JPH0530946U - ポインテイングデバイス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マウスとポインティングデバイスとの双方に
自在に使い分け可能な機能を具えたポインティングデバ
イスの提供。 【構成】 筐体１の平坦面１Ｂから一部を突出させた転
動自在な球体２と、球体２の転動方向および距離が検知
されて出力される手段５とを具備し、平坦面１Ｂを下側
にして筐体１を移動させることによりマウス１０として
機能し、平坦面１Ｂを上にして操作者が手等で球体２を
移動させることによりトラックボール２０として機能さ
せることができるポインティングデバイス。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ポインティングデバイスに関し、詳しくは、その相対的移動によっ て移動方向と共に移動距離、あるいは移動位置を検知する手段として情報処理装 置等の入力手段に用いられるポインティングデバイスに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のポインティングデバイスとして、表示画面上に表示されたカー ソルを移動させるカーソルキー式のものの外に、机上に手を置いた状態で一方の 手を沿わせて平板上を移動させるように構成されたマウスおよびボール自体を回 転させることによりその回転方向およびその回転に対応する距離の検知が可能な トラックボールが知られている。これらのマウスやトラックボールはいずれもそ の一部が平坦面や手のひら等と接触を保つ球体（ボール）を具えており、例えば ボールの回転からエンコーダを介して移動距離およびその方向が検知されるよう に構成されたものやパッド上の特殊な格子を光学的に検知し、計数するように構 成されたもの等がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来のポインティングデバイスでは、マウスもトラッ クボールもその移動方向と移動距離とがボールの回転に従って検知されるという 入力手段にかかわる基本的機能については共通しているものの、使用方法や目的 が同一でないために、多くの場合、そのいずれかが設置されても双方が同時に設 置されることが少なかった。また、実際に使用される場所や状況がそれぞれ異な る上に、双方を同時に具えることはコスト的にもスペース的にも望ましくない。 さらにまた、双方を共に具えたとしても選択的に使用するのでは切替えに手間が かかる。

【０００４】 本考案の目的は、上記従来の問題点に着目し、マウスとトラックボールとに自 在に使い分け可能なポインティングデバイスを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するために、本考案は、筐体外部の平坦面から一部を突出さ せた状態に保ちつつ転動自在に保たれる球体と、該球体の転動に従ってその転動 方向および転動距離が検知され、電気信号として出力される手段とを具備し、前 記平坦面を前記球体の突出させた面が接触を保つ面と平行に保ちつつ、前記筐体 を移動させることによりマウスとして機能させ、前記筐体の平坦面を上向きにし て固定し、操作者によって前記球体を転動させることによりトラックボールとし て機能させるようにしたことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、筐体の平坦面を球体の突出させた接触面と平行に保ちつつ移 動することによって、球体の移動方向およびその移動距離が検知され、これらが 信号出力手段を介して電気信号として出力されるので、マウスとして使用するこ とができると共に、筐体を天地して、その平坦面が上向きとなるように固定した 状態で操作者により球体を転動させることにより、同様にして球体の転動方向お よび転動距離が検知出力されてトラックボールとして使用することができるもの で、本体を上述のように兼用的に使用することができる。

【０００７】

【実施例】

以下に、図面を参照しつつ本考案の実施例を具体的に説明する。

【０００８】 図１は本考案によるポインティングデバイスの一例を示す。なおその（Ａ）お よび（Ｂ）はマウスとしての使用状態を、また（Ｃ）および（Ｄ）はトラックボ ールとしての使用状態をそれぞれ示すものである。これらの図において、１はそ の筐体であり、本例の場合はこれを天地して使用可能なようにするために、筐体 １の背面（上面）１Ａと球体２が一部露出した状態に保持される底面（下面）１ Ｂとを平坦、かつ平行に形成すると共に、手のひら等による把持等取扱い易い形 状とすることが望ましい。

【０００９】 ３は下面１Ｂ側の周縁近傍に設けられたベアリングであり、マウス１０として 使用するときに、その下面１Ｂ側から突出された状態に保たれる球体２の球面接 触部２Ａが常に正しく安定した状態で平坦な座標入力板４に接触して転動される ように作用する。５は球体２の回転方向およびその回転量をホスト側の電子機器 に送給するための信号線である。なお、マウス１０内の構成については、周知の ものであり、その使用方法および動作についても格別に従来ものと変わらないの でその説明は省略する。

【００１０】 ついで、図１の（Ｃ）および（Ｄ）により、本考案のポインティングデバイス をトラックボール２０として使用する場合について説明する。

【００１１】 この場合は本考案ポインティングデバイスを図１の（Ａ），（Ｂ）に示す状態 から天地し、その上面１Ａを作業机等の平坦面４０上に密接させた状態で載置す る。かくして操作者が指先なり手のひらなりで球体２の露出球面２Ｂに触れてこ れを所望の方向に転動させることにより、その転動方向およびその回転による転 動量が検知され、例えば表示部（不図示）上のカーソルをそれに対応して移動さ せたりすることができる。なお、本考案の場合、このようにトラックボール２０ としても使用されるようにするために、球体２は操作し易いよう従来のマウスに 使用されるものよりは幾分大きい径のものとすることが望ましい。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明してきたように、本考案によれば、筐体外部の平坦面から一部を突出 させた状態に保ちつつ転動自在に保たれる球体と、該球体の転動に従ってその転 動方向および転動距離が検知され、電気信号として出力される手段とを具備し、 前記平坦面を前記球体の突出させた面が接触を保つ面と平行に保ちつつ、前記筐 体を移動させることによりマウスとして機能させ、前記筐体の平坦面を上向きに して固定し、操作者によって前記球体を転動させることによりトラックボールと して機能させるようにしたので、従来のように位置ならびに方向を入力させる入 力手段としてのポインティングデバイスをマウスおよびトラックボールの双方に 流用可能としたことによって、情報処理装置の付属機器としてマウスとトラック ボールとの双方を用意したり、あるいはいずれかに用途を限定する必要がなくな り、合理的に使い分けすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の構成の概要および使用形態を、マウス
として使用される場合の上面図（Ａ），側面図（Ｂ）と
トラックボールとして使用される場合の上面図（Ｃ），
側面図（Ｄ）とでそれぞれ示す説明図である。

【符号の説明】

１ 筐体 １Ａ 背面（上面） １Ｂ 下面 ２ 球体 ２Ａ 接触部 ２Ｂ 露出球面 ３ ベアリング ４ 座標入力板 ５ 信号線 １０ マウス ２０ トラックボール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筐体外部の平坦面から一部を突出させた
   状態に保ちつつ転動自在に保たれる球体と、 該球体の転動に従ってその転動方向および転動距離が検
   知され、電気信号として出力される手段とを具備し、 前記平坦面を前記球体の突出させた面が接触を保つ面と
   平行に保ちつつ、前記筐体を移動させることによりマウ
   スとして機能させ、 前記筐体の平坦面を上向きにして固定し、操作者によっ
   て前記球体を転動させることによりトラックボールとし
   て機能させるようにしたことを特徴とするポインティン
   グデバイス。