JPH05312982A - 制御棒駆動制御装置 - Google Patents

制御棒駆動制御装置

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JPH05312982A
JPH05312982A JP4114413A JP11441392A JPH05312982A JP H05312982 A JPH05312982 A JP H05312982A JP 4114413 A JP4114413 A JP 4114413A JP 11441392 A JP11441392 A JP 11441392A JP H05312982 A JPH05312982 A JP H05312982A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、制御棒の炉心内での挿入お
よび引き抜きの動作を、制御棒の駆動源であるステッピ
ングモータから検出されるパルスをカウントすることで
精度の高い制御棒の位置制御を行う制御棒駆動装置を提
供することである。 【構成】 炉心内に設置する制御棒の正確な駆動を行う
ため、制御棒駆動時に駆動源のパルスをカウント発生器
130 でカウントし、要求発生器10bに入力し予め設定さ
れた目標値と比較し、目標値に到達したらステッピング
モータ120 の駆動を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉の制御棒駆動制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原子炉には、200 本近くの制御
棒が設置され、これら制御棒を炉心から挿入したり、引
き抜いたりすることで原子炉の出力の制御および出力分
布の調整を行っている。
【0003】従来、これら制御棒の挿入および引抜き動
作を水圧を利用して行っていたが、原子炉の燃料を効果
的に燃焼させ、炉心内の中性子束を均一に制御するため
に電動モータを用いて制御棒の炉心内の位置を精度よく
制御している。図7は、従来の電動モータを用いた制御
棒駆動制御装置の構成図である。
【0004】制御棒駆動制御装置は、要求発生器10a、
3種類のパターン発生器20, 21, 22、選択器30, 31, 3
2、位相指令発生器40、電圧指令発生器50、パルス幅変
調発生器60(以下、PWM発生器60と言う。)、整流器
70、スイッチング素子80, 81,82, 83, 84, 85, 86、誘
導電動機90、検出器100 、比較器110 とから構成されて
いる。図8は、要求発生器10aの内部構成図を示すもの
である。要求発生器10aは、NOT回路,OR回路,A
ND回路から構成されている。次に、動作について説明
する。
【0005】図示していない、制御装置から指令で選択
器30が選択され、開状態から閉状態になると、要求発生
器10aが動作することで要求信号Sが出力される。この
場合選択器30が選択されているので、パターン発生器20
が動作し予め設定されているパターン(例えば、図9に
示してある、炉心内の制御棒の運転パターン)の速度信
号S1が出力される。
【0006】そして、速度信号S1は、位相指令発生器
40に入力され積分され、インバータ出力電圧に応じた位
相信号I1を出力されるとともに、電圧指令発生器50に
も入力され一般に出力電圧は周波数に比例した大きさで
あるため、この速度信号S1に所定のゲインを乗じて電
圧信号D1を出力する。
【0007】そして、速度信号S1と電圧信号D1は、
パルス幅変調発生器(以下、PWM発生器と言う。)60
に入力され、スイッチング素子80, 81, 82, 83, 84, 8
5, 86を制御するPWMパルスとして出力される。
【0008】そして、スイッチング素子80, 81, 82, 8
3, 84, 85, 86は、整流器70により3相の交流電源から
整流された直流電源を所定の周波数の交流電源に再び変
換し、誘導電動機90を駆動させる。
【0009】そして、検出器100 は、駆動している誘導
電動機90の回転量から制御棒の炉心内での位置をしめす
位置信号E1を出力する。この位置信号E1は、比較器
110に入力され予め設定されている制御棒の目標位置で
ある設定位置信号E2とが比較され、目標位置に位置信
号E1が到達すると到達信号Tが要求発生器10に出力さ
れることで、パターン発生器20への要求信号Sの出力が
クリアされ、誘導電動機90の駆動が停止する。
【0010】同様に、第2のパターンを選択する場合に
は、選択器31を選択し、また第3のパターンを選択する
場合には、選択器32を選択し、各開状態から閉状態にな
り、要求発生器10が動作することで要求信号が出力され
る。この場合選択器31または選択器32が選択されている
ので、パターン発生器21またはパターン発生器22が動作
し予め設定されているパターンの速度信号が出力され
る。
【0011】そして、速度信号は、位相指令発生器40に
入力され積分され、インバータ出力電圧に応じた位相信
号を出力されるとともに、電圧指令発生器50にも入力さ
れ、各速度信号に比較した各電圧信号を出力する。そし
て、各速度信号と各電圧信号は、パルス幅変調発生器60
に入力され、スイッチング素子80, 81, 82, 83, 84, 8
5, 86を制御するパルスとして出力される。
【0012】そして、スイッチング素子80, 81, 82, 8
3, 84, 85, 86は、整流器70により3相の交流電源から
整流された直流電源を各パターンに応じた所定の周波数
の交流電源に再び変換し、誘導電動機90を駆動させる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の制
御棒駆動制御装置の構成であるため、位置検出器を用い
て制御棒の位置を検出するので目標位置に精度良く停止
する事が出来る反面、位置検出器が動作不良になった場
合には、目標位置に到達していないと判断して制御棒を
いつまでも駆動する問題があった。この為、特に引き抜
き操作では、その制御棒近傍の中性子束密度が、異常に
高くなり原子炉の安全性に取って、見過ごす事の出来な
い問題であった。制御棒の挿入時に異常が発生した場合
でも目標位置で停止せず、どこまでも挿入されるのは、
原子炉の安定運転に取って好ましくない問題であった。
【0014】また、位置検出器は原子炉の上部または下
部に設置させるため、位置検出器に不良が発生しても、
原子炉の運転中は修理出来ないため、数百本有る制御棒
中の一つの検出器を修理する為に原子炉を停止しなくて
はならない等、実用化には問題があった。
【0015】本発明の目的は、位置検出器の動作不良に
より制御棒が暴走する事を防止する事により、原子炉の
安全性を確保し、また運転中の原子炉近傍に補修を必要
とする機器を配置しないようにする事に因って、稼働率
を改善する事を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の制御棒駆動制御
装置は、上記の目的を達成するために原子炉内に有する
設置する制御棒の挿入および引抜きの駆動を行う制御棒
駆動装置において、前記制御棒の挿入および引抜きの駆
動を行うステッピングモータと、前記ステッピングモー
タの駆動を行う電源の位相のパルスを検出する検出部
と、前記検出部で検出されるパルスをカウントし、カウ
ントされたパルス数と予め設定されたパルス数とを比較
し前記制御棒の位置を検出する検出部を備えたことを特
徴とする。
【0017】
【作用】ステッピングモータの駆動パルスをフィードバ
ックし、この駆動パルスの数が予め設定されたパルス数
になると制御棒の駆動を停止させる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例である制御棒駆動制
御装置を図を参照して説明する。図1は、本実施例の制
御棒駆動制御装置の構成図である。ここで、図7と同符
号のものは同一物を示す。
【0019】制御棒駆動制御装置は、要求発生器10b、
3種類のパターン発生器20, 21, 22、選択器30, 31, 3
2、位相指令発生器40、電圧指令発生器50、パルス幅変
調発生器60(以下、PWM発生器60と言う。)、整流器
70、スイッチング素子80, 81,82, 83, 84, 85, 86、ス
テッピングモータ120 、カウント発生器130 とから構成
されている。図2は、要求発生器10bの内部構成図を示
すものである。要求発生器10bは、2個のAND回路
と、OR回路と、パルスカウント回路、NOT回路とか
ら構成されている。
【0020】パルスカウント回路には、図示しない制御
棒の炉心内での目標位置とカウント発生器130 からのパ
ルスカウント信号SPと制御棒駆動制御装置の駆動を示
す信号が入力される。
【0021】上記、要求発生器10bからパターン発生器
20, 21, 22そして、選択器30, 31,32、PWM発生器60
までマイクロプロセッサ、ゲートアレイによりデジタル
化されている。次に、動作について説明する。
【0022】図示していない、制御装置からの指令で選
択器30が選択され、開状態から閉状態になると、要求発
生器10が動作することで要求信号Sが出力される。この
場合選択器30が選択されているので、パターン発生器20
が動作し予め設定されているパターン(例えば、図9に
示してある、炉心内の制御棒の運転パターン)の速度信
号S1が出力される。
【0023】そして、位相指令発生器40に入力され速度
信号S1を積分し、インバータ出力電圧に応じた角度指
令である位相信号I1を出力されるとともに、電圧指令
発生器50にも入力され、一般に出力電圧は周波数に比例
した大きさであるため、この速度信号S1に所定のゲイ
ンを乗じて電圧信号D1を出力する。
【0024】そして、位相信号I1と電圧信号D1は、
PWM発生器60に入力され、スイッチング素子80, 81,
82, 83, 84, 85, 86を制御するPWMパルスとして出力
される。ここで、PWM発生器60から出力されるPWM
パルスについて説明する。PWM発生のためには、各瞬
間の電圧指令値が必要となります。
【0025】例えば、位相指令発生器40からある時刻の
位相信号I1のデータが“θ”で、電圧指令発生器50か
ら出力される電圧信号D1のデータが“V”である場合
にU,V,W相の電圧信号VU ,VV ,VW は、次式の
ようになる。 VU =V*sinθ VV =V*sin(θ−120°) VW =V*sin(θ−240°)
【0026】PWM制御のパルス周期がT秒の場合(例
えば、キャリア周波数10KHの場合には、T=0.1 msec
となる。)、各相のパルス幅TU ,TV ,TW は、次式
のようになる。 TU =VU /T TV =VV /T TW =VW /T このパルスを各相について周期T秒毎に出力することに
よりPWM制御が行われる。
【0027】そして、スイッチング素子80, 81, 82, 8
3, 84, 85, 86は、整流器70により3相の交流電源から
整流された直流電源を所定の周波数の交流電源に再び変
換し、平均電圧が速度信号S1に比例した周波数の電圧
信号D1でステッピングモータ120 を駆動させる。
【0028】そして、この時、位相指令発生器40から出
力される位相信号I1がカウント発生器130 に入力さ
れ、3相のステッピングモータは60度が1パルスに相当
するため位相信号I1の60度毎に1パルスとしてパルス
数を検出する。ステッピングモータ120 の駆動量は、パ
ルス数に比例するためこのパルス数を検出することはス
テッピングモータ120 の駆動量を検出することに他なら
ない。
【0029】そして、カウント発生器130 の出力である
パルスカウント信号SPは、要求発生器10bのパルスカ
ウント回路Pに入力され、設定されている目標位置、す
なわち目標パルス数と比較され、目標位置に到達してい
るとカウントアップ出力が出力される。そして、AND
回路にカウントアップ出力が入力されると、要求発生器
10bからの要求信号Sがクリアされ、ステッピングモー
タ120 の駆動が停止する。
【0030】同様に、第2のパターンを選択する場合に
は、選択器31を選択し、また第3のパターンを選択する
場合には、選択器32を選択し、各開状態から閉状態にな
り、要求発生器10が動作することで要求信号が出力され
る。この場合選択器31または選択器32が選択されている
ので、パターン発生器21またはパターン発生器22が動作
し予め設定されているパターンの速度信号が出力され
る。
【0031】そして、速度信号は、位相指令発生器40に
入力され積分され、インバータ出力電圧に応じた位相信
号を出力されるとともに、電圧指令発生器50にも入力さ
れ、各速度信号に比例した各電圧信号を出力する。
【0032】本実施例によれば、制御棒の位置をステッ
ピングモータの駆動パルスで検出するため、位置検出器
の動作不良により制御棒の位置が暴走する事がなくな
り、また原子炉の炉心上部または下部に有る制御棒駆動
機構部分に制御の為の位置検出器を設置する必要がなく
なる為、位置検出器の修理のために原子炉を停止する必
要がなくなる。
【0033】位相指令発生器の出力から、パルスカウン
トを発生させる部分まで、全てデジタル演算回路の内部
で行われるため、パルス検出のために特別に検出器を設
ける必要がなく、故障を発生しやすい検出器がない事か
ら、安価で信頼性が大幅に向上する。
【0034】発生するパルス数を直接カウントするた
め、検出器のガタ、不感帯、非直線誤差などの検出誤差
を受ける事がなくなり、制御の精度が飛躍的に向上する
ことから、原子炉の中性子束密度分布を極めて精密に制
御できるようになり、燃料棒を均一に燃焼させる事が出
来、原子炉の経済運転が出来る。以上述べた通り、その
効果は、一つに留まらず多岐にわたり、極めて大であ
る。
【0035】本実施例の図1に於いては、パターン発生
器をパターンの数だけ設ける事としたが、図3の如くパ
ターン発生器20のみとし、このパターン発生器に図示し
ていない上位の制御装置から、直接駆動パターンを設定
する様にしても良いことは勿論である。
【0036】また、図2の様に構成した要求発生器を、
図4の如くシングルショット型のパルス発生器として、
上位の制御装置から駆動要求が来た時に、パターン発生
器20に駆動要求を出力し、予め設定したパルス数の分だ
け出力パルスをカウントして、パターン発生器20への信
号出力を中止するように構成しても良いことは勿論であ
る。
【0037】また、要求発生器を図5または図6のよう
に構成し、上位からの要求信号に関わらず、停止信号が
入力された時には、直ちに停止するように構成すると、
より効果的である。
【0038】本発明の特徴は、ステッピングモータを使
用し、位相指令発生器の出力からパルス数を検出し、そ
のパルス数をフィードバックする事により、設定パルス
数だけ運転する事にあり、ハードウェア、及びソフトウ
ェアの構成に左右されるものではない事は言うまでもな
い。また、パルス数をステッピングモータの駆動電圧、
または駆動電流から検出しても良い事は当然である。
【0039】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、制御
棒の位置をステッピングモータの駆動パルスで検出する
ため、位置検出器の動作不良により制御棒の位置が暴走
する事がなくなる。
【0040】位相指令発生器の出力から、パルスカウン
トを発生させる部分まで、全てデジタル演算回路の内部
で行われるため、パルス数のフィードバックそのものが
演算で行われ、パルス検出のために特別に検出器を設け
る必要がなく、故障を発生しやすい検出器がない事か
ら、安価で信頼性が大幅に向上する。
【0041】発生するパルス数を直接カウントするた
め、検出器のガタ、不感帯、非直線誤差などの検出誤差
を受ける事がなくなり、制御の精度が飛躍的に向上する
ことから、原子炉の中性子束密度分布を極めて精密に制
御できるようになり、燃料棒を均一に燃焼させる事が出
来、原子炉の経済運転が出来る。
【0042】パルス数をステッピングモータの運動電
圧、または駆動電流から検出する方法の場合には、検出
器が必要になるが、その場合でも、原子炉の炉心上部ま
たは下部に有る制御棒駆動機構部分に制御の為の位置検
出器を設置する必要がなくなる為、位置検出器の修理の
ために原子炉を停止する必要がなくなる。以上述べた通
り、その結果は、一つに留まらず多岐にわたり、極めて
大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の制御棒駆動装置の構成図
【図2】本実施例の要求発生器の内部構成図
【図3】他の実施例の制御棒駆動装置の構成図
【図4】他の実施例の要求発生器の内部構成図
【図5】さらに他の実施例の制御棒駆動装置の構成図
【図6】さらに他の実施例の要求発生器の内部構成図
【図7】従来の制御棒駆動装置の構成図
【図8】従来の要求発生器の内部構成図
【図9】制御棒の運転パターン図
【符号の説明】
10a,10b…要求発生器、20, 21, 22, 23…パターン発
生器、30, 31, 32…選択器、40…位相指令発生器、50…
電圧指令発生器、60…パルス幅変調発生器、70…整流
器、80, 81, 82, 83, 84, 85, 86…スイッチング素子、
90…誘導電動機、100 …検出器、110 …比較器、120 …
ステッピングモータ、130 …カウント発生器、P…パル
スカウント回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉内に有する設置する制御棒の挿入
    および引抜きの駆動の制御を行う制御棒駆動装置におい
    て、前記制御棒の挿入および引抜きの駆動を行うステッ
    ピングモータと、前記ステッピングモータの駆動を行う
    電源の位相のパルスを検出する検出部と、前記検出部で
    検出されるパルスをカウントし、カウントされたパルス
    数と予め設定されたパルス数とを比較し前記制御棒の位
    置を検出する検出部を備えたことを特徴とする制御棒駆
    動制御装置。
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