JPH05306866A - 自動製氷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は冷蔵庫などに備えられ、自動的に氷
を生成可能にする自動製氷装置に関して、比較的簡素な
構成で、飲料用を始めとして官能的に適した透明度の高
い氷を均一の大きさで随時多量に提供することを目的と
している。 【構成】 上面を開口して内面底部にヒータ２５を配設
した断熱槽２３の内面に、片側の一端に支持軸２７を設
けた断熱槽に重合させた製氷皿２６に断熱槽２３と接す
るリブ２８備える。また、背面ダクト１０の冷気吹き出
し口に近接したリブ３２設け、支持軸２７を支点として
製氷皿２６を回転させて離氷する駆動装置１１を配設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は冷蔵庫に備えられ、特に
透明度の高い氷を自動的に生成可能とする自動製氷装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より一部家庭用の冷蔵庫で採用され
ている自動製氷装置について実公昭５４−１７１３９号
公報にその一例が示されており、図５および図６に従い
説明する。

【０００３】１は冷蔵庫本体で外箱２、内箱３及び前記
外箱２、内箱３間に充填された断熱材４により構成され
ている。５は前記冷蔵庫本体１の内部を上下に区画する
区画壁であり、上部に冷凍室６、下部に冷蔵室７を区画
形成している。

【０００４】８は前記冷凍室６の背面に備えた冷凍サイ
クルの冷却器であり、９は前記冷却器８で冷却した冷気
を前記冷凍室６および冷蔵室７に強制通風するための送
風機で１０は冷気を冷凍室ヘ送るダクトである。 次に
モ−タ、減速ギア群（図示せず）等を内蔵した駆動装置
１１、一端に支持軸１２を設けた製氷皿１３、前記駆動
装置１１に前記製氷皿１３を支持させるためのフレ−ム
１４などより構成される。なお、１５は前記製氷皿１３
を歪み変形させて離氷を行わせるために、前記駆動装置
１１の外殻の一部に設けたストッパ−である。また、１
６は下方に備えた貯氷箱である。

【０００５】１７は製氷用の水を貯氷するための給水タ
ンクであり、前記冷蔵室７内の一面に着脱自在に備えら
れる。また１８は前記給水タンク１７の給水口であり、
弁１９によって開閉される。２０は前記給水タンク１７
の給水口１８の下方に設けた貯水皿であり、前記給水口
１８を下向けにして前記給水タンク１７をセットする
と、前記弁１９が押し上げられて前記給水口１８が開口
されるよう構成されている。また２１は前記貯氷皿２０
内に受けた水を揚水するための給水ポンプであり、２２
は前記給水ポンプ２１に連結して、その出口を前記製氷
皿１３に臨ませるように配設した給水管である。

【０００６】かかる構成において、使用者によって水を
満たされた給水タンク１７が所定の位置にセットされる
と、弁１９が押し上げられて給水口１８が開口して貯氷
皿２０内に水が満たされる。その後、満たされた水は給
水ポンプ２１によって揚水され、給水管２２を介して製
氷皿１３内に注水される。こうして製氷皿１３内に満た
された水は冷凍室６内での冷却作用によって氷結され、
氷が生成される。

【０００７】そして、製氷が終了すると駆動装置１１の
回転作用によって製氷皿１３が支持軸１２を中心として
回動反転し、ストッパ−１５に当接することによって製
氷皿１３が歪み変形を生じて製氷皿１３内の氷が離氷さ
れる。離氷された氷は貯氷箱１６内に落下して貯氷さ
れ、離氷作用の終了した製氷皿１３は再び駆動装置１１
による逆回転作用によって元の状態に復帰する。以後こ
の作用を給水タンク１７内の水を使い切るまで繰り返し
て、自動的に製氷、貯氷を行なうものである。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな製氷方法であると、氷が生成される際の製氷皿１３
内の水の凍結が、製氷皿１３と水との接触面及び冷気と
水との接触面から中央部に進行していくため、水中に溶
解している気体成分が氷の中央部に封じ込められて、結
果的に中央部が白濁した不透明な氷となり、例えばウイ
スキ−等の飲料用をはじめとして官能的に適した氷にな
らないという問題点があった。さらにダクト１０より送
られる冷気が均一に製氷皿１３に送風されず製氷時間の
違いで氷の大きさが不均一になるという問題もあった。

【０００９】本発明は上述した問題点を解消するもので
あり、透明度が高い氷ができる。さらに均一の大きさの
氷を生成できる自動製氷装置を提供することを目的とし
ている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の自動製氷装置は、冷却室の一画に備えた上面
を開口して内面底部にヒータを配設した断熱槽内に、一
端に支持軸を設けた製氷皿を重合させ、この製氷皿の下
面に断熱槽に接するリブを設けて支持軸を支点に製氷皿
を回動させる駆動装置を備えたものである。

【００１１】また、冷却室の奥面に備えたダクトの冷気
吹き出し口に近接するリブを備えたものである。

【００１２】

【作用】本発明は上記した構成によって、製氷皿内に給
水された水は、断熱槽による断熱作用と下面からのヒー
タによる加熱作用で、冷却室内の冷気による水表面から
下方に向けての一方向の凍結作用が行われ、水中の気体
成分を下方の水中に排出しながら氷結晶が生成され下面
に集中させていく。

【００１３】さらにダクトの冷気吹き出し口に設けたリ
ブにより冷気を製氷皿各キュウブに均一に送風して製氷
時間を合わせ、氷の大きさをバラツキをなくして行くも
のである。

【００１４】製氷が終了すると、製氷皿の一端に設けた
支持軸を支点として駆動装置により製氷皿が回転し、断
熱槽より離脱して離氷作用が行われて貯氷箱内に氷が貯
氷されるものである。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の一実施例を示す自動製氷装置
について、図１、図２、図３、図４に従い説明する。な
お、従来と同一構成については同一符号を付し、その詳
細な説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。

【００１６】２３は上面が開口され、内部を断熱材２４
で構成した凹陥形の断熱槽であり、内面の底部裏面を中
心として側面の一部にわたって加熱用のヒータ２５が配
設されている。２６は前記断熱槽２３の内面に重合する
製氷皿で、片側の一端に支持軸２７が設けられている。
また２８は前記製氷皿２６底面全周に設けられた断熱槽
２３の内面に当接するリブである。

【００１７】１１は前記支持軸２７を支点として前記製
氷皿２６を回転させる駆動装置であり、２９は回転時に
前記製氷皿に当接させるストッパーである。また３０は
前記断熱槽２３に隣接して備えた貯氷箱である。

【００１８】かかる構成において、使用者によって水を
満たされた給水タンク１７が所定の位置にセットされる
と、弁１９が押し上げられて給水口１８が開口し、貯水
皿２０内に水が満たされる。続いて、給水ポンプ２１よ
って給水管２２を介して製氷皿２６に給水が始められ
る。なお、所定量の給水は例えば給水ポンプ２１のモー
タの作動時間の規定などの手段によって行われる。次に
送風機９によって冷却器８で冷却された冷気が製氷皿２
６の水表面上に強制通風されて冷却作用が行われ、水温
が低下していく。

【００１９】そして、水温と相関を持たせた温度センサ
３１が間接的に例えば水温０℃を検知すると、ヒータ２
５の加熱作用が開始され製氷皿２６の下面に設けたリブ
にて加熱された暖気の放出を防止する。ここで、製氷皿
２６の外周は断熱槽２３内の断熱材２４で囲まれている
ため外周からの冷却作用も抑えられ、凍結作用は製氷皿
２６の上方から下方に向けての一方向に進行していく。

【００２０】このため凍結速度を適度に遅くしてやれば
（例えば５ｍｍ／ｈ）、氷の生成進行とともに水中に溶
解していた気体成分は徐々に下方に残された水中に排出
されていく。こうして時間経過によって順次生成されて
いく氷は白濁の要因となる気体成分をほとんど含まない
透明度の高い氷となる。またダクト１０に設けた冷気吹
き出し口３３よりの冷気はダクト１０に設けたリブ３２
にて冷気を均一に製氷皿の各キュ−ブに送風されて大き
さの揃った氷となる。

【００２１】そして、製氷が進んで温度センサ３１が完
全に氷が生成された温度（例えば−５℃）を間接的に検
知すると、ヒータ２５の加熱作用が停止され、一連の製
氷作用が終了する。

【００２２】製氷作用が終了すると、駆動装置１１が作
動して支持軸２７を支点として製氷皿２６が回転を始め
断熱槽２３から離脱する。そして、そのまま回転を続け
るとストッパー２９に製氷皿２６の一部が当接し、製氷
皿２６は歪み変形して離氷作用が行われ、貯氷箱３０内
に氷が落下する。このように透明度の高い氷を作るため
の要件である断熱および加熱構造を製氷皿とは別体に構
成して、駆動装置１１によって断熱槽２３と重合させる
ことによって製氷皿のみを回転させ、離氷機構を簡素に
できるものである。

【００２３】こうして、給水タンク１７が使用者によっ
てセットされた以後は、給水タンク１７内の水を使いき
るまでこれら一連の工程を自動的に繰り返す。その結
果、貯氷箱３０内には透明度の高い氷が多量に貯氷され
ることになり、使用者の手をほとんど煩わせずに飲食用
として優れた氷を随時十分に使用することができる。

【００２４】

【発明の効果】以上のように本発明の自動製氷装置によ
ると、比較的簡素な製氷および離氷構成であるため機構
的信頼性が高く、透明度の高い氷が自動的に多量に貯氷
されていく。また、大きさも均一な氷になるため使用者
は飲食用として官能的に優れた氷を随時十分に使用する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自動製氷装置の要部拡大縦断面図

【図２】本発明の自動製氷装置の要部拡大横断面図

【図３】本発明の一実施例を示す自動製氷装置を備えた
冷蔵庫の縦断面図

【図４】本発明の自動製氷装置の要部拡大図

【図５】従来例を示す自動製氷装置を備えた冷蔵庫の縦
断面図

【図６】図５の自動製氷装置の要部拡大図

【符号の説明】

６ 冷凍室（冷却室） １０ ダクト １１ 駆動装置 １７ 給水タンク ２１ 給水ポンプ ２３ 断熱槽 ２５ ヒータ ２６ 製氷皿 ２７ 支持軸 ２８ リブ ３２ リブ ３３ 冷気吹き出し口

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 冷却室の一画に備えた上面を開口された
   断熱槽と、前記断熱槽の内面底部を中心に配設したヒー
   タと、一端に支持軸を設けて前記断熱槽の開口部より内
   面に重合する製氷皿と、前記支持軸を支点に前記製氷皿
   を回動させる駆動装置と、前記製氷皿の下面に設けた前
   記断熱槽と当接するリブと、前記冷却却室外に備えた給
   水タンクと、前記給水タンクの水を揚水する給水ポンプ
   とより成る自動製氷装置。
2. 【請求項２】 製氷皿の奥面に備えたダクトと、前記ダ
   クトに設けた冷気吹き出し口と前記ダクトに設けた前記
   冷気吹き出し口に近接させたリブを備えた請求項１の自
   動製氷装置。