JPH0531322A - 溶剤回収装置 - Google Patents

溶剤回収装置

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Publication number
JPH0531322A
JPH0531322A JP3214322A JP21432291A JPH0531322A JP H0531322 A JPH0531322 A JP H0531322A JP 3214322 A JP3214322 A JP 3214322A JP 21432291 A JP21432291 A JP 21432291A JP H0531322 A JPH0531322 A JP H0531322A
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JP
Japan
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solvent
adsorbent
gas
adsorption tower
adsorption
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Application number
JP3214322A
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English (en)
Inventor
Hisaaki Yokota
久昭 横田
Koki Usui
光基 臼井
Osamu Yoshiguchi
理 吉口
Hiroyuki Takahara
宏之 高原
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶剤含有処理ガスから溶剤を高回収効率で回
収することができる溶剤回収装置を提供する。 【構成】 溶剤含有空気は活性炭ハニカム成形体からな
る吸着材6aとシートヒータ6bを備えた乾式回収装置
の吸着塔21,22に導入して溶剤を濃縮抽出し、コン
デンサ27にて凝縮することにより溶剤を液体として回
収する。この場合に、シートヒータ6bの厚さを20乃至
40mmにし、キャリアガスの流量Q(リットル/分)を吸
着塔のキャリアガス通過断面積A(m2)の40乃至80倍に
する。また、塔内の溶剤脱着温度を100乃至160℃にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低濃度溶剤含有ガスを活
性炭による吸脱着作用により高濃度溶剤含有ガスに濃縮
した後溶剤を回収する溶剤濃縮回収装置に関し、特に、
フロン113等の低沸点溶剤の回収に有効な溶剤濃縮回
収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造設備及び精密機器製造設備に
おいては、フロン又は塩素系等の有機溶剤が使用されて
いる場合が多く、室内から又は室外排気空気中から前記
有機溶剤を分離除去して公害防止を図ったり、回収した
溶剤を再利用する等のために、溶剤回収装置が使用され
ている。
【0003】これらの従来の溶剤回収装置においては、
活性炭等の溶剤吸着材を収納した複数の、例えば1対の
吸着塔を設け、溶剤含有空気を一方の吸着塔に導入して
その含有溶剤を吸着材に吸着除去させ、浄化空気として
排出させる。そして、他方の吸着塔からは、従前の吸着
工程で既に吸着している溶剤を脱着させる。この脱着時
のエネルギとして水蒸気を使用しているのが、従来一般
的な蒸気再生式の溶剤回収装置である。また、吸着材自
体をシートヒータにより加熱して溶剤を脱着するのが、
乾式溶剤回収装置である。
【0004】前記蒸気再生式溶剤回収装置の場合には、
溶剤脱着が効率的に行われるため、有用な手段として用
いられているが、活性な多量の水蒸気と溶剤が接触する
こととなるため、溶剤が分解しやすいとか、又は、微量
分解しても問題となる場合には、回収液の再利用が困難
である等の問題点がある。
【0005】この点を解決する手段として提案されてい
る方法が後者の乾式溶剤回収装置であり、活性な水蒸気
を脱着源として用いないため、溶剤分解が少なく、良質
な回収液が得られる。
【0006】しかしながら、上記乾式溶剤回収装置で
は、溶剤の脱着方法として吸着材の吸着平衡状態を加熱
減圧して行なうため、水蒸気脱着を行なう場合に比較し
て効率的に低く、特にフロン113や1.1.1.トリ
クロルエタン等の比較的沸点が低い溶剤の回収にあたっ
ては、極力効率的に回収するための回収条件の適正化が
必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】回収条件の適正化にあ
たって必要な第1要件は、所定の時間内に吸着材の加熱
が適正温度に均一化されること、第2要件は、吸着材が
加熱されて脱着した溶剤が円滑に、かつ、いたずらに溶
剤を薄めることなく吸着塔外へ吸引排気されること、第
3の要件は溶剤分解を生じない様に吸着材の加熱温度を
制御することである。乾式溶剤回収装置の効率化のため
には、これらの課題を解決する必要がある。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、溶剤含有処理ガスから良質な状態で効率良
く溶剤を液体として回収することができる溶剤回収装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶剤回収装
置は、ガスが通流可能の複数の吸着塔と、各吸着塔内に
配置されシート状ヒータと活性炭吸着材とを接触させて
構成された吸着体と、吸着塔にその下部から溶剤含有ガ
スを選択的に且つ交互に導入して前記吸着材に溶剤を吸
着させ清浄化ガスを前記吸着塔の上部から排気する溶剤
含有ガス導入手段と、前記溶剤含有ガスが導入されてい
ない吸着塔内の前記吸着材を前記シート状ヒータへの通
電により加熱して前記吸着材から溶剤を離脱させると共
にこの吸着塔内にその上部からキャリアガスを導入し下
部からこのキャリアガスを吸引排気することにより脱着
溶剤を含有する高濃度溶剤ガスを抽出する抽出手段と、
この高濃度溶剤ガスを冷却して溶剤を液体として回収す
る回収部とを有する溶剤回収装置であって、前記各吸着
材の溶剤含有ガス通過断面の厚さは20乃至40mmであり、
前記キャリアガスの流量をQ(リットル/分)、前記吸
着塔のガス通過断面積をA(m2)とした場合に、Q/
Aが40乃至80の範囲にあり、前記シート状ヒータに
よる脱着温度は100乃至160℃であることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明においては、外気から導入された溶剤を
含有する処理ガスはその供給手段により回収装置の複数
の吸着塔に交互に且つ選択的に供給される。この吸着塔
には、活性炭吸着材とこの吸着材を電気的に加熱するシ
ート状ヒータとが接触して構成された吸着体が収納され
ている。そして、溶剤含有ガス導入手段により一方の吸
着塔に前記溶剤含有ガスを導入し、前記吸着材にガス中
の含有溶剤を吸着させる。他方の吸着塔においては、従
前の工程で吸着材に溶剤が高濃度で吸着しているので、
そのシート状ヒータに通電することにより、吸着材を加
熱して溶剤を脱着させる。そして、この吸着塔にキャリ
アガスを導入し吸着材から脱着した溶剤をこのキャリア
ガスにキャリアさせて、回収部に供給する。回収部にお
いては、この溶剤を極めて高濃度で含有する高濃度溶剤
ガスを冷却して溶剤を液体として回収する。
【0011】而して、本発明においては、前記シール状
ヒータにはさまれた各吸着材の溶剤含有ガス通過断面の
厚さは20乃至40mmである。この溶剤含有ガスが通過する
吸着材の断面は、その厚さが20mm以上であることが必要
である。厚さが20mm未満であると、吸着材の加熱速度
(時間)は早まるが、吸着材からの溶剤脱着時間に比べ
いたずらにシール状ヒータが多量に必要となり、吸着体
のコストアップを招来する。また、この厚さが40mmを超
えると、吸着材からの溶剤脱着時間に比べ吸着材の伝熱
加熱に時間を要することとなり、非効率となる。従っ
て、吸着材の伝熱加熱時間と溶剤脱着時間とを概略合致
させ効率的な溶剤脱着を行なうためには吸着材の溶剤含
有ガス通過断面の厚さを20乃至40mmにする。
【0012】また、前記キャリアガスの流量をQ(リッ
トル/分)、前記吸着塔のガス通過断面積をA(m2
とした場合に、Q/Aが40乃至80の範囲にあるよう
に、キャリアガスの流量を決める。
【0013】加熱及び減圧下で、吸着材に吸着された溶
剤のガス分子を脱着する場合に、脱着された溶剤ガスが
その表面に充満し、その条件下での飽和蒸気圧に到達す
ると、もはやそれ以上脱着できなくなる。キャリアガス
はこの脱着ガスを徐々に拭い去り、吸着材の表面ガス濃
度を低減して脱着を効率的に促進する重要な役割を担
う。従って、キャリアガス量が過小の場合には、脱着さ
れて吸着塔外へ排出されてくるガス濃度は高濃度となる
利点はあるものの、脱着効率が低下してしまうという欠
点が生ずる。また、キャリアガス量が過剰の場合には最
終的に吸着塔から脱着されるガスの濃度を薄めることに
なる。
【0014】回収手段において、高濃度溶剤含有ガスか
ら溶剤を液体として回収する凝縮器においては、その凝
縮器が冷却する温度におけるガス中の溶剤の過飽和分が
凝縮されて液体となり、その温度における飽和濃度分は
未凝縮ガスとして吸着塔へ返戻される。飽和濃度は大気
圧において温度により一義的に決まるものであるから、
脱着ガス濃度が低ければ、凝縮液化分は減少し、液化回
収効率を低下させることとなる。また、未凝縮分が増加
し、これが吸着塔に返戻されることになり、処理能力を
低下させてしまう。
【0015】本願発明者等が種々実験研究した結果、上
述の各種要因を勘案して、キャリアガス流量は、キャリ
アガスの流量をQ(リットル/分)、前記吸着塔のガス
通過断面積をA(m2)とした場合に、Q/Aが40乃
至80の範囲にあるように決めることが適切であること
を見いだした。
【0016】この場合に、例えば、1塔当たりの吸着体
容積が25リットルである場合には、例えば吸着塔のガス
通過断面積が0.085m2であり、適正キャリアガス(空
気)の流量は3.4乃至6.8リットル/分である。
【0017】また、1塔当たりの吸着体容積が50リット
ルである場合には、例えば吸着塔のガス通過断面積が0.
16m2であるから、適正キャリアガス流量は6.4乃至12.8
リットル/分である。但し、吸着塔の容量が50リットル
であっても、25リットルの吸着塔を2段重ねたものであ
る場合には適正流量は25リットルの場合と同様の流量に
なる。
【0018】更に、1塔当りの吸着体容積が50リットル
であっても、縦長形の吸着体であって、そのガス通過断
面積が0.085m2の場合には適正キャリアガス(空気)の
流量は3.4至6.8リットル/分である。
【0019】要するに、吸着材から脱着された溶剤を必
要最小範囲の速度で吸着材表面の雰囲気から拭い去るこ
とが重要である。
【0020】シート状ヒータによる脱着温度は100乃至1
60℃であることが必要である。脱着温度が100℃未満で
あると、大気中の水分も共存吸着されているため脱着効
率が著しく低下する。一方、脱着温度が160℃を超える
と、溶剤中の安定材の歩留まりが劣化したり、溶剤分解
を起こしたりする。このため、吸着塔内に配置された吸
着材から溶剤を脱着する温度は、100乃至160℃にする。
【0021】なお、溶剤脱着工程において吸着塔内のキ
ャリアガスを吸引する際の排気圧力は、-600mmHg以下の
真空度にすることが好ましい。この排気圧力より圧力が
高くなると十分な脱着効率が得られない。真空度が高い
ほど、脱着効率が向上するが、高真空を得るためには大
容量の真空排気装置を用意する必要があり、装置コスト
が上昇する。
【0022】また、回収手段の吸着塔における脱着時間
は15乃至25分にすることが好ましい。脱着に要する時間
は、回収手段の回収効率に大きな影響を及ぼす。脱着工
程においては、十分な真空度を得て物理的脱着現象が生
じる時間の外に、吸着塔内を所望の真空度に排気し、吸
着材を所定の温度に加熱するための時間が必要である。
脱着時間が短すぎると、脱着が不十分となり、溶剤が残
存したまま、次順の吸着工程に移ることになるため、結
果として処理能力が低下してしまう。また、脱着時間が
長すぎる場合には、吸着工程において、それに見合う量
の溶剤を吸着させるために長時間必要であり、同様に回
収手段全体の処理能力が低下してしまう。このような理
由で、脱着時間は15乃至25分にすることが好ましい。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して説明する。
【0024】図2は本発明の実施例に係る溶剤回収装置
の吸着塔内にて使用する吸着体を示す斜視図である。吸
着体6の吸着材6aは直方体状のモノリス成形体からな
り、ハニカム状に成形されている。この吸着材6aは複
数個(第1図には2個の吸着材のみ示す)連結して構成
されており、各吸着材6a間及びその配列方向の両端部
の側面には、通電により抵抗発熱するシートヒータ6b
が接着されている。各シートヒータ6bには、シートヒ
ータ6bに給電するためのリード線6cが接続されてい
る。なお、吸着材6aには熱電対(図示せず)が挿入さ
れており、この熱電対により吸着材6aの温度を測定
し、吸着材6aの温度が所定値になるようにシートヒー
タ6bへの印加電力を制御するようになっている。
【0025】なお、このシートヒータ6bとしては、例
えば厚さが1mm、幅が130mm、長さが400mmの薄板
状をなすものがあり、交流100Vで容量が430Wで
ある。また、このシートヒータ6bを8枚使用し、各シ
ートヒータ間に同一の大きさの吸着材6aを介装するこ
とにより、例えば幅が120mm、長さが240mm、高さ
が400mmの吸着体6が構成される。なお、シートヒー
タ6bの幅が130mmで、吸着体6の幅120mmよりも
長いのは、シートヒータの端部での発熱量が少ないため
に吸着材よりも突出している必要があるからである。
【0026】このように構成された吸着体6において
は、リード線6cを介してシートヒータ6bに通電する
と、シートヒータ6bが抵抗発熱して昇温し、この熱が
シートヒータ6bから吸着材6aに伝達される。これに
より、吸着材6aが昇温して吸着していたフロンを脱着
する。
【0027】本実施例の溶剤回収装置においては、図1
に示す吸着塔21,22内に、図2に示す吸着体6が装
入されている。即ち、この溶剤回収部は第1吸着塔21
と第2の吸着塔22の2つの吸着塔を有し、バッチ式の
吸着工程及び脱着工程を交互に繰り返すことにより、双
方の吸着塔21,22により連続的な溶剤含有ガス回収
処理を可能にしたものである。各吸着塔21,22に収
納された各吸着体はシートヒータ6bへの通電加熱によ
り温度制御されるようになっている。
【0028】洗浄装置等から排気された溶剤含有空気は
ブロア16により吸引されて、配管11及びその分岐配
管11a,11bを介して吸着塔21,22に分岐供給
されるようになっている。配管11a,11bには夫々
開閉弁V1,V3が介装されていて、この開閉弁V1,V3
は各吸着塔21,22への溶剤濃縮ガスの供給を制御す
る。
【0029】また、吸着塔21,22の吸着材6aによ
り溶剤が吸着除去された後、そのガス排出口から排出さ
れた浄化ガスは配管12a,12bを介して合流配管1
2に排出され、前述の如く、溶剤濃縮部の配管7に返戻
される。そして、各配管12a,12bには夫々開閉弁
2,V4が介装されていて、夫々吸着塔21,22から
の排出空気の供給を制御している。
【0030】冷却ガスはブロア24により配管36及び
その分岐配管36a,36bを介して各吸着塔21,2
2に導入され、吸着塔21,22内を冷却してきた冷却
ガスは冷却ガス用配管35a,35bに排出され、その
合流配管35を介して配管36に与えられる。配管36
にはブロア24の上流側に冷却器25が介装されてお
り、この冷却器25により配管36を通流する冷却ガス
が冷却されるようになっている。
【0031】また、配管12に排出された浄化ガスの一
部は、再生用キャリアガスとなって、配管12に連結さ
れた配管34a,34bを介して吸着塔21,22に供
給されるようになっている。配管34a,34bには夫
々流量調節弁V9,V10が介装されていて、吸着塔2
1,22へのキャリアガスの注入量を制御するようにな
っている。
【0032】吸着塔21,22を通過して溶剤を高濃度
でキャリアしている高濃度溶剤ガスは、配管32a,3
2bに排出され、その合流配管32を介してコンデンサ
27に供給される。配管32には真空ポンプ26が配設
されていて、吸着塔21,22内のガスを吸引して、コ
ンデンサ27に供給するようになっている。このコンデ
ンサ27内で、高濃度溶剤ガスはチル冷却水により冷却
され、含有溶剤が液体に凝縮される。配管32a,32
bには、開閉弁V5,V7が設けられている。
【0033】この液体溶剤は未凝縮溶剤含有ガスと共
に、分離器28に集められ、水と溶剤とに比重分離され
る。回収された液体溶剤はタンク29に集められる。分
離器28内の未凝縮溶剤含有ガスは配管33を介してブ
ロア16の上流側の配管11に返戻される。
【0034】次に、上述の如く構成された溶剤回収装置
の動作について説明する。
【0035】先ず、第1の吸着塔21に収納されている
吸着体が再生後のもので活性の状態になり、第2の吸着
塔22に収納されている吸着体が吸着後のもので溶剤を
十分に吸着している状態にあるとする。この場合、開閉
弁V1,V2を開、開閉弁V3,V4を閉、開閉弁V11,V
13,V12,V14を閉、開閉弁V5を閉、開閉弁V7を開に
する。開閉弁V8,V16は、吸着 塔21,22内を大気
開放するための弁であり、通常動作時は常に閉である。
流量調節弁V9,V10は、吸着塔21、22が各々減圧
作用を受けた時に必要所定 空気量が流れるように常に
調整されている。
【0036】このように、開閉弁V1,V2を開にするこ
とによって、溶剤含有空気は吸着塔21に導入され、そ
の含有溶剤が吸着体の吸着材6aに吸着除去される。浄
化された空気は外部に排出される。
【0037】一方、吸着塔22内は、真空ポンプ26に
より配管32b,32を介して吸引され、更に吸着塔2
2内の吸着体6は別途設けた電源から給電されてそのシ
ートヒータ6bが抵抗発熱し、吸着材6aが所定温度ま
で加熱される。そして、この吸着塔22内の吸着体6は
吸着体中に設けられた熱電対により測温されて温度制御
される。これにより、吸着塔22内の吸着材6aは減圧
下で速やかに昇温して溶剤を脱着し、この溶剤は配管3
4b、流量調整弁V10を介して吸着塔22内に導入され
たキャリアガスにキャリアされてコンデンサ27に供給
される。
【0038】このようにして脱着された高濃度溶剤ガス
はコンデンサ27で凝縮されて水分及び溶剤が液化し、
溶剤液は分離器28で水から分離された後、ストレージ
タンク29に回収される。一方、コンデンサ27で未凝
縮となったガス成分は、分離器28から配管33を介し
て配管11に返戻され、溶剤の吸着工程を実施している
吸着塔21に供給される。
【0039】次いで、一定時間経過後、開閉弁V1,V2
は開のままで第1の吸着塔21の吸着工程を継続しつ
つ、開閉弁V7を閉にして第2の吸着塔22の脱着工程
を停止する。そして、開閉弁V12,V14を開にして、溶
剤を殆ど又は全く含有しない冷却空気をブロア24によ
り吸着塔22内に送り込む。また、吸着体6のシートヒ
ータ6bに対する通電を停止する。冷却空気は冷却器2
5により冷却されており、シートヒータ6bによる加熱
が停止するので、再生工程で加熱されて高温になってい
た吸着塔22内の吸着材6aはこの低温の冷却ガスの通
流により冷却され、吸着効率が高い温度域まで降温す
る。
【0040】次いで、一定時間経過後、開閉弁V3,V4
を開、開閉弁V5を開、開閉弁V1,V2を閉、開閉弁V
12,V14を閉にする。なお、開閉弁V7,V11,V13
閉のままである。
【0041】これにより、溶剤含有空気は第2の吸着塔
22の吸着体6を通過してその含有溶剤が吸着除去され
る。一方、第1の吸着塔21においては、その減圧下で
の吸着体6への通電加熱により、この吸着体6に吸着さ
れていた溶剤が脱着される。そして、この溶剤及び水分
を含むガスはコンデンサ27及び水分離器28に送られ
て液体溶剤が回収される。
【0042】次いで、一定時間経過後、開閉弁V5を閉
にし、開閉弁V11,V13を開にして冷却空気を第1の吸
着塔21に供給する。これにより、第1の吸着塔21は
再生(脱着)工程から冷却工程に移る。
【0043】このようにして、吸着工程、脱着工程及び
冷却工程を1サイクルとして各開閉弁が切り換り、高濃
度溶剤ガスから液体溶剤が回収される。そして第1の吸
着塔21が吸着工程の場合は、第2の吸着塔22が脱着
工程及び冷却工程を実施しており、第2の吸着塔22が
吸着工程の場合は、第1の吸着塔21が脱着工程及び冷
却工程を実施している。その結果、溶剤を連続的に回収
することができる。
【0044】なお、フロンガスの回収が連続的でなくて
もよい場合は1つの吸着塔のみで一定時間毎に吸着、脱
着及び冷却の各工程を実施させてもよい。その場合には
配管33より排出されたリターン空気は吸着作用をもた
ないため、外部に排出したり、キャリヤ空気として用い
てもよい。また、吸着工程の時間と、脱着及び冷却工程
の総時間とが一致しない場合には、3塔以上の吸着塔を
使用することもある。2塔に限らず、3塔以上の多数塔
設けてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
溶剤含有空気処理ガスを複数基の吸着塔を備えた回収装
置に導入し、吸着工程と、脱着及び冷却工程とを交互に
繰り返すことにより、溶剤含有空気から溶剤を液体とし
て回収する溶剤回収装置において、回収装置の吸着材形
状、キャリアガス流量及び吸着塔内の脱着温度を所定の
範囲に設定したから、低沸点のフロン113及び1.
1.1.トリクロルエタン等の溶剤を含有する処理ガス
から、高効率で溶剤を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る溶剤回収装置を示すブロ
ック図である。
【図2】同じくその吸着塔内にて使用される吸着体を示
す斜視図である。
【符号の説明】
6;吸着体 6a;吸着材 6b;シートヒータ 21,22;吸着塔 28;分離器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高原 宏之 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100−1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ガスが通流可能の複数の吸着塔と、各吸
    着塔内に配置されシート状ヒータと活性炭吸着材とを接
    触させて構成された吸着体と、前記吸着塔にその下部か
    ら溶剤含有ガスを選択的に且つ交互に導入して前記吸着
    材に溶剤を吸着させ清浄化ガスを前記吸着塔の上部から
    排気する溶剤含有ガス導入手段と、前記溶剤含有ガスが
    導入されていない吸着塔内の前記吸着材を前記シート状
    ヒータへの通電により加熱して前記吸着材から溶剤を離
    脱させると共にこの吸着塔内にその上部からキャリアガ
    スを導入し下部からこのキャリアガスを吸引排気するこ
    とにより脱着溶剤を含有する高濃度溶剤ガスを抽出する
    抽出手段と、この高濃度溶剤ガスを冷却して溶剤を液体
    として回収する回収部とを有する溶剤回収装置におい
    て、前記各吸着材の溶剤含有ガス通過断面の厚さは20乃
    至40mmであり、前記キャリアガスの流量をQ(リットル
    /分)、前記吸着塔のガス通過断面積をA(m2)とし
    た場合に、Q/Aが40乃至80の範囲にあり、前記シ
    ート状ヒータによる脱着温度は100乃至160℃であること
    を特徴とする溶剤回収装置。
JP3214322A 1991-07-30 1991-07-30 溶剤回収装置 Pending JPH0531322A (ja)

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JP3214322A JPH0531322A (ja) 1991-07-30 1991-07-30 溶剤回収装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007319746A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Norio Aibe 有機化合物含有ガスの処理法
WO2010061517A1 (ja) 2008-11-28 2010-06-03 ダイキン工業株式会社 吸着成形体、吸着回収処理装置および被吸着物質脱離方法
JP2011125799A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Morikawa Co Ltd 低沸点有機溶剤の回収方法

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