JPH0531366Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は燃焼装置に係わり、特に燃焼部の上部
に赤熱体を設けて輻射暖房を行うようにした燃焼
装置に関する。

（従来の技術） 従来、例えば気化式燃焼装置においては、石油
等の液体燃料を気化器により気化したのちバーナ
に供給し、この気化ガスをバーナの炎口部で燃焼
させて暖房するようにしている。ところで、この
種の燃焼装置はこの暖房効果を高めるために例え
ば第４図で示すようにバーナ１の炎口部１Ａの上
部に２次熱源となる赤熱体２を設け、この赤熱体
２を燃焼によつて発生する高温の排気熱で赤熱さ
せることにより輻射暖房を行うようにしている。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来技術においては、赤熱体２の下部は直
接炎口部１Ａの炎が接して第４図の斜線で示すよ
うに赤熱するが、燃焼により発生する高温の排気
熱は上方に向うに従つて矢印のように拡散するの
で赤熱体２の上部は赤熱に必要な熱量を得ること
ができずに赤熱しないため赤熱斑が発生し、輻射
暖房としての充分な輻射熱が得られないという問
題がある。そして、このような赤熱斑は赤熱体２
の面積が広くなるにしたがい顕著に表れる。

そこで本考案は、排気熱の拡散を抑えて赤熱体
を均一に赤熱して輻射暖房効果を高めることので
きる燃焼装置を提供することを目的とする。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 本考案は燃焼筒１９の内部に赤熱体２１を設
け、この赤熱体２１の上方を覆うように排気熱の
拡散抑制体２４を設けるとともに、この拡散抑制
体２４に燃焼筒１９の上面に形成された開口部１
７に対応して排気熱通過口２５を設けて構成され
る。

（作用） 上記構成によつて、燃焼によつて発生する高温
の排気熱はドラフト効果によつて赤熱体２１に沿
つて上昇し、かつ排気熱の拡散抑制体２４により
排気熱の拡散が抑制されるので、排気熱は赤熱体
２１の全体を包み込むように上昇して拡散抑制板
２４の排気熱通過口２５を通過し、かつ排気筒１
９の上面開口部１７から排出される。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を添付図面を参照して
説明する。

第１図乃至第３図において、１１は前面を開放
した本体であり、この本体１１の下部には底板１
２が設けられている。この底板１２の中央には横
長の穴１３が形成され、この穴１３の下方には燃
焼部であるバーナ１４及びこのバーナ１４に気化
ガスを供給するノズル１５が設けられている。１
６は前記穴１３を包囲するように前記底板１２上
に設けた透明なガラス外筒であり、このガラス外
筒１６の上面には開口部１７を有する天板１８が
設けられ、この天板１８と前記ガラス外筒１６と
により燃焼筒１９を構成している。そして、前記
天板１８を複数の取付支柱２０によつて底板１２
に固定している。

２１は前記燃焼筒１９の内部に設けられた４本
の円筒状の赤熱体であり、各赤熱体２１の周面に
は多数の孔２２が設けられている。また、これら
の赤熱体２１は前記ガラス外筒１６の内面下部に
固設された取付部材２３に取付固定されている。
２４は前記４本の赤熱体２１の上方を覆うように
して設けられた排気熱の拡散抑制体であり、この
拡散抑制体２４はフード状に形成され、前記天板
１８に形成された開口部１７に対応して排気熱通
過口２５が設けられている。この拡散抑制体２４
は取付ネジ２６によつて前記天板１８に懸吊され
ているとともにこの拡散抑制体２４に固設した取
付部材２３Ａに各赤熱体２１の上部を取付固定
し、この取付部材２３Ａと前記取付部材２３とに
よつて４本の赤熱体２１を排気熱の拡散抑制体２
４のほぼ中央位置に横一列に整列させて取付けて
いる。

次に上記のように構成された実施例の作用を説
明する。

液体燃料を図示しない気化器によつて気化さ
せ、この気化ガスをノズル１５によりバーナ１４
に供給し、図示しない点火プラグ等により着火し
て気化ガスを炎口部１４Ａで燃焼させる。そして
バーナ１４の炎口部１４Ａで燃焼した炎は直接各
赤熱体２１の下部に接してこれを赤熱するととも
に、炎によつて発生する高温の排気熱はドラフト
効果により赤熱体２１に沿つて上昇し、かつ拡散
抑制体２４によりその拡散が抑制される。このた
め排気熱は第３図の矢印のように赤熱体２１の全
体を包み込みながら上昇して赤熱体２１全体を赤
熱させ、その後拡散抑制体２４の排気熱通過口２
５を経て燃焼筒１９の上面開口部１７から排出さ
れる。

このように上記実施例ではドラフト効果により
上昇する高温の排気熱は赤熱体２２の上端を覆う
ようにして設けられた拡散抑制体２４によつて拡
散が抑制される。このため、排気熱は各赤熱体２
１に沿つて上昇し、かつ赤熱体２１を包み込むも
のであり、赤熱体２１の上部において赤熱させる
のに充分な熱量を得ることができ、赤熱体２１全
体が均一に赤熱され、赤熱体２１による輻射暖房
効果が高められる。また、拡散抑制体２４は複数
の赤熱体２１の上端を全体的に覆うようにしてい
るため、赤熱体２１の面積が広くなつても赤熱体
２１全体を均一に赤熱できる。また赤熱体２１が
均一に赤熱した状態がガラス外筒１６を透視して
外部から見えるので視覚的効果が良好であり商品
価値が高められる。

尚、本考案は上記実施例に限定されるものでは
なく本考案の要旨の範囲内で種々の変形実施が可
能である。例えば赤熱体は楕円形状等でもよく、
その形状あるいは個数は適宜選定すればよい。ま
たバーナの種類は各種タイプ適用することができ
る。

［考案の効果］ 本考案は燃焼筒内に設けた赤熱体の上部に排気
熱の拡散抑制体を設けることにより、排気熱の拡
散を抑制して赤熱体を均一に赤熱して赤熱体によ
る輻射暖房効果を向上できる燃焼装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示し、
第１図は断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面
図、第３図は排気熱の上昇状態を示す概略説明
図、第４図は従来の排気熱の上昇状態を示す概略
説明図である。 １４……バーナ、１７……開口部、１９……燃
焼筒、２１……赤熱体、２４……拡散抑制体、２
５……排気熱通過口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃焼部の上部に設けられた燃焼筒と、この燃焼
   筒の上面に設けられた開口部と、前記燃焼筒の内
   部に設けられた赤熱体と、この赤熱体の上方を覆
   うように設けられた排気熱の拡散抑制体と、この
   拡散抑制体の上面に前記開口部に対応して設けら
   れた排気熱通過口とを具備したことを特徴とする
   燃焼装置。