JPH05310803A - 免疫活性を有する多糖 - Google Patents

免疫活性を有する多糖

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JPH05310803A
JPH05310803A JP4146704A JP14670492A JPH05310803A JP H05310803 A JPH05310803 A JP H05310803A JP 4146704 A JP4146704 A JP 4146704A JP 14670492 A JP14670492 A JP 14670492A JP H05310803 A JPH05310803 A JP H05310803A
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JP
Japan
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polysaccharide
culturing
produced
cupitas
alcaligenes
Prior art date
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Pending
Application number
JP4146704A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Toeda
一喜 戸枝
Shugo Yamashita
修吾 山下
Fumio Ibuki
文男 伊吹
Kimikazu Iwami
公和 岩見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAIICHI TOGYO KK
Original Assignee
DAIICHI TOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 食品、飼料に与えることにより免疫機能を高
めることを目的とした免疫活性を有する多糖を提供す
る。 【構成】 アルカリゲネス・キュピタスに属する微工研
寄託FERM P−10609号菌を培養することによ
り得られる、免疫活性を有する多糖類、該多糖類を添加
して免疫機能を高めた飼料ならびに食品、および該多糖
類を有効成分とする免疫活性剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】アルカリゲネス・キュピタスに属
する微工研寄託FERM P−10609号菌を培養す
ることにより産生する多糖は、凝集性と、水可溶性の物
理特性を有している。この性質を利用して、凝集と溶解
を繰り返すことにより容易に精製することが出来る。こ
の純度の高い固形多糖を食餌することにより小腸腔内に
sIgAを分泌する性質があるので、本発明ではこれを
食品、飼料に添加することにより免疫活性を高めること
を目的としている。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】或種の
多糖類は、人腸内に生育する有用なビヒズス菌の増殖に
効果があり、その生理活性としては、腸内の腐敗抑制作
用、Vitamin B1 ,B2 合成能の外、乳酸、酢酸などの
有機酸生成による病原菌の生産抑制などが知られてい
る。また、無酸症、十二指腸カイヨウ、胃ガン、大腸ガ
ン、すい臓ガン患者の腸内ビヒズス菌が減少して腐敗菌
が増加すること、腐敗菌は腸内でタンパク質を徹底分解
してNH3 を生産するが、ビヒズス菌は温和に分解して
NH3 を生産しないこと、微量のNH3 でも老人のボケ
に影響するなどの理由から老化防止の関連でも研究され
ている。
【0003】これ等のことを念頭にして、種々のビヒズ
ス菌活性の多糖類を調べると、共通して腸腔内に、sI
g Aを分泌する傾向が見られた。
【0004】また、或種の多糖類は直接ガン細胞を攻撃
する免疫賦活剤としての制ガン剤の研究もなされてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の技術を基に、sI
g A分泌による免疫活性を有する多糖を検索して来た
が、多糖類の特性として、水難溶性のものが多く、その
精製過程に困難をともなうものが多い。この欠点を補う
為に、凝集性と、水易溶性を合わせ持つ多糖を検索して
本発明多糖に到達したものである。
【0006】以下、本発明に使用する菌株(FERM P-106
09)の菌学的性質を表1に示す。
【0007】この表1に示す菌学的性質について細菌分
類書であるバージー・マニュアル・システマテック・バ
クテリオロジー第1巻(Bergey's Manual of Systemati
cBacteriology Volume 1),(1984年)で検討した結
果、同書第372頁に記載されているアルカリゲネス・
キュピタスと一致し、本菌をアルカリゲネス・キュピタ
スと同定した。なお、タイプストレイン(ATCC 27124)
においては表1における糖より酸の生成、菌体外ポリマ
ー生産能の記載は無い。また酢酸での生育のみタイプス
トレインと異なるが他の諸性質は本願の株とタイプスト
レインは一致する。
【0008】
【表1】 *2%NaCl添加培地:実施例1の培地に2%NaC
lを添加した培地
【0009】本菌を用いての培養条件及び凝集剤の生産
は次の通りである。炭素源としては、フラクトース、グ
ルコース、シュークロース等の単糖類、少糖類の他に、
ヘミセルロース、でん粉、コーンスターチ等の天然高分
子等が好ましくは用いられる。さらに硫安等の無機体窒
素源、酵母エキス、ペプトン、麦芽エキス等の有機窒素
源、その他リン酸カリ、硫酸マグネシウム、食塩等の無
機塩類が培地構成成分として使用される。
【0010】培養は液体培養でもよい。培養は初発pH
4〜10、温度15〜40℃の範囲で行われる。培養は
炭素源等の種類にもよるが、培養1日から10日間の間
で行われる。培養液は菌の生育にともない白濁し、粘性
を有する凝集性物質の生産により粘質性となる。培養液
の粘度は培養終期で6300cps (25℃)に達する。
【0011】培養を行うことにより凝集能を有する物質
を得る。遠心分離により除菌した培養液に同量のエタノ
ールを加え、析出した物質を遠心分離にて集め減圧乾燥
等により水分をとばした物質が培養処理物として得られ
る。しかしながら、本発明ではこのように分離精製した
培養物を使用するまでもなく、培養物そのものをそのま
ま使用することができる。
【0012】本発明の物質は白色無定形で水に溶けて無
色透明の粘性のある液体となる。本物質の0.1%溶液
は糖類呈色反応としてのアンスロン反応に強い陽性を示
し、蛋白呈色反応としてのキサントプロテイン反応(検
出限界は牛アルブミンで0.01%以上)に陰性、アミ
ノ基呈色反応としてのニンヒドリン反応(検出限界はグ
リシンで.0.001%以上)に陰性であった。また、
本物質は各種コロイド試薬との、例えば、メチルグリコ
ールキトサン及びグリコールキトサンとの反応性から、
アニオンポリマーであった。以上の結果から本物質は多
糖を主成分としたアニオンポリマーと考えられる。この
物質、すなわち多糖類の理化学的性質を詳細に記載する
と次の通りである。
【0013】 (1)元素分析:炭素36.94%,水5.42%
【0014】(2)紫外吸収スペクトル:図1に示し
た。340〜190nmの範囲内では極大吸収はないが3
00nmから徐々に吸光度が増加した。
【0015】(3)赤外吸収スペクトル:図2に示し
た。3550cm-1にOHの吸収、1720cm-1にカルボ
キシエステルの吸収、1605cm-1にカルボキシル基の
吸収が確認できる。
【0016】
【0017】(5)物質の色:白色
【0018】 (6)溶剤に対する溶解性:熱水に易溶 冷水に易溶 希酸に易溶 希アルカリに易溶 アルコール、ジメチルホキシド、クロロホルム、ヘキサ
ンに不溶
【0019】(7)構成糖及び構成糖比:グルコース/
ガラクトース/グルクロン酸=6.34:5.55:
1.0
【0020】(8)脂肪酸及びその含量:酢酸 6.6
〜10.3%(W/W)
【0021】(9)旋光度:67.0[α]2 D 3 DW
【0022】(10)イオン性:アニオン性 1.69(m
eq/g)
【0023】(11)極限粘度:172(溶媒:蒸留水)
【0024】(12)炭化点:237〜256℃
【0025】(13)電気泳動:酢酸セルロース膜電気泳
動により本多糖類の脱アセチル体が均一物質と確認され
た。(図3)
【0026】本結果から、本凝集物質はグルコース、ガ
ラクトース、グルクロン酸及び脂肪酸を含む酸性多糖類
であり、糖の水酸基の一部はアセチル化されていると考
えられる。
【0027】
【実施例】
(実施例1)下記表2の組成を20Lの水に溶かし、こ
の培地をpH7調整し、120℃、15分殺菌後アルカ
リゲネス・キュピタス(FERM P-10609)を移植して30
℃、溶存酸素1.0ppm で液体培養した。4日後産生す
る多糖を含む培養液を殺菌し、同量のエタノールを加
え、析出した凝集物質を遠心分離により集め、風乾し
た。
【0028】
【表2】
【0029】(実施例2)実施例1によって得られた凝
集物質を1Lの水に溶解し、同量のエタノールによって
凝集沈殿させる。これを2回繰り返して風乾した多糖
を、免疫活性を調べる検体とする。
【0030】(実施例3)下記表3のように20%Case
in,4%Cellulose の基本食を基とし、その4%Cellul
ose を上記多糖0,1,2,4%と入れ換えた、4Grou
p の餌を調整しそれぞれ6匹の離乳直後の幼ラットを、
週間に亘って飼育し、下部腸腔内におけるsIg A量
をELISA 法によって求め、これらの測定結果を図4に示
した。
【0031】
【表3】
【0032】図4によれば、明らかに統計処理によって
有意差があり、検体多糖はsIgAを分泌せることが分
かる。
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】図4によれば、明らかに統計処理によって
有意差があり、検体多糖はsIgAを分泌せることが分
かる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明多糖類の紫外吸収スペクトルを示す実測
図である。
【図2】本発明多糖類の赤外吸収スペクトルを示す実測
図である。
【図3】本発明多糖類の電気泳動の結果を示す実測図で
ある。
【図4】実施例3の測定結果を示す実測図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:05) 7804−4B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリゲネス・キュピタスに属する微
    工研寄託FERMP−10609号菌を培養することに
    より細胞内外に産生される免疫活性を有する多糖類。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多糖類を含有せしめて免
    疫機能を高めた飼料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の多糖類を含有せしめて免
    疫機能を高めた食品。
  4. 【請求項4】 アルカリゲネス・キュピタスに属する微
    工研寄託FERMP−10609号菌を培養することに
    より細胞内外に産生される多糖類を有効成分とする免疫
    活性剤。
  5. 【請求項5】 アルカリゲネス・キュピタスに属する微
    工研寄託FERMP−10609号菌を培養することに
    より細胞内外に産生される多糖類を食品又は飼料に添加
    することを特徴とする免疫機能を高める方法。
JP4146704A 1992-05-12 1992-05-12 免疫活性を有する多糖 Pending JPH05310803A (ja)

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