JPH0530750Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、足の母指（親指）がその付け根関節
部分から足の外方（他の４指の方向）へ曲がつて
変形した、いわゆる外反母指を正常な状態に戻す
ように矯正すると共に、曲がつた関節部分に生じ
る痛みを鎮めるための外反母指固定用テープバン
に関するものである。

外反母指は、第４図に示すごとく、母指１１が
第２指１２の方へ曲がつた状態をいい、その内部
骨格において、母指１１の第１指骨１３が第２指
１２の方へ曲がつて変形し、そのため第１中足指
骨１４が内方（第２指１２と反対の方）へ開き、
従つて第１中足指関節１５が内方へずれ出てしま
う。このような状態になると、母指１１の第１中
足指関節（付け根関節）１５や足裏に痛みを生じ
るのみならず、歩行力が劣え、足の平衡バランス
が不安定になつて転倒し、けがをしやすくなる。

〔従来の技術〕

外反母指矯正用装置の代表的従来例として、本
願と同一出願人の既出願による「実願昭60−
165287」（外反足親指矯正用サホータ）がある。
この従来例は、構造が比較的簡単で、取りつけ操
作も容易であり、しかも矯正効果が良好であると
いう使用実績があり、実用性にすぐれているが、
このサポータ自体には関節部分の痛みを応急的に
鎮めるための手段が備えられていない。

関節部分の痛みを応急的に鎮めるため、従来は
この関節部分に鎮痛用の湿布剤を当てて、その上
から包帯又は粘着テープ等で固定する方法が取ら
れていた。この方法によれば、痛みは一時的に鎮
めることができるが、外反母指を正常の状態に戻
す矯正効果がないという欠点がある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、前記した「実願昭60−165287」の考
案より更に構成を簡素にし、外反矯正効果はこれ
より少し劣るが、鎮痛効果を兼ね備え、より安価
で簡便に使用できる固定用テープバンを提供する
ものである。

〔問題を解決するための手段〕

本考案の構成は、外反母指の付け根関節部分を
覆い、足部の横方向に巻きつけ固定できる幅と長
さを有する粘着テープ状の第１固定部と、この第
１固定部とほぼ平衡に、かつその中央部で連結一
体化され、足部の中央部横方向に巻きつけ固定で
きる幅と長さを有する粘着テープ状の第２固定部
と、前記第１固定部の中央部から、前記第２固定
部と反対方向に直角に延び、外反母指の側面外周
を覆い巻きできる幅と長さを有し、かつ縦方向に
複数切り割りされた粘着テープ状の第３固定部
と、前記第１固定部の中央部分面上に貼付され、
かつ外反母指付け根関節部分を覆い得る大きさの
ある湿布剤と、前記の各固定部の粘着面に貼り合
わせた可剥紙とよりなることを特徴とするもので
ある。

〔実施例〕

以下、図面に例示した実施例により、本考案を
具体的に説明する。第１図は本考案の一実施例の
平面図、第２図及び第３図は本考案を足部に取り
つけた状態を示す平面図及び斜視図である。

第１図において、１は粘着テープ状の第１固定
部であり、外反母指の付け根関節部分１５を覆
い、他の４指の付け根関節部分に沿つて、足部の
横方向に巻きつけ固定できる幅と長さがある。２
は粘着テープ状の第２固定部であり、第１固定部
１とほぼ平行に、かつその中央部で連結一体化さ
れ、足部の中央部横方向に巻きつけ固定できる幅
と長さがある。３は同じく粘着テープ状の第３固
定部であり、第１固定部１の中央部から、第２固
定部２と反対方向に直角に延び、外反母指の側面
外周を覆い巻きできる幅と長さがあり、縦方向に
切り割り線４により複数に分けられている。複数
に切り割りしたのは、外反母指の側面外周に巻き
つける際に、巻きつけ易く、かつ巻きつけ固定効
果をより強くするためである。５は外反母指付け
根関節部分を充分覆うことのできる大きさをもつ
鎮痛用湿布剤であり、第１固定部１の中央部分に
貼付されている。また６は、各固定部の粘着面に
貼り合わせた可剥紙であり、使用に便利なよう
に、各固定部ごとに分離して貼り合わせてある。

この固定用テープバンを足部に取りつけるに
は、まず第１固定部１上の可剥紙を剥したうえ、
第２図、第３図に示すように、湿布剤５が外反母
指付け根関節部分を覆うようにして足部に巻きつ
け、ついで第２固定部２上の可剥紙を剥がしたう
え、足部中央部に巻きつけ固定する。最後に第３
固定部３上の可剥紙を剥がし、外反母指を正常の
位置に戻した状態で、複数に分離されたテープ片
を引つ張りながら順次適当に母指側面外周に巻き
つけ固定する。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案は一体化された一
枚のテープバンにより、極めて容易に外反母指の
矯正及び関節部分の鎮痛を同時に、効果的に行い
うる。構成が極めて簡素で安価で提供できるの
で、簡便に使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図及び第３図は本考案を足部に取りつけた状態を
示す平面図及び斜視図、第４図は外反母指の内部
骨格を説明する図である。 １……第１固定部、２……第２固定部、３……
第３固定部、５……湿布剤、６……可剥紙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外反母指の付け根関節部分を覆い、足部の横方
   向に巻きつけ固定できる幅と長さを有する粘着テ
   ープ状の第１固定部と；該第１固定部とほぼ平行
   に、かつその中央部で連結一体化され、足部の中
   央部横方向に巻きつけ固定できる幅と長さを有す
   る粘着テープ状の第２固定部と；前記第１固定部
   の中央部から、前記第２固定部と反対方向に直角
   に延び、外反母指の側面外周を覆い巻きできる幅
   と長さを有し、かつ縦方向に複数切り割りされた
   粘着テープ状の第３固定部と；前記第１固定部の
   中央部分面上に貼付された、外反母指付け根関節
   部分を覆いうる大きさの湿布剤と；前記の第１固
   定部、第２固定部及び第３固定部の粘着面に貼り
   合わせた可剥紙とよりなることを特徴とする外反
   母指固定用テープバン。