
MTにおいては、メサ部の側壁に例えばSiO2 膜のよう
な絶縁膜16が形成されており、その上を通って、ほぼ
矩形の断面形状を有するゲート電極5がメサ部の側壁を
横切って形成された構造となっている。また、この場
合、ゲート電極5の端部の周辺部には第一実施例におけ
る除去部14は形成されていない。その他の構成は、第
一実施例によるn型InAlAs/InGaAs/InP系HEMTと
同様であるので、説明を省略する。
【0039】次に、上述のように構成されたこの第二実
施例によるn型InAlAs/InGaAs/InP系HEMTの製造
方法について説明する。なお、以下の図19〜図22は
図18に示す断面と同一の断面についての断面図であ
る。
【0040】図19に示すように、まず半絶縁性InP基
板1上にアンドープInGaAs層2及びn型InAlAs層3を順
次エピタキシャル成長させ、このn型InAlAs層3の上に
絶縁膜16に対して選択エッチングが可能な例えばSi3
4 膜のような絶縁膜17をメサ部に対応する形状に形
成した後、この絶縁膜17をマスクとして例えばウエッ
トエッチング法のような等方性エッチング法によりメサ
エッチングを行ってメサ部を形成する。この場合、エッ
チングマスクとして用いられる絶縁膜17の端部の下側
の部分にはアンダーカットが生じる。
【0041】次に、図20に示すように、絶縁膜17の
端部の下側の部分にも成長する条件で、例えばSiO2
のような絶縁膜16を例えば減圧CVD法により全面に
成長させる。
【0042】次に、図21に示すように、例えば反応性
イオンエッチング(RIE)法のような異方性エッチン
グ法により基板表面に対して垂直な方向に絶縁膜16を
エッチングし、メサ部の側壁部の絶縁膜16のみを残
す。
【0043】次に、図22に示すように、絶縁膜16に
対して十分なエッチング選択比が得られる条件で絶縁膜
17をエッチング除去する。
【0044】この後、第一実施例で述べたと同様にし
て、ソース電極8、ドレイン電極9、合金層10、1
1、ゲート電極5、給電部6、ゲートパッド7、ソース
パッド12及びドレインパッド13を形成し、図16、
図17及び図18に示すように、n型InAlAs/InGaAs/
InP系HEMTを完成させる。
【0045】以上のように、この第二実施例によれば、
メサ部の側壁に絶縁膜16が形成されているので、この
メサ部の側壁を横切って形成されるゲート電極5がこの
側壁部のアンドープInGaAs層2と接触せず、従ってゲー
ト電極5の逆耐圧の劣化を防止することができる。ま
た、ゲート電極5はその端部を含めて下地により支持さ
れているので、ゲート電極5は機械的に安定である。
【0046】なお、メサ部の側壁に形成される絶縁膜1
6の上端の下側への位置ずれの許容量は、アンドープIn
GaAs層2の上のn型InAlAs層3の厚さ(n型InAlAs層3
の上にキャップ層が形成される場合にはそれらの合計の
厚さ)、例えば50〜100nm程度である(図23参
照)。また、絶縁膜16の下端の上側への位置ずれの許
容量は、メサエッチングされた半絶縁性InP基板1の深
さであるが、これはエッチング量を変えることにより、
アンダーカット量とともに調節可能である(図24参
照)。
【0047】また、図25に示すように、n型InAlAs層
3にリセス部Rを形成し、このリセス部Rの上にゲート
電極5を形成する場合には、メサ部の側壁に形成される
絶縁膜16はこのリセス部Rの深さだけ、例えば50n
m程度高くなる。
【0048】以上、この発明の実施例につき具体的に説
明したが、この発明は、上述の実施例に限定されるもの
ではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が
可能である。
【0049】例えば、上述の第一実施例においては、除
去部14を2DEG4よりも深く形成しているが、この
除去部14の深さは、表面電位によりピンチオフが生じ
ることなどによりこの除去部14の下側の部分に実質的
にキャリアが存在せず、この部分にソース・ドレイン間
の電流経路が形成されなければ、より浅く形成してもよ
い。
【0050】また、上述の第一実施例においては、除去
部14を形成するためのエッチング時のマスクとしてレ
ジスト15を用いているが、このレジスト15の代わり
に絶縁膜などをエッチングマスクとして用いてもよい。
【0051】さらに、上述の第二実施例において、ゲー
ト電極5をT字形の断面形状に形成してもよい。
【0052】また、上述の第二実施例において、メサ部
の側壁が垂直に近い場合には、いわゆるLDD(Lightl
y Doped Drain)構造のMOSFETにおけるサイドウォ
ールスペーサを形成するために用いられている方法によ
り絶縁膜16を形成することが可能である。すなわち、
図26に示すように、メサ部を形成してから全面に絶縁
膜16を形成した後、図27に示すように、例えばRI
E法により基板表面に対して垂直な方向にこの絶縁膜1
6をエッチングしてメサ部の側壁にのみこの絶縁膜16
を残すようにしてもよい。
【0053】また、上述の第二実施例においては、メサ
部の側壁にのみ絶縁膜16を形成しているが、この絶縁
膜16は、図28に示すように、メサ部の外側の部分の
表面に延在するように形成してもよい。
【0054】さらに、上述の第一実施例及び第二実施例
においては、ソース電極8及びドレイン電極9を形成し
た後にゲート電極5を形成しているが、ゲート電極5を
形成した後にソース電極8及びドレイン電極9を形成す
るようにしてもよい。
【0055】また、上述の第一実施例及び第二実施例に
おいては、この発明をn型InAlAs/InGaAs/InP系HE
MTに適用した場合について説明したが、この発明は、
n型InAlAs/InGaAs/InP系以外の半導体ヘテロ接合を
用いたHEMT、例えばn型AlGaAs/GaAs系HEMTに
適用することも可能であり、さらには例えばGaAsFET
のようなショットキーゲートFETに適用することも可
能である。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
ゲート電極の逆耐圧の劣化を防止し、かつゲート電極を
機械的に安定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施例によるn型InAlAs/InGa
As/InP系HEMTの要部を示す平面図である。
【図2】図1の2−2線に沿っての拡大断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿っての拡大断面図である。
【図4】図1、図2及び図3に示すn型InAlAs/InGaAs
/InP系HEMTの製造方法を説明するための平面図で
ある。
【図5】図4の5−5線に沿っての拡大断面図である。
【図6】図4の6−6線に沿っての拡大断面図である。
【図7】図1、図2及び図3に示すn型InAlAs/InGaAs
/InP系HEMTの製造方法を説明するための平面図で
ある。
【図8】図7の8−8線に沿っての拡大断面図である。
【図9】図7の9−9線に沿っての拡大断面図である。
【図10】図1、図2及び図3に示すn型InAlAs/InGa
As/InP系HEMTの製造方法を説明するための平面図
である。
【図11】図10の11−11線に沿っての拡大断面図
である。
【図12】図10の12−12線に沿っての拡大断面図
である。
【図13】図10、図11及び図12に示すエッチング
工程においてゲート電極がエッチングされた状態を示す
断面図である。
【図14】図10、図11及び図12に示すエッチング
工程においてゲート電極がエッチングされた場合を示す
断面図である。
【図15】図10、図11及び図12に示すエッチング
工程においてゲート電極がTi膜、Pt膜及びAu膜から成る
場合を示す断面図である。
【図16】この発明の第二実施例によるn型InAlAs/In
GaAs/InP系HEMTの要部を示す平面図である。
【図17】図16の17−17線に沿っての拡大断面図
である。
【図18】図16の18−18線に沿っての拡大断面図
である。
【図19】図16、図17及び図18に示すn型InAlAs
/InGaAs/InP系HEMTの製造方法を説明するための
断面図である。
【図20】図16、図17及び図18に示すn型InAlAs
/InGaAs/InP系HEMTの製造方法を説明するための
断面図である。
【図21】図16、図17及び図18に示すn型InAlAs
/InGaAs/InP系HEMTの製造方法を説明するための
断面図である。
【図22】図16、図17及び図18に示すn型InAlAs
/InGaAs/InP系HEMTの製造方法を説明するための
断面図である。
【図23】図16、図17及び図18に示すn型InAlAs
/InGaAs/InP系HEMTにおいてメサ部の側壁に形成
される絶縁膜の上端の下側への位置ずれの許容量を説明
するための断面図である。
【図24】図16、図17及び図18に示すn型InAlAs
/InGaAs/InP系HEMTにおいてメサ部の側壁に形成
される絶縁膜の下端の上側への位置ずれの許容量を説明
するための断面図である。
【図25】図16、図17及び図18に示すn型InAlAs
/InGaAs/InP系HEMTにおいてリセス部の上にゲー
ト電極が形成される場合を示す断面図である。
【図26】図16、図17及び図18に示すn型InAlAs
/InGaAs/InP系HEMTにおいてメサ部の側壁に形成
される絶縁膜を形成する他の方法を説明するための断面
図である。
【図27】図16、図17及び図18に示すn型InAlAs
/InGaAs/InP系HEMTにおいてメサ部の側壁に形成
される絶縁膜を形成する他の方法を説明するための断面
図である。
【図28】メサ部の側壁に形成される絶縁膜がメサ部の
外側の表面に延在している場合を示す断面図である。
【図29】従来のn型InAlAs/InGaAs/InP系HEMT
の要部を示す平面図である。
【図30】図29の30−30線に沿っての拡大断面図
である。
【図31】図29の31−31線に沿っての拡大断面図
である。
【図32】従来のn型InAlAs/InGaAs/InP系HEMT
の問題を解決するために考えられる方法を説明するため
の平面図である。
【図33】図32の33−33線に沿っての拡大断面図
である。
【符号の説明】
1 半絶縁性InP基板 2 アンドープInGaAs層 3 n型InAlAs層 4 2DEG 5 ゲート電極 8 ソース電極 9 ドレイン電極 12 ソースパッド 13 ドレインパッド 14 除去部 15 レジスト 16 絶縁膜 R リセス部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層から成るメサ部により素子部が
    形成され、上記メサ部の上にゲート電極が上記メサ部の
    側壁を横切らないように形成された電界効果トランジス
    タにおいて、 上記ゲート電極の端部から上記メサ部の側壁にかけての
    所定部分の上記半導体層が上記ゲート電極の上記端部の
    近傍の部分を除いて除去されていることを特徴とする電
    界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】 半導体層から成るメサ部により素子部が
    形成され、上記メサ部の上にゲート電極が上記メサ部の
    側壁を横切るように形成された電界効果トランジスタに
    おいて、 少なくとも上記ゲート電極が上記メサ部の側壁を横切る
    部分の上記側壁が絶縁膜で覆われていることを特徴とす
    る電界効果トランジスタ。
JP14629192A 1992-05-13 1992-05-13 電界効果トランジスタ Pending JPH05315368A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006033167A1 (en) * 2004-09-24 2006-03-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device
JP2010062320A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Toshiba Corp 半導体装置およびその製造方法
WO2021149599A1 (ja) * 2020-01-24 2021-07-29 ローム株式会社 窒化物半導体装置の製造方法および窒化物半導体装置

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