JP2884958B2 - 内外スプラインを有するシャフトの製造方法 - Google Patents

内外スプラインを有するシャフトの製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内外スプラインを有する
シャフトの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内外スプラインを有するシャフト例えば
エンジン出力をトランスミッションに伝達するためのイ
ンプットシャフトは、従来は前記シャフトを幾つかの部
分に分割して各部分を適する方法で成形し、その後各部
分を接合する方法を用いて製造していた。
【0003】図7に従来のインプットシャフトの一例を
示す。この場合、インプットシャフトはシャフト部1、
サンギヤ部2及びスリーブヨーク部3の3部分に分けて
各部分を機械加工にて製作した後、図示の如く各部分を
接合して製造する。8及び18は案内穴である。
【0004】前記以外の他のインプットシャフトの製造
方法としては、例えば外スプラインをシャフト部に鍛造
成形することによって図7のサンギヤ部2とシャフト部
1とを一体鍛造成形する方法がある。又、特開平4−8
1242号公報には、予め所定形状に加工したシャフト
素材であるワークに外スプライン(例えば図7のサンギ
ヤ部2の外周に沿って設ける凸条)及び内スプライン
(例えば図7のスリーブヨーク部3の内周に沿って設け
る凹溝)を同時に成形することができる内外スプライン
成形装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、別々に製造
した複数の部分を接合する方法によってインプットシャ
フトを製造すると、全体の製造工程が多くなるため製造
が煩雑となり、その結果生産性が低下したり製造コスト
が高くなるという欠点がある。又、各部分ごとに加工精
度が異なるため、各部分を一体に接合した場合に接合部
分の機械的強度が低下し易く、全体としての加工精度も
低下する恐れがある。更に、接合部分において充分な機
械的強度を確保しようとすると各部分の接合部の肉厚を
厚くしなければならないため、インプットシャフトの寸
法や重量も増大し易い。
【0006】一方、特開平4−81242号公報に開示
された内外スプライン成形装置を用いる方法において
も、内外スプラインを同時に形成することはできるもの
の、予め所定形状に加工したシャフト素材であるワー
ク、具体的には一端に内スプラインを形成するための穴
を所定の寸法精度で設けたワークを使用しなければなら
ず、又、内外スプラインを同時に形成する際にも予め適
当な加工基準を設けておかなければならないため、製造
が煩雑となる。
【0007】本発明は前記従来技術の問題点を解決する
ためのものであり、その目的とするところは、加工精度
及び機械的強度が優れ且つ小型・軽量化された内外スプ
ラインを有するシャフトを容易に得ることができる製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の内外ス
プラインを有するシャフトの製造方法は、シャフト素材
であるワークをほぼ製品形状まで鍛造成形する第1の工
程と、ワークの一端部の外周に沿って外スプラインを鍛
造成形する第2の工程と、成形された外スプラインを加
工基準としてワークの他端部の端面に案内穴を穿設する
第3の工程と、案内穴の内周に沿って内スプラインを鍛
造成形する第4の工程とからなることを特徴とする。
【0009】第1の工程においては、適当な鍛造方法例
えば熱間鍛造、温間鍛造等を用いてシャフト素材である
ワークを製品の概略形状に成形する。ワークの材質、大
きさ形状等の性状は目的に応じて適宜決定してよい。
又、この工程においては、次工程で外スプラインを形成
すべきワークの一端部の外周に沿って荒歯形を成形して
おく。
【0010】次いで第2の工程において、ワークの一端
部の外周に沿って外スプラインを鍛造成形する。外スプ
ラインの鍛造方法としては冷間鍛造を用いるのが好まし
く、これによって第1工程で成形した荒歯形を更に所望
の外スプライン形状に加工する。外スプラインの大きさ
や形状(例えば、凸条の数、形状等)は目的とする性能
が得られるように適宜決定する。
【0011】第3の工程では、第2工程で成形された外
スプラインを加工基準としてワークの他端部の端面に案
内穴を穿設する。成形された外スプラインを加工基準と
するとは、具体的には例えば外スプラインの一箇所又は
それより多くの面に位置決めのための基準を当接し、前
記基準によって長手方向及び/又は長手方向と直交する
方向に対してワークを位置決めすることを意味する。案
内穴の穿設は適当な機械加工方法例えば旋盤による穿孔
などの慣用の方法を用いて行ってよい。又、案内穴の性
状(例えば、直径、深さ等)は内スプラインの性状を考
慮して決定する。
【0012】最後に、第4の工程において案内穴を加工
基準として案内穴の内周に沿って内スプラインを鍛造成
形する。内スプラインの鍛造方法としては、外スプライ
ンの場合と同様に冷間鍛造を用いるのが好ましい。
【0013】なお、所望により、得られた内外スプライ
ンを有するシャフトに対して更に仕上げ加工を行っても
よい。
【0014】
【作用】外スプラインを加工基準として案内穴を穿設す
るため、外スプラインと、案内穴の内周に形成する内ス
プラインとの同軸度を容易に確保することができる。
【0015】
【実施例】下記実施例によって、本発明の方法を更に詳
細に説明する。
【0016】図1は、本発明の方法によって自動車のイ
ンプットシャフトを製造する場合の工程の一例である。
第1工程において、シャフト素材であるワークを熱間又
は温間鍛造して、図1(a)に示すように製品の概略形
状に成形されたワーク4を得る。本工程においては、次
工程で外スプラインを形成すべきワーク4の一端部の外
周に沿って荒歯形も成形する。図1(a)の一点鎖線で
囲んだ歯形部Iを図2に示す。図2(a)は図1(a)
の歯形部を矢印A方向から見た図であり、図2(b)は
図2(a)を矢印B方向から見た図である。荒歯形のギ
ヤ歯5は端部がほぼ球形である。
【0017】第2工程において、ワーク4を冷間鍛造し
て、図1(b)に示す如く外スプライン形成(精度出
し)及びチャンファ成形(ギヤ歯5の面取り)を行って
外スプライン7を形成する。図1(b)の一点鎖線で囲
んだ歯形部IIを図3に示す。図3(a)は図1(b)の
歯形部を矢印C方向から見た図であり、図3(b)は図
3(a)を矢印D方向から見た図である。前記外スプラ
イン形成及びチャンファ成形によって、ギヤ歯6は端部
が面取りされて鋭角状となる。
【0018】次いで第3工程において、図1(c)に示
す如く、外スプライン7の端面(長手方向の基準)及び
外スプライン7の外径(長手方向と直交する方向の基
準)を基準として、旋盤(図示せず)を用いてワーク4
の他端部の端面に案内穴8を穿設する。図1(c)の一
点鎖線で囲んだ歯形部III を図4に示す。すなわち、端
面9には位置決め部材10を当接させて長手方向の基準
とし、ギヤ歯6にはコレットチャック(旋盤の付属工
具)11を当接させて長手方向と直交する方向の基準と
する。更に、フランジ部12のギヤ歯6と反対側の面に
は引込みクランプ13を当接させてワーク4を保持す
る。
【0019】最後に第4工程において、図1(d)に示
す如く、案内穴8を基準として案内穴8の内周に沿って
冷間鍛造により内スプライン14を形成する。図5に内
スプライン14を形成するための内スプライン成形型の
一例を示す。図5中、15は上型、16は下型、17は
案内穴8中に挿入されたマンドレルであり、これらによ
って内スプライン14を形成する。なお、下型16は空
圧保持(太矢印方向に押圧)される。
【0020】図6に、本発明の方法を使用して製造した
内外スプラインを有するシャフトの一例を示す。本シャ
フトは案内穴8に加えて案内穴18も有する。
【0021】
【発明の効果】本発明の内外スプラインを有するシャフ
トの製造方法は、前記構成により外スプラインを加工基
準として案内穴を穿設するため、外スプラインと、案内
穴の内周に形成する内スプラインとの同軸度を容易に確
保することができ、得られるシャフト全体としての加工
精度が向上する。又、1個のワークに順次外スプライン
及び内スプラインを形成するため、製造効率が良く、得
られるシャフトは接合部分を有しないため機械的強度特
に従来の分割形成するシャフトに比べてスリーブヨーク
部の強度が優れている。
【0022】又、シャフトを一体成形できるため従来の
分割形成するシャフトに比べて得られるシャフトの小型
・軽量化を容易に行うことができる。具体的には例えば
図6と図7とを比較すると明らかな如く、従来の分割形
成するシャフトのスリーブヨーク部とシャフト部との結
合部に相当する部分を200g程度軽量化することがで
きた。
【0023】更に、本発明の方法は外スプライン成形の
際に案内穴形成のための加工基準が得られるため、従来
の内外スプライン成形装置を用いる方法に比べても、製
造工程が簡略化された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内外スプラインを有するシャフトの製
造方法の一実施例の説明図である。
【図2】図1(a)の一点鎖線で囲んだI部分の拡大図
である。
【図3】図1(b)の一点鎖線で囲んだII部分の拡大図
である。
【図4】図1(c)の一点鎖線で囲んだIII 部分の拡大
図である。
【図5】本発明の方法におけるワークに内スプラインを
形成する工程の説明図である。
【図6】本発明の方法により製造された内外スプライン
を有するシャフトの一例の説明図である。
【図7】従来の方法により製造された内外スプラインを
有するシャフトの一例の説明図である。
【符号の説明】
1 シャフト部 2 サンギア部 3 スリーブヨーク部 4 ワーク 5,6 ギア歯 7 外スプライン 8,18 案内穴 9 端面 10 位置決め部材 11 コレットチャック 12 フランジ部 13 引込みクランプ 14 内スプライン 15 上型 16 下型 17 マンドレル
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−184444(JP,A) 特開 昭62−168626(JP,A) 特開 平3−248737(JP,A) 特開 平4−81242(JP,A) 特開 平4−313442(JP,A) 特開 平2−11241(JP,A) 特開 平1−95822(JP,A) 特公 平3−67457(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21K 1/00 - 31/00 B21J 1/00 - 13/14 B21J 17/00 - 19/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフト素材であるワークをほぼ製品形
    状まで鍛造成形する第1の工程と、ワークの一端部の外
    周に沿って外スプラインを鍛造成形する第2の工程と、
    成形された外スプラインを加工基準としてワークの他端
    部の端面に案内穴を穿設する第3の工程と、案内穴の内
    周に沿って内スプラインを鍛造成形する第4の工程とか
    らなることを特徴とする内外スプラインを有するシャフ
    トの製造方法。
JP30815092A 1992-10-22 1992-10-22 内外スプラインを有するシャフトの製造方法 Expired - Lifetime JP2884958B2 (ja)

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JPH09141354A (ja) * 1995-11-20 1997-06-03 Aisin Seiki Co Ltd 中空シャフトの高歯たけスプライン製造方法および高歯たけスプラインを備えた中空シャフト
JP6279909B2 (ja) * 2013-03-22 2018-02-14 武蔵精密工業株式会社 鍛造品の成形方法及び鍛造用金型

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