JPH05312699A - 薄膜x線回折用試料ホルダと治具 - Google Patents

薄膜x線回折用試料ホルダと治具

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JPH05312699A
JPH05312699A JP4117808A JP11780892A JPH05312699A JP H05312699 A JPH05312699 A JP H05312699A JP 4117808 A JP4117808 A JP 4117808A JP 11780892 A JP11780892 A JP 11780892A JP H05312699 A JPH05312699 A JP H05312699A
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JP
Japan
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thin film
sample
sample holder
ray diffraction
center
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Pending
Application number
JP4117808A
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English (en)
Inventor
Koji Matsuzaki
孝二 松崎
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薄膜試料の中心と試料ホルダの中心を一致させ
て正確なX線回折パターンを得る。 【構成】薄膜X線回折用試料ホルダの端部を透明体で造
る。または支持体により反射鏡と試料ホルダを載置する
透明板とを斜めに対向配置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は薄膜X線回折用試料ホ
ルダと薄膜X線回折用試料治具に係り、特に良好な薄膜
X線回折データを得ることが可能な薄膜X線回折用試料
ホルダと薄膜X線回折用試料治具に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の薄膜X線回折装置の光学系
を示す配置図である。図6は薄膜X線回折装置の試料装
着部を示す分解斜視図である。薄膜X線回折装置は基板
上に形成した結晶性薄膜のX線回折パターンを測定して
薄膜の結晶を同定する。ホルダ押さえ11に試料ホルダ
3を介して薄膜試料2が装着される。薄膜試料はコンパ
ウンド4により試料ホルダに固定される。試料ホルダは
モータ12により所定の速度で回転される。X線源51
より出射された入射X線56はスリット52を経たのち
薄膜試料2を照射し回折された回折X線57は受光スリ
ット54を経て検出器55により検出される。試料装着
部は回転試料台58に取り付けられる。検出器55は平
面上にローランド円59を描く。検出器55で検出され
たX線は電気信号に変換され図示しないコンピュータで
処理されX線回折パターンとして表示される。
【0003】試料ホルダ3は一般にアルミニウムなどの
金属材料を用いつばを有する円板状に切削加工して作成
され、中央部に基板つき試料を収容する凹部を形成して
いる。凹部の中心部には貫通孔が形成される。このよう
な試料ホルダには薄膜試料は以下のようにして固定され
る。基板つき薄膜試料はガラス板等の平滑面上に測定面
を平滑面と相接して配置し、次に薄膜試料が試料ホルダ
の中央部になるよう試料ホルダの凹部を被せる。試料ホ
ルダの中央部に穿設された貫通孔から適量のコンパウン
ドを押し込み、試料を試料ホルダに固定させる。この際
特に試料ホルダの中心と薄膜試料の中心とが一致するこ
とが必要である。この他薄膜試料表面が基準面に一致す
ることが必要である。
【0004】薄膜X線回折法の原理は以下の通りであ
る。薄膜X線回折法は通常の広角ゴニオメータ法と異な
る。広角ゴニオメータ法はブラッグの回折条件を満足す
るX線を検出してX線回折パターンを得るもので、この
回折パターンが物質に固有であることから標準物質のX
線回折パターンを用いて未知試料の同定を行うことがで
きる。
【0005】しかしこのような方法を厚さが1μm以下
の薄膜試料に適用した場合には以下の問題がありこれを
解決すめために薄膜X線回折用光学系が考案されてい
る。即ちX線の入射角度が5度以上の場合はX線は試料
内部の数μmから数10μmの深さに達するので試料が
1μm以下の薄膜の場合はその厚さを透過して下地基板
に到達し基板からの回折X線を併せて検出することにな
る。このような場合には基板からの回折X線と試料から
の回折X線を区別することが困難となるばかりでなく、
試料厚さが0.1μm以下の試料ではX線照射域に含ま
れる試料体積が僅かとなる効果と重なり、X線回折ピー
クを検出することが困難となることもある。
【0006】そこで薄膜X線回折用の光学系では入射角
度を通常0.1ないし10度の低い角度に固定したまま
で検出器のみを走査する(通常10ないし80度)。X
線は非常に浅い角度で薄膜試料に入射するので面方向に
深く進入しながら回折され基板に到達するX線の量は少
なく無視できる。また行路中の試料体積は増大するので
X線回折強度は増大する。
【0007】しかしながら行路中に存在する結晶子の数
はこの領域ではもはや統計的に無限大ではなくなり各結
晶方位毎に生ずる回折ピークの強度誤差が大きくなると
いう問題を生じ、このために試料を回転させて行路中の
見かけの結晶子数を増大させることが行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述のよ
うな従来の試料ホルダにおいては試料ホルタが不透明で
あるために基板つきの試料を試料ホルダに固定する際、
試料の中心と試料ホルダの中心とが必ずしも一致せず、
X線照射域内に薄膜試料の基板が露出するケースが生
じ、薄膜試料の回転によって基板がX線照射域内に周期
的に出入しその結果基板のX線パターンが混入するとい
う問題があった。
【0009】図7は試料の中心線と試料ホルダの中心線
とが一致せず基板がX線に照射される従来のX線回折パ
ターンを示す線図である。基板がX線を散乱する効果と
試料体積が減少する効果との相乗作用で著しくノイズの
大きな回折パターンとなっている。図8は薄膜試料の中
心線と試料ホルダの中心線とが一致した正しいX線回折
パターンを示す線図である。7本の回折ピークが検出さ
れている。
【0010】この発明は上述の点に鑑みてなされその目
的は薄膜試料の中心と試料ホルダの中心とが一致するよ
うにて正しいX線回折ピークを得ることが可能な薄膜X
線回折用試料ホルダと薄膜X線回折用試料治具を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的は第一の発明
によれば、円筒部と、端部とを有し、端部は前記円筒部
の一端を閉じる平板でその周縁部がつばとなり、端部は
透明体からなり、主面の中心に貫通孔を有するものであ
ること、また第二の発明によれば透明板と、支持体と、
反射鏡とを有し、支持体は透明板と反射鏡とを相互に傾
けて対向配置し、透明板は薄膜X線回折用試料と薄膜X
線回折用試料ホルダを載置するものであり、反射鏡は透
明板を透過した薄膜X線回折用試料の光像と薄膜X線回
折用試料ホルダの光像とを支持体の外に投影するもので
あるとすることにより達成される。
【0012】
【作用】試料ホルダの端部が透明体であるので薄膜試料
の相対位置を目視で良く観察できる。また薄膜X線回折
用試料治具の反射鏡により薄膜試料の相対位置を確認で
きる。
【0013】
【実施例】次にこの発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は第二の発明の実施例に係る薄膜X線回折用
試料治具を投影光軸とともに示す断面図である。薄膜試
料2は基板1の上に成膜される。基板は厚さ3mm以
下、10乃至20mm角の平板である。この平板の上に
薄膜試料が数10Åないし数μmの厚さに形成される。
【0014】測定面を下向きにしてガラス板の上に載置
すると試料は試料ホルダ凹部である直径30mmの空間
内に位置するがこの像は透明板5であるガラス板下方の
反射鏡6により斜め上方に反射され、上部より観察して
いる作業者が目視でこの像を見ながら試料ホルダ3の位
置を調整して正確に位置合わせをしコンパウンド4を中
心孔より挿入して薄膜試料2を固定することができる。
支持体7は透明板5と反射鏡6とを相互に斜めに対向す
る位置に保持する。
【0015】図2は第二の発明の異なる実施例に係る薄
膜X線回折用試料治具を投影光軸とともに示す断面図で
ある。この場合には反射鏡は二枚設けられる。作業者は
上方より観察することができ作業が容易となる。図3は
第一の発明の実施例に係る薄膜X線回折用試料ホルダを
示す斜視図である。従来はアルミニウム等を用いて切削
加工で一体成型されていたものを透明ガラス8を用いて
一体加工したものであり、裏面から試料と試料ホルダと
の位置関係を確認しながら作業を進めることができる。
材料はガラスに限定されるものではなく例えばプラスチ
ックスの射出成型による一体成型でもよい。
【0016】図4は第一の発明の異なる実施例に係る薄
膜X線回折用試料ホルダを示す斜視図である。この試料
ホルダは底部を形成するのは中心に貫通孔を設けたガラ
ス円板8Aであり接着層10を用いてアルミリング9を
接着している。底部は透明体であること、リングは硬度
を有すること、接着剤は両者を接着可能で接着強度が大
きいこと等の要件を満たせば材料は上記のものに限定さ
れるものではない。
【0017】
【発明の効果】第一の発明によれば試料ホルダが円筒部
と、端部とを有し、端部は前記円筒部の一端を閉じる平
板でその周縁部がつばとなり、端部は透明体からなり、
主面の中心に貫通孔を有するものであるので作業者は目
視により薄膜試料と試料ホルダの相互位置関係を確認し
ながら薄膜試料と薄膜X線回折用試料ホルダの中心を正
確に一致させることができる。また第二の発明が透明板
と、支持体と、反射鏡とを有し、支持体は透明板と反射
鏡とを相互に傾けて対向配置し、透明板は薄膜X線回折
用試料と薄膜X線回折用試料ホルダを載置するものであ
り、反射鏡は透明板を透過した薄膜X線回折用試料の光
像と薄膜X線回折用試料ホルダの光像とを支持体の外に
投影するものであるので作業者は反射鏡からの試料像を
確認しながら薄膜試料と薄膜X線回折用試料ホルダの中
心を正確に一致させることができる。この結果X線が薄
膜試料の基板に照射されることがなくなり正確なX線回
折パターンを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第二の発明の実施例に係る薄膜X線回折用試料
治具を投影光軸とともに示す断面図
【図2】第二の発明の異なる実施例に係る薄膜X線回折
用試料治具を投影光軸とともに示す断面図
【図3】第一の発明の実施例に係る薄膜X線回折用試料
ホルダを示す斜視図
【図4】第一の発明の異なる実施例に係る薄膜X線回折
用試料ホルダを示す斜視図
【図5】従来の薄膜X線回折装置の光学系を示す配置図
【図6】薄膜X線回折装置の試料装着部を示す分解斜視
【図7】試料の中心線と試料ホルダの中心線とが一致せ
ず基板がX線に照射される従来のX線回折パターンを示
す線図
【図8】薄膜試料の中心線と試料ホルダの中心線とが一
致した正しいX線回折パターンを示す線図
【符号の説明】
1 基板 2 薄膜試料 3 試料ホルダ 4 コンパウンド 5 透明板 6 反射鏡 7 支持体 8 ガラス 8A ガラス円板 9 アルミリング 10 接着層 11 ホルダ押さえ 12 モータ 51 X線源 52 入射スリット 54 受光スリット 55 検出器 56 入射X線 57 回折X線 58 回転試料台 59 ローランド円

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒部と、端部とを有し、 端部は前記円筒部の一端を閉じる平板でその周縁部がつ
    ばとなり、 端部は透明体からなり、主面の中心に貫通孔を有するも
    のであることを特徴とする薄膜X線回折用試料ホルダ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の薄膜X線回折用試料ホルダ
    において、端部はガラスまたはプラスチックスであるこ
    とを特徴とする薄膜X線回折用試料ホルダ。
  3. 【請求項3】請求項1記載の薄膜X線回折用試料ホルダ
    において、円筒部と端部は透明体で一体成型してなるこ
    とを特徴とする薄膜X線回折用試料ホルダ。
  4. 【請求項4】請求項1記載の薄膜X線回折用試料ホルダ
    において、円筒部と端部は接合してなることを特徴とす
    る薄膜X線回折用試料ホルダ。
  5. 【請求項5】透明板と、支持体と、反射鏡とを有し、 支持体は透明板と反射鏡とを相互に傾けて対向配置し、 透明板は薄膜X線回折用試料と薄膜X線回折用試料ホル
    ダを載置するものであり、 反射鏡は透明板を透過した薄膜X線回折用試料の光像と
    薄膜X線回折用試料ホルダの光像とを支持体の外に投影
    するものであることを特徴とする薄膜X線回折用試料治
    具。
JP4117808A 1992-05-12 1992-05-12 薄膜x線回折用試料ホルダと治具 Pending JPH05312699A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150911A (ja) * 2005-08-30 2009-07-09 Rigaku Corp X線回折定量装置

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