JPH053127Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、髪染め器具の改良に関するものであ
る。

〈従来の技術〉 髪染め器具としては、既に多数の考案が提供さ
れているが、その例として実開昭57−20903号公
報あるいは実公昭63−16326号公報記載の考案が
ある。

前者は、塗布液収納体の外面に、フエルト等の
吸水材よりなる櫛歯を植設し、この櫛歯で髪をす
いて、櫛歯に浸透した液で髪を染める液状物塗付
用器具である。

また、後者は容器体と主筒とよりなり、主筒内
に長短のフエルト材よりなる櫛歯を設け、櫛歯に
は主筒内の染め液が滲透するように構成した髪染
め用塗布容器である。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、従来例のうち前者には、髪の表面だけ
塗布できて、深い部分には染め難い欠点がある。

また、後者では一度で広く染まるため、不必要
な部分まで染まつて、染めようとする髪が適格に
染まらない欠点がある。特に、白毛になりはじめ
に、白毛になつた数本だけを染めようとする場合
に不便であつた。また、一般に髪染め液は、髪を
傷めるので不必要な部分まで染まるのは好ましく
ない。

本考案は、上記の事情を考慮して提案した髪染
め器具で、つぎのように構成する。すなわち、筒
状の容器の口縁にキヤツプを嵌合し、キヤツプに
は一対のピンセツト状の支持杆を突設し、支持杆
の先端は開閉自在とすると共に、短かい毛を密に
根毛したブラシを螺旋状に取付け、支持杆は閉じ
たとき、一方のブラシの毛が他方のブラシの毛の
間へ入るように長さ方向へずらして設けた髪染め
器具である。

〈実施例〉 以下に本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。本考案の髪染め器具Ａは、第１図に示すよう
に筒状の容器１と、その口縁２にねじ込むキヤツ
プ３からなる。口縁２は、他の部分より口径を狭
める。キヤツプ３には、一対の金属棒よりなるピ
ンセツト状の支持片４，４を突設し、その先端は
常時は開くが、つまむと閉じて開閉する。支持杆
４，４は、キヤツプ３を容器１にねじ込むと、容
器１内に収まる。

両支持杆４，４の先端には、第２図に示すよう
に短かい毛を密に根毛したブラシ５，５を螺旋状
に取付ける。ブラシ５，５は、支持杆４，４を閉
じたとき、一方のブラシ５の毛が、他方のブラシ
５の毛の間へおさまるように長さ方向へずらす。

容器１内には、粘着状の髪染め液を収容する。
髪染め液は、白髪染めのほか、ブロンド等任意の
色に染める染液でもよいが、いずれの場合でも、
液がこぼれ出ない程度に粘着性があることが必要
である。

使い方は、改めて説明するまでもないが、染め
ようとする髪を支持杆４，４のブラシ５，５で挟
み、くしけずるようにして、ブラシ５５に付着し
ている液にて髪を染める。ブラシ５，５は、相互
にずれていて間に髪を挟むので、液は具合よく髪
に付く。また、容器１の口縁２は口径が狭ばまつ
ているのでブラシ５，５がこの部分を通るとき、
余分の液は落ちる。このため、液が不用意に器外
へ落することはない。

〈考案の効果〉 本考案は上記のように構成して、支持杆先端の
ブラシで髪を挟むため、染めようとする髪だけを
適格に染めて、余分の髪にまで液を付けない。ブ
ラシは相互にずれていて、この間で髪を挟むの
で、極めて具合よく染め付けができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の分離状態を示す平面
図、第２図は同要部の拡大平面図である。 １……容器、３……キヤツプ、４，４……支持
杆、５，５……ブラシ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状の容器の口縁にキヤツプを嵌合し、キヤツ
   プには一対のピンセツト状の支持杆を突設し、支
   持杆の先端は開閉自在とすると共に、短かい毛を
   密に根毛したブラシを螺旋状に取付け、支持杆は
   閉じたとき、一方のブラシの毛が他方のブラシの
   毛の間へ入るよう長さ方向へずらして設けた髪染
   め器具。