JPH0530577U - デイスクブレーキ用スプリング組付治具 - Google Patents
デイスクブレーキ用スプリング組付治具Info
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- JPH0530577U JPH0530577U JP8586291U JP8586291U JPH0530577U JP H0530577 U JPH0530577 U JP H0530577U JP 8586291 U JP8586291 U JP 8586291U JP 8586291 U JP8586291 U JP 8586291U JP H0530577 U JPH0530577 U JP H0530577U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 有底円筒状のピストンの内周面に周方向に沿
って設けられた段付面とピストンの内周側に設けられた
アジャストナットとの間に、一端部側に大径部を有する
圧縮コイルスプリングをその大径部を縮径させた状態で
挿し入れて組み付ける際に、その組付作業を熟練を要す
ることなく且つ安定した状態で為し得るディスクブレー
キ用スプリング組付治具を提供する。 【構成】 第1部材72の嵌合部80を先端が環状突起
46の側面68と略一致するまでピストン18内周面に
嵌合する。第1部材72の溝88に第2部材74の突出
部92を挿し込んでテーパ穴86内のスプリング52を
周方向において略均等に押圧することによりスプリング
52の大径部53をストレート穴84の内径まで縮径さ
せる。第3部材76にてスプリング52を押し込むと、
大径部53が第1部材72内から押し出され且つ前記側
面68を越えて拡径する。
って設けられた段付面とピストンの内周側に設けられた
アジャストナットとの間に、一端部側に大径部を有する
圧縮コイルスプリングをその大径部を縮径させた状態で
挿し入れて組み付ける際に、その組付作業を熟練を要す
ることなく且つ安定した状態で為し得るディスクブレー
キ用スプリング組付治具を提供する。 【構成】 第1部材72の嵌合部80を先端が環状突起
46の側面68と略一致するまでピストン18内周面に
嵌合する。第1部材72の溝88に第2部材74の突出
部92を挿し込んでテーパ穴86内のスプリング52を
周方向において略均等に押圧することによりスプリング
52の大径部53をストレート穴84の内径まで縮径さ
せる。第3部材76にてスプリング52を押し込むと、
大径部53が第1部材72内から押し出され且つ前記側
面68を越えて拡径する。
Description
【0001】
本考案は、パーキングブレーキ機構付きディスクブレーキのキャリパのシリン ダボア内に一方向への突出し可能に嵌合された有底円筒状のピストンとそのピス トン内に設けられたアジャストナットとの間に、そのアジャストナットをピスト ンの突出し方向へ相対的に付勢するための圧縮コイルスプリングを組み付けるた めの治具に関するものである。
【0002】
一方向において開口するシリンダボアを有するキャリパと、全体として有底円 筒状を成してそのシリンダボアに突き出し可能に嵌合され、突出し方向へ向かう 程径が小さくなるテーパ面を内周面に有するとともにその内周面のそのテーパ面 よりもその突出し方向と反対方向へ所定距離離れた位置にその内周面の軸心と略 直角な段付面が周方向に沿って設けられたピストンと、そのピストンの内周側に 設けられてパーキングブレーキ操作部材の作動に関連して軸方向へ往復動させら れ、そのピストンのテーパ面とテーパ嵌合可能なテーパ状外周面を有するアジャ ストナットと、軸心方向の一端部側に大径部を有し、その大径部が前記ピストン の段付面側に位置するようにその段付面とアジャストナットとの間に予圧状態で 設けられ、そのアジャストナットをピストンの突出し方向へ相対的に付勢してそ のアジャストナットのテーパ状外周面をそのピストンのテーパ面に嵌合させる圧 縮コイルスプリングとを備えたパーキングブレーキ機構付きディスクブレーキが 知られている。たとえば本出願人が先に出願した実願平2−3433号に記載さ れたものがそれである。
【0003】
ところで、上記アジャストナットとピストンの段付面との間への圧縮コイルス プリングの組付けは、通常、先の細いラジオペンチ等により圧縮コイルスプリン グの大径部の一部を把持してその大径部を縮径させつつその大径部が前記段付面 を越えるまで圧縮コイルスプリングをピストン内に押し込むことによって行われ ているが、ラジオペンチ等により圧縮コイルスプリングを縮径させる作業とピス トン内へ押し込む作業とを同時に行わねばならないため、圧縮コイルスプリング の組付作業に比較的熟練を要する欠点があるととともに、圧縮コイルスプリング の組付作業が不安定となって圧縮コイルスプリングにへたりを生じたり圧縮コイ ルスプリングなどが傷付けられたりするおそれがあった。
【0004】 本考案は以上の事情を背景にして為されたものであって、その目的とするとこ ろは、有底円筒状のピストンの内周面に周方向に沿って設けられた段付面とその ピストンの内周側に設けられてパーキングブレーキ機構の一部を構成するアジャ ストナットとの間に、一端部側に大径部を有する圧縮コイルスプリングをその大 径部を縮径させた状態で組み付ける際に、その組付作業を熟練を要することなく 且つ安定した状態で為し得るディスクブレーキ用スプリング組付治具を提供する ことにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】 斯かる目的を達成するための第1の考案の要旨とするところは、一方向におい て開口するシリンダボアを有するキャリパと、有底円筒状を成してそのシリンダ ボアに突き出し可能に嵌合され、突出し方向へ向かう程径が小さくなるテーパ面 を内周面に有するとともにその内周面のそのテーパ面よりもその突出し方向と反 対方向へ所定距離離れた位置にその内周面の軸心と略直角な段付面が周方向に沿 って設けられたピストンと、そのピストンの内周側に設けられてパーキングブレ ーキ操作部材の作動に関連して軸方向へ往復動させられ、そのピストンのテーパ 面とテーパ嵌合可能なテーパ状外周面を有するアジャストナットと、軸心方向の 一端部側に大径部を有し、その大径部が前記ピストンの段付面側に位置するよう にその段付面とアジャストナットとの間に予圧状態で設けられ、そのアジャスト ナットをピストンの突出し方向へ相対的に付勢してそのアジャストナットのテー パ状外周面をそのピストンのテーパ面に嵌合させる圧縮コイルスプリングとを備 えたパーキングブレーキ機構付きディスクブレーキにおいて、前記圧縮コイルス プリングをその大径部を縮径させた状態で前記ピストン内へ押し込んでそのピス トンの段付面と前記アジャストナットとの間に組み付けるためのスプリング組付 治具であって、(a) 前記ピストンの内周面に前記テーパ面に向かって前記段付面 に略達する位置まで嵌合可能な嵌合部を一端部側に備え、その段付面の内径より 小さい内径のストレート穴をその嵌合部側に有し且つそのストレート穴に続いて 設けられて他端部側へ向かう程径が大きくなるテーパ穴を有して両端において開 口する筒状を成し、そのテーパ穴の内周面に軸心と平行な方向に延びてそのスト レート穴に達する複数の溝が周方向の所定間隔毎に設けられるとともに前記圧縮 コイルスプリングが前記大径部側の端部がそのストレート穴と反対側に位置する ようにそのテーパ穴内にセットされる第1部材と、(b) 環状部およびその環状部 から軸心と平行な一方向へ突き出すように周方向の所定間隔毎に設けられた複数 の突出部を有し、それらの突出部を前記第1部材の溝にそれぞれ挿し込んで前記 テーパ穴内に予めセットされた前記圧縮コイルスプリングの大径部側の端部を周 方向において略均等に押圧しつつその圧縮コイルスプリングを前記ストレート穴 へ向かって押し込むことにより、その圧縮コイルスプリングの大径部側をそのテ ーパ穴の内周面を介してそのストレート穴の内径まで縮径させるための第2部材 と、(c) 前記第1部材のストレート穴に嵌合可能な押出部を有し、前記ピストン の内周面に前記段付面に略達する位置まで嵌合されたその第1部材のストレート 穴内に位置する縮径状態の前記圧縮コイルスプリングを、その押出部により周方 向において略均等に押圧しつつその圧縮コイルスプリングの大径部側の端部がそ の第1部材内から押し出され且つ前記ピストンの段付面を越えるまでそのピスト ン内へ押し込むための第3部材とを含むことにある。
【0006】
かかる構成の第1考案のスプリング組付治具を用いて圧縮コイルスプリングを ピストンの内周面に設けられた段付面とそのピストンの内周側に配設されたアジ ャストナットとの間に予圧状態で組み付ける際には、たとえば、まず、第1部材 の嵌合部をピストンの内周面にそのテーパ面に向かって段付面に略達する位置ま で嵌合するとともに、その第1部材のテーパ穴内に圧縮コイルスプリングをその 大径部側の端部がストレート穴と反対側に位置するようにセットする。次に、第 2部材の突出部を第1部材の溝にそれぞれ挿し込んで、その突出部により第1部 材のテーパ穴内の圧縮コイルスプリングを周方向において略均等に押圧しつつ第 1部材のストレート穴へ向かって押し込むことにより、その圧縮コイルスプリン グの大径部側がテーパ穴の内周面を介してストレート穴の内径(この内径はピス トンの段付面の内径より小さい)まで縮径させられる。次いで、第3部材の押出 部によりストレート穴内の縮径状態の圧縮コイルスプリングを周方向において略 均等に押圧しつつその圧縮コイルスプリングの大径部側の端部が第1部材内から 押し出され且つピストンの段付面を越えるまで圧縮コイルスプリングをピストン 内に押し込む。これにより、圧縮コイルスプリングの大径部が拡径してピストン の段付面で受けられることにより、圧縮コイルスプリングの組付作業が完了する 。
【0007】
【第1考案の効果】 このように第1考案のスプリング組付治具によれば、圧縮コイルスプリングの 組付作業が、第2部材の突出部を第1部材のテーパ穴に設けられた溝に挿し込む ことにより圧縮コイルスプリングの大径部側をそのテーパ穴の内周面を介して第 1部材のスレート穴の内径まで縮径させる作業と、そのストレート穴内の縮径状 態の圧縮コイルスプリングを第3部材によりピストンの段付面を越えるまでその ピストン内へ押し込む作業とに分離される一方、それらの両作業時において圧縮 コイルスプリングは周方向において略均等に第2部材および第3部材により軸方 向に押圧されるように構成されているので、ラジオペンチ等により圧縮コイルス プリングを縮径させつつピストン内へ押し込んで組み付ける従来の場合に比べて 、圧縮コイルスプリングの組付作業を熟練を要することなく容易に為し得るとと もに、圧縮コイルスプリングの組付作業を安定した状態で為し得て圧縮コイルス プリングにへたりを生じたり圧縮コイルスプリングなどが傷付けられたりするの を好適に防止し得る。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】 また、上記目的を達成するための第2の考案の要旨とするところは、一方向に おいて開口するシリンダボアを有するキャリパと、全体として有底円筒状を成し てそのシリンダボアに突き出し可能に嵌合され、突出し方向へ向かう程径が小さ くなるテーパ面を内周面に有するとともにその内周面のそのテーパ面よりもその 突出し方向と反対方向へ所定距離離れた位置に内周側へ突き出す突起が周方向に 沿って設けられたピストンと、そのピストンの内周側に設けられてパーキングブ レーキ操作部材の作動に関連して軸方向へ往復動させられ、そのピストンのテー パ面とテーパ嵌合可能なテーパ状外周面を有するアジャストナットと、軸心方向 の一端部側に大径部を有し、その大径部が前記ピストンの突起側に位置するよう にその突起のピストンのテーパ面側に位置する側面とアジャストナットとの間に 予圧状態で設けられ、そのアジャストナットをピストンの突出し方向へ相対的に 付勢してそのアジャストナットのテーパ状外周面をそのピストンのテーパ面に嵌 合させる圧縮コイルスプリングとを備えたパーキングブレーキ機構付きディスク ブレーキにおいて、前記圧縮コイルスプリングをその大径部側を縮径させた状態 で前記ピストン内へ押し込んでそのピストンの突起の前記側面と前記アジャスト ナットとの間に組み付けるためのスプリング組付治具であって、(a) 前記ピスト ンの内周面に前記テーパ面に向かって前記突起と略当接する位置まで嵌合可能な 嵌合部を一端部側に備え、その突起の内径と略同一の内径のストレート穴をその 嵌合部側に有し且つそのストレート穴に続いて設けられて他端部側へ向かう程径 が大きくなるテーパ穴を有して両端において開口する筒状を成し、そのテーパ穴 の内周面に軸心と平行な方向に延びてそのストレート穴に達する複数の溝が周方 向の所定間隔毎に設けられるとともに前記圧縮コイルスプリングが前記大径部側 の端部がそのストレート穴と反対側に位置するようにそのテーパ穴内にセットさ れる第1部材と、(b) 環状部およびその環状部から軸心と平行な一方向へ突き出 すように周方向の所定間隔毎に設けられた複数の突出部を有し、それらの突出部 を前記第1部材の溝にそれぞれ挿し込んで前記テーパ穴内に予めセットされた前 記圧縮コイルスプリングの大径部側の端部を周方向において略均等に押圧しつつ その圧縮コイルスプリングを前記ストレート穴へ向かって押し込むことにより、 その圧縮コイルスプリングの大径部側をそのテーパ穴の内周面を介してそのスト レート穴の内径まで縮径させるための第2部材と、(c) 前記第1部材のストレー ト穴および前記ピストンの突起の内周面に嵌合可能な押出部を有し、そのピスト ンの内周面にその突起と略当接する位置まで嵌合された第1部材のストレート穴 内に位置する縮径状態の前記圧縮コイルスプリングを、その押出部により周方向 において略均等に押圧しつつその圧縮コイルスプリングの大径部側の端部がその 第1部材内から押し出された後その突起を越えるまでピストン内へ押し込むため の第3部材とを含むことにある。
【0009】
かかる構成の第2考案のスプリング組付治具を用いて圧縮コイルスプリングを ピストンの内周面に設けられた突起のテーパ面側の側面とそのピストンの内周側 に配設されたアジャストナットとの間に予圧状態で組み付ける際には、たとえば 、まず、第1部材の嵌合部をピストンの内周面にそのテーパ面に向かってそのピ ストンの突起と略当接する位置まで嵌合するとともに、その第1部材のテーパ穴 内に圧縮コイルスプリングをその大径部側の端部がストレート穴と反対側に位置 するようにセットする。次に、第2部材の突出部を第1部材の溝にそれぞれ挿し 込んで、その突出部により第1部材のテーパ穴内の圧縮コイルスプリングを周方 向において略均等に押圧しつつ第1部材のストレート穴へ向かって押し込むこと により、その圧縮コイルスプリングの大径部側がテーパ穴の内周面を介してスト レート穴の内径(この内径はピストンの突起の内径と略同一)まで縮径させられ る。次いで、第3部材の押出部によりストレート穴内の縮径状態の圧縮コイルス プリングを周方向において略均等に押圧しつつその圧縮コイルスプリングの大径 部側の端部が第1部材内から押し出された後ピストンの突起を越えるまで圧縮コ イルスプリングをピストン内に押し込む。これにより、圧縮コイルスプリングの 大径部が拡径してピストンの突起のテーパ面側に位置する側面で受けられること により、圧縮コイルスプリングの組付作業が完了する。
【0010】
【第2考案の効果】 このように第2考案のスプリング組付治具によれば、圧縮コイルスプリングの 組付作業が、第2部材の突出部を第1部材のテーパ穴に設けられた溝に挿し込む ことにより圧縮コイルスプリングの大径部側をそのテーパ穴の内周面を介して第 1部材のスレート穴の内径まで縮径させる作業と、そのストレート穴内の縮径状 態の圧縮コイルスプリングを第3部材によりピストンの突起を越えるまでそのピ ストン内へ押し込む作業とに分離される一方、それらの両作業時において圧縮コ イルスプリングは周方向において略均等に第2部材および第3部材により軸方向 に押圧されるように構成されているので、第1考案の場合と同様の効果が得られ る。
【0011】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】 図6は本考案のスプリング組付治具が用いられるパーキングブレーキ機構を備 えたディスクブレーキの一例を示す図である。図において、車輪と共に回転可能 に設けられたディスクロータ10の外周部にはキャリパ12が跨設されており、 このキャリパ12は非回転部材(図示せず)に固定された支持部材14に図示し ないスライドピン等を介してディスクロータ10の軸心と平行な方向の移動可能 に支持されている。キャリパ12は、一方向において開口するシリンダボア16 を有するシリンダ部20と、そのシリンダ部20の開口側端部から一体に延び出 してディスクロータ10を間にしてシリンダ部20と対向する二股状の爪部24 と、シリンダ部20の開口側と反対側の端部に一体に設けられた突出部22とを 備えて構成されており、シリンダボア16内には、全体として有底円筒状を成す ピストン18がその底部側が爪部24側に位置し且つ軸心回りの相対回転不能な 状態で爪部24側への突出し可能に嵌合されている。キャリパ12の内側、すな わち、シリンダ部20と爪部24との間には、一対のパッド26,28がディス クロータ10を挟んだ状態で配設されており、それらパッド26,28は前記支 持部材14によりディスクロータ10の軸心と平行な方向の移動可能に支持され ている。
【0013】 上記突出部22の内部には、シリンダボア16と連通し且つ略同心に嵌合穴3 0が形成されており、その嵌合穴30には、雄ねじ部32およびそれより大径の 頭部34を有するアジャストボルト36がその雄ねじ部32がピストン18内に 位置する状態で頭部34において軸心方向の相対移動可能に嵌合されている。ア ジャストボルト36は、その外周側において頭部34とシリンダ部20内に一体 的に設けられたスプリング受け38との間に介装された圧縮コイルスプリング4 0によりピストン18から離隔する方向へ常時付勢されており、雄ねじ部32に はアジャストナット42が軸方向において所定量のがたつきを有する状態で螺合 されている。このアジャストナット42の雄ねじ部32先端側に位置する端部に は外周方向へ突き出すフランジ部44が設けられており、このフランジ部44は アジャストナット42の雄ねじ部32先端側へ向かう程径が小さくなるテーパ状 外周面45を有している。
【0014】 ピストン18の内周面には、そのピストン18の底部側に位置する部分におい てピストン18底部側へ向かう程径が小さくなるテーパ面47が設けられている とともに、そのテーパ面47よりもピストン18底部側と反対側へ所定距離離れ た位置において内周側へ突き出す環状突起46が一体に形成されている。アジャ ストナット42の円筒状部分の外周面にはスラストベアリング48および平座金 50がフランジ部44に隣接するように嵌め入れられている。平座金50とピス トン18の環状突起46との間には圧縮コイルスプリング52が所定の予圧状態 で介挿されており、この圧縮コイルスプリング52の付勢力に従ってアジャスト ナット42がピストン18の底部側へ付勢されてフランジ部44のテーパ状外周 面45がピストン18のテーパ面47とテーパ嵌合させられるようになっている 。
【0015】 上記圧縮コイルスプリング52は、軸心方向の一端部側に大径部53を有して コーン状を成し、その大径部53がピストン18の環状突起46側に位置させら れている。環状突起46の周方向一部には軸心と平行な方向へ延びる切欠55が 形成されており、この切欠55は圧縮コイルスプリング52を取り外す際などに おいて使用される。なお、圧縮コイルスプリング52の付勢力は前記圧縮コイル スプリング40の付勢力よりも小さく設定されている。また、54は、ピストン 18とシリンダボア16との間を液密にシールするとともにピストン18の戻し 作用を為すピストンシールである。
【0016】 上記突出部22の内部には、更に、嵌合穴30のシリンダボア16側と反対側 において嵌合穴30の軸心と直角な方向に延びる取付穴56がその嵌合穴30と 連通する状態で設けられており、その取付穴56内にはカム軸58が針状ころ軸 受60を介して軸心まわりの回転可能に設けられている。カム軸58の一端部で あって突出部22の外側に位置する部分にはパーキングブレーキ操作力が伝達さ れるクランクレバー62が相対回転不能に取り付けられている。カム軸58の長 手方向中間部には係合凹所64が形成されており、その係合凹所64とアジャス トボルト36の頭部34の先端面に形成された係合凹所66との間に、棒状を成 すトグル68が針状ころ軸受60を挿通する状態で介装されている。なお、トグ ル68とカム軸58およびアジャストボルト36の頭部34との係合に基づいて アジャストボルト36の軸心回りの回転が阻止されるようになっている。
【0017】 以上のように構成されたディスクブレーキにおいては、クランクレバー62に よりカム軸58が図6中左回りに回動させられると、トグル68に推力が生じ、 その推力がアジャストボルト36およびアジャストナット42を介してピストン 18に伝達されることにより、ピストン18とキャリパ12の爪部24とによっ てパッド26,28が狭圧されてパーキングブレーキによる制動が行われる。一 方、シリンダボア16内に油圧が供給されると、ピストン18が押し出されるこ とにより上述の場合と同様にして制動が行われる。このとき、パッド26,28 の摩耗量が大きくなってピストン18の突出し時にピストン18とピストンシー ル54との間にすべりが生じ、ピストン18の移動量が予め定められた一定量を 超えたときには、ピストン18が前進する際に圧縮コイルスプリング52および スラストベアリング48等を介してアジャストナット42が一方向へ回転させら れることに基づいて、パーキングブレーキ操作ストロークが自動的に調節される ようになっている。なお、かかる操作ストロークの自動調節作動は本考案の理解 に必ずしも必要ではないため、その詳細な説明は省略する。
【0018】 次に、上記圧縮コイルスプリング52を組み付けるための第1考案のスプリン グ組付治具の一実施例を図1および図2等に基づいて説明する。
【0019】 スプリング組付治具70は、図1に示すように、第1部材72と、第2部材7 4と、第3部材76とから成る。第1部材72は、図1および図2に示すように 、ピストン18の底部側と反対側の端面(開口側端面)と環状突起46のピスト ン18底部側の側面78との間の軸方向寸法と略同一の長さ(図1におけるa) を有し、ピストン18の開口側内周面に嵌合される円筒状の嵌合部80と、その 嵌合部80より大径の大径部82とを備えている。第1部材72の嵌合部80側 の内部には、ピストン18の環状突起46の内径より小さい内径のストレート穴 84が形成されているとともに、第1部材72の大径部82側の内部には、嵌合 部80から離隔する程径が大きくなるテーパ穴86が形成されており、第1部材 72は両端において開口する筒状を成している。テーパ穴86の内周面には、図 2および図3に示すように、軸心と平行な方向へ延びて一端部側がストレート穴 84に達し且つそのストレート穴84に所定量かかる一対の溝88,88がテー パ穴84の径方向において相対向する位置に形成されている。
【0020】 上記第2部材74は、図1,図4,および図5に示すように、第1部材72の 嵌合部80の内径と略同一の内径を有する環状部90と、その環状部90の内周 縁部の径方向において相対向する位置から軸心と平行な一方向へ突き出し、第1 部材72の溝88,88内にその最奥部まで挿入れ可能な長さを有する一対の突 出部92,92を備えており、これら突出部92,92間の寸法も第1部材72 の嵌合部80の内径と略同一に決定されている。
【0021】 上記第3部材76は、図1,図4,および図5に示すように、第1部材72の 嵌合部80のストレート穴84に嵌合可能であって且つ第2部材74内に挿し通 される円筒状部94と、その円筒状部94の一端部側に設けられた外向フランジ 部96とを備えている。円筒状部94の内径はアジャストナット42のフランジ 部44が設けられていない部分の外径より大きくされているとともに、円筒状部 94の軸方向長さ(図1におけるb)は、第1部材72の溝88,88に第2部 材74の突出部92,92が溝88の底部まで挿し入れられた状態における第1 部材72および第2部材74の軸方向寸法(図1におけるc)と略同一に決定さ れている。
【0022】 以上のように構成されたスプリング組付治具70を用いて圧縮コイルスプリン グ52を組み付けるに際しては、たとえば、まず、ピストン18の底部側を下に した状態で、スラストベアリング48および平座金50が外周面に嵌め入れられ たアジャストナット42をピストン18内へ挿し入れてそのテーパ状外周面45 においてテーパ面47上に載置した後、図2に示すように、第1部材72の嵌合 部80をその嵌合部80と大径部82との間の段付面がピストン18の前記開口 側端面に当接するまでピストン18の前記開口側内周面に嵌合する。このとき、 第1部材72の嵌合部80の先端はピストン18の環状突起46の側面78と略 一致させられている。
【0023】 次に、その第1部材72のテーパ穴84内に、図2に示すように、圧縮コイル スプリング52をその大径部53がストレート穴84側と反対側に位置するよう にセットする。次いで、図4に示すように、第2部材74内へ挿し入れられた第 3部材76の円筒状部94の先端が第2部材74の突出部92,92の先端と略 一致するように保持した状態で、それら突出部92,92を第1部材72の溝8 8,88内へそれぞれ挿し込んで突出部92,92により圧縮コイルスプリング 52の大径部53側の端部を周方向において略均等に押圧しつつ圧縮コイルスプ リング53を第1部材72のストレート穴84へ向かって押し込むことにより、 その圧縮コイルスプリング52の大径部53がテーパ穴86の内周面を介してス トレート穴53の内径まで縮径させられる。図1はこの状態を示している。なお 、第2部材74および第3部材76間の上記のような軸方向の相対位置の保持は 、第2部材74の環状部90と第3部材76の外向フランジ部96との間に所定 のスペーサを挿入することにより行ってもよいが、そのようなスペーサを挿入す ることなく作業者の手作業で行うことも可能である。
【0024】 次に、第3部材76の円筒状部94を外向フランジ部96が第2部材74に当 接するまで第1部材72のストレート穴84内に押し込むことにより、その円筒 状部94によりストレート穴84内の縮径状態の圧縮コイルスプリング52が周 方向において略均等に押圧されつつその圧縮コイルスプリング52の大径部53 側の端部が第1部材72内から押し出され且つピストン18の環状突起46を越 える。これにより、圧縮コイルスプリング52の大径部53が拡径してピストン 18の環状突起46の側面78で受けられることにより、圧縮コイルスプリング 52がスラストベアリング48および平座金50を介してアジャストナット42 のフランジ部44とピストン18の環状突起46との間に予圧状態で組み付けら れることとなる。本実施例においては、上記第3部材76の円筒状部94が押出 部として機能し、上記環状突起46の側面78が段付面を構成している。なお、 環状突起46の側面78は、その環状突起46の図1および図2において左側に 位置する部分に設けられた環状溝の側壁でもあるため、その環状溝の側壁を段付 面ということもできる。
【0025】 このように本実施例のスプリング組付治具70によれば、圧縮コイルスプリン グ52の組付作業が、第2部材74の突出部92を第1部材72のテーパ穴86 等に設けられた溝88に挿し込むことにより圧縮コイルスプリング52の大径部 53側をテーパ穴86の内周面を介して第1部材72のスレート穴84の内径ま で縮径させる作業と、その縮径状態の圧縮コイルスプリング52を第3部材76 によりピストン18の環状突起46を越えて拡径可能な位置まで押し込む作業と に分離される一方、それらの両作業時において圧縮コイルスプリング52は周方 向において略均等に第2部材74および第3部材76により軸方向に押圧される ように構成されているので、ラジオペンチ等により圧縮コイルスプリングを縮径 させつつピストン内へ押し込んで組み付ける従来の場合に比べて、圧縮コイルス プリング52の組付作業を熟練を要することなく容易に行うことができるととも に、圧縮コイルスプリング52の組付作業を安定した状態で行うことができて圧 縮コイルスプリング52にへたりを生じたり圧縮コイルスプリング52やピスト ン18の内周面が傷付けられたりするのを好適に防止することができる。
【0026】 また、本実施例によれば、第3部材76の円筒状部94を外向フランジ部96 が第2部材74に当接するまで押し入れるだけで、縮径状態の圧縮コイルスプリ ング52をピストン18の環状突起46を越えて拡径可能な位置まで容易かつ確 実に押し込むことができる利点がある。
【0027】 次に、第2考案のスプリング組付治具の一実施例を図7に基づいて説明する。 なお、図7において第1考案の実施例と同様の部分には同一の符号を付して説明 を省略する。
【0028】 図7において、ピストン18の内周面にはクレームにおける突起としての矩形 断面形状の環状突起98が設けられており、その環状突起98のピストン18開 口側に位置する側面100に先端面が当接するまで第1部材102の嵌合部10 4がピストン18の内周面に嵌合されているとともに、第1部材102のストレ ート穴84の内径は環状突起98の内径と略同一とされている。
【0029】 この実施例においては、前述の場合と同様に第3部材76の円筒状部94を第 1部材102のストレート穴84内に押し込むことにより、ストレート穴84内 の縮径状態の圧縮コイルスプリング52が周方向において略均等に押圧されつつ その圧縮コイルスプリング52の大径部53側の端部が第1部材102内から押 し出された後ピストン18の環状突起98を越える。これにより、圧縮コイルス プリング52の大径部53が拡径してピストン18の環状突起98の前記側面1 00と反対側(前記テーパ面47側)の側面106で受けられることにより圧縮 コイルスプリング52の組付作業が完了することとなり、第1考案のスプリング 組付治具70の場合と同様の効果が得られる一方、ストレート穴84の内径が環 状突起98の内径と略同一とされていることから、第1考案のスプリング組付治 具70の場合に比べて圧縮コイルスプリング52の大径部53の縮径量が少なく て済む利点がある。
【0030】 以上、本考案の一実施例を図面に基づいて説明したが、本考案はその他の態様 で実施することもできる。
【0031】 前記実施例では、第1部材72,102のテーパ穴86の内周面には径方向に おいて相対向する位置に一対の溝88が設けられており且つ第2部材74の環状 部90には径方向において相対向する位置に一対の突出部92が設けられている が、第1部材の溝に第2部材の突出部を押し込むことにより圧縮コイルスプリン グの大径部側の端部を周方向において略均等に押圧できる位置において、それら の溝および突出部が3個以上づつ設けられていてもよい。
【0032】 また、前記実施例では、第3部材76は押出部としての円筒状部94と外向フ ランジ部96とから構成されているが、必ずしもその必要はなく、たとえば、外 向フランジ部96は設けられていなくてもよいし、あるいは、押出部は円柱状の ロッドや第2部材74のような複数の突出部にて構成されてもよい。
【0033】 また、前記実施例では、ピストン18の内周面に環状突起46,98が設けら れているが、複数の突起が周方向において所定間隔毎に設けられていてもよいの である。
【0034】 また、前記実施例では、第1部材72,102の溝88はストレート穴84に 所定量かかるようにテーパ穴86の内周面に設けられているが、必ずしもその必 要はなく、ストレート穴84のテーパ穴86側の一端に達するように設けられて おれば、本考案の効果を得ることが可能である。
【0035】 また、前記実施例では、ピストン18に第1部材72,102を嵌合して圧縮 コイルスプリング52を第1部材72,102のテーパ穴86内にセットした後 、第2部材74および第3部材76を一体的に保持した状態で圧縮コイルスプリ ング52を第1部材72,102のストレート穴84内に押し込み、その状態か ら第2部材74を更に押し込むことにより圧縮コイルスプリング52の組付作業 が行われるようになっているが、必ずしもその必要はなく、たとえば、第3部材 76が嵌め入れられていない第2部材74により圧縮コイルスプリング52を第 1部材72,102のストレート穴84内に押し込んだ後に第3部材76を第2 部材74内へ押し込むようにしてもよいし、あるいは、圧縮コイルスプリング5 2を第1部材72,102のストレート穴84内に予め縮径状態で装着した状態 で第1部材72,102の嵌合部80,104をピストン18に嵌合させるよう にしてもよい。なお、上記のように第3部材76が嵌め入れられていない第2部 材74により圧縮コイルスプリング52を第1部材72,102のストレート穴 84内に押し込む場合においては、たとえば図8に第1部材72の場合を示すよ うに、第2部材74の突出部92がストレート穴84の内周面から所定量内周側 へ突き出すように構成し、その突出部92により圧縮コイルスプリング52をス トレート穴84内へ押し込んだ後、第2部材74を抜き去った状態で第3部材7 6をストレート穴84内へ押し込むようにしてもよい。
【0036】 その他、本考案はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が加えられ得る ものである。
【図1】第1考案の一実施例であるスプリング組付治具
を用いて図6の圧縮コイルスプリング52をピストンの
環状突起46とアジャストナットとの間に組み付ける作
業の一状態を示す図であって、断面にして示す図であ
る。
を用いて図6の圧縮コイルスプリング52をピストンの
環状突起46とアジャストナットとの間に組み付ける作
業の一状態を示す図であって、断面にして示す図であ
る。
【図2】圧縮コイルスプリングの組付作業の他の状態を
示す図であって、図1に対応する図である。
示す図であって、図1に対応する図である。
【図3】図2の第1部材72のA矢視図であって、縮小
して示す図である。
して示す図である。
【図4】図1の第2部材74および第3部材76を示す
図であって、一部を切り欠いて示す図である。
図であって、一部を切り欠いて示す図である。
【図5】図4におけるV−V視断面図である。
【図6】本考案のスプリング組付治具により組み付けら
れる圧縮コイルスプリング52を備えたパーキングブレ
ーキ機構付きディスクブレーキの一例を示す図であっ
て、要部を示す断面図である。
れる圧縮コイルスプリング52を備えたパーキングブレ
ーキ機構付きディスクブレーキの一例を示す図であっ
て、要部を示す断面図である。
【図7】第2考案の一実施例であるスプリング組付治具
を用いた圧縮コイルスプリングの組付作業の一状態を示
す図であって、図1の要部に相当する図である。
を用いた圧縮コイルスプリングの組付作業の一状態を示
す図であって、図1の要部に相当する図である。
【図8】第1考案のスプリング組付治具の他の例を説明
するための図であって、図1の要部に対応する図であ
る。
するための図であって、図1の要部に対応する図であ
る。
12 キャリパ 16 シリンダボ
ア 18 ピストン 42 アジャスト
ナット 45 テーパ状外周面 47 テーパ面 52 圧縮コイルスプリング 53 大径部 70 スプリング組付治具 72,102 第
1部材 74 第2部材 76 第3部材 78 側面(段付面) 80,104 嵌
合部 84 ストレート穴 86 テーパ穴 88 溝 90 環状部 92 突出部 94 円筒状部
(押出部) 98 環状突起(突起) 106 側面
ア 18 ピストン 42 アジャスト
ナット 45 テーパ状外周面 47 テーパ面 52 圧縮コイルスプリング 53 大径部 70 スプリング組付治具 72,102 第
1部材 74 第2部材 76 第3部材 78 側面(段付面) 80,104 嵌
合部 84 ストレート穴 86 テーパ穴 88 溝 90 環状部 92 突出部 94 円筒状部
(押出部) 98 環状突起(突起) 106 側面
Claims (2)
- 【請求項1】 一方向において開口するシリンダボアを
有するキャリパと、全体として有底円筒状を成して該シ
リンダボアに突き出し可能に嵌合され、突出し方向へ向
かう程径が小さくなるテーパ面を内周面に有するととも
に該内周面の該テーパ面よりも該突出し方向と反対方向
へ所定距離離れた位置に該内周面の軸心と略直角な段付
面が周方向に沿って設けられたピストンと、該ピストン
の内周側に設けられてパーキングブレーキ操作部材の作
動に関連して軸方向へ往復動させられ、該ピストンのテ
ーパ面とテーパ嵌合可能なテーパ状外周面を有するアジ
ャストナットと、軸心方向の一端部側に大径部を有し、
該大径部が前記ピストンの段付面側に位置するように該
段付面と該アジャストナットとの間に予圧状態で設けら
れ、該アジャストナットを該ピストンの突出し方向へ相
対的に付勢して該アジャストナットのテーパ状外周面を
該ピストンのテーパ面に嵌合させる圧縮コイルスプリン
グとを備えたパーキングブレーキ機構付きディスクブレ
ーキにおいて、前記圧縮コイルスプリングをその大径部
側を縮径させた状態で前記ピストン内へ押し込んで該ピ
ストンの段付面と前記アジャストナットとの間に組み付
けるためのスプリング組付治具であって、 前記ピストンの内周面に前記テーパ面に向かって前記段
付面に略達する位置まで嵌合可能な嵌合部を一端部側に
備え、該段付面の内径より小さい内径のストレート穴を
該嵌合部側に有し且つ該ストレート穴に続いて設けられ
て他端部側へ向かう程径が大きくなるテーパ穴を有して
両端において開口する筒状を成し、該テーパ穴の内周面
に軸心と平行な方向に延びて該ストレート穴に達する複
数の溝が周方向の所定間隔毎に設けられるとともに前記
圧縮コイルスプリングが前記大径部側の端部が該ストレ
ート穴と反対側に位置するように該テーパ穴内にセット
される第1部材と、 環状部および該環状部から軸心と平行な一方向へ突き出
すように周方向の所定間隔毎に設けられた複数の突出部
を有し、該突出部を前記第1部材の溝にそれぞれ挿し込
んで前記テーパ穴内に予めセットされた前記圧縮コイル
スプリングの大径部側の端部を周方向において略均等に
押圧しつつ該圧縮コイルスプリングを前記ストレート穴
へ向かって押し込むことにより、該圧縮コイルスプリン
グの大径部側を該テーパ穴の内周面を介して該ストレー
ト穴の内径まで縮径させるための第2部材と、 前記第1部材のストレート穴に嵌合可能な押出部を有
し、前記ピストンの内周面に前記段付面に略達する位置
まで嵌合された該第1部材のストレート穴内に位置する
縮径状態の前記圧縮コイルスプリングを、該押出部によ
り周方向において略均等に押圧しつつ該圧縮コイルスプ
リングの大径部側の端部が該第1部材内から押し出され
且つ前記ピストンの段付面を越えるまで該ピストン内へ
押し込むための第3部材とを含むことを特徴とするディ
スクブレーキ用スプリング組付治具。 - 【請求項2】 一方向において開口するシリンダボアを
有するキャリパと、全体として有底円筒状を成して該シ
リンダボアに突き出し可能に嵌合され、突出し方向へ向
かう程径が小さくなるテーパ面を内周面に有するととも
に該内周面の該テーパ面よりも該突出し方向と反対方向
へ所定距離離れた位置に内周側へ突き出す突起が周方向
に沿って設けられたピストンと、該ピストンの内周側に
設けられてパーキングブレーキ操作部材の作動に関連し
て軸方向へ往復動させられ、該ピストンのテーパ面とテ
ーパ嵌合可能なテーパ状外周面を有するアジャストナッ
トと、軸心方向の一端部側に大径部を有し、該大径部が
前記ピストンの突起側に位置するように該突起の該ピス
トンのテーパ面側に位置する側面と該アジャストナット
との間に予圧状態で設けられ、該アジャストナットを該
ピストンの突出し方向へ相対的に付勢して該アジャスト
ナットのテーパ状外周面を該ピストンのテーパ面に嵌合
させる圧縮コイルスプリングとを備えたパーキングブレ
ーキ機構付きディスクブレーキにおいて、前記圧縮コイ
ルスプリングをその大径部側を縮径させた状態で前記ピ
ストン内へ押し込んで該ピストンの突起の前記側面と前
記アジャストナットとの間に組み付けるためのスプリン
グ組付治具であって、 前記ピストンの内周面に前記テーパ面に向かって前記突
起と略当接する位置まで嵌合可能な嵌合部を一端部側に
備え、該突起の内径と略同一の内径のストレート穴を該
嵌合部側に有し且つ該ストレート穴に続いて設けられて
他端部側へ向かう程径が大きくなるテーパ穴を有して両
端において開口する筒状を成し、該テーパ穴の内周面に
軸心と平行な方向に延びて該ストレート穴に達する複数
の溝が周方向の所定間隔毎に設けられるとともに前記圧
縮コイルスプリングが前記大径部側の端部が該ストレー
ト穴と反対側に位置するように該テーパ穴内にセットさ
れる第1部材と、 環状部および該環状部から軸心と平行な一方向へ突き出
すように周方向の所定間隔毎に設けられた複数の突出部
を有し、該突出部を前記第1部材の溝にそれぞれ挿し込
んで前記テーパ穴内に予めセットされた前記圧縮コイル
スプリングの大径部側の端部を周方向において略均等に
押圧しつつ該圧縮コイルスプリングを前記ストレート穴
へ向かって押し込むことにより、該圧縮コイルスプリン
グの大径部側を該テーパ穴の内周面を介して該ストレー
ト穴の内径まで縮径させるための第2部材と、 前記第1部材のストレート穴および前記ピストンの突起
の内周面に嵌合可能な押出部を有し、該ピストンの内周
面に該突起と略当接する位置まで嵌合された該第1部材
のストレート穴内に位置する縮径状態の前記圧縮コイル
スプリングを、該押出部により周方向において略均等に
押圧しつつ該圧縮コイルスプリングの大径部側の端部が
該第1部材内から押し出された後該突起を越えるまで該
ピストン内へ押し込むための第3部材とを含むことを特
徴とするディスクブレーキ用スプリング組付治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8586291U JPH0530577U (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | デイスクブレーキ用スプリング組付治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8586291U JPH0530577U (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | デイスクブレーキ用スプリング組付治具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0530577U true JPH0530577U (ja) | 1993-04-23 |
Family
ID=13870699
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8586291U Pending JPH0530577U (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | デイスクブレーキ用スプリング組付治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0530577U (ja) |
-
1991
- 1991-09-24 JP JP8586291U patent/JPH0530577U/ja active Pending
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