JPH05309538A - パイプの加工方法 - Google Patents

パイプの加工方法

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JPH05309538A
JPH05309538A JP4117689A JP11768992A JPH05309538A JP H05309538 A JPH05309538 A JP H05309538A JP 4117689 A JP4117689 A JP 4117689A JP 11768992 A JP11768992 A JP 11768992A JP H05309538 A JPH05309538 A JP H05309538A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
core
cutting
machining
thermal expansion
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4117689A
Other languages
English (en)
Inventor
Jinichiro Oshima
仁一郎 大嶋
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Seiko Seiki KK
Original Assignee
Seiko Seiki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工時間を短縮化でき、かつ精度の良い機械
加工が期待できるパイプの加工方法を提供することを目
的とする。 【構成】 パイプ10の熱膨脹係数と異なる熱膨脹係数
の材質からなる中子20をパイプ10内側に締まりばめ
により組込み、パイプ10の周面に機械加工を施し、機
械加工完了後、両者の熱膨脹係数の差異を利用して、パ
イプ10内側に中子20が緩みばめ状態となるように加
熱操作あるいは冷却操作を施し、緩みばめ状態となった
中子20をパイプ10内側から抜き取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パイプの機械加工方
法に関するもので、特に、加工時間の短縮化と精度の良
い加工を可能にしたパイプの機械加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、切削加工の例について述べる
と、図5に示すように、パイプ1の周面に溝2をその長
手方向に沿って切込み加工するには、パイプ1の周面を
チャックにより保持した状態で、カッター等の工具3に
よりパイプ1の周面に溝2を切削加工している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
パイプ1の周面に溝2等を切削加工するパイプの切削加
工方法では、切削力による歪みが生じ、特に、薄く加工
する場合、図6に示すように薄肉部4が内側に変形する
ため、実際の切削加工は、切込みを小さく、かつ長時間
かけて行なっており、生産能率の低下を招くとともに、
歪みが生じやすいため、精度の良い加工が困難であるな
どの問題点が指摘されている。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、本発明の目的とするところは、パイプの周
面に溝等を切削加工する等のパイプの機械加工方法にお
いて、加工時間の短縮化を図るとともに、精度の良い機
械加工を可能にしたパイプの加工方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、パイプの熱膨脹係数と異なる熱膨脹係数
の材質からなる中子をパイプ内側に締まりばめにより組
込み、パイプの周面に機械加工を施し、機械加工完了
後、パイプと中子に、あるいはパイプ又は中子に加熱操
作あるいは冷却操作を施し、スキマばめ状態となった中
子をパイプ内側から抜き取ることを特徴とする。
【0006】
【作用】以上の構成から明らかなように、本発明方法
は、パイプの内側に中子が締まりばめにより組込まれて
いるため、機械加工時、加工力による歪みが生じること
がなく、また、機械加工により生じる熱は、中子を通じ
て外部に逃げるため、熱歪みが小さい。
【0007】さらに、中子が締まりばめにより組込まれ
ているため、パイプの剛性が強化され、切込み量,切込
み深さを多く設定できる。
【0008】加えて、パイプと中子とは熱膨脹係数の異
なる材質のものを使用しているため、切削加工後、加熱
操作あるいは冷却操作を行なえば、中子はパイプ内で緩
みばめ状態で組込まれることになり、容易に抜き取るこ
とが可能となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係るパイプの切削加工方法の
実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0010】図1ないし図3は本発明方法の一実施例を
示すもので、図1に示すように、まずパイプ10の内側
に中子20を締まりばめで組込む。
【0011】この実施例では、加工ワークとなるパイプ
10の材質はSUS304(熱膨脹係数17.1×10
-6/℃)が使用されており、このパイプ10の内径は2
00mmに設定されている。
【0012】一方、中子20は加工対象となるパイプ1
0と熱膨脹係数が相違することが必要であるため、この
実施例では、炭素鋼S48C(熱膨脹係数11×10-6
/℃)を使用し、この中子20の外径は両者を締まりば
めで接合することから、200.1mmに設定されてい
る。
【0013】加工ワーク(パイプ10)を常温から12
0℃に加熱するとパイプ10の内径は約200.34mm
になり、中子20を容易に挿入することができ、締まり
ばめで接合することができる。
【0014】そして、パイプ10の内側に中子20を締
まりばめにより組込んだ状態で、図2に示すように、加
工対象であるパイプ10の周面に、カッター30により
溝11を形成する切削加工を行なう。
【0015】このとき、パイプ10の内側に中子20が
締まりばめにより接合しているため、パイプ10の剛性
が著しく強化されており、切込み量を多く設定できると
ともに、切削力による歪みが生じることがなく、パイプ
薄肉部4の変形も少ない。
【0016】また、切削による熱は中子20を通じてパ
イプ10から外部に逃げるため、熱歪みも小さく抑える
ことができる。
【0017】このように本発明方法によれば、中子20
を締まりばめによりパイプ10の内側に組込んだ状態で
パイプ10の周面に切削加工を施すため、パイプ10の
剛性が強化されるので、切込み量,切込み深さを多く設
定することが可能となり、加工時間を大幅に短縮化する
ことができ、生産性を著しく高めることができる。ま
た、切削力による歪みがなく、かつ熱歪みも小さく抑え
ることができ、加工精度も大幅に向上する。
【0018】そして、パイプ10への切削加工が完了す
れば、パイプ10から中子20を抜き取る操作が必要で
あるが、中子20がパイプ10の内側に締まりばめによ
り組込まれているため、この状態では中子20の抜き取
りは非常に困難であるが、本発明方法では、パイプ10
と中子20の熱膨脹係数の差異を利用して、簡単に中子
20の抜き取りを可能としたことも特徴である。
【0019】すなわち、切削加工が完了したパイプ10
および中子20を常温から220℃に加熱操作を行な
う。
【0020】この加熱操作により、パイプ10の内径は
200×(1+17.1×10-6×200)=200.
684mmとなり、中子20の外径は200.1×(1+
11×10-6×200)=200.540mmとなる。
【0021】したがって、パイプ10の内径に比べ、中
子20の外径がこの加熱操作により小径となるため、こ
の加熱操作により、パイプ10の内側の中子20は0.
144mmのスキマばめ状態となり、図3に示すように、
切削加工が完了したパイプ10から中子20を簡単に抜
き取ることができる。
【0022】このように本実施例では、加工ワークであ
るパイプ10の熱膨脹係数よりも小さな熱膨脹係数の材
質で中子20を構成し、中子20をパイプ10の内側に
締まりばめにより組込み、パイプ10に剛性を付与した
状態で良好な切削加工を施し、切削加工後は、両者の熱
膨脹係数の差異を利用して、加熱操作により中子20を
スキマばめ状態として、中子20の抜き取り操作を簡単
に行なうというものであるが、中子20の熱膨脹係数を
加工ワークであるパイプ10の熱膨脹係数よりも大きい
材質のものを使用してもよく、その場合は、切削加工が
完了すれば、パイプ10と中子20を加熱操作ではな
く、逆に冷却操作を行なえば、中子20はパイプ10の
内側にスキマばめ状態となり、中子20を簡単に抜き取
ることができる。
【0023】以上説明したように、本発明方法は、中子
20の材質として加工ワークであるパイプ10とは熱膨
脹係数の相違する材質のものを使用して、中子20を締
まりばめによりパイプ10の内側に組込んだ後、切削加
工を行ない、切削加工後は、両者の熱膨脹係数の差異を
利用して、加熱操作あるいは冷却操作により中子20を
パイプ10内側に緩みばめ状態となるようにして、中子
20の抜き取り操作を円滑に行なうようにしたものであ
り、このことにより、切削加工時間の短縮化および精度
の良い切削加工が得られるという利点がある。
【0024】なお、加工ワークは上述した実施例では円
筒状のパイプ10であるが、図4に示すように、角状パ
イプ40の側面に溝41を形成する切削加工でもよく、
この場合には中子20は断面矩形状のものを使用する。
【0025】以上、切削加工の例について述べたが、研
削加工でも同様の効果がある。また、中子の伝熱性を良
くするためや、加工物の重量軽減のため中子を中空にし
ても良い。
【0026】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明方法は、パイ
プとは熱膨脹係数の異なる中子を締まりばめによりパイ
プの内側に組込んだ状態で、パイプの周面に機械加工を
施すというものであるから、機械加工時、パイプの剛性
が強化されるため、加工量を大きく設定して、短時間に
機械加工を完了することができるため、加工時間の短縮
化を図ることができるとともに、加工力による歪みがな
く、かつ中子を通じて熱による歪みもパイプ外部に逃が
されるため、精度の良い機械加工が期待できる。
【0027】また、機械加工が完了すれば、熱膨脹係数
の差異を利用して、加熱操作あるいは冷却操作により締
まりばめからスキマ状態に変えることにより、中子を加
工ワークであるパイプから簡単に抜き取ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一工程を示すもので、パイプの内
側に中子を締まりばめ接合させる状態を示す説明図。
【図2】本発明方法の一工程を示すもので、パイプの周
面に切削加工を行なう状態を示す説明図。
【図3】本発明方法の一工程を示すもので、切削加工後
のパイプから中子を抜き取る状態を示す説明図。
【図4】本発明方法を適用した角形状のパイプと中子を
示す斜視図。
【図5】パイプの切削加工方法の従来例を示す説明図。
【図6】図5中VI−VI線断面図。
【符号の説明】
10 パイプ 11 溝 20 中子 30 カッター

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイプの熱膨脹係数と異なる熱膨脹係数
    の材質からなる中子をパイプ内側に締まりばめにより組
    込み、パイプの周面に機械加工を施し、機械加工完了
    後、パイプと中子に、あるいはパイプ又は中子に加熱操
    作あるいは冷却操作を施し、スキマばめ状態となった中
    子をパイプ内側から抜き取ることを特徴とするパイプの
    加工方法。
JP4117689A 1992-05-11 1992-05-11 パイプの加工方法 Withdrawn JPH05309538A (ja)

Priority Applications (1)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003181718A (ja) * 2001-12-19 2003-07-02 Nachi Fujikoshi Corp ブローチ加工ジグ
JP5228049B2 (ja) * 2008-08-08 2013-07-03 日本発條株式会社 旋盤加工用部材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003181718A (ja) * 2001-12-19 2003-07-02 Nachi Fujikoshi Corp ブローチ加工ジグ
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US9056355B2 (en) 2008-08-08 2015-06-16 Nhk Spring Co., Ltd. Lathe machining member

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