JPH05306419A - 含砒ドロス中の砒素の除去方法 - Google Patents

含砒ドロス中の砒素の除去方法

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JPH05306419A
JPH05306419A JP13441692A JP13441692A JPH05306419A JP H05306419 A JPH05306419 A JP H05306419A JP 13441692 A JP13441692 A JP 13441692A JP 13441692 A JP13441692 A JP 13441692A JP H05306419 A JPH05306419 A JP H05306419A
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arsenic
copper
dross
iron
sulfuric acid
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JP13441692A
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English (en)
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Kazufumi Sakami
和文 酒見
Toshiaki Ishigaki
敏明 石垣
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Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 砒素、銅、鉛等を含むドロスから砒素を効率
的に除去することを目的とする。 【構成】 砒素、銅、鉛等を含むドロスから有価物であ
る銅を回収し砒素を除去する方法において、硫酸浸出工
程及び中和工程で、その後の銅の置換採取工程で得られ
た硫酸第1鉄を含む溶液を前記硫酸浸出工程もしくは前
記中和工程へ繰返し、前記溶液中の硫酸第一鉄を酸素又
は空気で硫酸第二鉄(3価)にした後、中和剤を用いて
pHを1〜4にすることにより、前記液中の砒素を鉄と
共に除去する含砒ドロス中の砒素の除去方法。 【効果】 ドロス中の砒素を効果的に系外に除去でき
る。さらに有価物であるドロス中の銅を97wt%以上
という極めて高い率で回収可能となる。また銅を採取す
る際に、砒素の汚染を防ぐとともにアルシンの発生を防
止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛、銅を含むドロスか
ら砒素を除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉛、銅を含むドロスから有価物である銅
を採取する方法は、湿式による処理方法と乾式による処
理方法がある。その代表的なものは、下記の通りであ
る。 1) ドロスを希硫酸に溶解し、常圧もしくは加圧下で酸
素又は空気を吹き込んで浸出後、電解採取す方法(浸出
→電解採取法) 2) ドロスをアンモニアと酸素と反応させて安定なアン
ミン錯イオンとし、銅を溶媒抽出後、電解採取する方法
(浸出→抽出→電解採取法) 3) ドロスに硫黄、ソ−ダ灰、コ−クス等を加えて半溶
融状態とし、銅をカワとして溶解後、電解精製する方法
(回転炉→電解採取法)
【0003】これらの 1) 2)で得られた浸出液には有価
物である銅以外に砒素、鉄等の不純物を含んでいるた
め、精製するには予め取り除いておく必要がある。この
内、砒素を取り除くためには、新たに鉄源加えて溶解
後、酸化剤で鉄並びに砒素を酸化して、それぞれ3価,
5価にしたのちpH調整により除去する方法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ドロスから有価物であ
る銅を得るための電解採取並びに置換採取する工程で
は、不純物である砒素が残存するために、銅への汚染な
らびに猛毒であるアルシンの発生があるために予め砒素
を取り除いておく必要がある。
【0005】ドロスを希硫酸に溶解して常圧もしくは加
圧下で酸素又は空気を吹き込むと、遊離硫酸がある間は
砒素が浸出されるために、砒素を取り除くには遊離硫酸
をなくす必要がある。しかしながら銅の浸出性が非常に
悪くなるために遊離硫酸を残す必要がある。そこで、あ
る程度の砒素の浸出が余儀なくされるので砒素の除去が
必要である。
【0006】以上に鑑み、本発明は、ドロスを希硫酸に
溶解し、常圧もしくは加圧下で酸素又は空気を吹き込ん
で浸出した砒素を取り除く方法に関するものである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、砒素、銅、
鉛等を含むドロスから有価物である銅を得るための電解
採取並びに置換採取する製造方法において、反応生成物
である置換採取した溶液を浸出工程もしくは中和工程へ
繰り返すことにより、浸出した砒素を取り除き、砒素濃
度の低い溶液を得ることを知見したものである。
【0008】斯くして、本発明は、砒素、銅、鉛等を含
むドロスから有価物である銅を回収し砒素を除去する方
法において、後工程であるの銅の置換採取工程で得られ
た硫酸第1鉄を含む溶液の少なくとも一部を硫酸浸出工
程及び又は中和工程へ繰返し、液中の鉄を共沈剤として
使用するため前記溶液中の硫酸第一鉄を酸素及び又は空
気で硫酸第二鉄にした後、中和剤を用いてpHを1〜4
にすることにより、前記液中の砒素を鉄と共に共沈させ
除去することを特徴とする含砒ドロス中の砒素の除去方
法に関する。
【0009】以下に本発明の詳細な内容について述べ
る。本発明でいうドロスとは、砒素、銅、鉛鉄等を含む
金属及びその酸化物,硫化物をさすものである。例え
ば、亜鉛、鉛の乾式製錬法において発生する所謂含銅ド
ロスを対象とする。これらは砒素0.5〜2.0wt%,
銅20〜50wt%,鉛30〜60wt%含んでいる。
しかしながら、前記したように不純物である砒素が浸出
液中に残存するために、銅への汚染ならびに猛毒である
アルシンの発生があるために予め砒素を取り除いておく
必要がある。
【0010】本発明おけるドロス中の砒素の除去方法に
ついては次の通りである。ドロスを振動ミル等で粉砕
し、粉状にしたものを原料として用いる。粉砕後、前記
ドロスを希硫酸液の入った耐酸性の容器に装入し混合す
る。ここで言う希硫酸の濃度はドロス中に含まれる鉛、
銅、砒素、鉄等の浸出に必要な硫酸量(以下、理論硫酸
量という)をさす。例えば前記含銅ドロスであれば、図
3に示すように50〜100g/lである。理論硫酸量
以下であれば、砒素の浸出性が悪くなり、ドロス中の砒
素を除去する観点から見れば好条件である。しかしなが
ら、銅の浸出性が非常に悪くなるために、理論硫酸量よ
り若干高目にする。例えば遊離硫酸を5〜10g/l程
度、浸出液中に残存させる。
【0011】その後、この混合液を常圧もしくは加圧下
で浸出を行う。加圧の場合、その混合液をオ−トクレ−
ブの中に入れ、蒸気等で80〜180℃まで加温したの
ち酸素もしくは空気を2〜5atmの圧力で封圧し、5
00〜800rpmで撹拌しながら浸出を行う。この酸
素量はドロス中に含まれる砒素、銅、鉛等の浸出に必要
な量である。そして酸素の封入を繰返し行い、酸素消費
がなくなったのを確認し、80℃以下に冷却後取り出
す。常圧の場合は、蒸気等で50〜80℃まで加温した
のち同様に撹拌しながら酸素もしくは空気を吹き込み、
浸出を行う。
【0012】浸出液には有価物である銅の他に砒素、鉄
等の不純物が含まれている。この砒素、鉄は酸化され
て、それぞれ大半が5価、3価になる。図3に示すよう
に遊離硫酸濃度60g/lでは12g/lに比べ、砒素、
鉄の浸出率は半分以下である。この浸出液中の砒素濃度
が鉄濃度に比べ高い場合、砒素の除去は不可能である。
【0013】そこで本発明は、電解採取法で銅を含む不
純物除去のために使用する鉄ならびに浸出→置換法で銅
を得るために使用する鉄の置換後の溶液の少なくとも一
部を、共沈剤として使用するため浸出工程及び又は中和
工程へ繰返し、前記液中の鉄を共沈剤として使用するた
め酸素又は空気で鉄を硫酸第二鉄(3価)にした後、中
和剤を用いてpHを1〜4にする。これにより液中の砒
素を鉄と共に共沈させ除去する。pH1より小さい場合
は、砒素の除去率が悪く、pH4より高い場合は有価物
である銅が沈殿してくる。上記の処理により、次工程で
ある電解採取並びに置換採取工程で不純物としての砒素
濃度が低くなり、又、アルシンの発生等、安全上問題が
解決される。上記の処理により、砒素をFe(OH)3
吸着もしくは共沈させ、FeAsO4・Fe(OH)3の形
で除去する。この場合の鉄の必要量は、砒素量の3倍以
上あることが好ましい。
【実施例1】図1に示すフロ−にそって、本発明の実施
例を説明する。
【0014】硫酸濃度100g/lの中に、ドロス濃度
が100g/lになるように混合槽の中で混合し、加圧
浸出装置であるオ−トクレ−ブにセットした。そしてチ
タン製の撹拌器で約800rpmの回転速度で150℃
まで昇温し、その温度での飽和圧力を確認後、酸素をオ
−トクレ−ブの中に2atmで封入し、ドロス中の鉛、
銅、鉄、砒素等と反応させた。そして酸素の封入を繰り
返し行ない、圧力が変化しなくなった点を反応の終了と
した。そして80℃以下になるまで溶液を冷却して内容
物を取り出し、濾過器を用いて残渣と浸出液に濾別し
た。この浸出液に含まれる砒素量の約4倍量の鉄(表2
の鉄置換液)を加え、この浸出液を50℃にした後、8
00rpmの速度で撹拌しながら酸素を1l/minで
1時間吹き込み、鉄を硫酸第一鉄(2価)から硫酸第二
鉄(3価)に酸化し、その後この浸出液に中和剤である
酸化亜鉛を加えてpH3に酸濃度を調整した。そしてこ
の液を濾別後、溶液を分析した結果、表1に示すように
砒素濃度が850ppmが<10ppmとなり、前述し
た鉄置換液を繰り返すことにより、ドロス中の砒素を効
果的に除去することが可能となった。
【0015】
【表1】 この結果、砒素の除去率を98%以上とすることが出来
た。また、このものは有価物である銅をほとんど含まな
いため、系外に取り出し、単独処理が可能となった。鉄
置換液は、表2に示す砒素を除去した液を鉄置換して銅
を採取した後の溶液を用いた。
【0016】
【表2】
【実施例2】図2に示すフロ−にそって、本発明の実施
例を説明する。
【0017】硫酸濃度100g/lの中に、ドロス濃度
が100g/lの溶液の硫酸浸出工程へ、浸出液の砒素
量の約4倍の鉄量になるように表2に示す銅の置換採取
工程で得られた硫酸第1鉄を含む溶液を繰返して混合槽
の中で混合し、加圧浸出装置であるオ−トクレ−ブにセ
ットした。そして実施例1と同様な方法で浸出を行った
後、80℃以下になるまで溶液を冷却して内容物を取り
出し、濾過器を用いて残渣と浸出液に濾別した。この浸
出液を撹拌しながら中和剤である酸化亜鉛を加えてpH
3に酸濃度を調整した。その結果、表3に示すように砒
素濃度が730ppmが<10ppmとなり、鉄置換液
を浸出工程へ繰り返すことによっても、ドロス中の砒素
を効果的に除去することが可能となった。
【0018】
【表3】
【発明の効果】本発明を実施することにより、ドロス中
の砒素を効果的に系外に除去できる点にあり、有価物で
あるドロス中の銅を97wt%以上という極めて高い率
で回収可能となる。さらに銅を採取する際に、砒素の汚
染を防ぐとともにアルシンの発生を防止することができ
る。
【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】は、ドロスの処理フロ−を示す。
【図2】は、ドロスの処理フロ−を示す。
【図3】は、ドロスの硫酸浸出の砒素、銅、鉄の浸出率
の一例を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砒素、銅、鉛等を含むドロスから有価物
    である銅を回収し砒素を除去する方法において、後工程
    である銅の置換採取工程で得られた硫酸第1鉄を含む溶
    液の少なくとも一部を硫酸浸出工程及び又は中和工程へ
    繰返し、液中の鉄を共沈剤として使用するため前記溶液
    中の硫酸第一鉄を酸素及び又は空気で硫酸第二鉄にした
    後、中和剤を用いてpHを1〜4にすることにより、前
    記液中の砒素を鉄と共に共沈させ除去することを特徴と
    する含砒ドロス中の砒素の除去方法。 【0001】
JP13441692A 1992-04-28 1992-04-28 含砒ドロス中の砒素の除去方法 Pending JPH05306419A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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