JPH0531168A - 生体用埋没材の製造方法 - Google Patents

生体用埋没材の製造方法

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JPH0531168A
JPH0531168A JP3189117A JP18911791A JPH0531168A JP H0531168 A JPH0531168 A JP H0531168A JP 3189117 A JP3189117 A JP 3189117A JP 18911791 A JP18911791 A JP 18911791A JP H0531168 A JPH0531168 A JP H0531168A
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JP
Japan
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particles
titanium
capsule
voids
substance
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Pending
Application number
JP3189117A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikazu Takeda
敏和 竹田
Tadashi Kamimura
正 上村
Osamu Sakamoto
修 坂本
Akimitsu Suyama
了充 須山
Masayuki Kato
雅之 加藤
Eiji Okumura
英二 奥村
Yuichiro Hara
裕一郎 原
Shigeo Takita
茂生 滝田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の空隙を得ると共に焼結性を向上させ
る。 【構成】 人工骨などに使用される物質であるチタン粒
子を核粒子12とし、チタンよりも融点が低い物質であ
るチタン・ジルコニューム合金粒子を被覆粒子14とし
てカプセル粒子15を形成し、このカプセル粒子15の
粉末を被覆粒子14のみが溶融するように焼結成形し
て、空隙16を保存する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体用埋没材を製造す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近来にあっては、生体の硬組織代替物と
して人工骨及び人工歯根が使用されるようになってきて
おり、生体の骨の欠損部や歯の脱落部に埋め込んで、残
っている歯や顎骨に接合させることがおこなわれてい
る。その材質としては、コバルト・クロム合金やステン
レススチール等の金属のほか、チタンなどの生体不活性
金属、アパタイトやアルミナなどの酸化物系セラミック
スなどが用いられている。
【0003】またその製造方法としては、材料物質を真
空鋳造・焼結した後、所定の形状に加工されるようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような人
工骨及び人工歯根は、生体に埋没させた後、埋没材料と
生体組織とを適宜複合化させるため、所定形状の空隙を
有していることが必要である。そしてこの空隙は、必要
に応じて空隙率を所望の値に制御できるものであること
が望ましい。しかしながら上記物質の粉末を焼結する際
には、図4に示すように、当初整列されている状態の微
粒子1間には、ある程度の空隙2が存在しているものの
(空隙率約52%)、図5に示すように、焼結後は粒子1
の自己収縮、圧縮がなされると共に、粒子相互が表面張
力及び圧力で変形し、空隙3が急減してしまうことで
(空隙率約20〜30%)、所望の空隙が得られないという
問題があった。
【0005】また材料物質のうち、特にチタン等は焼結
性が悪いため、信頼性の高い埋没材が得られないという
問題があった。
【0006】そこで本発明は、上記事情に鑑み、空隙の
制御ができ、しかも焼結性を向上させることのできる生
体用埋没材の製造方法を提供すべく創案されたものであ
る。
【0007】なお本発明に対比すべき従来技術として、
「骨欠損部及び空隙部充填材とその製法」(特開平1−
131082号公報)がある。この提案は、生体セラミ
ックスの粗大粉体に微細な生体セラミックスを付着させ
て、多孔質焼結体とするものであるが、所望する空隙率
に制御することは難しいと考えられる。
【0008】またその他の従来技術としては「生体親和
材物質接合体及びその製造方法」(特開平1−3174
47号公報)がある。ただしこの提案は、チタン等の基
材とリン酸カルシウム化合物から成る生体親和性物質と
を、酸化物層と金属層とから成る中間層により接合し
て、接合性を向上させるとしただけであり、空隙の制御
及び焼結性の向上が図れるものではない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、チタン等の人
工骨などに使用される物質を核粒子とし、この物質より
も融点が低い物質を被覆粒子としてカプセル粒子を形成
し、このカプセル粒子の粉末を被覆粒子のみが溶融する
ように焼結成形するものである。
【0010】
【作用】上記構成によって、核粒子及び被覆粒子の粒径
を調整することでカプセル粒子間の空隙を制御でき、焼
結後の核粒子形状及び空隙が保存される。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係わる生体用埋没材の製造方
法の第一の実施例を、添付図面に従って説明する。
【0012】まず人工骨用物質である純チタンの微粒子
と、純チタンよりも融点が低い物質たるチタン・ジルコ
ニューム合金の微粒子を用意する。純チタンの粒子径は
数十〜数百μm程度とし、チタン・ジルコニューム合金
の微粒子の粒子径はそれよりも小さい1/10程度とする。
そして純チタン粒子に、チタン・ジルコニューム合金粒
子を付着させる。この付着する力は、公知のファンデル
ワールス力によるものである。このようにチタン・ジル
コニューム合金粒子で囲まれた純チタン粒子を、2,000
〜7,000rpmの回転翼を備えた容器に入れ、1 〜5 分間遠
心転動させて、気流による衝撃力を与える。この衝撃作
用により、付着したチタン・ジルコニューム合金粒子
は、純チタン粒子の表面に強固に密着する。これで図1
に示すように、純チタン粒子11を核粒子12とし、チ
タン・ジルコニューム合金粒子13を被覆粒子14とし
たカプセル粒子15が得られる。
【0013】次にこのカプセル粒子15の粉末を、人工
骨のパーツ形状になるように所定の形枠に充填し、プラ
ズマ焼結を行う焼結装置(図示せず)にセットして、加
圧・通電(放電)処理する。このとき加圧はカプセル粒
子15による空隙が保存されるように、また通電は短時
間でカプセル粒子15の被覆粒14子同士が結合するよ
うに調節される。これで図2に示すように、カプセル粒
子15が集合された状態で生じている空隙16が、略そ
のままに保存されて良好に焼結成形される。言い換える
と、純チタン粒子11を骨材として形状保持できると共
に、所定形状の空隙16が得られるものである。
【0014】またチタン単体で焼結成形すると、活性が
大きいために表面のガスなどが反応に関与するおそれが
ある。しかしながら本実施例のチタン・ジルコニューム
合金は融点がチタンよりも低くなる他、活性も抑えら
れ、焼結装置を表面ガス対策のために複雑化させる必要
がない。
【0015】なお焼結成形の際は、他の人工骨部分を構
成する母材と、カプセル粒子による粉末成形体とを同時
に焼結させて、一体的に接合させるようにしてもよい。
また焼結成形はプラズマ焼結法に限らず、通常のホット
プレス法、真空焼結或いは常圧炉による焼結によっても
可能である。この場合、ホットプレス法では圧力の高低
で空隙率の制御を行い、真空或いは常圧炉では温度を優
先して空隙制御を行うものである。
【0016】本発明者らは、上記第一の実施例のカプセ
ル粒子15と母材としてのチタン板とを一体的にプラズ
マ焼結して、その空隙率を測定した。カプセル粒子15
の核粒子12である純チタン粒子11の粒径は500 μ
m、被覆粒子14であるチタン・ジルコニューム合金粒
子13の粒径は50μmとし、カプセル粒子15の粉末で
製造した成形体は直径が20mm、厚さは10mmの円板形状と
した。またチタン板の厚さは5mm とした。焼結装置の制
御内容としては、パルス電流を100A/cm2 、固化電時間
を120sec、固化圧力を50Kgf /cm2 とした。
【0017】この結果、焼結は良好になされ、焼結成形
体の空隙率は46%を得て、所望する高い空隙が得られる
ことが実証された。なおこの空隙率としては、種々条件
を変えることで最大で65%が得られる見通しがある。
【0018】次に本発明の第二の実施例を説明する。
【0019】図3に示すように、この実施例では核粒子
12として人工骨用物質たるアルミナ粒子21を、被覆
粒子14としてアパタイト粒子22を使用して、前記第
一の実施例と同様にして、カプセル粒子23を製造す
る。両者の融点は、アルミナが1,600 ℃で、アパタイト
はそれよりも低い1,400 ℃である。そしてこのカプセル
粒子23の粉末を所定の形枠に充填させ、焼結成形す
る。この焼結法としては、ホットプレス法のほか、プラ
ズマ焼結も行い得るが、通常の通電プラズマは行えな
い。プラズマ焼結として用いられるのは、真空減圧プラ
ズマ、もしくはアルゴンのイナートガスプラズマであ
る。型込めによる加圧通電の方法を用いるときは、型に
熱衝撃の強い材料(炭素等)を使用して、高速昇温焼結
を行えば可能である。
【0020】このようにすることで、前記第一の実施例
と同様に、焼結性がよく、所望の空隙で成るセラミック
ス系の生体用埋没材が得られるものである。
【0021】またアルミナ及びアパタイトは、いずれも
単独で人工骨の素材として使用されてはいるが、アルミ
ナは生体となじみが悪く、アパタイトはアルミナよりも
なじみはよいが、強度が小さいという特性があった。本
実施例によれば、カプセル粒子としたことで、この両者
の特性を適正に生かすことができ、生体になじみがよ
く、強度の大きい埋没材が得られるものである。
【0022】なお以上実施例では人工骨に適用する埋没
材として説明したが、他の生体用にも、例えば歯、歯
根、さらには生体の皮膚に装着して体内と外界との情報
や物質の授受を行う皮膚端子や皮膚センサとして機能す
る埋没材にも、同様に適用できるものである。
【0023】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0024】チタン等を核粒子としてそれよりも融点が
低い物質を被覆粒子としたカプセル粒子を形成し、この
カプセル粒子の粉末を被覆粒子のみが溶融するように焼
結成形するので、焼結性が向上すると共に、粒子径など
を変えることにより所望の空隙が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる生体用埋没材の製造方法の第一
の実施例を説明するためのカプセル粒子の断面図であ
る。
【図2】図1のカプセル粒子による焼結工程を説明する
ための断面図である。
【図3】本発明の第二の実施例を説明するためのカプセ
ル粒子の断面図である。
【図4】従来の生体用埋没材の製造方法を説明するため
の断面図である。
【図5】図4の次のステップを示した断面図である。
【符号の説明】
12 核粒子 14 被覆粒子 15 カプセル粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須山 了充 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 加藤 雅之 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 奥村 英二 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 原 裕一郎 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 滝田 茂生 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞ中央研究所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 チタン等の人工骨などに使用される物質
    を核粒子とし、該物質よりも融点が低い物質を被覆粒子
    としてカプセル粒子を形成し、該カプセル粒子の粉末を
    上記被覆粒子のみが溶融するように焼結成形することを
    特徴とする生体用埋没材の製造方法。
JP3189117A 1991-07-30 1991-07-30 生体用埋没材の製造方法 Pending JPH0531168A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100378428B1 (ko) * 2000-10-28 2003-03-29 김성곤 다공성 생체 임플랜트재 및 그 제조 방법
KR100393137B1 (ko) * 2001-02-21 2003-07-31 한국기계연구원 임플란트 표면의 다공질층 형성방법
KR100419340B1 (ko) * 2001-03-02 2004-02-19 주식회사 이산바이오텍 전기방전소결에 의한 다공성 생체 임플랜트의 표면개질시스템 및 그 방법
WO2006025777A1 (en) * 2004-09-01 2006-03-09 Nobel Biocare Services Ag Implant for dental prosthesis, and method and system for producing the implant

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