JPH0530530A - 動き適応輝度信号・色信号分離回路 - Google Patents

動き適応輝度信号・色信号分離回路

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JPH0530530A
JPH0530530A JP18098191A JP18098191A JPH0530530A JP H0530530 A JPH0530530 A JP H0530530A JP 18098191 A JP18098191 A JP 18098191A JP 18098191 A JP18098191 A JP 18098191A JP H0530530 A JPH0530530 A JP H0530530A
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JP
Japan
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signal
circuit
motion
color
frame
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JP18098191A
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Inventor
Seiichi Tanaka
誠一 田中
Masahiko Motai
正彦 馬渡
Takashi Koga
隆史 古賀
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】輝度信号の動きに対する弊害を低減すると共
に、色信号のクロスカラーの改善効果を向上させる。 【構成】動画用Y/C分離回路3、BPF6及び減算器
7によって第2の色信号及び第2の輝度信号を得て、夫
々MIX回路8,9に与える。また、静画用Y/C分離
回路12及びBPF13によって第1の色信号及び第1の輝
度信号を得て、夫々MIX回路8,9に与える。動き検
出回路21は1又は2フレーム非相関から第1の動き検出
信号を作成し、動き検出回路22は1又は2フレーム非相
関から第2の動き検出信号を作成する。MIX回路8,
9を夫々第1及び第2の動き検出信号によって制御する
ことにより、輝度信号の混合比率と色信号の混合比率を
独立して制御することができ、最適なY/C分離が可能
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーテレビジョン受
像機等に採用される動き適応輝度信号・色信号分離回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビジョン受像機及びビデオテ
ープレコーダ等においては、輝度信号と色信号との分離
(以下、Y/C分離という)性能を向上させるために、
絵柄の動きに適応させた3次元のY/C分離回路を採用
したものもある。この従来の動き適応Y/C分離回路に
おいては、動きの検出と動き適応動作とがY/C分離性
能を決定する大きな要因となっている。絵柄の動きは入
力された複合映像信号のフレーム差分値(フレーム非相
関)の大小によって検出しており、動きと検出した絵柄
(動画)についてはライン相関を利用してY/C分離
し、静止と判定した絵柄(静画)はフレーム相関を利用
してY/C分離する。
【0003】図6はこのような従来の動き適応輝度信号
・色信号分離回路を示すブロック図である。図6の回路
はLSI化された例を示しており、1989年のテレビ
ジョン学会全国大会(宮崎 他:「3次元YC処理LS
Iの開発」、P215〜P216)にて報告されたものである。
【0004】入力端子1を介して入力された入力複合映
像信号(NTSC信号)は、A/D変換器2に与えてデ
ィジタル信号に変換し、Y/C分離LSI15の動画用Y
/C分離回路3に入力する。動画用Y/C分離回路3は
2個の1H遅延回路(Hは水平期間)4,5を利用して
連続した3ラインの信号を取込んで、動画についてY/
C分離を行う。すなわち、動画用Y/C分離回路3は、
先ず、隣接した3ラインの水平低域成分から画像の垂直
相関を検出する。中央のラインと上下のラインとに対し
て垂直高域成分(ライン非相関成分)を求める2つの櫛
形フィルタの出力をこの垂直相関結果に基づいて混合す
る。動画用Y/C分離回路3が抽出した垂直高域成分
は、バンドパスフィルタ(以下、BPFという)6にお
いて色搬送波帯域の成分が分離され、動画時の色信号
(以下、動画Cという)として減算器7及びMIX回路
8に与えられる。減算器7は、1H遅延回路4の出力も
入力しており、1H遅延したNTSC信号から動画Cを
減算して、動画時の輝度信号(以下、動画Yという)を
分離してMIX回路9に出力する。
【0005】1H遅延回路4によって1H遅延されたN
TSC信号は、静画用Y/C分離回路12に与えると共
に、525H(1フレーム期間)の遅延時間で動作する
1フレーム遅延回路10にも与える。1フレーム遅延回路
10は入力された信号を1フレーム期間遅延させて静画用
Y/C分離回路12及び1フレーム遅延回路11に与える。
静画用Y/C分離回路12は、1H遅延回路4及び1フレ
ーム遅延回路10から1フレーム前後のNTSC信号が与
えられ、これらの2つの入力信号を加算することにより
静画時の輝度信号(以下、静画Yという)を分離し、2
つの入力信号を減算することにより静画時の色信号成分
(フレーム非相関成分)を分離する。静画用Y/C分離
回路12において分離した静画YはMIX回路9に与え、
色信号成分(フレーム非相関成分)はBPF13で帯域制
限した後、静画時の色信号(以下、静画Cという)とし
てMIX回路8に与える。
【0006】一方、1H遅延回路4の出力(1H遅延信
号)及び1フレーム遅延回路10,11の出力(1フレーム
遅延信号,2フレーム遅延信号)は動き検出回路14に
も与える。動き検出回路14は、1フレーム間の差分値に
基づいて検出した動き信号と2フレーム間の差分値に基
づいて検出した動き信号とのうち大きい方を動き信号と
してMIX回路8,9に出力する。MIX回路9は動画
Yと静画Yとが与えられ、動き信号に応じた比率で両者
を混合して輝度信号Yを出力端子16に出力する。MIX
回路8は動画Cと静画Cとが入力され、両者を動き信号
に応じた比率で混合して色信号Cを色処理LSI17に出
力する。
【0007】このように、動画Y/C分離回路3はライ
ン相関を利用したY/C分離によって動画C及び動画Y
を求め、静画用Y/C分離回路12はフレーム相関を利用
したY/C分離によって静画C及び静画Yを求めてい
る。
【0008】ところで、MIX回路9は動画Y/C分離
によって得た輝度信号と静画Y/C分離によって得た輝
度信号とを動き検出回路14からの動き信号に基づいて混
合しており、また、MIX回路8も動画Y/C分離によ
って得た色信号と静画Y/C分離によって得た色信号と
を動き検出回路14からの動き信号に基づいて混合してい
る。しかし、動き検出回路14は動きの検出漏れ等の誤検
出が発生することがある。一般に、輝度信号は動きの検
出漏れによる弊害が目だちやすい。そこで、動きの検出
特性を動画と判定しやすくすることによって、輝度信号
の弊害を低減することが考えられるが、そうすると、色
信号のクロスカラー妨害の除去性能が不十分となってし
まう。逆に、色信号のクロスカラー妨害の改善効果を向
上させるために、動きの検出特性を静画と判定しやすく
すると、動きの検出漏れが増大して輝度信号の動きに対
する弊害が目だちやすくなってしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来の動き適応輝度信号・色信号分離回路においては、
動画Y,Cと静画Y,Cとの混合比率を同一の動き信号
で制御していることから、輝度信号の動きに対する弊害
を抑制するように混合特性を設定すると、色信号のクロ
スカラーに対する改善効果が不十分となり、クロスカラ
ーの改善効果を増大させるように混合特性を設定する
と、輝度信号の動きに対する弊害が増加してしまうとい
う問題点があった。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、輝度信号の動きに対する弊害を抑制すると
共に、クロスカラーを十分に改善することができる動き
適応輝度信号・色信号分離回路を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動き適応輝
度信号・色信号分離回路は、入力複合映像信号のnフレ
ーム相関(nは1以上の整数)を利用して第1の輝度信
号と第1の色信号とを分離する第1の分離手段と、入力
複合映像信号の画面内相関を利用して第2の輝度信号と
第2の色信号とを分離する第2の分離手段と、入力複合
映像信号のmフレーム非相関(mは1以上の整数)に基
づいて第1の動き検出信号を出力する第1の動き検出手
段と、入力複合映像信号のtフレーム非相関(tは1以
上の整数)に基づいて第2の動き検出信号を出力する第
2の動き検出手段と、前記第1の動き検出信号に基づい
た混合比率で前記第1の輝度信号と第2の輝度信号とを
混合する第1の混合手段と、前記第2の動き検出信号に
基づいた混合比率で前記第1の色信号と第2の色信号と
を混合する第2の混合手段とを具備したものである。
【0012】
【作用】本発明において、第1の分離手段は、静画時の
フレーム相関を利用して輝度信号と色信号とを分離し、
第2の分離手段は、動画時の画面内相関を利用して輝度
信号と色信号とを分離する。第1及び第2の動き検出手
段は、フレーム非相関に基づいて夫々絵柄の動きを示す
第1及び第2の動き検出信号を出力する。第1及び第2
の動き検出手段の動き検出特性は独立して設定可能であ
る。第1及び第2の混合手段は夫々第1及び第2の動き
検出信号に基づく混合比率で混合を行う。したがって、
輝度信号と色信号とに対して別々の混合比率を設定する
ことができ、最適な制御が可能である。例えば、輝度信
号の動きの検出漏れに対する弊害を目だちにくくすると
共に、色信号のクロスカラー妨害の改善効果を向上させ
ることもできる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係る動き適応輝度信号・色
信号分離回路の一実施例を示すブロック図である。図1
において図6と同一の構成要素には同一符号を付してあ
る。
【0014】入力端子1を介して入力される入力複合映
像信号はA/D変換器2に与える。A/D変換器2は複
合映像信号をディジタル信号に変換して動画用Y/C分
離回路3及び1H遅延回路4に与える。1H遅延回路4
は入力された信号を1H遅延させ、動画用Y/C分離回
路3に出力すると共に、1H遅延回路5を介して動画用
Y/C分離回路3に出力する。動画用Y/C分離回路3
はライン櫛形フィルタを有しており、A/D変換器2か
らの現信号及び1H遅延回路4,5からの1H及び2H
遅延信号を入力し、これらの3ラインの信号の垂直相関
を利用して垂直高域成分(ライン非相関成分)を抽出す
る。
【0015】抽出した垂直高域成分はBPF6に与え
る。BPF6は垂直高域成分から色搬送波帯域の成分の
みを分離して、動画時の色信号である第2の色信号とし
てMIX回路8及び減算器7に出力する。減算器7には
1H遅延回路4の出力(1H遅延した複合映像信号)も
入力されており、減算器7は1H遅延した複合映像信号
から第2の色信号を減算することにより、動画時の輝度
信号である第2の輝度信号を得てMIX回路9に出力す
る。
【0016】一方、1H遅延回路4の出力は静画用Y/
C分離回路12及び1フレーム遅延回路10にも与える。1
フレーム遅延回路10は1H遅延信号を1フレーム期間遅
延させて静画用Y/C分離回路12に与える。静画用Y/
C分離回路12は、1H遅延回路4からの1H遅延信号と
その1フレーム遅延信号(1フレーム遅延回路10の出
力)とが与えられ、両者を加算することにより静画時の
輝度信号である第1の輝度信号を分離すると共に、両者
を減算することにより色信号成分(フレーム非相関成
分)を分離する。分離した色信号成分(フレーム非相関
成分)はBPF13に与え、第1の輝度信号はMIX回路
9に与える。BPF13は入力された色信号成分を帯域制
限して、静画時の色信号である第1の色信号としてMI
X回路8に与える。
【0017】MIX回路8はBPF6,13から夫々動画
時の第2の色信号と静画時の第1の色信号とを入力し、
後述する第2の動き検出信号に基づく混合比率で両者を
混合して動き適応Y/C分離した色信号として出力する
ようになっている。なお、この場合、MIX回路8は第
2の動き検出信号が大きいほど、第2の色信号の混合比
率を大きくする。また、MIX回路9は減算器7及び静
画用Y/C分離回路12から夫々動画時の第2の輝度信号
と静画時の第1の輝度信号とを入力し、後述する第1の
動き検出信号に基づく混合比率で両者を混合して動き適
応Y/C分離した輝度信号として出力するようになって
いる。なお、MIX回路9は第1の動き検出信号が大き
いほど、第2の輝度信号の混合比率を大きくするように
なっている。
【0018】1フレーム遅延回路10の出力は1フレーム
遅延回路11に与えられ、1フレーム遅延回路11は入力さ
れた信号を1フレーム期間遅延させて出力する。本実施
例においては、1H遅延回路4からの1H遅延信号、1
フレーム遅延回路10,11の出力(1フレーム遅延信号及
び2フレーム遅延信号)は動き検出回路21,22に与える
ようになっている。
【0019】動き検出回路21は、減算器31,32、ローパ
スフィルタ(以下、LPFという)33、非線形回路34,
35及びMAX回路36によって構成している。動き検出回
路22も動き検出回路21と同様の構成であり、減算器41,
42、LPF43、非線形回路44,45及びMAX回路46によ
って構成している。動き検出回路21,22は輝度信号低域
の動き成分と色信号を含む全周波数帯域の信号の動き成
分とから夫々第1又は第2の動き検出信号を得るように
なっている。すなわち、減算器31,41は1H遅延回路4
の出力と1フレーム遅延回路10の出力とを減算して1フ
レーム間の差分値を得る。LPF33,43は夫々減算器3
1,41の出力を帯域制限することにより、水平低域成分
の1フレーム間の差分値を非線形回路34,44に出力す
る。ノイズの影響を無視すると、完全な静止画では1フ
レーム間の差分値は0であり、動画では有限の値をと
る。非線形回路34,44は、動きが大きいほど1フレーム
間の差分値も大きくなることを利用して、夫々LPF3
3,43からの輝度信号水平低域成分の1フレーム間の差
分信号を動き信号Kに変換してMAX回路36,46に出力
する。なお、動き信号Kは完全静画の場合K=0であ
り,完全動画の場合K=1である(0≦K≦1)。
【0020】一方、減算器32,42は、1H遅延回路4及
び1フレーム遅延回路11から夫々1H遅延信号及びその
2フレーム遅延信号が入力されて、減算することにより
色信号を含む全周波数帯域成分の2フレーム間の差分値
を得て非線形回路35,45に出力する。色副搬送波の位相
はフレーム毎に反転しているが、完全な静止画では、2
フレーム間の差分値は0であり、動画では有限の値をと
る。非線形回路35,45は、動きが大きいほど2フレーム
間の差分値も大きくなることを利用して、減算器32,42
からの2フレーム間の差分値信号を動き信号に変換す
る。
【0021】非線形回路34,35及び非線形回路44,45か
らの動き信号Kは夫々MAX回路36,46に与える。MA
X回路36,46は、例えば、2入力の動き信号の大きさを
比較する比較回路と、比較結果に基づいて2入力の一方
を選択する選択回路とによって構成しており、輝度信号
低域の動き信号Kと全周波数帯域の動き信号Kとのうち
いずれか大きい方を夫々第1の動き検出信号及び第2の
動き検出信号として出力するようになっている。MAX
回路36,46の出力は夫々MIX回路9,8に与える。
【0022】一般的には、動きが大きいと誤判断した場
合よりも、動きの検出漏れ等のように動きが小さいと誤
判断した場合の方が画面の破綻が大きい。例えば、動き
適応Y/C分離において静画を動画と誤検出した場合で
も、ライン相関を利用したY/C分離性能は維持され、
Y/C分離性能の劣化は比較的小さい。しかし、動きの
検出漏れで動画を静画と誤判断した場合には、残像等に
よって画面の大きな部分が弊害を受け破綻が大きい。こ
の理由から、動き検出回路21,22はMAX回路36,46に
よってレベルが大きい動き信号を選択するようにしてい
る。
【0023】本実施例においては、動き検出回路21,22
の動き検出特性は別々に制御可能である。すなわち、同
一フレーム差分値に対する第1の動き検出信号と第2の
動き検出信号とを異なる値にすることができ、これによ
り、MIX回路8,9における輝度信号の混合比と色信
号の混合比とを別々に最適制御する。動き検出回路21,
22は夫々非線形回路34,35及び非線形回路44,45によっ
て動き検出特性を変化させるようになっている。
【0024】図2は図1中の非線形回路34,35,44,45
の具体的な構成を示すブロック図である。また、図3は
横軸に差分値をとり縦軸に動き信号Kをとって非線形回
路の入出力特性を示すグラフである。
【0025】1フレーム又は2フレーム間の差分値は絶
対値回路51に入力する。絶対値回路51は入力した差分値
の絶対値を求めてコアリング回路52に出力する。コアリ
ング回路52は所定のコアリング量(芯抜き量)でコアリ
ングすることにより、図3のA,B等に示すオフセット
を与えて係数回路53に出力する。係数回路53はコアリン
グ回路52の出力に所定の係数を乗算してクリップ回路54
に出力する。係数回路53によって、図3の実線a、破線
b又は一点鎖線c等に示す特性の傾斜が与えられる。ク
リップ回路54は“1”以上の値をクリップして、動き信
号Kとして出力する。
【0026】ここで、コアリング回路52におけるオフセ
ット値を大きく設定するほど、動き検出時に静画と判定
しやすくなり、また、係数回路53による係数を小さくし
て特性の傾きを小さく設定するほど静画と判定しやすく
なる。
【0027】次に、このように構成された実施例の動作
について図3を参照して説明する。
【0028】入力端子1を介して入力された複合映像信
号は動画用Y/C分離回路3に与える。動画用Y/C分
離回路3は1H遅延回路4,5からの1H及び2H遅延
信号も入力しており、これらの3ラインの信号の垂直相
関を利用して垂直高域成分(ライン非相関成分)を抽出
する。BPF6は抽出された垂直高域成分から色搬送波
帯域の成分を分離して、動画時の第2の色信号を得てM
IX回路8及び減算器7に出力する。減算器7は1H遅
延信号から第2の色信号を減算して、動画時の第2の輝
度信号を得てMIX回路9に出力する。
【0029】一方、静画時の輝度信号及び色信号は静画
用Y/C分離回路12によって求める。静画用Y/C分離
回路12は、1H遅延信号及びその1フレーム遅延信号が
与えられ、両者の加算によって静画時の第1の輝度信号
を得てMIX回路9に出力し、両者の減算によって色信
号成分(フレーム非相関成分)を得る。この色信号成分
はBPF13に与え、BPF13は帯域制限して静画時の第
1の色信号をMIX回路8に出力する。これらのMIX
回路9,8の混合比率を夫々動き検出回路21,22からの
第1及び第2の動き検出信号によって制御する。
【0030】動き検出回路21,22は、減算器31,41によ
って1フレーム前後の映像信号の差分値を求め、LPF
33,43を通過させることによって水平低域成分の1フレ
ーム間の差分値を得て非線形回路34,44に出力する。ま
た、減算器32,42は色信号を含む全周波数帯域の2フレ
ーム間の差分値を求めて非線形回路35,45に出力する。
非線形回路34,35,44,45の特性は図3に示すものであ
る。この図3に示すように、コアリング回路52(図2参
照)によって所定のオフセットが与えられており、差分
値がこのオフセット値を越えるまでは非線形回路からは
完全静画を示す動き信号K=0が出力される。絵柄の動
きが大きくなって、非線形回路34,35,44,45に入力さ
れる差分値が大きくなると、特性a,b,cに示すよう
に、動き信号Kは大きくなる。完全動画時には非線形回
路34,35,44,45からの動き信号Kは1となる。
【0031】すなわち、コアリング回路52のオフセット
値及び係数回路53の係数を制御することにより、動き検
出特性を調整することができる。例えば、雑音を動きと
誤検出してしまう可能性を考慮した場合には、動き検出
特性はできるだけ静画と判定しやすく設定した方がよ
い。つまり、この場合には、オフセット値を大きく設定
すると共に係数回路53の係数を小さい値に設定する。そ
うすると、動き検出回路21,22からの第1及び第2の動
き検出信号は、動きが小さいことを示すものになりやす
く、MIX回路9は第1の輝度信号の混合比率が高くな
り、MIX回路8は第1の色信号の混合比率が高くな
る。これにより、フレーム相関を利用したY/C分離の
効果が増大し、クロスカラー妨害の改善効果を向上させ
ることができる。
【0032】しかし、動き検出特性を静画と判定しやす
くすると、本当の動きの検出漏れも増大してしまう。そ
うすると、輝度信号の弊害が目だってしまう。そこで、
本実施例においては、色信号の混合比率を決定する第2
の動き検出回路22の動き検出特性は、前述したように静
画と判定しやすくし、逆に、輝度信号の混合比率を決定
する第1の動き検出回路21の動き検出特性は動画と判定
しやすくする。すなわち、第1の動き検出回路21におい
ては、図3の特性aに示すように、オフセット値を小さ
く設定すると共に、大きな係数を付与する。これによ
り、比較的小さい差分値が入力された場合、すなわち、
絵柄の動きが比較的小さい場合でも第1の動き検出信号
は大きな値をとりやすい。これにより、MIX回路9で
は動画時の第2の輝度信号の混合比率が大きくなり、動
きの検出漏れによる弊害を目だちにくくすることができ
る。こうして、輝度信号と色信号との夫々に対して最適
な制御が可能となり、動き適応Y/C分離の性能を著し
く向上させることができる。
【0033】このように、本実施例においては、動き検
出回路21,22相互間で異なる動き検出特性を設定してい
る。動画用Y/C分離回路3と静画用Y/C分離回路12
とが得た第1及び第2の輝度信号の混合比率は第1の動
き検出回路21によって制御し、第1及び第2の色信号の
混合比率は第2の動き検出回路22によって制御する。こ
れにより、輝度信号と色信号とで別々の制御が可能とな
り、輝度信号の動きの検出漏れによる弊害を目だちにく
くすると共に、色信号のクロスカラー妨害の改善効果を
向上させることができる。
【0034】なお、本実施例において、動き検出回路2
1,22の減算器32,42と非線形回路35,45との間にハイ
パスフィルタ(以下、HPFという)又はBPFを挿入
してもよい。また、減算器31,41,減算器32,42及びL
PF33,43を夫々共用にしてもよい。
【0035】図4は本発明の他の実施例を示すブロック
図である。図4において図1と同一の構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。なお、動き検出回路66の
構成は動き検出回路65と同様であり、図示を省略する。
【0036】本実施例においては、動画時の第2の輝度
信号及び第2の色信号を抽出する部分の構成は図1の実
施例と同様であり、静画用Y/C分離回路12の構成が異
なっている。すなわち、1H遅延回路4の出力は加算器
61に与えると共に、減算器62に与える。加算器61は1フ
レーム遅延回路10の出力と1H遅延回路4の出力との加
算である1フレーム前後の映像信号の加算によって、静
画時の第1の輝度信号を分離してMIX回路9に出力す
る。また、減算器62は1フレーム遅延回路10の出力と1
H遅延回路4の出力との減算によって、色信号成分(フ
レーム非相関成分)を分離する。分離した色信号成分
(フレーム非相関成分)はBPF63に与える。BPF63
は色信号成分を帯域制限して静画時の第1の色信号とし
てMIX回路8に出力する。すなわち、1フレーム遅延
回路10、加算器61及び減算器62によって、静画用Y/C
分離回路を構成している。
【0037】一方、MIX回路9,8は第1及び第2の
動き検出信号を出力する動き検出回路65,66によって夫
々制御される。本実施例の動き検出回路65,66は色信号
の動きを1フレーム間の和分値に基づいて検出する点が
図1の実施例の動き検出回路21,22と異なる。静画用Y
/C分離に使用する加算器及び減算器を動き検出にも共
用している。すなわち、1フレーム間の差分値は減算器
62から得る。減算器62の出力はLPF67に与え、LPF
67は1フレーム間の差分値の水平低域成分を動き検出回
路65,66に出力する。減算器62からの1フレーム間の差
分値は色の静止成分と輝度の動き成分を含んでいるが、
LPF67によって、輝度信号の水平低域の動き成分のみ
が動き検出回路65,66に与えられる。
【0038】また、加算器61の出力を利用して色信号の
動き成分を得る。色副搬送波の位相はフレーム毎に反転
しているので、完全な静画では色信号の1フレーム間の
和分値は0で、動画では有限の値をとり、色信号の動き
が大きいほど1フレーム間の和分値も大きくなる。加算
器61からの1フレーム間の和分値には、第1の輝度信
号、すなわち輝度信号の静止成分が含まれている。減算
器68は1H遅延回路4の出力から動画用Y/C分離回路
3で分離した垂直高域成分を減算することにより、輝度
信号(垂直低域成分)を分離して減算器69に与える。減
算器69は、加算器61出力のフレーム間の和分値(第1の
輝度信号)から減算器68で分離した輝度信号を減算し
て、1フレーム間の和分値に含まれる輝度信号の静止成
分を除去してBPF70に出力する。BPF70は減算器69
出力の色信号帯域の成分を通過させて動き検出回路65,
66に与える。動画用Y/C分離回路3における輝度信号
の分離動作が不完全であるので、1フレーム間の和分値
から完全に輝度信号の静止成分を除去することはできな
いが、その影響をかなり低減した色信号の動き成分をB
PF70は出力することができる。動き検出回路65,66に
はBPF63の出力も入力する。
【0039】動き検出回路65は、非線形回路71,74、比
較回路72,73、制御回路75、ゲート回路76及びMAX回
路77によって構成する。LPF67からの1フレーム間の
差分値の水平低域成分(輝度信号の動き成分)は非線形
回路71及び比較回路72に入力し、BPF63からの第1の
色信号は比較回路73に入力する。BPF70からの輝度信
号成分が除去された1フレーム間の和分値(色信号の動
き成分)は非線形回路74に入力する。非線形回路71,74
は図1中の非線形回路と同一構成であり、非線形回路71
はLPF67からの輝度信号の動き成分を動き信号Kに変
換してMAX回路77に出力する。非線形回路74はBPF
70からの色信号の動き成分を動き信号Kに変換し、ゲー
ト回路76を介してMAX回路77に出力する。
【0040】比較回路72は、LPF67からの輝度信号低
域成分の1フレーム間の差分値の絶対値を求め、求めた
絶対値と所定の第1の設定値との大小比較を行って、比
較結果を1ビットの信号(第1の比較結果)にして制御
回路75に出力する。同様に、比較回路73は、BPF63か
らの色搬送波帯域の1フレーム間の差分値(第1の色信
号)の絶対値を求め、求めた絶対値と所定の第2の設定
値との大小比較を行って、比較結果を1ビットの信号
(第2の比較結果)にして制御回路75に出力する。比較
回路72,73は、夫々差分値の絶対値が第1又は第2の設
定値よりも大きい場合には“H”で、小さい場合には
“L”の第1又は第2の比較結果を出力する。制御回路
75は第1の比較結果と第2の比較結果との論理和を求め
て、制御信号としてゲート回路76に出力する。ゲート回
路76は、例えばAND回路で構成しており、制御回路75
からの制御信号が“H”である場合には非線形回路74か
らの色信号の動き信号をそのまま通過させてMAX回路
77に与え、“L”の制御信号が入力されると非線形回路
74からの色信号の動き信号を0(全ビットが“L”)に
するようになっている。
【0041】第1の比較結果によって、輝度低域成分の
1フレーム間の差分値が小さいと判断された場合、すな
わち、輝度低域成分がほとんど静止しているものと判断
された場合には、色信号帯域の輝度信号も静止している
と考えられ、非線形回路74の出力の色信号の動き信号の
中に含まれる輝度信号の静止成分は大きく、実際の色信
号の動き成分は小さい。したがって、この場合には、比
較回路72は“L”の制御信号を出力し、ゲート回路76は
色信号の動き信号を0にする。
【0042】しかし、この制御だけでは、輝度信号がほ
とんど動かずに色信号だけが動いた場合にも色信号の動
き信号を0にしてしまうので、色信号の動きが検出でき
ない。そこで、制御回路75は比較回路73からの第2の比
較結果と第1の比較結果との論理和を制御信号としてい
る。色副搬送波の位相はフレーム毎に反転しているの
で、完全な静止画では、色搬送波帯域の1フレーム間の
差分値(第1の色信号)は色信号のみとなる。しかし、
動画時には、第1の色信号には輝度信号の動き成分も含
まれる。制御回路75は、第2の比較結果によって、色搬
送波帯域の1フレーム間の差分値が大きいと判断された
場合、すなわち、色信号のレベルが大きいか又は輝度信
号の動き成分が大きい場合には、“H”の制御信号をゲ
ート回路76に与えて、非線形回路74からの出力色信号の
動き信号をMAX回路77にそのまま出力させるようにな
っている。
【0043】色信号のレベルが大きい場合には、非線形
回路74からの出力の色信号の動き信号の中に含まれる輝
度信号の静止成分は相対的に小さく、輝度信号の静止成
分を色の動きと誤検出する割合も小さいものと考えるこ
とができる。また、輝度信号の動き成分が大きい場合に
は、もともと絵柄に動きがあるので、色信号の動き信号
に誤検出が発生しても弊害は小さい。この理由から、制
御回路75は上述した制御を行って、色の動きの検出漏れ
を防ぐことを優先している。なお、制御回路75は、第2
の比較結果によって、色搬送波帯域の1フレーム間の差
分値が第2の設定値よりも小さいと判断した場合には、
第1の比較結果に基づいてゲート回路76の動作を制御す
る。
【0044】MAX回路77は、非線形回路71とゲート回
路76の出力のいずれか大きい方を第1の動き検出信号と
してMIX回路9に出力する。動き検出回路66の構成も
動き検出回路65と同様であり、1フレーム間の差分値に
基づいて検出した水平低域成分の動き信号と1フレーム
間の和分値に基づいて検出した色信号成分の動き信号と
のいずれか大きい方を第2の動き検出信号としてMIX
回路8に出力するようになっている。
【0045】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。
【0046】動画用Y/C分離回路3は動画時の輝度信
号と色信号とを分離し、BPF6は動画時の第2の色信
号をMIX回路8に与える。また、減算器7は1H遅延
回路4の出力からBPF6の出力を減算して動画時の第
2の輝度信号を得てMIX回路9に出力する。一方、静
画用Y/C分離回路を構成する加算器61は、1H遅延回
路4及び1フレーム遅延回路10から1フレーム間の信号
を入力して、両者の和を求めて静画時の第1の輝度信号
を得てMIX回路9に出力する。また、減算器62は1H
遅延回路4及び1フレーム遅延回路10から1フレーム間
の信号を入力して、両者の減算によって静画時の色信号
を求めてBPF63に出力する。BPF63は帯域制限して
第1の色信号をMIX回路8に出力する。
【0047】MIX回路9,8の混合比率は夫々動き検
出回路65,66によって制御する。動き検出回路65,66
は、LPF67からの輝度信号の動き成分、BPF63から
の第1の色信号及びBPF70からの色の動き成分を用い
て、夫々第1及び第2の動き検出信号を作成するように
なっている。非線形回路71,74は夫々LPF67,BPF
70の出力を動き信号Kに変換する。非線形回路71の出力
はMAX回路77に与え、非線形回路74の出力はゲート回
路76を介してMAX回路77に与える。比較回路72,73は
LPF67の出力及びBPF63の出力を夫々第1及び第2
の設定値と大小比較する。制御回路75は第1及び第2の
比較結果の論理和を制御信号としてゲート回路76に与え
る。
【0048】いま、第1の色信号のレベルが第2の設定
値よりも小さいものとする。この場合には、比較回路73
からの第2の比較結果は“L”であり、制御回路75は比
較回路72からの第1の比較結果を制御信号としてゲート
回路76に与える。ここで、輝度低域成分の1フレーム間
の差分値(輝度信号の動き成分)が第1の設定値よりも
大きいものとする。そうすると、比較回路72は“H”の
第1の比較結果を出力し、制御回路75からの制御信号も
“H”となる。ゲート回路76は非線形回路74の出力をそ
のままMAX回路77に与える。逆に、輝度低域成分の1
フレーム間の差分値が第1の設定値よりも小さい場合に
は、比較回路72は第1の比較結果として“L”の信号を
出力する。この場合には、非線形回路74の出力の色信号
の動き信号中に含まれる輝度信号の静止成分は大きく、
実際の色信号の動き成分は小さい。しかし、制御回路75
からの制御信号が“L”となるので、ゲート回路76は動
き信号を0にする。つまり、等価的に非線形回路74の動
き検出動作を停止させて、動画用Y/C分離回路3が誤
動作した場合でも、非線形回路74の色信号の動き検出の
誤動作による悪影響を防止している。
【0049】一方、第1の色信号のレベルが第2の設定
値よりも大きいものとすると、比較回路73は“H”の第
2の比較結果を制御回路75に与える。この場合には、前
述したように、輝度信号の静止成分を色の動きと誤検出
する割合は小さく、また、誤検出が発生した場合でもそ
の弊害は小さい。“H”の第2の比較結果によって、制
御回路75は、比較回路72からの第1の比較結果に拘ら
ず、“H”の制御信号をゲート回路76に与える。そうす
ると、ゲート回路76は非線形回路74からの動き信号Kを
そのままMAX回路77に出力することになり、色の動き
の検出漏れが防止される。
【0050】MAX回路77は非線形回路71からの輝度信
号低域の動き信号と非線形回路74からの色信号の動き信
号とのうち、いずれか大レベルの信号を選択して第1の
動き検出信号としてMIX回路9に与える。MIX回路
9はこの第1の動き検出信号に基づいて第1の輝度信号
と第2の輝度信号の混合比率を変化させる。また、同様
に、動き検出回路66も第2の動き検出信号を出力してM
IX回路8の混合動作を制御する。
【0051】本実施例においても、図1の実施例と同様
に、動き検出回路65,66の動き検出特性は非線形回路の
コアリングによるオフセット値及び係数回路による係数
値によって制御することができる。更に、動き検出特性
は比較回路の第1及び第2の設定値によっても制御され
る。これらの設定を動き検出回路65,66相互間で別々に
行うことにより、MIX回路8,9における輝度信号の
混合と色信号の混合とを最適制御することが可能であ
る。例えば、動き検出回路65の動き検出特性を動画と判
定しやすくし、動き検出回路66の動き検出特性を静画と
判定しやすくすることにより、動きの検出漏れによって
目だちやすい輝度信号の弊害を目だちにくくすると共
に、色信号のクロスカラー妨害の改善効果を向上させる
ことができる。
【0052】このように、本実施例においても図1の実
施例と同様の効果を得ることができる。更に、色信号の
動き検出を1フレーム間の非相関値に基づいて行ってお
り、フレーム遅延回路を1個で構成することができ、メ
モリ容量を低減することができる。また、1フレーム間
の演算結果に基づいて色信号の動きを検出しているの
で、1フレーム毎の早い色信号の動きの検出性能が向上
するという利点もある。
【0053】図5は本発明の他の実施例を示すブロック
図である。図5において図4と同一の構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。
【0054】本実施例は色信号帯域の信号処理が図4の
実施例と異なっており、色信号帯域の信号を復調した後
に1フレーム間の演算処理を行っている。すなわち、1
H遅延回路4からの1H遅延した複合映像信号はBPF
81に与える。BPF81は色信号帯域を通過帯域としてお
り、色信号帯域に周波数多重されている輝度信号及び色
信号を復調回路82に与える。復調回路82は色副搬送波に
同期した直交する2つの色差軸の信号でBPF81の出力
を復調して、輝度信号が周波数多重されたままの2つの
色差信号を多重回路83に出力する。多重回路83は入力さ
れた2つの色差信号を時分割多重して1チャンネルの信
号にして1フレーム遅延回路84に出力する。1フレーム
遅延回路84は入力された時分割多重色差信号を1フレー
ムだけ遅延させて出力する。
【0055】加算器85は1フレーム遅延回路84の入出力
が与えられて、1フレーム前後の信号を加算する。復調
回路82による復調の過程で色差信号は1フレーム相関を
有し、輝度信号の位相はフレーム毎に反転する。したが
って、加算器85は輝度信号が除去された静画時の色差信
号(時分割多重状態)を出力することになる。加算器85
の出力は動き検出回路65,66に与えると共に、分離回路
86にも与える。分離回路86は時分割多重状態の2つの色
差信号を時分割多重状態から分離して変調回路87に与え
る。変調回路84は分離回路84の出力を夫々色副搬送波に
同期した直交する2つの色差軸の信号で変調して、静画
時の第1の色信号を得てMIX回路8及び減算器88に出
力する。減算器88は1H遅延回路4の出力から変調回路
87の出力を減算して静画時の第1の輝度信号を得てMI
X回路9に出力するようになっている。
【0056】一方、動き検出回路65,66には輝度の動き
成分も与える。すなわち、1H遅延回路4の出力はLP
F91に与える。LPF91は低域成分を通過させて、色信
号が周波数多重されていない輝度低域成分を1フレーム
遅延回路92及び減算器93に与える。1フレーム遅延回路
92は入力された信号を1フレーム期間遅延させて減算器
93に与える。減算器93は1フレーム遅延回路92の入出力
が与えられ、両者を減算することにより輝度信号低域成
分の1フレーム間の差分値を得て、動き検出回路65,66
に出力する。
【0057】また、動き検出回路65,66には色信号の動
き成分も与える。すなわち、減算器94は1フレーム遅延
回路84の入出力を減算して、色信号帯域の1フレーム間
の差分値を得る。前述したように、復調の過程で色差信
号は1フレーム相関を有し、輝度信号の位相はフレーム
毎に反転するので、完全な静止画では色差信号の1フレ
ーム間の差分値は0で、動画では有限の値となり、動き
が大きいほど色差信号の1フレーム間の差分値も大きく
なる。減算器94からの色信号帯域の1フレーム間の差分
値には色差信号の動き成分の他に、輝度信号の静止成分
も含まれる。この輝度信号の静止成分を減算器95、復調
回路96及び多重回路97から得て、減算器98において減算
器94出力から減算するようになっている。すなわち、減
算器95はBPF81からの色信号帯域の信号から動画時の
第2の色信号を減算して、色信号帯域の輝度信号を分離
して復調回路96に与える。復調回路96は分離した色信号
帯域の輝度信号を色副搬送波に同期した直交する2つの
色差軸の信号で復調する。多重回路97は復調された輝度
信号を色差信号と同様に時分割多重して減算器98に与え
る。減算器98は、色差信号の1フレーム間の差分値から
復調した輝度信号を減算することにより、色差信号の1
フレーム間の差分値に含まれる輝度信号の静止成分を除
去して、色差信号の動き成分を得て動き検出回路65,66
に出力するようになっている。動画用Y/C分離回路3
の輝度信号の分離動作が不完全であるので、色差信号の
1フレーム間の差分値から輝度信号の静止成分を完全に
除去することはできないが、その影響をかなり低減した
色差信号の動き成分を減算器98から出力させることがで
きる。
【0058】減算器93からの輝度信号の動き成分は動き
検出回路65,66の非線形回路71及び比較回路72に与え、
加算器85からの色差信号は比較回路73に与え、減算器98
からの色差信号の動き成分は非線形回路74に与える。動
き検出回路65,66は図4と同一構成であり、夫々第1及
び第2の動き検出信号をMIX回路9,8に出力するよ
うになっている。
【0059】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。
【0060】動画用Y/C分離回路3、BPF6及び減
算器7によって、動画時の第2の輝度信号及び第2の色
信号が求められて夫々MIX回路9,8に与えることは
図4の実施例と同様である。本実施例においては、静画
時の第1の輝度信号及び第1の色信号を色復調後に得て
いる。1H遅延回路4からの1H遅延信号はBPF81に
よって色信号帯域のみが復調回路82に与えられる。復調
回路82は直交する2つの色差軸の信号で色信号帯域の信
号を復調して、輝度信号が周波数多重されたままの2つ
の色差信号を出力する。復調された2つの色差信号は多
重回路83によって時分割多重されて1フレーム遅延回路
84、加算器85及び減算器94に与える。
【0061】復調によって、輝度信号の位相はフレーム
毎に反転しており、加算器85が1フレーム間の復調信号
を加算することにより、色差信号から輝度信号が除去さ
れる。加算器85の出力は時分割多重されており、分離回
路86は2つの色差信号を時分割多重状態から分離して変
調回路87に与える。変調回路87は色副搬送波に同期した
直交する2つの色差軸の信号で2つの色差信号を変調し
て静画時の第1の色信号を得てMIX回路8に出力す
る。減算器88は1H遅延回路4の出力から変調回路87の
出力を減算することにより、静画時の第1の輝度信号を
得てMIX回路9に出力する。
【0062】これらのMIX回路9,8を制御する動き
検出回路65,66には加算器85からの色差信号の外に、輝
度及び色差信号の動き成分を与える。1H遅延回路4の
出力はLPF91によって帯域制限して、1フレーム遅延
回路92には輝度信号低域成分を与える。減算器93は1フ
レーム遅延回路92の入出力を入力しており、両者を減算
して輝度低域成分の1フレーム間の差分値を輝度の動き
成分として動き検出回路65,66に与える。
【0063】また、減算器94は1フレーム遅延回路84の
入出力を減算することにより、色信号帯域の1フレーム
間の差分値を得ている。この差分値には、色差信号の動
き成分の他に輝度信号の静止成分も含まれる。一方、減
算器95は動画時の第2の色信号をBPF81からの色信号
帯域の信号から減算することにより、色信号帯域の輝度
信号を取出して復調回路96に与える。復調回路96はこの
輝度信号を色副搬送波に同期した直交する2つの色差軸
の信号で復調し、多重回路97は時分割多重して減算器98
に与える。こうして、減算器98は減算器94の出力から多
重回路97の出力を減算することにより、色信号帯域の1
フレーム間の差分値から輝度信号の静止成分を除去し
て、色差信号の1フレーム間の差分値(動き成分)を得
て動き検出回路65,66に出力する。
【0064】ノイズの影響を無視すると、完全な静止画
では色差信号の1フレーム間の差分値は0で、動画では
有限の値をなり、動きが大きいほど1フレーム間の差分
値も大きくなる。これを利用して、動き検出回路65,66
の非線形回路74は、減算器98によって得られる色差信号
の1フレーム間の差分値を動き信号Kに変換して、ゲー
ト回路76を介してMAX回路77に出力する。
【0065】他の作用は図4の実施例と同様である。本
実施例においても、図4の実施例と同様の効果が得られ
ることは明かである。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、輝
度信号の動きに対する弊害を抑制すると共に、色信号の
クロスカラーを十分に改善することができるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動き適応輝度信号・色信号分離回
路の一実施例を示すブロック図。
【図2】図1中の非線形回路の具体的な構成を示すブロ
ック図。
【図3】図1中の非線形回路の入出力特性を示すグラ
フ。
【図4】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図5】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図6】従来の動き適応輝度信号・色信号分離回路を示
すブロック図。
【符号の説明】
3…動画用Y/C分離回路 8,9…MIX回路 12…静画用Y/C分離回路 21,22…動き検出回路 34,35,44,45…非線形回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力複合映像信号のnフレーム相関(n
    は1以上の整数)を利用して第1の輝度信号と第1の色
    信号とを分離する第1の分離手段と、 入力複合映像信号の画面内相関を利用して第2の輝度信
    号と第2の色信号とを分離する第2の分離手段と、 入力複合映像信号のmフレーム非相関(mは1以上の整
    数)に基づいて第1の動き検出信号を出力する第1の動
    き検出手段と、 入力複合映像信号のtフレーム非相関(tは1以上の整
    数)に基づいて第2の動き検出信号を出力する第2の動
    き検出手段と、 前記第1の動き検出信号に基づいた混合比率で前記第1
    の輝度信号と第2の輝度信号とを混合する第1の混合手
    段と、 前記第2の動き検出信号に基づいた混合比率で前記第1
    の色信号と第2の色信号とを混合する第2の混合手段と
    を具備したことを特徴とする動き適応輝度信号・色信号
    分離回路。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の動き検出手段は、前
    記入力複合映像信号の輝度信号低域成分の1フレーム間
    の差分値から輝度低域成分の動きを示す第1の動き信号
    を出力する第1の動き信号作成手段と、 前記輝度信号低域成分の1フレーム間の差分値と所定の
    第1の設定値とを大小比較して第1の比較結果を出力す
    る第1の比較手段と、 前記入力複合映像信号の1フレーム間の演算結果から色
    信号成分の動きを示す第2の動き信号を出力する第2の
    動き信号作成手段と、 前記入力複合映像信号の1フレーム間の演算結果に基づ
    いて分離された色信号成分のレベルと所定の第2の設定
    値とを大小比較して第2の比較結果を出力する第2の比
    較手段と、 前記第1及び第2の比較結果に基づいて前記第2の動き
    信号を調整する制御手段と、 前記第1及び第2の動き信号に基づいて前記第1又は第
    2の動き検出信号を作成して出力する出力手段とを具備
    したことを特徴とする請求項1に記載の動き適応輝度信
    号・色信号分離回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100391265C (zh) * 2005-04-08 2008-05-28 杭州国芯科技有限公司 一种递归保护伪彩色抑制方法
JP2008135804A (ja) * 2006-11-27 2008-06-12 Mitsubishi Electric Corp 動き検出回路

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