JPH05306960A - ブレーキテスタ - Google Patents

ブレーキテスタ

Info

Publication number
JPH05306960A
JPH05306960A JP4135809A JP13580992A JPH05306960A JP H05306960 A JPH05306960 A JP H05306960A JP 4135809 A JP4135809 A JP 4135809A JP 13580992 A JP13580992 A JP 13580992A JP H05306960 A JPH05306960 A JP H05306960A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rollers
braking force
brake
roller
clutch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4135809A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3159520B2 (ja
Inventor
Shigeru Kuriyama
茂 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOYO KOKI KK
Toyo Koki Co Ltd
Original Assignee
TOYO KOKI KK
Toyo Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOYO KOKI KK, Toyo Koki Co Ltd filed Critical TOYO KOKI KK
Priority to JP13580992A priority Critical patent/JP3159520B2/ja
Publication of JPH05306960A publication Critical patent/JPH05306960A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3159520B2 publication Critical patent/JP3159520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ABS搭載車のブレーキ性能を測定するとと
もに、誤配管、誤配線等を検出する。 【構成】 2連式ローラ53、54を左右に設け、当該
左右の2連式ローラのうちの一方側にクラッチ2及びフ
ライホイール1を設ける。この2連式ローラ53、54
に、当該2連式ローラへの駆動力の断続を行うクラッチ
57、58を設ける。このクラッチ57、58を介して
2連式ローラ53、54に駆動力を伝達する駆動用チェ
ーン6を設ける。この駆動用チェーン6の一端側にギヤ
ードモータ7及びABS用モータ8を設ける。2連式ロ
ーラ53、54の回転軸に回転数検出手段51、52を
設ける。この回転数検出手段51、52からの信号に基
づき、制動距離の算出等を行う制御手段3を設ける。こ
の制御手段3による演算結果等を表示する表示手段4を
設ける。 【効果】 フライホイール1による慣性質量の変化を利
用することにより、誤配管、誤配線が検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のブレーキ力を測
定し、更には、その性能をチェックするためのブレーキ
テスタに関するものであり、特に、通常ブレーキ搭載車
のほかに、アンチスキッドブレーキ搭載車のブレーキ性
能をも測定し、チェックすることができるようにしたブ
レーキテスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のブレーキテスタは、図7に示す如
く、2連式のローラ530、540を有し、この2連式
ローラをクラッチ570、580を介して、更には駆動
用チェーン600を介して、モータ770、800にて
駆動するという構成からなるものであった。このような
構成において通常のブレーキ装置を搭載した車両のブレ
ーキ力測定の場合には、発生トルクが大きく、かつ、比
較的低速で回転するギヤードモータ770にて上記2連
式ローラ530、540を駆動することとし、アンチス
キッドブレーキ(ABS)装置搭載車のブレーキ力測定
の場合には、高速回転のABS用モータ800にて上記
2連式ローラ530、540を駆動することとしてい
た。このように、特性の異なる2種類の駆動用モータを
用意し、これらを使い分けることによって、通常のブレ
ーキ搭載車と、ABS搭載車とのブレーキ性能の測定及
びチェックを行なっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のブレーキテスタを用いることによってブレーキ
力測定を初めとしたブレーキ性能のチェックを行なう場
合、通常のブレーキ装置を搭載した車両の測定等に関し
ては特に問題点は無いが、ABS搭載車の場合において
は不都合の生ずる場合がある。従来の装置は、図7に示
す如く、2連式ローラ530、540に関して、左右と
も同一のものが設置されている。従って、その慣性質量
は左右とも同じ値となる。このような状態において、A
BS搭載車のブレーキ性能をチェックするとした場合、
種々の不都合が生ずる。まず、ABS搭載車のブレーキ
機構は、例えば前輪に関して言えば、左右輪が別個独立
に制御(コントロール)されるようになっている。すな
わち、図6に示すように、車輪速度センサ110、21
0、ハイドロリックコントロールユニット(H/U)4
10、420を初めとしたブレーキ関係の部品は、すべ
て左右別系統に形成されている。これによって、左右輪
について、路面摩擦係数μが異なった状況下でブレーキ
ングが行なわれたとしても、それぞれの路面摩擦係数μ
に適合したブレーキ力が左右輪に与えられることとな
り、いわゆるスピン現象の回避及び操縦安定性の確保等
が図られることとなる。
【0004】このような特性を有するABS搭載車を、
従来のブレーキテスタにて測定あるいはチェックすると
した場合、例えば、図6に示す如く、左右のブレーキ配
管を取違えたり、あるいは車輪速度センサ110、21
0と車載コンピュータ300との間の配線を間違えた場
合、左右の2連式ローラ530、540と左右の車輪1
00、200との間の関係は、左右で何んら変わること
がないので、この場合の車両のブレーキ特性には何らの
変化もみられない。従って、上記誤配管、誤配線につい
ては検出されない。このように従来のブレーキテスタに
おいては、ABS搭載車において万一左右のブレーキ配
管あるいは車輪速度センサ110、210と車載コンピ
ュータ300との間の配線に、誤配管、誤配線等があっ
たとしても、それを検出するのが難しかった。このよう
な、ブレーキ配管あるいはコンピュータ配線等に関する
誤配管、誤配線等の不具合を検出し、正常な状態に修正
することができるようなブレーキテスタを提供しようと
するのが本発明の目的(課題)である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、次のような手段を講ずることと
した。すなわち、2連式のローラと、当該2連式ローラ
の各ローラ間を連結するチェーンと、上記2連式ローラ
のうちのいずれか一方の軸に設けられたクラッチと、当
該クラッチの付近に設けられた制動力検出手段等によっ
て形成される一組のブレーキ力測定手段を、測定車両の
各車輪に対応させて左右に有するとともに、当該各ブレ
ーキ力測定手段を駆動するための高トルクモータを有
し、当該高トルクモータから上記ブレーキ力測定手段へ
駆動力を伝達するための駆動用チェーンを有する構成か
らなるブレーキテスタにおいて、上記駆動用チェーンの
一端側であって、上記高トルクモータと並列の位置関係
を有するところにABS用モータを設け、また、上記左
右のブレーキ力測定手段のうちのいずれか一方の側に、
上記2連式ローラの慣性質量を変化させるためのフライ
ホイールを設けるとともに、当該フライホイールを上記
2連式ローラに断続(0NーOFF )させるためのクラ
ッチを設け、また、上記左右のブレーキ力測定手段に設
けられた上記2連式ローラに、当該2連式ローラの回転
数を検出するための回転数検出手段を設け、当該回転数
検出手段からの信号により上記左右のそれぞれの回転数
を測定し、かつ、当該回転数に基づき測定車両の左右各
車輪の制動距離を算出するとともに、上記各種クラッチ
の断続制御(0NーOFF 制御)を初めとした各種制御
作用を行なう制御手段を設け、更に、当該制御手段から
の信号に基づき上記算出結果等を表示する表示手段を設
けてなる構成を採ることとした。
【0006】
【作用】上記構成を採ることにより、本発明において
は、まず、通常のブレーキ装置を搭載する車両のブレー
キ力測定は、次のような手順に従って行なわれる。図1
において、測定車輌を2連式ローラ53、54上に搭載
する。次に、クラッチ2をOFFにし、フライホイール
1の影響が出ないようにした後、高トルクモータ7を駆
動させ、駆動用チェーン6を介して、左右の2連式ロー
ラ53、54を回転駆動する。これによって、上記測定
車両の車輪100、200が回転駆動されることとなる
が、この状態で上記測定車両のブレーキを効かせると、
車輪100、200は上記2連式ローラ53、54の回
転運動を止めるように作動する。その結果、上記2連式
ローラ53、54に設けられている制動力検出手段6
1、62にブレーキ力が検出されることとなり、所定の
ブレーキ力が発揮されているか否かがチェックされるこ
ととなる。
【0007】次に、ABS搭載車のブレーキ性能測定手
順について説明する。上記左右の2連式ローラのうちの
いずれか一方側に設けられたクラッチ2をONさせ、フ
ライホイール1の慣性質量の影響が上記左右の2連式ロ
ーラのうちのいずれか一方側に作用するようにする。こ
のような環境のところに、ABS搭載の測定車輌を上記
2連式ローラ53、54上に車輪が乗るように設置す
る。次に、クラッチ9をOFFにし、高トルクモータ7
の影響が及ばないようにした後、ABS用モータ8を回
転駆動させる。これによって、駆動用チェーン6、クラ
ッチ57、58を介して、左右の2連式ローラ53、5
4が回転駆動され、更には、測定車輌の左右の車輪10
0、200が回転駆動される。
【0008】このような状況下において、図2に示すよ
うに、上記2連式ローラ53、54の回転速度がS1
値になったところで、ABS用モータ8の駆動を停止さ
せる。これによって、上記2連式ローラ53、54、測
定車輌の車輪100、200等を含めた回転運動系の慣
性モーメントによって、本ブレーキテスタは回転運動を
継続させられる。次に、上記2連式ローラ53、54の
回転速度がS2 の値になったところで、クラッチ57、
58をOFFにする。これによって、回転運動系の慣性
質量は、上記2連式ローラ53、54、フライホイール
1、測定車輌の車輪100、200の慣性質量のみとな
る。次に、このような状態において、回転速度がS3
値のところで測定車両の車輪100、200にブレーキ
を掛けて行くと、上記2連式ローラ53、54及び測定
車両の車輪100、200の回転速度は、図2に示すよ
うに低下して行く。この回転速度の低下の状況を回転速
度がS4 からS5 まで変化する間において測定すること
によって、ブレーキ性能の測定及びチェックが行なわれ
る。
【0009】すなわち、ABS搭載車の場合には、AB
S機能が働いており、ブレーキロックが起こらないの
で、回転速度の低下時間はT2 と比較的大きな値を示す
のに対して、ABSの装着されていない通常のブレーキ
搭載車は、ブレーキロック状態になりやすいため、ブレ
ーキの効きが強く、回転速度の低下時間は、小さな値で
あるT1 の値を示すこととなる。この回転速度の低下時
間(T1 )の値と、上記2連式ローラ53、54に設け
られている回転数検出手段51、52からの回転数の値
1 、D2 を基に、制御手段3にて、制動距離を算出
し、所定のブレーキ性能が発揮されているか否かをチェ
ックする。
【0010】なお、本発明においては、左右の2連式ロ
ーラ53、54のうちのいずれか一方側に、フライホイ
ール1の慣性質量が付加されるようになっているので、
例えば図3に示す如く、測定車両のABS装置におい
て、そのブレーキ配管が左右取り違えられて設置されて
いるような場合、ブレーキ性能の測定を始めると、右側
の慣性質量はフライホイール1の影響により左側のもの
より大きくなっており、右側の車輪200は速度の低下
率が左側の車輪100に比べて小さい。従って、右側の
車輪速度センサ210からは、車載コンピュータ300
に対して速度低下率小の信号が送られる。これに対して
左側の車輪速度センサ110からは、上記車載コンピュ
ータ300に速度低下率大の信号が送られる。
【0011】これらの信号を受けて、上記車載コンピュ
ータ300からは、図4に示す如く、右側車輪用のハイ
ドロリックコントロールユニット(H/U)420に対
しては増圧信号を、左側車輪用の H/U 410に対し
ては減圧信号を出す。これらの信号を受けて、上記右側
車輪用 H/U 420からは、増圧された油圧が送り出
され、左側車輪用 H/U 410からは減圧された油圧
が送り出される。しかしながら、このような状態におい
て左右の配管が取違えられて装着されているとすると、
図4に示す如く、右側車輪200には減圧された油圧が
送出され、左側車輪100には増圧された油圧が送出さ
れることとなる。従って、図5に示す如く、右側車輪2
00の速度低下率は増々小さくなるとともに、左側車輪
100の速度低下率は非常に大きくなり、ブレーキロッ
ク状態となる。その結果、左右のブレーキ配管が取違え
られているか、あるいは車載コンピュータ300への配
線が取違えられているか等の、誤配管、誤配線の状態が
検出(チェック)されることとなる。
【0012】
【実施例】本発明の実施例について、図1ないし図5を
基に説明する。本実施例の構成は、図1に示す如く、2
連式ローラ53、54と、これらローラ間を連結するチ
ェーン55、56と、上記2連式ローラの回転軸に取付
けられたクラッチ57、58と、当該クラッチの付近に
設けられたトルクメータ等からなる制動力検出手段6
1、62と、上記クラッチ57、58を介して上記2連
式ローラ53、54に駆動力を伝達するための駆動用チ
ェーン6と、当該チェーン6、更には上記クラッチ5
7、58を介して上記2連式ローラ53、54に駆動力
を与えるためのギヤードモータ7及び当該ギヤードモー
タ7に設けられたクラッチ9等からなるブレーキ力測定
装置であることを基本とするものである。
【0013】このようなブレーキ力測定装置に加えて、
本実施例のものは、次に示すようなABS搭載車のブレ
ーキ性能をも測定できるように構成されているものであ
る。すなわち、上記駆動用チェーン6の一端に連結さ
れ、かつ、上記ギヤードモータ7に対して並列の位置関
係に設けられた高速回転型のABS用モータ8を有し、
上記左右の2連式ローラ53、54のうちのいずれか一
方、本実施例においては右側の2連式ローラ54側に、
クラッチ2を介して設けられたフライホイール1を有
し、また、上記2連式ローラ53、54の回転軸等に設
けられた当該2連式ローラ53、54の回転数を検出す
る回転数検出手段51、52を有し、また、当該回転数
検出手段51、52からの信号に基づき、上記2連式ロ
ーラ53、54の測定期間内における積算回転数を測定
し、更に、これに基づいて測定車輌の左右車輪100、
200の制動距離を算出するとともに、上記各種クラッ
チ2、9、57、58の断続制御(ONーOFF 制御)
等を行なうマイクロプロセッサユニット(MPU)等か
らなる制御手段3を有し、更には、当該制御手段3から
の信号に基づき、当該制御手段3での算出結果等を表示
する表示手段4を有する構成からなるものである。
【0014】上記構成を有することにより、本実施例に
おいては、ギヤードモータ7を駆動することによって、
通常のブレーキ装置を搭載する車両のブレーキ力測定及
びチェックをすることができるとともに、高速回転型の
ABS用ブレーキ8を駆動すること等によって、ABS
搭載車のブレーキ性能についても測定及びチェックをす
ることができる。以下、これら各場合についての測定及
びチェックの手順について説明する。まず、通常のブレ
ーキ装置を搭載する車両の場合について説明する。図1
において、測定車輌の左右車輪を2連式ローラ53、5
4上に搭載する。次に、制御手段3からの信号C2 によ
り、クラッチ2をOFFにし、フライホイール1の影響
が出ないようにした後、発生トルクの大きいギヤードモ
ータ7を、同じく制御手段3からの信号M1 により駆動
させ、更には駆動用チェーン6を介して、左右の2連式
ローラ53、54を回転駆動する。これによって、上記
測定車両の車輪100、200が回転駆動されることと
なるが、このとき、上記測定車両のブレーキを効かせる
と、車輪100、200は上記2連式ローラ53、54
の回転運動を止めるように作動する。その結果、上記2
連式ローラ53、54の回転軸等に設けられているトル
クメータ等からなる制動力検出手段61、62にはブレ
ーキトルク等が発生することとなるので、これらを信号
1 、B2 として測定することによってブレーキ力が検
出されることとなる。これによって、所定のブレーキ力
が発揮されているか否かがチェックされることとなる。
【0015】次に、ABS搭載車のブレーキ性能測定手
順について説明する。上記左右の2連式ローラのうちの
いずれか一方側(本実施例においては右側)に設けられ
たクラッチ2を、制御手段3からの信号C2 によりON
させ、フライホイール1の慣性質量の影響が上記2連式
ローラに及ぶようにする。このような状態において、A
BS搭載の測定車両を、その左右の車輪100、200
が上記2連式ローラ53、54上に乗るように設置す
る。次に、制御手段3からの信号C9 によりクラッチ9
をOFFにし、ギヤードモータ7の影響が無いようにし
た後、ABS用モータ8を、同じく制御手段3からの信
号M2 により回転駆動させる。これによって、駆動用チ
ェーン6、クラッチ57、58を介して左右の2連式ロ
ーラ53、54が回転駆動され、更には、測定車両の左
右の車輪100、200が回転駆動される。
【0016】このような状況下において、図2に示すよ
うに、上記2連式ローラ53、54の回転速度がS1
値になったところで、ABS用モータ8の駆動を停止さ
せる。これによって、上記2連式ローラ53、54、測
定車輌の車輪100、200等を含めた回転運動系の慣
性モーメントによって、当該ブレーキテスタは回転運動
を継続する。次に、上記2連式ローラ53、54の回転
速度がS2 の値になったところで、制御手段3からの信
号C7 、C8 によりクラッチ57、58をOFFにす
る。これによって、回転運動系の慣性質量は、上記2連
式ローラ53、54、フライホイール1、測定車輌の車
輪100、200の慣性質量のみとなる。次に、このよ
うな状況下において、回転速度がS3 の値のところで測
定車両の車輪100、200にブレーキを掛けて行く
と、上記2連式ローラ53、54及び測定車両の車輪1
00、200の回転速度は、図2に示すように低下して
行く。この回転速度の低下の状態を回転速度の値が、S
4 からS5 まで変化する間について測定することによっ
て、ブレーキ性能の測定及びチェックが行なわれる。
【0017】ところで、ABS搭載車の場合には、AB
S機能が働いており、ブレーキロックが起らないので、
回転速度の低下時間はT2 と比較的大きな値を示す。こ
れに対してABSの装着されていない通常のブレーキ搭
載車は、ブレーキロック状態になりやすいため、ブレー
キの効きが強く、回転速度の低下時間は小さな値である
1 の値を示すこととなる。すなわち、この回転速度の
低下時間(T1 )の値と、上記2連式ローラ53、54
に設けられている回転数検出手段51、52からの回転
数の値D1 、D2 を基に、制御手段3にて制動距離を算
出し、所定のブレーキ性能が発揮されているか否か判断
される。
【0018】なお、本実施例においては、左右の2連式
ローラ53、54のうちのいずれか一方側に、フライホ
イール1の慣性質量が付加されるようになっているの
で、例えば図3に示す如く、測定車両のABS装置にお
いて、そのブレーキ配管が左右取違えられて設置されて
いるような場合、上記ブレーキ性能の測定を始めると、
右側の慣性質量は、フライホイール1の影響により左側
のものより大きくなっており、右側の車輪200は速度
の低下率が左側の車輪100に比べて小さくなる。従っ
て、右側の車輪速度センサ210からは車載コンピュー
タ300に対して速度低下率小の信号が送られる。これ
に対して左側の車輪速度センサ110からは、車載コン
ピュータ300に速度低下率大の信号が送られる。
【0019】これらの信号を受けて、上記車載コンピュ
ータ300からは、図4に示す如く、右側車輪用のハイ
ドロリックコントロールユニット(H/U)420に対
しては増圧信号を、左側車輪用の H/U 410に対し
ては減圧信号を出す。これらの信号を受けて、上記右側
車輪用 H/U 420からは増圧された油圧が送り出さ
れ、左側車輪用 H/U 410からは減圧された油圧が
送り出される。しかしながら、このような状態におい
て、左右の配管が取違えられて装着されているとする
と、図4に示す如く、右側車輪200には減圧された油
圧が送出され、左側車輪100には増圧された油圧が送
出されることとなる。従って、図5に示す如く、右側車
輪200の速度低下率は増々小さくなるとともに、左側
車輪100の速度低下率は非常に大きくなり、ブレーキ
ロック状態となる。このようなルーチングを繰返すこと
によって、左右のブレーキ配管が取違えられているか、
あるいは車載コンピュータ300への配線が取違えられ
ているか等の、誤配管、誤配線があった場合、その状態
が直ちに検出(チェック)されることとなり、その結果
が表示手段4に表示される。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、2連式ローラと、当該
2連式ローラに設けられたクラッチと、当該クラッチの
付近に設けられた制動力検出手段と、上記クラッチ及び
駆動用チェーンを介して上記2連式ローラに駆動力を与
える高トルクモータ等からなる通常のブレーキ装置搭載
車のブレーキ力を測定するブレーキテスタにおいて、上
記左右の2連式ローラのうちのいずれか一方側にフライ
ホイール及びクラッチを設けることにより、ABS搭載
車のブレーキ性能測定に当たってはいずれか一方側の2
連式ローラの慣性質量を変化させる構成を採ることとし
たので、ABS搭載車のブレーキ配管あるいは車載コン
ピュータへの配線等において左右取違えてしまうような
誤配管、誤配線があったとしても、上記測定車両の左右
輪の制動距離の差異から、直ちに上記誤配管、誤配線を
検出することができるようになった。また、本発明にお
いては、上記フライホイールの回転軸にはクラッチが設
けられており、ABSの搭載されていない通常のブレー
キ装置搭載車のブレーキ力測定に当たっては、上記クラ
ッチをOFFにして、上記フライホイールの影響が及ば
ないようにすることができる構成を採ることとしたの
で、上記通常のブレーキ装置搭載車のブレーキ力測定に
も利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるブレーキテスタの全体構成を示
すスケルトン構造図である。
【図2】本発明にかかるブレーキスタを用いて車両のブ
レーキ力を測定する場合における、車輪及び2連式ロー
ラの回転速度の変化状態を示す図である。
【図3】ABS搭載車のブレーキ性能測定手順を示す図
である。
【図4】ABS搭載車において左右誤配管あるいは誤配
線がなされている場合の、車載コンピュータ及びH/U
の作動状態を示す図である。
【図5】ABS搭載車において、左右誤配管あるいは誤
配線がなされている場合の、左右各車輪へのブレーキ油
圧の掛かかり具合を示す図である。
【図6】従来例におけるABS搭載車のブレーキ性能測
定状況を示す図である。
【図7】従来例におけるブレーキテスタの全体構成を示
すスケルトン構造図である。
【符号の説明】
1 フライホイール 2 クラッチ 3 制御手段 4 表示手段 51 回転数検出手段 52 回転数検出手段 53 2連式ローラ 54 2連式ローラ 55 チェーン 56 チェーン 57 クラッチ 58 クラッチ 6 駆動用チェーン 61 制動力検出手段 62 制動力検出手段 7 高トルクモータ(ギヤードモータ) 8 ABS用モータ 9 クラッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2連式のローラと、当該2連式ローラの
    各ローラ間を連結するチェーンと、上記2連式ローラの
    うちのいずれか一方の軸に設けられたクラッチと、当該
    クラッチの付近に設けられた制動力検出手段等によって
    形成される一組のブレーキ力測定手段を測定車両の各車
    輪に対応させて左右に有するとともに、当該各ブレーキ
    力測定手段を駆動するための高トルクモータを有し、当
    該高トルクモータから上記ブレーキ力測定手段へ駆動力
    を伝達するための駆動用チェーンを有する構成からなる
    ブレーキテスタにおいて、上記駆動用チェーンの一端側
    であって上記高トルクモータと並列の位置関係を有する
    ところにABS用モータを設け、また、上記左右のブレ
    ーキ力測定手段のうちのいずれか一方の側に、上記2連
    式ローラの慣性質量を変化させるためのフライホイール
    を設けるとともに、当該フライホイールを上記2連式ロ
    ーラに断続(ON-OFF )させるためのクラッチを設
    け、また、上記左右のブレーキ力測定手段に設けられた
    2連式ローラに、当該2連式ローラの回転数を検出する
    ための回転数検出手段を設け、当該回転数検出手段から
    の信号により上記左右のそれぞれの回転数を測定し、か
    つ、当該回転数に基づき測定車両の左右車輪の制動距離
    を算出するとともに、上記各種クラッチの断続制御(O
    N-OFF 制御)を初めとした各種制御作用を行なう制
    御手段を設け、更に、当該制御手段からの信号に基づき
    上記算出結果等を表示する表示手段を設けてなることを
    特徴とする通常ブレーキ装置搭載車及びアンチスキッド
    ブレーキ装置搭載車、双方のブレーキ力測定に対応可能
    なブレーキテスタ。
JP13580992A 1992-04-28 1992-04-28 ブレーキテスタ Expired - Fee Related JP3159520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13580992A JP3159520B2 (ja) 1992-04-28 1992-04-28 ブレーキテスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13580992A JP3159520B2 (ja) 1992-04-28 1992-04-28 ブレーキテスタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05306960A true JPH05306960A (ja) 1993-11-19
JP3159520B2 JP3159520B2 (ja) 2001-04-23

Family

ID=15160331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13580992A Expired - Fee Related JP3159520B2 (ja) 1992-04-28 1992-04-28 ブレーキテスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3159520B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010105431A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Honda Motor Co Ltd ブレーキ装置における液路の誤組み検出方法
CN112781895A (zh) * 2021-02-02 2021-05-11 山东正能汽车检测装备有限公司 集成汽车排放及汽车综合安全性能检验平台

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102101643B1 (ko) 2016-03-24 2020-04-17 다이슨 테크놀러지 리미티드 휴대용 기구용 부착물
KR102199569B1 (ko) * 2019-10-22 2021-01-07 (주)시공사 궤도차량용 대용량 브레이크 성능 시험 장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010105431A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Honda Motor Co Ltd ブレーキ装置における液路の誤組み検出方法
CN112781895A (zh) * 2021-02-02 2021-05-11 山东正能汽车检测装备有限公司 集成汽车排放及汽车综合安全性能检验平台

Also Published As

Publication number Publication date
JP3159520B2 (ja) 2001-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100306663B1 (ko) 타이어의 공기압 이상 검출 방법 및 장치
JP4301574B2 (ja) 車両の走行状態を示す量を求める方法
JPH08169324A (ja) 車両制御用軸トルク検出装置
CN108290553A (zh) 车辆运动检测设备
JP2002022766A (ja) センサの故障判定装置
US7263903B2 (en) Method and device for operating a vehicle
JPH08318836A (ja) 車両の制御装置
JP3159520B2 (ja) ブレーキテスタ
JP4020536B2 (ja) 車輪速センサ異常検出装置
JPH07117479B2 (ja) 車両用差動制限装置の検査方法
US7113082B2 (en) Speedometer control system and speedometer control method
KR101521841B1 (ko) Tpms 좌우측 판별 방법 및 이를 이용한 tpms 좌우측 판별 장치
JP2002308087A (ja) ブレーキ診断装置、および方法
KR100788566B1 (ko) 듀얼모터를 사용하는 전동식 조향장치 및 방법
JPH0221234A (ja) 自動車試験装置
JP3210959B2 (ja) Abs検査機能付きブレーキテスタ
JP3101681B2 (ja) 車輌の制動性能診断装置
JPH10160641A (ja) 自動2輪車等のブレーキ性能テスト装置
JP2001091411A (ja) 四輪駆動車台上試験における前後軸負荷制御方式
JP3478462B2 (ja) アクチュエータ制御装置の異常検出装置
JPH02162226A (ja) 車両のスリップ判定装置
JPH04157341A (ja) 走行車両の路面状況検出装置
JP3276950B2 (ja) 加減速度検出装置
JPH0813635B2 (ja) 車両の制動性能測定方法
JP3347672B2 (ja) ブレーキテスタにおけるabs機能検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees