JPH05312160A - スクロール型流体装置 - Google Patents

スクロール型流体装置

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JPH05312160A
JPH05312160A JP11591092A JP11591092A JPH05312160A JP H05312160 A JPH05312160 A JP H05312160A JP 11591092 A JP11591092 A JP 11591092A JP 11591092 A JP11591092 A JP 11591092A JP H05312160 A JPH05312160 A JP H05312160A
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JP
Japan
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scroll
end plate
working chamber
sides
discharge
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Application number
JP11591092A
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English (en)
Inventor
Takeshi Fukunaga
剛 福永
Shigeki Hagiwara
茂喜 萩原
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0215Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving
    • F04C18/0223Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving with symmetrical double wraps

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 公転スクロール(7)の鏡板(7a)の両面
側の作用室(12),(13)で形成される高圧流体を
排出する際、吐出抵抗の違いなどの条件によって生じる
過圧縮損失の低減を図る。 【構成】 両面側の作用室(12),(13)の軸心方
向寸法(Hu),(Hd)を互いに非対称とすることに
よって、両作用室(12),(13)から吐出される高
圧流体の吐出流量を加減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転圧縮機などとして
用いられるスクロール型流体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鏡板の片面のみに渦巻状のラップが立設
された、いわば片歯タイプの公転スクロールを備えたス
クロール型流体装置は一般に知られている。しかし、こ
のようなスクロール型流体装置では、公転スクロールと
固定スクロールとの間に形成される作用室が収縮するこ
とによって流体を圧縮する際に、公転スクロールが圧縮
時の反力によってスラスト方向の大きな荷重を受けるた
めに、スラスト荷重による損失が大きいという難点があ
る。そこで近年では、スラスト荷重のバランス化を狙っ
た、いわば両歯タイプの公転スクロールを備えたスクロ
ール型流体装置が注目されている。
【0003】このようなスクロール型流体装置として
は、特開昭61−58991号公報で知られているもの
がある。この従来例は、図3に示すように、1対の固定
スクロール(A),(A)の間に両歯タイプの公転スク
ロール(B)を配置したもので、各固定スクロール
(A)の鏡板(a)の片面にラップ(b)を渦巻状にそ
れぞれ立設しており、公転スクロール(B)の鏡板
(c)には、その両面に前記ラップ(b)と噛合するラ
ップ(d)を同様にそれぞれ立設している。そして、公
転スクロール(B)の鏡板(c)両面側でそれぞれの作
用室(e),(f)を形成することによって、スラスト
方向の荷重は互いに相殺し合い、公転スクロール(B)
に作用するスラスト荷重のバランス化を図ることができ
るように構成されている。
【0004】また、一方の固定スクロール(A)の鏡板
(a)中心部に吐出孔(g)を設けるとともに、公転ス
クロール(B)の鏡板(c)中心部には連通孔(h)を
設けており、吐出孔(g)の側(同図上側)の作用室
(e)から吐出される高圧流体は直接に、また、吐出孔
(g)とは反対側(同図下側)の作用室(f)から吐出
される高圧流体は連通孔(h)を通過した後に、それぞ
れ吐出孔(g)から排出されるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、吐出孔
(g)とは反対側の作用室(f)で形成された高圧流体
は、連通孔(h)を通過する際に抵抗を受けるというこ
とや、吐出孔(g)の手前で吐出孔(g)側の作用室
(e)で形成された高圧流体が存在するということなど
に起因して、吐出孔(g)側の高圧流体よりも大きな吐
出抵抗を受けるという条件の違いがある。
【0006】しかし、上記従来例では、両面側の作用室
(e),(f)は図3に示すように同じ軸心方向寸法
(H)を有しており、各作用室(e),(f)から吐出
される高圧流体の吐出流量が互いに等しくなるようにし
ているために、吐出抵抗の大きい側の高圧流体が過圧縮
状態になり易く、これによる過圧縮損失が大きくなると
いう問題がある。
【0007】本発明は以上のような点に鑑みてなされた
ものであり、公転スクロールの鏡板両面側において吐出
抵抗が互いに異なるという条件の下で過圧縮損失の低減
を図ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明が講じた解決手段は、公転スクロールの鏡
板両面側において、それぞれの高圧流体の吐出流量が互
いに異なるようにしたものである。
【0009】具体的には、本発明では、図1に示すよう
に、鏡板(4a),(5a)の片面に渦巻状のラップ
(4b),(5b)が立設された1対の固定スクロール
(4),(5)を、ラップ(4b),(5b)側が互い
に向き合うように配置するとともに、これら固定スクロ
ール(4),(5)の間に、鏡板(7a)の両面に渦巻
状のラップ(7b),(7c)が立設された公転スクロ
ール(7)を、各ラップ(7b),(7c)が相対する
固定スクロール(4),(5)のラップ(4b),(5
b)とそれぞれ互いに噛合するように配置し、かつこの
公転スクロール(7)を、その自転を規制しつつ軸心
(P)まわりに公転させることにより、公転スクロール
(7)の鏡板(7a)両面側でそれぞれの作用室(1
2),(13)を形成するようにしたスクロール型流体
装置を前提としている。
【0010】そして、請求項1の発明の具体的な解決手
段は、公転スクロール(7)の鏡板(7a)の両面側で
形成されるそれぞれの作用室(12),(13)の軸心
方向寸法(Hu),(Hd)を互いに非対称としたこと
を特徴としている。
【0011】また、請求項2の発明は、上記のスクロー
ル型流体装置が、一方の固定スクロール(4)の鏡板
(4a)中心部に吐出孔(4c)を有するとともに、公
転スクロール(7)の鏡板(7a)中心部に連通孔(7
d)を有する場合に、その具体的な解決手段として、公
転スクロール(7)の鏡板(7a)の両面側で形成され
るそれぞれの作用室(12),(13)について、前記
吐出孔(4c)とは反対側の作用室(13)の軸心方向
寸法(Hd)を、吐出孔(4c)の側の作用室(12)
の軸心方向寸法(Hu)よりも小さく設定したことを特
徴としている。
【0012】
【作用】請求項1の発明では、公転スクロール(7)の
鏡板(7a)両面側で形成される作用室(12),(1
3)の軸心方向寸法(Hu),(Hd)を互いに非対称
としたことにより、各作用室(12),(13)の投影
面積については互いに対称のままで維持しながら、各有
効体積を互いに非対称とすることができるので、各作用
室(12),(13)から吐出される高圧流体の吐出流
量を互いに異ならせることができる。従って、鏡板(7
a)の両面側において吐出抵抗が互いに異なるという条
件の下では、吐出抵抗の大きい側の吐出流量を減らすこ
とによって過圧縮状態が生じるのを回避することがで
き、過圧縮損失の低減を図ることができる。
【0013】尚、各作用室(12),(13)の有効体
積を非対称とすると、肝心のスラスト荷重のバランス化
が損なわれるのではないかという疑問が生じるかもしれ
ない。しかし、スラスト荷重は各作用室(12),(1
3)の投影面積に応じて作用するので、本発明のように
作用室(12),(13)の軸心方向寸法(Hu),
(Hd)を互いに非対称としても、前記バランス化には
一向に差し支えない。
【0014】また、請求項2の発明では、一方の固定ス
クロール(4)に設けられた吐出孔(4c)に対して、
作用室(12),(13)が公転スクロール(7)の鏡
板(7a)のどちらの側にあるかによって、それぞれの
軸心方向寸法(Hu),(Hd)を互いに非対称として
いる。すなわち、吐出孔(4c)とは反対側の作用室
(13)の軸心方向寸法(Hd)を、吐出孔(4c)の
側の作用室(12)の軸心方向寸法(Hu)よりも小と
したことにより、吐出孔(4c)とは反対側での高圧流
体の吐出流量を減らすことができるので、連通孔(7
d)を通過することや吐出孔(4c)入口での高圧流体
の存在などによる吐出抵抗の違いにも拘らず、過圧縮状
態が生じるのを回避することができ、過圧縮損失を低減
することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。本実施例ではスクロール型流体装置は冷凍
機用の圧縮機として用いられ、冷媒ガスを圧縮して吐出
するものである。
【0016】このスクロール型圧縮機は、図2にその全
体構成を示すように密閉ケーシング(1)を有し、その
内部の上方には、冷媒ガスを吸入圧縮して吐出するため
のスクロール機構部(2)が収容されており、下方に
は、スクロール機構部(2)を駆動するための駆動機構
部(3)が収容されている。また、ケーシング(1)の
側壁上部には、冷媒ガスを吸入するための吸入管(1
a)が側方に向けて突設されており、ケーシング(1)
の上端壁には、圧縮された冷媒ガスを外部に吐出するた
めの吐出管(1b)が上方に向けて突設されている。
【0017】上記スクロール機構部(2)は上下1対の
固定スクロール(4),(5)を備えている。各固定ス
クロール(4),(5)は、ケーシング(1)の内壁面
に固定したフレーム(6)によってそれぞれ支持固定さ
れている。上側の固定スクロール(4)は、円板状の鏡
板(4a)の下面に、渦巻状(インボリュート状)に形
成したラップ(4b)が立設されたものである。また、
この固定スクロール(4)の鏡板(4a)中心部には、
圧縮された冷媒ガスを前記固定スクロール(4)の上方
(後述の高圧室(19))に吐出するための吐出孔(4
c)が設けられている。一方、下側の固定スクロール
(5)は、円板状の鏡板(5a)の上面に、同じく渦巻
状(インボリュート状)に形成したラップ(5b)が立
設されたものである。そして、両固定スクロール
(4),(5)は各ラップ(4b),(5b)が互いに
向き合うように配置されている。
【0018】両固定スクロール(4),(5)の間には
公転スクロール(7)が配されている。この公転スクロ
ール(7)は、円板状の鏡板(7a)の上下両面に、渦
巻状(インボリュート状)に形成したラップ(7b),
(7c)がそれぞれ立設されたものであり、相対する固
定スクロール(4),(5)のラップ(4b),(5
b)とそれぞれ互いに噛合するように配置され、かつ上
記駆動機構部(3)によって軸心(P)まわりに公転駆
動されるようになっている。そして、公転スクロール
(7)の鏡板(7a)上面側では、公転スクロール
(7)の上面側ラップ(7b)内周側および外周側の壁
面が上側固定スクロール(4)のラップ(4b)外周側
および内周側の壁面に渦巻方向の複数箇所で接触してお
り、これら接触部位間に作用室(12)が形成されるよ
うに構成している。一方、前記鏡板(7a)の下面側で
は、公転スクロール(7)の下面側ラップ(7c)と下
側固定スクロール(5)のラップ(5b)との間で、同
様にして作用室(13)が形成されるように構成してい
る。また、公転スクロール(7)の鏡板(7a)中心部
には、この鏡板(7a)の上下空間を連通する連通孔
(7d)が設けられている。
【0019】上記の各作用室(12),(13)は、図
1に詳しく示すように、それぞれの軸心方向寸法(H
u),(Hd)が互いに非対称とされている。すなわ
ち、公転スクロール(7)の鏡板(7a)下面側に形成
される作用室(13)の軸心方向寸法(Hd)を上面側
に形成される作用室(12)の軸心方向寸法(Hu)よ
りも小さく設定しており、これによって、下面側の作用
室(13)の有効体積を上面側の作用室(12)の有効
体積よりも小さくしている。尚、両作用室(12),
(13)の投影面積は互いに等しいままであり、スラス
ト荷重のバランス化に支障がないようにしている。
【0020】下側の固定スクロール(5)の鏡板(5
a)下面側には、上記の公転スクロール(7)を保持し
た状態で軸心(P)まわりに同体公転する円板状の公転
補助板(8)が配されている。この公転補助板(8)の
周縁部2箇所には、公転スクロール(7)の周縁部に結
合されるための支持部(8a)が上方にそれぞれ延設さ
れており、各支持部(8a)の上端部に公転スクロール
(7)をその周縁部においてネジ(9)によりそれぞれ
締結固定している。また、前記支持部(8a)は、下側
の固定スクロール(5)やフレーム(6)と公転時に干
渉しないように、フレーム(6)の前記固定スクロール
(5)を支持する部位に設けられた貫通孔(6a)を遊
挿状態で上下に挿通している。そして、公転補助板
(8)の下面中心部には、下方に向けて開口した有底筒
状の軸受部(8b)が下方に向けて突設されており、こ
の軸受部(8b)において公転補助板(8)は、次に述
べるクランク機構を介して駆動機構部(2)の回転駆動
軸(10)に連結されている。
【0021】上記のクランク機構は、回転駆動軸(1
0)の上端部に形成されたクランク軸部(10a)に、
上記の軸受部(8b)をラジアル軸受け(11)を介し
て套嵌したもので、フレーム(6)の凹部(6b)内に
収容されている。クランク軸部(10a)は、軸心
(P)からラジアル方向に偏心した位置(Q)に設けら
れている。また、クランク軸部(10a)の下辺部に
は、回転駆動軸(10)の回転時に前記クランク軸部
(10a)によって生じる偏心モーメントを相殺するた
めのバランサ(10b)が設けられている。尚、前記凹
部(6b)の開口縁には、上記公転補助板(8)を公転
可能に支承するリング状のスラスト軸受け(22)が設
けられている。
【0022】上記回転駆動軸(10)は、フレーム
(6)に上下のラジアル軸受け(14),(15)を介
して軸心(P)まわりに回転可能に支持されている。そ
して、回転駆動軸(10)の下端側部位は、ケーシング
(1)内の下部に配したモータ(16)のロータ(16
a)に嵌挿されており、更に下方に延設されて、ケーシ
ング(1)内の底部に設けた潤滑油の油溜め部(17)
に達している。前記モータ(16)のステータ(16
b)は、ケーシング(1)の内周面に沿ってフレーム
(6)により支持固定されている。
【0023】公転補助板(8)の下面側には、公転補助
板(8)の自転を規制するためのオルダム機構が配され
ている。このオルダム機構は、前記凹部(6b)の開口
縁によって1方向のみに摺動可能に支承されている環状
のオルダムリング(18)を備えたものであり、公転補
助板(8)の下面側部位には、前記摺動方向と直交する
方向に沿って2条のキー溝(8c)が設けられている。
一方、オルダムリング(18)には、前記キー溝(8
c)に係合して、公転補助板(8)をオルダムリング
(18)に対してキー溝(8c)方向(図2の左右方
向)にのみ移動可能とするスクロールキー(18a)が
設けられている。そして、このようなオルダム機構によ
って公転補助板(8)は自転が規制され、かつ軸心
(P)を中心とした公転のみ可能となっている。
【0024】ケーシング(1)の内部空間を説明する
と、フレーム(6)の天板部(6c)により、その上方
空間が高圧室(19)に、また下方で両固定スクロール
(4),(5)を包み込む空間が低圧室(20)にそれ
ぞれ区画形成されている。そして、低圧室(20)は上
記吸入管(1a)に連通しており、吸入管(1a)から
流入した低圧の冷媒ガスが低圧室(20)から上下の作
用室(12),(13)にそれぞれ流入するように構成
されている。上下各作用室(12),(13)から吐出
された高圧冷媒ガスは、公転スクロール(7)の鏡板
(7a)の連通孔(7d)および上側固定スクロール
(4)の鏡板(4a)の吐出孔(4c)によって構成さ
れた吐出通路に沿って、高圧室(19)に流入する。そ
して、高圧室(19)は上記吐出管(1b)に連通して
おり、高圧室(19)に流入した高圧冷媒ガスが吐出管
(1b)から外部に吐出されるように構成している。
尚、上側固定スクロール(4)の鏡板(4a)の上面中
心部に立設された筒状突出部とフレーム(6)の天板部
(6c)との間には、高圧室(19)の高圧冷媒ガスが
低圧室(20)に流入するのを防止するために、リング
状の吐出シール(21)が介設されている。
【0025】次に、以上のように構成されたスクロール
型圧縮機における冷媒ガスの圧縮動作について説明す
る。先ず、モータ(16)を稼動して回転駆動軸(1
0)が回転すると、クランク軸部(10a)が軸心
(P)を中心として回動する。これに伴い、公転補助板
(8)は同様の回動を行うが、オルダム機構によって自
転が規制されていることにより、この回動は前記軸心
(P)のまわりを回る公転運動となる。
【0026】公転スクロール(7)は、固定スクロール
(4),(5)に対して公転補助板(8)と同体で公転
する。公転スクロール(7)の鏡板(7a)の上下両面
側では、相対するラップ(4b),(7b)および(5
b),(7c)のそれぞれの接触箇所が、中心部に向か
って移動する。この移動に伴い、上面側では、両ラップ
(4b),(7b)間に作用室(12)がラップ(4
b),(7b)外周側の渦巻端部から形成され、下面側
では、両ラップ(5b),(7c)間に作用室(13)
がラップ(5b),(7c)外周側の渦巻端部から形成
される。そして、これら作用室(12),(13)は中
心部の吐出通路に向かって渦巻状に移動しつつ収縮す
る。これらの一連の動作に応じて、低圧の冷媒ガスは、
吸入管(1a)からケーシング(1)内の低圧室(2
0)を通って上記作用室(12),(13)にそれぞれ
流入し、各作用室(12),(13)の収縮によって圧
縮されて高圧となり、高圧冷媒ガスは各作用室(1
2),(13)から吐出孔(4c)に向かって吐出す
る。
【0027】このとき、上面側の作用室(12)から吐
出した高圧冷媒ガスは、中心部に達すると、その位置に
ある吐出孔(4c)内に比較的速やかに入り込んで排出
される。一方、下面側の作用室(13)から吐出した高
圧冷媒ガスは、中心部に達した後、先ずは公転スクロー
ル(7)の連通孔(7d)を通過しなければならず、そ
して次の吐出孔(4c)の入口では、上面側の高圧冷媒
ガスが既に存在しているために吐出孔(4c)に入り込
み難くなっている。すなわち、下面側の高圧冷媒ガス
は、上面側のものに比べて大きな吐出抵抗を受けるとい
う条件下にあって過圧縮状態となり易いために、全体と
して過圧縮損失が大きくなるおそれがある。
【0028】これに対しては、公転スクロール(7)の
鏡板(7a)下面側に形成される作用室(13)の有効
体積を、上面側に形成される作用室(12)の有効体積
よりも小としたことにより、下面側の高圧冷媒ガスの吐
出流量を上面側の高圧冷媒ガスの吐出流量よりも少なく
しているので、吐出流量が少なくなった分だけ上記の過
圧縮損失を低減することができる。また、下面側の作用
室(13)の軸心方向寸法(Hd)を小さくしたことに
ついては、別の作用効果として、回転駆動軸(10)か
ら公転スクロール(7)までの軸心方向寸法がその分だ
け短くなるので、公転補助板(8)の支持部(8a)に
生じる曲げモーメントを低減することができ、それだけ
信頼性が向上するという利点もある。
【0029】尚、上記実施例は冷凍機用の圧縮機に関し
て述べたものであるが、本発明は真空ポンプや膨張機な
どに用いてもよい。
【0030】また、上記実施例では、公転スクロール
(7)の鏡板(7a)下面側の作用室(13)の軸心方
向寸法(Hd)を、上面側の作用室(12)のものより
も小としているが、吐出孔が下側の固定スクロールに設
けられていて吐出抵抗の条件が上記実施例とは異なる場
合などは、大小を逆にすることができる。
【0031】更に、上記実施例では、いわば吐出抵抗の
違いに応じて吐出流量を加減するために両作用室(1
2),(13)の軸心方向寸法(Hu),(Hd)を互
いに非対称としたが、各作用室(12),(13)の容
積効率をパラメータとして、または吐出流量とマッチン
グさせて、軸心方向寸法比、すなわち両作用室(1
2),(13)の有効体積比の最適化を図ることもでき
る。
【0032】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、公転スクロール鏡板の両面側でそれぞれ形成される
作用室の軸心方向寸法を互いに非対称としたことによ
り、各作用室から吐出される高圧流体の吐出流量を加減
することができるので、両面側での吐出流量が互いに均
等であることに起因する過圧縮損失の低減を図ることが
できる。
【0033】また、請求項2の発明によれば、吐出孔に
対する位置に応じて上記非対称を設定したことにより、
吐出孔とは反対側の比較的排出され難い高圧流体の吐出
流量を減らすことができるので、前記高圧流体が過圧縮
状態となることによって生じる過圧縮損失を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るスクロール型圧縮機の要
部の縦断面図である。
【図2】本発明の実施例に係るスクロール型圧縮機の縱
断面図である。
【図3】従来例における要部の縱断端面図である。
【符号の説明】
(4),(5) 固定スクロール (4a),(5a) 鏡板 (4b),(5b) ラップ (4c) 吐出孔 (7) 公転スクロール (7a) 鏡板 (7b),(7c) ラップ (7d) 連通孔 (12),(13) 作用室 (Hu),(Hd) 軸心方向寸法 (P) 軸心

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡板(4a),(5a)の片面に渦巻状
    のラップ(4b),(5b)が立設された1対の固定ス
    クロール(4),(5)を、ラップ(4b),(5b)
    側が互いに向き合うように配置するとともに、これら固
    定スクロール(4),(5)の間に、鏡板(7a)の両
    面に渦巻状のラップ(7b),(7c)が立設された公
    転スクロール(7)を、各ラップ(7b),(7c)が
    相対する固定スクロール(4),(5)のラップ(4
    b),(5b)とそれぞれ互いに噛合するように配置
    し、かつこの公転スクロール(7)を、その自転を規制
    しつつ軸心(P)まわりに公転させることにより、公転
    スクロール(7)の鏡板(7a)両面側でそれぞれの作
    用室(12),(13)を形成するようにしたスクロー
    ル型流体装置において、 公転スクロール(7)の鏡板(7a)の両面側で形成さ
    れるそれぞれの作用室(12),(13)の軸心方向寸
    法(Hu),(Hd)を互いに非対称としたことを特徴
    とするスクロール型流体装置。
  2. 【請求項2】 一方の固定スクロール(4)の鏡板(4
    a)中心部に吐出孔(4c)を有するとともに、公転ス
    クロール(7)の鏡板(7a)中心部に連通孔(7d)
    を有するスクロール型流体装置であって、 公転スクロール(7)の鏡板(7a)の両面側で形成さ
    れるそれぞれの作用室(12),(13)について、上
    記吐出孔(4c)とは反対側の作用室(13)の軸心方
    向寸法(Hd)を、吐出孔(4c)の側の作用室(1
    2)の軸心方向寸法(Hu)よりも小さく設定したこと
    を特徴とする請求項1記載のスクロール型流体装置。
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