JPH0530570U - ドラムブレーキの取付け構造 - Google Patents

ドラムブレーキの取付け構造

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JPH0530570U JP7806491U JP7806491U JPH0530570U JP H0530570 U JPH0530570 U JP H0530570U JP 7806491 U JP7806491 U JP 7806491U JP 7806491 U JP7806491 U JP 7806491U JP H0530570 U JPH0530570 U JP H0530570U
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悦朗 小川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドラムブレーキに係る改良前の規格の部品が
改良後の規格の車両に取付けられる作業上の誤りを防止
できるようにする。 【構成】 ブレーキスパイダを取付けるアンカーピンに
形成された切り込みに固定プレートが差し込まれ、この
固定プレートがブレーキスパイダにねじどめされるドラ
ムブレーキの取付け構造において、改良後の新部品の切
り込みの幅、および固定プレートの切り込みへの差し込
み部分の厚み寸法を改良前よりも小さく設定する。 【効果】 改良後の新部品を用いた車両に改良前の旧部
品が装着されることによる品質の低下を防止することが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は自動車のドラムブレーキに利用する。特に、ブレーキ部品の交換に際 して改良前の車両に改良後の部品が誤って取付けられることがないようにされた 構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3はドラムブレーキの取付け構造を示す分解斜視図、図4(a)は従来例に おけるブレーキスパイダとアンカーピンとの取付状態を示す正面図、同図(b) は同図(a)に示すアンカーピンのB−B断面図である。
【0003】 従来は、ブレーキドラム1に内設されるブレーキシュウ2を回動自在に支持す るアンカーピン3をブレーキスパイダ4に取付ける場合に、ブレーキスパイダ4 の挿通孔4aにアンカーピン3を挿入し、アンカーピン3の幅bを有する切り込 み3aを相互に対向させ、その切り込み3aに平板状の固定プレート5を差し込 み、その固定プレート5をボルト6によりブレーキスパイダ4に固定して取付け ていた。
【0004】 このようにして取付けられるアンカーピン3は、ブレーキシュウ2のブレーキ ライニングが摩耗し交換する場合には、取はずしおよび組付の作業を行う必要が ある。ブレーキライニングは消耗部品でありアンカーピンを分解し組付をするこ とになる。この作業回数は車両の全寿命を通じて数多で行われてこの様な場合に は部品の誤組付を防ぐ必要がある。
【0005】 いっぽう大量に生産され販売される自動車では、同一車種でも年式により規格 に小さい改良が行われることがしばしばある。これは主として性能の向上のため である。サービス工場は顧客との契約により新車の販売日から一定の年限は、規 格の改良の有無にかかわらず、改良前の規格の車両の修理あるいは車検にも対応 できることが必要であり、サービス工場には改良前の部品も保管されている。そ の規格が改良された後の車両については、改良後の部品を使用して試験その他が 行われ性能が確認されたのであるから、部品交換に際しても作業者は改良された 部品を正しく取付けることが必要である。ところが規格変更点がわずかであると 改良後の部品が誤って改良前の車両に取付けられてしまうことがあり得る。
【0006】 従来は部品番号を照合確認するなど作業上での注意により誤ることがないよう にされていた。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、作業上での注意による誤り防止にはどうしても限界がある。一般に修 理点検作業を行う者は、多数の種類や年式の異なる車両を次々に取り扱うことが 必要であり、工場で大量生産を行う場合のように一つの車種について繰り返し作 業を行っているものではないから注意を集中することは困難である。したがって 、部品の取付け用ねじ穴の位置などに変更がなく改良前の車両に改良後の部品を 装着しても一般走行が可能である場合には、誤った部品が取付けられたまま長く 使用されることも起こり得る。
【0008】 このような誤りは規格の改良による新しい技術水準が新車のときには正しく設 定されていても、部品交換によりその技術水準が改良前に戻ってしまい、使用中 に継続してその技術水準が維持できなくなることを意味するもので、顧客に対す る正しい対応ではないことになる。
【0009】 本考案は、改良後の規格の部品が改良前の規格の車両に取付けられる作業上の 誤りを防止することを目的とする。本考案は、改良された技術水準が使用中に部 品交換された車両にも正しく維持できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案は、ブレーキシュウが2個のアンカーピンでブレーキスパイダに取付け られ、このアンカーピンに切り込みが形成され、その切り込みに固定プレートが 差し込まれ、この固定プレートが前記ブレーキスパイダにねじどめされるドラム ブレーキの取付け構造において、改良後の部品については前記切り込みの幅およ び前記固定プレートの切り込みへの差し込み部分の厚みが改良前の部品と異なる ように設定されたことを特徴とする。
【0011】
【作用】
通常、ブレーキスパイダへのアンカーピンの取付けは、ブレーキスパイダに設 けられた二つの取付け穴にあらかじめ設けられた切り込みを対向させて挿通し、 その切り込みに固定プレートを差し込み、この固定プレートをボルトで固定する ことによって行われる。
【0012】 この種の部品は技術水準の向上にともなってしばしば改良のための設計変更が 行われるが、このような変更時にアンカーピンの切り込みの幅と、その切り込み に差し込まれる固定プレートの厚みを改良前より小さい寸法に設定しておくこと により、点検整備の際に部品交換が行われても、新しい技術水準が取入れられた 新車の改良後の部品が改良前の車両に取付けられしまうようなことを防ぐことが でき、手違いによって生じる車両の信頼性の低下をなくすことができる。
【0013】
【実施例】
次に、本考案実施例を図面に基づいて説明する。図1(a)は本考案実施例に おけるブレーキスパイダとアンカーピンとの取付状態を示す正面図、同図(b) は本考案実施例におけるブレーキスパイダとアンカーピンとの取付状態を示す底 面図、同図(c)は本考案実施例におけるアンカーピンの図1(a)に示すA− A断面図、図2(a)は本考案実施例における固定プレートの形状を示す平面図 、同図(b)は本考案実施例における固定プレートの形状を示す側面図である。
【0014】 本考案実施例は、ブレーキスパイダ10に2個のアンカーピン11が取付けら れ、このアンカーピン11に切り込み11aが形成され、その切り込み11aに 固定プレート12が差し込まれ、この固定プレート12がブレーキスパイダ10 にボルト6により固定される。
【0015】 アンカーピン11の切り込み11aの幅寸法aは、図4(b)に示す従来例の 幅寸法bとは異なる寸法に設定され(本実施例ではa<b)、これに対応して固 定プレート12の差し込み部分の厚み寸法も従来例における厚み寸法とは異なっ た寸法に設定される。さらに、ブレーキスパイダ10の底面角部に2個所の凹部 10aが形成され、固定プレート12には図2(a)および(b)に示すように その底部端面2個所にブレーキスパイダ10の凹部10aに係合する突起部12 aが形成され、さらにこの突起部12aとは反対面の上端部に突起部12bが形 成される。
【0016】 改良が加えられたときに、前述したようにアンカーピン11の切り込み11a の幅寸法を変更するとともに、ブレーキスパイダ10に凹部10aを形成し、さ らに、固定プレート12に突起部12aおよび12bを設けておくことにより、 旧部品のブレーキスパイダ4に新部品のアンカーピン11を取付けようとしても 、このアンカーピン11を固定しようとする固定プレート5の厚み寸法とアンカ ーピン11の切り込み11aの幅寸法が合わないために取付けることが不可能に なる。
【0017】 また、旧部品のブレーキスパイダ4に新部品のアンカーピン11および固定プ レート12を取付けようとしても、旧部品のブレーキスパイダ4には新部品のブ レーキスパイダ10に設けられた凹部10aが形成されていないために、新部品 の固定プレート12の突起部12aが干渉して取付けは不可能となる。さらに、 新部品の固定プレート12を裏返しにして旧部品のブレーキスパイダ4に新部品 のアンカーピン11を取付けようとしても、固定プレート12の突起部12aが 障害となってボルト6により固定することが不可能となる。
【0018】 このように、改良が加えられたときに関連部品の形状を同時に変更することに より、新旧部品が混同して取付けられてしまうことを防止することができる。
【0019】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、改良のために仕様変更がなされた後に、 変更前の旧部品と変更後の新部品とが間違って組み付けられることを防止するこ とができる。仮に、修理工場あるいはディラーに対し新旧の区別を間違えて部品 が供給されても誤って取付けられることを避けることができ、サービス上の信頼 性を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本考案実施例におけるブレーキスパイ
ダとアンカーボルトとの取付状態を示す正面図、(b)
はその底面図、(c)はアンカーピンの図(a)に示す
A−A断面図。
【図2】(a)は本考案実施例における固定プレートの
形状を示す平面図、(b)はその側面図。
【図3】ドラムブレーキの取付け構造を示す分解斜視
図。
【図4】(a)は従来例におけるブレーキスパイダとア
ンカーピンとの取付状態を示す正面図、(b)は図
(a)に示すアンカーピンのB−B断面図。
【符号の説明】
1 ブレーキドラム 2 ブレーキシュウ 3、11 アンカーピン 3a、11a 切り込み 4、10 ブレーキスパイダ 4a 挿通孔 5、12 固定プレート 6 ボルト 10a 凹部 12a、12b 突起部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキシュウが2個のアンカーピンで
    ブレーキスパイダに取付けられ、このアンカーピンに切
    り込みが形成され、その切り込みに固定プレートが差し
    込まれ、この固定プレートが前記ブレーキスパイダにね
    じどめされるドラムブレーキの取付け構造において、 改良後の部品については前記切り込みの幅および前記固
    定プレートの切り込みへの差し込み部分の厚みが改良前
    の部品より小さく設定されたことを特徴とするドラムブ
    レーキの取付け構造。
  2. 【請求項2】 前記固定プレート(12)の前記ブレー
    キスパイダ(10)との係合部には突起部(12a、1
    2b)が形成され、前記ブレーキスパイダには前記固定
    プレートが正しい位置にあるときに限り上記突起部(1
    2a、12b)が係合する凹部(10b)が形成された
    請求項1記載のドラムブレーキの取付け構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008240868A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用ディスクブレーキ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56130597A (en) * 1980-03-11 1981-10-13 Transelektro Magyar Villamossa Heat exchanger

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JP4648350B2 (ja) * 2007-03-27 2011-03-09 日信工業株式会社 車両用ディスクブレーキ

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